キミと過ごした町も桜咲く春だよ・2018

お花はきれいだと思うけれど、特に関心があるわけじゃない。
なのに、なぜか、桜にはとても惹かれるのです。
いつもは、そこにあることを忘れている。
春、ほんの短いひととき、一斉に咲いて、一斉に散る…
だから、桜を振り返ると、長い時間が、ぎゅっと縮まって、
アルバムをめくるよう、時を遡るような気がして…それで惹かれるのかもしれません。
ちわりと出会ったのは、1993年2月、それから2014年3月に亡くなるまでの、
前半10年、2004年まで暮らした町…
小さな公園は、たぶん、その当時からあった、
でも、その桜に気付いたのは、去年。しょかが教えてくれたのでした。
去年、市内の桜が、まだ咲き始めの頃、すでに満開だった桜、
今年はもう散ってしまっただろうな、
でも、ちょっとだけ寄って行こう、挨拶して行こう…そう思って立ち寄りました。
思った通り、花は終わって、

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思いがけず、美しい桜色。
散ったばかりなのでしょうか、その上へ、更に、はらはらと落ちる花びら…

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子猫だったちわり、若い、元気な、猫・オスだったちわり、
わたしも若かった…ふたりとも、無邪気に、能天気に、しあわせを浪費していた。
今、ちわりは姿形を持たず、わたしも、遠くないいつか、体を失うでしょう。
春の盛りにいるようなしょかにも、必ず「その時」はやって来る。
わたし、そして、たぶん誰でも、偶然の重なりに因って生まれ、
小さな奇跡の積み重ねに因って生き、
そして、それだけの恩恵を受けたというのに、必ず「その時」がやって来る。
いったい、なぜそうなっているんでしょうね。
わたしを含め、たいていの人と動物は、特別な、大きな役割を果たすわけじゃない。
生まれて、生きて、多少なりとも、苦しかったり痛かったりしながら死ぬ。
それだけなのに、そこに喜びがあり、繰り返されて続いて行く。
その不思議…そして、必然。

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ぼんやり思っているだけ。
それを突き詰めて考えようとは思わない、わかるとも思えない。
ただ、そうやって思う時、この小さい公園の桜が、特別なものに思える。
健やかに暮らして、来年、また見ようね…と、思う。キミと一緒に。

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全て、4月26日の写真です。
今日、車で通り過ぎた時には、もう、桜色はありませんでした。


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キミと過ごした町も桜咲く春だよ・2017

by chiwari-yuki-y3 | 2018-05-02 04:27 | お出かけ
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