1: 2014/12/30(火) 16:37:37.48
本スレに触発されて
※『結城友奈は勇者である』の乃木園子と大赦仮面(通称)のssです
※二次創作なので園子様と作中の乃木園子ではキャラが違うかもしれません
書き貯めが少ないため書きつつゆっくり投下します

・園子様と退屈

園子様「大赦さん、大赦さん」

大赦さん「どうされましたか園子様」

園子様「……暇」

大赦さん「それは……でしょうね。これだけ祀られていては」

園子様「まあ、一応半分神だしね……そういう面もあるよ。でも、それにしても暇」

大赦さん「はあ」

園子様「何かないの?」

大赦さん「なにか、と申されますと?」

園子様「例えば、テレビとか」

大赦さん「ありますよ」

園子様「あるんだ」

3: 2014/12/30(火) 16:39:08.90
大赦さん「何を見ますか?」カチカチ←チャンネル切り替えながら

園子様「何でもいいよ。あ、それ……これじゃない。いっこ前。うんそれ」

大赦さん「これは……○曜ロードショー、ですか?」

園子様「テレビを見るのは久しぶり」ワクワク

大赦さん「今日は○リー・○ッターをやるそうですよ」

園子様「○リー・○ッター……か……」

大赦さん「どうされましたか?」

園子様「いや、一度も見たことなかったなぁと思っただけだよ~」

4: 2014/12/30(火) 16:40:40.14
――――――――――――――

テレビ『この番組は、ご覧のスポンサーの……』

大赦さん「……CM、多いですね」

園子様「映画のクライマックス。出来るだけここでCMを入れたいから仕方ないとはいえ、酷い話だよね……」

大赦さん「あ、でもCM終わりましたよ」

テレビ『この後、○リーはどうなる!?』

園子様「……そうだといいね」

テレビ『この番組は、ご覧の……』

大赦さん「!?またCMが……」

園子様「CMとCMの間に休憩を挟む。いつの時代も、○曜ロードショーはこの技を使ってきたからね」

5: 2014/12/30(火) 16:42:12.27
――――――――――――――――

大赦さん「あー」

園子様「どうしたの?」

大赦さん「私この映画見たことありました」

園子様「えっ」

大赦さん「いや、ここまで来て初めて初見じゃなかったことを思い出したというか」

園子様「あるある」

園子様「とはいえ、映画のネタバレをしたら許さないよ?」

大赦さん「わかりました」

6: 2014/12/30(火) 16:43:43.27
―――――――――――――

園子様「終わったね~」

大赦さん「はい。楽しめましたか?」

園子様「うん。あ」

テレビ『画面に表示されている番号に電話してプレゼントを……』

大赦さん「……やりますか?」ピッ←画面を固定する機能

園子様「頼んだよ~。最近は便利だね。わざわざメモする必要もなくて――」

大赦さん「あっ」ピッ

園子様「えっ」

8: 2014/12/30(火) 16:45:44.19
園子様「あって何?ピッって何?」

大赦さん「いえ、何でも。園子様、そろそろ寝る時間です」

園子様「……本当に電話した?電話する前に画面動かしちゃったりしてない?」

大赦さん「……園子様、寝ましょう」

園子様「動かしたんだ」

大赦さん「……」

園子様「ふざけないでよ」



大赦さん「園子様!園子様!!!!!」ガタガタ

9: 2014/12/30(火) 16:47:30.18
・園子様と食事

園子様「大赦さん、大赦さん」

大赦さん「どうされましたか園子様」

園子様「ご飯が食べたいな~って」

大赦さん「ご飯……ですか?」

園子様「うん。栄養は点滴で取れるけど、やっぱりそれだとつまらないし」

大赦さん「……神も、お腹は空くのですか?」

園子様「お腹というより、心が空くかな。半神とはいえ人間だからね……そういう面もあるよ」

大赦さん「なるほど……少し、お待ちください」

10: 2014/12/30(火) 16:49:22.17
―――――――――――

大赦さん「お待たせしました。今、ご飯を持ってきます」

園子様「和食?洋食?」

大赦さん「どちらが良かったんですか?」

園子様「何となくだけど、洋食」

大赦さん「それなら、喜んでもらえると思いますが」ゴトッ

園子様「うわあ……美味しそうだね~。もう食べていいの?」

大赦さん「はい。どうぞ」

13: 2014/12/30(火) 16:52:39.13
園子様「……あー」

大赦さん「どうしました?」

園子様「ほら、私今まともに両手を動かせないから」

大赦さん「ああ……」

園子様「そうじゃなかったら、今頃はフォークを持ってずがーんだよ」

大赦さん「……園子様、何が食べたいですか?」

園子様「そのハンバーグ。小さく切って……それじゃ口に入らない……それくらい」

大赦さん「園子様、口を開けてください」カチャ

園子様「わかった」モグモグ

―――――――
この園子様は10話以降の『手足が生えている』園子様を採用しています。
なので少しなら機能が残っています。

14: 2014/12/30(火) 16:55:23.11
大赦さん「どうですか?」

園子様「すごく美味しいよ~」

大赦さん「そうですか。それじゃあ次はこれを」カチャ

園子様「えつ」

大赦さん「えつ」

園子様「……人参は嫌い」

15: 2014/12/30(火) 16:58:18.74
大赦さん「しかし、これも食べなければバランスが……」

園子様「点滴があるでしょ?」

大赦さん「『今日はご飯の栄養だけで生きる』と言ったのは園子様です」

園子様「でも、人参は美味しくない……」

大赦さん「まあ野菜ですからね。そういう面もあるでしょう」

園子様「ふざけないでよ」ギロ

大赦さん「申し訳ございません」ペコリ

大赦さん「しかし園子様。いくら園子様といえども、健康バランスの乱れを見過ごすわけにはいきません」

17: 2014/12/30(火) 17:01:37.97
園子様「でも、私は半分神樹様みたいなものなんだよね?」

大赦さん「はい」

園子様「……植物を食べたら、共食いにならない?」

大赦さん「あっ」

園子様「そういうことだよ~。それじゃ、私もう寝るね」

大赦さん「はい……」ガチャ

―――――――――――――

大赦さん「あれ、でも横のコーンは食べていたような……それに、神樹様は植物では……」

大赦さん「園子様、今のは詭弁です!良いから食べてください!」ガチャ

園子様「やっぱりダメか~」

18: 2014/12/30(火) 17:04:25.16
・園子様の興味

園子様「大赦さん、大赦さん」

大赦さん「どうされましたか園子様」

園子様「大赦さんは、いつもの大赦さん?」

大赦さん「と、申されますと?」

園子様「ほら、みんな同じ仮面をつけてるでしょ?今話してる大赦さんは、昨日の大赦さんと同じ人なのかなって」

大赦さん「やけに好奇心旺盛ですね」

園子様「崇められてるとはいえ中学生だからね……そういう面もあるよ」

19: 2014/12/30(火) 17:08:21.26
園子様「で、どうなの?」

大赦さん「大赦の人間は多くいますが、直接話しているのは私くらいかと」

園子様「そうなんだ~」

園子様「……大赦さんって何人いるの?」

大赦さん「それはもう、数え切れないほど」

園子様「そう……ちょっと、何人か呼べる?」

大赦さん「いいですが、何故?」

園子様「どれが本物の大赦さんか、当ててみようと思うんだ~」

大赦さん「……わかりました。少しお待ちを」

20: 2014/12/30(火) 17:13:11.73
――――――――――

大赦さん×5「「「「「お待たせしました」」」」」

園子様「……あー」

大赦さん×5「「「「「どうされましたか?」」」」」

園子様「いや、服と仮面だけ同じかと思ってて」

園子様「まさか姿だけじゃなく声まで同じとは」

大赦さん×5「「「「「そういう決まりですから」」」」」

園子様「うん……でも私はそういうの、先に言って欲しかったから……」

21: 2014/12/30(火) 17:17:16.36
大赦さん×5「「「「「では園子様、お選びください」」」」」

園子様「じゃあ、左から2番目の人」

大赦さん(本物)「残念、ハズレです」ガチャ←部屋に入ってきた



園子様「……いや。なにそれ」

大赦さん「正解は、いつも選択肢の中にだけあるとは限りませんから」

園子様「ふざけないでよ」

大赦さん「(´・ω・`)」

23: 2014/12/30(火) 17:18:11.83
・園子様と気温

園子「大赦さん、大赦さん」

大赦さん×6「どうされましたか園子様」ゾロゾロ

園子様「……あの5人の偽大赦さん、まだ帰ってなかったの?」

大赦さん「はい。大勢いた方が、園子様の世話をしやすいと思いまして」

園子様「そう……」

25: 2014/12/30(火) 17:21:44.91
園子様「……この部屋、少し暑くないかな」

大赦さん「そうですか?空調的には適温なのですが」

園子様「それでも暑いものは暑いよ~」

大赦さん「園子様の体調の問題でしょうか?」

園子様「病人だからね……そういう面もあるよ」

園子様「……というか、大勢集まりすぎてるのが問題だと思う」

大赦さん「あっ」

26: 2014/12/30(火) 17:25:18.61
大赦さん「誰か、冷たいものの用意を。冷蔵庫にコーラがあったはずだ」

偽大赦さん1「駄目だ……さっきもう全部飲んでしまった」ゴソゴソ

偽大赦さん2「何してんだ」

偽大赦さん3「仕方ない、俺がコンビニまで行ってくる」

大赦さん「園子様、今から彼がコンビニに行きますが、コーラ以外に何かいりますか?」

園子様「いつだって、コーラのお供はポテトチップスだったからね。言うまでもないよ」

偽大赦さん4「だそうだ」

偽大赦さん3「コーラとポテトチップス了解。行ってくる」ダッ

偽大赦さん5「メモ忘れるなよ」

28: 2014/12/30(火) 17:29:59.24
偽大赦さん3「おまたせ」

偽大赦さん5「遅い。何してんだ」

偽大赦さん3「レジが混んでた……(´・ω・`)それより、早くコーラを」

大赦さん「園子様、コーラが届きました」

園子様「ありがとうね~(というか大赦さんが減れば涼しくなるんだけど)」グッ

園子様「……うーん?」ググググ

大赦さん「どうされました?」

29: 2014/12/30(火) 17:33:08.49
園子様「あはは、開けられないや。自分じゃフォークもろくに持てないんだから、当たり前か」

大赦さん「園子様、それほどまでに腕の機能が……」

園子様「私の今の握力は、約2.1kg」

大赦さん「!」ザワッ

園子様「小学1年生の平均にも及ばないなんて、満開の代償とはいえ、酷い話だよね……」

大赦さん「……貸してください。開けますから」

園子様「ありがとうね~」

31: 2014/12/30(火) 17:37:40.42
――――――――――――

偽大赦さん5「随分と息切れてるな」

偽大赦さん3「園子様が待ってるんだからな。走って帰ってきたよ」ハァハァ

偽大赦さん2「走って?――おい馬鹿お前」

プシャアアアアア

偽大赦さん×5「!?」ザワッ

32: 2014/12/30(火) 17:41:15.59
――――――――――――

大赦さん「……」ポタポタ

園子様「……あー」ポタポタ

大赦さん「……園子様、タオルをお使いください」ポタポタ

園子様「うん。まあ、コーラは炭酸飲料だからね。いつの時代も、振ったら吹き出すものだから。仕方ないよ~」フキフキ

偽大赦さん×5「そ、園子様……?」ビクビク

園子様「大赦さん、スマホ」

大赦さん「はい、こちらに」スチャ

園子様「……ずがーんだよ」キュイィン←変身
 
偽大赦さん×5「園子様!園子様!!!!!(´;ω;`)」ガタガタ

ズガ-ン

33: 2014/12/30(火) 17:45:09.87
・園子様と仮面

園子様「大赦さん、大赦さん」

大赦さん「どうされましたか園子様」

園子様「その仮面、似合ってるね」

大赦さん「ありがとうございます」

園子様「ちょっと貸してもらってもいい?」

大赦さん「いいですが、何故?」

園子様「何となくかな~。包帯グルグル巻きじゃオシャレもできないし、着けてみたいんだよ」

大赦さん「そうですか」

園子様「一応私も年頃の女子だからね……そういう面もあるよ」

35: 2014/12/30(火) 17:50:26.41
大赦さん「予備があったので、これをどうぞ」

園子様「ありがとうね~……少し大きい?」ブカブカ

大赦さん「大人用ですからね」

園子様「……私が子供と言いたいのかな?」

大赦さん「そういうわけでは……」

園子様「まあいいけど。私、今日1日大赦さんだね~」

37: 2014/12/30(火) 17:52:08.52
園子様「……大赦さん。今気づいたけど、この仮面すごく視野が狭いよ」

大赦さん「そうですか?私は気になりませんが、慣れの問題でしょうか」

園子様「今使えるのは左目だけだけど、それでもわかるくらいには」

大赦さん「そんなに」

園子様「そもそも、この仮面はどんな仕組みで視野を確保してるの?」

大赦さん「機密です」

園子様「えっ」

大赦さん「機密です」

38: 2014/12/30(火) 17:56:03.10
園子様「……大赦さん、また私に隠し事するの?」

大赦さん「これが規則ですから、仕方がありませんよ……」

園子様「散華のことを教えなかったのも、仕方ないことなの?」

大赦さん「……はい」

園子様「……」

大赦さん「……わかりました、教えますよ。園子様」

大赦さん「実は……」

園子様「実は……?」ワクワク




大赦さん「中にカメラが入ってまして」

園子様「ふざけないでよ」

42: 2014/12/30(火) 18:01:40.05
大赦さん「いえ、ふざけないでと言われましても」

園子様「大赦さん達って、そんなハイテクだったの?というか、もったいぶってそれだけ?」

大赦さん「あいにく……」

園子様「嘘だったら許さないよ」

大赦さん「いえ、数年前『四国民が大赦に何となく抱いている霊的なイメージを損なうな』と神樹様のお告げがありまして……以来、これは機密に」

園子様「……あー。本当だ、なんか小さなカメラがついてる」

大赦さん「赤外線も見れます」

園子様「そういうのいいから」

43: 2014/12/30(火) 18:04:53.14
大赦さん「視野が狭いのも、そういう理由でして」

園子様「……なんか、聞かなければよかったかも」ガッカリ

大赦さん「だから言ったんですよ」

園子様「私から聞いたとはいえ、酷い話だよね……」

大赦さん「どうします?もう外しますか?」

園子様「……もう少し着けておくよ~」←何だかんだ気に入った

44: 2014/12/30(火) 18:09:12.47
・園子様とスマホ

園子様「大赦さん、大赦さん」

大赦さん「どうされましたか園子様」

園子様「スマホ返して」

大赦さん「ダメです」

園子様「ダメか~」

大赦さん「そういう決まりですから」

45: 2014/12/30(火) 18:14:08.25
大赦さん「園子様は精霊が増えすぎて、危険だからです。これは前にも説明しました」

園子様「危険って」

大赦さん「まあ、一応ですよ。それにしてもなぜスマホを?」

園子様「ああ、パ○ドラっていうのをやってみたくてね~」

大赦さん「……園子様、一体どこでそんなことを」

園子様「前にね、わっしーが教えてくれたの。それでやりたくてたまらなくなっちゃって~」

大赦さん「そうでしたか……」

園子様「この生活で娯楽に飢えてるからね……そういう面もあるよ」

47: 2014/12/30(火) 18:22:36.11


―――――――――――

大赦さん「ならこちらをどうぞ。勇者システムは入ってませんので、こちらとしても安心です」

園子様「いつも迷惑かけてごめんね。仕事だから仕方ないとはいえ、酷い話だよね」

大赦さん「……そんなこと、ありませんよ。それより、ちゃんとできますか?」

園子様「指を動かすだけならなんとかなるから、大丈夫そう……あ」

大赦さん「どうされましたか?」

園子様「アプリのインストールに保護者制限が……大赦さん」

大赦さん「わかりました、貸してください――どうぞ」

48: 2014/12/30(火) 18:27:03.54
園子様「この丸いのを揃えればいいの?」

大赦さん「みたいですね」

園子様「まあ、私にかかればこんなの、一気にずがーんだよ~」

――――――――――――

園子様「ふざけないでよ」

大赦さん「逆ギレですよね、それ」

園子様「なんか全然うまくいかないんだけど……」

大赦さん「こっちを動かすとこっちが崩れるんですから、もっと考えて動かさねば」

園子様「――そんなに言うなら、大赦さんがやってみてよ」

大赦さん「え、私がですか?」

園子様「そんなに偉そうに指示出すんだもん。きっとわーって揃えて、わーって消せるよね?」

53: 2014/12/30(火) 18:35:40.39
――――――――――――――――――

園子様「ふ ざ け な い で よ」

大赦さん「園子様、それ今日2回目です。落ち着いてください」

園子様「なんで大赦さんだけそんなにうまいの?なんか理不尽」

大赦さん「申し訳ございません。私はそこまでうまくもないのですが、まさか園子様がここまで得意でないとは……」

園子様「それ謝罪になってないよね」

大赦さん「園子様のレベルに合わせるべきでした……」

園子様「それ以上言ったら許さないよ?(#^ω^)」ピキピキ

54: 2014/12/30(火) 18:38:44.31
大赦さん「――園子様、ちなみに最大コンボ数はどうでしたか?」

園子様「私のコンボ数は、2回。大赦さんは?」

大赦さん「私は21回です」

園子様「……仮面つけてても、ドヤ顔してるのはなんとなくわかるよ?」

大赦さん「いえ、気のせいですよそれは」

園子様「……もうパ○ドラはやめる」

大赦さん「いいんですか」

園子様「いいの」

58: 2014/12/30(火) 18:46:17.59


―――――――――――――――

・園子様としりとり

園子様「大赦さん、大赦さん」

大赦さん「どうされましたか園子様」

園子様「しりとりしよう」

大赦さん「しりとり……?しりとりがしたいんですか?」

園子様「私も年齢的に中学生とはいえまだ子供だからね……そういう面もあるよ」

大赦さん「そうですか。では、どちらから始めましょう?」

園子様「大赦さんから。何から始めてもいいよ」

60: 2014/12/30(火) 18:50:52.02
大赦さん「では、『たなばた』」

園子様「『大赦さん』」




大赦さん「園子様、少しいいですか?」

園子様「?」

大赦さん「しりとりのルール、わかってます?」

園子様「……あっ」

大赦さん「今のじゃ園子様の負けですが……」

園子様「長いことしりとりなんてしてなかった。とはいえ、酷い話だよね……」

63: 2014/12/30(火) 18:55:12.17
※夜ご飯を食べるため次から少し投下が遅れるかもしれません

―――――――――――

園子様「もう一回、もう一回やろう!」

大赦さん「わかりました」

大赦さん「では、『にぼし』」

園子様「『白くて長い蛇』」

大赦さん「園子様、一旦止めましょう」

園子様「また?」

65: 2014/12/30(火) 19:03:47.86
大赦さん「園子様、形容詞を使われましたね?」

園子様「まあね」ドヤ

大赦さん「まあねではなく、園子様。形容詞を使った時点でそれは既に『単語』ではなく『文』です。一般的なしりとりなら、ルール違反で負けてますよ」

園子様「なら、これは一般的なしりとりじゃないんだよ。形容詞もつけていいしりとり。さぁ、大赦さんの番だよ~」

大赦さん「……わかりました。いいでしょう。ただ、後悔しないでくださいよ?」

園子様「?」

67: 2014/12/30(火) 19:14:04.75
―――――――――

大赦さん「『濡れた鷲』」

園子様「『四角い箱』」

――――――――

大赦さん「『凍った菓子』」

園子様「『静かな部屋』」

――――――――

大赦さん「『折れた意志』」

園子様「し、『進化した猿』……」

―――――――――――

園子様「……」

70: 2014/12/30(火) 19:25:46.73
園子様「ねぇ大赦さん、これいつ終わるの?あとなんで、地味に『し』でせめてくるの?」

大赦さん「これが俗に言う『終わりがないのが終わり』という状況かと……」

園子様「まさか文をOKにしたら終わらなくなるなんて……」

大赦さん「まあ、文は単語の集まりですからね。そういう面もありますよ」

園子様「今度それ真似したら許さないよ」

大赦さん「申し訳ございません」

園子様「……でもまあ、暇つぶしはできたからよかった~」

大赦さん「お疲れ様です」

72: 2014/12/30(火) 19:35:50.52
・園子様の学力

園子様「大赦さん、大赦さん」

大赦さん「どうされましたか園子様」

園子様「私、中学校に行ってないよね」

大赦さん「行ってませんね」

園子様「私、こんなので将来大丈夫かな……」

大赦さん「将来、ですか……しかし、園子様の体はもう――」

園子様「わかってる。祀られた時点で、まともな人生送れるなんて思ってないよ~」

園子様「でも私も思春期だからね……将来について考えたり、そういう面もあるよ」

76: 2014/12/30(火) 19:48:21.85
園子様「で、学校の話なんだけど」

大赦さん「園子様は中学校に通われてませんので、このままだと最終学歴が小学校ですね」

園子様「お役目のためとはいえ、酷い話だよね……」

大赦さん「……そもそも、園子様は小学校の学習をきちんとされてましたか?」

園子様「えっ?」

大赦さん「先日のしりとりの件といい、失礼ながら少し心配で……」

園子様「それ以上私を馬鹿にしたら、許さないよ」ワナワナ

79: 2014/12/30(火) 19:52:20.44
大赦さん「そうですか。ではこちらをどうぞ」

園子様「これは……?」

大赦さん「これは園子様が6年生当時に受けていたテストと同じものです。数年たったとはいえ、学んだ内容は頭に残っているはずですよね」

園子様「……?」

大赦さん「今から園子様にこれを解いてもらいます」

園子様「!?」

大赦さん「園子様がきちんと学習されていたなら、さほど問題なく解けるでしょう」

園子様「嫌だと言ったら?」

大赦さん「やめてもかまいませんが……ちなみに、かつての鷲尾様はこれでそこそこのを取っていました」

園子様「……別にいいよ。受けてあげる。こんなテスト、私ならずがーんだよ」

80: 2014/12/30(火) 19:58:43.88
※書き貯めが完全になくなりました

―――――――――――――――

大赦さん「なん……だと……?」←採点した

園子様「まあ、こんな物だよね」

偽大赦さん1「ありえない……今までの流れからいって、ここは低い点を取るのがセオリー……」

偽大赦さん2「にも関わらずこの高得点は一体……!?」

偽大赦さん3「やはり神か……」

偽大赦さん4「俺は初めからわかってた」

偽大赦さん5「俺も」

園子様「ねぇ、バカにしてない?というかあなたたちなんで復活してるの?」

83: 2014/12/30(火) 20:10:54.15
大赦さん「まさかここまで学力が高かったとは」

園子様「みんなのこのリアクションなの?……今までの行いのせいとはいえ、酷い話だよね……」

大赦さん「……そういえば将来と言っていましたが。なにか夢でもあるのですか?」

園子様「うーん。それが、全くないんだよね」

園子様「こうやって祀られてなかったとして、将来何ができたかなって。考えてみるけど、リアリティが無くてうまく想像できないんだよ~」

大赦さん「園子様?」

園子様「きっと私は、このままずっとこうやって過ごすことになる。この前大橋にワープしたけど、あれだって簡単にできるわけじゃないしね」

85: 2014/12/30(火) 20:16:15.20
大赦さん「……それでしたら」

園子様「?」

大赦さん「それでしたら、まず『体が治ったら最初に何がしたいか』と考えてみては?」

園子様「体が治ったら?」

大赦さん「はい。我々大赦も、今現在散華がなぜ起きるのか把握できていません。ですが、データを集めることで何とか治そうと研究しています」

大赦さん「ですから、将来という漠然なもので悩むよりも、いつか治った時何をしたいか考える方が、無駄ではないかと」

園子様「……そうか~。それもいいね」

87: 2014/12/30(火) 20:23:14.48
園子様「体が治ったら、か。どうしようかな~」

大赦さん「今の園子様は、体のほぼ全ての部位が万全とは言えませんからね。やりたいのにできなかったことも、色々あるでしょう」

園子様「胃が弱ってるからご飯も1口くらいしか食べられないし、歩くどころか這っての移動も難しいからね。困ったよ~」

園子様「本当、仕方がなかったとはいえ、酷い話だよね」

大赦さん「……」

88: 2014/12/30(火) 20:26:22.44
園子様「海が見たいかな」

大赦さん「海ですか?」

園子様「うん。自分の脚で立って、両方の目を使って。そうだな、わっしーと再開できたあの場所で、もう一度海が見てみたい」

大赦さん「……その時は、大赦名義で車を出します」

園子様「ありがとうね~」

90: 2014/12/30(火) 20:32:41.31
・園子様と病室

園子様「大赦さん、大赦さん」

大赦さん「どうされましたか園子様」

園子様「この病室の飾り付けって、もう少し何とかならなかったの?」

大赦さん「何とか、と言われましても」

園子様「こんな真っ赤な壁にお札貼られたら、落ち着かないよ」

大赦さん「今までは普通に生活していたじゃないですか」

大赦さん「ここは園子様の家ではないんですから。そんな自宅をリフォームしたいみたいに気軽に言わないでください」

園子様「私の中でこの病室は、もはや家みたいなものだからね……そういう面もあるよ」

91: 2014/12/30(火) 20:38:08.57
大赦さん「そもそも、これは半分神になられた園子様を祀る目的でこうなっているのです」

大赦さん「簡単に変えられるものではないんですよ」

園子様「でも、祀るって要するに、神様を―私を怒らせないようにしたいわけでしょ?」

園子様「それなら、私の好みに合わせた部屋にした方が効果あると思うんだけど」

大赦さん「そういうものなのでしょうか……?」

園子様「いつだって、神様は気まぐれだから。こんなステレオタイプな飾り付けしても、正直意味ないと思うよ~」

93: 2014/12/30(火) 20:45:18.41
大赦さん「しかし……」

園子様「むしろ、そうしないと怒るよ?」

大赦さん「!」

園子様「あーダメだ~。こんな部屋だとイライラして、うっかり暴走しちゃうかもしれない~(棒)」

大赦さん「お、落ち着いてください園子様」オロオロ

園子様「部屋をこのままにするのは許さないよ(棒)」

大赦さん「わかりました、改装しましょう。それでいいんですね?」

園子様「(ちょろい)」

95: 2014/12/30(火) 20:53:52.36
―――――――――――――――

大赦さん「――では改装を始めますが、どんな感じが良いのですか?」

園子様「とりあえず、この真っ赤な壁はやめようよ」

大赦さん「わかりました。何色にしましょう?」

園子様「うーん。変な色にしても目がチカチカするし、無難に白かな」

園子様「それと、あの鳥居?や御札もいらないよね」

大赦さん「そうですか?神様っぽいと赦内では評判なのですが……」

園子様「その『神様っぽさ』が嫌なんだよ~。代わりに何を置くかは決まってないけど、ひとまずどかしちゃおう」

大赦さん「わかりました」

97: 2014/12/30(火) 21:03:55.94
大赦さん「よし、とりあえず壁と床から御札を剥がそう。そこの2人は、鳥居の運び出しを頼む」

偽大赦さん×5「了解」

園子様「サボったら許さないよ~!」

偽大赦さん×5「はい……」

大赦さん「園子様は別の病室に避難していてください」

園子様「わかったよ~」

98: 2014/12/30(火) 21:07:13.79
―――――――――――――

大赦さん「御札を剥がし次第色塗りに入ろう。時間が惜しい」


偽大赦さん1「慎重に剥がせよ。壁に残ったら色塗る時バレるからな」ペリペリ

偽大赦さん2「それにしても、御札を剥がすってなんか背徳感あるな……」ペリリ

偽大赦さん4「あー……重い。お前力入れてる?」ヨロヨロ

偽大赦さん5「お前こそちゃんと支えろよ、床に傷つくだろ」ヨロヨロ


偽大赦さん3「喉乾かね?俺コンビニいってコーラ買ってくるわ。みんなも何かいる?」

大赦さん「おいやめろ」

――――――――――――――――

100: 2014/12/30(火) 21:15:47.95
【横の病室】

大赦さん「……園子様、改装が終わりました」

園子様「あ、終わったんだね。お疲れ様~。病室はどんな感じ?」

大赦さん「いえ、それが……」

園子様「?」

――――――――――――――――――

【園子様の病室】

大赦さん「言われたとおりにやったのですが……」

園子様「」

大赦さん「白い壁に白い床。何の特徴もない内装と、普通のベッド……」

大赦さん「要するに、ただの病室になってしまいました」

101: 2014/12/30(火) 21:18:27.15
園子様「これなら、さっきまでの病室の方がまだ部屋らしかったかも……」

大赦さん「『壁を白くしろ』『鳥居など神っぽいものをどかせ』としか言われなかったもので……」

大赦さん「具体的な指示を何ももらっていないことに気づいた時には、もうこの状況で……」

園子様「えーっと……これはなんというか」

大赦さん「どう、しましょうか……」

103: 2014/12/30(火) 21:22:52.79
偽大赦さん2「ようやく終わったな」

偽大赦さん1「ああ。園子様の為とはいえ、骨の折れる作業だったな……」

偽大赦さん3「まあもう終わったんだ。ゆっくり休もう」

園子様「……そうだといいね」

偽大赦さん5「!? そ、園子様?」

園子様「終わりたいよね……私もその立場だったら、早く家に帰りたいよ……」

偽大赦さん4「えっ、それって……」チラ


大赦さん「……」コクリ

104: 2014/12/30(火) 21:27:06.07
―――――――――――

大赦さん「みんな、御札と赤ペンキは持ったか?」

偽大赦さん×5「おう!」

大赦さん「疲れてるだろうが、園子様のためだ……よし、いくぞ!」

偽大赦さん×5「うおおおおおおおおおおおおん!」←半泣き

――――――――――――

園子様(また、塗り直し……結局、あの赤い部屋に戻す作業をしなければいけない大赦さん達)

園子様「私のせいとはいえ、酷い話だよね……」

107: 2014/12/30(火) 21:36:00.46
・園子様とお笑い

園子様「大赦さん、大赦さん」

大赦さん「どうされましたか園子様……」←疲れが取れていない

園子様「あっ……なんかごめん」

大赦さん「いえ、別に……気にしなくてもいいんですよ」

園子様「いや流石に罪悪感が痛んで……崇められても私は普通に人間だからね……そういう面もあるよ……」

大赦さん「まあ、結局部屋は完全に元通りになりましたけどね」 

園子様「鳥居も含めてね全部ね」

108: 2014/12/30(火) 21:42:36.88
大赦さん「それはそうと、今日は何の話ですか?」

園子様「あ、そうそう大赦さん。この前、テレビでお笑いを見たよね?」

大赦さん「見ましたね。気に入ったんですか」

園子様「なんか面白そうだなって思ってね~」

大赦さん「お笑いのマネがしたいんですね」

園子様「うん。ちょっと、大赦さんボケやってみてもらえる?」

大赦さん「えっ」

園子様「えっ」

111: 2014/12/30(火) 21:47:24.57


大赦さん「私がボケなんですか?」

園子様「そうだけど……なんで?」

大赦さん「いや、どちらかというと園子様のほうが……」

園子様「その先を言ったら、許さないよ」

大赦さん「……はい。やりましょうか」

114: 2014/12/30(火) 21:56:28.29

園子様「いやー、今日も暑いですね」

大赦さん「暑いですね」

大赦さん「そうだ、この前面白いことがあったんですよー(棒)」

園子様「そうなんですか?(棒)」

大赦さん「友達と、推理ドラマを見てたんですよー」

園子様「はいはい」

大赦さん「そこで探偵が、床に落ちていた財布を手がかりに、殺人犯を言い当てたんです」

園子様「ほうほう」

118: 2014/12/30(火) 22:02:40.74
大赦さん「バカで真面目なその友人は、すごく真剣にドラマを見てたんです」

大赦さん「その翌日。どこかに財布を落としたことに気づいた友人は、急いで交番に駆け込んで、こう言ったんですよ」

大赦さん「『身に覚えがないが、僕は殺人犯らしい。とりあえず逮捕してくれ』って」



園子様「……」

大赦さん「……園子様、ツッコミ」

園子様「あっ!……その、なんでやねん!」

大赦さん「そ、園子様……」

園子様「……あー」

――――――――――――――――――

園子様「……反省会を開こうか」

大赦さん「……はい」

123: 2014/12/30(火) 22:07:21.97
園子様「まず何はともあれ、大赦さんのボケだよ」

大赦さん「えっ」

園子様「えっ」

大赦さん「……いえ、続けてください」

園子様「あれ、なんか私が見てたのと違った気がするんだけど」

大赦さん「まあ確かに……漫才とは、違うかもしれませんね」

大赦さん「私、アメリカンジョーク的なボケしかできなくて」

園子様「アメリカンジョーク?」

大赦さん「あくまで『的な』ですけど」

125: 2014/12/30(火) 22:10:55.97
大赦さん「自分だけでネタが完結しているといいますか、聞いてる人が心の中でツッコむといいますか……」

園子様「それじゃ、そもそもツッコミにくくて当たり前じゃない」

大赦さん「申し訳ございません……(´・ω・`)」

大赦さん「しかし、それにしても園子様のツッコむタイミングも悪かった気が……」

園子様「あーそれは……」

127: 2014/12/30(火) 22:16:33.20

大赦さん「最後の方に至っては、普通にネタを聞いてましたよね?」

園子様「いや、それは、財布落したのになんで交番に駆け込むのかなと気になって……」

大赦さん「一応自分でツッコミをやると言い出したんですから……それと、財布を落としたあとの反応として交番へ向かうのは普通ですよ」

園子様「自分で言い出したとはいえ、まさかここまでグダグダになるとは、酷い話だよね……」

大赦さん「ですね……」



園子様「今度は逆でやろう」

大赦さん「それはそれで心配ですが……」

130: 2014/12/30(火) 22:25:59.43
――――――――――
園子様「昨日、面白いことがあったんですよ~(棒)」

大赦さん「はいー(棒)」

園子様「昨日、家で寝てたんですけどね?」

大赦さん「はいはい(棒)」

園子様「何か寝付けなくて、羊を数えることにしたんですよ」

大赦さん「続けて続けて」

131: 2014/12/30(火) 22:29:29.86
園子様「100匹を超えた当たりなんですけどね、羊の数が分からなくなって……」

大赦さん「ほうほう(棒)」

園子様「代わりにカラスを数えたんですけど、次々飛び立つもんだから数えにくくて数えにくくて……」

大赦さん「えっ、じゃあどうしたんですか?」

園子様「いや、丁度そこで目が覚めちゃったからなんとも……」

大赦さん「あ、そうだったんですね」



園子様「……大赦さん」

大赦さん「あっ」

134: 2014/12/30(火) 22:34:42.50
――――――――――――――

園子様「ふざけないでよ」

園子様「というかこの場合はふざけてよ」

大赦さん「申し訳ございませんでした」orz

園子様「寝るために数えてるのに寝ちゃってるってネタなのに、なんでそのまま流しちゃうの?」

大赦さん「すみません、ツッコミなれていないもので……」

園子様「『それはそれで心配ですが……』って、ブーメランすぎるよ」

大赦さん「もうなんと言い訳していいやら……」

139: 2014/12/30(火) 22:41:45.77
園子様「『夢だったんかい!』で済む話だよ?」

大赦さん「ああ、そういう感じなんですか」
 
園子様「どちらかというと、大赦さんはツッコミが得意だと思ってたよ~」

大赦さん「いえ、どうしてもこう、突っ込まれる前提で出されたボケには弱くて……」 

大赦さん(むしろ『ふざけないでよ』がツッコミとしては最強な気がするのですが……)

園子様「まあでも、仕方ないよね。上手くいかないものは上手くいかないし」

大赦さん「不甲斐ないです……」

園子様「いいよ。大赦さんも人間だからね……そういう面もあるよ……」

142: 2014/12/30(火) 22:53:04.93
・園子様と偽物

園子様「大赦さん、大赦さん」

シーン

園子様「大赦さん?」

偽大赦さん1「ああ、大赦さんなら今日は居ませんよ」

園子様「えっ?どうしたの?」

偽大赦さん2「あの人は何気に忙しい人ですからね。流石にスケジュールが合わなかったんでしょう」


偽大赦さん3「すげえ、あいつら園子様と会話してる」

偽大赦さん4「俺は前からあいつらは話すと思ってた」

偽大赦さん5「俺も」

143: 2014/12/30(火) 22:58:53.94
園子様「そうか~今日大赦さん忙しいのか~」

偽1「なんでも、現行の勇者から後遺症について問い合わせが続いているらしくて」

偽3「雑に対応したせいで暴走しても困るので、対策も含めて話し合いしてるみたいです」

園子様「治りたいよね……私も治りたいよ。そりゃ問い合わせもするよね。でもどうしようかな。今日1日すごく暇だよ~」

偽2「……それなら、私達が話相手になりましょうか?」

園子様「え、いいの?」

145: 2014/12/30(火) 23:03:02.87
偽2「はい。私達は見た目も大赦さんと同じですし、少しは暇も紛れるかと」

偽4「実は俺もさっきまでそう提案しようと思ってたんだよ」

偽5「俺も」

園子様「ありがとうね~。じゃあまず、何の話をするか話し合おう?」

偽3「そこからですか!?」

ガヤガヤ……



大赦さん「……」

148: 2014/12/30(火) 23:10:24.08

大赦さん(会議の日にちを1日間違えてたことに気づいたのが今日の朝)

大赦さん(急いで仮面をつけて、遅れながらも来てみたけれど……)

園子様「まあ、大赦さんもがんばってるんだし、私達もがんばろ~」

偽1「何を頑張るんですか?」

偽3「細かいこと気にするな。とりあえず、あいつの分まで会話をすればなんとかなる」


大赦さん(今更『会議は明日だったよ』なんて戻れる空気じゃない……!)

151: 2014/12/30(火) 23:18:51.70
園子様「そういえば、偽大赦さん達って所謂『その他の大赦さん』だったんだよね?」

偽2「ええ、そうですね」

園子様「ということは、わっしーと再開したあの時に集まった中にもいたの?」

偽×5「!?」ザワッ

園子様「……どうしたの?」

偽3「いえ、実はあのときの『手を出したら許さないよ(ガチギレ)』は大赦の中でも有名なトラウマでして」

偽4「かくいう私も」

偽5「同じく」

園子様「……ふーん」

155: 2014/12/30(火) 23:29:14.71
偽2「ん?そこの御札、剥がれかけてないか?」

偽1「あ、本当だ。貼り直さないと」←御札に手を伸ばす

園子様「――その御札に手を出したら、許さないよ?」ボソッ


偽×5「ヒエッ……」ゾワッ

偽×5「園子様!お許しを!園子様!!!!orz」シュバッ

園子様「あーごめん。少しふざけただけだよ。顔を起こして?」

偽×5「ひいいいい」

園子様(ど、どうしよう。からかうだけのつもりが、まさかこんな深刻なトラウマだとは……)


大赦さん「――みんな、落ち着け」ダッ

園子様「!?」

156: 2014/12/30(火) 23:35:45.90
大赦さん「今のは園子様なりのジョークだ。とりあえず一旦顔あげよう」 

偽4「……俺だけは、お前が来てくれると信じてたぜ」

偽5「まあ俺も信じてたけどな」


偽1「お前、今日は会議じゃ?」

大赦さん「あっ、それは、ほら。意外と早く終わって」

大赦さん「とにかく今日はもう大丈夫だから」

偽3「そうか?じゃあ俺ら帰るわ」

偽5「俺も」


園子様「……」

159: 2014/12/30(火) 23:45:47.05
大赦さん「みんなを怖がらせて、何してるんですか?園子様」

園子様「いや、少しからかっただけのつもりなんだけどね。とはいえ、酷い話だよね……ごめん」

大赦さん「次から気をつけてください」

園子様「普段大赦さんと話してるのと同じように話したら、上手くいかなくてさ~。やっぱり、大赦さんと話すのに慣れちゃったのかな?」

大赦さん「……そうかもしれませんね」

園子様「人間同士のコミュニケーションだからね、そういう面もあるよ」

大赦さん「……本当に反省してますか?」

園子様「うん(´・ω・`)」

161: 2014/12/30(火) 23:53:04.16
・園子様と海亀

園子様「大赦さん、大赦さん」

大赦さん「どうされましたか園子様」

園子様「ウミガメのスープ問題って知ってる?」

大赦さん「ああ、あの質問して解いていく推理ゲームですか?」

園子様「うん。あれやろうよ~」

大赦さん「推理ゲームに興味があるんですか?」

園子様「まあ私もそこそこ頭がいいからね……そういう面もあるよ」

大赦さん「……」←実際頭が良かったのでツッコめないけど何か腑に落ちない

164: 2014/12/30(火) 23:57:27.67
大赦さん「どちらが問題を出しましょうか?」

園子様「私が出すよ~」

大赦さん「わかりました。では始めましょう」

園子様「待って」

大赦さん「?」

園子様「どうせだから、ルールを作ろうよ」

大赦さん「ルール?」

園子様「うん――」


園子様「――できる質問の数は、21個まで」

大赦「!」

168: 2014/12/31(水) 00:09:41.20


園子様「精霊の数にちなんで、『21の扉』だよ~」

大赦さん「なるほど、面白いかもしれませんね」

園子様「でしょ?じゃあ一応ルール確認」

園子様「今から出す問題の答えを、大赦さんは21回の質問を手がかりに解くことになるよ」

園子様「質問はには『はい』『いいえ』『どっちでもない』『はい/いいえじゃ答えられない』の四つで答えるから、上手く推理してね」

大赦さん「わかりました……それでは問題をどうぞ」

園子様「いくよ?」

170: 2014/12/31(水) 00:15:29.63
園子様「ある男が、町外れのうどん屋にうどんを食べに行きました。お腹がすいていた男はそのうどんをぺろりとたいらげ、お代を払おうと財布を持ち出しました」

園子様「しかしその時、同時に食べ終わった隣の客がおもむろに服を脱ぎ、それをカウンターに置いて出ていきました」

園子様「男が驚いていると、今度は反対側にいた客がペンダントを外し、これまたカウンターに置いて出ていきました」

園子様「呆れる男に店主は、『早くしろ』と言い、その財布から金をすべて抜き取ると、"財布だけを"受け取って男を店から追い出しました」

園子様「さて。このうどん屋に一体何があったのでしょうか?」

園子様「うどん屋の現状を、そうなった経緯まで含めて答えてね~」

171: 2014/12/31(水) 00:22:26.19
大赦さん「もういいんですか?」

園子様「うん。いつの時代も、善は急げだから」

大赦さん「じゃあ質問しますよ。『この店がうどん屋であることは、関係ありますか?』」

園子様「1、『いいえ』だよ。うどんは、全く関係ない」

大赦さん「関係ないんですか」

園子様「四国だから何となくうどんを登場させただけで、特に意味はないからね~」

175: 2014/12/31(水) 00:30:49.57


大赦さん(それからしばらく質問して、いくつかのことがわかった)

大赦さん(『うどんは関係ない』こと。『過去に何かがあった』こと。『それは悲惨な事故ではない』ということ。『店が客を騙しているわけではない』こと。『置いたものは、代金扱いになっている』こと等)

大赦さん(でもこれだけだと足りない……)

園子様「今ので15回目だね。そろそろわかった?」

大赦さん「いえ、全く」

園子様「問題が悪かったのかな?私が作ったとはいえ、答えが出ないんじゃ、酷い話だよね」

大赦さん「大丈夫です。続けましょう」

179: 2014/12/31(水) 00:39:54.84
大赦さん「『置いたものには、うどんと対等な価値がありますか?』」

園子様「16、『答えられない』かな。その状況によってまちまちだからね」

大赦さん「『これは、この店のルールですか?』」

園子様「17、うーん。『いいえ』……かな?一応」

大赦さん「『何かを置くことと店を出ることに、因果関係はありますか?』」

園子様「18、『はい』だよ。これにははっきりとした因果関係があるから」


大赦さん(……さっき、園子様は何か悩んだような)

大赦さん(『店のルール』に引っかかっていた?ルールではないけれど、みんなが従っている?)

182: 2014/12/31(水) 00:49:05.99
大赦さん(もしかしたら、これは暗黙の了解なのかもしれない。それなら……)

大赦さん「『この行為に対する、"物で代金を払う"という認識は、昔から変わっていない?』」

園子様「! 19、『いいえ』だよ。昔と今とでは、この行為の意味合いに対しての認識がまるで違うからね。こればかりは、いつの時代も~というわけには行かない」

大赦さん(やはり……ということは、本来この行為は"精算"のためのものじゃない)

大赦さん「『もともとこの店は、金で精算を行っていた?』」

園子様「20、『はい』だよ。この店昔はちゃんとお金でうどんを売ってたんだ~」

大赦さん(これが最後の質問。慎重に。この店で昔何が起きたかを知る必要がある……多分、これでいいはず)

大赦さん「『昔、初めて物を置いた人は、その時お金を持っていた?』」

園子様「21、……『いいえ』だよ。その人は、その時1円もお金を持ってなかった」

183: 2014/12/31(水) 00:52:51.04
大赦さん(これで、大体わかった)

・うどんは関係ない・過去に何かがあった・それは悲惨ではない
・置いたもので精算している・しかしそれは昔の認識とは違う。昔は精算のために物を置いていたわけではない。
・初めてこれをやった人は、お金を持っていなかった。

園子様「大赦さん、答え出た?」

大赦さん「……はい、一応」

大赦さん「多分、こういうことですよね?」

187: 2014/12/31(水) 01:02:29.90
大赦さん「昔、ある客がお金がないのにうどんを食べて、店主に怒られた」

大赦さん「その客は『あとで必ず払う』と言ったが店主は信じず、自分の持ち物を置かせて、金を払うまで返さないと言った」

大赦さん「それがいつしか『金がなければ物を置けばいい』となり、気づけば『うどんを食べたら物を置く』という暗黙の了解が出来上がってしまった」

大赦さん「どうですか?」


園子様「……違うよ?」

大赦さん「えっ」

園子様「隠しきれないドヤ顔オーラが出てたけど……まあ大赦さんも人間だからね、そういう面もあるよ」

大赦さん「えっ」

188: 2014/12/31(水) 01:06:10.12
園子様「実際、最初の客は食い逃げをするつもりなんてなかったんだよ」

園子様「でも財布を忘れちゃったから、取りに行くまでの証明として、自分から物を置いていったの」

園子様「そこ以外はあってたんだけど、残念だね」



大赦さん「いや、ほとんど正解じゃないですか!ウミガメ問題ならもう正解扱いですよ!?」ガタッ

園子様「え?でもほら、客が自分から置くのと、店から取られるのとでは、意味合いが違わない?」

大赦さん「ですが……!」

園子様「というか大赦さんがこんなに必氏なのって、珍しいね」

大赦さん「あ、いえ……そんなつもりは」

190: 2014/12/31(水) 01:11:33.23
園子様「大赦さんって、のめり込むと性格が変わるタイプなのかな」

大赦さん「いや、そんなことはないです園子様。今は少し熱くなっただけで」

園子様「でも、途中の考え事、全部ブツブツ声に出てたけど……」

大赦さん「」

園子様「まあ今日は残念だったね」

大赦さん「……次は正解しますから。大丈夫です」

園子様「――そうだといいね」クスクス

大赦さん「(´・ω・`)」

192: 2014/12/31(水) 01:18:32.64
一応ウミガメの答え。

 ある男は、昼にお腹がすいたのでうどんを食べに行った。
しかしうどん屋で代金を払うとき、財布を家に忘れたことに気づき、また次きた時に払うと約束した。

男は自分が嘘をつかないと証明するため、私物を1つ置いていくことにした。
男は手につけていた腕時計をカウンターに置くと、そのまま店を出ていった。
すると、その後財布を忘れた客もそれを真似し出し、『財布を忘れたら私物を置いて、食い逃げではないことを証明する』という暗黙のルールが出来上がった。

だが、このルールは徐々に当初の目的を見失っていった。
『金がなくても私物を置けばうどんが食べられる』と、人は違う認識をし始めた。
やがて、先人に習うように『うどんを食べたら私物を置いていく』というルールが出来上がり、店の主人の代も変わり、この店は物々交換のうどん屋になってしまったのだ。

193: 2014/12/31(水) 01:20:03.50
※この次かその次で終わります

―――――――――――

・園子様と人生

園子様「大赦さん、大赦さん」

大赦さん「どうされましたか園子様」

園子様「人生ゲームしようよ」

大赦さん「人生ゲームですか?」

園子様「うん。ほら、偽大赦さん3が持ってきてくれたんだ~」

大赦さん「なるほど……あ、これ裏返しても使えるんですね。表がうどん面で……裏がそば面?」

園子様「製麺会社の懸賞で当たったらしいからね……そういう面もあるよ」

195: 2014/12/31(水) 01:28:33.56
大赦さん「では、どちらの面にしますか?」

園子様「いつの時代も、四国はうどんがメインだからね。うどん面にするよ~」

大赦さん「わかりました。しかし、2人では盛り上がらないのでは?」

園子様「それもそうか~。うーん。じゃあ大赦さん――」

―――――――――――――――

偽3「大赦さん、呼んだか?」

偽5「俺も呼ばれたんだけど何なのこれ」

大赦さん「呼びましたよ園子様」

園子様「やっぱり4人くらいがちょうどいいよね~」

198: 2014/12/31(水) 01:35:17.59
大赦さん(その後じゃんけんをして、ルーレットの順番が決まりました)

1番 園子様「この運の良さを使って最後までずがーんだよ!」

2番 偽3「正直、メインキャラでもない俺が2番とかとってもどうしたらいいのやら」

3番 偽5「流石に3位決定戦で21回あいこが出たときは焦った」


4番 大赦さん「……」

園子様「ま、まあ、じゃんけんは運勝負だからね……そういう面もあるよ」

200: 2014/12/31(水) 01:44:40.57


園子様「それじゃ、始めようか。まずルーレットを回して……」クルクル

園子様「……3……か」

大赦さん「園子様、『宇宙人が攻めてくる。一回休み』だそうですが」

偽3「なんか親近感わくイベントだな」

園子様「架空のイベントとはいえ、酷い話だよね……」

【園子様 一回休み】

202: 2014/12/31(水) 01:53:18.05
園子様「次は?」

偽3「次は私です、園子様」クルクル

大赦さん「5、ですね」

偽5「5だな。確かに5だ」

園子様「なになに、『買ったコーラが当たって、もう一本もらえた。もう一度ルーレットを回せる』」

大赦さん「なんか、やけに親近感がわきますね」

偽3「気にしたら負けなんだろきっと」クルクル

園子様「1だよ~」

大赦さん「今度は無地でしたね」

204: 2014/12/31(水) 02:00:15.76
大赦さん「次は偽5の番ですね」

偽5「俺もそう思う」クルクル

園子様「……6だよ~。サイコロだったら、最高値だね」

偽3「え、6って……」

大赦さん「あー……同じマスに止まってるので、これ追突ですね」

偽3「あーお前ふざけんなよ!」

偽5「いやでも俺も被害受けてるから、お互い様というか」

園子様「同じレールの上を進むからね……こういうこともあるよ」

206: 2014/12/31(水) 02:05:50.53
大赦さん「次は私ですか」クルクル

園子様「えーっと大赦さんのルーレットは……8!最高値だよ~」

大赦さん「やりましたね」ピョンピョン←1マスずつ車を跳ねさせるタイプの人

偽3「8マスだから……『知り合いに薦められ、明らかにいらない買い物をする。所持金から○○円引く』か」

大赦さん「……」

園子様「……もしかして、最近何か変なもの買った?」

大赦さん「……大量の煮干しを。3kgほど……」

園子様(ほ、本気でいらない買い物だ……)

210: 2014/12/31(水) 02:10:46.63
園子様「よーし次は私が――」

偽3「次は俺か」

園子様「え?ちょっと、ふざけないでよ!」

偽3「えっ」

園子様「えっ」

大赦さん「園子様。園子様は一回休みでは……?」

偽5「俺も指摘しようと思ってたんだけど……」

園子様「あっ……」


園子様「ふ、ふざけないでよ?」

大赦さん「首かしげて誤魔化しても無駄です」

216: 2014/12/31(水) 02:20:08.35

大赦さん(その後もしばらく人生ゲームは続きました)

―――――――――

園子様「『マンホールに落ちる。一回休み』って、流石に酷いマスだよね……」

大赦さん「というか、園子様は『休み』系のマスを踏みすぎでは?」

――――――――――

偽3「あああああああああまた追突か!」ウガ-

偽5「俺も流石にうんざりしてきた」

偽3「ならなんでいつも同じマスに止まるんだよ!」

偽5「それは俺にもわからないけど……というか金払うのは俺だし……」

221: 2014/12/31(水) 02:26:34.34
――――――――――――

大赦さん「『タンスの角に小指をぶつける。2マス戻る』……」

園子様「……最近ぶつけたの?」

大赦さん「……まあ、多少」

―――――――――――――

園子様「ようやく動けるよ~」クルクル←3回休み明け

偽5「……『高熱で倒れる。5回休み』」

園子様「ふざけないでよ……(´;ω;`)」

偽5「『更に保険に入っていないと○○円マイナス』」

園子様「」

大赦さん「それ以上いけない」

―――――――――――――

223: 2014/12/31(水) 02:33:43.75
――――――――

園子様「よ、ようやくゴールできたよ~……」

大赦さん「お疲れ様です」



偽3「なんかもう休みすぎて後半園子様しかルーレット回してないよな」

偽5「俺も言おうとしたけど黙ってたんだからお前もやめとけ……何されるかわからない」


大赦さん「それで、勝敗は何で決まるんですか?」

園子様「たしか、一番お金を持ってた人の勝ちだよ」

226: 2014/12/31(水) 02:45:32.93
大赦さん「現在の所持金順位はこんな感じですか」

1位 偽大赦さん3
2位 大赦さん
3位 園子様
4位 偽大赦さん5

偽3「もろに追突の影響が出てるな……」

大赦さん「まあ止まる度に追突していればそうもなりますよね……」

偽5「どうしてこうなった」

大赦さん「園子様も意外と少ないですね」

園子様「休み以外のイベントをほとんど踏んでないからね……そういう面もあるよ」

228: 2014/12/31(水) 02:53:50.23
※大分ルールがうろ覚えなのでここら辺は適当です
決算とか完全に忘れました

―――――――――――

偽3「説明書によれば、ここに更にボーナスとかをつけていくらしい」

大赦さん「ボーナスとは?」

偽3「例えば株とか、土地とか、イベントでもらった物品とか?」

大赦さん「なるほど」



大赦さん「物品というのは、こういうのですか?」

園子様「うわ。大赦さんなにその物品の数」

大赦さん「『○○を買う』『○○を購入する』系のイベントばかり踏んでましたからね」

大赦さん、ここで全ての物品を売却。

229: 2014/12/31(水) 02:59:07.01
現在1位 大赦さん

園子様「大赦さんが大量の物品でずがーんと……」

大赦さん「やりましたね」

偽3「抜かれた……ちくしょう、株とか持ってればまだ賭けられたのに……」

偽5「俺も欲しかった」

園子様「?株って、これのことかな」ピラッ

大赦さん達「!?」


大赦さん「園子様。いつこれを?」

園子様「さっき1人でルーレット回してた時だよ~。みんなゴールしちゃって、誰も見てなかったけどね~」

230: 2014/12/31(水) 03:04:40.27
大赦さん(ま、まだだ。確かにここのルーレットで株価が上がれば、園子様が一気に一位まで上がってくるかもしれない)

大赦さん(それでも、あれだけ休みを引きまくった園子様のことだ。今回も外れるに違いない……)


園子様「やったー!株価が跳ね上がったよ!」

大赦さん「」

現在 僅差で園子様が1位に


園子様「よし。私が1位だね。いやーよかった――」

大赦さん「……あ」

園子様「――どうしたの?」

大赦さん「いえ。ただ、ゴールの順位にもボーナスはついた気が……」

園子様「えっ」

231: 2014/12/31(水) 03:11:31.02
【結果】

優勝 大赦さん


大赦さん「えーっと、園子様……?」

園子様「いや、まあ。人生ゲームは運が絡むからね、そういう面もあるよ。うん」

大赦さん「次、次がんばりましょう?」

園子様「……わかった」



―――――――――――

時間と体力的にここでやめます。
明日(今日?)スレが落ちていたら、また似たようなスレを立てて続きを書きたいと思います
ありがとうございました。

260: 2014/12/31(水) 09:29:25.57


・園子様と格付

園子様「大赦さん、大赦さん」

大赦さん「どうされましたか園子様」

園子様「格付けってあったよね」

大赦さん「テレビのですか?」

園子様「うん。あれをやってみたいな~って」

大赦さん「そうですか」

園子様「私も何かと違いのわかる女だからね……そういう面もあるよ」

264: 2014/12/31(水) 09:34:56.35
大赦さん「ではこちらをどうぞ」ゴソゴソ

園子様「これは?」

大赦さん「予備の仮面のカメラを塞ぎました。目隠しの代わりです」

園子様「カメラ?……あー、そういう面もあったねそういえば」

園子様「着けたよ」ブカブカ

大赦さん「……お似合いです」

園子様「ありがとうね~」

266: 2014/12/31(水) 09:40:03.86
大赦さん「今から園子様には、カニの味を判断してもらいます」

園子様「カニ?ああ、神樹様のおかげで四国でもカニがとれるからね~」

大赦さん「Aのカニは、現行の勇者にも振舞われた高級なカニ。Bのカニは、カニっぽさにかけては一流の高級かにかまです」

園子様「……そのかにかま、もしかして私物?」

大赦さん「……」

園子様「……」

大赦さん「始めましょう」

園子様「うん。なんかごめん」

269: 2014/12/31(水) 09:46:23.18
※今更ですが園子様には味覚が残っています

―――――――――――――

【A 正解のカニ】

大赦さん「園子様、口を開けてください」

園子様「はい」モグモグ

大赦さん「どうですか?」

園子様「うーん。美味しいね~」

大赦さん「……それ以外には、何も?」

園子様「別にテレビじゃないからね~。うまいコメント出来なくても、仕方が無いよ~」

大赦さん「そういうものでしょうか……」

270: 2014/12/31(水) 09:51:16.26
【B 不正解のカニ】

大赦さん「次はもう片方のカニです」

園子様「あーん」モグモグ

大赦さん「どうです?」

園子様「うーんこっちもすごく美味しいね~」

大赦さん「……」



大赦さん「……園子様、本当に違いがわかっていらっしゃるのですか?」

園子様「当たり前だよ~。これくらい余裕でずがーんだよ?」

大赦さん「いえ、リアクションに変化がないものですから……」

272: 2014/12/31(水) 09:59:09.05
園子様「どうせだから、大赦さんも格付けしようよ」

大赦さん「私がですか?しかし……」

園子様「偽大赦さんを呼べば、大赦さんも格付けできるでしょ?」

大赦さん「まあそれは確かにそうですが」

――――――――――――

偽1「というわけで呼ばれたよ」←食べさせる役

偽4「俺は参加者扱いなのか?」←食べる役

大赦さん「2人でやっても面白くなさそうなので、もう1人追加で呼びました」

園子様「……偽大赦さんと大赦さんって友達なの?」

偽1「メル友ならぬnaruko友でございます」

園子様「そ、そうなんだ……まあ大赦さん達も人間だから、そういう面もあるよ」

274: 2014/12/31(水) 10:08:31.19
【大赦さんと偽大赦さん4 食べ比べ終了】

偽1「それではみなさん。これをどうぞ」ゴソゴソ

偽4「これはあれか、AとかBとか書いてある札」

偽1「こちらのカニをA、もう片方のカニをBとして、どちらが本物かを当ててもらいます」

園子様「テレビで司会者がやってる感じのアレだね~」

大赦さん「よし、それではいきましょう」

3人(本物のカニはこっちだ……!)バッ

275: 2014/12/31(水) 10:13:18.57
偽4「えっ」 ←Aを選択

大赦さん「あれっ?」←Bを選択

園子様「ん?」←Aを選択


大赦さん「……割れましたね」

園子様「人間の味覚の問題だからね、そういう面もあるよ」

偽1「みなさん、これで確定でいいですか?」

偽4「俺は最初からこれに決めてたから大丈夫」

278: 2014/12/31(水) 10:19:56.45
園子様「食べた瞬間にわかったよ。カニの旨みがわーって広がって、わーって頭に響いたからね~」

大赦さん「これは間違いなくBですね。美味しさが全く違いますからわかります」


園子様「……正解発表前にハードルを上げるのも、この企画の楽しみの一つだよね」

大赦さん「まあ、それはなんとなくわかります」

偽1「ではいいですか?正解発表は偽2に、バツゲームは偽3に頼んであります」

園子様「バツゲーム!?聞いてないよ!?」

大赦さん「言ってませんからね」

園子様「酷い話だよ……(´・ω・`)」

281: 2014/12/31(水) 10:29:13.17
偽2「それでは正解を発表します。偽3、コーラの準備を」

偽3「おk」シャカシャカシャカシャカ

偽2「正解のカニは……」

園子様「……」ゴクリ

シャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカ……



偽2「Aのカニですおめでとうございます」

大赦さん「えっ……かまぼばばぼがばばば!」プシャアアアアア←コーラを顔に噴射

園子様「あっ……」

283: 2014/12/31(水) 10:35:22.84
園子様「まあ、こういうこともあるよ……元気出して」

大赦さん「いつもかまぼこ食べてるから、口が慣れたんでしょうか……」ベタベタ

園子様(本当に私物だったんだ……というかなんでそれで気づけないの?)


偽1「結局大赦さんだけ失敗か」

偽3「まあ大赦さんも人間だからな。こういう面もある。というか園子様が間違えなくて良かった……(コーラ的な意味で)」

偽4「俺は最初からAが正解だと確信してたけどな」

偽5「俺も」

偽3「最初から?それはすごいな……」

偽1「おい誰だ今の」

287: 2014/12/31(水) 10:49:09.40
・園子様とピザ

園子様「大赦さん、大赦さん」

大赦さん「どうされましたか園子様」

園子様「まあ待ってなよ。今くるはずだから」

大赦さん「はあ」

ピンポーン

大赦さん「?誰か来たようです」

園子様(この病室インターホンついてるんだ……)

291: 2014/12/31(水) 10:54:15.47
※登場する大赦さんのうち「大赦さん」以外は『園子様お世話部隊』のアルバイトです
「大赦さん」は裏で仕事もしています

――――――――――――――――――

大赦さん「はい、誰ですか?」ガチャ

ピザ屋「ピザをお届けに――」バタン!

ピザ屋「???」



大赦さん「園子様」

園子様「何?」

大赦さん「勝手に大赦の金でピザの出前を頼まれましたか?」

園子様「うん」

293: 2014/12/31(水) 11:03:08.16
大赦さん「何してるんですか……」

園子様「あれだけ食べたいって言ったのに断るんだもん。だから自力で呼んじゃったよ~」

大赦さん「一体どうやって……ん?それはパ○ドラの時のスマホでは?」

園子様「なんか電話できないようにされてたんだけどね?わっしーに頼んだら泣きながら改造してくれて……」

大赦さん「鷲尾様が、しかし何故……?あ、園子様。今何を隠したんですか?」

園子様「えっ?」ギクッ

大赦さん「目薬ですね?目薬使って泣いたふりしたんですね?」

園子様「い、いくら自分の行動とはいえ、酷い話だよね……」

大赦さん「それ言えば許してもらえると思ってません?」

298: 2014/12/31(水) 11:09:57.99


ピザ屋「俺が何したっていうんだ……」

大赦さん「ああ、すみません。とりあえず、これ代金です」ガチャ

ピザ屋「あっはい。またの利用をお待ちしてます」

バタン

大赦さん「……で、どうするんですか?」

園子様「? どうするって?」

大赦さん「このピザ」

園子様「食べるよ?」

大赦さん「いけません」

園子様「工エエェェ(´д`)ェェエエ工」

大赦さん「栄養バランスが乱れますから」

300: 2014/12/31(水) 11:17:36.90
園子様「でも、ハンバーグとかは許したのに」

大赦さん「あれは私が作ったから大丈夫なんです。バランス良く栄養が取れるよう考えて作りましたから」

園子様「あ、そうだったの?」

大赦さん「まあ人参を残されかけて焦りましたが」

園子様「私も人間だからね……好き嫌いとか、そういう面もあるよ」

大赦さん「とにかく、こんなろくに栄養もない油だらけの食べ物いけません」

園子様「大赦さん、私一応神様だよ?そんなないがしろにしたら許さないよ?」

大赦さん「さっき自分で人間だって言ったばかりじゃないですか」

304: 2014/12/31(水) 11:27:32.12
大赦さん「しかもこれ、クォーターですか?」

園子様「うん。いろんな味が楽しめると思って」

大赦さん「それならせめてひとつくらい野菜のある味を選んでくださいよ。なんですかこれ」

園子様「だって美味しそうで……(´・ω・`)」

大赦さん「チーズにマヨネーズにカニにサラミ、それに照り焼きですか……カ口リーを想像したくありませんね」

園子様「……あー(´・ω・`)」シュン

大赦さん「……まあ、頼んでしまわれたものは仕方ありませんか。少しなら食べてもいいですよ」

園子様「本当?ありがとうね~」

307: 2014/12/31(水) 11:38:24.66
園子様「美味しいね~」モグモグ←小さく切ったピザくらいなら持てる

大赦さん「手がベタベタするので、お気をつけください」

園子様「わかった」

園子様「別の味も、食べた方がいいよね」

大赦さん「園子様の胃は弱いですからね。満腹になる前に試した方がいいかと」

―――――――――――

園子様「ふぅ。でもあれだね。いつの時代も、ピザを食べてるとコーラが飲みたくなるものだから。頼むのを忘れたとはいえ、酷い話だよね……」

大赦さん「! 園子様、コーラの話は――」

偽3「呼ばれた気がした」ガチャ

大赦さん「呼んでないから帰れ」

偽5「俺も」

大赦さん「なんでお前まで」

310: 2014/12/31(水) 11:47:04.17
大赦さん(2人には帰ってもらいました)

園子様「――あの人達って、いつもどこに待機してるのかな」ゴクゴク←コーラもらった

大赦さん「さあ……アルバイトとはいえ、大赦の人間であることに代わりはないはずですが」

園子様(アルバイトだったんだ)

園子様「……お腹がいっぱい」

大赦さん「もうですか?まだ2口ずつしか食べていませんが」

園子様「もっと食べたいよね……食べたいよ……。でもほら、内蔵が弱ってるから。もう限界」

大赦さん「既に限界でしたか……」

311: 2014/12/31(水) 11:53:06.99
大赦さん「園子様、この残ったピザはどうしましょう」

シーン

大赦さん「……園子様?」

園子様「……」スヤスヤ

大赦さん「――寝てしまわれましたか」

――――――――――――

大赦さん「みんな、来てくれ」

偽×5「呼んだ?」

大赦さん「このピザの賞味期限は今日までだ。もったいないし、食べてしまおう」

偽2「マジかよ。いいのか?」

偽1「お供え物は後で食べていいっていうし、多少はいいんじゃね?」

312: 2014/12/31(水) 11:59:04.67
偽3「手がベタベタする……」

偽4「結構うまいな。ほら、大赦さんも食べよう」

大赦さん「……」

偽4「ん、どうした?」

大赦さん「いや、なんでもない。ただ――」


大赦さん「――ピザ作りも練習しようかと思って」
 




偽5「俺も」

大赦さん「お前は黙れ」

314: 2014/12/31(水) 12:08:09.65
・園子様の口癖

園子様「大赦さん、大赦さん」

大赦さん「どうされましたか園子様」

園子様「……私さ、変な口癖多いよね」

大赦さん「え、今更ですか?」

園子様「まあ、使い勝手が良すぎるとはいえ、酷い話だよね……」

大赦さん「今使ってるそれですね」

園子様「あっ」

316: 2014/12/31(水) 12:16:12.31
園子様「今のは無し。とにかく、今日1日は口癖を使わずに会話しようと思うんだ」

大赦さん「なるほど。まあ無理して治す必要もないと思いますが、園子様がしたいんでしたら」

園子様「それじゃ、今からスタートだよ~」



園子様「……」

大赦さん「……」

園子様「……何か話してよ」

大赦さん「いえ、いつも話題を提供するのは園子様でしたので……」

317: 2014/12/31(水) 12:24:59.22
園子様「いつも、話しかけるのは私からだから。とはいえ、酷い話だよね……」


大赦さん「園子様。アウトです」

園子様「あっ」

大赦さん「しかも2コンボです」

園子様「コンボってなに!?」


――――――――――――

園子様「今のは油断しただけ。私も人間だからね。そうい……はっ!」

大赦さん「本当に大丈夫ですか?」

園子様「大丈夫、大丈夫……多分」

322: 2014/12/31(水) 12:40:36.09
大赦さん「そういえばこの前、面白いことがありまして」

園子様「うんうん」

大赦さん「同僚が猫を拾ったらしいんですが、そいつのマンションはペット禁止だったんです」

園子様「えっ、じゃあどうするの?猫をまた捨てたりしたら、許さないよ?」

大赦さん「いえ、そこでそいつは、赦内で猫を飼ってもいい人間を探し始めたんです」

園子様「良い人だね。いつの時代も、人は猫に弱いからかな」

大赦さん「しかしほとんどの人間は借家住みでして。どうにも里親が見つからず……」

園子様「まあ四国は土地が限られてて一軒家も少ないから、そういう面もあるよ」

大赦さん「それでそいつは仕方なく、元の場所に猫を返しに行ったんです」

園子様「誰も飼える人がいないから仕方ないとはいえ、酷い話だよね……」

326: 2014/12/31(水) 12:49:45.39
大赦さん「そいつも飼いたいのはやまやまだったのですが、もはやこれ以外方法もありません」

園子様「飼いたいよね……私も飼いたいよ……」

大赦さん「『ああ、奇跡でも起こってくれないか』。そいつはそう思いながら、猫を拾ったところへ向かいました」

園子様「そうだといいね……(本音)」

大赦さん「するとそこには、猫を探しておろおろとする少女がいたのです。そいつが年を聞くと、まだ13歳とのことでした」

園子様「! 私の年は14。ということは、1つ下だね」

大赦さん「なんでも、捨てたのはいいものの、やはり心配になってもう一度飼おうとしたらしいんです」

園子様「良かった……これで、心置きなくハッピーエンドにずがーんだよ」

大赦さん「――という夢を見たと、昨日偽1から聞きまして」

園子様「ふざけないでよ」

328: 2014/12/31(水) 12:52:58.65
――――――――――――

大赦さん「園子様、フルコンボです」

園子様「……言わないで。もう何も言わないで」←気づいてからひとしきり暴れた

大赦さん「フルコンボだドン」

園子様「言い方の問題じゃないよ!?」

大赦さん「しかし、やはり口癖はそう簡単には治らないのでは……」

園子様「というか大赦さん、後半は口癖を言わせるために話の流れ調整してなかった?」

大赦さん「気のせいでしょう」

332: 2014/12/31(水) 13:02:12.55
・園子様と能力

園子様「うむむむむ……」プルプル

大赦さん「どうされましたか園子様――はっ!」

大赦さん(ついいつもの癖で、呼ばれてもないのに返事をしてしまった……)

園子様「大赦さん、今集中してるから邪魔しないで?」プルプル

大赦さん「いいですが、それは……スプーン?」

園子様「ハンドパワーだよ」

大赦さん「ハンドパワーでしたか」

335: 2014/12/31(水) 13:10:08.16
大赦さん「……何かテレビ番組をご覧に?」

園子様「それ」クイ

大赦さん「これは……」

テレビ『驚きのハンドパワーで、スプーンが粉々に!』

大赦さん「――曲げるんじゃないんですか」

園子様「うん、粉々。ハンドパワーでずがーんだと粉砕だよ」

大赦さん「しかし、ハンドパワーなどと非科学的な……」

園子様「この世界で『非科学的』ほど意味のない批判はないと思うけど」

園子様「それに私、半分神様だし。実は超能力が使えるとか、そういう面もきっとあるよ~」

大赦さん「まあそれは確かに……」

339: 2014/12/31(水) 13:18:26.87
大赦さん「まあできないと否定はしませんが……流石の園子様でも、曲げるならともかく、ずがーんと粉砕するのは無理かと……」

園子様「えー。きっとできるよ。あとずがーんマネしないで」

園子様「大赦さんはできるの?スプーン曲げ」

大赦さん「できますよ」

園子様「えっ」

大赦さん「えっ?」

343: 2014/12/31(水) 13:23:11.38
園子様「で、できるの……?」ビクビク

大赦さん「ええ、まあ……大赦の忘年会などで、一発芸をしなければいけないので」

園子様(そんな簡単にスプーン曲げできるんだ!?)

園子様「た、大赦さんも神に仕えるものだからね……そういう面もあるよ……うん(震え声)」

大赦さん「曲げてみましょうか?」

園子様「もちろん。嘘だったら許さないよ?」

大赦さん「はい」

344: 2014/12/31(水) 13:29:06.59
園子様「あ、危なくないよね?」

大赦さん「はい。こうやって片手で持って――」

園子様「……」ドキドキ

大赦さん「――スプーンの頭を手前に軽く引くと」グニャ

園子様「ま、曲がった……」


園子様「大赦さん、大赦さんはハンドパワーの使い手だったの?」

大赦さん「いえ、そういうわけでは……これなら、多分誰でもできますよ」

園子様「え、そうなの?」

大赦さん「はい。コツがわかれば基本誰でも可能かと」

園子様「私も?」

大赦さん「おそらくは」

346: 2014/12/31(水) 13:36:26.46
大赦さん「テコの原理ですよ。持ち方と引き方で、すごく弱い力でも曲げられるんです」

園子様「なるほど……持ち方はこうかな?」

大赦さん「違います、こうですよ」

園子様「わかった。それじゃ、曲げてみるよ……」グッ

園子様「……?」グググググ

大赦さん「園子様?」

園子様「……曲がらないんだけど」

349: 2014/12/31(水) 13:41:38.20
大赦さん「そんなはずは……はっ!」

園子様『私の握力は、約2.1kg』

大赦さん「もしかして、園子様の力が弱すぎるから……?」

大赦さん「小学生にも負ける園子様の握力なら、確かに納得……!」ビクッ

園子様「……大赦さん」

園子様「誰でも曲げられるんだっけ?ふーん誰でも曲げられるんだ。だよね。こんなの曲げられない方がおかしいよね」ワナワナ

大赦さん「お、落ち着いてください園子様!スプーン1つ曲げられなくて、何が問題ですか!大丈夫ですよ――」


園子様「ふ ざ け な い で よ !」

大赦さん「園子様!!!!!」ズガ-ン

350: 2014/12/31(水) 13:46:38.27
・園子様が飼育

園子様「大赦さん、大赦さん」

大赦さん「どうされましたか園子様」

園子様「動物って、いいよね~」

大赦さん「動物……もしや、ペットを飼いたいのですか?」

園子様「大赦さんが話相手になってくれるとはいえ、結局私も孤独だからね……そういう面もあるよ」

大赦さん「しかしここは病院ですからね。ほぼ自宅化しているとはいえ、流石にペットは……」

園子様「そこをなんとか」

352: 2014/12/31(水) 13:55:57.22


大赦さん「ペットですか……飼えるとしても、なるべく小動物が良いと思います」

園子様「どうして?」

大赦さん「犬だと散歩がありますし、大きければそれだけ世話も大変ですから」

園子様「生き物を飼うんだからね……そういう面もあるよ」

大赦さん「ウサギや、ケージの中で飼えるハムスターなどがコンパクトでいいかもしれませんね」

園子様「ハムスター……か……。いいかもね」

大赦さん「ハムスターでよろしいんですか?ウサギはどうします?」

園子様「ほら、私ニンジン嫌いだから」

大赦さん「ああ」

356: 2014/12/31(水) 14:00:28.03
――――――――――

大赦さん「ハムスターを買ってきました」

園子様「それも大赦さんのお金を使ってるの?」

大赦さん「はい」

園子様「自分の欲を他人の金で満たすとは、仕方が無いとはいえ、酷い話だよね……」

大赦さん「いえ、これは『園子様の世話費』として経費から落ちますので」

園子様「なにそれこわい」

357: 2014/12/31(水) 14:07:46.39
大赦さん「そういえば、寂しいのなら精霊でも良かったのでは?」ガチャガチャ←ケージの組み立て中

園子様「でも、精霊ってスマホがないと任意では呼び出せないでしょ?命の危険があれば守ってくれるけど、呼び出す度に舌を噛み切ろうとするのは流石に精神が参っちゃうよ」

大赦さん「それもそうですね……組み立て、終わりましたよ。ハムスターを中に入れますね」

園子様「おお……なんかこの子怯えてるね」

大赦さん「それはそうでしょう。突然壁に囲まれ、周りからおかしな生物に監視されているのですから」

園子様「……まるで人間みたい」

大赦さん「認めたくはありませんがそうですね」

360: 2014/12/31(水) 14:18:40.73
園子様「初めて、外を滅ぼしたのがウイルスじゃなかったと知ったときは、驚いたよ~」

大赦さん「あの時は我々もどこまで伝えて良いかわからず、中途半端な教え方でしたがね」

園子様「結局、外は全部滅びてて、バーテックスだらけとはね。それじゃ戦っても、いつかはこうなっちゃうよ」

大赦さん「……仕方が無いとはいえ、酷い話です」

園子様「それは私の口癖だよ~」

園子様「……わっしーは、まだ知らないんだよね」

大赦さん「?」

――――――――――――

361: 2014/12/31(水) 14:21:04.35
―――――――――――――――

大赦さん「ハムスターも落ち着いてきましたね」

園子様「いつまでも怯えてるわけにはいかないからね。慣れるしかないよ」

ハムスター「……」カラカラカラ

園子様「おお、回ってる回ってる」

大赦さん「回らないと運動不足になりますから」

園子様「本当は外で走りたいよね……私も走りたいよ。ずっと動けないのは辛いからね」

大赦さん「……園子様。ハムスターの名前はもう決めましたか?」

園子様「名前?うーん。どうしようかな」

363: 2014/12/31(水) 14:29:43.67
園子様「キメラ、とか?」

大赦さん「……いえ、それはどうかと」

園子様「じゃあ、ハ○太郎――」

大赦さん「園子様、それ以上いけません」

園子様「うーん、じゃあ、シュレディンガー」

大赦さん「50%の確率で頃すおつもりですか?」

園子様「何言ってるの。そんなことしたら許さないよ」

大赦さん「……」

364: 2014/12/31(水) 14:35:40.00
園子様「……あー。全然決まらないよ~」

大赦さん「まあ、焦って決める必要もないでしょう」

園子様「そうかな?」

大赦さん「もう遅いですし、明日決めたほうが頭も落ち着きますよ」

園子様「それもそうか~。じゃあ大赦さん、また明日ね」

大赦さん「はい。おやすみなさい。園子様」

365: 2014/12/31(水) 14:39:10.95
・園子様と擬人

園子様「大赦さん、大赦さん」

大赦さん「どうされましたか園子様」

園子様「擬人化ってあるよね」

大赦さん「ああ、最近は何かにつけて擬人化されているのを目にしますね」

大赦さん「興味がおありで?」

園子様「私もかわいいものには敏感だからね……そういう面もあるよ」

ハムスター「……」カラカラカラ

371: 2014/12/31(水) 14:48:58.74

園子様「例えば、扇風機の擬人化とか」

大赦さん「扇風機ですか?」

園子様「扇風機ちゃんは、頭の回転が速いんだよ」

大赦さん「まあ扇風機ですからね」

園子様「それでいてクールで、いつも空気を読んでるんだ~」

大赦さん「扇風機ですから」

園子様「でも回り続けると目が回って、周りの言うことを聞かなくなっちゃうんだよ」

大赦さん「扇風機で……園子様。もしかして、最近扇風機を壊されましたか?あれは病院の備品なんですが」

園子様「……壊したんじゃなくて、勝手に目を回して壊れたんだよ。家電とはいえ人間だからねそういう面も――」

大赦さん「園子様。家電は人間ではありません」

372: 2014/12/31(水) 14:56:08.88
園子様「あと、動物の擬人化も多いよね」

大赦さん「確かに良く見かけますね」

園子様「キメラの擬人化とか、してみようかな」

大赦さん「キメラ……キマイラのことですか?ライオンと蛇と羊、頭が3つありますから、多重人格のような扱いになるのでしょうか……」


園子様「いや、私のハムスターの話」

大赦さん「名前、結局キメラにしたんですか!?」

園子様「うん。響きがかっこいいからね~」

キメラ「……」カラカラカラ

大赦さん(心なしか、回る姿が不満気に見える……)

374: 2014/12/31(水) 15:07:21.60
園子様「それより、バーテックスの擬人化をしてみようかな」

大赦さん「! バーテックスですか?奴らは人類の敵ですよ?」

園子様「うん。まあ、私がこうなったのもあいつらのせいだしね~。でも、混沌の神が擬人化されて、受け入れられるくらいだよ?擬人化は特殊な文化だからね、そういう面もあるよ~」

大赦さん「園子様が良いなら、いいんですが……」

園子様「例えば、双子座型。あれ、絶対小さい姉妹にされるよね」

大赦さん「『小さくて速い』ですしね」

園子様「戦闘データを見たけど、わっしーのコメントもなかなか面白いよね。笑えない状況ではあるけど」

376: 2014/12/31(水) 15:18:04.19
園子様「初めに現れたのが姉で、後から来たのが妹かな」

大赦さん「そうなんですか」

園子様「何となくね。遅刻しちゃううっかりものの妹ってなんかいいから」

大赦さん「姉の方はおしおき(細切れ)されてましたし、『お姉ちゃんのかたきー』とか言ってたんですかね?」

園子様「その結果頭を潰され足を刺されて蹴り潰されたけどね。……擬人化しちゃうと、敵とはいえ、酷い話だよねと言いたくなるね……」

大赦さん「そこへいくと、天秤座型はもっと不遇ですよ」

園子様「私たちの時はともかく、今回に関しては合体しかしてないからね……」

380: 2014/12/31(水) 15:32:33.65
園子様「そんなこといったら牡羊座も不遇だよね。分裂すら起こせずに倒されるとは」

大赦さん「多分あの後楽屋で泣いてますよ。天秤座と合わせて不遇コンビですね」

園子様「……大赦さんもノリノリで擬人化させてるじゃない」

大赦さん「あっ、いやこれは……」


園子様「山羊座もなんというか、地味な印象だったね」

大赦さん「まあ、あの完成型勇者が見事に完璧に倒しましたからね」

園子様「?……そうだね。確かにあれはすごいよ」

園子様「地震すら起こせてなかったし、今の勇者は山羊座の特徴知らないんじゃないかな」

大赦さん「先の2人と合わせて不遇トリオですね」

園子様「女の子のつもりだから、不遇三姉妹かな」

385: 2014/12/31(水) 15:44:01.78
園子様「乙女座に関しては、もう名前からして期待しかないよね」

大赦さん「まあ乙女ですからね」

園子様「何となく、絵にしたら1番可愛く描かれそうなきがするよ」

大赦さん「性格も乙女っぽい感じになりそうです」

園子様「攻撃も遠近こなせて癖がないし、主役レベルに扱いやすいから、人気投票があったら大量の組織票でずどーんだろうね」


大赦さん「魚座は、どうなるんでしょう」

園子様「これだけは確信できるんだけど、服はスク水だと思うんだよね~」

大赦さん「ああ、水を泳ぐイメージですか」

園子様「でも、逆に水から出たら動けなそう。魚だからね、そういう面もあるよ」

大赦さん「常に水槽に入って登場しそうですね」

園子様「出たら苦しそうにビチビチ跳ねるんだよ。でも、砂にも潜れるんだっけ?キャラが濃いね~」

387: 2014/12/31(水) 15:54:14.21
大赦さん「タウラス……牡牛座は、ベルの音響攻撃でしたか。となると、音関係になりますね」

園子様「たうらすたんは、歌や楽器に自信があるけど、実は超下手で聴いた人が倒れる感じかな」

大赦さん(たうらすたん……!?)

大赦さん「なんだか、そんなキャラが西暦の時代、有名な漫画でいたそうですが」

園子様「音で攻撃といえば、いつの時代も音量より音色の酷さだから」

大赦さん「近くのガラスが割れたりするやつですか」

園子様「それ」

389: 2014/12/31(水) 16:01:59.69
※(ジャ○アンの歌+しず○ちやんのバイオリン)×2=たうらすたんの音楽

―――――――――――――

園子様「次は水瓶座かな?」

大赦さん「アクエリアス――水に閉じ込めるバーテックスですね」

園子様「私の仲間はあれを飲んで対処したけど、実はあの水美味しいらしいよ」

大赦さん「どういう仕組みになってるんですかね……」

園子様「生物の頂点だからね、そういう面もあるよ」

大赦さん「ということは、あれは『私の酒が飲めないって言うのかー』と言う感じに、美味しい水をおすすめしていたのかもしれません」

園子様「相手の意思は関係なく飲ませ続ける酔っ払いさんか。なかなかいいキャラしてるね~。『私の液体が飲めないって言うのか?』って、何か意味深だけど」

392: 2014/12/31(水) 16:14:57.70
※打ち間違いではなく、本気で×2をした破壊力を想像してました

――――――――――――――――

園子様「残りは獅子座と、あの3体か……あまり、いい思い出はないけどね。まあ敵だから、そういう面もあるよ」

大赦さん「射手座、蟹座、蠍座の3体は常にチームを組んでいますね」

園子様「何となくああいう3人組は、リーダーが一番ダメな子っぽい気がするんだよ」

大赦さん「……」

園子様「どうかした?」

大赦さん「いえ、続けてください」

園子様「うん。それでリーダーっぽい蟹座は、広げた盾が威圧感あるだけで本体は小さいから、ちびっ娘なイメージがあるんだよね。自分からはあまり攻撃しないし」

大赦さん「なるほど……自分では動かず、仲間に指示だけ出すちびっ娘ですか」

園子様「『射手座、そっち!そこじゃない!あーもういいから私に撃って!私がやる!』みたいな」

大赦さん「一気に怖くなくなりましたね」

395: 2014/12/31(水) 16:24:02.82
大赦さん「サジタリウス――射手座はどうしましょう」

園子様「射手座は、ぼーっとしてる不思議ちゃんかな。実際のバーテックスも大きな顔みたいで不思議な感じだし」

大赦さん「なるほど、それで蟹座が指示を出すんですね」

園子様「蟹座に指示を出されないと、まともに戦えないからね。でも蟹座にとっても射手座はなくてはならない存在だから、2人ともすごく仲が良さそう」

大赦さん「バーテックスにも友達の関係はあるんでしょうか?」

園子様「事実はどうあれ、これは擬人化。つまり勝手な二次創作だからね……そういう面もあるよ」

大赦さん「蟹座は散々射手座を叱りますが、実はすごく依存していると?」

園子様「なんかどんどん蟹座がかわいくなっていくね~」

398: 2014/12/31(水) 16:41:23.21
大赦さん「3人組の最後は蠍座ですね」

園子様「ここまでくると、他のバーテックス娘との関係も視野に入れて考えた方がいいよね」

園子様「蠍座は他の二人が協力して戦うなか、1人だけ単独行動をとってサポートできる。だから、蠍座はあの中だとムードメーカー的な役割だと思うんだ~」

大赦さん「なるほど。確かにあのなかだと、他の2人との連携がありませんね」

園子様「2人がどんな会話をしてるか把握して、空気を読みつつ、あえて馬鹿なことをして空気を和ませる。そんな役割がピッタリだよ~」

大赦さん「……しかし、蟹座と射手座ばかり仲良くしていては、蠍座だけに常に疎外感が……」

園子様「仕方ないよ……。女の子が奇数いて、男の子はいない。いつの時代も、そういう時組み合わせからあふれる娘はでてくる。全体では12で偶数でも、このグループでは奇数だからね」

大赦さん「なんだか虚しい役ですね」

園子様「これで実は蠍座が蟹座に好意を抱いてたりすると、見てるこっちが氏にたくなるよ……」

園子様「……自分で言ったとはいえ、酷い話だよね」

大赦さん「わかってるならやめてください」

401: 2014/12/31(水) 16:55:50.18
園子様「最後は獅子座だね」

大赦さん「あの最強のバーテックスですか」

園子様「いつの時代も、ラストは大御所が飾るものだから……獅子座は、他のバーテックスを統率するんだよね」

大赦さん「蟹座が小グループのリーダーなら、獅子座は全体をまとめる隊長ですね」

園子様「もっとも巨大らしいから、とりあえず胸は大きそうだよね」

大赦さん「まあ、擬人化するのは大抵男性ですから。胸が大きい方が好まれるでしょうし」

園子様「本能だから仕方ないとはいえ、酷い話だよね……」

大赦さん「あの火の玉からいくと、熱い性格なんでしょうか?」

園子様「まあ、怒ったら怖いだろうね」

402: 2014/12/31(水) 17:00:16.53
園子様「他のバーテックスと合体もするんだよね」

大赦さん「それだけ、他のバーテックスと連携しやすいということでしょうか?」

園子様「連携というより、取り込んでるよね。自分のペースに乗せるのがうまいのかも」

大赦さん「誰とも絡める、性格も熱い、そして人望もあるキャラということでしょうか」

園子様「それでいて胸も大きいんだから、すごいよね。でも、なんか逆にこういうキャラは人気が出なそう」

大赦さん「そうですか?」

園子様「いつの時代も、用意された萌えキャラは不人気なことが多いから」

406: 2014/12/31(水) 17:09:17.20
園子様「こう考えると、バーテックスも悪い存在じゃないかも」

大赦さん「園子様、それは錯覚です。目を覚ましてください――ちなみに、園子様は何座が気に入りましたか?」←実は結構気に入った

園子様「私はやっぱり蟹座かな。射手座にベッタリな設定が気に入ったよ~。2位はたうらすたん」

大赦さん「そうですか」

園子様「大赦さんは、どのバーテックスが気に入った?」

大赦さん「私ですか?……強いていうなら、魚座でしょうか」

園子様「魚座?スク水が好きなの?まあ大赦さんも男だからね、そういう面もあるよ……」

大赦さん「いや違いますよ。ただ、女の子が水着を着て砂漠を泳ぐところを想像したらシュールさがですね……」

園子様「……あー」

408: 2014/12/31(水) 17:18:43.80
・園子様の決断

ビーッビーッビーッビーッ!

ビーッビーッビーッビーッ!

大赦さん「はぁ……はぁ……」ドタドタ

大赦さん「園子様!」ガチャ

園子様「……何?」

大赦さん「園子様……鷲尾様に、何をおっしゃったんですか!」

園子様「……」

413: 2014/12/31(水) 17:27:10.39


園子様「壁の外について、少しね」

園子様「それにしても大赦さん、来るのが随分と早いね。他の大赦の人達は、まだまだ対応に追われてこれないと思うんだけど」

大赦さん「……コンピューターに向き合うより、直接話した方がいいと思いまして」

園子様「すごい。わっしーの暴走が私のせいだって、すぐ気づいたんだね?」

大赦さん「園子様が鷲尾様とよく会っていたのは、知っていますから」


大赦さん「園子様、鷲尾様は……」

園子様「止めないよ。止めない」

417: 2014/12/31(水) 17:35:50.52
大赦さん「別に、彼女の暴走を止めろという話ではないのですか……」

園子様「そう……。でも、どっちにせよもう遅いよ」

大赦さん「何故、壁の外のことを?」

園子様「いつの時代も、真実を知らずに戦わされるのは、無垢な少女。何も知らないままのわっしーを見てると、耐えられなくて。私も人間だからね……そういう面もあるよ」

大赦さん「それにしても、もっと伝え方があったはずです」

園子様「……私も、外を知ったときはショックだった。手元にスマホがなかったから、あの時は変身しなかっただけで、私は今のわっしー以上にショックを受けてたの」

園子様「大赦さんはなるべくショックがないように伝えてくれたけど、それにしても、酷い話なのは変わらないからね……」

大赦さん「……園子様、園子様は世界を滅ぼしたいのですか?」

420: 2014/12/31(水) 17:43:07.88
園子様「世界、か……。どうなんだろうね。世界なんてスケールの大きな話、私にはわからないや」

大赦さん「なら……」

園子様「私達にわかるのは、目の前のことだけだから。世界とか、役目とか言われても、わからないよ」

園子様「ねえ大赦さん。この前、わっしーが自殺を10回以上試みたって、報告してくれたよね」

大赦さん「……はい」


園子様「……私が自殺を試みた回数は、100回以上」

大赦さん「――!?」

園子様「こんな部屋で、何もできないんだもん。一年前大赦さんが来て話相手になってくれるようになるまで、私はずっと何もできなくて、そりゃ、絶望もするよね~」

園子様「毎日舌を噛み切ろうとして、精霊に止められたな~」

423: 2014/12/31(水) 17:46:57.12
大赦さん「園子様……」

園子様「それでも、最近は大赦さんや偽大赦さん達が盛り上げてくれて、氏にたいなんて全く思わなくなったけどね」

園子様「とにかく。私は動かないよ。わっしー暴走も止めない。好きなように、させるつもりだから」

園子様「文句を言ったら、許さないよ」

大赦さん「……そうですか」

園子様「……」



大赦さん「わかりました」

園子様「えっ」

大赦さん「えっ」

426: 2014/12/31(水) 17:53:38.23
大赦さん「どうされましたか園子様」
 
園子様「いや、普通そこはもう少し粘ると思ったから」

大赦さん「私が今更何を言ったところで、園子様が考えを変えないことはわかりきってますからね」

園子様「そういう問題?」

大赦さん「はい。それに、園子様が納得して行ったことなのですから。それが確認できただけでも満足です」

園子様「……氏ぬかもしれないんだよ?いいの?」

大赦さん「まあ、それは嫌ですが、仕方ありませんよ」



大赦さん「この後、無礼にも他の者が園子様を言いくるめようとやってくると思いますが――」


大赦さん「――いつも通り、『ふざけないでよ』と、一喝してやってください」

427: 2014/12/31(水) 17:59:30.26
・園子様と結果



園子様「大赦さん、大赦さん」

大赦さん「どうされましたか園子様」

園子様「後遺症、治るんだよね」

大赦さん「……はい。原因は今調べていますが、現行勇者――鷲尾様も含みます――が、壁から侵入した獅子座型と大量の星屑を撃破した後、全ての勇者の後遺症が徐々に治ってきているそうです」

園子様「いやー、わっしーに話した結果、うまくいってよかった~」

園子様「ああやって偉そうなこと言ったけど、私も人間だからね。不安に思ったり、そういう面もあったんだよ」

大赦さん「そうなんですか」

430: 2014/12/31(水) 18:05:57.01
大赦さん「……しかし、園子様の後遺症は重いですから。そこまですぐに治るかと言われると、難しいかもしれませんね」

園子様「大赦さん、大赦さん」

大赦さん「何ですかそれ。スプーン?」

園子様「片手で持って、先端を、手前に……」グニャ

大赦さん「!」

園子様「ほら。もう握力も、小学生レベルには戻ってきてるんだよ~」

園子様「脚だってピクリとも動かせなかったのに、自分の意思で動かせるんだ~」

大赦さん「……そうですか」

433: 2014/12/31(水) 18:11:33.57
―――――――――――

大赦さん「園子様、リハビリの調子はどうですか?」

園子様「うん。何とか、杖を使って歩けるようにはなったよ。と言っても数メートルしか進めないし、杖なしじゃ立つのもキツいけどね」

大赦さん「……ずっと寝ていたんですから。そういう面もありますよ」

園子様「マネしないでって言ってるのに(´・ω・`)」

園子様「そう言えば、どうしたの?大赦さんから話しかけるなんて、珍しいけど」

大赦さん「はい、実は医者によると、皮膚や目の機能も戻ってきているので、今日から外出しても良いと……」

園子様「そうなの?やった~!」

大赦さん「……そういうわけで園子様、こちらに来てください」

園子様「?」

大赦さん「車を用意してあります」

―――――――――――――――――

435: 2014/12/31(水) 18:14:58.35
――――――――

大赦さん「着きました」

園子様「ここは……!」

大赦さん「大橋。園子様と鷲尾様が、再開された場所です」




園子様「……杖」ボソッ

大赦さん「はい?」

園子様「杖、持ってて!」ダッ

大赦さん「そ、園子様!?」

436: 2014/12/31(水) 18:21:14.36
 杖を持たなければ、立っていられないほど弱った脚。
それにも関わらず、園子様はよろよろと自分の力だけで歩くと、海が見える位置まで行って足を止めた。

園子様「……海」

 一言呟いて、園子様は包帯を止めていた金具を外した。
顔の殆どを覆っていた包帯が解かれ、その素顔が日に晒される。

 後ろで見ていた私からは、その表情を見ることができなかった。
しかし――

園子様「……綺麗だなあ」

 おそらく、園子様は泣いていたのだろう。
しっかりと自分の足で立ち、海に向かって呟く。
その声はわずかに震えていた。

439: 2014/12/31(水) 18:24:14.27
園子様「……」フラッ

大赦さん「! 園子様!」ガシ

園子様「ああ、ごめんね。足が治ってないのに無理したから、ふらついちゃったよ~」

大赦さん「……どうでしたか?」

園子様「うん。もういいよ。満足したから」

園子様「帰ろう?」

大赦さん「……はい」

――――――――――――――――

445: 2014/12/31(水) 18:30:06.84
――――――――――――

園子様「大赦さん」

大赦さん「なんでしょう」

園子様「私が退院したら、もう大赦さんは私と会わなくなるの?」

大赦さん「……どうでしょうか。私は大赦の職員ですし、会おうと思えばいつでも会えます」

大赦さん「それに、偽大赦に至ってはアルバイトですからね」

園子様「そうか~……でも、今の感じとは、やっぱり少し変わっちゃうのかな?」

大赦さん「……」

448: 2014/12/31(水) 18:36:37.89
大赦さん「まあ、園子様はリハビリが終わるまで退院できませんから。その間は近くにいますし」

大赦さん「その後個人的に会ったとしても、人間そう簡単には変わりませんよ」

園子様「……そうだね。私達は人間だから、そういう面もあるよ」


園子様「じゃあ、大赦さん。これからもよろしくね?」

大赦さん「はい。よろしくお願いします」 


園子様「――勝手に離れたら、許さないよ?」

大赦さん「心得ておきます」


―――――――――――――


園子様「大赦さん、大赦さん」

大赦さん「どうされましたか園子様」

園子様「それがね――」


おわり

450: 2014/12/31(水) 18:37:30.64
乙!

454: 2014/12/31(水) 18:38:58.20
これで一応完全に終わりです
リハビリ中という設定なら普通に書けるとは思いますが、話的にはここが最終的な区切りですので

引用元: 園子様「大赦さん、大赦さん」大赦さん「どうされましたか園子様」