◇ 公約は花盛りだが = 先日の参院選でも、各政党は財政再建を公約に掲げて戦った。民主党は「20年度までに基礎的財政収支を黒字化」と約束、自民党も「10年以内に基礎的財政収支を黒字化」と書いている。だから財政再建の目標については、この両党の考え方は完全に一致しているとみていい。
基礎的財政収支というのは、予算のなかで政策に使う財源を借金に頼らない度合いのこと。たとえば10年度予算の場合、政策費が71.7兆円だったのに対して借金以外の収入は48.0兆円。つまり基礎的収支は23.7兆円の赤字ということになる。民主党も自民党も、これを10年後には黒字にしようと考えているわけだ。
ほかの政党の主張はさまざまだ。たちあがれ日本は「今後3年間の歳出を88.5兆円で凍結」、みんなの党は「3年間で埋蔵金30兆円を発掘」、国民新党は「経済成長で税収増加」--という具合。各党でほぼ一致しているのは、ムダな歳出を削減することだった。
一見すると、各党の財政再建にかける意欲は強そうに見受けられる。ただ最大の欠点は、その具体的な方法論が希薄なこと。基礎的収支の黒字化にしても、歳出の凍結あるいは成長による税収増にしても、どうすればその目的を達成できるのか。方法についての記述や説明は、ほとんどなかった。だから公約を並べられても、国民の多くは財政の将来に対する不安を消し切れずにいる。
(続きは来週サタデー)
≪23日の日経平均 = 上げ +210.08円≫
【今週の日経平均予想 = 2勝2敗】
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基礎的財政収支というのは、予算のなかで政策に使う財源を借金に頼らない度合いのこと。たとえば10年度予算の場合、政策費が71.7兆円だったのに対して借金以外の収入は48.0兆円。つまり基礎的収支は23.7兆円の赤字ということになる。民主党も自民党も、これを10年後には黒字にしようと考えているわけだ。
ほかの政党の主張はさまざまだ。たちあがれ日本は「今後3年間の歳出を88.5兆円で凍結」、みんなの党は「3年間で埋蔵金30兆円を発掘」、国民新党は「経済成長で税収増加」--という具合。各党でほぼ一致しているのは、ムダな歳出を削減することだった。
一見すると、各党の財政再建にかける意欲は強そうに見受けられる。ただ最大の欠点は、その具体的な方法論が希薄なこと。基礎的収支の黒字化にしても、歳出の凍結あるいは成長による税収増にしても、どうすればその目的を達成できるのか。方法についての記述や説明は、ほとんどなかった。だから公約を並べられても、国民の多くは財政の将来に対する不安を消し切れずにいる。
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