心の中の悔いー自己許容がもたらす真の幸せー


去年の秋、40代という若さで突然ガンを宣告され、年内もつかどうかとまで言われた人がいました。その方は、辛い抗がん剤治療を耐え抜き、新年を迎えました。しかし、今年の4月に亡くなられました。激痛に苦しみながらも麻酔で痛みを抑え、自分の趣味に打ち込み、精一杯生き抜いた姿がありました。最後の1週間程は常に麻酔の点滴を受け、数日の激衰弱のあと眠るように亡くなったそうです。ご家族によると、その方は「最後に言う言葉は”我が人生に一片の悔いなし” って言って死ぬ」と常々話していたそうです。


この話を聞いて、私は深く考えさせられました。人生の終わりを迎えるとき、自分の人生に悔いがないと言えること。それは本当に素晴らしいことだと感じます。そんな境地に達するためには、どれほど清らかで美しい生き方をしてきたのだろうと、純粋に感嘆します。




「我が人生に一片の悔いなし」なんて、私にはとても言えません。まだ自分自身を完全に許せていません。あの時こうしてあげれば良かったと思うことが、心の中にいくつか残っています。例えば0歳1歳と年子の子育てをしている時に、大切にしていた熱帯魚の温熱ヒーターが過熱しているのに気づかず、煮魚にして殺してしまったこととか・・・。相手はすでに忘れているかもしれませんし、気にしていないかもしれませんが、私はそういった過去の自分を悔いています。いくら善行を積んでも、その過去を消すことはできませんね。また、私は生きるために食事を通じて他者の命を奪っています。それも決して消すことはできません。

だからこそ、「我が人生に一片の悔いなし」と言える人には、本当に感服します。その潔さと自信には、純粋に敬意を抱きます。自分自身に対してそんな風に言えることが、どれだけ素晴らしいことか、深く考えさせられます。



そんなことを話すと、「そんなのどうでもいいよ。そんな風に考えていたら、虐げられて終わりじゃん、そうじゃなくて自分がやりたいことをどんどんやっていくんだよ」と熱く語られました。でも、楽しく幸せに暮らしていますし、自分のやりたいことも好きにやっています。「我が人生に一片の悔いなし」と言えるのは、自分の心の中で完全に自分を許せた時だけなんだと説明しましたが、理解してもらえませんでした。結局、相手は「ふーん」と納得したような顔で話を終えました。


このやりとりを通じて、私の考えがいかに異なるかを再認識しました。自分を許すことの難しさ、そしてそれがどれだけ重要であるかを改めて感じました。自分がどれだけ自分を許せるかが、最終的に自分の満足度に影響するのです。自分自身を完全に許すことで初めて、悔いのない人生を送ることができると感じています。

大木と青空


数日後、とある方のブログで ”我が生涯に、一片の悔いなし!!! と人生を全うしたい”という記事を目にしました。その方は、やりたいことをどんどん挑戦していくことが大切だと書いていました。

なるほど、すべて自分のしたいことを成し遂げれば「我が生涯に、一片の悔いなし」になるのかと思いました。



しかし、私の場合は違います。どれだけ好きなことを好きなだけやっても、「我が生涯に、一片の悔いなし!」とはとても言えません。過去に自分がしてあげられなかったことは、私の人生から消えることはありません。そして、生き物を殺して生きているという事実自体が、消えない悔いとして私の心に残っています。これは消えることはないでしょう。

そこで気付きました。きっと、私の悔いの基準が違うのだろうと。

悔いのない人生を送るためには、自分の心の中で完全に自分を許せることが必要です。それは、過去の過ちや後悔を受け入れ、許すことができるかどうかにかかっています。自分の行動や選択をすべて成し遂げることが悔いのない人生を保証するわけではありません。自分自身と向き合い、自分を許すことで初めて、心から「我が生涯に、一片の悔いなし」と言えるのだろうと私の場合はそうです。

このように、人それぞれ悔いの基準は異なります。私にとっての悔いのない人生とは、自分自身を完全に受け入れ、許せることです。



と、上記の思いで2カ月ほど、私は心の中に重荷を抱えて生きていました。しかし、2週間ほど前から、その重荷がふと取り除かれ、心が軽くなったように感じました。すべてを受け入れて、自分の人生を精一杯生きてきたという実感が湧き上がってきました。Aqua Timezの「ヒナユメ」の一節である、「空から降ってくる雨のような想いではなく、込み上げてくる泉のような♪」という言葉が、まさに私の気持ちを表しています。「自分は精一杯生きた!」という想いが泉のように溢れ、その感情に包まれています。今、もし命が尽きたとしても、特に後悔はありません。人間はいつ死ぬか分からない存在です。私は安心感に包まれ、「精一杯生き切った!」という満足感を抱きながら、先に逝った先人たちのもとへ帰ることができそうです。

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