1: 2012/06/10(日) 13:35:44.54 ID:zb7Jmh7I0
P「あの、ビクっと体がふるえる瞬間がたまらないんだ!」

P「みんなの脇腹を突っついて、どういう反応をするのか見てみたい!」

P「よし! そうと決まったら、中途半端はよくないよな」

P「ここはひとつ、全員に試してみようじゃないか!」

P「お、あっちからやって来るのは……」

2: 2012/06/10(日) 13:37:30.82 ID:zb7Jmh7I0
P「あれは……小鳥さんだな」

小鳥「あっ、おはようございますプロデューサーさん!」

P「おはようございます小鳥さん」

小鳥「今日はずいぶんと早いですね?」

P「いやあ、ちょっとみんなに試したいことができたんですよ」

小鳥「へえ。みんなって、春香ちゃんや美希ちゃんたちですよね? 何を試すつもりなんです?」

P「それはですね、えーっと……」

3: 2012/06/10(日) 13:43:16.88 ID:zb7Jmh7I0
P「そうだ小鳥さん! 一番最初に小鳥さんで試してみたいんですけど、ダメですか?」

小鳥「え。あたし? でもあたし、アイドルじゃありませんよ?」

P「全然問題ありません! ノープロブレムです!」

小鳥「大丈夫なんですか? それじゃあ、あたしでよければ喜んで協力しますよ!」

P「さすがは小鳥さん! ありがとうございます!」

小鳥「えーっと、あたしはどうすればいいんでしょう?」

P「とりあえずですね、俺に後ろを向いて立ってほしいんですよ」

小鳥「はいはーい」クルッ

小鳥「こんな感じで大丈夫ですかね?」

6: 2012/06/10(日) 13:45:44.47 ID:zb7Jmh7I0
P「ありがとうございま、すっ!」ツンッ

小鳥「きゃーーーーーっ!?」ビクンッ

P「おおおおお……」

P「素晴らしい、素晴らしいですよ小鳥さん! そのリアクション」

小鳥「プロデューサーさん! い、いきなり脇腹を突っつかないで!」

P「いやあ、いきなりじゃないと面白くないじゃないですか」

小鳥「まさか、みんなにやりたいことって……?」

P「そう、コレです!」

8: 2012/06/10(日) 13:48:06.79 ID:zb7Jmh7I0
P「みんなに試してみたら、どういう反応するかなあって思いまして!」

小鳥「……へ、へーえ!」

P「ん? どうかしました、小鳥さん?」

小鳥「あの! そこにビデオカメラ設置しといてもいいですか?」

P「……。小鳥さん、目が異常なまでにきらきら輝いてますよ」

小鳥「当然です! こんなチャンスを指をくわえて見てるだけなんて、絶対にしちゃいけないことです!」

P「は、はあ……。左様でございますか」

小鳥「後でプロデューサーさんにもちゃんと見せてあげますから、安心してくださいね!」

小鳥「それじゃ、プロデューサーさーん! しっかりよろしくお願いしますねー!」

11: 2012/06/10(日) 13:50:24.32 ID:zb7Jmh7I0
P「さすがは小鳥さんだな。いや、あれをさすがと言っていいのか……?」

P「と、ともかく、ウォーミングアップは万全だ! さあ、どっからでも誰でも来い!」

春香「プロデューサーさん!」

P「おお、春香じゃないか!」

春香「おはようございます! 今日も一日よろしくお願いします!」

P「そうだよな。やっぱり、トップバッターは春香じゃないとな!」

春香「え? トップバッターですか?」

P「ああ、トップバッターだ!」

春香「何だかよくわからないけど、もしかして私、褒められてますか?」

P「もちろん褒め言葉だよ!」

13: 2012/06/10(日) 13:53:41.97 ID:zb7Jmh7I0
P「さて春香、折り入ってお願いがあるんだが、聞いてくれるか?」

春香「もっちろんです!」

P「本当か?」

春香「はい! プロデューサーさんのお願いなら、何でも喜んで聞いちゃいますよ!」

P「嬉しいこと言ってくれるなあ……。ちょっとだけ、心が痛むな……」

春香「ん? プロデューサーさん、何か言いました?」

P「いや何も。それじゃあさっそくだけど、俺に背中を向けてほしいんだ」

春香「え、えっ? お願いって、それだけでいいんですか?」

P「ああ、とりあえずそれだけで大丈夫だ!」

春香「は、はあ。え、えっとえっとえっと」クルッ

春香「あのー、プロデューサーさん。これで、いいんですか?」

15: 2012/06/10(日) 13:56:15.95 ID:zb7Jmh7I0
P「それでオッケーだ、ぞっ!」ツンッ

春香「ひゃあああああっ!?」ビクンッ

P「うーん、やっぱりいいなあ」

P「予想通り、想像通りの見事な反応だったよ、春香」

春香「ちょ、ちょっと! プロデューサーさん!」

P「ん、何だ?」

春香「何って、くすぐったいですよ! 急に何するんですか!」

P「ははは、悪い悪い」

18: 2012/06/10(日) 13:59:39.06 ID:zb7Jmh7I0
春香「うう……。まだ脇腹がムズムズする……」

P「いやあ、何だか急に、春香のことを脅かしてみたくなっちゃって」

春香「もう! プロデューサーさんってばひどいですよ! いきなり私のことくすぐるなんて!」

P「ごめんごめん!」

春香「私、本当にビックリしたんですからね!」

P「悪かった悪かった! さあ春香、今日も一日頑張っていこうな!」

春香「わかりましたよぅ! ……あ、プロデューサーさん」

春香「私は別に気にしませんけど、私以外の人には、絶対こんなことしちゃダメですよ!」

22: 2012/06/10(日) 14:05:19.31 ID:zb7Jmh7I0
P「ところがどっこい、春香だけじゃなくて他のみんなにもやるんだな、これが」

律子「どうしたんですかプロデューサー。何だか、ぼけーっとしてますね」

P「おお、律子か。ちょっとな、空想にふけってた所なんだ」

律子「仕事と時間、どちらも待ってはくれませんよ?」

P「すまんすまん、気を抜かないように気を付けるよ。律子は本当にしっかりしてるよなぁ……」

律子「まあここの所忙しいですし、疲れるのもわかりますけどね」

P「そういう律子は大丈夫なのか? 疲れがたまってたりしてないか?」

律子「うーん、そうですね。そこまでではないですけど、まあ多少は」

23: 2012/06/10(日) 14:10:28.20 ID:zb7Jmh7I0
P「よし! これから俺が、律子の疲れを吹き飛ばすいいことをしてやろう!」

律子「……プロデューサー。ほっぺたがゆるんでますよ」

P「そ、そんなことはないぞ!」

律子「ははーん。どうせまた、ロクでもないこと考えてるんでしょう?」

P「頼む! 頼むよ律子! 俺を信じてくれ」

律子「……はあ。信じろと言われてもねえ……」

P「さあさあ律子! 早く後ろを向くんだ! 早く早く! ハリーハリー!」

律子「わかりました! わかりましたよプロデューサー」クルッ

律子「それで、一体どんなことをしてくれるんですか?

24: 2012/06/10(日) 14:15:33.13 ID:zb7Jmh7I0
P「こんなことだ、よっ!」ツンッ

律子「うひゃあああああっ!?」ビクンッ

P「おお!」

P「もしかしたらあんまり効果がないかと思ったが、全然そんなことはなかったぜ!」

律子「プ、プロデューサー! 忘れたんですか!」

P「え? 何を?」

律子「前にも言いましたよね! 私、ワキとか弱いんだって!」

25: 2012/06/10(日) 14:21:04.70 ID:zb7Jmh7I0
P「あれ、そうだったっけ?」

律子「言いました! 絶対に言いましたから!」

P「ごめんごめん律子。正直に言うと、完全に忘れてた」

律子「というかそれ以前に、やる相手間違えたら、確実にセクハラで訴えられますよ!」

P「ん? と言うことは、だ」

律子「へ?」

P「律子には訴えられないから、またの機会に試してもいいってことかな?」

律子「なっ……! だ、誰もそんなこと言ってないでしょーが!」

律子「全くもう! 今度やったら承知しませんからね! 覚えておいてください!」

27: 2012/06/10(日) 14:24:50.58 ID:zb7Jmh7I0
P「とか何とか言いつつ、口ほど嫌がってなかった気もするなあ、律子」

真「あれ? どうしたんです、プロデューサー?」

P「ああ、真か」

真「ずいぶんとニコニコしてますね? 何かいいことでもあったんですか?」

P「いやなに、ちょっといいトレーニング方法を閃いたもんでな」

真「プロデューサーが考えたんですか? へーえ、何だか気になるなあ」

29: 2012/06/10(日) 14:28:13.48 ID:zb7Jmh7I0
真「プロデューサー! そのトレーニングのやり方、ボクにも教えてくださいよ!」

P「それじゃあ真も、俺と一緒に体験してみようじゃないか!」

真「本当ですか? へへっ、やーりい!」

P「それじゃあ、さっそくこれから始めるとするか?」

真「いいですよ! さあ、プロデューサー! ボクは何をすればいいんですかね?」

P「差し当たって、後ろ向いてくれれば大丈夫だよ」

真「後ろを向けばいいんですね? わかりました!」クルッ

真「よっし準備オッケー! プロデューサー、何でもどうぞ!」

30: 2012/06/10(日) 14:34:18.03 ID:zb7Jmh7I0
P「それじゃお言葉に甘え、てっ!」ツンッ

真「うわあああああっ!?」ビクンッ

P「うーむ。真の体にもバッチリ効く俺の人差し指の威力」

P「いやいや、我ながらさすがだな」

真「プ、プロデューサー! さすがだな、とか一人で納得してないでくださいよ!」

P「ははは」

真「驚いて、心臓が止まるかと思ったじゃないですか!」

31: 2012/06/10(日) 14:40:31.00 ID:zb7Jmh7I0
P「まあまあ真。たまにはこういうイタズラもいいじゃないか!」

真「うーん。でも確かに」

P「ん?」

真「トップを目指すためには、こんなことで動じないような体を作らないといけないよなあ」

P「いやあの、真? 何もそんなに真剣に考え込まなくても……」

真「プロデューサー!」

P「は、はい!」

真「ボク、今の件を反省して、もっともっと一生懸命トレーニングに励みます!」

真「だからまた新しいトレーニングメニューを閃いたら、どんどんボクに教えてください!」

33: 2012/06/10(日) 14:45:15.62 ID:zb7Jmh7I0
P「うーむ。真って、本当に真面目だよな。俺も見習わないといけないなあ」

やよい「プロデューサー!」

P「おっ、やよいじゃないか」

やよい「こーんにーちはー! 今日もいいお天気ですねー!」

P「ああ、全くだな! それにしても、やよいはいつも元気でうらやましいなあ」

やよい「うっうー! ありがとうございまーす!」

P「ところで、やよい」

やよい「はーい! なんですかー、プロデューサー?」

34: 2012/06/10(日) 14:50:20.13 ID:zb7Jmh7I0
P「そんな元気なやよいに、もっともおっと元気がでるおまじないをしてあげたいんだが?」

やよい「へえー、そんなおまじないがあるんですかあ?」

P「ああ、最近本で読んでイメージトレーニングしてきたんだ。俺に任せてくれないか?」 

やよい「もちろんでーす! それじゃあプロデューサー、よろしくお願いしまーす!」

P「了解だ! 軽く準備があるんで、後ろを向いてくれないか?」

やよい「はーい! わかりましたー!」クルッ

やよい「えへへ! 何だかとってもわくわくします! 楽しみですー!」

36: 2012/06/10(日) 14:55:12.09 ID:zb7Jmh7I0
P「それじゃあちちんぷいぷい、っと!」ツンッ

やよい「うっ、うーーーーーっ!?」ビクンッ

P「さすがはやよいだ」

P「突っつかれてもうっうーとかマジ最高! もう本当にかわいい!」

やよい「うーっ……」

P「どうだ、やよい?」

やよい「プロデューサー、これって本当におまじないなんですかあ?」

P「もちろん本当に決まってるじゃないか!」

38: 2012/06/10(日) 14:58:11.67 ID:zb7Jmh7I0
P「なあやよい、体の緊張がほぐれて、楽になった気がしないか?」

やよい「うーん……。確かに」

P「だ、だろ?」

やよい「そう言われれば、そんな気もしてきましたー!」

P「ま、まあ、うまくいってよかったよ」

やよい「やっぱり、プロデューサーはすごいですー!」

P「は、ははは……」

やよい「私、そんけーしちゃいます!」

やよい「プロデューサー! これからも、いろんなことをたくさん教えてくださーい!」

39: 2012/06/10(日) 15:00:58.03 ID:zb7Jmh7I0
P「うーん。やよいの尊敬のまなざし、さすがにちょっと良心がとがめたなー……」

響「ん? プロデューサー?」

P「ああ、響か」

響「何か難しい顔をしてるぞ。どうかしたのか?」

P「ちょっといろいろあって、罪悪感を感じてたんだ」

響「罪悪感……?」

41: 2012/06/10(日) 15:01:45.62 ID:zb7Jmh7I0
響「大丈夫? 何があったか、自分は詳しく聞かない方がいいのかな?」

P「いや。むしろ響には、ぜひとも聞いてほしい話なんだが」

響「本当か?」

P「ああ、本当だとも!」

響「よっし! プロデューサーの話、自分でよければ何でも聞いちゃうぞ!」

P「そうか? ありがとな、響」

響「気にすることなんて、何もないさー! 誰かに話した方が、楽になるに決まってるしな!」

P「うーん、面と向かってだと何だか話しにくいな。響、後ろ向いてくれないか?」

響「ああ、わかったぞ!」クルッ

響「……それで、一体どんな話なんだ?」

43: 2012/06/10(日) 15:06:14.46 ID:zb7Jmh7I0
P「それは、なっ!」ツンッ

響「きゃあああああんっ!?」ビクッ

P「へええ、結構可愛い声出すな、響」

P「なかなかのギャップに萌えってカンジ」

響「プロデューサー! 自分、真剣だったのに、何するんだよ!」

P「すまん。本当にすまんな響」

46: 2012/06/10(日) 15:07:56.82 ID:zb7Jmh7I0
P「ちょっとビックリさせてみたかっただけなんだよ。俺には、悩みなんて何もないさ!」

響「……そうなのか?」

P「そうだとも!」

響「本当に本当か? 無理して我慢したりしてない?」

P「ほ、本当だよ! これはウソじゃない! 間違いなく本当だって!」

響「そうかー! 本当は何もなかったんなら、自分安心したぞ!」

P「ああ。だますような真似をして悪かったな、響」

響「いいっていいって! でも、これだけは覚えておいてほしいんだ」

響「プロデューサーに何かあったら、自分いつでも相談に乗るからな!」

49: 2012/06/10(日) 15:09:18.81 ID:zb7Jmh7I0
P「本当に響っていい子だよなあ。後でちゃんと、だました埋め合わせはしないとな」

真美「おやおや~、そこにいるのは兄ちゃんじゃないですか~」

P「おお真美、ちょうど良い所に!」

真美「ん? どったの兄ちゃん?」

P「実は俺はついさっき、新たなるゲームを開発した所なんだ!」

真美「えっ、本当? 兄ちゃんが考えたゲーム?」

50: 2012/06/10(日) 15:14:21.89 ID:zb7Jmh7I0
真美「それってどんなゲームなの? 楽しい? 真美にもできる?」

P「ああ、そんなに難しいものじゃないからな。さっそくやってみるか?」

真美「もっちろん!」

P「お、やる気十分だな、真美」

真美「どんなゲームも、真美の手にかかればらくしょーらくしょー!」

P「そうかそうか。それじゃあ真美、必要な準備はただ一つだ。それは」

真美「それは?」

P「後ろ向いてくれ」

真美「そんだけでいいの? それじゃあ、ほーい」クルッ

真美「向いたよー! 兄ちゃん、早く早くー!」

52: 2012/06/10(日) 15:18:14.77 ID:zb7Jmh7I0
P「かかった、なっ!」ツンッ

真美「わきゃあああああ!」ビクンッ

P「はっはっは!」

P「真美、破れたり! 見事な悲鳴いただきました―!」

真美「に、兄ちゃん! 今のは卑怯だよ!」

P「はーっはっは! 卑怯もラッキョウもないぞ、真美」

真美「意味わかんないよー! しかも、こんなのゲームでもなんでもないじゃん!」

P「ま、軽いお返しってやつだな!」

55: 2012/06/10(日) 15:21:59.57 ID:zb7Jmh7I0
P「普段から、真美と亜美には何かとイタズラされてるからな。たまにはいいだろ?」

真美「むむむ……。ま、まあいいよ」

P「お?」

真美「今回は兄ちゃんにやられたけど、後でたーっぷりお返ししちゃるかんね!」

P「そんなこと言うなら俺の方こそ、今すぐたっぷりサービスしてやろうか?」

真美「うっ……。い、いいよ。もういい!」

P「そんなに遠慮するなってば、ほらほら」

真美「い、いいってば! 遠慮しとく遠慮しとく! 真美はもう十分だよ!」

真美「そ、それじゃあね、兄ちゃん! 真美はこれにてさよーならー!」

57: 2012/06/10(日) 15:25:40.56 ID:zb7Jmh7I0
P「うーむ、何という逃げ足の速さ。何だかんだで結構焦ってたな、真美」

雪歩「プロデューサー、いいですかぁ?」

P「ん? どうしたんだ雪歩?」

雪歩「あの、お茶が入りましたよぉ」

P「ああ、ありがとう雪歩」

雪歩「いえいえ。プロデューサー。今日のお茶の味はどうですかぁ?」

P「うん、美味しい! 言うことなしだよ! 毎日毎日すまないな」

雪歩「すまないだなんて、とんでもないですぅ」

59: 2012/06/10(日) 15:30:08.14 ID:zb7Jmh7I0
雪歩「これは、私が好きでやってることなんですから」

P「いやいや本当にありがたいよ。そんな雪歩には、何かご褒美をあげないとな」

雪歩「えっ? ご、ご褒美ですかぁ?」

P「大したものじゃないけど、俺の気持ちさ」

雪歩「そ、そんな。気持ちだなんて、気を使わないでくださいプロデューサー」

P「まあまあそういうなって。雪歩、驚かせたいから、ちょっと後ろ向いてくれ」

雪歩「わ、わかりましたぁ」クルッ

雪歩「……何だか緊張しますぅ」

61: 2012/06/10(日) 15:32:07.34 ID:zb7Jmh7I0
P「それじゃあ、せー、のっ!」ツンッ

雪歩「ひゃああああん!」ビクンッ

P「うんうんうんうん」

P「その甲高い悲鳴は、まさに俺が予想していた雪歩の反応そのものだよ」

雪歩「プ、プロデューサー! くすぐるのはやめてくださいぃ!」

P「はは、ごめんごめん、ちょっとしたジョークだよ」

63: 2012/06/10(日) 15:34:39.25 ID:zb7Jmh7I0
P「もうやらないし、ご褒美もちゃんと用意するから」

雪歩「私、脇腹は本当に弱いんですぅ」

P「え、そうなのか?」

雪歩「プロデューサー。お願いですから、もうしないでくださいね?」

P「……なあ、雪歩」

雪歩「は、はい? 何ですかぁ?」

P「そういう情報を聞いちゃうとさ」

雪歩「え、え?」

P「なぜかまたやりたくなっちゃうんだよな、これが」

雪歩「はううぅ! 本当にやめてくださいぃ!」

雪歩「お願いですプロデューサー! お願いしますからあぁ!」

65: 2012/06/10(日) 15:39:07.18 ID:zb7Jmh7I0
P「うーん、ちょっと雪歩をいじめすぎたかな。まあ、やり過ぎはよくないよな」

伊織「何よアンタ、どうしたの?」

P「その声は伊織か」

伊織「反省するのかニヤニヤするのか、どっちかにしたらどうなの?」

P「……そんなににやけてたか、俺?」

伊織「はっきり言って、気持ち悪いくらいにね」

P「……ゴホン。と、ところで伊織、唐突だが質問があるんだ」

伊織「私に質問? 何よ」

P「伊織は脇腹は平気な方か?」

伊織「はあ? アンタいきなり何聞いてるの? 本当に頭大丈夫?」

66: 2012/06/10(日) 15:43:26.23 ID:zb7Jmh7I0
伊織「ま、答えてあげるわ。残念かもしれないけど、私は平気な方よ」

P「ほーう……。本当かな?」

伊織「な、何よその目は。ウソをつく理由なんて、別にないでしょ?」

P「そりゃ、そうなんだがな。お、伊織。背中にゴミが付いてるぞ」

伊織「え、私の、背中?」

P「ああ、そうだ。ほら、そこそこ」

伊織「え、そんなもの、どこに付いて……?」

P「自分じゃ見えなくて取りづらいんじゃないか? 俺が取ってやろうか?」

伊織「それじゃあ、アンタに任せるわ」クルッ

伊織「さあ、パッパと取ってちょうだい」

67: 2012/06/10(日) 15:45:38.34 ID:zb7Jmh7I0
P「まあ実はウソなんだけど、なっ!」ツンッ

伊織「やあああああっ!?」ビクンッ

P「何だ何だ伊織」

P「めちゃくちゃ反応してるじゃないか。全く、ウソばっかり」

伊織「い、いきなりやられれば……誰だってビックリするわよ!」

P「ほほう? いきなりじゃなければ大丈夫なんだな?」

伊織「当り前でしょ! そんな子供だまし、普通なら平気に決まってるじゃない!」

68: 2012/06/10(日) 15:50:50.27 ID:zb7Jmh7I0
P「それじゃあ伊織。正々堂々正面から試してもいいか?」

伊織「絶対に、イヤ!」

P「そこを何とか……」

伊織「この変態! 変態変態ド変態! 変態大人!」

P「……ふうむ。そこまで全力で拒否されると、どうしても試したくなってくるなあ……」

伊織「い、いやっ! こ、こっちにこないで!」

P「ふっふっふっ……」

伊織「イヤあ! お願い! それ以上近づかないでえ!」

伊織「わ、私が悪かったから! お願いだからやめてええっ!」

70: 2012/06/10(日) 15:54:43.55 ID:zb7Jmh7I0
P「見事なへっぴり腰だったな、伊織。何もそこまで怯えなくても」

美希「あれ? ハニー?」

P「ん? どうしたんだ美希?」

美希「ミキの気のせいかな? 何だか今日のハニー、いつもより楽しそうに見えるの」

P「それにはな美希、ちょっとした理由があるんだよ」

美希「理由?」

P「今日はみんなが俺に、いつもと違う表情を見せてくれるんだ。それで楽しくなっちゃってな」

美希「む……」

71: 2012/06/10(日) 15:58:46.02 ID:zb7Jmh7I0
美希「ミ、ミキだって!」

P「ん?」

美希「ミキだって、ハニーが知らないいろーんな顔を持ってるよ!」

P「ほうほう、それは本当か?」

美希「ホントホント! ホントなの!」 

P「それじゃあ次は、ぜひとも美希に見せてもらいたいな!」

美希「まかせてなの! ハニーにならミキ、どんな表情だって見せられるの!」

P「そりゃ嬉しいな。いきなり見てもつまらないから、いったん後ろ向いてくれないか?」

美希「はーい!」クルッ

美希「ところでハニー、ミキはどんな顔をすればいいのかな?」

73: 2012/06/10(日) 16:00:10.23 ID:zb7Jmh7I0
P「こういう顔、でっ!」ツンッ

美希「あふうううううっ!?」ビクンッ

P「おおお! さすがは美希だ」

P「驚いた時もあふぅって言うんだな! 発見発見」

美希「けほけほっ! ハ、ハニー!」

P「はっはっは! 驚いたか、美希?」

美希「びっくりしたのー! 急に脅かさないでほしいの!」

76: 2012/06/10(日) 16:04:36.41 ID:zb7Jmh7I0
P「……実はな、美希」

美希「え?」

P「俺が見たかったのは、美希がいきなり脅かされた時の表情だったんだよ」

美希「……あ、そういうこと……なるほどなの」

P「やっぱり美希は、驚いた時の顔もかわいいよ!」

美希「そ、そうかな?」

P「そうだとも! そして今ので俺は確信した! 美希はどんな表情でも、最高級に素敵な女の子だってな!」

美希「ハ、ハニー。ありがとうなの!」

美希「そんなに褒められると、何だか、照れちゃうね……」

78: 2012/06/10(日) 16:06:55.85 ID:zb7Jmh7I0
P「……俺、明らかに驚いた瞬間の顔見てないよな。美希は背中向けてたわけだし」

亜美「おんや~? 兄ちゃんどったの? 何だか気まずそーな顔してるね?」

P「亜美か」

亜美「亜美、よくわかんないけど、あんまり気にしない方がいいと思うよ?」

P「そうだな。深く考えない事にするよ。……ところで亜美」

亜美「ん? 今度はどったの、兄ちゃん?」

P「俺の考えたイタズラを味わってみないか?」

亜美「イタズラ?」

83: 2012/06/10(日) 16:09:20.30 ID:zb7Jmh7I0
亜美「んっふっふ~。亜美をイタズラで驚かすなんて、百年早いんじゃないかな~?」

P「とか何とか言ってるけど、実はビビってるんじゃないか?」

亜美「そ、そんなこと、あるわけないじゃん!」

P「足が震えてるぞ」

亜美「なっ……そ、そんなことないもん!」

P「さて、どうする亜美? 怖いならやめておくか?」

亜美「い、いいよ! そこまで兄ちゃんが自信あるなら、やってみればいいじゃんか!」

P「それじゃあ遠慮しないことにするよ。亜美、俺に背中を向けてもらおうか」

亜美「む~~。いいよ、受けて立ってやろうじゃん!クルッ

亜美「さあ、何でもドーンと来ーい!」

87: 2012/06/10(日) 16:13:47.29 ID:zb7Jmh7I0
P「それじゃあドーンと行く、ぞっ!」ツンッ

亜美「ひえええええっ!?」ビクンッ

P「ほうほうほうほう! いやいやいや!」

P「ヒエーとか! なかなかに面白い反応だったよ!」

亜美「な、なんだよ! それだけ?」

P「ああ、それだけだ」

亜美「何だよもう~、全然大したことないイタズラじゃんか!」

88: 2012/06/10(日) 16:17:02.19 ID:zb7Jmh7I0
P「ん、大したことないって言ったか?」

亜美「言ったよ! そんな単純なの、誰だって思いつくに決まってるじゃん!」

P「それじゃあせっかくだからもう何回か」

亜美「えっ? い、いいよいいよ、亜美はもうダイジョブダイジョブ!」

P「まあまあまあ。そんなに逃げるな逃げるな」

亜美「もう、もういいから! 亜美以外の他の誰かにやったげて!」

P「まあまあまあまあ、そう言わずに。さあ、もっと近くに来るんだ亜美」

亜美「あ、あっ! ほらほら、もうレッスンの時間だよ!」

亜美「に、兄ちゃん、また後でねー!」

90: 2012/06/10(日) 16:18:30.01 ID:zb7Jmh7I0
P「亜美も真美も、同じように逃げ足が速いな。さすがは双子、といったところか」

貴音「あなた様。何やらうんうんとうなずいていましたが、何を納得していたのです?」

P「いや、別に大したことじゃないよ貴音」

貴音「そうなのですか?」

P「ああ。……しかし、ついに最大の難関が現れたか」

貴音「は? わたくしが難関?」

P「俺の中では、間違いなく一番の強敵だと思ってるんだ」

貴族「……あなた様? それは一体どういうことなのでしょう?」

P「いや、こっちの話だよ」

91: 2012/06/10(日) 16:23:30.15 ID:zb7Jmh7I0
P「しかし、うー……平気な顔されそうな予感が……」

貴音「あなた様」

P「は、はい」

貴音「わたくしに何をしたいのかはわかりませんが、試してみなければ結果は分からないかと」

P「それは、まあ、そうなんだが」

貴音「恐れることなどありません。さあ、あなた様。どうぞ遠慮なさらずに」

P「……よし、わかった! 貴音、思い切っていかせてもらうぞ!」

貴音「それでこそ、あなた様です。さて、わたくしが成すべき事とは、一体何なのでしょう?」

P「後ろ向いてくれ! それだけでいい!」

貴音「はい。あなた様の仰せのままに……」クルッ

貴音「あなた様。これで、よろしいのですね?」

94: 2012/06/10(日) 16:25:29.81 ID:zb7Jmh7I0
P「ちぇす、とぉ!」ツンッ

貴音「あはあああああっ!?」ビクンッ

P「あ、あれ? あれれれ?」

P「意外といっちゃなんだが、予想外に良い反応が返ってきたな」

貴音「あ、あなた様、そこは、堪忍してください……」

P「うーん、これはビックリだな。まさか貴音の口からあんな悲鳴が……」

96: 2012/06/10(日) 16:28:21.35 ID:zb7Jmh7I0
P「なあ貴音。実は貴音って、意外とこういうの弱い方?」

貴音「は、恥ずかしながら……」

P「へええ、そうだったのか」

貴音「はしたないとは分かっているのですが、どうにも耐えられないのです……」

P「うーむ。人って、見た目によらないものなんだなあ」

貴音「と、取り乱したりして、申し訳ありません……」

P「貴音。とりあえず、涙拭いたらどうだ? ほい、ハンカチ」

貴音「ありがとうございます。あの、あなた様」

P「ん?」

貴音「このことは、あまり皆に言い触らさぬよう……」

貴音「どうか、どうか内密にお願いいたします……」

99: 2012/06/10(日) 16:31:12.52 ID:zb7Jmh7I0
P「貴音にも意外な弱点があったんだな。まあ誰にでも、一つや二つは弱点なんてあるよな」

千早「プロデューサー。今日の歌のレッスン、終わりました」

P「ああ、お疲れ千早」

千早「プロデューサーも、お仕事お疲れ様です」

P「千早、今日の調子はどんな感じだったんだ?」

千早「はい。以前と比較すると、かなりよくなってきたと思います」

P「そうかそうか。そりゃあよかった」

千早「最近あまり調子がよくなかったので、このまま上り調子を保てるよう頑張ります」

100: 2012/06/10(日) 16:34:26.65 ID:zb7Jmh7I0
P「ところで実は俺、新しいボイストレーニングの方法を思いついたんだ」

千早「それは本当ですか、プロデューサー?」

P「ああ。短時間で終わるし、効果も抜群のはず! 俺が自信を持って推奨する方法だ」

千早「へえ……。プロデューサー、一体どういった方法なのでしょう?」

P「どうだ千早。論より証拠、今から試してみるのは?」

千早「もちろんやります。内容に、とても興味がわいてきましたから」

P「オッケーオッケー! とりあえず、後ろを向いてリラックスしてくれ」

千早「はい、わかりました」クルッ

千早「それでプロデューサー、私はこれからどうすれば?」

103: 2012/06/10(日) 16:36:17.92 ID:zb7Jmh7I0
P「そのままでいい、ぞっ!」ツンッ

千早「きゃあああああっ!」ビクンッ

P「ううむ、さすが千早だ」

P「この声の伸びは、さすがとしか言いようがない! 素晴らしい!」

千早「プ、プ、プ、プロ、プロデューサー! 理由を説明してください!」

P「お、おいおい。そんなに怖い顔するなって千早」

千早「いきなり、くっ、くすぐるなんて、一体どういうつもりなんですか!」

104: 2012/06/10(日) 16:39:29.53 ID:zb7Jmh7I0
P「千早。今みたいな伸びのある声を自在に出せれば、絶対歌も今以上に上達するはずなんだよ!」

千早「え、あ……それは……なるほど、確かに」

P「だろ?」

千早「下心があった訳ではなかったんですね。疑ってすみませんでした」

P「あ、当り前だろ! 千早を世界一の歌姫にするためには、俺は何だってやるさ!」

千早「あ……」

P「千早。こんな俺だけど、これからもついて来てくれるか?」

千早「もちろんです。プロデューサーの期待に答えられるよう、精一杯努力します」

千早「だからプロデューサー。これからも私の歌をずっと、私のそばで聴いてくださいね……」

108: 2012/06/10(日) 16:42:49.52 ID:zb7Jmh7I0
P「嘘は言ってないはずだ。俺は千早に嘘は言ってない。言ってないよ。多分」

あずさ「あらあら~プロデューサーさん」

P「おお、あずささん。ついに、最後の時が来たか……」

あずさ「お元気ですか~?」

P「ええ、おかげさまで最高の気分です! そして」

あずさ「そして?」

P「あずささんに出会えたことで、俺の旅も、ついに終わりを迎えそうですよ」

あずさ「?? そ、そうなんですか~?」

P「はい! 思えば長い旅でした……」

あずさ「は、はあ。よくわかりませんけど、とりあえずおめでとうございます~」

110: 2012/06/10(日) 16:45:28.06 ID:zb7Jmh7I0
P「ところであずささん。旅といえばタイタニック。そうですよね?」

あずさ「え? え~っと。まあ、そうですね……」

P「いきなりなんですが、一緒にタイタニックごっこ、やってくれません?」

あずさ「ふふっ。どうしたんですか? 今日のプロデューサーさん、何か変ですよ?」

P「ダメでしょうか? 俺は今日、この瞬間をこんなにも楽しみにしてたのに……」

あずさ「い、いえいえダメじゃありません! 私でよければ、よろこんでお相手しますよ~!」

P「ありがとうございます! ではあずささん、後ろ向いて両手を広げてください」

あずさ「は~い」クルッ

あずさ「うふふ。何だかロマンティックでドキドキしますね~」

113: 2012/06/10(日) 16:49:20.27 ID:zb7Jmh7I0
P「ごめんな、さいっ!」ツンッ

あずさ「いやあああああんっ!」ビクンッ

P「やっぱあずささんだよなあ……」

P「この大人の色気は、ほかのみんなには真似できないよなあ」

あずさ「あ、あの~。プロデューサーさん、タイタニックごっこはどうしたんですか?」

P「すいません! 本当にすいません! あれはウソなんです!」

あずさ「え、ウソ?」

P「本当はただ単に、あずささんをびっくりさせたかっただけなんです!」

116: 2012/06/10(日) 16:51:25.09 ID:zb7Jmh7I0
あずさ「うふふ。プロデューサーさんって、意外といたずらっ子だったんですね~」

P「ごめんなさいあずささん!」

あずさ「いえいえ、いいですよ~。でも」

P「でも?」

あずさ「これからはあんまり急に、変な所を触らないでくださいね」

P「……はい、すいませんでした」

あずさ「私って、結構くすぐったがりなんですよ」

P「あ、そうだったんですか? それじゃあ、やっぱりあと一回くらいやってみてもいいですかね?」

あずさ「え? あ! ダメですダメです!」

あずさ「ああっ! そんなに手をワキワキさせないでください~!」

117: 2012/06/10(日) 16:54:19.73 ID:zb7Jmh7I0
P「俺、あんなに慌てるあずささんって、始めて見たような気がするな」

P「ともかく、これでミッションコンプリートだな」

P「ふう……。満足満足」

P「みんなのいろんな姿が見れて、実りある一日だったな」

P「後で小鳥さんのビデオで、もう一回ゆっくり見なおしてみよ」

P「……それにしても」

P「何だかんだでみんな、俺のこと信頼してくれてるのかな……?」

P「口から出まかせばかり言ってたけど、ほとんど疑われなかったような気がするし」

P「…………」

121: 2012/06/10(日) 16:56:48.92 ID:zb7Jmh7I0
P「俺の役目は、765プロの全員をトップアイドルに導くことだ!」

P「俺が努力しないで、一体他に誰が努力するっていうんだ!」

P「よおし! これからは今以上に努力して、もっともっとみんなを輝かせてあげないとな!」

P「気合いを入れ直して、また新たな気持ちで頑張るぞ!」

P「そうと決まったら明日からのために、今日は早く帰って休むとするか!」

社長「おおいキミ! ちょっと待ちたまえ!」

122: 2012/06/10(日) 16:58:21.85 ID:zb7Jmh7I0
P「あれ、社長? どうしたんですか?」

社長「どうしたじゃないよキミ。私の順番はまだかね?」

P「へ?」

社長「音無君がビデオカメラをセットしたあたりから、ずっと出番を待っていたんだが」

P「…………」

社長「さあ! さあはりきってどうぞ!」

P「すいません。予定に入ってないです」

社長「ウソ」

P「ホント」



おわり

123: 2012/06/10(日) 16:58:43.62
乙!

125: 2012/06/10(日) 16:59:45.60
乙でござった

126: 2012/06/10(日) 16:59:52.12

あとPは吊るし上げよう

引用元: P「アイドルたち全員の脇腹を突っついてみる」