1:2019/08/18(日) 11:52:35.338 ID:2ipsUpS20.net
翌日

ハルヒ「キョン、部室に行くわよ!」

キョン「へいへい」

ガチャ

ハルヒ「みんな、おっまたせー!」

キョン「そんなに引っ張るなって……ん?」
2:2019/08/18(日) 11:52:59.532 ID:SteWsMMa0.net
閉鎖空間に戻れ
4:2019/08/18(日) 11:53:15.651 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「えっ!?ちょっとなによここ!あたし部室のドア開いたわよね?」

キョン「あ、ああ」

ハルヒ「なにこの真っ白な空間は!」

キョン「……」

キョン(御察しの通りってやつかよ)

ハルヒ「なにあの看板……」

ハルヒ「……イチャイチャしないと出られない部屋……?」
5:2019/08/18(日) 11:53:46.607 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「ちょっと!なによこれ!」

キョン「あー……とりあえず落ち着け」

ハルヒ「落ち着いてられるもんですか!あんたの方こそなんでそんな落ち着いてんのよ!あんたが仕掛けたんじゃないでしょうね!」

キョン「んなわけねーだろ!」

ハルヒ「どーだか」
6:2019/08/18(日) 11:54:54.304 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「……よく考えてみたら、部室に入った途端不思議な部屋にワープするなんてこれは紛れもなく」

キョン(あ、まずい)

キョン「待て待て。実は俺が企んだんだ」

ハルヒ「はぁ?さっきは違うって言ってたじゃない」

キョン「いや、なんだ。ハルヒと二人きりになりたかったんだが、恥ずかしくてつい嘘をついちまった」

ハルヒ「」
7:2019/08/18(日) 11:55:19.262 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「そ、そう……」もじもじ

キョン(あああああ何を言ってんだ俺はあああああ!でも訂正もできん!!)

ハルヒ「こ、こんな回りくどいことしなくても……あたしは、言ってくれれば……」

キョン「ん?」

ハルヒ「な、なんでもないわよ!」
8:2019/08/18(日) 11:55:49.067 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「にしてもこれどうなってるわけ?場所は間違いなく部室よね?窓は?」

キョン「いや、実は…………今俺たちがいるのは仮想空間で、コンピ研と長門が作ったフルダイブ型のゲームをプレイ中なんだ。びっくりだろ?」

ハルヒ「……はぁ?」

キョン(しまった!無理があったか!)
9:2019/08/18(日) 11:56:17.149 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「何言ってんの?あたしそんなゲーム始めた覚えないんだけど」

キョン「……ドア自体がゲームスイッチなんだ」

ハルヒ「……」

キョン「いやぁ、コンピ研と長門ってすごいな」

ハルヒ「……」じとーっ

キョン(まるっきり信じてない顔だ……)
10:2019/08/18(日) 11:56:46.590 ID:2ipsUpS20.net
キョン「最近のゲームは本当に進化してるな」

ハルヒ「勝手に納得した雰囲気出さないでくれる」

キョン「なら聞くが、ハルヒは部室のドアを開けただけで不思議なことが起こると思ってるのか?」

ハルヒ「不思議がそう簡単に落ちてたら苦労なんかしないわ!」

キョン「だろ?」

ハルヒ「あっ」
11:2019/08/18(日) 11:57:16.369 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「むぅ……」

キョン(よし。無理矢理だったがなんとか誤魔化せたな。……あとは)

ハルヒ「じゃあ、あんたは……」

ハルヒ「コンピ研や有希に頼んでまであたしを強引に仮想空間に連れてってイチャイチャしたかったってわけ?」

キョン(この問題だけだ……)
13:2019/08/18(日) 11:57:41.673 ID:2ipsUpS20.net
キョン(肯定したら単なる犯罪者じゃねーか……しかし否定もできん)

キョン(おまけにこの、イチャイチャしないと出られないっていうのはマジだろうしな……)

キョン(くっ。背に腹はかえられん!)

キョン「そうだよ」

ハルヒ「!!」
14:2019/08/18(日) 11:58:15.158 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「監禁……」

キョン「そうでもしないと逃げるだろ、お前。それに俺もここまでしないと素直になれんだろうからな」

ハルヒ「……素直って……」

キョン「どうしても嫌なら取りやめてもらうが、どうしても嫌か?」
16:2019/08/18(日) 11:58:42.109 ID:2ipsUpS20.net
キョン(そうだ。よく考えたらこの空間から抜け出すのだってイチャイチャしなくてもハルヒに望ませればいいんじゃないか)

キョン「まあ、嫌だよな。無理矢理こんなことしてすまん。今すぐ出られるようにするから」

キョン(よし、どうにかそういう方向に持って行って……)

ハルヒ「待って!」

キョン(……ん?)
17:2019/08/18(日) 11:59:03.087 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「べ、別に嫌だなんて言ってないじゃない」

キョン「いやいや待て待て。嫌だろ?男に仮想空間とはいえ閉じ込められた挙句イチャイチャを強要させられてんだぞお前」

ハルヒ「だ、だから、その、団員のお願いを聞いてあげるのも団長の務めっていうか……」もじもじ

キョン(待て待て待て。この流れはまずいぞ。なんかよくわからんがすごくまずい気がするぞ)
18:2019/08/18(日) 11:59:37.139 ID:2ipsUpS20.net
キョン「は、ハルヒ?正気に」

ハルヒ「なによ!あんたが始めたことでしょ!あんたが責任とりなさいよ!」

キョン「い、いや、それはそうなんだが」

ハルヒ「イチャイチャすれば出られるって設定なんでしょ!ならイチャイチャしてさっさと出るわよ!」

キョン「お前言ってることめちゃくちゃだぞ!?」

ハルヒ「自分から言いだしておいてあたしとイチャイチャするの嫌なわけ……?」

キョン「ぐっ……」

キョン(ここでしおらしくなるかこいつ!)
20:2019/08/18(日) 12:00:14.515 ID:2ipsUpS20.net
キョン(なんというかものすごくまずい!さっきから俺の中の理性という文字が削られていくイメージがする!)

ハルヒ「ね、キョン……」

キョン(そしてなんだ、この聞いたこともないような甘ったるさ全開の声は!)

ハルヒ「イチャイチャしよ……?」

キョン「」
22:2019/08/18(日) 12:00:43.661 ID:2ipsUpS20.net
ぎゅっ

ハルヒ「きゃっ!?」

ぎゅーっ

ハルヒ「ちょっと痛い、離して」

キョン「イチャイチャするんだろ」

ハルヒ「そ、だけど、いきなり」

キョン(あーもう知らん、俺は知らんからな。大体この空間を作り出したのはハルヒじゃないか。つまりハルヒだって俺とイチャイチャしたかったってことだろ!なら何も問題はないはずだ!)
23:2019/08/18(日) 12:01:14.798 ID:I5sGpEUF0.net
イチャイチャってどこからがイチャイチャなの
24:2019/08/18(日) 12:01:16.266 ID:2ipsUpS20.net
キョン「で、イチャイチャって具体的に何がしたいんだ」

ハルヒ「あんたがしたがってたんでしょ」

キョン「あ、そういえばそういうことになってたか」

ハルヒ「なってたって何……あっ」

ぎゅっ

キョン「とりあえずしばらくこうして抱き合って会話するってのはどうだ?」

ハルヒ「あ、あんたがそれでいいなら……」
25:2019/08/18(日) 12:01:52.143 ID:2ipsUpS20.net
キョン「ハルヒってまつ毛長いな」

ハルヒ「な、なによいきなり」

キョン「いや、こう間近でじっくり見ることは珍しいしな。目はでけえし、顔は小さいし」

ハルヒ「だからなに……」

キョン「可愛い」

ハルヒ「!」
26:2019/08/18(日) 12:02:29.424 ID:2ipsUpS20.net
キョン「初めて見た時こんなに可愛い俺の好みにどストライクな子が現実にいたのかとびっくりしたもんだ」

ハルヒ「な、あんたそれ……本気で言ってんの?」

キョン「俺が最初にお前に話しかけたことを覚えているか?」

ハルヒ「え?」

キョン「好みの女の子とお近づきになりたくてどうにか話しかけようとしたんだよ、俺」

ハルヒ「そ、そう……」
28:2019/08/18(日) 12:03:05.648 ID:2ipsUpS20.net
キョン「笑顔でなんとか好印象を与えようとして、まあ、あまり意味のなかった行為だったが」

ハルヒ「あの、ごめんなさい。あたし全く覚えてないんだけど……」

キョン「え……そ、そうか」

ハルヒ「……」

キョン「……」
30:2019/08/18(日) 12:03:46.835 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「あ、でも髪型の話は覚えてるわよ!だってあたしあれで」

キョン「あれで?」

ハルヒ「あ、あんたは今まであたしに寄ってきた奴らとは違うって……」

キョン「そうか。ハルヒの髪型に気付けてよかった」なでなで

ハルヒ「ぅ……」カァァ
31:2019/08/18(日) 12:04:11.088 ID:2ipsUpS20.net
キョン「まあ毎日見つめてたらそりゃ気付くよな」

ハルヒ「毎日?」

キョン「毎日見つめてないと違いがわからんだろ」

ハルヒ「……なんで見つめてくれてたの?」

キョン「それを言わせるか」

ハルヒ「……そ、そうね。やっぱり言わなくていいわ。恥ずかしくなってきたから」
33:2019/08/18(日) 12:04:39.289 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「にしてもキョンの笑顔なんて滅多に見られるものじゃないからちゃんと覚えておけばよかったわ」

キョン「そんなに笑ってないか俺」

ハルヒ「マヌケ面はよくしてるけど」

キョン「うーん、そうか」

ハルヒ「……ねえ、笑ってみなさいよ」

キョン「ここで?今?」

ハルヒ「あたし、見たいわ。キョンが初めてあたしに向けてくれた笑顔」
34:2019/08/18(日) 12:05:14.806 ID:2ipsUpS20.net
キョン「いやそれは無理だ。あれはいろんな感情が入り混じった結果の笑顔であってだな」

ハルヒ「もう!つべこべ言わずに笑いなさい!笑えないならくすぐってあげるから!」

キョン「ちょ、なにして、ぎゃはは!」
36:2019/08/18(日) 12:05:57.563 ID:2ipsUpS20.net
・・・

キョン「はーっはーっ」

ハルヒ「笑顔の質が違うわ」

キョン「はーっ、そらそうだろ」

ハルヒ「じゃあどうしたらいいのよ」

キョン「知らん」

ハルヒ「もう、役に立たないんだから。そんなのだからあんたはいつまで経ってもヒラ団員なのよ。SOS団部員第1号なのに情けないったら」

キョン「悪かったな」

ハルヒ「……え、怒った?」

キョン「……」
38:2019/08/18(日) 12:07:18.324 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「ね、ねえキョン……」

キョン「正直言うとな、実は結構傷ついてるぞ。お前の言葉のナイフ、さりげにキツイしな」

ハルヒ「え、あ、あの……ご」

キョン「……悪いと思ってるならお詫びに抱きしめ返してくれ」

ハルヒ「えっ」
40:2019/08/18(日) 12:07:56.911 ID:2ipsUpS20.net
キョン「さっきからずっと俺が抱きしめてるし、ハルヒはされるがままだろ?だからハルヒからもちゃんと返してほしいんだ」

ハルヒ「は、あぅ、そ、そんなのできるわけ……」

キョン「傷ついてるんだがな」

ハルヒ「う……」
41:2019/08/18(日) 12:08:52.047 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「少しだけだからね!一瞬だけだから!」

キョン「おう、5秒でも10秒でも俺は幸せだ」

ハルヒ「勝手に伸ばすな。ん……」

ぎゅっ

ハルヒ「こ、これでおしま……あっ」

ぎゅーっ

ハルヒ「も、もう!抱きしめ返されたら離れられないじゃないの!」

キョン「いや、その、なんだ。……すまん。思ったよりだいぶ嬉しかったみたいだ」

ハルヒ「……」カァァ
42:2019/08/18(日) 12:09:33.684 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「機嫌なおった?」

キョン「ああ、我ながらものすごく単純だな」

ハルヒ「……ねえ、あんたすごいキャラ変わってるの気がついてる?」

キョン「薄々な。きっとこの謎空間のせいだ」

ハルヒ「仮想空間だからってもう取り消せないからね!現実に戻って後悔しても遅いんだから!」

キョン「間違いなく後悔より嬉しさの方が勝るからいい」

ぎゅーっ

ハルヒ「ばか……」
43:2019/08/18(日) 12:10:20.727 ID:2ipsUpS20.net
キョン「そういうハルヒこそさっきから随分とデレデレになってることに気がついてるか?」

ハルヒ「デレデレってなによ。あたしはキョンに付き合ってあげてるだけだもん」

キョン「さっき抱きしめ返してくれたろ」

ハルヒ「あれはお詫びでしょ」

キョン「本当か?」スリスリ

ハルヒ「あっ♡くすぐったいわよ、もう♡」
45:2019/08/18(日) 12:12:04.098 ID:2ipsUpS20.net
キョン「そうかそうか」スリスリ

ハルヒ「きゃ、ちょっと、もう、お返し!」スリスリ

むにゅむにゅ

キョン「」ムラッ

キョン「ハルヒ、あまり近付くな」

ハルヒ「へっ?いきなりなによ」
48:2019/08/18(日) 12:12:49.696 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「そんなこと言われたらもっと近づきたくなるんだから!」

ぎゅーっ
すりすり

キョン「うぐっ」

キョン(理性、理性)

ハルヒ「ふふ、キョン困ってる?」

キョン「困ってる。嬉しい方にだが」
49:2019/08/18(日) 12:13:55.441 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「ねえキョン、そこに座り直して」

キョン「こうか?」

ハルヒ「うん。で、この上にあたしが座ればキョンがあたしの椅子になるでしょ。よし、ここあたしの専用席ね」

キョン「おう。お前以外座らせねえよ」

ハルヒ「……よろしい♡」
51:2019/08/18(日) 12:15:09.513 ID:2ipsUpS20.net
キョン「座り心地はどうだ?」

ハルヒ「ゴツゴツしててあまり気持ちよくないわ!」

キョン「……」

ハルヒ「でもあたしは好きよ♡」

ぎゅーっ

ハルヒ「きゃ。もう!ほんっとすぐ抱きしめたがるんだから♡」
52:2019/08/18(日) 12:16:05.523 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「んー、キョンの手大きいわね」すりすり

キョン「なんだなんだ。随分甘えん坊になったな」

ハルヒ「知らないもん♡」

キョン「ハルヒの手は小さいな」

ハルヒ「……ほんとだ。キョンと比べるとすごく小さい」
54:2019/08/18(日) 12:17:33.036 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「こうして見るとキョンもやっぱり男なのね……」

キョン「今までなんだと思ってたんだ」

ハルヒ「普段は異性として意識してないから、あんまり」

キョン「酷いな」

ハルヒ「意識しないようにしてただけかも」

キョン「……なんで」

ハルヒ「だ、だって……恥ずかしいじゃない」

キョン「」きゅん
55:2019/08/18(日) 12:18:32.270 ID:2ipsUpS20.net
キョン「キスしていいか?」

ハルヒ「えっ!」

キョン「今すごくキスしたくなった」

ハルヒ「……う、うん」

キョン「結構あっさりだな。もっと嫌がるかと」

ハルヒ「えっと……」
56:2019/08/18(日) 12:20:13.401 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「笑わないで聞いてね。あたし前に夢の中で深夜の学校に閉じ込められたことがあるの」

キョン「……ほう」

ハルヒ「……その時、その、色々あったんだけど、最後あんたに、キ、キスされて目が覚めたから……」

キョン「キスして終わろうってことか?」

ハルヒ「ん……」
57:2019/08/18(日) 12:21:22.356 ID:2ipsUpS20.net
キョン「そうか。結構時間経ってる気がするしな。もうおしまいか」

ハルヒ「寂しい?」

キョン「そりゃな。でもずっとここにいるわけにはいかんだろ」

ハルヒ「……そうね。思い出せばあたしたち部室に行こうとしてたのよね。そろそろみんなに会いたいわ」

キョン「ああ、それに俺もいろいろ持ちそうにない」

ハルヒ「?」

キョン「じゃあハルヒ、目閉じてくれ」

ハルヒ「ん……」
59:2019/08/18(日) 12:22:05.038 ID:2ipsUpS20.net
キョン「……」

ハルヒ「……?」

キョン「……」

ハルヒ「キョン……?」

キョン「不公平じゃないか?」

ハルヒ「は?」
61:2019/08/18(日) 12:24:02.912 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「なにが?」

キョン「夢の中のキスは俺からした……んだろ?」

ハルヒ「そうだけど」

キョン「なら今回はハルヒからしてくれよ」

ハルヒ「!?」
62:2019/08/18(日) 12:25:14.564 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「なんでそーなるのよっ」

キョン「自然なことだと思うが」

ハルヒ「どこがっ。あたしの夢の話なんだからあんたに不公平感なんてないはずでしょうが!」

キョン「話を聞いてたら情景がありありと浮かんでつい本当のことのように思えてしまってな」

キョン(まあ本当のことだしな)

ハルヒ「ばっかじゃないの!」

キョン「嫌か?」

ハルヒ「も、もう……それ聞くの、ずるい……」
63:2019/08/18(日) 12:26:03.907 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「もーいいわよ!さっさと出たいし!するわよ!」

キョン「ロマンのかけらもねーな」

ハルヒ「ほら、目閉じて」

キョン「おう」

ハルヒ「……」

キョン「……」

ハルヒ「……」

キョン「……」
64:2019/08/18(日) 12:26:46.683 ID:2ipsUpS20.net
キョン「おいハルヒ?」

ハルヒ「……ね、ねえ、ほっぺじゃダメ?」

キョン「……キスは唇同士でするもんだろうが」

ハルヒ「だ、だって!ファーストキスだし!そんな簡単にできるわけないでしょ!」

キョン「ファーストキス」

ハルヒ「あっ」カァァ
66:2019/08/18(日) 12:27:39.615 ID:2ipsUpS20.net
キョン「……」

ハルヒ「ニヤニヤすんな!」

キョン「ああ、なんだ。よかった。俺てっきり」

ハルヒ「てっきりなによ」

キョン「中学時代にひとつやふたつしてるのかと」

ハルヒ「するかバカ!」
67:2019/08/18(日) 12:28:53.546 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「あたしがそこらへんの男に、簡単に許すわけないでしょ!」

キョン「俺は許しを得た初めての男ってわけか」

ハルヒ「ぐっ……そ、そーよ!光栄に思いなさい!」

キョン「ああ、すごく嬉しい」

ハルヒ「うぅ、なんでそう素直なのよ……この空間から出たらいつものキョンに戻ってよね」
68:2019/08/18(日) 12:29:42.006 ID:2ipsUpS20.net
キョン「こんな俺は嫌か?」

ハルヒ「……だって、あたしの心臓が持ちそうにないもん」

キョン「ああもう、可愛いなお前は!」

ぎゅーっ

ハルヒ「んっ……もう♡」
69:2019/08/18(日) 12:30:23.042 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「じゃあ、えっと」

キョン「キスするか」

ハルヒ「え、あたしからしなくていいの?」

キョン「ああ、ハルヒからのキスは現実で楽しみに待ってる」

ハルヒ「バカ……♡」

ちゅっ
70:2019/08/18(日) 12:31:25.185 ID:2ipsUpS20.net
・・・

キョン「ん……ハルヒ?」

ハルヒ「すーっ……すーっ……」

キョン「ああ、なんだ、そういうことか」

キョン(結局これも夢オチにされそうだな。色々と理由を考えたというのに。まあそっちの方がいいか)

キョン(……冷静に考えると、なんか俺、あっちの空間で色々とものすごく恥ずかしいことを言っ)

キョン(…………)

キョン(考えるのはよそう。うん、あれは夢だ。夢オチだ)
71:2019/08/18(日) 12:32:37.483 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「ん……キョン……?」

キョン「起きたか。疲れてるのかお前、部室に着いた途端いきなり寝出してびっくりしたぞ」

ハルヒ「えっ!?嘘、だって、あれ?」

キョン「どうした。なんか変な夢でも見たか?」

ハルヒ「ねえキョン……あのドア、ゲームのスイッチだったりしない?」

キョン「は?」

ハルヒ「なんでもない!」
72:2019/08/18(日) 12:32:44.607 ID:iFLzd9s20.net
何年たっても進展しないな
でもそれがいいのかもな
73:2019/08/18(日) 12:33:39.842 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「あーもう、やだ、嘘でしょ?もー」ジタバタ

キョン「よっぽど変な夢を見たようだな」

ハルヒ「みんなは?」

キョン「まだ来てない」

ハルヒ「そ……」

キョン「……」

ハルヒ「はぁ……」

キョン(そう落ち込むな。こっちも割と落ち込みたいんだ)
74:2019/08/18(日) 12:34:43.707 ID:2ZQ/GDtrM.net
消火活動しないと生きて出られない部屋
75:2019/08/18(日) 12:34:51.440 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「……ねーキョン」

キョン「ん?」

ハルヒ「ちょっと耳貸して」

キョン「なんだよ」

ちゅっ

キョン「!!?」
78:2019/08/18(日) 12:35:46.076 ID:2ipsUpS20.net
キョン「な、おま、いきなり、なにをっ」

ハルヒ「詳しくは聞かないで」

キョン「……あ、ああ」

ハルヒ「……」

キョン(……あ。現実でキス、してくれたのか。……ほっぺだが)
77:2019/08/18(日) 12:35:43.865 ID:N0qVFHsMd.net
ハルヒって非現実を自覚したらどうなんのかな
79:2019/08/18(日) 12:37:09.264 ID:2ipsUpS20.net
ハルヒ「キョン、言っておくけど今のあんた、ものすごい笑顔になってるから」

キョン「!!」

ハルヒ「みんなが来る前に普通の顔に戻しときなさいよ」

キョン「あ、ああ」

ハルヒ「……ふふ、そんな顔してたのね、きっと」

キョン「何が?」

ハルヒ「なんでもないっ」

80:2019/08/18(日) 12:37:50.708 ID:iFLzd9s20.net
ええもんみたわ
引用元:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1566096755