中二の浪漫発掘誌

中学生ブロガー、DITinoueの日常と恐竜についてのブログです

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兵庫県から発見の「眠る狩人」が新種に認定!

 こんにちは! DITinoueです!

 さて、今日はニュースです。

 兵庫県丹波篠山市から、新種の恐竜が誕生しました!

 その恐竜は、「眠る狩人」という二つ名を持っているのです。

 それでは、早速そんな新種の恐竜について探っていきましょう。

 

 

■今日の記事は・・・■
兵庫県から発見された新種の恐竜についての情報をたっぷりお届けします!
 

篠山層群について

 新種の恐竜について紹介する前にまず、発掘された篠山層群について説明しましょう。

 兵庫県丹波篠山市丹波市にまたがる篠山層群からは、白亜紀前期の化石が非常に多く発掘されます。

 竜脚類で日本最大級の恐竜である、タンバティタニス・アミキティアエが二〇〇六年に発見、二〇一四年に新種として命名されて以降、ここからは様々な発見が続いています。

タンバティタニスの尾椎(ウィキペディア・コモンズより)

 恐竜はこれまでタンバティタニスだけだったのですが、最古の真獣類(哺乳類の一グループ)であるササヤマミロス・カワイイやトカゲ類のパキゲニス・アダチイ、モロハサウルス、カエルのヒョウゴバトラクス・ワダイ、タンババトラクス・カワズがここまで新種登録されている、なかなかに魅力のある地層です。

 他にも、ティラノサウルス類や鎧竜類のノドサウルス類、プシッタコサウルス類、テリジノサウルス類、イグアノドン類などの化石が発掘されています。

 さらに、この地層は恐竜の卵である、卵殻化石が豊富に産出しており、なんと「世界一小さな卵殻化石」としてギネス記録に指定されたものまであります。

ditinoue.hateblo.jp

 この辺りには、丹波市にちーたんの館、三田市人と自然の博物館があり、関西在住の僕は時々行ったりしてるんですよ。

 なので、今回、人と自然の博物館で新種の恐竜の化石が展示されているらしいので、また見に行ってみたいですね。

眠る狩人・ヒプノベナトル

 さあ、お待たせしました、新種の情報です。

 新種の恐竜の名前は、「ヒプノベナトル・マツバラエトオオエオルム」です。

 篠山層群からは二例目、国内では十二例目の新種です。

 属名のヒプノベナトルとは「眠る狩人」の意味、マツバラエトオオエオルムという長ったらしい種小名は、「松原さんと大江さん」の意味です。

  松原さんと大江さんというのは、ヒプノベナトルの化石の第一発見者で、「篠山層群をしらべる会」として活動しておられます。どちらも本業は別の仕事のアマチュアの化石愛好家です。

 ヒプノベナトルは、鳥類に最も近い羽毛をまとった肉食恐竜のグループ、トロオドン類に属していて、その中でも進化し、鳥に近づいた「トロオドン亜科」の中の原始的な恐竜。

ややこしや。

 白亜紀前期に生息し、全長およそ1.1m、体重2.5㎏。わりと小さな恐竜です。

 脚に他の近縁種にない特徴が見つかったため、新種として命名されました。

 近縁種には、モンゴルから発掘されたゴビベナトルなどがあります。

近縁種であるゴビベナトルの復元画(ウィキペディア・コモンズより)

 肉食で、小さな哺乳類などを捕食していたと思われます。

 全身を羽毛でまとっており、活発に動くことが出来たのではないかと考えられており、後ろ足のかぎ爪、前足のかぎ爪で狩りをしていたのでしょう。

発見の経緯

 それは、2010年のこと。

 二人が化石を探していて、なかなか見つからないと半ば諦めて帰ろうとした時に、松原さんが砂岩ようなものを見つけたそうです。

 手羽中か手羽先みたいやなぁと、松原さんは思ったそうなのですが、これをクリーニングしていったところ、恐竜の四肢骨らしいことが判明。

何たる強運。

 さらに翌年、博物館が開催した化石発掘調査から恐竜の骨が発見され、調べてみたところ、それが昨年見つかったものと同じだということを突き止めたのです。

 CTスキャンなどでさらに詳しく見てみると、2つの岩塊には81もの骨が入っており、他のトロオドン類には見られない特徴があったことから、新種ではないのかと考えられました。

ヒプノベナトルの化石(ウィキペディア・コモンズより)

 そして、結果的に今回、新種として認められたのですが、この2つの岩塊に含まれている化石から解析したところ、どうやらこの恐竜は、眠っている姿勢で見つかったようなのです。

 そこで、眠る狩人、ヒプノベナトルと命名された、というわけなんですね。

トロオドン類について

 ここで少しトロオドン類について触れておくと、トロオドン類は最も鳥に近い、小型の肉食恐竜たちです。

 デイノニコサウルス類という分類の中に入っています。

 デイのニコサウル類には他にドロマエオサウルス類というグループ(ベロキラプトルなど)も属してるのですが、そこと何が違うのかって言うと、その一つに脳の大きさがあります。

 彼らは脳がとても多くて、とても賢い恐竜だったと考えられてるんですね。

 ある学者は、もし隕石が落ちず、恐竜の繁栄が続いていたならば、トロオドン類が進化して、「恐竜人間」となって地球を支配していたのではないだろうか、という説を唱えているほどです。

 なので、彼らも頭脳を使った狩りをしていたのかもしれませんね。

 眠る狩人が眠りから覚めた時、どんな姿を見せていたのか、想像すると楽しくなってきます。

さいごに

  というわけで今回は、兵庫県から発見されたヒプノベナトルが新種に認定されたという話をご紹介しました。

 意外にも謎の多いトロオドン類の進化の空白を埋める研究として期待されているこの恐竜。

 日本産の化石が世界に旅立ち、役立つのは嬉しいですね。

 篠山層群はもちろん、日本にはまだまだ面白い化石が発見されていますし、まだ発見されていないものもたくさんあります。

 これからの日本の恐竜研究に期待していきましょう。

 それでは今日はこの辺で! 次回もよろしくお願いします! 最後まで読んでくださりありがとうございました!

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