1: 2013/05/02(木) 15:07:57 ID:GCWc3iac
手に入れたいものが何かは分かってる
でも、どうやったって手に入らないモノもある。

それでもいいじゃないか、それだけでいいんだ

僕に出来ることはみんなよりも知識を増やす事
だから、全ての時間を割いて、勉強をしたんだ

なのに、忘れることができないんだ

君との思い出を。
ドラえもん「メガネの劣等生の優等生」
ドラえもん「金持ちの劣等と優越」
4: 2013/05/02(木) 15:34:33 ID:GCWc3iac
机に座って勉強をする人と立ったり走ったりする人だったら
きっと小学生の頃なら後者の方が多いと思う。

だから僕は遊びに遊びに誘われなかったのかな?

僕は前者だから

寂しくはないよ
女の子たちは僕と話してくれたからね
「知らないことはない、博士の出木杉」
こんなあだ名が付きそうになったのは内緒の話

5: 2013/05/02(木) 15:39:09 ID:GCWc3iac
その話しかけてくれる女の子の中に静香ちゃんはいた。
あのバカ三人、、、じゃなくてのび太君たちと良く遊んでいる子だ

当時小学生だったのにね、変な話だけど
天使、っていうのかな、、、、変な比喩だね

でも、本当にそう
天使だった

6: 2013/05/02(木) 15:39:59 ID:GCWc3iac
どんなにつらい勉強でも
彼女と競ったり、教えたり、逆に教えてもらったり
そんな日常が僕の支えだったんだ

僕達はみんな中学校に進学した
僕は、まぁ、進学校の中学に行ったからみんなとは離れちゃったけど

でも、図書館で静香ちゃんとはよく会っていた

他愛もない、そんな会話がとても魅力的だった、
それこそ有意義な時間っていうのかな

7: 2013/05/02(木) 15:41:43 ID:GCWc3iac
そんな他愛もない話に変化が起き始めた
だんだんと話の中に

のび太君が、よく出てくるようになったんだ

8: 2013/05/02(木) 15:43:07 ID:GCWc3iac
僕はね、頭がいいというか
回転が速いんだ、、、、これは自負してる

だから気づいたんだ

「僕の天使は、いなくなってしまった」ってね

9: 2013/05/02(木) 15:47:48 ID:GCWc3iac
憎かった
とてつもなく怒りを感じた

なぜなんだって

僕の何がいけなかったのか

問題が解けてしまうから?
解決してしまうから?
勉強してしまうから?

10: 2013/05/02(木) 15:49:01 ID:GCWc3iac
僕はね、初めて怒ったよ
いや、キレたって感じかな

その静香ちゃんの気持ちに気づいた瞬間
気づけば、、、、

のび太君の家の前にいたんだ

12: 2013/05/02(木) 15:50:22 ID:GCWc3iac
その日家にはのび太君しかいなかったらしくてね
まぁ、それに気づいたのもあとの話なんだけど

何も考えずにのび太君の部屋のドアを勢いよくあけたんだ

13: 2013/05/02(木) 15:51:47 ID:GCWc3iac
「なぜ君は僕の前に立つ!」

「え?!あれ?出木杉君?!」

「のび太君!君は自分のしたことが分かっているのか?」

「いや、、、その、、わからないけど」

「僕は君よりも遥かに物を知っている、なのに、こんな事で君に負けてしまうのか、、?」

「出木杉君の何が僕に負けてるの?」

14: 2013/05/02(木) 15:52:37 ID:GCWc3iac
いや、冷静に考えれば
「いきなり何言ってんだこいつ」って話なんだけど

のび太君は、まぁ、良い意味でさ

馬鹿だったんだ

その目の前の答えだけを求めてくれた

15: 2013/05/02(木) 15:55:11 ID:GCWc3iac
のび太「僕が出木杉君に勝てるものなんて射撃ぐらいだよw」

出木杉「うるさい!!僕は、何も欲を出さなかった!今回の一つぐらいくれてもいいじゃないか!」

のび太「、、、、。」

出木杉「静香ちゃんは、、、僕は、、、ずっと、、、」

16: 2013/05/02(木) 19:31:25 ID:GCWc3iac
のび太「、、、、出木杉君、静香ちゃんは、モノじゃないよ?」

17: 2013/05/02(木) 19:32:17 ID:GCWc3iac
出木杉「!!」

のび太「くれるって、誰からもらうの?」

出木杉「違うんだ、、、今のは、、」

のび太「僕は好きな子がいるけど、見てて思うよ、、、、」

のび太「伝えたら、触ったらきっといなくなっちゃう、でもそのぎりぎりの目の前までいかないと」


のび太「それがなんなのか、相手にはわからないよ」

18: 2013/05/02(木) 19:32:50 ID:GCWc3iac
出木杉「のび太君、、」

のび太「僕には難しいことはわからない」

のび太「でも、出木杉君なら、きっと解けるよ!」

そうか、
信じて疑わない、疑っても信じる
君は自分を最初にいきなり罵ったやつでも応援してくれる

出木杉「ごめん、、、急に、怒ったりして」

のび太「ううん!だって友達じゃないか!」

小学生の頃と変わらない。
喧嘩したとか、卑下したとか
そんなんでも変わらない

出木杉「優しさ、、、なんだね」

19: 2013/05/02(木) 19:33:26 ID:GCWc3iac
世の中手に入らないものばかりだ
でも、それで諦めていたら

それこそ何も残らない

劣等か、、、

友達に、劣等なんてないんだ
そう、彼がどんな事でも、隣にいてくれるように

20: 2013/05/02(木) 19:34:11 ID:GCWc3iac
三作目です。
見てくださってありがとうございました。
また短くなってしまいました;

次はジャイアンかな?っという意見が多かったですが
出木杉君でしたー

次は誰でしょう?
では。

※前の話とはつながっていません。

24: 2013/05/03(金) 01:17:44 ID:AjhnKlUc

このシリーズ好きだわ

引用元: ドラえもん「優等生の劣等と優越」