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2019-08-24 (1)


格闘ゲームプレイヤーで現在はゲームデザイナーとして活動しているDavid Sirlin氏が書いた「Playing to Win(勝つために戦う)」という本が無料で公開されています。

David Sirlin氏は「スーパーストリートファイター2X」のガチ勢でありながら、ゲーム開発者としても「Super Street Fighter II Turbo HD Remix」(PS3/Xbox360)のリードデザイナーを務めていた経歴のある人物だそうです。
最近では「Fantasy Strike」という格闘ゲームを作っており、新作カードゲーム「Yomi 2」も近日リリース予定となっています。

X勢ということで、YouTubeで検索すると、10年以上前にウメハラ選手・ときど選手・オオヌキ選手らと対戦した時の動画もヒットします。
そんなDavid Sirlin氏が競技ゲームで頂点を目指す人のために書いた「Playing to Win(勝つために戦う)」は2005年に出版されたようで、現在はネットで全編無料公開されています。
そして、日本語に翻訳したものが「スパ帝国」で公開されています。

本書では、競技ゲームで勝つためにすべきことが詳細に記述されています。
ゲームの選び方から、環境、練習方法、対戦における姿勢など、とにかく誰よりも本気で「勝つ」ことを考えている人がすべきことがゼロから述べています。
著者は格闘ゲームに限らず、犠牲を払ってでも何かのゲームで最強プレイヤーになりたい人、もがき苦しんでいる人のために書いたそうです。

格ゲーをやったことがある人なら誰しも経験がありそうなエピソードや、格ゲーをはじめとした様々なゲームを例に出して、プレイヤーだけでなくクリエイターからの視点も垣間見える内容になっています。

本書では格ゲーの戦術、大会での経験談、特定のゲームを例にした戦術論などが数多く紹介されています。また、誰もが知っている有名プレイヤーのマル秘エピソードも書かれています。
格闘ゲームの元祖、スト2をやり込んだ先人から学ぶ至極の一冊。
対戦ゲームで上を目指す人にとって、参考になる一冊ではないでしょうか。



「Playing to Win(勝つために戦う)」日本語翻訳版

原文はこちらで公開されています。


「Playing to Win」Kindle版が日本のAmazonで販売されています。

なお、本書ではいたるところで「孫氏の兵法」が引用されています。
孫氏の教えに興味を持った方は、「孫子 (講談社学術文庫) 」や「新訂 孫子 (岩波文庫)」など孫氏関連の本に手を出してみてはいかがでしょうか。