1: 2014/10/27(月) 11:15:21.91 ID:23VTagBL0.net
伊織「はぁ~!? そんなの、明日取りに行けばいいじゃない」

美希「お願いデコちゃん、ついてきてほしいの」

美希「明日、提出しなきゃいけないものだし、今取りに行かなきゃだめなの」

伊織「うぅ~...。しっかたないわね~」

伊織「新堂。車だしなさい!」

美希「さっすがデコちゃんなの!!」
ぷちます!(14) (電撃コミックスEX)
3: 2014/10/27(月) 11:17:38.16 ID:23VTagBL0.net
~~~

伊織「ありがとう、新堂。すぐに戻ってくるから」

伊織「ほら!美希おきなさい!」

美希「あと5分~...」

伊織「だれの為に来てると思ってるのよ!」

伊織「ほら、行くわよ」

美希「は~~いなの」

4: 2014/10/27(月) 11:20:12.92 ID:23VTagBL0.net
カツーン カツーン

伊織「夜の階段って、音響くのね...」

美希「あはっ☆ もしかして、デコちゃん怖いの?」

伊織「なっ!? こんなの怖いわけないじゃない!!」

伊織「もう、子供じゃないんだから!」

美希「大丈夫なの! 何かあった時はミキが守ってあげるね!」

伊織「もう...」

6: 2014/10/27(月) 11:24:41.27 ID:23VTagBL0.net
伊織「それにしてもあんた、事務所の鍵はもってるの?」

美希「あ....」

伊織「.....はぁ~~。そんなことだろうと思ったわよ」

伊織「鍵がないんじゃ入りようがないじゃない」

美希「うぅ~...。大丈夫なの!」

美希「案外、小鳥が鍵かけ忘れたままかえOちゃったりして...」

伊織「いくらダメな大人だからってそこまで...」

ガチャ...

伊織・美希「...」

美希「あはっ☆! やっりぃーなの!!」

伊織「うそでしょ...」

美希「まぁまぁ、はやく用事を済ませて帰るの!」

伊織「この事務所、大丈夫なのかしら...」

伊織「心配になってきたわ...」

10: 2014/10/27(月) 11:32:11.61 ID:23VTagBL0.net
伊織「荷物は、みつかった?」

美希「うん!ありがとうなの、デコちゃん!!」

伊織「はいはい。感謝の証にこれから伊織様って呼ぶ事ね!」

美希「わかったのデコちゃん!」

伊織「...」

バタン!

美希・伊織「!!?」

伊織「な、何!?」

美希「だ、大丈夫なの!! 勝手に扉が閉まっただけなの!!」

伊織「それが異常なんじゃない!!」

伊織(そうだわ、なぜ最初にこの可能性を考えなかったのかしら...)

伊織(鍵が開いたままの事務所)

伊織(何者かが侵入したかもしれない...と。)

12: 2014/10/27(月) 11:39:03.54 ID:23VTagBL0.net
美希「たぶんミキも、今デコちゃんと同じこと考えてるの...」

伊織「こんな時ってどうしたらいいのかしら...」

伊織「そうよ、新堂を呼びましょう」

伊織「携帯携帯...っ! 車の中においてきたままだわ...」

美希「あ、美希もなの...」

伊織「事務所の電話は!?」

美希「あれ? つながってないの...」

伊織「そういえばまだ電気をつけてなかったけど...」

カチッ カチッ

伊織「つかないわね...」

美希「電気止まってるのかな?」

13: 2014/10/27(月) 11:42:50.68 ID:23VTagBL0.net
伊織「...」

美希「...」

美希「デコちゃん。行くの」

伊織「えっ!? 本気!?」

美希「さっき扉が閉まったのも、きっと風のせいなの」

美希「このままここで、ボーってしててもしょうがないの」

伊織「そ、それもそうだけど...」

美希「もとはと言えばミキのわがままだし...」

美希「万が一の場合デコちゃんは、ミキが守るの!」

伊織「美希...」

14: 2014/10/27(月) 11:48:04.78 ID:23VTagBL0.net
美希「それじゃあ、行くの...」

伊織「...」コクン

ギィィィィ...

美希「...」

伊織「...」

美希「あはっ☆やっぱり風のせいだったの!」

美希「ほら、だ~れもいないの!」

伊織「まったく、そんなことだろうと思ったわ!」

美希「でも、さっきまでのデコちゃん震えてたの」

伊織「そ、それこそ気のせいよ! まったく...」

伊織「さぁ、帰りましょう」

美希「今日は、デコちゃんと一緒にお風呂入るの~♪」

伊織「もう、しょうがないわね」

17: 2014/10/27(月) 11:50:15.13 ID:23VTagBL0.net
カツーン カツーン

伊織「...」

美希「...」

カツーン カツーン

美希「...」

伊織「...」

カツーン カツーン

カツーン カツーン

カツーン...

19: 2014/10/27(月) 11:52:07.51 ID:23VTagBL0.net
伊織「ねぇ、美希...」

美希「うん、デコちゃん...」

伊織「どうして、いつまで経っても下に着かないの...?」

20: 2014/10/27(月) 11:55:09.45 ID:23VTagBL0.net
美希「もう、何階降りたかわからないの...」

伊織「私の感覚がおかしくなったのかと思ったけど、あんたもなのね」

美希「降りても降りても階段なの」

伊織「これって...」

美希「抜けれないの...」

伊織「もう、なんなのよぅ...」

美希「で、デコちゃん泣かないで欲しいの。いったん事務所に戻ろう?」

伊織「え、えぇ...」

21: 2014/10/27(月) 11:58:15.76 ID:23VTagBL0.net
ガチャ、ガチャガチャ

美希「あ、開かないの...」

伊織「そ、そんなはず...さっきまで開いたじゃない!?」

美希「でも、開かなくなってるの!!」

伊織「うそでしょ...」

美希「...」

美希「そうだ!屋上にいくの!!」

美希「外に出れば、落ち着くと思うし...」

伊織「えぇ、そうね...」

24: 2014/10/27(月) 12:05:28.48 ID:23VTagBL0.net
~~~

美希「デコちゃ...伊織ちゃん。寒くない?」

伊織「えぇ...。大丈夫よ」

美希「本当にごめんなさいなの。ミキのせいで...」

伊織「あんたが気にすることじゃないわ」

伊織「私が着いていきたかったからついて行っただけだし」

美希「伊織ちゃん優しいの...」

伊織「ここでまってれば、新堂が迎えにきてくれるだろうし...もう、少しの辛抱よ」

美希「ぐ~~zzz」

伊織「...まったく。呑気なんだか、バカなんだか...」

26: 2014/10/27(月) 12:10:28.37 ID:23VTagBL0.net
~~~~

チュンチュン

伊織「ん...」

伊織「美希、美希!」

美希「んにゃ~あと5時間...」

伊織「いくらなんでも多過ぎよ!」ペシッ

美希「いった~~いの!!」

伊織「どうやら、迎えはこなかったみたいよ...」

美希「あふぅ...でも、朝になったし、きっとでられるの!」

伊織「そうね。それにしても、屋上でも案外寝れるものなのね」

美希「それは、二人が一緒だったからなの☆」

伊織「あんたはどこでも寝れるでしょーが」

美希「むぅ...」

27: 2014/10/27(月) 12:13:25.55 ID:23VTagBL0.net
~~~

伊織「事務所、開いているかしら?」

美希「ちょっと、よってみるの!」

ガチャ

美希「開いたの!」

伊織「あ、あれは...」

千早「...」

真「...」

美希「真く~~ん!!」ダッ

伊織「そういえば二人は、朝から営業だったかしら...」

伊織「なんにせよ、よかったわ」

28: 2014/10/27(月) 12:17:32.25 ID:23VTagBL0.net
伊織「千早、真。聞いてちょうだい!昨日ね...」

千早「...」

真「...」

美希「ま~こ~と~くん?」

真「...」

伊織「ちょっと、無視するんじゃないわよ!」

真「...千早。営業のあと、ボイスレッスンしてくれないかな?」

千早「えぇ、構わないわ」

美希「むぅ~! 二人して無視するなんてひどいの!!」

美希「気分悪いわ!行きましょう!!」

美希「真君のべ~~!」

バタン

真「あれ? さっきだれかいたような...」

千早「そう? 気のせいじゃないかしら」

30: 2014/10/27(月) 12:20:17.87 ID:23VTagBL0.net
~~~

伊織「あぁ~お風呂入りたいわ」

伊織「美希、早く帰りましょう」

美希「真くんったら、ひどいの...」

伊織「あとで、私からきつくいっとくから」

美希「うん...」

カツーン カツーン

33: 2014/10/27(月) 12:28:51.82 ID:23VTagBL0.net
カツーン カツーン

美希「なんで...なんで出ることができないの?」

伊織「...」

美希「伊織ちゃん...?」

伊織「美希、こんな話しってる?」

伊織「ある異世界の扉を開くと、そこから出ることができなくなって...」

伊織「一方、現実の世界での存在がなかったことになる...って話」

美希「それって...。じゃあ、もしかしてミキたち...」

伊織「えぇ、だから昨日、いつまでたっても新堂の助けがなかったのかもしれないわ」

美希「真くんたちがミキ達を無視していたのも...」

伊織「無視していたんじゃなくて、見えていなかったんじゃないかしら...」

美希「そ、そんな...」

34: 2014/10/27(月) 12:37:58.33 ID:23VTagBL0.net
美希「それじゃあ、ミキたちどうなっちゃうの?」

伊織「このままじゃ、一生ここから出られなくなるわ」

伊織「誰にも気づかれずにね」

美希「そ、そんなのいやなの...いやなのーー!!」

美希「ハニィーー! 助けて欲しいのぉぉ!!」

伊織「落ち着きなさい! きっと、出られる方法があるはずよ」

伊織「今は取り乱す時じゃないわ」

美希「う、うん...。ごめんなさいなの...」

「よいしょっと...。ふ~、この年で階段がつらくなるなんて...」

伊織・美希「!!」

36: 2014/10/27(月) 12:40:04.72 ID:23VTagBL0.net
P「はやく、エレベーターつけてくれねーかなーっと...」

P「お前たち、こんなとこで何してんだ?」

伊織「あ、あんた! 私たちの事が見えるの!?」

美希「ハ、ハニィィ!!」

P「見えるも何も...。見えてるんだし...」

伊織「よ、よかった...。実は...!」

37: 2014/10/27(月) 12:43:55.55 ID:23VTagBL0.net
~~~~

P「なるほど...」

伊織「...」グスッ

P「ん? どうしたんだ...?」

伊織「まさか、真剣に聴いてくれるなんて思ってなかったから...」

P「二人が真剣だってのはわかるよ。プロデューサーだからな」

P「ただごとじゃなさそうってのは、見ればわかるし...」

美希「ハニィ...怖かったよぉ....」

P「よしよし、それじゃあ戻ろうか」

38: 2014/10/27(月) 12:46:49.47 ID:23VTagBL0.net
伊織「戻るって...?」

P「異世界の扉からこっちに入ってきてしまったんだろ?」

P「なら、その扉から出れば...」

ガチャ

千早「プロデューサー、おはようございます」

P「おう、おうはよう」

真「プロデューサーおはようございまーす!!」

P「おはよう真、今日も元気だな」

真「へへぇー!」

伊織「本当に、私たちの子とは見えてないみたいね...」

美希「真くん...」

P「大丈夫。すぐに見えるようになるよ」

千早「プロデューサー?」

P「ん?あぁ、なんでもない」

41: 2014/10/27(月) 12:52:43.48 ID:23VTagBL0.net
P「それじゃぁ、みんな、ちょっと下がっててくれ...」

真・千早「??」

伊織「な、何する気なのよ...」

P「この扉を...」

P「よいしょっと!!」

ガッシャーーーーン!!

真「!!? いきなりどうしたんですか!!?」

千早「これは...」

伊織「これで、見えるようになるの?」

真「うわぁっ!? いきなり伊織と美希が!?」

美希「ま、真くーん!」ダキッ

伊織「よ、よかった...。本当によかった...」

千早「プロデューサー、説明願います?」

P「ははっ、実はな...」

42: 2014/10/27(月) 12:58:00.52 ID:23VTagBL0.net
~~~

真「そんなことが...」

千早「にわかには、信じがたいけど...。二人とも大変だったのね」

美希「本当によかったの...怖かったよ~」

伊織「わわわ、私は別にビビッてなんかいなかったんだから!」

P「さぁ、みんな。今日も1日がんばろうか」

春香「おっはようございまーす!」

春香「ってうわぁ! 事務所の扉が!!?」

美希「あ!春香!」

真「あぁ、これはね...」

千早「春香は信じてくれるのかしらね」

伊織「もう、本当に大変だったんだから。実はね...」

春香「なんで、誰もいないのに、扉が壊されているんだろう...」

みんな「え...?」


~fin~

43: 2014/10/27(月) 13:01:18.41 ID:GV34PieZ0.net
仲間増えただけかよwwww

44: 2014/10/27(月) 13:01:38.40 ID:3iMXhoSM0.net

50: 2014/10/27(月) 13:20:07.75 ID:23VTagBL0.net
みきいお、いいよね

引用元: 美希「事務所に忘れ物しちゃったの」