1:2019/05/03(金) 00:41:19.556 ID:UM+qn/ur0.net
勇者「俺が本気出したら地球が滅ぶ…我慢しなくては」

魔王「俺は死なないから勇者怒らせて勇者に世界滅ぼさせよう!行け部下ども!勇者怒らせて来い!」
6:2019/05/03(金) 00:44:28.632 ID:UM+qn/ur0.net
勇者「たとえ大切な人を殺されようと関係無い人々が殺されようと俺は我慢してスルーしなきゃいけない」

魔王「さあどこまで我慢できるかな」
7:2019/05/03(金) 00:48:41.788 ID:UM+qn/ur0.net
ヒロイン「だったら私がデバフするわ!勇者弱くなれ!私の魔力をフルに使って勇者の攻撃を弱体化させるわ!」
8:2019/05/03(金) 00:50:17.621 ID:UM+qn/ur0.net
ヒロイン「だめだ勇者の攻撃を一発抑えるので精一杯」

勇者「だったら能力を使わなければいいんだ!筋肉だ!筋肉が必要だ!」
10:2019/05/03(金) 00:51:48.931 ID:UM+qn/ur0.net
ムシャムシャ

勇者「最適な食事!」

(トレーニング)

勇者「最適なトレーニング!」

スヤァ…

勇者「最適な睡眠!」
11:2019/05/03(金) 00:56:23.963 ID:UM+qn/ur0.net
勇者「出来た…」

上腕二頭筋グググ…(力こぶ)からの建物破壊パンチ

勇者「最強のパワー!」

近くにいる異世界で一番速いモンスターを視界に捉えてクラウチングスタートで走って追いつく

勇者「最強のスピード!」

近くにいる異世界で最も高い空域に飛んでいるドラゴンに向かってジャンプして捕まえる

勇者「最強の跳躍力!」

勇者「ついに手に入れた…最強の肉体…これなら勝てる!」
12:2019/05/03(金) 00:59:11.094 ID:UM+qn/ur0.net
勇者「俺は生まれ持ったチート能力が強すぎて逆に使えないから0から身体を鍛えてもう一つの力を手に入れた!筋トレの成果見せてやるぜ」

圧倒的ガタイで魔王城に乗り込む
13:2019/05/03(金) 01:03:29.099 ID:UM+qn/ur0.net
ヒロイン「勇者さあ…魔王城に来てまで肉食うのやめなよ」

勇者「決戦に備えてタンパク質を補給しているんだ!最強の肉体は多くのエネルギーを必要とするからな!
生半可なタンパク質じゃダメなんだ!だがここは最強クラスの魔族(タンパク質)がうじゃうじゃいる!
これなら…」

ムシャムシャボリボリ
立ちはだかる魔王の部下を倒すたびに捕食する勇者
14:2019/05/03(金) 01:10:13.141 ID:UM+qn/ur0.net
魔王「勇者貴様…!次から次へと私の部下を…」

勇者「魔王か…ありがとう!お前のおかげで新しい自分を見つける事が出来た!筋トレは最高だ!
筋肉があるから世界はこうして存在していられる!筋肉がなければ今頃お前の狙い通り滅びていただろう…だがこうして俺は変わる事ができた」

魔王「ああ、ヒョロガリで比較的イケメンだった頃の面影はどこにも無いな…まるで別人のようにゴツい」

ビクンッビクンッ(勇者の胸筋震える)
15:2019/05/03(金) 01:15:09.559 ID:UM+qn/ur0.net
勇者「いくぜ!魔王!捻り潰してプロテインにしてやる!俺の筋肉は世界を救う!」

魔王「だが!お前が身体を鍛える事など想定済みだ!ぬおおおお!」

バキッバキッ(魔王マッチョ化)

勇者「シックスパック…良い絞りだ…!」

ドンッ(机を用意する)

魔王「決着をつけようか…」

魔王アームレスリングの構えを取る

勇者「望むところだ」
21:2019/05/03(金) 01:42:34.843 ID:UM+qn/ur0.net
魔王「だが!俺は魔法も使えるのだ!筋肉と魔法!だがお前は筋肉だけ!筋肉しかない!魔法もたくさん使ってやる!」

勇者「筋肉に対する侮辱行為だ!」

ヒロイン「そうはさせない!男の戦いに首突っ込むわよ!魔法には魔法で対抗してやる!」

魔王「フッ貴様ごときの魔力で抵抗出来ると思うなよ」

ヒロイン、魔王に魔力負けして死ぬ


勇者「…!?」
22:2019/05/03(金) 01:46:34.553 ID:UM+qn/ur0.net
勇者「貴様よくも…!」

魔王(ふふふ…そういえばこいつ怒れば暴走するんだった)

勇者「俺はこれほどまでに我慢を強いられたのは初めてだ…!今までの成果を無駄にしてはいけない…我慢するのだ!!我慢我慢我慢我慢我慢…!」

勇者「ッッッッフー………我慢!!!!!!」
24:2019/05/03(金) 01:49:11.495 ID:UM+qn/ur0.net
魔王「勇者よ…怒りたい時に怒れない気分はどうだ?人間らしくない」

勇者「しょうがない、こんな能力なんだから切り替えるしかないんだ」
25:2019/05/03(金) 01:54:46.062 ID:UM+qn/ur0.net
勇者「お前が筋肉と魔法で勝負してくるなら、俺も筋肉と魔法で勝負するぜ」

魔王「何を血迷い事を…お前に使えるのは世界を滅ぼす能力であって魔法ではない!呪文の一つも詠唱出来ないくせに」

勇者「詠唱なら…できるぜ!」

ビクンッビクンッ(胸筋)
ビクンッビクビクビクンッ(胸筋)

魔王「こいつ…筋肉言語で詠唱を…!?」
26:2019/05/03(金) 01:58:22.796 ID:UM+qn/ur0.net
勇者「そうさ…魔法言語を扱えない俺には呪文を詠唱出来ない…!
だが、筋トレの過程で生まれたこの俺の筋肉言語は俺にしか扱えない唯一無二の言語だ!
あとはヒロインの魔法を真近で見てきた俺が自分なりの解釈で筋肉言語に訳してみた…それだけだ!」
28:2019/05/03(金) 02:05:15.093 ID:UM+qn/ur0.net
魔王「いいだろう…貴様のやり方で勝負させてもらおう」

魔王も負けじと筋肉言語での詠唱に切り替える

ビクンッビクンッビクンッビクンッビクンッ
ビクンッビクンッビクンッビクンッビクンッ

勇者・魔王「うおおおおおお!」

お互いにアームレスリングしながら筋肉が魔法を詠唱し、いろんな魔法を高速でぶつけ合い相殺している
二人の魔法が拮抗して相殺されている内は結果的にただのアームレスリングになっている
29:2019/05/03(金) 02:10:22.986 ID:UM+qn/ur0.net
戦いの最中、いつの間にか二人の間には不思議な感覚が芽生えていた
撃ち合いで震える相手の肉体美を内心賞賛しつつ、まるで筋肉の動き一つで相手の感情が手に取るようにわかってしまう
当然相手が自分を賞賛している事もわかってしまうのだ

例えるならそう、まるで交わっているのような激しい共感で二人は認め合っていた
30:2019/05/03(金) 02:13:55.458 ID:UM+qn/ur0.net
勇者(なんだか俺は魔王、お前の事が好きになってきた…)

魔王(俺もだ…勇者よ君は美しい)

激しいアームレスリングも終盤に差し掛かり、最後の力を振り絞る二人の顔は
アスリートの踏ん張りと、娼婦のエクスタシーが入り混じった世界でたった一つの顔をしていた

勇者・魔王「あああああああああああああああああああ!!」
31:2019/05/03(金) 02:19:12.254 ID:UM+qn/ur0.net
世界の命運を決める戦いで
極限まで鍛え抜いた肉体の鼓動と
戦いの中で生まれた共感は
宿敵同士の間に愛を育むほどの
誰も見たことも感じた事もない究極のフェロモンを放っていた
やがて究極のフェロモンは異世界全体に広がって世界中の人々と意識がリンクしていく
世界の人々も虜になってしまう
32:2019/05/03(金) 02:20:26.689 ID:UM+qn/ur0.net
こうして世界は平和になった
やっぱり筋肉はすごい
筋肉は全てを解決する
33:2019/05/03(金) 02:23:14.398 ID:hbS0A8No0.net
だいぶ狂った世界観嫌いじゃない
勇者「俺は強すぎて逆に戦えない」 魔王「あいつ怒らせれば効率よく世界滅ぼせね?」
引用元:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1556811679