SOS(新世紀を大いに盛り上げる式波アスカラングレーの)団よ!」
シンジ「・・・・ そこ、笑えばいいと思うよ・・・」
アスカ「あんた馬鹿ぁ!?不思議探しよ!宇宙人でも未来人でも、なんなら使徒でもいいわ!
とにかく不思議なものを見付けるのよ!」
シンジ「宇宙人だの使徒だのなんて都市伝説じゃないか・・・」
アスカ「いいから手伝いなさいバカシンジ!今週の土曜日、公園に集合よ!」
シンジ「まったく・・・ 僕達二人だけでやるつもりかい?」
アスカ「流石に二人じゃ少ないから、エコヒイキの奴もつれてくわ。あんなのが役に立つかわからないけど」
シンジ「綾波も行くんだ・・ ホッ」
アスカ(何嬉しそうな顔してんのよ・・・)
27 :2009/07/26(日) 22:25:12.11 ID:7WBIPPNu0
アスカ「遅いわよバカシンジ!罰として今日の昼食奢りだから!」
シンジ「ちゃんと時間内に来たじゃないか・・・ あ 綾波、おはよう」
レイ「おはよう・・・碇君」
シンジ「ごめんね綾波・・・ こんなのに付き合わせちゃって・・・」
レイ「いいの・・ 調度、渡したいものがあったから・・・」
シンジ「?」
アスカ「はいそこちゃっちゃと探すわよ!三人で手分けするのよ」
シンジ「・・じゃあ僕はあっちを探すよ」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ガサガサ
シンジ「・・・こんなのどう考えても意味ないよ おかしいよ・・」
シンジ「・・・・・」
シンジ「そういえば あの建物って何なんだろう」
シンジ「ネルフ・・・って読むのかな・・・」
28 :2009/07/26(日) 22:34:44.37 ID:7WBIPPNu0
アスカ「はぁ 今日は収穫0ね・・・ まぁいいわ、また来週やりましょう!」
シンジ「えぇ!?まだやる気なの!?」
アスカ「当然よ!使徒を見付けてみせるまで諦めないわよ!」
シンジ「はぁ・・・」
レイ「碇君・・」
シンジ「え?」
レイ「これ、読んで・・・」
シンジ「え う、うん。 ありがとう」
シンジ(「世界の中心で愛を叫んだけもの」・・・・・変なタイトルだな)
36 :2009/07/26(日) 23:11:30.40 ID:7WBIPPNu0
ペラ・・・
シンジ「・・・僕にはよくわかんないな、この本・・・」
シンジ「ん?しおりが・・」
「ネルフ本社前で待つ・・・?」
シンジ「来てみたけど・・・ あ、綾波!」
レイ「・・・あなたに話しておくことがあるの・・」
シンジ「え? 何を 」
レイ「大切な事・・」
レイ「こっちへ・・・」
39 :2009/07/26(日) 23:19:36.75 ID:7WBIPPNu0
シンジ「このビルって・・・」
レイ「国際連合直属非公開組織 特務機関NERV。本来の目的は使徒の監視。」
シンジ「使徒!?使徒ってただの噂話じゃ・・」
レイ「使徒は存在するの。けど、まだこの世界に現れてはいない・・」
シンジ「・・?」
レイ「使徒の出現は死海文書で予測されているの。今年、15年ぶりに出現する・・」
シンジ「な、何の話はしてるんだよ・・・? 綾波、そもそも君がなんで・・・」
レイ「詳しい事は中で説明してくれるわ・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「凄い・・広い・・・」
レイ「・・あの人が説明してくれるわ」
リツコ「初めまして、碇シンジ君」
43 :2009/07/26(日) 23:32:34.91 ID:7WBIPPNu0
シンジ「は、はい、初めまして・・・ えっと・・」
リツコ「緊張しなくてもいいわ。あなたにはただ少し伝えておきたいことがあるだけなの」
シンジ「はぁ」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
リツコ「まず簡単に言うと、今年使徒が来るから気をつけてほしいってことよ」
シンジ「使徒・・本当に・・」
リツコ「15年間沈黙していた使徒が何故出現するか?それが問題なのよ」
シンジ「・・・えっと なんでですか・・?」
リツコ「あなたのお友達の式波アスカラングレー、彼女の影響とされているわ」
シンジ「え!?」
リツコ「彼女、特別なのよ。今のあなたにわかりやすく説明すると、彼女は願いを叶える力があるのよ」
シンジ「そんな・・なんでアスカが・・」
リツコ「本来なら神が持つべき力を、彼女は手に入れている・・。NERVは使徒に加えて
彼女も観察対象としているわ」
リツコ「・・そしてあなたも、彼女の「鍵」として重要な役目を担ってるのよ・・・」
46 :2009/07/26(日) 23:47:49.19 ID:7WBIPPNu0
シンジ(・・よくわからないけど、アスカがただの人間じゃないってことかな・・)
シンジ「・・あ、綾波は?なんでこの機関と?」
リツコ「レイもちょっと訳ありなのよ。今は知らなくてもいいわ」
シンジ「・・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
自宅
シンジ(なんだかいきなり非現実的な事ばっかり起きて、疲れちゃったな・・)
シンジ「今日はもう寝よう・・ どーにでもなれだ・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ケンスケ「なぁ碇、今日9組に転校生が来るって知ってるかい?」
シンジ「へぇ そうなんだ」
トウジ「どーでもええやろそんなもん!えっらい優男っちゅう話やないか、なよなよして気持ち悪いわ!」
シンジ(こんな時期に転校生なんて、珍しいな・・)
47 :2009/07/26(日) 23:54:51.50 ID:7WBIPPNu0
シンジ「・・あれ?今日は綾波だけなんだ」
レイ「・・・」コクリ
シンジ「・・・・・」
レイ「・・・・」
シンジ(一体綾波は・・・何者なんだろう・・・)
シンジ(もしかして・・・宇宙人とか・・)
バタァン
シンジ「うわっ!?」
アスカ「新入部員を連れてきたわよ!」
シンジ「新入部員?」
アスカ「謎の転校生、その名も渚カヲル君よ!!」
カヲル「やぁ 初めまして」
49 :2009/07/27(月) 00:03:16.07 ID:gj2DMqlp0
シンジ「君が9組に来たっていう・・?」
カヲル「あぁ そうだよ」
アスカ「5月の転校生なんて、なにか不思議な秘密を持ってるに違いないわ!
そうね、例えば 使徒が人間に変装してるとか!」
シンジ「アスカ、何失礼なこと言ってるんだよ・・」
シンジ「ご、ごめんね。 無理矢理来させちゃって・・」
カヲル「いいんだよ、僕も興味をもっていたからね・・・このSOS団にも・・君自身にもね・・」
シンジ(・・・顔が近い・・!)
カヲル「良かったら明日の昼休み、一緒に食事をしてくれないかな・・・」
シンジ「え~ う、うん・・」
51 :2009/07/27(月) 00:16:06.39 ID:gj2DMqlp0
カヲル「やぁ 待たせたかい?」
シンジ「ううん、僕も今来たところだから・・」
カヲル「ふふ・・優しいな、君は・・」
シンジ(顔が近いなぁ・・・)
カヲル「いきなり本題に入らせてもらうよ」
カヲル「綾波さんから、NERVのことは聞いたかい?」
シンジ「!! な、なんでそのことを・・・!?」
カヲル「それなら話は早いね。僕もね、ちょっと訳アリの存在なんだ」
シンジ「・・・。もしかして 君もNERVの関係者なのかい?」
カヲル「ふふ・・ 近いけど、ハズレだよ」
52 :2009/07/27(月) 00:18:06.85 ID:gj2DMqlp0
カヲル「僕はNERVとはまた違う機関、SEELEに所属しているんだ」
シンジ「ゼーレ?」
カヲル「まぁしている事は似たようなものさ。式波さんについて調べを進めているんだ」
シンジ「じゃ、じゃあ君は なんでSEELEで活動しているの・・・?」
カヲル「それはね」
スッ
シンジ(顔が近いよ!)
カヲル「使徒だからさ」
54 :2009/07/27(月) 00:30:43.07 ID:gj2DMqlp0
シンジ「!?」
カヲル「驚いたかい?」
シンジ「し、使徒って君・・ 人間と変わらないじゃないか!?」
カヲル「カタチは問題じゃないんだよ。それにしたって僕は、ちょっと特殊だけどね」
シンジ「君が本当に使徒なら、15年間どうしてたっていうのさ・・?」
カヲル「式波さんが使徒を望み、神の力の得た今年になるまで 僕はこの世界にいなかった」
カヲル「その記憶があるわけじゃないけど、僕は僕だから。君が細かく気にする必要はないさ」
シンジ(よくわからないなぁ・・)
カヲル「とりあえず僕の役目は式波さんの観察だから、これといったアクションは起こさないさ」
カヲル「けれど式波さんよりも君は・・・」
シンジ「?」
カヲル「好意に値するね・・・」
シンジ「・・!?」
カヲル「ふふふ・・・ それじゃあ また、放課後会おう」
57 :2009/07/27(月) 00:51:58.55 ID:gj2DMqlp0
アスカ「バカシンジ、今日も急いで部室へ行くわよ!」
シンジ「わっ ちょ、ちょっと・・・!」
トウジ「おーおー 夫婦揃って見せつけてくれるのう!」
ケンスケ「ハハハハっ!」
アスカ「ちょっ 何バカなこと・・!」
シンジ(カヲル君が使徒・・・綾波はもう知ってるのかな・・)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ(・・・とは言っても、アスカの前で聞いたら流石に不味いかな・・)
カヲル「シンジ君 退屈そうだね」
シンジ「うん 音楽聞くことくらいしか、やることないしね・・この部活」
カヲル「歌はいいね・・・ けど、気分転換に どうだい、一勝負」
シンジ「オセロ? いいよ どうせ僕が負けると思うけど・・」
カヲル「・・・ところで」
シンジ(うわっ近っ)
カヲル「・・・言い忘れてたけど、僕が使徒ってことは式波さんには絶対に言わないでくれたまえ・・」
シンジ(・・・)
カヲル「・・・他の使徒ならいいんだ・・・でもね、僕はダメなんだよ・・)
シンジ「う、うん(・・・?)」
シンジ「・・・・・」
カヲル「・・・・・」
シンジ(てかカヲル君・・・滅茶苦茶弱いな・・・・)
レイ「・・・パタン」
アスカ「あらアンタ帰るの? まぁ調度いい時間よね」
アスカ「今日はこれにて解散!」
シンジ「あ、綾波!」
レイ「・・何?」
シンジ「綾波は知ってるの・・? カヲル君が・・使徒だってこと」
レイ「NERVは既に彼を使徒と断定してる・・。けれど、ダブリスは他の使徒とは違うから・・
今は静観して様子をみているの・・」
シンジ「ほ、他の使徒ってどう違うの?」
レイ「使徒は知恵の実を食べなかった・・。知識を持たない使徒は、彼女の願う通りに行動する。そう考えられてるわ・・」
シンジ「へ、へぇ・・(やっぱりよくわからないなぁ・・・) とにかく、ありがとう、綾波」
レイ「・・・えぇ」
61 :2009/07/27(月) 01:14:55.66 ID:gj2DMqlp0
土曜日
シンジ(今日は集合40分前だ、遅刻なんて言わせないぞ・・)
シンジ「・・・・」
アスカ「遅刻よバカシンジ!今日も奢りなさいよ!」
シンジ(みんななんでこんな早いんだろう・・・)
アスカ「今日はクジを作ってきたから、二組に分かれて探索しましょう!」
カヲル「意外とマメなんだだねぇ 君は・・」
ガサガサ
シンジ(アスカと離れますようにアスカと離れますように・・・!)
アスカ「決まったわね あたしとカヲル君 バカシンジとエコヒイキね・・」
シンジ(助かった・・)「綾波、じゃあ行こうか」
レイ「えぇ・・」
アスカ「・・・・行くならさっさと行きなさい!」
シンジ「・・何怒ってるんだよ・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「でも使徒が駅前の公園で簡単に見つかるのかなぁ・・・」
レイ「彼女が望むなら、見つかると思うわ・・」
シンジ「そうなのかなぁ・・・」
シンジ「・・・・」
シンジ「ねぇ 綾波・・」
レイ「えぇ」
シンジ「あの仮面被ったちっこいの・・もしかして・・・」
レイ「間違いないわ 使徒よ」
64 :2009/07/27(月) 01:28:20.01 ID:gj2DMqlp0
シンジ「信じられないや・・・こんなのがいるなんて・・」
レイ「第3使徒、サキエルね」
シンジ「さ、サキエルっていうんだコレ・・・」
シンジ「でも 思ってたよりも大人しそうだけど・・・・」
ピカッ
レイ「伏せて!」
ガバッ
シンジ「へ? うわ!?」
ドゴォォォ
シンジ「・・・今のは・・ビーム?」
レイ「基本的に使徒は凶暴よ。気をつけて」
シンジ「そんな・・早く逃げよう!綾波!」
アスカ「どーしたのよ今の音!?」
シンジ「アスカ・・・!」
アスカ「でかしたわバカシンジ! これよ!これが使徒ね!」
シンジ「うん・・そうかもね・・」
アスカ「想像してたのより小さいわね・・ わたしの腰にも届いてないじゃいの」
シンジ「!? 近付いちゃダメだよ! 攻撃される!
アスカ「あんたバカァ?こんなに可愛い子が噛みつくわけないでしょ!」
シンジ「・・か、かわいいって・・・」
ボソ
レイ「彼女がいる限り、使徒は攻撃しない・・」
シンジ「な、なるほど・・」
アスカ「名前は何にしようかしら~」
シンジ「アスカ・・それ、どうすんの?」
アスカ「決まってるじゃない、部室で飼うのよ」
シンジ「なっ・・・」
カヲル(・・・恐ろしいね、リリンのすることは・・)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「・・・本当に部室に持ちこんでる・・」
カヲル「害は無いけど・・外部者に知れると騒ぎになるんじゃないかな?」
アスカ「置物って言い張れば平気よ!」
シンジ「・・・・そうかなぁ・・」
アスカ「まだ他にもいるのかしら? こうなったら全種類コンプリートするわよ!」
ピクッ
レイ「・・・・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「バカシンジ!SOS団のホームページを作りなさい!」
シンジ「なんで僕が・・」
アスカ「たまには役に立ちなさいよ!」
シンジ「使徒見つけたのは僕なのに・・」
70 :2009/07/27(月) 01:55:28.92 ID:gj2DMqlp0
カタカタカタ・・・
シンジ「よくわかんないけど、こんな感じでいいのかな・・」
カタカタカタ・・・
シンジ「あ、ダメだ・・またエラーだ・・・」
アスカ「あー カヲル君、ほら!この子顔が二つに増えたわ!」
シンジ「・・・・」
カヲル「君が振り回すから驚いたんじゃないかな・・」
カタカタカタ・・・
シンジ「呑気なもんだよ・・ ん あれ、おかしいな・・・」
ピッピー
シンジ「アスカ、フリーズしちゃったよ・・。調子悪いみたいだ・・」
アスカ「あー なにしてんのよ!苦労して奪ったパソコンなのに!」
シンジ「さっきから思うように・・・ アレ、なんだこのアイコン・・」
73 :2009/07/27(月) 02:04:07.17 ID:gj2DMqlp0
もうちょいだけ書いちゃうね
アスカ「何?ついに我がSOS団にも謎のハッカー軍団が攻めてきたのかしら!?」
シンジ(・・・まさか・・・ネルフやゼーレが?)
チラッ
レイ「・・・フルフル」
カヲル「いや・・・」
シンジ(だとしたらコンピュータウィルスか何かかな・・)
アスカ「何よこのアイコン・・どんどん増えてくわ・・」
シンジ「な、なんかおかしいよ これ・・!」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「うろたえないのバカシンジ!わたしに貸してみなさい!」
シンジ「無理だよこんなの・・」
カチカチ・・・
アスカ「・・ほら、ここ押せば止まるから・・・」
シンジ「・・え?」
カチカチ・・・
アスカ「こうやって・・右クリックで保存して・・・」
シンジ「・・右クリックて・・・」
ボソッ
レイ「第11使徒 イロウル・・」
シンジ(使徒を・・・保存してる・・?)
アスカ「それで・・・え~と・・」
シンジ「あの・・・何してるの?アスカ?」
アスカ「この赤い模様、綺麗だからスクリーンセイバーにしようと思って」
シンジ「・・・・・・」
カヲル「・・・確かに綺麗だね・・模様は・・・」
アスカ「ほら、出来たわよ!パソコンも動くようになったわ!」
アスカ「・・今思えば使徒からのハッキングだったかもしれないわね。貴重な体験よ!」
シンジ「なんか凄いな・・このパソコン・・」
シンジ「・・・どうしたのアスカ・・?」
アスカ「バカシンジ、SOS団で祭りに行くわよ!」
シンジ「なんだよいきなり・・」
アスカ「今週末に大きいお祭りがあるから、花火見るのよ花火!」
シンジ「へぇ」
アスカ「あたし花火見たことないから 楽しみなのよねぇ!」
シンジ「へぇ」
アスカ「何よ、素気ないわね」
シンジ「毎週どこかへ連れて行かれちゃ疲れちゃうよ・・・」
アスカ「グチグチ言ってないで、来週の準備しときなさいよ!」
シンジ「はぁ・・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「うわぁ・・結構大規模だなぁ」
シンジ「考えてみれば・・祭りなんて久々だな・・・ 父さんと最後に行ったのはいつだっけ・・?」」
カヲル「祭りの時くらい、そのオーディオを外したらどうだい?」
シンジ「うわっ!?カ、カヲル君!?」
シンジ(近い・・!)
カヲル「ふふ・・ まだ女性陣は来てないみたいだから、しばらく出店でも回ってデートでもしようか・・」
シンジ「へ?で、デート?」
カヲル「ほら、あそこに射的屋がある 行ってみようか」
シンジ(なんか二人きりだと怖いんだよなぁ・・)
シンジ「目標をセンターに入れてスイッチ・・・」
ポコンッ
シンジ「目標をセンターに入れてスイッチ・・・」
ポコンッ
カヲル「上手だねぇ」
シンジ「こ、こんなの大したことないよ・・ 丁寧にやれば誰にでも・・」
カヲル「・・君はもっと自分に自信を持っていいんじゃないかな・・・」
カヲル「君は多くのヒトに必要とされているんだよ・・君が思っている以上にね・・」
シンジ「・・そ、そうかな?」
アスカ「あ、いたわね二人とも!探したのよ!」
シンジ「アスカと綾波・・・」
アスカ「花火まで時間があるから 出店を回りましょう!」
シンジ(・・・・綺麗だな・・浴衣・・)
95 :2009/07/27(月) 09:04:07.32 ID:gj2DMqlp
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ(・・うっぷ・・・食べ過ぎた・・)
シンジ「・・ん?どうしたの、綾波」
レイ「あれ・・」
シンジ「お面屋かぁ 懐かしいなぁ」
シンジ「いいよ、一つ買ってあげるよ」
レイ「・・ありがとう。でも、いいわ・・自分で買うもの・・・」
アイヨ800エンネ
シンジ(・・・何のお面だろうコレ・・一つ目?ロボット?)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「これが噂に聞く金魚すくいね!」
シンジ「うん、でもこれ 結構難しいんだよ」
アスカ「まぁ見てなさい、天才アスカ様のテクニックを見せてあげるわ!」
97 :2009/07/27(月) 09:12:38.71 ID:gj2DMqlp0
レイ「・・・」スッ
アスカ「何よアンタ・・あたしと勝負する気?」
レイ「・・・」
アスカ「いい度胸じゃない、受けて立つわよ!」
カヲル「シンジ君、僕等も一勝負どうだい?」
シンジ「(近っ) あ、遠慮しとくよ・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「13対13・・・なかなかやるわね、アンタ・・」
シンジ(す、凄いな・・・二人とも・・)
アスカ「でもあたしはこのデッカイ金魚捕まえたから、総合得点ではあたしの勝ちよ!」
シンジ「デッカイ金魚?」
シンジ「・・・・な、なんだよ・・・コレ・・?」
アスカ「ちょっち苦労したけど、なんてことなかったわね!ヘヘン!」
シンジ「アスカ、これは金魚じゃないよ・・」
アスカ「そういえば変なカタチね。見たことないわこんな魚」
アスカ「・・・これってひょっとして魚型使徒じゃないかしら!こんなところに潜んでたなんて!」
シンジ「まさか・・ お店の人が間違って他の魚を入れちゃったんだよ」
アスカ「いいえコレは使徒よ! 沢山金魚捕まえたけど、使徒以外は返してくるわ。こんなに飼えないもの」
シンジ「ほんとに使徒かなぁ・・?」
レイ「第6使徒・・」
カヲル「ガギエル・・・こんなトコロにいたとはね・・」
シンジ「・・!?ホントに使徒なんだ・・」
カヲル「出店にいるとは僕も驚いたよ」
シンジ「200円の使徒・・・」
アスカ「花火が始まる時間ね!見に行きましょう!」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「日本の文化も捨てたもんじゃないわねぇ」
シンジ(その使徒が気になって花火に集中できないよ・・)
カヲル「人は面白い文化を沢山作るね・・」
シンジ「うん・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「・・はい、持ってきたよ金魚蜂」
アスカ「ちょっと小さくない?ストレスで死んじゃわないかしら・・」
シンジ「大丈夫だよ、そのくらいが調度いいんだ」
シンジ(いつガラス割るかわからないけど・・)
アスカ「あ 泳いでる 泳いでる!元気があるわね!」
シンジ「餌は何食べるんだろう・・」
レイ「何も食べなくていいの 使徒は生命の実、S2機関を持ってるから・・」
シンジ「へぇ・・(生命?S2?) まぁ世話は楽そうだけど・・・」
サキエル「・・・・」ジー
シンジ(なんか考えてそうで怖いんだよなぁ・・・)
105 :2009/07/27(月) 09:51:02.18 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「・・・・」
シンジ(今日は妙に不機嫌だな)
アスカ「バカシンジ!」
シンジ「え?」
アスカ「椅子!」
シンジ「へ?」
アスカ「新しい椅子持ってきなさい!もう嫌よこんなポンコツ!」
シンジ「・・・アスカがサキエルと遊んでて壊したんじゃないか・・」
アスカ「お尻が痛くてやってられないわ!どこからでもいいから持ってきなさい!」
シンジ「まったく・・・なんで僕が・・・」
レイ「・・・わたしも行くわ・・」
シンジ「綾波・・・!」
アスカ「・・・・・」
レイ「とりあえず、倉庫で使えそうな椅子を探しに行きましょう・・」
シンジ「うん 助かるよ、綾波」
アスカ「・・・・! なら早く行ってきなさい!!」
シンジ(ますます機嫌が悪くなってる・・)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「ここだね」
レイ「調度良いのがあるか・・わからないけど・・」
シンジ「テキトーなのを選ぶと、何言われるかわからないからね・・」
シンジ「とりあえずめぼしいのをいくつか持っていこう」
ギィ
シンジ(うわ・・・埃だらけでよく見えないぞ・・)
シンジ「・・・椅子はどこにあるかな・・ ケホッケホッ」
シンジ「・・・ん? ダメだ・・これは壊れてる・・・」
シンジ「こっちは教室の椅子か・・・ こんなんじゃ文句言うよな・・アスカ・・・」
レイ「碇君」
シンジ「綾波は見つけたかい?」
レイ「えぇ」
シンジ「ちょっと見せてよ 良いのが余ってたら僕の分も持ってきたいんだ・・」
レイ「使徒よ」
シンジ「へ?」
ピカッ
ドゴォォッ
シンジ「・・・・・・!」
レイ「第5使徒 ラミエルよ・・」
シンジ(あと5センチずれてたら・・・・直撃してた・・・)
シンジ「なんで倉庫に・・・!?」
ピカァ
ドゴォッ
シンジ「ひっ に、逃げよう、綾波!」
レイ「そうね・・・わたしたちだけじゃ危険だわ・・・」
ガチャッ
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「・・・・・・で、椅子は?」
シンジ「いや それがさ アスカ・・・」
レイ「・・使徒がいたわ・・・」
カヲル「・・・!?」
アスカ「え!使徒!?そこって、一階の倉庫よね?すぐとっ捕まえに行きましょう!」
シンジ「その使徒の攻撃で、倉庫の中身全部壊れちゃってさ・・ 椅子はダメになっちゃったよ・・・」
アスカ「もうどうでもいいわよ椅子なんて! 使徒さえ捕まえればそれでいいわ!」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「壮絶な光景ね・・・」
シンジ「この使徒が全部壊しちゃったんだ・・ 危ないよ、こんなの・・・」
アスカ「どうせアンタ達が乱暴したんでしょ!ほら、静かなのが好きなのよこの子は」
シンジ「・・・それにしても、へんな使徒だね。生き物には見えないや・・・」
カヲル「カタチは重要じゃないのさ、シンジ君」
シンジ「う~ん・・ 変わってるなぁ」
アスカ「まぁ椅子はしょうがないわね この子を連れて行きましょう」
ガチャ ガチャ ガチャ
シンジ「!?」
アスカ「すっごーい!この子変形するわ!器用ねえ~」
シンジ「すごい・・パズルみたいだ・・・」
アスカ「ほらほら この形、上に座るのにピッタリじゃない!?きっとわたしの為に変形してくれたのよ!」
カヲル(・・・・・)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「見てみなさいバカシンジ!この子 回転 背もたれ 肘掛け なんでもござれよ!」
シンジ「・・・か、かわいそうだよ 上に座るなんて・・」
アスカ「平気よ! この子なんか浮いてるし、力持ちなのよ きっと」
シンジ「・・そういえば浮いてる・・・」
カヲル「文字通り、使徒を尻に敷いているわけだね・・・」
シンジ「カヲル君、君は飛べたりしないの?」
カヲル「やろうと思えばできるさ 必要は無いけどね」
シンジ「へぇ・・・ (使徒って なんなんだろう・・)」
アスカ「ちょっとバカシンジ、ガギちゃんの水変えておいて」
シンジ「え この前変えたばっかじゃないか・・」
アスカ「あの子水を散らかすからすぐ減っちゃうのよ」
アスカ「それと、二日に一回はラミちゃん磨いておくのよ」
シンジ「・・・案外手間だなぁ・・」
115 :2009/07/27(月) 10:40:25.22 ID:gj2DMqlp0
ごめんね夕方まで出かけるから
残ってる使徒書きたい人はかいていいからね
土曜日
シンジ「・・・暑い・・帰ろうよアスカ・・」
アスカ「あんたバカァ?使徒を大っぴらに探せるのは週一回しかないのよ!この程度でへこたれてんじゃないわよ!」
シンジ「はぁ・・」
ヌッ
カヲル「今日は僕と探索だね。楽しみだな・・・」
シンジ「う、うん・・・いつも思うんだけど、顔が近いよカヲル君・・・」
カヲル「ふふ・・・」
シンジ「・・・・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
カヲル「今日はいつもに増して疲れてるみたいだね」
シンジ「毎日アスカに振り回されて、もう体がボロボロだよ・・」
カヲル「ふふ・・・それだけ君に好意を抱いているのさ、彼女は」
シンジ「へ?」
カヲル「鈍いね君は・・」
142 :2009/07/27(月) 16:10:57.72 ID:gj2DMqlp0
シンジ「そ、そんな、アスカと僕は何でも・・!」
カヲル「シンジ君・・」
シンジ「?」
カヲル「君の肩からぶら下がってる紐は・・」
シンジ「え、あれ・・なんだこれ・・」
プラーン
シンジ「・・・これって・・」
カヲル「第4使徒のシャムシエルだね」
シンジ「やっぱり使徒・・!?は、早くアスカを呼んでこなきゃ!」
カヲル「ちなみにシャムシエルは昼の天使なのさ」
シンジ「どうでもいいよそんなこと!」
スバッ
シンジ「うわっ 凄い斬れ味だ・・」
カヲル「じゃあ、急ごうか」
144 :2009/07/27(月) 16:20:07.32 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「まーたバカシンジに先を越されちゃったわね・・」
カヲル(そもそも君がいなきゃ見つからないんだけどね)
シンジ「・・こいつも持って帰るの?」
アスカ「とーぜん」
シンジ「大して可愛くもないし・・危ないし・・・手間がかかるし・・・」
アスカ「文句ばっかでうるさいわねバカシンジ!愛情が足りないからよ、愛情が!」
シンジ「・・愛情?」
アスカ「そうよ!母親のような愛情を注いであげれば、使徒とだってわかり合えるのよ!」
レイ「・・・」
シンジ「・・・・・愛情」
シャムシエル「・・・・・・」
シンジ「うーん・・・難しいことを言うなぁ・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「あぁ 疲れた・・・」
アスカ「わたしも疲れちゃったわ・・はいそこ、肩揉みなさい!」
シンジ「なんで僕が・・ そもそも肩揉んでほしいのは僕の方だよ・・」
シンジ「・・・・?」
モミモミ
シンジ「・・うん、そうやって肩揉んでくれると有難いんだよ・・」
シンジ「ありがとう綾波・・ ってアレ?」
レイ「・・・どうかした?」
シンジ「・・・」
モミモミ
シャムシエル「・・・・」
シンジ( !? ・・・肩揉みしてくれてる・・・使徒が・・・)
アスカ「あ、アンタ何肩揉ませてんのよ!鬼畜外道!」
シンジ(椅子よりはマシだと思うけど・・・)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「あぁ・・・ダメだよまた・・君の水槽なんだから・・・」
バシャバシャバシャッ
シンジ「・・・先にラミエルを磨こう・・」
ガシャガシャガシャガシャーン
シンジ「・・・ねぇ、なんで磨いてる最中に変形するんだよ・・・」
カヲル「苦労してるみたいだね」
シンジ「アスカが部室にいなきゃ手に負えないよ・・」
シンジ「いつ攻撃してくるかわからないし・・・」
カヲル「基本的に使徒はヒトの敵さ。例え式波さんに触れた後でもね」
シンジ「いつまで命が持つかな・・」
カヲル(リリンは強いのか弱いのかわからないな・・・)
150 :2009/07/27(月) 16:51:32.00 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「さて今日は学期末だから・・」
シンジ「だから?」
アスカ「部室の大掃除をするわよ!」
シンジ「えぇ・・なんでわざわざ・・」
アスカ「そもそも日本の部屋は狭すぎるのよ。少しでも広くするために整理整頓しなきゃやってられないわ」
シンジ「色んなのがうろついてるせいじゃないかなぁ・・」
アスカ「さぁ部屋の隅から隅まで徹底的に掃除するわよ!まずはそのロッカー、どけてみましょう」
シンジ「よっと・・」
ガガガ・・
カヲル「随分埃が溜まっているね」
カサカサカサ・・・
アスカ「!? 何よ今の黒いの!?」
レイ「ゴキブリね・・」
アスカ「・・・気持ち悪い・・・」
カサカサカサ・・
グシャ
カヲル「こんなのに・・怖がるもんじゃないよ・・・」
シンジ(素手で・・・)
アスカ「まだあんなのがいると思うとやる気が失せてきたわ・・・」
シンジ「自分から言い出した癖に・・」
アスカ「・・次はあの棚ね また出たらさっさと殺してね、カヲル君」
アスカ(・・というか、手を洗ってほしいわね)
シンジ「綾波、そっち持って」
レイ「えぇ・・」
ガガガ・・・
カサカサカサ・・・
アスカ「今よ!」
ガシッ
カヲル「・・・」
アスカ「・・・どうしたのよ?早いとこやっちゃって欲しいんだけど・・」
カヲル「式波さん、これはゴキブリではなく」
カヲル「使徒のようです」
シンジ「!?」
アスカ「え?ちょっとみせてみなさいよ!」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「・・ザトウムシってやつじゃないかな・・・」
アスカ「違うわよ、ほら このお腹の部分に一つ目があるわ!」
シンジ「・・ホントだ」
シンジ(気持ち悪っ・・)
シンジ「・・・・・」
カサカサカサ・・・
アスカ「かわいいわねぇ」
シンジ「・・いや、かなり気持ち悪いよコレは・・・」
カサカサカサ・・・
シンジ「う、うわっ あっち行ってよっ!」
バシッ
マトリエル「・・・・」
シンジ「あ、あれ・・?」
アスカ「あ、何してんのよバカシンジ!気絶しちゃったじゃない!」
シンジ(よ、よかった・・デコピンで殺しちゃったかと思った・・)
レイ「・・弱いわね、この使徒」
アスカ「仕方ないじゃないの いじめちゃダメよ!」
シンジ(どの使徒もこのくらい大人しかったらなぁ)
159 :2009/07/27(月) 17:27:20.66 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
~♪
カヲル「・・・・・」
~♪
アスカ「・・・・・・」
シンジ「・・ふぅ」
カヲル「チェロとは器用だね、君は」
シンジ「昔、少しだけ習ってたんだ。久しぶりに弾いてみたくなって・・」
アスカ「ふんっ ウィーンのオーケストラには敵わないわよ」
シンジ「そんなのと比べられても・・・」
カヲル「・・でも、かなり上手だよ。まるで引き寄せられるようだ・・・」
シンジ(近いよカヲル君・・・・)
レイ「もう少し・・・」
シンジ「?」
レイ「もう少し聞かせて・・」
シンジ「う、うん・・・綾波が聞きたいなら、いいよ・・」
アスカ「・・バッカみたい!」
シンジ(そんなに聞きたくないのかな・・・)
~♪
カヲル「ふふ・・・・」
シンジ(カヲル君・・・少しづつ近寄って来てる・・・)
~♪
アスカ「あぁー!!」
シンジ「・・な、なんだよアスカ そんなに不満なら・・・」
アスカ「違うわよ!ほらドアの隙間に!」
シンジ「・・な、何 アレ・・・?」
カヲル(第7使徒 イスラフェル・・・音楽を司る天使・・)
アスカ「きっとあんまりな演奏だったから 気になって寄ってきたのね!」
シンジ「えぇ・・そうなのかな・・・」
ジリジリ・・・
アスカ「さぁ観念しなさい!」
ピョコッ
アスカ「えっ!?」
シンジ「ふ、増えた!?」
アスカ「え? へ?」
タタタタタ・・・
シンジ「あ・・・逃げ
アスカ「ちょ・・・逃がさないわよぉ!!」
ダダダダダ・・・
シンジ「・・行っちゃった」
165 :2009/07/27(月) 18:01:40.99 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「遅いなアスカ・・」
ガチャ
アスカ「・・・・・」
シンジ「あ、おかえり」
アスカ「・・無理よあんなの!すばしっこい!」
シンジ「そ、そうだね・・」
アスカ「それに二人もいるからラチがあかないわ。シンジとあんた、手伝いなさい」
シンジ「手伝うって・・?_」
レイ「・・・・」
アスカ「あの使徒はあんたの弾いた曲に釣られてやってくるのよ。だから、チェロの演奏を聴きに来たところを・・」
レイ「あなたとわたしで捕まえるのね」
アスカ「そうよ!ホントならあたし1人でやりたいんだけど、今回ばかりはやむを得ないわ・・・」
シンジ「う、うん・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「しっかり演奏しなさいよ!あんたのチェロにかかってるんだから!」
シンジ「わかってる!」
アスカ「捕まえるのは二人同時よ。タイミングずらすんじゃないわよ!」
レイ「碇君の曲が終わる瞬間、そのタイミングでいくわ・・」
シンジ「楽譜通り済ませば、曲はぴったり62秒。そこでケリをつけよう・・」
カヲル(・・僕は特にやること無いんだね)
アスカ「いいわよ、作戦開始!」
~♪
シンジ「・・・」
レイ(25秒・・・)
アスカ(まだ現れないわね・・)
~♪
シンジ(集中・・集中・・・)
アスカ(40秒経過・・!)
レイ(・・!・・現れた)
~♪
シンジ(集中・・集中・・完璧に演奏するんだ・・!)
レイ(残り10秒・・・)
アスカ(期を逃さず・・落ち着け・・)
~♪!
シンジ(・・・演奏終了!)
ダッ!
アスカ「今よ!」
レイ「・・!」
イスラフェル「・・・・!?」
ガシイッ!
172 :2009/07/27(月) 18:30:53.41 ID:gj2DMqlp0
シンジ「・・!」
アスカ「やったわ!遂に2体同時GETよ!」
カヲル「大したものだね・・・ 特にシンジ君、見事な演奏だったよ・・」
シンジ「う、うんありがとう(そして近いよ)・・・」
アスカ「・・まぁあんたらにしては上出来ね 今回は・・」
レイ「そう・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「・・・ねえバカシンジ」
シンジ「え、どうしたの?」
アスカ「どうしたらこの子達 また合体するのかしら・・」
シンジ「さぁ・・ 別にそのままでもいいんじゃないかな・・?」
アスカ「分かれたままだと、名前を二つ付けなくちゃいけないじゃない」
シンジ「・・・え~と・・イスちゃんとラフェちゃんじゃダメなの・・?」
アスカ「それだと合体したときにイスラフェちゃんになるじゃない!ナンセンスよ!」
シンジ(もう好きにしてよ・・)
174 :2009/07/27(月) 18:45:06.66 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
土曜日
シンジ「アスカ・・・今日もやるのかい?」
アスカ「・・・当然よ ゼェゼェ・・」
レイ「あなた、凄い熱よ・・。早く帰った方がいいわ・・」
アスカ「・・うるさいわね・・ゼエゼエ・・ 団長が欠席するわけにはいかないのよ・・」
シンジ「やれやれ・・」
シンジ「・・僕とカヲル君だね。 綾波、アスカを頼むよ・・」
レイ「えぇ・・なるべく早めに帰らせるわ」
シンジ「はぁ 神様でも風邪をひくんだね・・」
カヲル「単純に生活習慣に問題があったのか、願いを叶えた副作用かはわからないけど、きっとすぐ治るだろうね」
シンジ「厚い・・・僕も風邪で休みたかったなぁ・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「・・・なんだろうこれ・・」
カヲル「樹が切り倒されてるね。森林伐採はヒトの世界じゃ珍しい事じゃないだろう?」
シンジ「けど・・こんな公園でやるものなのかな・・・?」
prrr
シンジ「綾波だ・・」
カヲル「PHSかい?」
シンジ「うん、安全の為にって 綾波がくれたんだ・・」
シンジ「もしもし・・
レイ「碇君、彼女が倒れたわ。大分無理してたみたい・・」
シンジ「やっぱり・・」
レイ「わたしは彼女を家まで送るわ。今日はもう、解散ね」
シンジ「うん、そうだね・・」
シンジ「じゃあ、帰ろうか」
カヲル「いや せっかく二人きりになれたんだ・・今から二人で・・」
シンジ「い、いや 遠慮しておくよ・・」
カヲル「ふふ・・連れないな 君は・・・」
カヲル「・・・・・・・」
シンジ「・・カヲル君?」
カヲル「・・・離れろっ!」
ドンッ
シンジ「!? うわっ !」
ズシャアッ!
シンジ「・・・・え? な、何なの・・・?」
カヲル「あと一瞬遅れてたら・・君の首、繋がってなかったろうね・・」
シンジ「・・こ、これは・・・・使徒・・?」
カヲル「第14使徒 ゼルエル」
カヲル「力の天使・・・最強の使徒だよ・・」
シンジ「お、大きい・・」
カヲル「最悪のタイミングで最悪の使徒が来たね・・・」
シンジ「さ、最悪・・?」
カヲル「こいつは特に凶暴な使徒でね。僕のATフィールドでも防げるかわからない・・」
シンジ「ATフィールド?」
ゼルエル「・・・・」
ズシャアッ
カヲル「つまるところ」
キィンッ
カヲル「使徒専用のバリアさ」
シンジ「す、凄い・・」
カヲル「けど・・ゼルエル相手に勝機は0だよ。長くは持たない、急ごう・・」
シンジ「うん・・・」
ピカァ
シンジ「!?」
ドゴォォ・・・
シンジ「ビ、ビーム・・・ サキエルなんかとは比べ物にならない・・」
カヲル「・・・まいったね」
ゼルエル「・・・・」
ピカァ
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
prrr
レイ「・・・碇君・・」
シンジ「あ、綾波!アスカを、アスカを連れて来てよ!」
レイ「・・! 使徒なの?」
カヲル「使徒だよ。ゼルエルが現れたんだ」
レイ「・・・あなたがいるなら、逃げ切れるわ」
カヲル「どうかな・・・死ぬかもしれないね。至極あっさりと」
188 :2009/07/27(月) 19:39:40.05 ID:gj2DMqlp0
レイ「今の彼女を連れて行っても、どうにもならにかもしれない・・」
カヲル「・・・・。少しは、違うかもね・・」
レイ「待ってて、すぐに
ツーツー
レイ「・・碇君・・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「うわあぁぁ!」
ドガァァン
キィンッ
カヲル「さて・・・式波さんの助けはあまり期待できないね」
シンジ「ど、どうしよう・・」
カヲル「ふふ・・・どうせ逃げられないしね。僕達だけで何とか努力してみようか・・」
シンジ「む、無茶だよ・・・こんな化け物・・」
カヲル「男は女にすがらず 戦わなくちゃね・・・」
シンジ「・・・・でも、どうやって・・」
カヲル「僕が全力でフィールドを中和するから、その隙に何でもいいからあの赤いコアを攻撃するんだ」
シンジ「・・・それで倒せるの?」
カヲル「何回も繰り返せば、気絶くらいはするかもしれないね」
シンジ「・・・うん、わかったよ。じゃあ、この石で思いっきり殴ってみる・・」
カヲル「それじゃあ、いくよ・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
タッタッタ・・
レイ「・・・・」
レイ(碇君を彼女と近づけるべきじゃなかった・・・)
レイ(「鍵」・・・彼女が好意を抱いている・・ただそれだけなのに・・)
ドゴォォン・・・
レイ(!? 急がないと・・・)
192 :2009/07/27(月) 20:05:35.44 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「・・・・ッ!」
ガァンッ
シンジ(・・ヒビ! あとちょっとだ!)
カヲル「いいね・・その調子で・・」
ゼルエル「・・・・!」
ドゴォォッ
カヲル「!?」
シンジ「カヲル君ッ!?」
ドザッ
カヲル「・・・・少しだけ、間に合わなかったみたいだね。ふふ・・・僕のフィールドを破るか、ゼルエル」
シンジ「カヲル君、君・・・」
カヲル「・・・・別に死んではいないさ。 それに、何とかなるかもしれないよ・・」
レイ「・・・碇君・・!」
シンジ「綾波、アスカ・・・」
195 :2009/07/27(月) 20:18:06.21 ID:gj2DMqlp0
ゼルエル「・・・!」
ドゴォ・・
カヲル(・・・・・やはりというか・・)
レイ「いまの彼女じゃ、使徒は止まらないのね・・」
シンジ「・・・そんな・・」
シンジ「アスカ・・・ うわっ!?」
ドゴォォッ
カヲル「シンジ君・・!?」
レイ(当たった・・!?)
シンジ「・・・え? は、外れたのか・・」
レイ(・・・違う、攻撃が逸れた・・ 不可思議な力で・・)
カヲル(まだ式波さんの力が 働いてる・・・)
レイ(碇君は・・・「鍵」・・・)
レイ(彼の危機に対して・・わずかながら力が働いてる・・・)
ゼルエル「・・・!?」
カヲル「 ゼルエルのフィールドが中和されていく・・」
シンジ「えっ・・」
カヲル「碇君、今がチャンスってことさ・・・ 思いっきりやるんだ」
シンジ「そ、そうか・・」
シンジ「・・・・ッ!」
バキャァッ
ゼルエル「・・・・!!??」
ドォォン・・
レイ「・・・使徒、活動停止・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「・・・・死ぬかと思ったし・・」
シンジ「・・滅茶苦茶怖い思いしたのに・・・・」
シンジ「なんでコイツと同じ部屋にいるんだろう・・・・」
フワフワ・・
ゼルエル「・・・・・」
アスカ「いたずらっ子だけど根は優しいのよ!」
シンジ「そうとは思えないけどなぁ・・・ それに 場所とり過ぎだよ、ゼルエル・・」
アスカ「体が大きいのは良い事よ。どうせアンタ 毎日椅子に座ってるだけなんだから、我慢しなさい!」
ゼルエル「・・・・」
ツンツン
マトリエル「・・・・!?」
シンジ「・・・・そんなイタズラしてるとマトリエル死んじゃうよ・・?」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シャムシエル「・・・・・」
モミモミ
シンジ「・・・・・」
レイ「・・・・・・ペラ」
カヲル「・・・・・」
アスカ「・・・・はぁ」
アスカ「この部屋、狭いわね・・・」
シンジ「・・・だから何度もそういってるじゃないか・・」
アスカ「大掃除しても大して変わらなかったし、新しい部室に引っ越そうかしら」
シンジ「こんなに沢山入る部屋はもう空いてないんじゃないかな」
カヲル「置物じゃごまかせないレベルになってるしね・・」
シンジ(てかほとんどゼルエルのせいなんだけど・・)
アスカ「しょーがないわね!使われてない部屋とこの部屋を兼用しましょう!」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「これが空いてる教室?」
アスカ「ここしかなかったのよ・・」
カヲル「随分長い間使われてないみたいだね・・」
レイ「カビ臭いわ・・」
アスカ「・・うっさいわね!」
シンジ「それに思ったよりも小さいね」
アスカ「そうなのよ!これじゃあ物置と変わらないわ!」
カヲル「・・とりあえず電気をつけようか 妙な暗さだよ・・」
カチッ カチッ
カヲル「・・蛍光灯が切れてるね」
アスカ「弱ったわねぇ」
スタスタスタ・・・
アスカ「こんだけ古いと、何か珍しい物でもありそうよね」
シンジ「あんまりさばくらないほうがいいんじゃないかな・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
レイ「碇君、肩にシャムシエルが付いたままよ・・」
シンジ「えっ!?」
カヲル「・・・・」
シンジ「どうしたの?」
カヲル「式波さんはどこへ行ったんだろうね・・」
シンジ「へ・・・ そういえばアスカ、どこ行っちゃったんだろう・・」
カヲル「・・・ふふ 間違いない・・」
レイ「えぇ 使徒ね」
シンジ「え? でも、まだそうと決まったわけじゃ・・」
カヲル「あの部屋の奥、天井の辺りをよく見てみるといいさ」
シンジ「・・・・」
シンジ「・・・風船?」
210 :2009/07/27(月) 21:41:19.24 ID:gj2DMqlp0
カヲル「第12使徒 レリエル 夜の天使だね」
シンジ「ア、アスカはアレにやられたの?早く助けないと!」
レイ「・・彼女が使徒から攻撃を受けることは考えられないわ・・」
シンジ「・・じゃあ 一体どうして・・」
パカ
アスカ「見なさいこれを!使徒を見つけてやったわ!!」
シンジ「!? 風船からアスカの顔が・・・」
アスカ「この子の中、凄い広いわよ!部室の使徒もラクラク入れるわ!」
シンジ「・・・そんなとこに入って、危なくないのかな・・・・」
アスカ「シンジもこっち来てみなさい!この丸っこいのの下から入れるわ!」
シンジ「・・・う、うん」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ズズズ・・・
シンジ「ここは・・」
レイ「ディラックの海。虚数空間よ」
シンジ「・・海? よくわかんないけど・・・害はなさそうだね」
アスカ「この子がいればスペースの問題は解決するわよ!」
シンジ「確かに・・いくらでも物が入りそうだ・・」
シンジ「えっと、出るときはどうするの?」
アスカ「このジッパーみたいのを下ろすと外よ」
シンジ(テ、テントみたいだ・・・)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「とりあえず中に入るのは交代制にするわ。木曜日はサキちゃんって漢字で」
シンジ「できればゼルエルは中にいてほしいな・・・」
アスカ「公平に振り分けるわよ。あと、イリちゃんの中身も飾り付けしたいわね。いささか殺風景だし」
シンジ(まぁ とりあえず部屋は広くなるから良いかな・・)
カヲル「君の肩のは定位置でいいんじゃないかな・・」
シンジ「離れないんだよね・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
prrrr
シンジ「はいもしもし・・・」
アスカ「シンジ、グーテンアーベン!」
シンジ「・・えっと、どうしたの? こんな時間に・・」
アスカ「今日夕食に使う卵を買いに行ったの。それでゆで卵を作るつもりだったのよ」
シンジ「・・・うん それで?」
アスカ「そしたら茹でてる最中に卵が孵化したのよ!」
シンジ「・・・・え?」
アスカ「カレイみたいな生物が生まれたわ!もちろんこれは使徒に違いなと思って、今熱湯で泳がせてるの!」
シンジ「・・良かったね、食べる前に生まれてくれて・・・」
アスカ「ホントよ!明日部室に持っていくわ」
シンジ「あぁ うん・・ それじゃあ おやすみ・・・」
ピッ
シンジ(随分簡単に見つけるなぁ・・・)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「結局水で泳いでる・・・」
アスカ「熱帯魚かと思ったけど、平気そうだったからガギちゃんと一緒に入れたわ」
シンジ「まぁ元気そうだね」
バシャバシャッ!!
シンジ「前にも増して水を散らかすけど・・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「使徒ってどこから来るのかしら・・」
シンジ「つい先日卵から生まれたじゃないか」
アスカ「サンちゃんは卵生だけど、イロちゃんレリちゃん辺りは絶対卵から生まれないわよ」
シンジ「・・確かに・・・・」
アスカ「あたしは宇宙から降ってくると睨んでるんだけど、どう確かめようかしら・・」
カヲル「天体観測でもしてみるかい?」
アスカ「いいわね、それ。やりましょう。今夜」
シンジ「・・・・・・え~」
230 :2009/07/27(月) 22:36:51.57 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「ホントに 決めたらすぐ行動するんだから・・・」
アスカ「善は急げよ!」
シンジ「で、今日は何をするの・・?」
アスカ「待つのよ」
シンジ「何を?」
アスカ「あんたバカァ?使徒が降りてくるのをに決まってるじゃない!」
シンジ「そんな無茶な・・・ 隕石待ってた方がまだラクだよ・・」
レイ「碇君・・・ コーヒー、飲む?」
シンジ「あ、うん。ありがとう 綾波」
アスカ「・・・あたしにはくれないのかしら?」
レイ「・・・今ので調度無くなったわ」
アスカ「・・・・・・」
レイ「・・・・・・・」
カヲル(怖いな・・・)
231 :2009/07/27(月) 22:42:55.33 ID:gj2DMqlp0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「ふぁ・・ もう帰ろうよ。アスカ・・・」
アスカ「まだよ、あと5分もすればきっと落ちてくるわ」
シンジ「何を根拠に・・・」
ポッ
シンジ「・・アスカ、雨が降ってきたよ・・」
アスカ「何言ってんのよ?」
ポッ
シンジ「え?だってほら さっきから雨粒が・・」
レイ「いえ、今日は降らないわ・・」
アスカ「アンタ帰りたいからって・・・」
シンジ「い、いや 本当に・・・」
カヲル「シンジ君、上を見てごらん・・・」
シンジ「・・?」
シンジ「・・・・えーと、なんだろうアレ・・」
ヒラヒラヒラヒラ・・・
シンジ「葉っぱかなにかかな・・」
ポテッ
カヲル「よく見てごらん」
アスカ「・・なによこれ? 目玉模様が入ってるわ」
シンジ「・・・これが 使徒?」
アスカ「どうやらそのようね こんな物体地球には存在しそうにないわ!あたしの予想は的中ね!」
レイ(第10使徒 サハクィエル・・・)
アスカ「この子・・一応生きてるみたいね ヒラヒラ動くわ」
シンジ「普通気付かないよ こんなヒラヒラした使徒・・」
アスカ「とりあえず部室でヒラヒラさせとくわ」
シンジ「・・・あの雨は勘違いだったのかな・・」
カヲル(小さすぎて質量爆弾になっていないんだね・・)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ヒラヒラヒラ・・・
ポトッ
レイ「・・・・」ポイッ
ヒラヒラヒラ・・・
ポトッ
レイ「・・・・」
シンジ(読書の邪魔されてる・・・)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
カタカタカタ
シンジ(久々にパソコンつかうけど・・・どこもおかしくなってないよね?)
ピーーー
シンジ(・・・・!? うわ ウィルスだ・・・踏んじゃったよ・・・)
シンジ(またアスカに怒られる・・・ あれ?)
キュイィィィン
シンジ(ウィルスファイルが消えてく・・・)
ゲップ
シンジ(・・・・・喰ったのか・・・・)
243 :2009/07/27(月) 23:27:24.00 ID:gj2DMqlp0
アスカ「シンジ、来週9月13日は何の日か知ってる?」
シンジ「9月13日・・・なんだろう?」
アスカ「鈍いわね、13日は・・・」
シンジ「待って、自分で調べるから・・・ あ、セカンドインパクト記念日か・・」
アスカ「正解だけどハズレよ その日はカヲル君の誕生日なのよ!」
シンジ「・・へぇ(・・・今年現れたとか言ってた気がするけど・・)」
アスカ「記念日と重なるとプレゼントが減っちゃって可哀そうよねぇ」
シンジ「ま、まぁそうだね・・」
アスカ「今週の日曜日、カヲル君に送る秘密のプレゼントを買いに行くわよ!」
シンジ「うん、カヲル君には普段から助けてもらってるし、何か買ってみよう」
アスカ「・・・・あの優等生も呼んでおくのよ」
シンジ「うん・・3人で決めたいよね」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「デパートに来たけど・・何を買えばいいのかな」
アスカ「何か趣味に合ったものがいいわね・・」
レイ「彼、音楽が好きよね・・・」
シンジ「そうだね いつも『歌はいい』って言ってるし・・」
アスカ「じゃあポータブルオーディオでも送りましょう」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ「・・1万円・・・」
アスカ「・・・そもそもあんた、いくらもってきたのよ」
シンジ「1500円・・」
アスカ「・・あんたバカァ・・・?割り勘にもなんないわよ・・」
アスカ「いい?皆で1つの物を買うなら、3人で同じ金額出さなきゃダメなのよ!」
シンジ「・・じゃあ、みんなでそれぞれ違うもの買おうよ」
アスカ「まぁ それでもいいわね。よく考えて選ぶのよ!」
レイ「・・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
シンジ(安くて気に入りそうなものってなにがあるかなぁ・・)
シンジ(漫画とか読まないと思うし・・・)
シンジ(ネックレスとかは高くて手が出せないなぁ・・)
シンジ(・・・・・・)
シンジ「この飾り物 結構綺麗だな・・」
シンジ「・・これでいいかな」
1480エンデース
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「あたしは無難にオーディオよ」
シンジ「流石お金持ち・・・」
アスカ「あんたは何買ってきたの?」
シンジ「僕はこれ・・・」
アスカ「・・なんだかパッとしないけど シンプルなのは気に入るかもね・・」
シンジ「綾波は・・?」
レイ「コレ・・」
シンジ「ロ、ロボットフィギュア・・・」
アスカ「あらあら 彼ってば気に入るかしら・・?」
シンジ「・・・いや、案外こういうの好きだったりするかもしれないし・・」
レイ「大丈夫・・・」
アスカ(何よその自信は・・)「・・今思えば、カヲル君はシンジの顔写真が一番気に入りそうな気がするわ・・」
シンジ「え?」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
9月13日
アスカ「ハッピーバースデー!」
シンジ「おめでとう!」
カヲル「ふふ・・嬉しいね 他人に祝福されるのは・・」
アスカ「プレゼント、3人分用意してきたのよ。開けて御覧なさい!」
カヲル「感謝に値するよ・・・ ふふ・・どれも僕の好みの物ばかりだ・・」
シンジ「・・よかった・・」
シンジ「・・カヲル君、そのロボット好きなの?」
カヲル「エヴァはロボットじゃないよ。汎用人型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオンさ」
シンジ「・・・へ、へぇ・・」
シンジ(案外アレだなこの人・・・)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「シンジ、パーティーの片付け手伝いなさ・・・・」
シンジ「え、うん・・ どうしたの?」
アスカ「優等生・・あんたアレ、いくらしたの?」
レイ「2000円・・」
アスカ「・・2000円の人形って、あんなに動くものかしら?」
シンジ「・・うわ!?歩いてる!?」
シンジ「・・・これは」
アスカ「・・使徒ね!きっと着ぐるみみたいに使徒が中に入ってるのよ!大当たりよカヲル君!」
カヲル「おや 珍しいね それは・・」
シンジ(使徒の誕生日プレゼントに使徒って・・)
ガツガツ
シンジ「あ、ケーキ喰ってる・・」
268 :2009/07/28(火) 00:50:59.69 ID:6snK8BKV0
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「・・・・あっついわね日本は・・」
シンジ「仕方ないよ・・・日本は常夏だから・・」
アスカ「ゼルちゃん、クーラーつけて頂戴」
ドガァッ
シンジ「・・・壊れたよ」
アスカ「・・・根は良い子なのよ」
ミーン ミーン ミーン
シンジ「セミだ・・・窓開けてたから入ってきたんだ・・」
アスカ「・・うっさい虫ねぇ・・この声聞くだけで暑くなるわ・・・」
グシャア
カヲル「片づけておいたよ」
シンジ(何も握りつぶさなくても・・・)
チチチチチ・・・
シンジ「今度はスズメだ・・・」
アスカ「うるさい鳥ね・・・」
カヲル「・・・・」
シンジ(凄いイヤな予感がする・・)
シンジ「そ、外に逃がそう!ね、カヲル君!」
カヲル「ふふ・・・大丈夫、流石に握りつぶしやしないよ・・・」
シンジ(首絞めるくらいはしそうだけどな・・)
ブーン
シンジ「今度はカナブンか・・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
パタパタパタ
シンジ「・・・今度は何だろう・・チョウかな・・」
アスカ「・・・・・・うっさいわね!さっきから虫やら鳥やら!」
スパァンッ
アスカ「・・・ふん」
シンジ「スリッパで・・・」
シンジ「・・・ピクピクしてる・・・・かわいそうに・・」
シンジ「・・なんていうチョウかな? 光ってて綺麗だ・・・」
カヲル「そもそもそれはチョウなのかな?」
シンジ(カヲル君の両手・・凄いことになってる・・)
シンジ「・・・鳥?にしては薄いというか・・」
レイ「使徒かどうか、ということじゃないかしら」
シンジ「・・使徒?使徒なのコレ? ねぇアスカ、使徒だって・・・」
アスカ「・・・・・・・・」
アスカ「・・・そう、綺麗だから飛ばしておきましょう・・・」
シンジ「・・・うん、そうだね・・」
カヲル(二人とも暑さでもうどうでもよくなってるね・・・)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
アスカ「クーラー直ったわよ!」
シンジ「良かった・・・」
シンジ「あ、この使徒 飛んでると綺麗だな・・」
アスカ「美しさなら使徒随一ね!さぁもっと飛び回りなさい!」
カヲル「・・・凄いね クーラーの力は・・」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
カヲル「・・・シンジ君、君に一つ頼みがあるんだ」
シンジ「・・・?」
カヲル「この箱をね、式波さんへ渡してほしいんだ」
シンジ「渡すだけでいいの・・?」
カヲル「あぁ ホントは僕が直接済ませたいんだけど、今色々忙しくてね・・」
281 :2009/07/28(火) 01:31:13.32 ID:6snK8BKV0
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シンジ「・・・なんだろう、これ・・」
シンジ「・・・頼まれたものだし、中身は見ない方がいいよね・・」
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レイ「碇君、話があるわ・・」
シンジ「なんだい・・・綾波も・・」
レイ「SEELEとNERV、そして使徒に関する大切な話よ。よく聞いて・・」
シンジ「・・・!」
レイ「まず最初に忠告しておくわ・・」
レイ「あと一体、第16使徒 アルミサエルが彼女と接触すると」
シンジ「・・・・・・」
レイ「サードインパクトが発生する・・・」
シンジ「・・・サ、サードインパクト!?なんで・・・」
レイ「SEELEの所持してる死海文書には、神と全使徒の接触によるサードインパクトの発生が仄めかされているの」
レイ「NERV所持の死海文書にはその記述は一切ないから、今まで何の疑問も抱かずに彼女と使徒を接触させ、観察していた・・」
レイ「偽の死海文書を渡され、利用されていた。 気付くのが遅すぎたわ」
シンジ「・・・ゼ、ゼーレはなんでサードインパクトなんか起こしたがってるんだよ・・?」
レイ「ジンルイホカンケイカク・・・」
シンジ「ほ、補完?」
レイ「多分・・人類を一度滅ぼして・・・補完された完全な生命体を作り出すの」
シンジ「そんな・・ でも もう僕、さっき・・」
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アスカ「何よ届け物って・・」
シンジ「よくわかんないけど・・コレ、カヲル君から・・」
アスカ「・・・?」
ガサガサ
アスカ「あらこれって・・・指輪?」
シンジ「・・変わった指輪だね・・・」
アスカ「・・・!? クルクル広がって・・・ なんなのかしらこれ?」
シンジ「使徒かな?」
アスカ「きっとカヲル君が見つけたから あたしにプレゼントしてくれたのね・・」
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シンジ「みたいな感じで接触しちゃったんだけど・・・」
レイ「・・・・・ダブリスとリリス」
シンジ「え?」
レイ「まだ第2使徒 リリスと 第17使徒 ダブリスが残ってる・・・」
レイ「これは予想外だけど、 彼はまだ自分を使徒と明かしていないのね」
シンジ「・・えっと アスカがカヲル君を使徒と知ったらサードインパクトが始まるの・・?」
レイ「それと、わたしの正体も」
シンジ「・・? 綾波の正体?」
レイ「私には 第2使徒、リリスの魂が宿ってる・・ 半分使徒みたいなものね」
シンジ「・・・今更、そのことに 特に驚きはしないけど・・・」
シンジ「カヲル君がそれも教えたら、世界が終る・・・」
レイ「止めないと・・・」
レイ「・・・彼女をNERVで保護するわ」
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バタァン
シンジ「アスカ!」
レイ「・・・いない・・」
シンジ(・・・なんだよ!カヲル君、信じてたのに!)
シンジ「とにかく探そう!アスカが行きそうな場所を!」
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シンジ「はぁ・・・はぁ・・・」
シンジ「あと探してないのは、この公園だけだ・・・」
レイ「・・・・・」
シンジ「・・・アスカ・・」
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レイ「碇君、あれ・・!」
シンジ「!?」
シンジ「・・・・アスカ・・と」
シンジ「カヲル君・・・」
カヲル「少しだけ、僕の方が早かったみたいだね・・・」
シンジ「・・・・なんで・・・ 君も 人類を補完したいのかい?」
カヲル「・・君達に死んでほしいわけじゃないさ・・・」
カヲル「でもね、見てみたいんだよ。補完された生命をね・・」
カヲル「ダブリスは自由意志の天使 何にも縛られない・・・」
バッ
シンジ「!?」
シュバババ・・・
レイ「部室の使徒をここに転送したのね・・」
ダブリス「さあ 式波さん 神よ 伝えるよ・・・ 僕と綾波さんの正体を・・・」
ダブリス「
シンジ「やめろぉ!!」
カッ
シンジ「・・・・・・!!!!」
292 :2009/07/28(火) 02:15:01.91 ID:6snK8BKV0
シンジ( 真っ白だ・・・)
シンジ( 凄い眩しい・・・)
シンジ( これが・・・補完・・・? )
シンジ(止められなかった・・・・・・・・・・)
シンジ( )
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シンジ(・・・・あれ?)
シンジ(・・生きて・・・あれ?)
シンジ(なんだろう・・これは・・・・)
シンジ(紙吹雪・・・?)
シンジ(視界が晴れる・・・・)
シンジ「・・・・・・・レリエルが・・・くす玉・・?」
∫
∫
∫、
/ Λヾ パカッ
ゝ/祝V
| オ.|
| メ,|
| デ|
|.ト |
|.ウ |
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シンジ「・・・・・・えっと・・」
レイ「・・・・・・」
カヲル「・・・・・あれ?」
シンジ「・・・・・え?」
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リツコ「・・・・これが サードインパクト?」
ゲンドウ「・・・・つまり・・・これは・・・人類ポカン計画・・・・」
リツコ「・・・濁音と藩濁音を読み違えるだなんて・・・」
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キール「・・・全ての使徒をコンプリートした神に対する・・」
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カヲル「『コンプリートおめでとう』ってとこかな・・・」
アスカ「あの さっきから何してんのアンタ達・・」
301 :2009/07/28(火) 02:35:52.42 ID:6snK8BKV0
シンジ「・・・えっと、アスカ!」
アスカ「? 何よ カヲル君とレイが使徒って聞いたのは驚いたけど・・」
シンジ「おめでとう!」
アスカ「へ?」
レイ「おめでとう」
カヲル「おめでとう・・」
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リツコ「おめでとう」
ゲンドウ「・・おめでとう」
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キール「おめでとう・・・・」
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アスカ「・・・ま、まぁ 当然よ!あたしに不可能はないの!使徒と人間の未来は安泰よ!」
『父に、ありがとう』
『母に、さようなら』
『そして、全ての子供達に』
『おめでとう』
305 :2009/07/28(火) 02:38:56.83 ID:6snK8BKV0
終わりました
ありがとう皆さん
そしておめでとう
306 :2009/07/28(火) 02:40:13.69 ID:KDtbVSpGO
>>1乙
おめでとう
307 :2009/07/28(火) 02:41:29.08 ID:JlMSDZZnO
おめでとう
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