1: ◆6RLd267PvQ 22/06/10(金) 19:58:41 ID:ycsM
きっと何万回と描かれたようなお話。

2: 22/06/10(金) 19:59:02 ID:ycsM
~レッスン場~

加蓮「……ふうっ、お疲れ様~」バイバーイ

「「お疲れ様でした~」」スタスタ

加蓮「………」

P「ほれ」ピトッ

加蓮「ひゃいっ!」ビクッ

P「わはは、いいリアクションするなぁ」

加蓮「やめてよも~、心臓止まったよ」

P「止めるな動かせ」

3: 22/06/10(金) 19:59:16 ID:ycsM
P「喉乾いてるだろと思ってせっかく買ってきたのになー、ミネラルウォーター」

加蓮「それは貰うけど、もうちょっと考えてほしいって言うか…」

P「過保護にしたらそれはそれで怒るだろお前は」

加蓮「それとはまた話が別でしょ、人をオモチャにしないでよ」

P「それも普段お前がやってる事だろ」

4: 22/06/11(土) 08:50:55 ID:I0lV
加蓮「うぐ……返す言葉が見つからない……」

P「ま、因果応報ってヤツだ、わはは」

加蓮「……因果応報、ねぇ」ゴクゴク

P「ん、何か引っかかるトコがあったか」

加蓮「いや、ちょっとね……私の人生って、一体何なんだろって」

P「話がデカくなったなぁ」

加蓮「真面目に言ってるの」

5: 22/06/11(土) 08:51:11 ID:I0lV
加蓮「もともと体が弱くて?ずーっと入院してて?学校にもマトモに行けなくて……ある日突然治りましたで放り出されてさ」

P「おう」

加蓮「もうその時には私の居場所なんかなかったし。生きてる意味も、よくわかんなくて」

P「そうだったな…出逢った頃のお前は、何もかも全部、諦めてたっけ」

6: 22/06/11(土) 08:51:28 ID:I0lV
加蓮「因果応報って言うならさ、私の……アタシの因果って何だと思う?」

P「さぁ…何だろうな、俺にはわかんないよ」

加蓮「神様ってのもワガママだよね、こんな運命押し付けるだけ押し付けてさ、なんて…プロデューサーさんに言っても、私の時間は戻らないんだけど」

P「そうだな、過ぎた時間を戻す事はできないし、きっとそうやって悩む時間、振り返る時間も大事なモンなんだろう」

加蓮「ゴメンね、答えなんかあるはずないのに、つい吐き出しちゃった。こんなだから生き辛いんだよね~、わかってるけど」

7: 22/06/11(土) 16:28:07 ID:I0lV
P「加蓮、過去は変えられないけどさ…これからは違うだろ」

加蓮「うん、それも…わかってる。今なら言えるよ、自分の未来を創っていけるのは、私自身。でも……」

P「でも?」

加蓮「私が創る未来の中に、ちゃんとプロデューサーも、あなたも側にいてほしいなって、思うよ」

加蓮「私を変えて、ここまで連れてきてくれたのは、あなただから」

P「そうか…」

8: 22/06/11(土) 16:28:38 ID:I0lV
加蓮「…なんて、レッスンスタジオでなんか言う言葉じゃないよね、ムードも何もあったもんじゃないし、あはは」

P「いや、これくらい泥臭い方がかえって俺達らしいんじゃないか」

加蓮「そうかな…そうかもね、今更取り繕って付き合う仲じゃ、ないか、私達」

P「そういうこった、気にすんな」

加蓮「…でも、それはそれとしてプロデューサーさんには綺麗な私だってちゃんと見てほしいし、…私に見惚れてほしいなって思うんだけど?」

P「いつも綺麗だと思ってるし毎日見惚れてるけど不満かそれじゃ」

加蓮「…そゆとこズルいよねプロデューサーさんって」ムス

P「ズルいのはお互い様だ」

9: 22/06/11(土) 16:28:59 ID:I0lV
加蓮「ね、この後時間ある?ちょっとお腹すいちゃったんだけど」

P「…仕方ないな、手がかかる誰かさんのプロデュースで忙しいくらいで、予定はないよ」

加蓮「一体誰の事言ってるのかな~、あははっ、手がかかるのは自覚あるけど!」

P「そうか、そりゃ結構な事だ」ハハハ

加蓮「……ね、プロデューサーさん」

P「ん?」

10: 22/06/11(土) 22:23:01 ID:I0lV
加蓮「…ありがとう」

P「おう、どういたしまして、だ」

加蓮(私だけを見てて、なんて)

加蓮(割とホンネだけど……わかってるよね、きっと)ジーッ

P「ん、行かないのか」

加蓮「んーん、ほら行こ、早く早く」グイーッ

P「おいおい、そう引っ掴むな、ったくホントにお前ときたら…」

加蓮「いいの、これが私なんだから♪」

11: 22/06/11(土) 22:23:26 ID:I0lV
P「…はは、全く……楽しそうだな、お前って奴は」

加蓮「うん、凄く楽しい!」

P「俺もだ、さぁ…何を食おうかねぇ」

加蓮「あ、それならこないだ見つけたお店が気になってるんだけど…」

P「何だ、またポテトだとか言い出すんじゃないだろうな」

加蓮「流石に私でもそんな事言わないってば、お洒落なカフェなんだけど一人だとちょっと入りづらくてさ~……」

P「俺となら入りやすいのか?ったくホントにお前は……」

レッスン場の扉「パタン……」

おわれ。

12: 22/06/11(土) 22:24:48 ID:I0lV
no title


ありがとうは俺の台詞だ。

お目汚し、失礼をば。

引用元: 北条加蓮「信じることは怖くない」