1: 2012/07/16(月) 23:00:43.58 ID:pTWsy6W
レイ「……」

アスカ「さーてと、弐号機のろーっと」

マリ「弐号機♪弐号機♪」

アスカ「あ?」

マリ「にゃ?」

アスカ「あたしが乗るの。あんたはすっこんでなさいよ」

マリ「私が弐号機に乗ってあげる。休んでいいよ?」

レイ(どっちも弐号機の人……どうしよう……呼ぶとき、困るわ)オロオロ

3: 2012/07/16(月) 23:04:26.39
アスカ「あんた、バカぁ?弐号機はあたしのためにあるのよ!!」

マリ「乗ったもん勝ちだと思うけど?」

アスカ「ポッと出はだまってなさいよ!!」

マリ「じゃあ、裏コード使えるの?」

アスカ「ぐっ……」

マリ「ふふん」

レイ「に、弐号機の人」

アスカ「あ?」

マリ「なにー?」

レイ「……」オロオロ

アスカ「なによ?」

マリ「なんか用事?」

6: 2012/07/16(月) 23:06:58.83
レイ「えっと……あの……」

アスカ「なによ?黙ってないでなんか言ったら?」

マリ「何でも言ってよ」

レイ「弐号機の人……は、どっちなの?」

アスカ「あたしよ」

マリ「わたしー」

レイ「え……え……?」オロオロ

アスカ「だーかーらー、あんたは違うでしょ?!」

マリ「んーにゃ、私が弐号機の人だね」

アスカ「なによ?!」

マリ「やる?」

レイ「や、やめて……」オロオロ

9: 2012/07/16(月) 23:10:37.84
ミサト『はーい、ケンカはやめー。弐号機は一体しかありませーん』

アスカ「分かってるわよ!!」

ミサト『まずはアスカからエバー乗ってー。テストするからー』

アスカ「はーい」

マリ「……」

アスカ「おさきっ」

マリ「ふん」

レイ(よかった。今はあっちが弐号機の人ね)

マリ「あーあー、退屈」

レイ「あの、弐号機の人じゃない人」

マリ「なんだって?」

レイ「あ……えと……」オロオロ

マリ「私は弐号機の人だから。そこを間違えないでほしいなぁ」

レイ「ご、ごめんなさい……」

12: 2012/07/16(月) 23:15:25.36
マリ「よし、反省してくれるなら、許すっ」

レイ「じゃあ、弐号機の人だけど、今は弐号機の人じゃない?」

マリ「今も弐号機の人だけど?」

レイ「でも、乗っていないわ」

マリ「乗ってないから弐号機の人じゃないのは暴論じゃない?」

レイ「そう?」

マリ「うん」

レイ「じゃあ、乗ってないけど弐号機の人?」

マリ「お、それいいねー。正解に近い!」

レイ「そう……よかった」

マリ「で、なに?」

レイ「……質問、忘れたわ」

マリ「そうなの?じゃあ、思い出すまで隣にいてよ。気になるし」

レイ「ええ」

13: 2012/07/16(月) 23:16:58.71
二人で乗ればええやん

15: 2012/07/16(月) 23:18:17.46
マリ「まだかにゃ、まだかにゃー」

レイ「……」

マリ「待ってる時間が退屈なんだよね」

レイ「……」

マリ「ね?」

レイ「え?」

マリ「話、聞いている?」

レイ「ご、ごめんなさい。独り言だと思って……」オロオロ

マリ「うそー?」

レイ「ごめんなさい」

マリ「質問は思い出せた?」

レイ「えっと……あの……」オロオロ

マリ「んー?」

レイ「め、眼鏡……どうしてかけてるの?」

マリ「目が悪いから」

16: 2012/07/16(月) 23:21:42.44
レイ「そう……」

マリ「うん」

レイ「……」オロオロ

マリ「じゃ、私から質問いい?」

レイ「え、ええ」

マリ「どうして、ショートヘアなの?」

レイ「え……?」

マリ「どうしてどうして?」

レイ(そんなの考えたこともなかった……どうしよう……)オロオロ

マリ「……」ジーッ

レイ(答えないと……失礼だし……)オロオロ

レイ「に、似合うって言われたから」

マリ「誰に?」

レイ(誰に?……誰だろう……考えたことないわ……)オロオロ

18: 2012/07/16(月) 23:24:18.05
レイ「い、碇くんに」

マリ「あの子かー。そっかー、なるほどにゃー」

レイ(よかった……納得してくれた……)

マリ「へー、あの子もそんなこといえるのね」

レイ「あ。質問、思い出したわ」

マリ「さっきのが質問じゃなかったの?」

レイ「ごめんなさい……」

マリ「ま、いいけど。なに?」

レイ「ど、どうして弐号機に乗るの?」

マリ「んー……それはどうしてエヴァに乗るって質問でいい?」

レイ「わからないわ」

マリ「じゃあ、私も分からない」

レイ「え?」

マリ「え?」

19: 2012/07/16(月) 23:28:52.32
レイ「それだと……私が困るのだけれど……」オロオロ

マリ「そんなオロオロされてもにゃー」

レイ「えっと……別に弐号機に乗らなくてもいいと思うわ」

マリ「なんで?エヴァ、どっかに余ってる?」キョロキョロ

レイ「余ってはないけど……零号機もあるから」

マリ「私的には零号機はちょっと」

レイ「……どうして?」

マリ「試作機でしょ?スペックが単純に低いのよね」

レイ「……」

マリ「あれじゃあ、使徒には勝てないにゃー」

レイ「……弐号機の人じゃない人。貴方は間違っていると思う」

マリ「ちょっと!!弐号機の人だってば!!」

レイ「零号機は強いわ」

マリ「……」

20: 2012/07/16(月) 23:33:05.66
レイ「ちょっと予算が少なくて、修理してもらう順番が遅いだけ」

レイ「基本的な能力に関しては、初号機と差はないわ」

マリ「いやいや、他の技能も合わせて考えるでしょ?」

レイ「A.T.フィールドだって張れる」

マリ「だから……」

レイ「全開にもできるわ」

マリ「……」

レイ「ライフルだって、プログレッシブ・ナイフだって持てるわ」

マリ「あの……」

レイ「や、やろうと思えば……ソニック……なんとかって薙刀みたいな兵器も……持てるわ……」

マリ「……」

レイ「……」

マリ「ごめんね」

レイ「……いいの」

23: 2012/07/16(月) 23:37:20.37
ミサト『はーい、アスカー。お、つ、か、れー』

アスカ「はぁー、気持ちよかった」

マリ「お!!ついに私の出番かぁー」

ミサト『マリー、おまたせー。足下に気をつけてね』

マリ「はーい」

アスカ「ま、精々あたしの下で足掻きなさい」

マリ「みてろー」

アスカ「全く。なんで、あいつとあたしがバディなのよ。嫌になれるわ」

レイ「はぁ……」

アスカ「ちょっと、なんで膝抱えてるの?!気持ち悪いわね!!」

レイ「……いいの、私はどうせ……」

アスカ「……」

レイ「……弱いから……」

アスカ「あの……えっと……そ、そんなことないわよ、なにいってるの?」オロオロ

24: 2012/07/16(月) 23:41:10.64
レイ「……」

アスカ「ほら、えっと……空から落ちてきた使徒を倒せたのはあ、あんたのおかげだしー」

レイ「……」

アスカ「まあ、あたしの活躍が90%ぐらいだったけどね」

レイ「……」

アスカ「……で、シンジが残りの5%で、残りの5%があんたよ、あんた!!」

レイ「……」

アスカ「……」

レイ「はぁ……」

アスカ「うそよ!!えっと……20%はあんたのおかげよ!!これ以上は譲らないからね!!いい?!」

レイ「……」

アスカ「な、なによ……」

レイ「あなたが、本当の弐号機の人ね」

アスカ「と、当然でしょ!!何を今更、言ってんのよ。そんなの言われてもう、うれしくないわよー」

25: 2012/07/16(月) 23:44:57.25
レイ「あの、こんなことを言ったらきっとどちらかが、怒ると思うのだけど」

アスカ「なによ」

レイ「弐号機の人は二人もいらないと思うの」

アスカ「まあ、そうよね」

レイ「呼ぶときに困るわ」

アスカ「あんたの心配はそこだけ?」

レイ「……」コクッ

アスカ「で、あんた的にはどっちが弐号機の人に相応しいと思うの?」

レイ「勿論、貴方よ」

アスカ「なら、あたしを弐号機の人って呼んで、あっちを弐号機の人じゃない人って呼べばいいでしょ」

レイ「でも、それだとまた怒られてしまうの」

アスカ「どうでもいいじゃない。無視していれば」

レイ「私、怒られるの……好きじゃないから」

アスカ「あ、そう……」

レイ「ええ」

30: 2012/07/16(月) 23:50:51.88
アスカ「んー……じゃあ、分からないように否定してみたら?」

レイ「どうやるの?」

アスカ「そうね……弐号機のらない人」

レイ「一緒だと思う」

アスカ「弐号の機人」

レイ「意味がわからないわ」

アスカ「眼鏡の人」

レイ「もうエヴァが関係ないし、碇司令も振り向いてしまうわ」

アスカ「じゃあ、もう名前でよべばぁ?」

レイ「名前……」

アスカ「そう、名前よ」

レイ「……」

アスカ「どうしたのよ?」

レイ「名前で呼ぶタイミングを逃してしまって……もう今から呼んだら、違和感があると思うの」

アスカ「面倒くさいわね……」

37: 2012/07/16(月) 23:57:00.40
レイ「弐号機から降りてほしいのが、本音なのだけど」

アスカ「正直ね……あたしは降りないわよ。絶対にね」

レイ「でも、今は降りてるわ」

アスカ「今はテスト。ノーカンよ」

レイ「……でも、降ろされる可能性があるから、今、降りている」

アスカ「……」

レイ「絶対に搭乗させるなら、テストも一人だけで終わるはず」

アスカ「……」

レイ「あ、ごめんなさい。深い意味はないの」

アスカ「不眠症になったら、あんたの所為だからね……」

レイ「……ごめんなさい」

アスカ「ったく……もう……」

レイ「……どうしてロングヘアーなの?」

アスカ「可愛いからよ」

レイ「そう」

41: 2012/07/17(火) 00:02:45.03
アスカ「ミサトー、まだー?」

ミサト『もうちょっちー』

アスカ「ふん。なにが、もうちょっちーよ」

レイ「そうだ」

アスカ「なに?」

レイ「葛城一尉」

ミサト『なにー?』

レイ「弐号機の人はどちらが弐号機の人で、どちらが弐号機の人じゃない人なんですか?」

ミサト『ごめん。日本語で』

レイ「日本語です」

アスカ「ちょっと!!」

レイ「なに?」

アスカ「スタメンを監督に直接訊く奴がどこにいるのよ?!あんた、ばかぁ?!」

レイ「ごめんなさい。日本語しかわからないの」オロオロ

アスカ「日本語よ!!」

47: 2012/07/17(火) 00:08:49.85
レイ「でも、弐号機の人が貴方なのかどうかははっきりしておきたいの」

アスカ「な、なんでよ?」

レイ「呼ぶとき、困るから」

アスカ「えーと……ミサトー」

ミサト『アーハン?』

アスカ「あたしと、マリ!どっちがメインの弐号機パイロットなの?」

ミサト『んー……現時点ではアスカー』

アスカ「え……ほ、本当に?!」

ミサト『なんで、嘘を言うのよ』

アスカ「じゃあ、嘘じゃないのね!!」

ミサト『でも、油断しないでね』

アスカ「ゆ、油断なんてしな……するぐらいが丁度いいのよ!!!」

レイ「よかった。貴方が弐号機の人なのね」

アスカ「そういうことね」

レイ「本当によかった……これで迷いなく呼べるわ……」

51: 2012/07/17(火) 00:15:01.52
アスカ「そうね。ほら、遠慮なく呼びなさい」

レイ「弐号機の人」

アスカ「うんうん。もっと」

レイ「弐号機の人っ」

アスカ「うん。そうよ。もう一回」

レイ「弐号機のっ人っ」

アスカ「んー、いいわね。ダンケダンケ」

レイ「私も嬉しいわ」

マリ「おーいー」

アスカ「なによ?」

マリ「なーんか、もりあがってるねぇ。私も混ぜてくれない?」

アスカ「いいわよ。弐号機じゃない人」

マリ「んだとぉ……?」

レイ「ああ……また……やめて……」オロオロ

55: 2012/07/17(火) 00:21:22.27
マリ「ちょっと、私が弐号機の人だって認めてくれたよね?」

レイ「それは……あの……」

マリ「え……うそ?マジ?」

アスカ「あんたの負けよ。弐号機はあ、た、しが乗るの。ベンチウォーマーさんは座ってなさい」

マリ「でもなー、裏コードも使えない人に勝ち誇られてもって感じなんだけどなぁ」

アスカ「な……?!」

マリ「それに弐号機の匂い、悪くないし。私は弐号機、結構好きかなー」

レイ「好き……?」

マリ「そう。好きじゃないと、エヴァは」

アスカ「じゃあ、あんたの敗北は確定ね」

マリ「にゃ?」

アスカ「あたしは、弐号機がだーいすき、なんだから」

マリ「でも、私の結構好きはもっと大きいんだけどね」

アスカ「はぁ?結構好きが大好きに勝てるわけないっちゅぅのぉ!!」

マリ「勝てるんだなー、それが。まあ、その差が裏コードを扱えるか扱えないかってところなんだけどにゃー」

58: 2012/07/17(火) 00:26:31.08
アスカ「裏コード、裏コードって……私だって、知っていれば扱えるわよ」

マリ「弐号機のことを知らない。そこで既に愛情に差があるとは思わない?」

アスカ「くっ……!!」

レイ「がんばって、現弐号機の人」

マリ「さ、その差をどう埋める?」

アスカ「……どう埋めればいい?」

レイ「え?」ドキッ

アスカ「どう埋めたらいいの?」

レイ「えっと……あの……」オロオロ

レイ(そんなエヴァに対する愛情の差の埋め方を訊ねられるとは夢にも思ってなかったわ……)オロオロ

アスカ「どうしたらいいの?」

レイ「えっと……に、弐号機クイズ……とか?」

マリ「おー。いいじゃん。やろやろ!!おもしろそー!!」

アスカ「……負ける気しかしないんだけど」

レイ「ご、ごめんなさい……」

60: 2012/07/17(火) 00:33:22.04
マリ「問題はお互いに出しあう形でいいんじゃないかにゃー?」

アスカ「の、望むところよ」

レイ「……」ゴクッ

アスカ「あたしから!!」

マリ「どうぞ」

アスカ「弐号機の頭部には―――」

マリ「補助光学カメラと電磁波センサーが各4つあるね」

アスカ「……」セイカイ

マリ「え?きこえないけど」

アスカ「正解よ!!」

マリ「じゃあ、次は私ね。裏コードの使い方を述べてみよ」

アスカ「……!!」

マリ「ふふん」

アスカ「それは……えっと……」

レイ「がんばって……おねがい……」

61: 2012/07/17(火) 00:37:54.24
アスカ「……気合を込める?」

マリ「……」

アスカ「……」

マリ「くっ……」

アスカ「え……そうなの?!」

マリ「不正解」

アスカ「……」

マリ「ざーんねん。気合で使えたら苦労しないって」

アスカ「……っ」ウルウル

レイ「あ……あ……」オロオロ

マリ「あれ?あの……」

アスカ「……うぅぅ……っ……」ポロポロ

レイ「あ、弐号機の人……」オロオロ

マリ「あー、もう、やだなー。ちょっと意地悪しただけで……そんな……」

アスカ「あ、あんたたちなんか、だいっきらいよ!!」ダダダッ

64: 2012/07/17(火) 00:42:30.80
レイ「わ、わたしも……どうして……?」

マリ「あちゃー、やっちゃったかぁ」

レイ「弐号機の補欠の人」

マリ「補欠なの?」

レイ「謝ってきたほうがいいと思う」

マリ「はいはい。ちょっと、出て行くけど、いいー?」

ミサト『いいわよん』

マリ「もう、メンドくさいなぁ……」

レイ「……」

レイ(結局……どっちが弐号機の人……?)

レイ「わからない……」

シンジ「綾波。どうしたの?」

レイ「碇くん」

66: 2012/07/17(火) 00:46:59.76
シンジ「そうなんだ。あの二人が」

レイ「碇くんはどう呼び分けているの?」

シンジ「普通にアスカとマリさん、だけど?」

レイ「そう……やっぱり、名前で呼んだほうがいいのね」

シンジ「でも、人の呼び方って一回そう呼んじゃうと中々変えられないよね」

レイ「碇くんもそういう経験あるの?」

シンジ「うん……。ほら、例えば綾波」

レイ「え?」

シンジ「他の二人は名前で読んでるけど、綾波は苗字だろ?」

レイ「そうね」

シンジ「今更……その……レイ、って呼ぶのは……」

レイ「碇くん」

シンジ「な、なに?」

レイ「もう一回、言って」

シンジ「な、なにを!?」

71: 2012/07/17(火) 00:51:53.52
レイ「その……名前……」

シンジ「……レ、レイ?」

レイ「シ、シンジくん……」

シンジ「……っ」

レイ「ご、ごめんなさい。やっぱり、違和感ある……わ……」

シンジ「そ、そうだね……うん……」

レイ「……」

シンジ「……レイ?」

レイ「はい」

シンジ「ごめん。やっぱり、綾波で……」

レイ「そ、そう……じゃあ、私も碇くんで……」

シンジ「ね、やっぱり、なんか……」

レイ「胸の奥がモジモジする」

シンジ「うん。だから、変に呼び方を変える必要はないと思うんだ」

レイ「そうね……。でも、そうなると弐号機の人が二人もいることになるわ」

72: 2012/07/17(火) 00:57:00.07
シンジ「そうだ。綾波、いい方法があるよ」

レイ「え?」

シンジ「呼び方を大幅に変えないで、それでいて呼び分ける方法」

レイ「どういうの?」

シンジ「名前の前に単語をくっつけるんだよ」

レイ「どういうこと?」

シンジ「僕もアスカによく「バカシンジ」って言われるから」

レイ「碇くん……可哀相……バカなのね……」

シンジ「あ、綾波!!真に受けないでよ!!」

レイ「ごめんなさい……そういうのよくわからなくて……」

シンジ「とくにかく、何かその人を表す単語を一言つければいいんじゃないかな?」

レイ「ありがとう、碇くん……参考にしてみるわ」

シンジ「綾波の役に立てたなら嬉しいよ」

ミサト『シンちゅぁん。用意してぇ』

シンジ「わかりました!!―――じゃあ、綾波。またあとでね」

75: 2012/07/17(火) 01:01:48.77
レイ「なにか……一言……」

アスカ「……」ムスッ

マリ「ごめん!ごめん!!私は初めから、弐号機のサブパイロットで決定してたんだってば」

アスカ「……」プイッ

マリ「もー、機嫌なおしてくれない?私も、ほら、できれば楽しくやりたいし」

アスカ「ふんっ」

マリ「ここまで、言っても……こんちくちょう……!!」

レイ「あの、弐号機の人」

アスカ「なに?」

マリ「んー?」

レイ(あ、しまった……)オロオロ

アスカ「なによ?」ムスッ

マリ「また、質問かにゃー?」

レイ「あの……よ、呼び方……決めたわ……」

78: 2012/07/17(火) 01:05:38.92
アスカ「え?」

マリ「おー、いいね。きかせてよ」

レイ「えっと……弐号機の猫」

マリ「……」

レイ「それから……赤い弐号機の人……」

アスカ「……」

レイ「……」

マリ「で?」

レイ「で、で?」

アスカ「ででで、じゃなくて。それで終わり?」

レイ「え、ええ……あの……ダメ……だったの……?」オロオロ

マリ「いや……別に……」

アスカ「どうでもいいけど……」

レイ「い、嫌なら言ってくれないと、私は分からないから……その……センスもないって……わかって……る……わ……」

マリ「膝抱えちゃった……」

79: 2012/07/17(火) 01:10:58.57
アスカ「もう、バカね」

レイ「え?」

マリ「別に呼び方なんて気にしないって」

レイ「本当に?」

アスカ「あんたが呼びやすいように呼べばいいわ。それであんたの評価を下げることはないから」

レイ「……」

マリ「そーそー。それに、貴方にそう呼ばれるの嫌いじゃないかな」

レイ「弐号機の猫……」

マリ「にゃー」

アスカ「でも、人から畜生に成り下がったわね」

マリ「まあ、裏コードで人を捨てることができる私にはぴったりの称号だと思うけど」

アスカ「あんたねえ……!!」

マリ「やる?」

レイ「や、やめて……!」

アスカ「ちっ……別に本気じゃないわよ……」

80: 2012/07/17(火) 01:14:16.84
ミサト『あー、三人ともー、もう上がっていいわよー』

アスカ「あーやっと帰れるわね」

マリ「あー、肩こった。赤い人、揉んでくれない?」

アスカ「自分で揉めばぁ?」

マリ「そういわずにぃ」

アスカ「もう!!押さないでよ!!!」

レイ「……」

ミサト『レイー?帰ってもいいわよー?』

レイ「もう少し、います」

ミサト『そう?』

レイ「はい」

ミサト『じゃあ、もうちょっちまってね』

レイ「はい」

81: 2012/07/17(火) 01:20:06.11
シンジ「あれ?綾波?どうしたの?」

レイ「碇くんにお礼、言いたくて」

シンジ「お礼?」

レイ「碇くんのおかげで……前に進めたから」

シンジ「そう。よかったね、綾波」

レイ「ええ」

ミサト『二人ともー、おつかれさまー』

シンジ「お先に失礼します!!」

ミサト『んー』

レイ「碇くん」

シンジ「なに?」

レイ「着替えるの、待っててくれる?」

シンジ「いいよ。というか、僕も着替えるから」

レイ「そうね」

84: 2012/07/17(火) 01:24:04.12
シンジ「お待たせ」

レイ「碇くん、これ」

シンジ「え……なに、これ?」

レイ「受け取って」

シンジ「……シ、シンジくんへって……」

レイ「口にだすのは……難しいから……せめて、手紙ではって……思って」

シンジ「あ、ありがとう……読んでもいいの?」

レイ「ええ」

シンジ「……」

レイ「……」ドキドキ

シンジ「なるほど。わかったよ」

レイ「いいの?」

シンジ「いいよ」

レイ「嬉しい……」

シンジ「じゃあ、帰ろうか」

86: 2012/07/17(火) 01:25:49.87
別の日

レイ「あの……赤い人」

アスカ「私?」

レイ「そうそう」

アスカ「そうそうじゃないわよ。略してんじゃないつーの」

レイ「これ」

アスカ「……赤い人へって……」

レイ「読んで」

アスカ「……ああ、食事会?」

レイ「ええ」

アスカ「いけたら行くわ」

レイ「……」

アスカ「行くわよ!!悲しそうな顔しないで!!」

レイ「嬉しい」

アスカ「ったく……」

87: 2012/07/17(火) 01:28:36.04
レイ「猫っ」

マリ「ふんふーん♪」

レイ「猫の人」

マリ「え?私?」

レイ「そう」

マリ「なになに?」

レイ「これ……」

マリ「猫へって……なになに……お食事会を私の家で開催しますので、是非来てください」

レイ「……」

マリ「オッケー、いいよ」

レイ「ありがとう」

マリ「ま、仕事がなければ、ね」

レイ「待ってるわ」

マリ「んじゃね」

レイ「ええ」

89: 2012/07/17(火) 01:32:25.08
数日後 綾波宅

レイ「おかわりもあるから」

シンジ「いただきまーす」

マリ「ふふ、はい、あーんして」

シンジ「うわぁぁああ?!」

マリ「あはは、照れちゃってー」

アスカ「おいこら、いい加減にしときなさいよ?」

マリ「嫉妬?女の嫉妬は醜いねー?」

アスカ「ぬぁんですってぇぇ……!!!」

シンジ「美味しいね、このお味噌汁」

レイ「ありがとう、碇くん」

シンジ「優しい味がするよ……綾波」

レイ「うん……」

アスカ「ちょっと!!そこ!!勝手に盛り上がらないでよ!!!」

マリ「流石の私も妬けちゃうにゃー」

91: 2012/07/17(火) 01:38:24.94
レイ「や、やめて……碇くんが困ってるわ……」オロオロ

アスカ「あんたの距離が近いのよ!!」

マリ「というか、手紙の宛名にも愛情の差があるしね」

アスカ「ちゃんと名前で呼んでみなさいよ!!!」

レイ「……ア、アス……カ……?」

アスカ「おおぉ……」

レイ「……マ、リ……?」

マリ「んー……猫でいいかな」

アスカ「私も赤いでいいわ」

レイ「そ、そう?」

シンジ「やっぱり、ちょっと違和感あるよね」

レイ「そうね……また前に進みたくなったときは、碇くんが助けてくれる?」」

シンジ「いいよ。いつでもいって」

レイ「じゃあ……早速……お、おかわりは、いる……?シ、シンジくん……?」モジモジ

シンジ「……うん、お願い」
                  おしまい

93: 2012/07/17(火) 01:39:50.60

94: 2012/07/17(火) 01:40:53.85

いい話だな

引用元: レイ「弐号機の人が二人もいる」アスカ「……」マリ「……」ニャ