1: 2020/02/14(金) 21:30:03.117 ID:RZP5bdAR0St.V.net
羽丘女子学園 学食

日菜「こうやってリサちーと一緒にご飯食べるの久しぶりな気がするなぁ」

リサ「まぁ2年のときはほとんど一緒に食べてたからねー」

日菜「なんか、るんっ♪とするー!」

リサ「そ、そう?ありがと。ちょっと照れちゃうかも……って、あれ?あそこにいるのは……友希那?」

リサ「ヒナ、ちょっとごめんね。おーい友希那~」

日菜「あっ」

リサ「友希那ーーー次の練習のーーーみんなはここが空いてるんだけどーーー」

日菜「……」

リサ「OK、ありがとーーーわかってるって!じゃあそういうことだからよろしくねーーーうん、またね」

リサ「ごめんヒナ、おまたせー☆」

日菜「……」

リサ「……ヒナ?どうしたの?」

日菜「いいよね~リサちーは友希那ちゃんと同じバンドで」

リサ「え?」

4: 2020/02/14(金) 21:35:01.312 ID:RZP5bdAR0St.V.net
日菜「パスパレも好きなんだけど……おねーちゃんと一緒のバンドだったらもっとお話出来たのになーって思って……」

リサ「いやいや、普段の友希那とバンドの友希那なんて全然違うよ?気軽にお話ーなんてテンションで話し掛けれないってば」

日菜「うーん、そーかなぁ……Roseliaのみんなでファミレス行った話とか、結構楽しそうだと思ったんだけどなー」

リサ「うっ、それは……」

日菜「てゆうか、リサちー友希那ちゃんとクラス一緒だよね?あれ?学校も一緒じゃない?あーっ!ズルいよ!リサちー!」

リサ「ちょぉぉっと待ったぁ!そんなこと言ったらヒナなんて、紗夜と一緒に住んでるじゃん!ズルなんてレベルじゃないでしょこれは!」

日菜「リサちーだって家、友希那ちゃん家の隣りだよね??しかも部屋覗けるんでしょ?てゆーか覗いてるじゃん!あたしは壁で遮られてるのに!!」

リサ「ヒナだって洗濯機の中覗いてんじゃん!紗夜の後狙ってお風呂入ってるじゃん!」

日菜「なっ……!?それの何が悪いんだぁー!!友希那ちゃんが着替える時間見計らって覗いてるくせにー!!」

リサ「ぐっ、ま、まぁ?ヒナには分かんないかなー友希那の可愛さっていうの?あの小動物的な愛らしさが」フッ

日菜「リサちーだって分かんないかなぁ、おねーちゃんの甘えたくなるようなあのフワァッとした感じ!」フフン

リサ「友希那は音楽に対してひたむきで、真面目で、そういうとこが応援したくなるというか支えてあげたくなるんだよねー甘えん坊のヒナには分かんないだろうけどね~!」

日菜「おねーちゃんは全部のことに真面目ですー!あたしはそっちの方が絶対にカッコいいと思うんだけどなー!」

リサ「友希那だって全部真剣だし!ただ、ちょっと苦手なこともあるだけで……でも、そういうときはアタシのこと頼ってくれるんだよね~!」

日菜「ぐぬぬ……もー、リサちーなんて知らないっ!!」ドンッ

リサ「アタシだって!!」バンッ

7: 2020/02/14(金) 21:40:01.498 ID:RZP5bdAR0St.V.net
Roselia練習日 スタジオ

リサ「……」ボー

友希那「リサ?」

リサ「……」ボー

あこ「リサ姉ー!」

リサ「えっ!?な、なにっ!?」

友希那「リサ、どうしたの?ボーッとして。それに、さっきからミスしてばかりだわ」

リサ「ご、ごめん……」

紗夜「今井さん、何かあったのなら言ってください」

リサ「え、えっと……その……」

友希那「もういいわ。リサ、今日は帰ってちょうだい。このまま練習を続けても意味がないと思うわ」

リサ「友希那っ……!」

リサ「み、みんな……ごめんね……」

バタンッ

燐子「今井さん、どうしちゃったんでしょうか……?」

紗夜「……」

8: 2020/02/14(金) 21:45:01.239 ID:RZP5bdAR0St.V.net
氷川家 リビング

紗夜「ただいま」

日菜「おねーちゃんおかえりー。」

紗夜「……」

~紗夜の脳内~

紗夜の妄想日菜『あっ!おねーちゃんおかえりー!今わんこの番組やってるから一緒にテレビ見よーよ!それからね!今日学校でねー!』

紗夜『はいはい、着替えてからね』

妄想日菜『はーい♪』ルンッルンッ

~~~

紗夜「……??」

紗夜「日菜……何かあったの?」

日菜「えっ?」

9: 2020/02/14(金) 21:50:02.161 ID:RZP5bdAR0St.V.net
日菜「何もないけど、なんで?」

紗夜「だってあなた、いつもなら『一緒にテレビ見よう』って言ってくるじゃない」

日菜「ええっ!?おねーちゃんあたしと一緒にテレビ見たいの!?えへへ、うれしーなー……///」

紗夜「そ、そうじゃなくて……」

紗夜「もうハッキリと言ってしまうけど、あなた、今井さんと何かあったの?」

日菜「え?リサちーと?」

日菜(お、おねーちゃん??何でこんなときだけ鋭いの……??)

紗夜「……」

日菜「……別に何もないかなー。それよりテレビ見よーよ!」

紗夜「え、ええ……」

10: 2020/02/14(金) 21:55:07.092 ID:RZP5bdAR0St.V.net
紗夜の部屋 友希那との通話

紗夜「という感じで、何やら今井さんの話題を避けているようなんです……」

友希那『なるほど……。そして私がリサの様子がおかしいと思った日と、紗夜が日菜の様子がおかしいと思った日が一致してる……これは間違いなさそうね』

紗夜「はい……」

友希那『でもあの2人が喧嘩だなんて』

紗夜「日菜には何度も助けられました。ですから、何か力になってあげたいのですが……」

友希那『私も同じ気持ちよ、紗夜。リサにはいつも助けられてきた』

友希那『だから今度は私達が彼女達を助ける番よ』

紗夜「湊さん……!でも、どうすれば……」

16: 2020/02/14(金) 22:00:01.192 ID:RZP5bdAR0.net
友希那『私はリサのように器用に慰めの言葉なんて言えないし、上手く仲を取り持つ言葉なんて、もっと分からないわ。紗夜、それはあなたも同じはず……』

紗夜「確かにそうですが……」

友希那『だからこそ、私達は私達のやり方でいかせてもらうわ』

紗夜「私達のやり方……?」

友希那『真向勝負よ。次の休日、4人でファミレスで話し合いましょう。2人にはお互いが来るというのは秘密にして、私はリサを誘うから、紗夜は日菜を誘ってちょうだい』

紗夜「確かに良い案だとは思いますが……そう都合良く来てくれるでしょうか……?」

友希那『大丈夫よ。リサは誘えばいつも来てくれるわ』

紗夜「そういえば日菜も誘うと無理矢理来ようとしてくれますね……どうしてなのかしら……?」

友希那『よく分からないけどこちらとしては都合が良いわ。とにかく、この日に決着をつけましょう』

19: 2020/02/14(金) 22:05:14.692 ID:RZP5bdAR0.net
休日

日菜「ふんふんふーん♪おねーちゃんからファミレス誘ってくれるなんて、うれしーなー♪」ルンッルンッ

日菜「何食べよっかなー♪あ、そうだ!おねーちゃん一緒にポテト食べようよ!」

紗夜「ぽっ、ポテッ!?……ひ、日菜がそこまで言うなら仕方ないわね……///」コホン

日菜「わーい♪」

~~~

リサ「ど、どしたの友希那~……めずらしーじゃん。友希那からご飯食べようなんて……」

友希那「そうかしら?」

リサ「そーだよー。も、もしかして気を使ってくれてるの……?」

友希那「ええ、リサには少し息抜きが必要と思ったのよ」

リサ「いいいや、だからってふふ2人きりって……ねぇ……?」

リサ(きっかけがきっかけだけに素直に喜べないけど……で、でもこんなのドキドキしないわけないよぉ~……)

リサ「あ、あのさ友希那……」

日菜「あっ、そーだおねーちゃ……」

リサ・日菜「「え゛っ!?!?!?」」

21: 2020/02/14(金) 22:10:41.802 ID:RZP5bdAR0.net
ファミレス

紗夜「取り敢えずドリンクバーを人数分注文したわ」

友希那「まさか紗夜達と出会してしまうなんて……すごい偶然だわ」

紗夜「ええ、私も驚きました。」

リサ(いやいや偶然にしては落ち着きすぎでしょ!こ、これってもしかしてアタシとヒナのことを察して2人が……?)

日菜(もー!なんでこうなるのー!?なんとかしてよーリサちー!!)

リサ(ア、アタシの方見られても困るんですけど!)

紗夜(すごく睨み合っているわ……)

友希那(沈黙が続いてる……どうやら、ここは私から切り出すしかないようね)

友希那「リサ、日菜、2人は最近ギクシャクしているようだけど、何があったのか話してくれないかしら」

紗夜「私も気になるわ。バンドの練習に支障が出るっていうのもそうなのだけれど……2人が仲良くしてないのは何か……こっちまでモヤモヤしてしまうの」

リサ(ごっめーん☆実は友希那と紗夜の魅力について語り合ってたらヒートアップしちゃってー)

日菜(あたしがリサちーは友希那ちゃんの部屋覗いてるーって言ったら逆に洗濯機覗いてるでしょー!って言われてー!)

リサ・日菜((い、言えない……こんなこと……))

23: 2020/02/14(金) 22:15:11.679 ID:RZP5bdAR0.net
リサ「えっと……」

日菜「うぅ……」

友希那「どうなのかしら?流石にここまで来たら話して欲しいのだけれど……」

リサ「あ」ガタッ

紗夜「あ?」

リサ「あー!そうだー!友希那、飲み物!取ってきてあげるねー☆」

日菜「??」

リサ(ちょっ、ヒナ!)

日菜「あ!あー!あたしもおねーちゃんの分取ってきてあげるよー!!」ダッ

友希那「はぐらかされてしまったわ……」

紗夜「でも、2人で行ってしまいましたよ?」

友希那「確かに……喧嘩してたんじゃなかったのかしら……?」

24: 2020/02/14(金) 22:20:03.946 ID:RZP5bdAR0.net
リサ「プハァーッ!氏ぬかと思ったぁーー!!」

日菜「ホントだよ~!」

リサ「まさか2人があんな計画立ててくるなんて……いやまぁらしいっちゃらしいのかもしれないけど……」

日菜「もういいよリサちー、仲直り!仲直りしよ!!」

リサ「ハハハ……そうだねー……」

日菜「……リサちー?」

リサ「ヒナ……」

リサ「アタシさ、ヒナと喧嘩した後、ふと思い出しちゃったんだよね……放課後でのこと」

日菜「放課後……放課後ってあのときの……?」

リサ「!……ヒナも覚えてるんだ!」

日菜「当たり前だよー!」

リサ「えー?アタシの名前も覚えてなかったのにー?」

日菜「んー、そうだっけー?」

リサ「あはは、ヒナらしいね~……」

26: 2020/02/14(金) 22:25:14.662 ID:RZP5bdAR0.net
羽丘女子学園 夕方の教室

リサ(ふー、危ない危ない。まさか忘れ物しちゃうなんてねー。ギリギリ引き返せてよかったぁー)

ガラッ

日菜「……?」

リサ(あ、あれって……)

リサ「やっほー☆日菜~誰か待ってるのー?」

日菜「えっ?別に誰も待ってないけど?……えーっと……」

リサ「っておーい;リサ!いまいりさ!クラス一緒でしょー!?」

日菜「リサちゃん……?あー!あのるんっ♪とするクッキーの人だぁ!」

リサ「く、クッキーの人って……あはは、まぁいいけど……」

日菜「それで、リサちゃんはあたしに何か用があったの?」

リサ「いや、アタシは忘れ物を取りに来ただけで……日菜は何で教室いるのかなーって思って……」

日菜「あたし?あたしかぁー……なんなんだろね……」

リサ「……」

27: 2020/02/14(金) 22:30:03.819 ID:RZP5bdAR0.net
リサ「ーーー日菜ってさ、普段は明るいんだけど、たまに物憂げな表情するよね」

日菜「え?あたしってそんな顔するの?」

リサ「うん、今だってそうだよ。上手く言えないんだけど……恋する乙女~的な?そんな顔してるぞぉ~☆な~んて…ね……何言ってんだろアタシ……」ハハ…

日菜「!……」キョトン

リサ「ご、ごめん……」

日菜「あたしね……」

リサ「……?」

日菜「おねーちゃんのこと、好きなんだ」

30: 2020/02/14(金) 22:35:05.716 ID:RZP5bdAR0.net
リサ(おねーちゃん……日菜って、確か双子…だったよね?そのお姉さんのこと…なのかな……?)

日菜「はは、変だよね……」

リサ「いいんじゃない?仲良し姉妹って素敵だと思うよ?」

日菜「そんなんじゃないよ」

リサ「えっ……?」

日菜「そういう好きなんかじゃないよ……それに仲も……昔は良かったけど、今はそんなに良くないんだ……」

日菜「多分、あたしがおねーちゃんのこと怒らせちゃうからなんだと思うんだけど……でも何が悪いのかもよく分からないし……」

リサ「日菜……」

日菜「なーんてね!冗談冗談!変なこと言っちゃってごめんねー。じゃ、あたしは帰ろっかなー」

リサ「へっ、変なんかじゃないよ!!」

日菜「えっ……」

リサ「ひ、日菜がそこまで言ってくれたからもう言っちゃうけど……アタシだって、アタシだって……」

リサ「アタシも!幼馴染でと、隣りのクラスの湊友希那のことがっ、す、すすっ///」

リサ(やばっ、いざ口に出すとなったら恥ずかしすぎて……声がっ……)プルプル

日菜「好きなの?」クワッ

リサ「わ、わぁ!?ひ、日菜!?!?」

33: 2020/02/14(金) 22:40:15.469 ID:RZP5bdAR0.net
日菜「好きなの?その子のこと?」

リサ「え、えぇっと……うん……///」

日菜「へぇ~」キラキラ

リサ(な、何かよく分かんないけど、アタシかつてないくらい日菜に興味を持たれてる!?)

日菜「どんなところが好きなのー?」

リサ「え、えっと頑張り屋さんなところ……とか?」

日菜「うんうん、それでそれで?あとはー?」

リサ「あ、あと……えっと、え、笑顔!笑顔が可愛いんだ~☆今は全然笑わなくなっちゃったんだけど……」

日菜「笑わない?なんで?」

リサ「ま、色々あったんだよ」

日菜「色々ってー?」

リサ「色々は色々!とにかく、アタシは昔みたいにまた友希那と一緒に笑い合いたいなぁーって思って頑張ってるの!……まぁ上手くいってないんだけど……」

日菜「ふーん……」

35: 2020/02/14(金) 22:45:03.602 ID:RZP5bdAR0.net
日菜「あたしもね、おねーちゃんとまた仲良く出来たらなーって思って声掛けてるんだけど、全然上手くいかないんだー」

リサ「うんうん、分かるよ。周りからは何で声掛けてるのって言われたりもして……でもアタシは諦めたくなくて……だってす、好きだし……!///」

日菜「あはは!なんか、あたしとリサちーって似てるね!」

リサ「り、リサちー……?」

日菜「うん!リサちー!」

37: 2020/02/14(金) 22:50:12.493 ID:RZP5bdAR0.net
日菜「あのねリサちー、あたし、おねーちゃんに毎日声掛けてたけど最近迷ってたんだ」

日菜「このまま毎日同じことして意味あるのかなー?って」

リサ「日菜……」

日菜「でもね!何かあたしに似てるリサちーの話を聞いたら、もうちょっと頑張ってみようって!そう思ったんだ!」

日菜「ありがとう!リサちー!早速帰っておねーちゃんに話し掛けてみるよ!じゃあね!」

リサ「あっ、ひっヒナっ!!」

日菜「んー?なにー?」

リサ「あのっ、アタシ……!またこういう話したいからさ……!」

リサ「絶対諦めないでね!」

日菜「とーぜん!おねーちゃんへの好きは誰にも負けないんだから!」

リサ「アタシだって!友希那への好きは誰にも負けないよ~☆」

リサ・日菜「「あはははは……」」

38: 2020/02/14(金) 22:55:03.426 ID:RZP5bdAR0.net
現在

リサ「アタシ……馬鹿だなー。あんな話出来ること自体幸せだっていうのに……その話で揉めちゃうなんて」

日菜「あ、あの……リサちー……」

日菜「ごめんね……」

リサ「ヒナ……ううん、アタシこそごめん。今回の件で身に染みたよ……こんな喧嘩するもんじゃないって。それと……」

リサ「やっぱりヒナはアタシの最高の友達だってこと!」

日菜「リサちー……!」

リサ「あはは……///」

日菜「早く戻らないと、おねーちゃん達すっごい怪しんでるよぉ~!」

リサ「わっ忘れてたぁ~!!」

リサ「と、とにかく!仲直りしたってことで、喧嘩の内容は適当な話にすり替えとこ!」

39: 2020/02/14(金) 23:00:10.650 ID:RZP5bdAR0.net
友希那「遅かったじゃない」

リサ「あはは~ごめんごめん、でもほら!アタシ達仲直りしたから~」

紗夜「本当に仲直りしたのかしら?」

日菜「う、うん!ほんと、くだらないことで喧嘩しちゃっただけだから……!」

友希那「それならいいのだけれど……でも、結局どうして喧嘩をしていたの?」

リサ「え、えーっと……犬か猫どっちが可愛いかで喧嘩しちゃって……」

紗夜「えぇっ?そんなことで……?はぁ……まぁ仲直りしたに越したことはないわ。でも、2人とも次からは気を付けるように」

リサ・日菜「「はーい……」」

友希那「全く……苦労かけさせないでちょうだい。それに、そんなの猫に決まってるんだもの」

紗夜「湊さん?」

友希那「どうしたのかしら紗夜」

紗夜「可愛いのは犬ですよね?」

リサ(あっ……)





引用元: 【バンドリ】日菜「いいよね~リサちーは友希那ちゃんと同じバンドで」リサ「え?」