攻守走3拍子そろった外野手は大きな可能性を秘める。今夏は国際舞台でも活躍し、大学トップレベルであることを証明した。父はかつて日本ハムで活躍した「守備職人」。息子も特別なオーラがある。 取材・文=小川誠志 写真=矢野寿明 前向きなプレースタイルが武器。飯山の出塁が、チームを活気づけてくれる
「一球一球に集中しなさい」
野球を始めたころ、父から何度もかけられた言葉を、飯山志夢は今でも強く意識しているという。
父・
飯山裕志さんはれいめい高(鹿児島)から1998年ドラフト4位で日本ハムに入団。NPBで20年間プレーし、通算911試合に出場。高い守備力を誇る遊撃手として活躍、『守備職人』などと称されファンに愛された。5度のリーグ優勝、2度の日本シリーズ優勝に貢献し、2017年シーズンを最後に引退。内野守備コーチなどを経て、今年からスカウト兼プロスカウトを務めている。
飯山にとって裕志さんは尊敬する父であり、あこがれの存在であり、目標でもある。中学3年の10月、札幌ドームで行われた裕志さんの引退セレモニーでは、まだよちよち歩きだった一番下の弟を抱っこしながら、兄弟4人で裕志さんに花束を渡した。引退試合でも終盤、遊撃の守備に就き、8回、一死一、二塁のピンチで4-6-3の併殺を決めた父の姿、9回、二死から二塁寄りに飛んだ打球を華麗にさばいた父の姿は、今も目に焼き付いているという。
「父はすごく真面目で、黙々と、常に野球に集中している人でした。ずっと父をお手本にしてやってきました・・・
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