1: 2013/03/06(水) 23:14:05.29 ID:DwnyN1100

2: 2013/03/06(水) 23:14:58.43 ID:DwnyN1100

モバP「突然何を言い出すかと思えば……」

幸子「照れなくても良いんですよ。ボクは可愛いことを自覚しているので、そういったことに寛容なんですから」

P「……百歩譲って、アイドルをそういう目で見ているとしても、幸子のことをそうは見ないな」

幸子「またまた、そんなこと言って。ボクは気にしませんよ?」

P「幸子は可愛いけど、まだ子供だしな。ほら、まだ買い物を続けるんだろ? 荷物は持ってやるから、そろそろ行こう」

幸子「……な、なんか今日は暑いですね。春になったばかりなのに、不思議だなー」

3: 2013/03/06(水) 23:16:08.49 ID:DwnyN1100

P「そうか? ちょうど良いくらいだと思うが」

幸子「ボクは暑いんですよ。ああ、こんなに暑いと胸元が蒸れてきちゃいますね」

P「襟から風を送るほどか……? それに幸子の着てる服、薄着だし」

幸子(ふふ、可愛いボクがここまですれば、プロデューサーさんだって意識するはず)

P「……お前もアイドルだし、ほどほどにしておけよ。俺はちょっともよおしたから、トイレに行ってくる」

幸子「え、ちょっとプロデューサーさん――行っちゃった……」

幸子(あれ、思ってた反応と違うような)

幸子(てっきり、もっと慌てふためくかと思ってたのに)

4: 2013/03/06(水) 23:19:33.92 ID:DwnyN1100

幸子(おっと、可愛く転んでしまった! プロデューサーさんに下着が見られたかも――)

P「大丈夫か、幸子? 足首を捻ったりとかは」

幸子「え、あ、大丈夫です。少し擦り剥いちゃいましたけど」

P「そうか、無事でなによりだ。ほれ、ハンカチと絆創膏」

幸子「準備が良いですね、プロデューサーさん」

P「転びそうなアイドルがけっこう多いからな。処置は自分でできるか? すまんが、俺は少しトイレに行きたくてな……」

幸子「ボクなら当然処置くらい出来ますよ。気にせず行ってきてください」

P「ああ、悪いな。行ってくるよ」

幸子(……下着、見られてなかったのかな)


5: 2013/03/06(水) 23:20:55.06 ID:DwnyN1100

幸子「うどん屋ですか」

P「ここのざるうどんは美味しいぞ」

幸子「可愛いボクにはもっとお洒落な食べ物が似合いますけど、プロデューサーさんのオススメというなら食べてみましょう」

幸子(そうえばプロデューサーさんとご飯を食べるとき、いつも麺類を食べてる気がする)

幸子(偶然かな?)

6: 2013/03/06(水) 23:23:20.31 ID:DwnyN1100

幸子「ん……ちゅる……ちゅぱ……」

幸子(音を立てて食べるなんて下品だし、なによりも可愛くないはず)

幸子「ちゅるるる……ん、はぷ、ごくっごくん……ぷはぁ……」

P「……幸子は麺類を食べるのが苦手そうだな」

幸子「ボクの可愛い口は小さいので、どうしても上手く食べれないんですよ」

幸子「ちゅぅうう、ん、んん……美味しいです。プロデューサーさんがすすめるだけありますね」

P「そうか。幸子の口に合ってなによりだよ」

幸子「ところで、プロデューサーさんは箸が進んでいないようですけど、食べないんですか?」

P「俺は……ちょっとトイレに行ってくるよ。待ちきれないなら、払っておくから先に見たい所を見て良いぞ?」

幸子「ボクはそんなせっかちな女じゃありませんよ。どうぞ、行ってきてください」

P「たびたびすまんな」

幸子(プロデューサーさん、今日はお腹の調子が悪いのかな)

幸子(あと一軒くらいで買い物は済ませよう。そして、そのときにまたアピールを)

7: 2013/03/06(水) 23:26:06.08 ID:DwnyN1100

幸子「たくさん買いましたね。いやぁ、可愛いとどんな服でも着こなしてしまうから……」

P「そうだな。幸子が可愛いせいで俺の腕が震えてるよ」

幸子「嬉しさで、ですか? ふふーん、可愛いボクの荷物を持てるんですから、当然ですね!」

P「もうそれで良いよ……。それじゃ、荷物は後部座席に積んでおくから、幸子は助手席に乗っていいぞ」

幸子「なにを言ってるんですか。それくらい手伝いますよ」

P「幸子は天使だなぁ」

幸子「天使よりも可愛いですけどね」

幸子(荷物を積み終えてから……)

8: 2013/03/06(水) 23:28:25.25 ID:DwnyN1100

P「ありがとな、幸子」

幸子「ボクは可愛くて気が利くから、当然ですよ」

P「それじゃ、帰るとするか――」

幸子(今だ!)

P「うわ!? なんだ、どうしたんだ?」

幸子「……ご褒美ですよ。可愛いボクに抱きつかれるんだから、何にも勝るものでしょう?」

9: 2013/03/06(水) 23:31:21.90 ID:DwnyN1100

P「するにしても外はまずいぞ。早く離れろ」

幸子「大丈夫ですよ。誰も見てないですし」

幸子(プロデューサーの背中、温かい。……これだけすれば、さすがに意識してくれるよね)

P「分かった、分かったから一回離れよう。続きは事務所に寄ってから、な?」

幸子「続きだなんて、プロデューサーさんったら……。いくらボクが可愛いからって、がっつき過ぎですよ」

P「言葉のあやだ。ほら、もう離れなさい。そして車の助手席へゴー」

幸子(プロデューサーさん、全然慌ててないな……。やっぱりボクは子供としか)

10: 2013/03/06(水) 23:32:16.63 ID:DwnyN1100

P「幸子はアイドルでもあるし、一人の女の子なんだ。安易にそういうことはをしちゃ駄目だ」

幸子「それくらい、分かってますよ」

P「……トイレ、行ってくる。車に乗っておくんだぞ?」

幸子(やっぱりプロデューサーさんは、ボクのことを意識してくれないんだ)

幸子(……もっと、早く生まれたかったな)


11: 2013/03/06(水) 23:34:18.24 ID:DwnyN1100

P「幸子、ちょっと事務所に行っていいか? 十分くらいで戻るから」

幸子「もしかして、『続き』するんですか?」

P「するわけないだろう。仕事みたいなもんだよ」

幸子「……そうですか。良いですよ、行ってきてください。待ってますから」

P「ん、悪いな」

幸子(着いて行くような気分じゃないもの)

12: 2013/03/06(水) 23:35:39.73 ID:DwnyN1100

幸子「プロデューサーさん、遅いな」

幸子(まだ五分も経ってないのに、寂しくなってきた)

幸子(……ちょっと覗くくらい、良いよね)

14: 2013/03/06(水) 23:38:43.87 ID:DwnyN1100

「――で、――子が本当――くて!」

「はいは――わかり――」

幸子(扉の向こうからプロデューサーさんの声が)

幸子(よく聞き取れないけど、話し相手はちひろさんかな)

幸子(楽しそうだな、プロデューサーさん。ボクと買い物してるときよりも、ずっと楽しそうだ)

幸子「ちぇ、ボクの方が可愛いのに……」

幸子(腹いせに盗み聞きしてやろう。……腹いせにならないかもしれないけど)

16: 2013/03/06(水) 23:39:57.58 ID:DwnyN1100

P「もうですね、幸子は色気が有り過ぎて辛いんですよ!」

幸子「――え」

17: 2013/03/06(水) 23:42:25.42 ID:DwnyN1100

ちひろ「分かりましたって。手を出さないでくださいね」

P「だからここで溜まった気持ちを吐き出してるんです。じゃなきゃ帰り道に幸子を狼しちまいますって!」

ちひろ「聞きます。聞きますから、早く吐き出して幸子ちゃんの所に行ってあげてください」

P「では手短に……。もうね、幸子の故意と天然のアピールを避けるのが辛くて」

ちひろ「はいはい」

18: 2013/03/06(水) 23:44:38.78 ID:DwnyN1100

P「胸元をパタパタされるわ、転んで下着がチラッと見えるわ、工口ティックにうどんを食べるわでして」

ちひろ「最後のはプロデューサーさんの自意識過剰です」

P「本当に工口いんですって! あげくに背後から抱きしめられるわけですよ。……正面からだったら、俺の職が無くなるところでした」

ちひろ「あなたは中学生ですか……」

20: 2013/03/06(水) 23:48:18.13 ID:DwnyN1100

P「もう買い物中に、何度トイレに行ったか分かりませんよ……」

ちひろ「中学生以下でしたね。いや、以上ですか?」

P「本当、幸子可愛い。帰りも、少し気落ちしてる幸子が可愛くて可愛くて」

ちひろ「……あー、もうそろそろ十分経つんじゃないですか?」

P「え、もうそんな時間ですか。それではちひろさん、また明日」

ちひろ「はい、また明日。……送り狼にならないようにしてくださいね」

P「そのための会話ですよ。いつもありがとうございます」

ちひろ「アイドルのためですから」

P「……どうもです」

21: 2013/03/06(水) 23:51:28.17 ID:DwnyN1100

P「念のため、トイレに行っておこうかな」

P「ふぅ……って、あれ? 事務所の扉が少し開いてる。来たときに閉め忘れたかな」

23: 2013/03/06(水) 23:53:56.31 ID:DwnyN1100

P「すまんな、幸子。遅くなった」

幸子「べ、別に構いませんよ。ボクは可愛いし心が広いから!」

P「お、おう。なんか元気になってるな。なにかあったのか?」

幸子「……少し、嬉しいことがあっただけですよ」

P「そうかそうか。なんにせよ、元気になったのは良いことだ」

幸子「ええ、良いことでした」

24: 2013/03/06(水) 23:56:58.90 ID:DwnyN1100

P「幸子、家に着いたぞ」

幸子「そうですね」

P「ん、降りないのか?」

幸子「プロデューサーさん」

P「おう、どうした」

幸子「――ボクのうどんの食べ方、エOチでした?」

25: 2013/03/06(水) 23:59:46.09 ID:DwnyN1100

P「……なんの話だ」

幸子「転んだときも、下着が見えてたらしいですし」

P「さ、幸子? まさか、あの話を聞いていたのか?」

幸子「ボクが正面から抱きつかなくて良かったですね」

P「す、少し、トイレに――」

幸子「それにトイレに行く理由も……」

P「すいませんでした」

26: 2013/03/07(木) 00:01:59.00 ID:xZUOi/KH0

幸子「良いですよ。今日言ったように、ボクはそういったことに寛容ですから」

幸子「でもまあ、やっぱりプロデューサーさんはボクの魅力にメロメロだったわけですね!」

P「あー……、確かにそうだな」

幸子「買い物に行くたびにボクの可愛さを堪能してたわけですか」

P「……そういうことになるかな」

幸子「そのたびにトイレに行って……その、発散してたと」

P「ああ……」

幸子「ふふーん、プロデューサーさん」

27: 2013/03/07(木) 00:03:31.87 ID:xZUOi/KH0

幸子(プロデューサーさんは、いつも我慢してたんだ)

幸子(ボクは可愛いから、今度からは我慢なんてさせてあげない)

幸子「いくらボクが可愛いからって、性的な目で見過ぎですよ!」

幸子(いつか手を出してね? プロデューサーさん)


                      おわり

28: 2013/03/07(木) 00:04:05.00 ID:NdM8C8Q3o

可愛かった

29: 2013/03/07(木) 00:04:25.78 ID:ayg8PiGY0

幸子はかわいいなぁ!

引用元: 幸子「いくらボクが可愛いからって、性的な目で見過ぎですよ!」