FCRセッティング-ASエアスクリューとPSパイロットスクリューの調整法
最近の私なりのFCRのスクリューの調整法を書きます。 間違っていることや見当違いの事を書いていましたらごめんなさいです。 もっと良いやり方もあるかもしれませんがCBX1000のオーナー様がFCRのセッティングを始めようとしている時には何かの役には立つかもしれません。6気筒のスクリュー調整やバキュームゲージによる同調など、ハードルは高そうに感じるかもしれませんが、慣れると難しいというよりは数が多くて面倒と感じるだけだと思います。 サイクルとしては ①キャブ同調 ②PS調整 ③AS調整 ①~③を満足いくまで繰り返して終了となります。 前提として空燃比計を装備していてデジタルタコメーターを装備している状態の車輌という事で記載します。
①まずはキャブ同調をしっかり取る
私にFCRを教えてくれた神様メカニックの先生から教えて頂いたこだわりでもあるのですが、 とにかく同調をしっかりと取ることからスタートです。 そんなに気にしなくても狂わないというメカニックの方もいらっしゃいますが、 シビアに調整をしていて損をする事はございません。 マルチバキュームゲージをお使いの方は各ゲージの針校正もしっかりと行ってください。 2股のスロットルワイヤーをお使いの方は開け始めの高さと全開時のスロットルバルブの高さを、 アイドルストップスクリューとスロットルワイヤーの張りで調整をしてください。 同調はアイドリング時のrpmを気持ち低くすると回転数の戻りが良いような気はします。
②パイロットスクリューの調整
スクリューの調整ですが、各気筒バラバラでもよいとありますが、私はパイロットスクリューは合わせています。音では判定出来ないのでデジタルタコメーターで各気筒ごとにアイドリングが高まる位置を探っても良いとは思うのですが、いまいち意味があるかどうかは感じ取れません。 ちなみに各シリンダーごとに調整する場合は回転数が上がったらメモを取り、調整前のスクリューの位置に戻してから次のシリンダーを見ないと変化が分かりづらいです。そして、パイロットスクリューの調整はそもそも回転数の変化が分かりづらいです。 具体的に調整ですが、空燃比計でアイドリング時の空燃比が12.5~13.0の間に収まるように調整をしています。エアスクリューや油温など他の要素にも影響を受けるので、ほかを触ったらパイロットスクリューの調整を確認をするなど何度かやり直します。 以前は試走や日を跨いで冷間時の始動性を見ながら調整をしていたのですが、 おおむねすぐに適正なスクリューの戻しにたどり着けます。
③エアスクリューの調整
各シリンダーごとにバラバラに調整をするのがよいか?それとも全シリンダーで同じ戻し調整にするかは好みかもしれません。CBX1000の場合は私の能力では音で判定する事は出来ません。 私はデジタルタコメーターを使って各気筒ごとに回転数が上がるポイントを探しています。 例えばスタート地点を1回転戻しとしていて1番シリンダーで1.30分戻しが回転数が上がるポイントなら、その位置をメモします。次に1番シリンダーを1回転戻しにします。 そして2番シリンダーの戻し位置を探ります。という作業を6回繰り返して、 各気筒ごとに調整をします。しかし私のCBX1000の場合は誤差が10分程度で収まったので、 全体を同時に5分ずつ戻して調整をしています。ようするに 全シリンダーで同じ戻しにしています。そして回転数が高いポイントを見つけたら、10分程濃い方向に調整して、 エアスクリューの調整は終わります。 そしてまた、同調を行います。
アイドルポートとスローポートの繋ぎ目辺り
おそらくですが、アイドルポートとスローポートの繋ぎ目辺りになると思うのですが、 スロットルをほんのちょっと開けたあたりで空燃比が急変するようなケースがあるかもしれません。 パイロットスクリューでもエアスクリューでも上手く調整出来ませんでした。 ストレート径を変更すると納得のいくような調整が出来ました。 発進時に様子が変だったりすると空燃比計を意識して確認するとその辺りが薄くなったりしていると思います。おそらく濃い方向は気が付きにくいと思います。
そして①のキャブ同調に戻る
少なくとも2サイクルやれば調子のよさそうな低スロットル開度のセッティングになると思います。 ジェットの選定が微妙な場合はジェットを交換しながら何度か繰り返す必要があると思います。 以前は試走を繰り返しながら調整をしていたのですけど、最近は試走をしながら調整はしておりません。すんなりと走れますし、レーシングしてもスコスコ回転数が落ちて気持ちが良い状態になります。
スロージェット選定の落とし穴
スロージェットを濃すぎる状態でアイドリングを高めに設定しておくとパイロットスクリューが効きません。アイドリングを高めに設定していなくてもパイロットスクリューが効きません。 パイロットスクリューを全閉めにしてばっちり調子よくアイドリングをするようでしたら、 スロージェットが大き過ぎます。逆にパイロットスクリューを3回転戻しにして、空燃比計の数値が15以上を指していたりするとスロージェットの番手が小さすぎます。 その他にはろ紙系の燃料フィルターで燃料供給が追い付いていなくてアイドリングが不安定な場合もあります。または燃料ホースの角度などでも長時間のアイドリングが難しいケースもあります。 スロージェットを交換した直後に調子が悪いならスロージェットの目詰まりも疑われます。
FCR初心者向け-SJを交換するならJNのST径を変更してみるのもありです。
見出しだけ見ると何かの暗号か、おシャンティな人のプレゼントークみたいになっています。 翻訳すると、 【スロージェットを交換するならジェットニードルのストレート径を変更してみるのもありです。】 でございます。 CBX1000の場合はシリンダーが6つあります。俗に言う6気筒です。 SJを交換するとスロットル低開度の空燃比が大きく変化しすぎます。 微調整的に考えるならジェットニードルのストレート径のみを変更するのも変化が思ったよりはすくなくてよいかもしれません。初心者の方はジェット類の番手を多く持っていない事が前提となってしまいますが、スロージェットの交換は不要な作業リスクを高める可能性もあります。 ジェット類の番手を多く持っている初心者の方は先にジェットニードルの変更を試した方が、 吉となるケースもあると思います。 特に発進時に様子が変だなと思って、スクリューの調整やスロージェットを変更しても改善されないなと思ったら、ストレート径の変更か加速ポンプをオフにしてみたりすると改善される事もあります。上記は答えになっているかもしれなし、なっていないかもしれません。 どうしても何か変だなと思った時に試してみる価値はあったりするとは思います。 FCRのセッティングで上手くいかないなと思う時は先入観が邪魔をして上手くいかない事もあります。困ったら私のブログ以外にも色々調べて、色々試してみてくださいませ。 情報公開している人にメールで聞いてみたりするのもありかもしれません。
FCRセッティング-ASエアスクリューとPSパイロットスクリューの調整法【まとめ】
完璧ではないかもしれませんが、私のCBX1000の場合は特にトラブルなく走行出来ています。 試走でスクリューの調整をする時間が少なくなりました。 あとは目に見える数値を優先順位の高い根拠としているので、長年の経験や勘に左右される要素も少ないと思います。特にキャブの場合は薄過ぎるとエンジンが壊れるや動かなくなったらどうしよう…という事が初心者の方は頭によぎってしまうと思います。 薄過ぎるとエンジンの始動が出来ませんし、走行中にエンジンが回っている状態で急に薄くなるとエンジンが壊れてしまうのだと思います。スクリューに関しても1回転戻しから5分ずつでも調整していけば、おおむね何とかなると思います。長年放置していたスクリューの位置よりは良い結果が出るかもしれません。何かあれば、お金の力でバイク屋さんに依頼すればよいです。 最近は寒くて走行できていません。皆様もそろそろメンテナンスモードになっていると思います。 寒さに負けずにバイクライフをお楽しみくださいませ。 それではシーユーアゲイン!
CBX1000写真ギャラリー
タンクを降ろしている状態の写真を中心に過去の投稿から抜粋して掲載します。 出先でもキャブの着脱をしたりする事もございます。
FCRのジェット類の購入について
セットで購入する事をオススメしております。一つずつ購入するのは金額や時間の面で考えても非常にロスが出ます。小物については事前にストックを用意しておいた方が安全です。純正や社外品などに特にはこだわりを持たなくても良いと思います。
FCR-メインェット
セット購入をした方がケースもついているし断然お得です。また、広い番手で持っていた方が吉です。全開の時だけでなくて、スロットル開度1/2あたりにも思った以上に影響があります。
ポチップ
返品の難易度や送料を考えるとアマゾンで買う方が良いと思います。
プライム会員なら送料無料です。
POSH メインジェット FCR 100-112 6個セット
POSH メインジェット FCR 115-128の6個セット
POSH メインジェット FCR 130-142の6個セット
FCRの小物
FCRのセッティングについて事前にストックしておいた方が良い小物類です。モールによって極端に値段が違いますので必ず確認してからご購入ください。