まだまだ寒い日が続きますね。
みなさん自宅では即暖房をつけたり、こたつに入ったりすると思いますが、もしも30分だけ外出するとしたらエアコン暖房はきちんと切りますか？ それともつけっぱなしで出かけてしまいますか？
ずぼらな上に帰ってきたら暖かいままがいいと思う私はつけっぱなしにして外出してしまいますが……。実際どちらの方がお得なのでしょうか？
ということで今回は、ダイキン工業株式会社が調査した「エアコン暖房についての実験」の結果をご紹介します！
■24時間「つけっぱなし」にしたエアコンと、30分間隔でON/OFFを繰り返したエアコン。どっちがお得？
【深夜～早朝（23：00～6：00）】
つけっぱなし
消費電力 5.0kWh
電気代換算 135円
こまめにON／OFF
消費電力 8.5kWh
電気代換算 230円
【日中（6：00～18：00）】
つけっぱなし
消費電力 7.8kWh
電気代換算 211円
こまめにON／OFF
消費電力 11.2kWh
電気代換算 302円
【夜間（前日18：00～翌日23：00）】
つけっぱなし
消費電力 3.3kWh
電気代換算 89円
こまめにON／OFF
消費電力 4.2kWh
電気代換算 113円
まず1つ目の実験で24時間「つけっぱなし」にしたエアコンと、30分間隔でON/OFFを繰り返したエアコンの消費電力量と電気代を比較しました。その結果、なんと全ての時間帯で「こまめに入り切り」するよりも「つけっぱなし」の方が消費電力量が小さくなって、電気代も安くなりました。30分程度なら、エアコン暖房をこまめに切るより「つけっぱなし」がお得なようです。
このような結果になった大きな要因は、「こまめに入り切り」したとき、何度もエアコンの運転をONにした直後に多くの電力を消費したということ。エアコンは設定温度を維持する時よりも、運転を開始した直後の室内温度と設定温度の差が大きい時に電力を多く消費します。
短い外出であっても、部屋を不在にするときにはこまめに運転をOFFにするといったエアコン暖房の使い方は、省エネ、エコという視点からみると、パッと見効果があるように見えますが、条件次第では逆効果になる可能性があることが分かります。
つけっぱなし常習犯の私にとっては意外過ぎる結果でした。しかし、30分の外出などごくまれなこと。これが1日の想定生活スケジュールに合わせて「こまめに入り切り」した場合はどちらがお得なのでしょうか？
■｢つけっぱなし」にした場合と、1日の想定生活スケジュールに合わせて「こまめに入り切り」した場合。どっちがお得？
【深夜～早朝（23：00～6：00）】
つけっぱなし
消費電力 3.5kWh
電気代換算 95円
こまめにON／OFF
消費電力 0.3kWh
電気代換算 8円
【日中（6：00～18：00）】
つけっぱなし
消費電力 5.7kWh
電気代換算 154円
こまめにON／OFF
消費電力 8.9kWh
電気代換算 240円
【夜間（前日18：00～翌日23：00）】
つけっぱなし
消費電力 3.4kWh
電気代換算 92円
こまめにON／OFF
消費電力 2.4kWh
電気代換算 65円
【1日（前日23：00～翌日23：00）】
つけっぱなし
消費電力 12.7kWh
電気代換算 343円
こまめにON／OFF
消費電力 11.6kWh
電気代換算 313円
次に外出時・在宅時に関わらず｢つけっぱなし」にした場合と、外出時に運転をOFFにした1日の想定生活スケジュールに合わせて「こまめに入り切り」した場合の消費電力量と電気代を比較しました。
結果、2時間の外出をした夜間（18:00～23:00）の消費電力量は、「つけっぱなし」が3.4kWh（約92円）、「こまめに入り切り」が2.4kWh（65円）となり、「つけっぱなし」よりも「こまめに入り切り」した方が消費電力量は小さくなりました。また、1日（24時間）の消費電力量を比較してみても、12.7kWh（約343円）、「こまめに入り切り」が11.6kWh（313円）となり、「つけっぱなし」よりも「こまめに入り切り」の方が消費電力量は小さくなりましたが、電気代の差は約30円程度でした。
1日（24時間）「つけっぱなし」にするよりも1日の想定生活スケジュールに合わせて「こまめに入り切り」した方が消費電力量が小さいという結果は当たり前のように思えます。しかし、「こまめに入り切り」した方は13時間もの停止時間があるにもかかわらず、24時間「つけっぱなし」にした場合と比べて電気代換算で約30円しか安くなっていません。これはどうしてでしょか？
「つけっぱなし」は当然、室温にほとんど変化がありません。少ない電力でエアコンを運転できる状態になっています。一方、「こまめに入り切り」は睡眠（23:00～7:00）や日中・夜間の外出時の運転停止のたびに室温が低下し、何度も冷え切った状態から設定温度まで上げていることが分かります。そのため多くの電力を消費してしまいます。結果としては、想定スケジュールに合わせて「こまめに入り切り」した方が消費電力量は小さくなりましたが、1つ目の実験結果からも分かる通り、「こまめに入り切り」する頻度がもう少し増えると、結果が逆転する可能性も十分考えられます。
実験結果は、あくまで今回の測定条件でのことですが、30分程度の外出ならエアコン暖房は「こまめに入り切り」するより「つけっぱなし」にした方がお得という結果が得られました。ちょっとそこまで外出したい、買い物に行きたいと思った時など、短時間の外出時には、「つけっぱなし」にすることで、お得で快適にエアコン暖房を使える可能性があります。
しかし、日常生活ではやみくもに「つけっぱなし」にすればいいというわけではありません。必要に応じて臨機応変に「つけっぱなし」と「こまめに入り切り」を使い分けてくださいね♪ （こぐれみき）
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