1: 2012/11/09(金) 22:19:40.44 ID:UOijbrGQ0

晶葉「呼びだされたと思ったら、なんだ?」

蘭子「我が集いに新たなる友が現れた! その宴を開催せん!(事務所に、可愛い新人さんが来たんです! だから紹介したくて!)」

晶葉「あぁ、なるほどな……しかし相変わらずその話し方か。変わらないな蘭子は」

蘭子「既に我が咎が身となり血となっている……雪ぐのも容易くない……(く、癖になってて……つい……)」

晶葉「まぁ、慣れている私みたいなのはいいかもしれないが……その新人さんとやらは大丈夫なのか?」

蘭子「……あぅぅ」

晶葉「案の条か……」

3: 2012/11/09(金) 22:27:52.15 ID:UOijbrGQ0
晶葉「それで、私達の力も貸してほしい、というのが本音なんだろう?」

蘭子「……ふふふ、流石だ。我が心内をそこまで読むか(はい、そうなんです……お見通し、なんですね)」

晶葉「ま、いいさ。同年代のアイドルのよしみだよ」

蘭子「感謝するぞ……(ありがとう、ございます……)」

晶葉「ところで、今日は光はどうしたんだ? 一緒に呼んでたはずだが」

蘭子「偶なる天使を導きし者と共に召集に応えねばならぬという知らせが……(幸子さんと、プロデューサーさんに何か用事があるとかで遅れるって聞きました)」

晶葉「ほう……ということは幸子も来れないのかな。わかったよ」

蘭子「……それで、我が新たなる友のことなのだが……(それで、うちの事務所の新人さんっていうのがですね……)」

晶葉「『集い』『目覚めし者』ってことは同年代か? どうした、何かあったのか?」

蘭子「言葉を交わすのが、容易くないのだ……(ちょっと、コミュニケーションがうまくいってなくて……)」

晶葉「まぁ、蘭子相手ならそれが普通だがな」

蘭子「……」シュン

晶葉「あぁ、落ち込むな。初見だととり付きにくいというだけで……これじゃあフォローにならないな、いや、そういう意味じゃない。落ち込むな、な?」

9: 2012/11/09(金) 22:35:36.86 ID:UOijbrGQ0
晶葉「しかし、その子というのは……」

 ガチャッ ダーンッ!

光「遅れた遅れた! ごめん! 謝る!」

晶葉「おぉ、光か。なに、今話し始めたところだから安心して……ん? そっちのは?」

光「あ、こいつは最近アタシの事務所に入った奴なんだけど……」

蘭子「ほほう……面白い、これもまた出会いという数奇な運命か……(え、光さんのところにもですか? 奇遇ですね)」

光「ちょっとダチになるまで時間がかかったけど、すごく面白いやつなんだ! な、輝子?」

輝子「……フ、フヒヒ、こ、こ、こん、にちは……?」

晶葉(……これは、大丈夫なのか……?)


12: 2012/11/09(金) 22:45:14.61 ID:UOijbrGQ0
蘭子「フフフ、人の縁は必然の繋がり……友の友ならば、その逆もまた然り……(光ちゃんの友達……なら、きっと仲良くなれますよね。よろしくお願いします)」

輝子「へ……? う、うん……」

晶葉「蘭子、解読できてないから落ちつけ。……私は池袋晶葉。こっちのは神崎蘭子。同じ14歳のアイドルだよ、よろしくな」

輝子「あ……うん……よ、よろ、よろしく……」

光「ちなみに、幸子はプロデューサーと一緒にスカイダイビングの訓練をしにいっちゃったから今日はこれなさそうだよ」

晶葉「……相変わらず破天荒だね、キミのところのプロデューサーは」

光「まぁ、だけど燃えるよな! かっこいいじゃないか!」

晶葉(そんな事務所の新入りならただの女の子ではないとは思うが……さて……)

蘭子「むっ……そろそろ時か(あ、そろそろ来る時間かも……)」

晶葉「……来る? いきなりここにほおりこむのか?」

蘭子「本来はもう少し時を置く予定であったのだが、空白の時はわずかであり……(ほ、本当はもう少し時間をおく予定だったんですけれどオフの都合が……)」

晶葉「なるほどな……まぁ、鈴帆や幸子がいないのは幸いか……?」

16: 2012/11/09(金) 22:53:54.60 ID:UOijbrGQ0
光「しかし、蘭子の事務所の新人かぁ……同年代なんだろ? ダチになれるかな?」

蘭子「……私1人では困難でも、心強い友とならば……きっと……(私1人だと、うまくおしゃべりできないけど、みんなはすごく明るいからきっと……)」

晶葉「光の場合は逆効果の可能性もあるがな」

光「なっ……そんなことないやい! アタシは……」

 ガチャッ……

乃々「えっ……あ、ま、まちがえました……」

 バタンッ

晶葉「……ん? ちょっと待て今の」

光「ひょっとして……」

蘭子「ま、待たれよ!(ま、待ってくださーい!)」

18: 2012/11/09(金) 23:00:56.77 ID:UOijbrGQ0

乃々「な、なんですか……み、みんなしてあたしをおっかけて……い、いぢめる気ですか……」

蘭子「そのような真似など、する理由も無し……ただ、親睦を深めようと……(そんなわけ、ないじゃないですか……ただ、仲良くなりたくて……)」

乃々「む、むつかしいこといって、わかんないって……笑ってるんでしょ……や、やめてほしいんですけど……」

蘭子「そうではない、だから――」

晶葉「はい、蘭子はちょっと待て。話がこじれる」

光「よし、大丈夫だぞ! アタシ達はダチになれる!」

乃々「ひぅ……あ、あつくるしいとか、だち……とか……かんべんして欲しいんですけど……」ボソボソ

光「ん、なんだって? ごめんちょっと聞こえな……ぐえっ!?」

晶葉「光もちょっと黙ってろ」

光「な、なにするんだよ晶葉!」

23: 2012/11/09(金) 23:08:29.03 ID:UOijbrGQ0
乃々「あ、あうぅ……帰りたいんですけど……」ボソボソ

晶葉「あー、いきなりですまないな……蘭子も、コイツも悪い奴じゃないんだがいかんせんちょっと抜けてるんだ」

光「ひ、ひどいんじゃないか!?」

晶葉「いいから……そのだな、蘭子はキミと少しでも親睦を深めたい……仲良くなりたい、と思ったらしいんだ」

乃々「仲良く……仲良くって、お、お友達料とか、とる気なんでしょ……やめて欲しいんですけど……」

晶葉「そんなバカな真似するわけないだろう? 特にこいつはバカだがそういう方面のバカじゃないから安心していいバカだしな」

光「晶葉、さっきからアタシのことバカバカいいすぎじゃないか!? 流石に傷つくぞ!? 蘭子も何か言ってくれ!」

蘭子「……そなたは、とてもよい友だ……」

光「ちょっ、なんで今目線をそらしたんだ!? そ、そりゃあこの前の学力テストでは赤点ギリギリだったけどさ! 勉強教えてもらっておいてあのざまだったけどさぁ!?」

晶葉「……な?」

乃々「……し、知らないですけど……」

26: 2012/11/09(金) 23:16:49.96 ID:UOijbrGQ0
蘭子「そ、それよりそなたの連れし者は……(そ、そうだ。それより光さんの連れてきた人って……)」

光「露骨に話題をそらして……え? あ、輝子? 部屋に残ったまんまだ!」

晶葉「……おい、友情バカ。何やっているんだ」

光「ついてきてるとばかり……ちょっと謝ってくる……」

蘭子「……これもまた罪か。故あるのだろうか……(光さんらしくないなぁ、どうしたんだろう?)」

晶葉「さぁな……私達も部屋に戻るか……キミも、いいだろ?」

乃々「うぅ……か、帰りたいんですけど……」

晶葉「変なことなんかしやしないさ、安心してくれ」

乃々「荷物……あの部屋だし……はぁ……無理ですけど……」トボトボ…

27: 2012/11/09(金) 23:23:02.91 ID:UOijbrGQ0
輝子「キノコーキノコー、ボッチノコー……ホシショウコー♪」

光「しょ、輝子……ごめん、本当にごめん! 違うんだよ、本当はもっときちんと紹介してダチになってもらうためで……」

輝子「フ、フヒ、フヒヒヒ……い、いいよ……私の、友達は、どうせ……」

光「違う、アタシもダチだ! 約束したじゃないか!」

輝子「……じゃ、じゃあ……キノコと……仲直り……」

光「あぁ、そうだな……すまない、キノコ、輝子! アタシが悪かった!」

輝子「……う、うん、フ、フフ……いい、って……キノコも言ってる……」

光「本当か!? よかった……本当にごめんな?」

輝子「いいよ……うん……慣れてる……」

晶葉「……よくわからない会話が繰り広げられてるな」

乃々「へ、変な人がいるんですけど……意味わからないんですけど」

蘭子「こ、これはまた強烈な瘴気を感じる……(な、なんだか空気もどことなく胞子っぽいような……?)」

29: 2012/11/09(金) 23:33:12.15 ID:UOijbrGQ0
晶葉「……一旦落ちついたところで、自己紹介しておこうか。光の連れてきた……輝子だったか? キミのことも聞きたいしね」

輝子「……わ、私に目をつけるなんて……い、いい目してますね……キノコ、一緒に、眺める……?」

晶葉「……いや、遠慮しておくよ。気持ちだけありがたく頂く」

輝子「そ、そう……うん。仕方ないか……フフフ……」

蘭子「瞳の奥に、闇が見える……?(な、なんだか思うところのありそうな笑い方で、怖い……)」

光「じゃあ、改めて。南条光! すべてのアイドルと友達になる女だ! よろしく!」トントン ビシッ!

乃々「ゆ、指さすのとか……無礼なんですけど……やめてほしいんですけど……」ボソボソ

輝子「……私のキノコとも、友達……」

光「あぁ、そうだな……アイドルとキノコ、両方の友達だ!」

晶葉(……あれは譲れないラインなんだろうか……?)

31: 2012/11/09(金) 23:39:43.73 ID:UOijbrGQ0
晶葉「池袋晶葉。ちょっとした天才だ……主にロボ・機械関係なら任せておいてくれ。壊れた家電なんかも直せるぞ?」

乃々「て、天才とか……ありえないし……」

晶葉「ほほう? 私の科学力に疑いを持つか」

乃々「あ、あう……ち、ちが……いぢめないで……」

晶葉「ならば、これを受け取るがいい」スッ

乃々「……なんですか……これ……」

晶葉「爆弾だ」ニヤッ

乃々「ひぅぅっ!?」バッ

晶葉「なんて、な」

乃々「……あ、あれ……?」

晶葉「急遽作ったものだから大したものじゃないが……」

ミニロボ『ヨロシクネ!』

晶葉「この程度のものだったらたいした時間もかからずに作れるよ」

乃々「……」

33: 2012/11/09(金) 23:43:41.14 ID:UOijbrGQ0
乃々「これ……作ったんですか……?」

晶葉「まぁな、私に作れないものなどそれほどない」

輝子「……あ、あの」

晶葉「ん、どうした?」

輝子「しゃ、しゃべる……キノコとか、作れる……?」

晶葉「……生物学や植物学は専門外、かな」

輝子「……!」ガーン

晶葉「あ、あぁ……えーっと、バ、バウリンガルのようなものならあるいは……」

輝子「……!」パァァ

光「流石晶葉! よかったな輝子!」

輝子「うん……」ニコニコ

晶葉「……」

蘭子「……胞子より生まれし植物に、声はあるのだろうか……?(翻訳するにしても、しゃべらないと無理なんじゃ……?)」

晶葉「言ってくれるな。今悩んでいるところなんだ」

38: 2012/11/09(金) 23:54:09.64 ID:UOijbrGQ0
蘭子「む、私か……我が名は神崎蘭子! 咎にとらわれし堕天使也!(私の番ですか……私の名前は神崎蘭子! よろしくお願いします!)」

乃々「うぅ……相変わらずなにいってるかわからないんですけど……」

蘭子「くっ……」

光「まぁ、蘭子のしゃべりは慣れないと辛いよなぁ、あはは」

晶葉「一発で理解した光みたいなのもいるけどな」

光「……友達だからな」

晶葉「はいはい、そうだな」

光「今日の晶葉は冷たくないかな……?」

晶葉「ちょっとばかりキャパシティをオーバーしかかってるんだよ」

蘭子「本日は明るきものが少ない故……(ツッコミ役に回ってくれる人が今日は足りてませんからね……)」

晶葉「自覚があるなら……いや、蘭子がいうとこじれそうだからやっぱりいいや」

蘭子「そ、そのようなことは……(そ、そんなことは……)」

晶葉「……ないのか?」

蘭子「……ありそうかも……」

40: 2012/11/10(土) 00:01:12.22 ID:0r6MLc0E0
蘭子「む、改めて……我が咎は、この言霊。しかし、ヒトの言葉は私には重く……」

乃々「……やっぱりわかんないんですけど……」

輝子「私には、よく……わかりますよ……キノコのこと……」

蘭子「ち、ちがっ……!?」

光「ほら蘭子、それじゃあ進展しないぞ? ほら、思い切って……」

蘭子「で、でも……」

晶葉「デモもストもないだろう? このままなにも無しじゃ意味がないじゃないか。背中をおしてもらいたくて、私達を呼んだんだろ」

蘭子「う、うぅ……わ、私の名前は神崎蘭子ですっ!」

光「よしっ!」

蘭子「の、乃々さんと、友達になりてゃっ」ガリッ

蘭子「……かんだ……いたい……」

晶葉「……うん、頑張った頑張った」

41: 2012/11/10(土) 00:10:11.97 ID:0r6MLc0E0
乃々「……え」

蘭子「……わ、我が友に……(と、友達になってほしいんですけれど……)」

乃々「……そ、そういって、油断させる気なんだっていうのはわかってるんですけど……」

蘭子「そのようなことはない! 我が言葉に偽りなどはない!(そ、そんなわけありません! 私は嘘つきませんから!)」

乃々「……ほんとうに……? いぢめない……?」

蘭子「契約を結ぼう。そなたを裏切ることはないと!(約束します。絶対にそんなことはしません!)」

乃々「……ふーん、ふぅん、わかりましたけど……」

蘭子「で、では……」

乃々「考えておく感じではいますけど……急に言われても無理ですけど……」

蘭子「……うむ! 待っておるぞ!」ニコッ

乃々「あ、自己紹介とか、無理なんで、最後でいいんですけど……」

輝子「……え、次、私の自己紹介……? で、いいの……?」

43: 2012/11/10(土) 00:18:02.70 ID:0r6MLc0E0
乃々(どうせ私の自己紹介なんてしなくても……それに、この人なら多分あたしと一緒でおしゃべりとか苦手そうだし……)

輝子「……私、自己紹介……うん、わかった……うん、そうだね」

蘭子「……虚空を見つめている……?(ど、どこを見ているのかな……?)」

光「ん……? これは久しぶりに来るのか?」

晶葉「来る? 来るって何がだ?」

光「アイツのとんでもないところさ」

輝子「フ、ヒ、フヒヒヒヒ! クッ、ハハハハ! ちょ、ちょっと、席はずすから!」ガタッ!

蘭子「な、何処へ!?(え、どこにいくんですか!?)」

晶葉「お、おい!? 光、止めないでいいのか?」

光「なに、ちょっと待ってくれ。すぐに帰ってくるから」

乃々(あ、あぁ……逃げるなんてずるい……あたしも帰りたいのに……いいなぁ、今のうちにこっそり帰れないかなぁ)

47: 2012/11/10(土) 00:26:06.42 ID:0r6MLc0E0
蘭子「あれからしばらくの時が流れたが……(少し時間が経ちましたけど……)」

晶葉「帰ってこないな……少しフォローが不十分だったか。仲良くなれればとは思ったんだが……」

光「……」

乃々「……帰ってこないし、今回はお流れってことにしたいんですけど……」

光「いいや、大丈夫さ」

晶葉「大丈夫っていってもなぁ……仕方ない。先に……」


 ガッターンッ!

晶葉「な、なんだ!?」

蘭子「く、曲者!?(だ、誰ですか!?)」

??「フヒヒヒヒヒヒフハハハッ!」


輝子「ゴートゥヘェェエエエルッ!!! アッハッハッハッ!!!」

乃々「」

52: 2012/11/10(土) 00:33:59.96 ID:0r6MLc0E0
光「お帰り、輝子」

輝子「お、おうっ! さぁ、私の名を墓標に刻めェェッ! 星輝子、キノコ! シイタケ! エリンギ! ブナシメジィィイイ!」

晶葉「なっ、なんだいったい……!?」

光「実はアタシ、輝子に何度も拒絶されたんだ。それでも友達になりたくて、少しずつだけど距離を縮めていった」

晶葉「……それで?」

光「そしたら意外な趣味を知ってさ……輝子、メタル好きなんだ」

蘭子「だからといって、それが理由になるのか……?(でも、それとこれとに何の関係が……?)」

光「輝子はやる時はやる女なんだ。そしてやるべき時は自分の理想をトレースしたメタル輝子に『変身』する!」

晶葉「……ははっ、本当にお前の事務所のメンバーは個性的だな」

蘭子「面妖な……(なんということでしょう……)」

乃々「」

53: 2012/11/10(土) 00:40:22.62 ID:0r6MLc0E0
輝子「フハハハ、さぁ、私についてこれるかなァッ!? ヒハハハハッ!」

晶葉「……その、目がヤバいことになっているんだが」

光「あぁ、しばらくしたら落ちつくから大丈夫だ」

蘭子「それは問題ないと言えるのか……?(ほ、本当に大丈夫なんですかそれ……?)」

光「でも、かっこいいだろ?」

晶葉「……光のセンスは時々わからないよ」

光「えぇー!?」

輝子「歌うぜ! イェェエエアアアアァァァッ! キノコキノコキノコォォ!」

蘭子「……しかし、実に愉しそうではないか……フフッ、とても好いな(でも、本当に楽しそうですね……うらやましいかも)」

光「だ、だろ? うん! ほら、蘭子はわかってくれたぞ! 2対1だ!」

晶葉「いや、もう私はあえてなにも言わないからな?」

乃々「」

55: 2012/11/10(土) 00:48:16.01 ID:0r6MLc0E0
輝子「フ、フヒ、ヒヒヒ……あ、ありがとう、ございました……」

光「うん。やっぱりすごいな!」

晶葉「……まぁ、確かに。メタルはよくわからないが楽しそうだったのは認めるよ」

輝子「キ、キノコへの思い……歌ったから……フフ……」

蘭子「そなたの禁なる菌への思い、確かに受け取った……!(本当にキノコが好きだっていうの、伝わりました!)」

輝子「そ、そう……嬉しい……キノコとトモダチ……?」

蘭子「うむ!(はい!)」

輝子「……キノコのトモダチは私のトモダチ……フヒヒ……仲間……」

晶葉「とんでも理論だな、しかし……」

光「でも友達の友達は友達だろ?」

晶葉「……光もぶっ飛んでいるからバランスは取れているのかな」

光「ど、どういう意味だそれ!?」

乃々「……はっ!?」

57: 2012/11/10(土) 00:53:58.44 ID:0r6MLc0E0
乃々(ど、どういうことなのかな、あたしとおなじ人付き合いが苦手でおしゃべりとかむーりぃーっていってくれるタイプだと思ったのに)

乃々(蓋を開けたらなんだかよくわかんないけどギャンギャラリーンって感じの服来てよくわかんないこと言う人だったし……)

乃々(それになんだかもう和気あいあいとしたムードになっちゃってるし……)

乃々(あたしなんてここにいても邪魔なだけなんじゃ……あ……帰りたい……)

乃々(今なら帰っても……)

輝子「あ、あなたは、どう?」

乃々「ひゃぁっ!?」

輝子「ひぃっ!?」

58: 2012/11/10(土) 00:58:21.21 ID:0r6MLc0E0
乃々「な、なんですか……あなた……」

輝子「……キノコーキノコーホシショウコー♪」

乃々「……い、意味わからないんですけど……」

輝子「私の、名前……キノコの、トモダチ……」

乃々「ますます意味わからないんですけど……」

輝子「そう……でも、キノコとあなたはトモダチになりたがってる……」

乃々「……あたしの頭じゃ理解できなくなりそうなんですけど」

輝子「大丈夫、怖くない……フヒヒヒ」

乃々「そ、その笑い方が怖いんですけど」

62: 2012/11/10(土) 01:04:56.65 ID:0r6MLc0E0
輝子「と、トモダチ……なる……?」

乃々「そ、そんなの……む」

輝子「……ならない……?」

乃々「……む、むつかしいけど、考えるだけなら、してあげなくもありませんけど……」

輝子「……キノコが喜んでる……」

乃々「……意味わかりませんけど……」

輝子「キノコが嬉しいと、私も嬉しい……キノコは、他の人が嬉しいと、嬉しい」

乃々「……」

輝子「実は……喜んでる……? フヒッ」

乃々「そ、そんなこと全然ありませんけど!?」

63: 2012/11/10(土) 01:10:20.43 ID:0r6MLc0E0
乃々「だ、だいたいあたしばっかりじゃなくてそっちの……」

光「……」ジーッ

晶葉「……」

蘭子「……真に美しき光景かな(よかったですね、乃々さん……)」

乃々「え、あ、う……えっ、ぇっ……ど、どうして、みんな……」

光「輝子が他の人に積極的に話しかけるなんて、なかったし……いや、よかったなぁ……」

晶葉「なんだ、今回は私がいなくてもよかったかもしれないな」

蘭子「ぜひ、我が友としても一層の仲を!(私とも、友達として仲良くして欲しいです!)」

乃々「と、友達とか迷惑なんですけど……意味わかんないんですけど……」ボソボソ

光「あ、蘭子語が理解できるようになってる」

蘭子「おぉ……友よ!」

乃々「あっ……ち、違うんですけど……そういうのじゃなくて、えっと……」

64: 2012/11/10(土) 01:17:39.24 ID:0r6MLc0E0
光「まぁまぁ、照れなくてもいいじゃないか、な?」

乃々「あ、暑苦しいのとか、友達とか、本当にだめなんですけど……」

輝子「……大丈夫……あったかいところ、キノコはよく育つ場所になるから……フフ……」

乃々「……それって褒めてるようには聞こえないんですけど……」

輝子「心にキノコが生える……スクスク、じめじめ……すごくいい……」

乃々「さ、流石によくわかんないんですけど……」

晶葉「……彼女なりに褒めてるんじゃないかな。キミにも、余裕は生まれたか?」

乃々「……しょ、正直落ちつかないんですけど……帰りたいし……だけど……」

晶葉「だけど、どうした?」

乃々「ま、まぁまぁ……その、そんなに、気分は悪くなかった……かも……」

66: 2012/11/10(土) 01:23:10.79 ID:0r6MLc0E0
光「それならいいじゃないか! あはは!」

乃々「あ、あなたは苦手ですけど……」

光「あうっ!?」

乃々「ほ、他の人はまぁ、また、その……よ、呼ばれるなら……来ても、その、いいかもって……思いましたけど……」ボソボソ

蘭子「で、ではこれからは共に歩めると!(じゃ、じゃあこれからは仲良くお仕事もできるんですか!?)」

乃々「し、仕事は……アイドルとか……むーりぃー……」

蘭子「なん……だと……!?」


おわり


光「……笑えよ……」

輝子「あ……キノコ生えそう……」

晶葉「……まぁ、落ち込むなよ、な? 今度シャンバイザー作ってやるからさ」

光「本当か!?」

輝子「あ……キノコ枯れそう……」


本当におわり

67: 2012/11/10(土) 01:24:38.02 ID:0r6MLc0E0
14歳組は書いてて楽しいです。幸子いないとツッコミ良心心労枠が足りないです
もう少しキャラ同士が絡みやすいよう精進しますー

保守支援ありがとうございました!

69: 2012/11/10(土) 01:27:08.00 ID:hbM0xDYo0
やみのま

引用元: 蘭子「ククク……集え、真なる『瞳』に目覚めし者よ!」