1:◆akxYH/Bu0M   2014/08/21(木) 19:46:33.47 ID:jl169dvy0

・艦これのキャラと俺ガイルキャラのssです

・オリジナル設定です

・誤字許して

・キャラ崩壊注意

・のんびり



2: 2014/08/21(木) 19:47:43.97 ID:jl169dvy0
八幡「艦娘?」

平塚「そうだ」

八幡「えっと、なんすか? その艦娘ってのは」

平塚「私もよくわからんのだが、深海凄艦ってのは知ってるだろ?」

八幡「むしろ知らない人なんていないんじゃないですかね?」

平塚「言ってみろ」

八幡「はぁ……、1年ほど前から突如として世界中の海洋に現れた謎の艦隊ですよね」

平塚「その通りだ、奴らによって我々は制海権をほとんど失って経済の破綻が危惧されている」

比企谷「日本はほとんどの資源を輸入に頼てますからね、助け合ってもいつかはボロが出るってことですね、
そう考えると助けをいらない俺は勝ち組ってことですかね」

平塚「君は助けがいらないんじゃなくて、助けを貰わないように遠ざけてるだけだろ」

八幡「侵害ですよ先生、それで艦娘ってなんですか? 新しいおむすびの一種なんすか?」

平塚「私もよくわからんが、どうやら深海凄艦に唯一、抵抗できるものらしい」

八幡「抵抗? 世界中の軍隊が束になっても勝ってなかったんじゃないんすか?」

平塚「知らん、しかしこの話は最重要機密情報だと聞いている」

八幡「ハハハ、先生もそんな冗談を言うんですね」

平塚「残念ながら事実だ」

八幡「いやいや」

平塚「事実だ」

3: 2014/08/21(木) 19:48:48.65 ID:jl169dvy0
八幡(え? なにこれついに先生は恋人欲しさの欲求で厨二病という新たなステータスに昇ちゃったの?)

八幡「それが事実だとして、なんで一般の高校生と歳くt」

平塚「なにかな」ニコッ

八幡「わ、若い美人教師がそんなことを知っているんでせいうか?(恐怖のあまりに噛んじゃったよ俺)」

平塚「どうやら、全国民の様々なデータベースを引き合わせた結果該当したらしい」

八幡「は? 該当ってなんすか? まさかドッキリ宝くじとかでお金でももらえるんですか?」

平塚「真面目に聞け」

八幡「はぁ、それで該当って何にですか?」

平塚「対深海凄艦用に新しく設立された新日本海軍の司令官にだ」

八幡「は?」

平塚「君はその司令官、私は君の監督として選ばれた」

八幡「はひ?」

平塚「これが書類だ」バサッ

八幡「先生ちょっと待ってください、どういうことすか?」

平塚「説明しただろ」

4: 2014/08/21(木) 19:50:07.32 ID:jl169dvy0
八幡「いや、あれだけの説明で理解なんて彼の雪ノ下雪乃様でも無理ですよ」

平塚「そうだな」

八幡「そうだなって……、あの艦娘ってなんすか?」

平塚「それはよくわかってないらしいが人型兵器だということだ」

八幡「はぁ……? それでなんで俺が選ばれるんすか?(おいおいおい、先生の厨二設定はついにここまできちゃったんですか?)」

平塚「その艦娘とコミュニケーションをとれる者は屈強な精神力や性格の有無で決まるらしい」

八幡「クラス、いやこの日本屈指のぼっちである俺が選ばれるなんて、選んだ人は随分と目が無いんですね」

平塚「自分で言うなよ……、しかし精神力ならそれなりにあるじゃないか」

八幡「ゴキブリ並ですからね、それに毎日のように氷の女王からの罵倒を耐え抜いてますし、八幡ってすごい」

平塚「まあいい、詳しい話は明日の土曜日だ」

八幡「へ? 休日というオアシスになぜ学校に?」

平塚「詳しい話をするって言ったろ、それに君が勤務するところにも案内が来るらしい、私はまだ納得してないというのに」

八幡「これって先生の妄想話なんすよね? いつまで俺を付き合わせるんすか?」

平塚「事実だ、事実、分かったらこの紙に日程が書いてあるからちゃんとくるんだぞ、来なかったら分かってるよな?」

八幡「ちょ、ちょっと分かりませんね、それに休日は小町を鑑賞するという……」

平塚「わ か っ た か ?」ジロッ

八幡「は、はひぃぃぃ」



5: 2014/08/21(木) 19:52:29.32 ID:jl169dvy0
-奉仕部部室-


八幡「……」ガラッ

結衣「ヒッキー遅い!」

雪乃「あら、随分と遅い登場なのね、遅刻谷くん」

八幡「来た瞬間に罵倒とかやめてくんないですかね」

結衣「ヒッキーなにしてたの?」

八幡「平塚先生に呼ばれてたんだよ」

雪乃「あなた、またなにか犯罪を犯したの?」

八幡「サラッと、前科があるように言わないでください、なんかよくわかんねぇけど明日こいって言われたんだよ」

結衣「なんで? まさか先生とデート!? ヒッキーきもい!」

八幡「チゲぇよ、なんでそういう解釈になるんだよ、それに学校に行くんだよ」

雪乃「!?」ガタッ

八幡「なんだよ」

雪乃「あの比企谷くんが休日に学校行くなんて、明日は人類滅亡の日なのかしら」

八幡「それで人類滅亡したら生きてけねぇよ人類」

雪乃「あら、あなたは生きていけるでしょ?」

八幡「ゴキブリだからっとか言うんじゃないだろうな」

雪乃「違うのかしら?」

八幡「ゴキブリなのは俺の精神力であって身体的には一般人と同じだ」

雪乃「驚いたわ、そんな事実があったんなんて」

八幡「驚きだな、驚愕だな、アンビリーバボーだな」

雪乃「今すぐテレビに取材を申し込んだほうがいいわね」

八幡「やめてくんない? 俺はひっそりと暮らしたいんだよ、それにあまりに騒がしいと俺って氏んじゃうんだぜ?」

結衣(空気だなー……)


6: 2014/08/21(木) 19:58:58.39 ID:jl169dvy0
-次の日-


小町「お兄ちゃんどっかいくの?」

八幡「学校」

小町「お兄ちゃんもしかして熱でもあるの!?」

八幡「いやねぇよ」

小町「なんか用でもあるのー?」

八幡「用がなかったら行かねぇよ、平塚先生に呼ばれてんだよ」

小町「気をつけてねー」

八幡「はいはい(まさか平塚先生から10件もメール着てるなんて思わなかったわ)」ガチャッ

7: 2014/08/21(木) 20:01:48.22 ID:jl169dvy0
-学校-

平塚「来たか」

八幡「うっす(半強制的に来させたんだろ!)」

平塚「会議室に行くぞ、そこに来てもらうことになってる」

八幡「うーっす」

平塚「まったくなんでこんなことに」

八幡「先生、昨日はなしたこと未だによくわかんないんすけど」

平塚「それについても詳しくはなされるだろ、私自身よくわかってないんだ」

八幡「そうすか」

平塚「そういうことに生徒を巻き込むのはどうかと思うが、国からの指示でな」

八幡「く、国?(おいおい、どんなことに巻き込まれるんだよ……、そろそろドッキリネタばらし起きねぇかな)」

平塚「大丈夫か比企谷」

八幡「大丈夫な方がおかしいでしょう先生」ガクブル

平塚「私は大丈夫だけどな」ブルブル

八幡(めっちゃ足が震えてますよ!)

9: 2014/08/21(木) 20:08:45.89 ID:jl169dvy0
平塚「こ、ここここここだ」

八幡「先生、おち、おっおっおっお゛っ」カクカク

平塚「お前こそ落ち着け! 赤べこみたいになってるぞ」

八幡「あ、赤べこってドドドドドドドドド!!!」

平塚「落ち着け比企谷、大丈夫だから」

八幡「は、はぃぃ」

平塚「平塚、比企谷到着しました」コンコン

??「どうぞー」

平塚「初めまして、私は総武高校で教師をしている平塚静です。」

??「よろしく」

八幡(何だあの高そうなスーツは! 格が違うと本能的にいちゃってますぅ!!)

平塚「比企谷、自己紹介しろ」

八幡「わらわら、わらしは比企谷八幡でしゅ(もうヤダ)」

??「君は面白いなー!」トントン

八幡(気さくなおっさんかもしれん)

山本「私は新日本海軍の山本です。。」

平塚「よろしくお願いします」

11: 2014/08/21(木) 20:12:24.90 ID:jl169dvy0
八幡(新日本海軍新日本海軍新日本海軍……)

山本「資料の方は読んでいただきましたか?」

平塚「はい、しかし私では理解できないところも多くありました」

山本「それでは説明しよう、座ってくれ」

八幡「は、はい」スッ

平塚「どうぞ」

山本「そうだね、とりあえず艦娘から説明する」

八幡「ひゃい」

山本「艦娘は唯一として深海凄艦を倒す能力をもつんだ」

平塚「はぁ……」

山本「申し訳ないが発生理由は不明だ、深海凄艦のように突如として現れたからな」

八幡(もう帰っていっすか?)

山本「しかし艦娘は人類を攻撃しない、それどころか深海凄艦を倒す力を持っているのだ」

平塚「超能力のようなものですか?」

山本「少し違うな、実際に見てもらった方が早いかもしれん」

八幡「?」

12: 2014/08/21(木) 20:13:38.07 ID:jl169dvy0
山本「入ってきてくれ叢雲」

ガラッ

叢雲「いちいち命令しないで」

八幡(お、女の子? うちの制服じゃねぇな?)ジッ

叢雲「気持ち悪い、見ないで」

八幡「しゅいませしゃん!!(なにあれ怖いんですけど!)」ブンッ

平塚「山本さん、この子は?」

山本「彼女の名前は叢雲、艦娘だよ」

八幡「へ?」

平塚「は? えっと、なにかの冗談ですか?」

山本「冗談じゃないぞ、叢雲、艤装を見せてくれ」

叢雲「はぁ? なんでそんなに命令されないといけないわけ?」

山本「頼む」

叢雲「うっざ」スッ……ガチャン

八幡「!?(何もないところから!?)」

平塚「なっ!?」

山本「これが艦娘だ、この艤装で深海凄艦を倒すことができるんだ」

13: 2014/08/21(木) 20:15:03.03 ID:jl169dvy0
平塚「……それはそこまでの力があるんですか?」

山本「叢雲、そこの窓から海に向かって一発撃ってくれないか」

八幡「 」ポカーン

叢雲「いやよ」

山本「叢雲」

叢雲「うっざいわねぇ」

山本「叢雲ッ」ギロッ

叢雲「……わかったわよ」

八幡(なんやら訳ありって感じだな)

叢雲「行くわよ、耳を塞いでおきなさい」

 ドンッ………バシャアアアン!!

平塚「!?」

八幡「すげぇな……」

山本「信じてもらえましたかな、この他にも沖に行けば偽装を船に変えることもできる」

八幡(なにそれ興奮する)

平塚「それで、司令官というのは?」

山本「見ての通り、艦娘はなかなか人間に心を開いてくれんのだ」

叢雲「……」ジッ

14: 2014/08/21(木) 20:16:45.41 ID:jl169dvy0
山本「しかし、艦娘も戦闘をするには燃料だって弾薬だって必要だ、だから人間との関係も切ることはできんのだ」

八幡「はぁ」

山本「そこで艦娘の司令官の力に該当する人物をありとあらゆる情報を照らし合わせた結果」

平塚「彼に白羽の矢が?」

山本「そうだ、彼には艦娘の司令官となって深海凄艦を倒してもらいたい」

平塚「お断りします」

八幡「先生?」

平塚「私は教師です。自分の教え子がそんな危ないことに巻き込まれるのをわかっていて「はい分かりました」というとでも思いましたか」

山本「これは人類の問題だ、それに司令官の仕事をしながら学校に通ってもらっても構わない」

平塚「そういう問題じゃありません、彼はまだ高校生です。それは彼に兵士になれと言っているものでは?」

山本「ああ、高校生の兵士なんてものは世間が許すはずがないだろう」

平塚「ええ、ですから」

山本「しかしこんな壊れしまった世間で今更、常識だとか言っている場合じゃなんだ、国家の存亡危機なんだよ」

八幡(壊れた世間か)

叢雲「……」ジッ

八幡(?)

15: 2014/08/21(木) 20:19:58.84 ID:jl169dvy0
平塚「そんな高校生を兵士にする時点で国家は既に腐敗してます」

山本「彼がやらなければ国家は滅亡するのかもしれんのだ」

平塚「彼が司令官に務まる器には見えませんが」

八幡(え、ちょっとひどい)

山本「既にデータとして確定しているんだ、それにその補助として平塚先生にも勤務をお願いしているんだ」

平塚「お願い?」

山本「ああ、そうだな。 これは国からの強制命令だ」

平塚「……っ」

八幡(あれ? 俺ってどうなるの?)

叢雲「うっさいわね」

山本「叢雲」ギロッ

叢雲「なによ」

八幡(マズイな、とりあえず艦娘ってのはよくわかんねぇけど、この山本って人と叢雲の関係は後々で大きなズレがくる)

平塚「……比企谷、お前はどうしたい」

八幡「えっと」

平塚「本来ここで止めるのは教師の役目だ、しかし状況が状況だ、先生を許してくれ」

八幡「いいっすよ(あー……俺の平穏な日々はどこいちまったんだろうなぁ)」

八幡「俺、やります(てか拒否権ねぇだろ)」

16: 2014/08/21(木) 20:42:46.20 ID:jl169dvy0
-鎮守府-

八幡「ちけぇ……」

平塚「まさか学校から三十分とはな……」

叢雲「グズグズしないで早く歩いて」

八幡「お、おう、すまん」

山本「それでは私は執務があるので東京に戻ります」

平塚「あ、分かりました」

ブロロロッロ

平塚「くそ!なんだあの糞ジジイ!!!」ガシガシ

八幡「先生、その石には罪はありません」

叢雲「アンタたちも大変だったわね」

八幡「ま、まあな……(距離感が分からん)」

平塚「どうなってるんだ全く」

八幡「広いな、ここってほかに誰かいんの?」

叢雲「なにタメ口聞いてんのよ」

八幡「しゅ、しゅいません」

17: 2014/08/21(木) 20:43:43.01 ID:jl169dvy0
叢雲「いないわよ、整備とかは全部妖精さんがやってくれるわ」

八幡「妖精さん?」

平塚「ファンタジーだな……」

叢雲「そこのドックに行きましょ」

八幡(これから八幡はどうなっちゃうの? 小町助けて)

叢雲「これが妖精さん」

整備妖精「オッス」

平塚「信じられん……」

八幡「先生、ここは日本ですよね?ファンタジーな世界じゃないですよね?」

叢雲「何言ってんのよ」

叢雲「ほら、行くわよ」

八幡「小町助けて小町助けて小町助けて小町助けて小町助けて……」ボソボソ

平塚「 」ポカーン



18: 2014/08/21(木) 20:45:32.03 ID:jl169dvy0
叢雲「ここはこの資料を使うのよ」

八幡「お、おぅ……」

平塚「 」ポカーン

八幡「む、叢雲さん」

叢雲「叢雲でいいわよ」

八幡(女子を呼び捨てとか緊張するのでやめてもらいたい)

八幡「叢雲って意外と面倒見いいんだな」

叢雲「な、なにいってんのよ!」バコッ

八幡「痛い!」

叢雲「せいぜい迷惑かけないように頑張りなさい」

八幡(なんか雪ノ下に似てるな、暴力雪ノ下って呼ぼう)

叢雲「あんた、司令官にいきなりなれって言われてどう思った」

八幡「驚」

叢雲「……え? それだけ」

八幡「えっと不安とか驚きました」

叢雲「普通に喋ってよ」

八幡「いやお前から言ったんじゃねぇか……」

八幡「そりゃ、なんつーか驚いたっていうか理不尽って感じだ」

19: 2014/08/21(木) 20:46:40.38 ID:jl169dvy0
叢雲「理不尽ね」

八幡「お前もそう思ってんだろ」カキカキ

叢雲「え?」

八幡「聞いた話だと艦娘も自分がどうやって生まれたか分からないって聞いたぞ」

叢雲「気づいたときには海にいたわね」

八幡「そんなわからない状況なのに深海凄艦と戦わされて、よっぽどお前のほうが理不尽だと思うけどな」

叢雲「そうね」

八幡「山本さんってやつもなんだか信用できねぇしな、平塚先生を抜いて信用できそうなのはおまえしかいないし」

叢雲「え」

八幡「山本さんはなんかあるんだろ? お前だって異常に毛嫌いしているぐらいだ」

叢雲「別に、ただちょっと扱いが横暴だけよ」

八幡「そりゃ、お前は所詮は兵器だもんな」

叢雲「っ!」

八幡「兵器ってのは人に使わえるもんだ、だからそいつがどんな扱いしても知ったことはねぇよ」

叢雲「アンタ!」

20: 2014/08/21(木) 20:47:06.94 ID:jl169dvy0
八幡「でも俺はゲームで出てくる弱い武器でもしっかりと取っておくタイプなんだ」

叢雲「は?……っ」

八幡「俺はゲームの中でもフレンドはいねぇからな、あらゆる事態に備えるために取っておくんだ大事に」

叢雲「アンタ、口が下手ね」クスッ

八幡「う、うるせぇ」カキカキ

平塚「……フッ」

八幡「先生、意識戻ったんなら言ってくださいよ」

平塚「すまないな、比企谷が珍しく他人に気を使った言葉を言っていたからな」

八幡「俺はいつも他人の意識に触れないように気を使ってますよ」

平塚「そ、そうだな」

叢雲「友達いないの?」

八幡「友達を作る必要がないだけだ」

叢雲「アンタ……」

平塚「そろそろ十九時になってしまう、帰るか」

八幡「そっすね」

叢雲「何言ってんのよ」

平塚「?」

21: 2014/08/21(木) 20:49:05.51 ID:jl169dvy0
叢雲「平塚?だっけ? あんたは帰ってもいいけど、ここの司令官のあんたは帰れないわよ?」

八幡「え? まさかのブラック企業? 労基に訴えていいですかね」

叢雲「あんたがここ離れたらもしもの時どうするのよ、馬鹿じゃないの?」

八幡「おいまて、まさか」

叢雲「そこのドアの向こうは寝室よ、それにそっちのドアはキッチン、ここであんたは暮らすのよ?」

八幡「なん……だと?」

平塚「まてまてまて、まずいだろそれは」

叢雲「上からの命令よ、まったく」

八幡「絶対いやだ! 俺は小町のもとに帰るんだ!!」

叢雲「いい!? 深海凄艦に対抗する力を得るってことはそれだけ狙われるのよ!」

八幡「いつでも指示できるようにってことか」

叢雲「そうよ、分かったらさっさとその資料に目を通しなさい」

八幡「なんだこれ、深海凄艦に対する戦術?」

叢雲「私は夕飯作るから見ときなさいよ」

平塚「わ、若い男女が2人で生活は教師として許さんぞ!!」

八幡(教師としては……?)

叢雲「私は兵器よ、間違えないで」

八幡「……」

平塚「し、しかしな」

22: 2014/08/21(木) 20:50:00.07 ID:jl169dvy0
八幡「大丈夫っすよ先生、俺はリスク負う真似なんてしませんよ」

平塚「そうか、仕方がないな……、家族には私から連絡しておく」

叢雲「それなら既に山本がしたわよ」

平塚「あのクソじじい」

八幡「せめて小町の声でもきくか……」スッ

八幡「……おい、なんで電波建ってねぇんだよ」

叢雲「当然でしょ、ここは最高秘密基地よ? 妨害電波流してるに決まってるじゃない」

八幡「外の連絡はどうすんの?」

叢雲「明日になったらここ専用の電話が届くわ」

八幡(あれ? これって軽く監禁じゃないですかね?)

叢雲「学校には通えるんだし、いいでしょ」

八幡「おい、俺の生活範囲は家と学校とか思ってんじゃねぇぞ」

叢雲「ほかにどこがあんのよ」

八幡「ほ、本屋とか……? えっとあとは……ないな」

叢雲「ほら」

23: 2014/08/21(木) 20:51:23.65 ID:jl169dvy0
平塚「それじゃあ、私は帰宅するぞ」

叢雲「明日は休日だし学校の仕事が終わったらすぐここに来なさいよ、あとこのことは他言無用」

八幡「ずっとか?」

叢雲「いや、近々、国民に艦娘を公表するらしいわ」

平塚「なら、私は帰るぞ……」

八幡「おつかれさましたー」

叢雲「お疲れ」

平塚「あ、ああ(比企谷がなにげに順応性高いんだが……)」

 バタン

叢雲「明日は一通りこの施設の運用方法と戦闘実戦、それと任務についてとかいろいろ説明するわね」

八幡「お、おう」

叢雲「インスタンドのカレーがあるからそれでいいでしょ」

八幡「ああ」

八幡(ああ……愛しの小町様助けて……)

叢雲(他の人間はいやだったけどこいつだったらなんとかやっていけそうな気がする……)




24: 2014/08/21(木) 20:52:12.35 ID:jl169dvy0
-朝-

叢雲「起きなさい」

八幡「小町ー、あともうちょっと」

叢雲「何言ってんのよ」ドカッ

八幡「痛い! お兄ちゃんは小町をそんn……あれ? 誰だおまえ?」

叢雲「叢雲よ」ズガズガ

八幡「あぁ……そうだったわ、てか蹴らないでください」

叢雲「今日は仕事があるんだから早くしなさい」

八幡「おう……(専業主夫とはなんだったのか)」




-2時間後-

八幡(朝からカレーはきつかった……)

叢雲「ここのドック使うわよ」

建造妖精「おっす」

八幡「おーっす(普通に挨拶してる俺ってすごい☆)」

叢雲「それじゃあ艦娘建造について説明するわね」

八幡「はーい」

叢雲「まず妖精さんに資材の使用量を言うの」

八幡「うむ」

叢雲「あとは向こう側の倉庫から資材とかいろいろとってくるからあとは待つだけ」

八幡「え?それだけ?」

叢雲「それだけ」

26: 2014/08/21(木) 20:53:19.94 ID:jl169dvy0
八幡「それで艦娘が誕生するの?」

叢雲「ええ」

八幡「まじかよ、どうなってんの艦娘」

叢雲「はやく妖精さんに言ってよ」

八幡「えっと―――」





叢雲「まさか4ドック全部使うとは」

八幡「ダメだったかのか」

叢雲「資材には限りがあるから気をつけなさいよ」

八幡「おう」

叢雲「次は実戦ね」

八幡「なにそれ?俺って氏んじゃう?」

叢雲「この辺はまだ弱い奴しかいないわよ、でももっと先にいけば氏ぬ可能性は高いわね」

八幡「艦娘もか?」

叢雲「ええ、そりゃもちろんよ」

八幡「……そうか」

叢雲「ほら行くわよ」



28: 2014/08/21(木) 21:09:20.96 ID:jl169dvy0
八幡「んでどうすんの? 海は広いなー」

叢雲「しっかりしなさいよ」

八幡「してますよ」

叢雲「よっと」ガチャン

八幡「おぉ、それってどこから出してんだよ」

叢雲「感覚よ、感覚」

八幡「それは答えになってません」

叢雲「ふぅ」タッ

八幡「え? 水の上に浮いた?」

叢雲「艦娘は水の上を滑走するのよ」

八幡(ますます不思議だな……)

叢雲「あんた離れてなさい」

八幡「ん?」


チカッ……バシャアアアアアアアアア!!ドボオオオオーーーン

八幡「 」ベショヌレ

八幡(あ…ありのままに今、起こったことを話すぜ!)

八幡(叢雲の偽装が消えたと思ったらいきなり船が現れたぜ!!おかげでびしょ濡れだぜ!!パンツ冷たい!)

叢雲「だから言ったのに」

八幡「おせぇよ」ベチョベチョ

八幡「んでなんだこれ? えっと……モクラム?」

叢雲「ムラクモよ、特型駆逐艦5番艦の叢雲よ」

八幡(あぁ、これが艤装から船にするってことか、すげぇな! なんかおらワクワクするど!)

叢雲「早く乗りなさいよ」




八幡「はえーな」

叢雲「通常の駆逐艦とか全然違うわよ」

29: 2014/08/21(木) 21:14:39.04 ID:jl169dvy0
八幡「やべぇ、酔ってきそう」

叢雲「吐いたら海に落とすわ」

八幡「叢雲の姉貴、勘弁してください」ウプッ

叢雲「だらしないわね」

八幡「こ、ここにも妖精さんはいるんだな」

叢雲「武器の操作とか任せてるのよ、私だけでも動かせるけど、負担が減らせるのよ」

八幡「そ、そうか」

妖精「深海棲艦はっけんだよー!」

叢雲「来たわね!艦種は!」

妖精「駆逐イ級ダヨー」

八幡「い、い級ってなんだよ」

叢雲「そこの本に書いてあるでしょ! いよいよ戦場ね!」

八幡(小町、助けてください、お兄ちゃんはどうしてここにいるのでしょう)

叢雲「砲撃準備よ! 一気に距離を詰める!」

妖精たち『イエッサー!』

31: 2014/08/21(木) 21:34:18.38 ID:jl169dvy0
-鎮守府-


八幡「ちょ、ちょっと休憩」ウプッ

叢雲「せっかくの初勝利ってのにまったく……」

八幡「普段、引きこもってるからこういう激しい場所はっ!」ウプッ

叢雲「先が心配だわ」

八幡「はぁはぁ……」

八幡(やべぇよやべぇよ、八幡こんな激しいとは思わんかったぞ☆)

叢雲「建造終わってそうだから行くわよ」

八幡「お、おう」トボトボ

叢雲「新しいメンバーはどんな子かしらね」

八幡「さあな(もっと心優しい方がいいです、なんというかほら……)」

叢雲「さっさとしなさいよ!」

八幡「俺はガラスのハートだから、もっと丁寧に扱ってくれ」

叢雲「何言ってんのよ」

八幡(最近なんだか罵倒になれちゃったんだ☆テヘッ)

叢雲「妖精さん、新しい子きてる?」

妖精「バッチリだよー!」

八幡「へぇ……、どれどれ」

妖精「自己紹介どうぞー!」

曙「特型駆逐艦曙よ。 って、こっち見んな! このクソ提督!」

八幡「 」

不知火「不知火です。 ご指導ご鞭撻、よろしくです……? 何でしょうか? 不知火に落ち度でも?」ジロッ

八幡「 」

夕張「はーい、お待たせ。夕張です!」

八幡(よかった)

鳳翔「航空母艦、鳳翔です。 よろしくお願いしますね」

八幡(マリア様)

叢雲「叢雲よ、よろしく。……あんたもなんか言いなさい」

八幡「あ、ああ、えっと……? ここの司令官の比企谷八幡だ、よろしく」

曙「ヒキガエル?」

八幡「俺帰っていいか?」

41: 2014/08/21(木) 22:14:14.41 ID:jl169dvy0
不知火「ダメです」

鳳翔「提督にそんなこといっちゃダメよ」

八幡(マリア様!)

夕張「賑やかね」

八幡「な、なんつうかみんな女なんだな、男はいないのか?」

叢雲「いないわよ」

八幡「へ、へー(あ、あれ? これって俺もついにリア充の仲間入なのか!?)」ニヤニヤ

曙「キモいわね、何笑ってんのよ」

八幡「しゅ、しゅいません」サッ

八幡(こ、小町助けて! お兄ちゃんのメンタル持たないよ!)

不知火「それで、これからの予定は?」

叢雲「えっと、このあとは集団での戦術を話して……、部屋決めて役割決めて終わりって感じよ」

夕張「りょーかい」

曙「何してんのヒキガエル」

八幡「そろそろ泣くぞ」

曙「泣けば?」

八幡(辛いぜ☆)

44: 2014/08/21(木) 22:20:07.44 ID:jl169dvy0
叢雲「次は役割分担ね」

鳳翔「私が料理の方作っていいでしょうか?」

夕張「いいんですか? 一番手間がかかる役割だと思うんですけど」

鳳翔「いいですよ」

八幡「俺の味噌汁作ってくれ」

鳳翔「はい」ニコッ

八幡(天女様ッ)ニヤニヤ

不知火「提督、顔がにやけてます」

曙「本当に気持ち悪いわね」

八幡「おい、それ以上言われるとトラウマ思い出して泣いちゃうぞ」

叢雲「メンタル強いわね」

八幡「ゴキブリ並の精神力と自負してるからな」

平塚「いま、戻ったぞー、って……なんか増えてるだと」

叢雲「建造したからよ」

鳳翔「鳳翔です」

夕張「夕張よ」

不知火「不知火です」

曙「曙よ、よろしくねオバサン」

八幡「 」

叢雲(地雷?)

平塚「曙ちゃん?今なんて言ったのかな」ニコッ

八幡(満面の笑)

曙「オバサンっていったのよ、なに? なんか文句ある?」

平塚「フフフ」ニコッ

夕張「……っ」

平塚「比企谷くん、ちょっと曙ちゃんを借りていいかしら」

八幡「ど、どどどどうぞ、ご自由に!」

曙「ちょ、ちょっと! なんで勝手に決めてんのよクソ提督! ババア掴むな!」

平塚「フフフ」ゴオオオ

曙「ひぃぃ! あ、あの……す、すいま」

平塚「遊ぼうか」


バタンッ


イヤアアアアアアアア……

八幡(恐るべし!)



45: 2014/08/21(木) 22:28:51.80 ID:jl169dvy0
曙「静お姉さま静かお姉さま静かお姉さま静かお姉さま静かお姉さま……」ボソボソ

八幡(ちょっとあの娘大丈夫なのか)

叢雲「何をしたのよ」

平塚「いや、ちょっと教育だよ」

夕張「怖いわね……」

鳳翔「ご飯できましたよ」

平塚「すまないな、私の分まで」

鳳翔「いえいえ」

夕張「美味しそうな匂い!」

叢雲「人数増えたら執務室じゃなくて、食堂で食べないといけないとね」

鳳翔「明日からは食堂ってことで」

八幡「いいぞ……って、おぉ!(すげぇ、うまそう)」

平塚「これはすごいな!」

叢雲「なかなかやるじゃない」

夕張「はやくはやく」

曙「お姉さまお姉さまお姉さまお姉さま……」ブツブツ

47: 2014/08/21(木) 22:39:28.47 ID:jl169dvy0
みんな『いただきます!』オネエサマオネエサマ……



八幡「う……、うまい!(これはあの雪ノ下を越えるんじゃないか!?)」

平塚「驚いた! ここまでの味とは!!くぅ! 一杯やりたいなぁ!」

鳳翔「焼酎ならここに」コトッ

平塚「なんて出来る人なんだあなたは!」

鳳翔「注ぎますよ」コトッ

平塚「くぅぅ~! あ~! いきかえるぅー!」

八幡(残念だなこの人……)

叢雲「お、美味しいじゃない」

夕張「これっておかわりありますか!」

曙「オネエサマオネエサマ」

八幡(まじで曙ちゃん大丈夫なの? 大丈夫なんでしょうか? お兄ちゃん心配だぞ)

平塚「ところで比企谷」

八幡「なんですか」

平塚「ちょっと適応しすぎじゃないか?」

八幡「?」

48: 2014/08/21(木) 22:40:55.05 ID:jl169dvy0
平塚「いや、もっとこれだけ状況が変わったら困ったりするはずだが」

八幡「先生、あまり俺を舐めないでくださいよ、こんな状況、中学時代にイメトレしてますよ」

平塚「おいそれって」

八幡「いや、妄想じゃないよ? イメトレだからね? ここ大事」

不知火「提督が可哀想な人だとよくわかりました」

八幡「おい、どうしてそうなる」

不知火「気にしないでください」

八幡「そろそろ泣いちゃうゾ☆って心の中で思っておこう」

夕張「声に出てるから」

八幡「なんだと……」

平塚「あと、妹には電話したのか?」

八幡「あっ」

平塚「あの妹のことだ、激怒されるぞ」

叢雲「私忘れてたわ、はいこれ」スッ

八幡「なにこれ、普通のスマホじゃねぇか」

叢雲「ここ専用の通信機よ」

八幡(なんかいろいろ高機能なんじゃねぇか、これ売ったらどんだけもらえるかな?)

夕張「提督、それ売らないでよね」

八幡「な、何を言ってるんだお前は」

鳳翔「本当に売る気だったんですね……」

八幡「ばっか、そんなわけないですよ」

夕張「なんか提督の性格が分かってきた気がする」

不知火「売ったら許しませんので」

八幡「なにこれ俺って確信犯なの?」





49: 2014/08/21(木) 22:52:41.23 ID:jl169dvy0
平塚「いいから、かけてこい」

八幡「ちょっと行ってきますね」

八幡(なんだこれ、どうやって使うんだ?)

八幡(小町の番号はしっかり覚えてるぜ!!)ピッ

プープープー……

小町『はい、比企谷小町ですが』

八幡「あ、小町? オレだよオレ」

小町『小町はそんな詐欺に引っかかるほどアホじゃないです、それでは』

八幡「おい、待つんだ小町、お兄ちゃんだぞ」

小町『もう、心配したんだよ』

八幡「いや、その……すまん」

小町『なんかスーツの人がよくわかんないこと言ってお兄ちゃんはどっかに行ったっていうし!』

八幡(小町のお花畑の頭だと理解できなかったか)

小町『いつ帰れるの!』

八幡「いや、わからん」

小町『えっ!? どういうことなのそれ? お兄ちゃんいないと寂しいよ?あっ、今の小町的にポイント高い』

八幡「オー高いぞ高い」

小町『じゃなくて! 本当にどういうことなの!』

八幡「いや、ちょっとここだと話づらいから、後日話すってことでいいか」

小町『絶対だからね』

八幡「おうおう」

小町『体に気をつけてね』

八幡「すまんな、愛してるぜ小町」

小町『お兄ちゃんちょっとヒクよ』ピッ


50: 2014/08/21(木) 23:05:27.39 ID:jl169dvy0
平塚「帰るぞ」

八幡「おつかれっす」

叢雲「お疲れ様」

曙「お、お疲れ様、お姉さまッ!」

不知火「お気を付けて」

夕張「ここに住めばいいと思うんだけど」

鳳翔「そうですよね」

平塚「いや、それだと周りに甘えてしまうからな、やはり自分のことは自分でやらなければ」

八幡「そうっすか」

平塚「じゃあ」ガチャッ

鳳翔「さて、寝る準備でもしましょうか」

曙「やっと帰ったわねあのバb!」バシッ

八幡「そ、それ以上いうな!」

曙「ちょっと! 人の口を抑えないでよ! このクソ提督!!」

51: 2014/08/21(木) 23:07:25.46 ID:jl169dvy0
八幡「いいから窓の外みてみろ」

平塚「……」ジーーー

曙「ひぃぃぃぃ!!!」

八幡「だろ?」

曙「べ、別にあんたに感謝なんてしないんだから!」

八幡(ツンデレだと!?)ゴクリ

夕張(ツンデレ!?)ゴクリンコ

曙「お風呂行くわ、覗くんじゃないわよクソ提督」

八幡(ツンデレなの? ツンデレでいいでしょうか! 八幡初のツンデレにビックリ☆)

夕張(ええ、あれはツンデレです!)

八幡(こいつ直接脳内に…!)

叢雲「コイツと夕張はなんで見つめ合ってんの?」

不知火「仲がいいんですね」


52: 2014/08/21(木) 23:21:11.75 ID:jl169dvy0
曙「早くしなさいよクソ提督!」

八幡「なんだよ、待っててくれてたのか」

曙「み、みんなが待っていただけよ!」

叢雲「朝からうるさいわよ」

曙「なに!」

叢雲「うるさいって言ってんのよ」

八幡(何でしょうかこの内輪もめみたいな空気)

曙「うっざいわね!」

八幡「おいおいおい、お前ら朝から喧嘩するなよな?」

2人『黙れ』

八幡「ひゃい!!(え! なにあの目! 女の子がするような目つきじゃなかったですよ!)」

不知火「おはようございます」

八幡「お、おう」

アーダコーダ ワーギャァー

不知火「どうしたんですかこれ」

八幡「分かるだろ、喧嘩だ喧嘩」

53: 2014/08/21(木) 23:21:54.00 ID:jl169dvy0
不知火「提督が止めてください」

八幡「お、俺って陰ながら支えるタイプだからこういうのは論外なんですよ」

不知火「役に立ちませんね」

八幡「おい」

不知火「不知火に任せてください」スタスタスタ

叢雲「なによ!」

曙「邪魔する気!?」

不知火「……っ」ボソボソ……ギロッ

八幡(なんだろう、あの中でものすごい恐ろしいことが行われている気がするゾ☆)

叢雲「さ、さてご飯でも食べるわね」

曙「そ、そうね」

不知火「そうですね」

八幡「何したんだよいったい……」

不知火「気にしないでください」


60: 2014/08/21(木) 23:40:58.49 ID:jl169dvy0
八幡「なにこれ誘拐するの?」

運転手「お待ちしておりました、比企谷様」

叢雲「学校への送迎よ」

八幡「そ、送迎? なにそれ? 羞恥プレイじゃないですか」

叢雲「いいから早く行きなさいよ」

八幡「お、おう……」

叢雲「今日も建造する?」

八幡「任せたわ」

叢雲「いってらっしゃい」

八幡(学校行った時の周囲の目が怖い)






-総武高校-


アレヒキタニクンジャネェ? ナンデクロヌリノクルマカラ? オカネモチ? ナニアレ?


八幡(なにこれ、動物園のパンダ? てか堂々と車で行くとかなにが国家機密だよ)


77: 2014/08/22(金) 09:17:35.73 ID:4v8Xhi6j0
>>1です。完全に寝落ちしてました(´・ω・`)

>>76完全に間違えてました
八幡のキャラ崩壊しゃーせん!

79: 2014/08/22(金) 09:35:56.43 ID:4v8Xhi6j0
-教室-


結衣「ヒッキーなにあれ!」

八幡(ですよねー)

八幡「なんだよ朝から、あんまり教室で話しかけてくるなよな」

結衣「なんであんな高そうな車で学校にきたの!」

八幡「あ、あれだよあれ、親戚のおじさんが来ててな、それで送ってもらったんだ」

結衣「なるほど! それなら納得!」

八幡(アホな子で助かった)


-放課後-

平塚「比企谷」

八幡「なんですか」

平塚「お前は部活に行かずにそのまま帰っていいぞ」

八幡「はい」

結衣「えっ! 部活こないの?」

平塚「用事があるらしい」

八幡「そうなんだよ、つーわけで今日は帰らせてもらうぞ」

結衣「んー、分かった、ゆきのんにも伝えとくね」

八幡「ああ」



運転手「お待ちしておりました」

八幡(ですよねー)

エーナニアレ キョウノアサモイタヨネ ヒキタニクンパネェ


81: 2014/08/22(金) 09:50:10.96 ID:4v8Xhi6j0
-鎮守府-



望月「望月でーす、ちょっと休んできていい?」

初雪「初雪です……ちょっと引きこもってくる」

八幡「ナイスアイデア」

叢雲「何言ってんの」

八幡「んで、今日は何するんだよ……」

叢雲「沖に出て集団戦術をやるわよ」

曙「うわ、クソ提督」

八幡「クソ提督?あまいな、俺はゴキブリ並の精神力を持ち合わせてるからな、そんなもので沈む俺でもないさ」

夕張「卑屈ですね……」

不知火「司令、どうしますか」

八幡「ゲッ、こんなにやることあんの? これって書類をちょろまかしてやったことにすればよくない?」

曙「ダメに決まってんでしょ、うっざいわね」

八幡(ツンツン曙め)

夕張(ツン90%ですね、私としてはもうちょっとデレが欲しいんですねぇ)

八幡(え? なに? なんでこの子、直接、脳内に話しかけてきてんの?)

叢雲「なにしてんの2人とも」

不知火「心で通じ合う何かがあるんでしょう」

82: 2014/08/22(金) 09:55:10.16 ID:4v8Xhi6j0
-沖合-


八幡(おいなんだよこれ、すげぇ立派な艦隊じゃん)

叢雲「いないわねー」

不知火『敵、見当たりません』

曙『さっさと出てきなさいよ』

鳳翔『偵察機、飛ばしますね』

夕張『ちょっと、みんな待ってよ』

叢雲「あんた、なんか指示したらどうなの?」

八幡「え? あぁ……いや、指示つってもな(何やればいいか分かんないんですけど)」

叢雲「はぁー、ほんとに大丈夫?」

八幡「司令官変わろうぜ」

叢雲「何言ってんのよ馬鹿」



84: 2014/08/22(金) 10:07:44.07 ID:4v8Xhi6j0
-鎮守府-

八幡「すげーなおい、全勝じゃねぇか」

叢雲「当たり前よ」

八幡「これって俺、いらなくね? いらないよね? みんなに気づかれないようにフィールドアウトしていいよね?」

曙「何言ってんのよクソ提督!」

鳳翔「これから敵が強くなるとやはり、司令官がいませんと戦いにくいですよ」

八幡(その指示ができないんですけど)

叢雲「そうえば、望月と初雪以外にあと2人たぶんドックにいるから」

八幡「資材考えて建造やれって言ったの誰だよ」

叢雲「うるさい」

鈴谷「鈴谷だよ! にぎやかな艦隊だね。よろしくね!」

熊野「ごきげんよう。 わたくしが重巡熊野ですわ」

叢雲「よろしく」

八幡「 」

鈴谷「おー! 提督でしょー? ちーっす!」ポンッ

八幡「お、おう、比企谷八幡だ」

熊野「よろしくてよ」

八幡(え、何この娘、なに俺にソフトタッチしてるの? え? あれな娘なの?)

85: 2014/08/22(金) 10:08:42.58 ID:4v8Xhi6j0
鈴谷「さーて、鈴谷たちの部屋はどこー」

熊野「案内をお願いしますわ」

八幡(八幡の天敵が来ちゃったぞ)


鈴谷「おぉ~う、うまそーなカレーじゃん!」

熊野「いただきますわ」

鳳翔「どうぞ」

夕張「福神漬けもっと欲しいな」

八幡「賑やかだなおい」

叢雲「そうね」

平塚「酒だ酒、酒をもってこい」

八幡(なんでこの人ナチュラルに混じってんの)

鳳翔「どうぞ」コトッ

曙「お、お姉さま、ど、どうぞ」

八幡(怯えてる曙ちゃんかわいい)

夕張(そうですね)

八幡(ねぇ、それどうやってやってんの?)

夕張(さあ?)

鈴谷「提督~、明日からは鈴谷たちもつかってよねぇー」

八幡「おう(つかう? 使うってどんなことにでもいいんですか? 期待しちゃっていいですか?)」

不知火「司令、顔がにやけてます」

八幡「気のせいだ気のせい」

平塚(比企谷は変わったな……、昔とは比べ物にならんな、ちょっと皮肉っぽさは残ってるが)

鳳翔「どうぞ」

平塚「ああ、すまないな(こんな世の中だ、どんなやつも変わっていくんだろうな)」


89: 2014/08/22(金) 12:34:50.77 ID:4v8Xhi6j0
望月「あ~これいいねー」

初雪「おいしい……」

八幡「つか、これからってどうすんの?」

叢雲「どういうこと?」

八幡「沖に出て敵倒して帰ってくるが日課になるわけ?」

叢雲「本部からの任務とか届くでしょ」

八幡「まあ、そうだな……」

鳳翔「しばらくは近辺の海域で慣れないといけませんね」

八幡「だけどさ、これってなんのためにやってんだよ」

曙「は?何言ってんのクソ提督、深海棲艦を倒すんでしょ」

八幡「いやいや、いくらなんでも世界中の海洋にいる深海棲艦をすべて駆逐とか無理だろ」

不知火「そうですね」

八幡「だったら、いつ終わりがくるんだ? 俺らはずっとここで戦えってことなのか?」

鈴谷「まー……そういうことでしょ」

八幡「冗談じゃねぇぞ……」

熊野「とりあえずは日本の海上貿易路の安定ですわね」

八幡(それはなんの解決にもなってない、イタチごっこになるのがオチだ……)

望月「めんどいなー」

夕張「んー、なんか引っかかる」

八幡「叢雲、ここ以外に艦娘の鎮守府ってどこがあるんだ?」

叢雲「まだ試験段階だから確かあと2箇所あるってきたわ」

平塚「裏がありそうだなって顔をしてるな比企谷」

八幡「そんなこと思ってないっすよ」

96: 2014/08/22(金) 13:33:24.26 ID:4v8Xhi6j0
>>95
くっ、バレたか(´・ω・`)

後々気づいていつ指摘されるかおどおどしてました、気をつけます!しゃーせん!

97: 2014/08/22(金) 13:34:28.90 ID:4v8Xhi6j0
平塚「そうか」フッ

叢雲「とりあえず明日の予定を言うわよ」

望月「手短にねー」





-夜-


八幡(そろそろ寝る準備するか……、あぁ、小町に会いたい)テクテク

鈴谷「おーっす、提督!」

八幡「おっすおっす、んじゃねるわ」

鈴谷「チョ、チョット待っててばー!」ガシッ

八幡(腕、腕! 腕がおまえの胸に埋もれてる!! やめろこのビXチ! 好きになっちゃうだろ!)

鈴谷「提督、大丈夫?」ズイッ

八幡「な、なんだよ、てか離してくれ」

鈴谷「いいじゃ~ん」

八幡(よくないじゃ~ん)

鈴谷「鈴谷とお話しよ?」

八幡「 」ゴクリンコ

98: 2014/08/22(金) 13:35:40.37 ID:4v8Xhi6j0




鈴谷「~でさー、本当にここ来たときはどうかなーって思ったんだけど、って聞いてる?」

八幡「聞いてる(ちょっと期待しちゃったじゃねぇか、返せよ俺の従純な気持ち)」

鈴谷「普通の人間の女の子って普段何してんのー?」

八幡「おい、それを俺に聞くか」

鈴谷「いいじゃん」

八幡「あー、普通に学校行って友達と喋って、放課後はカラオケとかファミレスとかいってんじゃねぇの?」

鈴谷「ふ~ん、なんかうらやましーな」

八幡「羨ましい?」

鈴谷「だって、鈴谷も友達とそういうことやってみたしー」

八幡(なるほどな……)

八幡「友達も楽なもんじゃねぇぞ」

鈴谷「なんでー?」

八幡「これは俺の友達の友達から聞いた話だ」

鈴谷「あれ、友達いるの?」

八幡「うっせぇ、いいから聞けって」

鈴谷「うん」

八幡「そいつは遊ぶ約束をしていたんだ、友達たちと」

鈴谷「うんうん」

八幡「いや、その日となった時にその友達グループの中心的なやつからメールが来たんだ」

鈴谷「なんて?」

八幡「『緊急の用事ができたから中止』ってな」

鈴谷「あららー」

99: 2014/08/22(金) 13:37:21.73 ID:4v8Xhi6j0
八幡「まあ、そのメールを見たときは既に目的地についてたから1人で遊ぼうと思ったんだ」

八幡「すると、なぜか集合場所にそいつ以外の友達グループ全員が集まって遊んでたっていう話だ」

鈴谷「えー……それって」

八幡「ハブられた、そいつは空気を呼んでひっそりと帰ったらしい」

鈴谷「提督」

八幡(なんだよ、その哀れみの目は)

八幡「よーするにだ、友達を遊んでもいろいろ気遣いとかしねぇといけないから。そんぐらいなら1人の方がマシだってこと」

鈴谷「提督ウケるー」

八幡「いや、ウケねぇよ(この手の話はこういうタイプには通じねぇな)」

鈴谷「なら、こんどどっか連れてってよ」

八幡「いや、なんで」

鈴谷「鈴谷と提督は友達じゃん」

八幡「友達じゃねぇーよ、上司と部下だ」

鈴谷「部下がタメ口聞いても罵倒しても怒らない上司って上司じゃなくない?」

八幡「なくないです」

鈴谷「だったら、仲間でしょ」

八幡「?」

鈴谷「同じご飯を食べて、共に戦う、もう仲間じゃん?」

八幡(意外と熱い奴なんだな)

鈴谷「ってことで今度の休日どっか連れっててよ」

八幡「やだよ」

鈴谷「いいじゃーん!」ガシッ

八幡「おいこら、ひっつくんじゃねぇよ、興奮しちゃうだろ」

鈴谷「こ、興奮!?」

八幡「あっ……(やべ、口に出てた)」

八幡「連れっててやるから、今日はもう寝るぞ」バッ

鈴谷「あっ」

八幡「さっさと寝ろよ」バタン

103: 2014/08/22(金) 14:55:17.53 ID:4v8Xhi6j0
-朝-

鈴谷「起きろー」

八幡「あと、三時間」

熊野「だらしない、早く起きてくださいませんこと?」

八幡「んん……、ふぁ~」

鈴谷「ほらほら」ガシッ

八幡(なんで、昨日のことがあってこんなにフレンドリーに接してこれるんだよこの子)

熊野「行きますわよ」

八幡「小町に会いたい」

鈴谷「?」

八幡「ん……眠い」

熊野「ってなんか近づいてきてません?」

ドドドドドドドドドドドド!!! ドゴン!!

八幡「お゛う゛っ!?」

島風「お゛う゛っ!!」

島風「いてて、あ! 提督ぅ! おはようございまーす!」

八幡「み、鳩尾に入った」ガクッ

鈴谷「大丈夫ー?」

八幡「ちょ、ちょっとまて」ウウウ

島風「提督、ごめんね……」

八幡「し、新入りか?」クイッ

島風「駆逐艦島風です。 スピードなら誰にも負けません!」

八幡(なんつー格好してるんだこの子! 見えてるよ! 見えちゃってますよ!!)ハァハァ

曙「ジロジロ見てんじゃないわよ、クソ提督!」ドガッ

八幡「 」チーン

120: 2014/08/23(土) 15:13:13.55 ID:SGRH4QGx0
-学校-

八幡(なんとか自転車で通わせてもらうことになったな)

彩加「おはよう八幡!」パァ

八幡「天使……」

彩加「え?」

八幡「いや、なんでもない」

平塚「HRはじめるぞー」

八幡(放課後は疲れるからな……、学校だけはせめての休憩場だな)

結衣「むぅ~」ジィー

優美子「結衣どーしたし」



結衣「ヒッキー、今日は部活くるよね」

八幡「今日も用事があってだな」

結衣「えぇ! ヒッキーなんか隠してるでしょ!」

八幡「隠してない」

結衣「ゆきのん怒るよ?」

八幡「むしろ雪ノ下は大歓迎だろ」

結衣「またそんなこといって……」

八幡「つーわけで、今日も帰るかんな」

八幡(これ部活行けないじゃん)

結衣「……」

121: 2014/08/23(土) 15:14:09.96 ID:SGRH4QGx0
-鎮守府-

叢雲「なんか荷物が届いてんだけど」

八幡「来たか」

叢雲「? なにが入ってんのよ」

八幡「マッカン」

叢雲「?」

八幡「ジョージア・マックスコーヒーだ」

叢雲「なにそれ? コーヒー」

八幡「これはただのコーヒーじゃないぞ、これはなっ!?グハッ!!」ズドンッ

島風「提督おかえりなさーい」

八幡「ま、またお前か……」

鈴谷「なになに? おー飲み物じゃーん!」

不知火「司令、このお金はどこから?」

八幡「必要経費として判断した」

夕張「怒られますよ……」

八幡「ちょっと書類を書き直せば問題ない」

望月「一本もらってくねー」

八幡「おう」

122: 2014/08/23(土) 15:16:37.17 ID:SGRH4QGx0
初雪「甘い……」

鳳翔「5箱も買ったんですね……」

八幡「これで一ヶ月はもつ」

熊野「一ヶ月しか持ちませんの……?」

曙「バッカみたい、そんなのどこが美味しいのよ」

鈴谷「おー、以外に美味しいじゃん」

望月「甘いけどいいねー」

夕張「うんうん」

八幡「だろ?」チラッ

曙「……」プルプル

八幡「おら、一本飲めよ」

曙「うざいわね、そんなに飲んで欲しかったら飲んであげるわよ!」

八幡「いらねぇならいいわ」スッ

曙「あっ……」

八幡(ヤダ、かわいい)

八幡「冗談だ、ほらよ」ポイッ

曙「ふんっ!」プイッ

曙「……甘すぎね」ゴクゴク

曙「虫歯になるのになに飲ましてんのよ」ゴクゴク

夕張(かわいいーなー)


124: 2014/08/23(土) 15:34:07.98 ID:SGRH4QGx0
-夜--執務室-

叢雲「仕事やってるわよね?」ガチャッ

望月「司令官、後ろ注意だよー」

八幡「え? げっ、スターかよ!」

島風「キノコで早くなりまーす! 提督おっそーい!」

八幡「なんで俺にぶつかってくるんだよ……」

初雪「お先に……」

八幡「なんで1人、コツコツと今までやってきた俺が圧倒されてんだこれ」

叢雲「あんたなにやってんの……」

八幡「マリカー」

叢雲「仕事しなさいよ」

八幡「人間は集中力はすぐに切れるんだ、だから少しずつ小休憩を入れてやったほうが効率はいいんだ」

叢雲「で、そのゲームは」

八幡「必要経費」

叢雲「バカじゃないの……」






128: 2014/08/23(土) 17:19:54.51 ID:SGRH4QGx0
平塚「上からの指示が来たようだ」

八幡「?」

平塚「この地図にかいてある航路を通りながら鎮守府に戻れということだ」

叢雲「長距離の予行練習ってわけね」

平塚「そうだ」

八幡「俺はここで待ってるんで頑張ってください」

平塚「馬鹿者、当然、比企谷もついていくことになっている」

八幡「 」

叢雲「当たり前よ」

平塚「決行日は今度の土曜日だ」

艦娘『はーい』

八幡(完全に俺って負のスパイラルに入ってますよね)

平塚「あと、比企谷、明日は実家に帰っていいそうだ」

八幡「やっと愛しの愛らしき愛する小町に会える」

夕張「小町って誰ですか?」

平塚「妹だ」

曙「キモいわね、クソ提督」

鳳翔「明日は提督の分を抜いた分の夕飯になりそうね」

平塚「それと近日に艦娘について新日本海軍が公表をするそうだ」

八幡「それって大丈夫なんすか?」

平塚「どうだろうな、こんな世の中だから案外、国民にも受け入れられるかもしれない」

八幡「だといいですけどね……」

艦娘「……」

八幡(艦娘、深海棲艦を唯一として倒せる兵器として確かに人から見れば都合のいい存在)

八幡(だが、艦娘も不明な点が多い、下手をすれば世間からは批判的な目を見られるかもしれない……)

八幡(しかし、このまま公表しないでバレた時はさらにひどいことになるかもしれん)

鳳翔「不安ですね」


129: 2014/08/23(土) 17:20:37.69 ID:SGRH4QGx0
-次の日-

小町「お兄ちゃんおかえり!」

八幡「あーっ! 小町小町小町小町ぃ!」

小町「ごめん、ちょっとお兄ちゃんきもい」

八幡「それでもいいから小町成分を補給させてくれ」

小町「じゃなくて、説明してよ!」

八幡(あれ? 艦娘って言っていいのか? 近々発表だからいいのか?)


 -説明中-



八幡「~ってなわけだ」

小町「お兄ちゃんハーレムじゃん」

八幡「第一声がそれかよ」

小町「てか、お兄ちゃんって軍人さんってこと?」

八幡「そーだな」

小町「それってやめれないの?」

八幡「やめれたらやってないよお兄ちゃん、強制命令なんだとさ」

小町「それってひどくない」

八幡「そーだな」

小町「なんとかならないの?」

八幡「ならねぇんだよ……」

小町「お兄ちゃん……危ないことだけはしちゃダメだよ」

八幡「いや、無理だろそれ」

小町「……」

八幡「お兄ちゃんが小町を置いて氏ぬと思うか?」

小町「確かに」

八幡「だろ」

小町「今日は小町が腕を振るって豪華な料理作っちゃうね!」

八幡「おう」


131: 2014/08/23(土) 17:24:54.81 ID:SGRH4QGx0
-その頃の鎮守府-

鈴谷「提督がいないとつまんなーい!」

熊野「少しは落ち着いたらどうですの」

鈴谷「だってー」

夕張「曙ちゃん、なんか元気ない?」

曙「は、はぁ? 別にいつも通りだけど」

夕張「そうかなー?」

曙「な、なによ」

夕張「提督がいないから寂しいとか?」

曙「っ!! な、なわけないでしょ! あんなクソ提督、帰ってこなくていいんだから」プイッ

夕張(可愛い)

叢雲「誰か仕事やってくんないかしら」

不知火「不知火でよければ」

叢雲「ありがと、あんたたち、今から仕事するからほかの部屋でやりなさいよ」

望月「え~、ここにしかテレビないんだけどー」

初雪「ゲームできない……」

島風「だったらかけっこでもする?」

望月・初雪『断る』



132: 2014/08/23(土) 20:38:09.37 ID:SGRH4QGx0
-八幡自室-


八幡(明日からまた鎮守府生活かよ)ブーブーブ

八幡「うお!? あぁ、メールか」ピッ

鈴谷『超暇』

八幡「知らねぇよ」ブーブー

八幡「ん?」

夕張『ラノベ持ってきてください』

八幡「ふぅ……」ピッ

八幡「寝るか」



小町「お兄ちゃん寝た?」

八幡「zzz……」スースー

小町「お邪魔しまーす」ガサゴソ

八幡「zzz」

小町「えへへ」ギュッ



-朝-


小町「お兄ちゃん起きろー」

八幡「ん……あぁ……」

小町「朝ごはんできてるからね、はやく準備してね」

八幡「おう」ガサコソ

八幡「あー……眠いな」

八幡「ラノベ持っててやるか……」


 バタン

141: 2014/08/25(月) 10:20:23.89 ID:km7xpvlr0
小町「はいはい、はやく漕いで」

八幡「なんか久しぶりだな」

小町「だねー、おかげでいつもより早く出なくちゃいけなくて大変だよ」

八幡「頑張れ頑張れ」

小町「小町はもっとお兄ちゃんに送って欲しいんだぞ、あっ、今の小町的にポイント高い」

八幡「ん、ついたぞ」

小町「えっ、じゃあね、お兄ちゃん」

八幡「おう」

小町「たまには帰ってきてよ」

八幡「ばっか、小町に会うため休日のたびに帰るに決まってんだろ、あっ、今の八幡的にポイント高い」

小町「ごみいちゃん頑張ってね」

八幡「おう」キーコーキコー

142: 2014/08/25(月) 10:21:31.44 ID:km7xpvlr0
-総武高校-



結衣「ヒッキー!」

八幡「なんだよ朝から、カツアゲですか?」

結衣「違うし! 今日こそは部活に参加してもらうからね!」

八幡「無理だ」

結衣「なんで?」

八幡「いろいろとやることがあんだよ……」

結衣「嘘つかないでよ!」

八幡「嘘じゃねぇよ」

結衣「あたしたちのこと嫌いになったの?」

八幡「え、なんでそうなるんだよ」

結衣「だって、それしかないじゃん」ジワッ

八幡「わ、分かった分かった、今日はいくから」

結衣「ホント?」

八幡「ほんとだ」

結衣「ちゃんときてよ!」

八幡(あいつらに怒られそうだな、メールしとくか)ピッピッ

沙希「……」チラッ

143: 2014/08/25(月) 10:22:09.30 ID:km7xpvlr0
戸部「それマジやばいっしょー」

大岡「あははは!」

姫菜「なんか眠そうだね」

優美子「最近なんか忙しくてさー」

八幡(騒がしいな、はやく鎮守府に帰りたい……あれ? 俺、いま……?)

平塚「席につけー」ガラッ


144: 2014/08/25(月) 10:23:15.70 ID:km7xpvlr0
-放課後-

八幡(よし帰ろう)ガラッ

結衣「ヒッキー」ムスッ

八幡「いや部室行くつもりだったし」

結衣「うそ、絶対に帰ろうとしたでしょ」

八幡「してねぇよ」

結衣「ほら行くよ」



雪ノ下「あら、サボり谷くんじゃない、どうしたのかしら」

八幡「いや、俺もいちよう部員なんすけど」

雪ノ下「そう、お茶を入れるわ」

八幡「お、おう(妙に優しいな、なんか裏とかあんだろ絶対)」

結衣「えへへ、久しぶりに3人で部活だね」エヘヘ

八幡「由比ヶ浜、顔がバカっぽいぞ」

結衣「馬鹿じゃないし! それに失礼すぎだし!」

雪ノ下「そうよ比企谷くん、いくら彼女は馬鹿だといっても顔までは馬鹿ではないわ」

八幡「そうだな、悪かった」

結衣「あれ、なんか微妙に馬鹿にされてない?」

八幡「ふぅ……」prpr

八幡「小町から電話だ」ピッ

小町『お兄ちゃんー』

八幡「なんだい愛しの小町」

結衣「ヒッキーきもい……」

小町『今って部活やってるよね?』

八幡「そうだけど」

小町『ちょっと、大志くんが相談したいことがあるらしいんだけど』

八幡「そうか、切るぞ」

小町『ちょ!お兄ちゃんってば!! 小町からもお願い』

147: 2014/08/25(月) 11:59:33.37 ID:km7xpvlr0
八幡(クソ、小町が可愛くて断りづらいのがムカつく)

小町「近くのサイゼで待っててね、結衣さんも雪乃さんも連れてきてよね!」ピッ

八幡「っておい!」

雪乃「電話のやり取りからして依頼なのかしら? 比企谷君」

八幡「なにやり取り聞いちゃってんの」





-ファミレス-

小町「おまたせしましたー」

大志「うっす、お久しぶりです」

結衣「やっはろー」

雪乃「久しぶりね」

大志「お兄さんもありがとうございます」

八幡「誰だお兄さんって、俺は君のお兄さんになった覚えはない」

雪乃「それで、話というのは?」

八幡「おい、話をずらすなよ、ここ一番大切なんだから」

結衣「また、川崎さんの帰りが遅いとか?」

大志「というか帰ってこないんすよ」

結衣「え?」

雪乃「それは川崎さんが家にかえってこないってことでいいのかしら?」

大志「はいっす」

結衣「またバイト?」

八幡「いや、家に帰れないバイトってなんだよ(え、工口いこととか?)」

大志「なんか親はワケを聞いてるらしんすけど、俺が聞くと濁すんすよ」

雪乃「両親からの承認があるのならいいんじゃないのかしら?」

結衣「でも大志くんには教えれないってのはなんかおかしくない?」

雪乃「そうね、両親は承認できても弟に言えないことってことかしら?」

小町「不思議ですね、お兄ちゃんはなんか分かった?」

八幡「さっぱりだ、情報がまず少なすぎるな」

159: 2014/08/25(月) 19:11:49.84 ID:km7xpvlr0
雪乃「そうね」

結衣「尾行だね!」

雪乃「彼女のプライバシーを侵害したくないのだけれど」

八幡「でもそうしねぇと埒があかねぇぞ?」

結衣「うんうん!」

八幡「なんでお前は楽しそうにしてんだよ」

結衣「だってなんか探偵っぽいじゃん!」

小町「そうですね!」

八幡(もうヤダこの2人)

雪乃「仕様が無いわね……明日は川崎さんの後を追ってみるってことでいいかしら?」

八幡「人の後ろを着いてくのは感心したことじゃねぇぞ」

雪乃「あら、常に関心されたことがない比企谷くんにそれを言われるとは侵害だわ、それに私たちはたまたま川崎さんと帰路がかぶるだけよ」

八幡「これって明日の話だよな」

雪乃「そうね、明日はちょっと遠回りをして帰るだけよ」

八幡「そーかよ」

小町「お願いしますね」

大志「感謝するっす」

160: 2014/08/25(月) 19:15:54.29 ID:km7xpvlr0
-鎮守府-

八幡「おっす、帰ったぞ」

鳳翔「学校お疲れ様です」

鈴谷「ちーっす!」

夕張「お帰り提督、持ってきてくれた?」

八幡「ほらよ」スッ

夕張「ありがとうございます!」

叢雲「何をもらったのよ?」

夕張「小説だよー」

叢雲「ふーん」

曙「うわ、クソ提督」

八幡「大人しくしてたか」

曙「保護者面しないでくれない? うざいわね」

夕張「提督がいないときは元気なかったよね」

曙「は、はぁ!? そんなわけないでしょ!」

八幡「え、そうなの?」

曙「勘違いすんな!」バゴッ

八幡「いって! 脛蹴るなよ」

曙「ふんっ!」

夕張(照れちゃって)

八幡「今日は建造をしたほうがいいか?」

叢雲「いや、明日は戦艦を建造したいから資材を貯めるわ」

八幡「なんか強そうだな」

叢雲「装甲と火力だったら私たちよりも遥かに強いわ」

八幡「お、おう(こいつらより強いってどんなやつだよ)」

173: 2014/08/29(金) 10:14:22.41 ID:s2JwpgTc0
叢雲「土曜日の長距離航海練習のためによ」

八幡「そんなに強いのが出てくるのか?(別にびびってないけどな、ビビってないぞ)」

叢雲「念のためよ」

平塚「何があるか分からないからな」

八幡「いつからそこにいたんすか先生」

平塚「今来たんだ」

叢雲「平塚、明後日のことで打ち合わせをしたいわ」

平塚「分かった」

八幡(あれ、おれが提督だよな?)

174: 2014/08/29(金) 10:15:36.79 ID:s2JwpgTc0
-次の日-

結衣「ヒッキーいくよ!」

八幡「どこにだよ」

結衣「跡をつけるって言ったじゃん!」

八幡「めんどくさい」

結衣「ほら行くよ!」

八幡「引っ張んなよ……」




雪乃「待たせたわね」

結衣「こっちだよゆきのん」

雪乃「彼女はどこに向かうつもりなのかしら?」

八幡「方角的には駅だな」

結衣「ってことは、やっぱり家には帰らないってこと?」

八幡「どっか店に寄るだけかもしれんだろ」

雪乃「その可能性は低いと思うけど」


-電車-

雪乃「彼女は至って普通ね」

結衣「別にソワソワしてないしね」

八幡「降りるみたいだぞ」

結衣「ここってなんかあったっけ?」

八幡「近くにサイゼがある」

結衣「わざわざ電車に乗ってまで遠くのサイゼにいくの……」

雪乃「駅を出るわよ」


175: 2014/08/29(金) 10:16:12.22 ID:s2JwpgTc0
結衣「海の方に近づいてるね」

雪乃「そうね」

八幡(足が痛い)

結衣「海で泳ぐのかな」

八幡「時期を考えろ馬鹿」

結衣「馬鹿っていうなし!」

雪乃「随分と殺風景なところね」

八幡「なんかコンクリートの壁ばっかだな」

結衣「あ、角を曲がったよ」

雪乃「ここは一体どういうところかしら」

八幡「コンクリートばかりで海沿い……、なんかの基地みたいだな(ん?)」

結衣「あれ、行き止まり」

雪乃「柵で向こうには行けないみたいね」

結衣「うわー、なんかすごく怪しそうだよ」

雪乃「なにか、書かれているわね……」

結衣「新日本海軍?」

八幡「 」

雪乃「なぜ、軍事施設に川崎さんが?……」

結衣「中でバイトでもしてるんじゃないの?」

八幡「お、お前ら帰るぞ」

結衣「えっ」

八幡「あんまり、こういうところには長く居たらマズイだろ」

雪乃「そうね、一旦離れましょう」

八幡(おいおいおいおい……いやまさか……)

八幡(叢雲がほかに鎮守府があるっていってたが……)

八幡(いや、まさかこんな近場にあるのはおかしいよな?)

結衣「ヒッキーどうしたの?」

八幡「いやなんでもない」

雪乃「?」

176: 2014/08/29(金) 10:53:40.94 ID:s2JwpgTc0
-鎮守府-



八幡「今戻ったぞ」

金剛「Hi! 初めましてテイトクー! 英国で産まれた帰国子女の金剛デース!」ギュッ

八幡「 」

榛名「妹の榛名です、よろしくお願いします!」

叢雲「提督が氏んじゃうって」

金剛「Noooo! テイトクしっかりするネ!」

八幡「ん……? あぁ、なんかカタコトの可愛らしい帰国子女の女の子に抱きしめられた夢をだな」

夕張「現実だって……」

金剛「か、可愛い/// こ、金剛がデスか!」

八幡「え、いや……」

金剛「違うんですか」シュン

八幡「か、可愛いです」プイッ

金剛「テイトクー!」ギュウウ

八幡「 」

榛名「金剛姉さま!」


八幡(外国の文化ってこえぇ……あそこまでフレンドリーなのか)

鳳翔「今日は金曜日なのでカレーですよ」

鈴谷「やったね!」

島風「早く食べよー!」

金剛「Curryは楽しみネ!」

榛名「そうですね」

八幡「これが金曜カレーってやつか」

叢雲「そうよ」

177: 2014/08/29(金) 10:55:52.82 ID:s2JwpgTc0
叢雲「それで明日の事なんだけど」

八幡「この航路に沿って移動するんだな?」

叢雲「そうよ」

八幡(うわぁ、めんどくさそうだなおい……)

叢雲「めんどくさいとか思った?」

八幡「そんなわけありません」

叢雲「そ、昼頃にこの折り返し地点に着く予定よ」

八幡「夕方ぐらいに帰還か?」

叢雲「そうね、でもその前に寄るところがあるわ」

八幡「?」

叢雲「この鎮守府の近くにある、もうひとつの試験鎮守府よ」

八幡「 」

叢雲「親睦も兼ねて行くって感じね、めんどくさいわね」

八幡(いやまさか……)

叢雲「あんた大丈夫?」

八幡「そ、そこにも提督ってのがいるんだよな?」

叢雲「ええ」

八幡「いくつぐらいなんだ」

叢雲「それは分からないけど、女性だって聞いたわ」

八幡(いやいや、ねぇから)

八幡「分かった」

叢雲「?」

179: 2014/08/29(金) 11:05:13.31 ID:s2JwpgTc0
-土曜日--太平洋-



叢雲「そろそろ折り返しよ」

平塚「まだ、敵と会ってないのが幸いだな」

八幡「できればこのまま会わずに帰りたいですね」

叢雲「てかなんで私が旗艦なの?」

八幡「いやだって、戦艦とかってでかいだろ」

叢雲「だから?」

八幡「そうなるといい的になるから」

平塚「敵の攻撃がたくさん受けるってことか?」

叢雲「旗艦は後方に下がるから関係ないわよ……」

八幡「強い戦艦が後方に下がっちゃダメだろ、これぞ適材適所」

叢雲「旗艦だけど前に出るわ」

八幡「おいやめろ」

叢雲「あんたねぇ……」

曙『左二十度、艦影4、針路北西、距離100よ』

叢雲「総員戦闘よーい!」

八幡「やるのか?」

叢雲「当たり前よ、ここでやらなきゃいつやるのよ」

金剛『撃ちます!Fire!』

榛名『主砲! 砲撃開始!』

 ドドドンッドドド……

八幡「すげーなおい、ちょっと興奮しちゃったよ俺」

鈴谷『うりゃー!』

熊野『一捻りで黙らせてやりますわ』

 ドンドンドド


八幡「壮観だな」

平塚「なんかこう、来るものがあるな」

曙『全艦撃沈確認よ』

八幡「戦艦ってスゲー……」

金剛『テイトクが褒めてくれて触れしいネ!』

榛名『榛名、感激です!』

184: 2014/08/29(金) 13:40:34.52 ID:s2JwpgTc0
叢雲「流石、戦艦ってところね」

八幡(俺ってまじで必要なのか? ねぇ? ねぇ?)

平塚「このままいけばヒトロクマルマルぐらいに第二試験鎮守府に着くな」

八幡(ヒトロクマルマルってなんだよ……16時って言ってくださいよ)

叢雲「あ、あんたたち」

平塚「ん?」

叢雲「お、お腹空いたでしょ」

平塚「ああ、そうだな」

叢雲「サンドウィッチ作って来たけど食べる?」

八幡「おいなんの罠だよ」

叢雲「失礼ね、あんたにはあげないわよ」

八幡「失礼しました叢雲様」

平塚「おぉ、パニーノか」

叢雲「テレビで観たから作ってみたのよ」

八幡「パニーノ?」

叢雲「イタリアの軽食よ」

平塚「おぉ、うまいな」パクパク

八幡「むむ……(普通にうまいな)」パクパク

叢雲「どうよあんた」

八幡「いや、普通にうまい」

叢雲「そ、そう」

平塚(チッ!)

金剛『私も一緒にティータイムしたいネ……』

鈴谷『いいな~』

熊野『早く帰りたいですわ』

妖精『鎮守府より通信が来てます』

叢雲『まわしてちょうだい』

夕張『提督氏んでないですか? 柩の準備いりますか?』

八幡『おいこら上司だぞ、あと執務室の暖房暖めといてくれ、時間通り帰れる』

夕張『了解~』ピッ

叢雲「仲いいのね」

八幡「何言ってんだ」

185: 2014/08/29(金) 13:41:35.06 ID:s2JwpgTc0
叢雲「そろそろ、第二鎮守府につくわよ」

八幡(おいおい、マジで昨日のところじゃねぇか)

平塚「随分と近いな、これって意味はあるのか?」

叢雲「まだ試験段階だからね、連携が組合やすいように近場にされてるのよ」

平塚「ゆくゆくは飛ばされるのか」

叢雲「でしょうね、横須賀、呉、舞鶴、佐世保には鎮守府は配置されるでしょ」

平塚「遠いな……」

八幡「……」ダラダラ

叢雲「アンタ、汗がすごくない? そんなので大丈夫?」

八幡「気にすんな……(勘違いでありますように)」

曙『艦娘が来たわよ』

叢雲「先導ね」

青葉『どもども!恐縮です!青葉といいますー!』

八幡「お、おう」

青葉『浮標に沿って、奥からお願いしますー!』


186: 2014/08/29(金) 13:44:48.68 ID:s2JwpgTc0
第二試験鎮守府-

平塚「ここが第二試験鎮守府か」

叢雲「あまり変わらないわね」

鈴谷「ん~、疲れたー!」

青葉「どもっ! 第二試験鎮守府所属の重巡洋艦青葉です!」

金剛「よろしくネー!」

榛名「よろしくお願いしますね」

青葉「おぉ、戦艦さんが既にいるとは、提督はそちらの女性の方ですか?」

平塚「私は監視役みたいなものだよ、こっちの男が提督だ」

八幡「比企谷っす」

青葉「どもどもー!」

八幡「お、おう、んで、ここの提督ってのは?」

青葉「今くるはずですよー、あっ」

暁「早く行きなさいよ!」

電「お客さんを待たせてはダメなのです!」

響「襟が曲がってる」

雷「しっかりしなさいよ」

?「ア、アンタたちうるさい」

平塚「これはどうも、私は第一試験鎮守府で監督をやってます平塚です。こっちは提督のひき……え?」

八幡(oh……)

川崎「あ、私は川崎s……は?」

189: 2014/08/29(金) 13:52:40.39 ID:s2JwpgTc0
-第二試験鎮守府執務室-


平塚「まさか川崎までやっていたとはな……」

沙希「こっちだってビックリですけど」

八幡「世間は狭いな……」

平塚「あのクソじじい、私の生徒だってのに連絡もしてこなかったぞ」

沙希「ああ、それは私が言わないように口止めしたんですよ」

平塚「なにぃ?」

沙希「先生に言ったら100%許可貰えないと思ったんで」

沙希「むしろこいつがやってることにビックリだけど」

八幡「うるせー、拒否権がねぇんだからしょうがねぇだろ……」

沙希「どうせ仕事してないんでしょ」

八幡「し、してるし?」

沙希「例えば」

八幡「書類見たり、サインしたり?……」

沙希「ほら」

平塚「まったく、高校生に軍務をやらせるとはなにを考えてるんだ……」カチッ……スパー

沙希「ここ、禁煙ですけど」

平塚「こんな時ぐらい許してくれ」

沙希「小さい子とかいるんで」

八幡「お前って結構世話好きだよな……」

沙希「う、うるさい///」

平塚(チッ)

196: 2014/08/29(金) 20:18:10.32 ID:s2JwpgTc0
>>195

説明が足りませんでした、仕事中は第二種軍装の設定です!

197: 2014/08/29(金) 20:18:51.33 ID:s2JwpgTc0
八幡「まあお互い頑張るしかねぇだろ」

沙希「なんかアンタに言われるといい気がしないんだけど」

八幡「ひでぇな」

八幡「お前みたいなブラコンはこういう仕事嫌でもやらなそうだけどな」

沙希「アンタのほうがブラコンだろうがッ」

八幡「まあそうですけど」

沙希「それなりに給料もいいし」

八幡「そうなのか?」

平塚「あ、そうえば、比企谷宛に給料明細着てるぞ」スッ

八幡「行く前に渡してくださいよ」スッ

八幡「まあ、高校生にやるぐらいのお金なんざ気がしれてますけどね」ガサッ

八幡「……」

平塚「どうした?」

八幡「これ、桁が二個ほど間違えてません?」スッ

平塚「どれ……なっ!?」

八幡「なんだよこの額……人生イージーじゃねぇか」

平塚「教師の年収を有に超えてる……」

川崎「命懸けの仕事なんだからこんぐらい普通じゃないの」

八幡(あれ? これって専業主夫よりよくねぇか……)

八幡(それなりに仕事をやれば国家公務員以上の給料が貰えて三食住まい付き……)フッフフフフ……

川崎「アンタ何笑ってんの……」

八幡「笑ってねぇよ……(なんか悪くない気がしてきた)」

202: 2014/08/29(金) 20:31:10.15 ID:s2JwpgTc0
-第一試験鎮守府-


八幡「帰ったぞ」

曙「遅かったじゃないクソ提督」

夕張「おかえりなさい」

不知火「司令、なにかいいことでもありましたか?」

八幡「い、いや別に」

島風「ごはんできてますよー!」

八幡(しかも任務や出撃をこなせば報酬や手当が多く出るみたいだな)フフフ……

望月「どうしたの」

八幡「よし、明日からバンバン仕事をやるぞ」

叢雲「明日は非番だけど」

夕張「どうしたの提督……」

205: 2014/08/29(金) 20:51:51.93 ID:s2JwpgTc0
-日曜日-

鈴谷「提督~起きろー」

八幡「あぁ……」

鈴谷「ほらほら」

八幡「今日は非番だろ……」

鈴谷「今度の休日にどっか連れてく約束したじゃーん!」

八幡「ばっか、非番と休日はチゲぇよ、あれはおまえが無理やりだろ……」

鈴谷「どっか連れっててよー!」ユサユサ

八幡「明け方まで仕事でつらい、ゆっくりさせろ」モゾモゾ

鈴谷「……そっかぁ、分かった」

八幡(……はぁ)

鈴谷「起こしてごめんね提督」

八幡「準備するから待ってろ」ムクッ

鈴谷「!」パァ

鈴谷「あざ~っす!」



八幡「お前らって外出ていいのか?」

鈴谷「提督の同伴があれば許可書なしでいけるよー」

八幡「そうか」

鈴谷「どこ連れてってくれるの」

八幡「そのへんブラブラ」

鈴谷「なにそれー」

八幡(せっかくの休息が……)

曙「どっか行くの?」

八幡「コイツと約束しちまってな、ちょっと外を回ってくるんだよ」

曙「ふ、ふーん」

鈴谷「曙も来たかったー?」

曙「そ、そんなわけないないでしょ!」スタスタ

鈴谷「あっちゃー……」

207: 2014/08/29(金) 21:04:32.04 ID:s2JwpgTc0
-ショッピングセンター-


鈴谷「おぉー……」

八幡「少しは落ち着け」

鈴谷「鈴谷こういうところ始めてなんだよねー!」

八幡「そうか」

八幡(女子と2人でお出かけとかドキドキするだろうが)

鈴谷「提督! あそこのお店行ってみたい!」

八幡「女性物の服屋に男が行くってハードル高いんですが」

鈴谷「いいじゃ~ん!」

八幡「だめじゃーん、あと外では提督ってやめませんか」

鈴谷「そうだね、んー……八幡行こうよ!」

八幡(名前で呼ばれてドキドキしてます)

鈴谷「行こうよー!」

八幡「勘弁してくれよ、外で待ってるからいいだろ」

鈴谷「いーいーかーらー!」ズルズル

八幡「チカラツエー」ズルズル



鈴谷「これってどう!」バッ

八幡「うわーかわいいー」

鈴谷「ちゃんと言ってよー!」

八幡「どれでも似合うからいいだろ」

鈴谷「そ、そうなんだ」スッ

八幡(マジで試着を待っているときの周りの視線が痛い……)

209: 2014/08/29(金) 21:14:33.09 ID:s2JwpgTc0
鈴谷「買い物って楽しいねー!」

八幡「そーかよ」

鈴谷「鈴谷、次はあそこ!」

八幡「 」

鈴谷「どうしたの八幡」

八幡「ばっか、あんなところ入ったら俺が捕まるだろうが」

鈴谷「いやいやないって」

八幡(ランジェリーショップはマジでまずい、いろいろまずい)

鈴谷「いーくーよぉー!」ズルズル

八幡「お、おい! まじでやめろ!」



結衣「えっ、ヒッキー」

八幡「え」

八幡(た、助かった……、いやまずいだろ)

雪乃「あら、目が腐っている人間がいると思ったら比企谷君じゃない」

八幡「よ、よう」

結衣「ヒッキーこんなところで何してんの? その子は?」

鈴谷「ちーっす! 鈴谷っていいまーす! よろしくぅー!」

雪乃「雪ノ下雪乃よ、比企谷くんとは同じ部活の仲よ」

結衣「由比ヶ浜結衣だよ、ヒッキーとは友達だよー」

八幡(友達か……)


210: 2014/08/29(金) 21:14:59.11 ID:s2JwpgTc0
雪乃「それで、比企谷くんはなぜここに?」

八幡「買い物に付き合ってんだよ」

結衣「か、買い物に付き合ってる?」

雪乃「あら、それは付き合ってるのではなく無理やり引き連れている間違いじゃないのかしら」

結衣「ヒッキー無理矢理とかマジでキモい!」

雪乃「そうね、これ以上は犯罪行為になるからやめたほうがいいわよ、比企谷君」

八幡「俺は常習犯かよ」

鈴谷「……」ムッ

雪乃「それで、鈴谷さんとの関係はなんなのかしら」

八幡「え、えっと(親戚は無理がある……全然似てないしな、友達は論外だろ……)」

鈴谷「付き合ってるの」

結衣「え?」

雪乃「え? それはどういうことかしら」

八幡(な……)

鈴谷「だーかーら、鈴谷と八幡は彼氏彼女なの!」

結衣「う、嘘でしょヒッキー?」

八幡「いや、あn」

鈴谷「昨日だって一緒にご飯食べて朝も起こして、一つ屋根の下なんだからねー! ね、八幡」ギュッ

八幡「は、えっ……」

鈴谷「行こっか、八幡」ズルズル

八幡(チカラツエー)

雪乃「 」

結衣「 」

215: 2014/08/29(金) 21:59:54.41 ID:s2JwpgTc0
八幡「おい、なんであんな紛らわしいこと言うんだよ」

鈴谷「だってそれ以外に説明できないじゃん!」

鈴谷「それにちょっとムカついたしー」

八幡「?」

鈴谷「昼ごはんでも食べよー八幡」

八幡(明日学校いきたくねー)

鈴谷「ハンバーガーってやつ食べてみたかったんだよねー鈴谷!」



鈴谷「おぉ~! ここがゲーセンかぁ!」

八幡「あんまりウロチョロすんなよ」

鈴谷「これこれ! これやってみたかったんだよね!」

八幡「ああ、プリクラだな、なんでもリア充の間では聖地とも言われているほどでその影響力は」

鈴谷「はいはい入るよー」ズルズル

八幡「操作分かるのかよ……」

鈴谷「大丈夫大丈夫」

八幡「そうやって言う奴に限って大丈夫じゃねぇんだよ」

 パシャッ

鈴谷「あっ! 撮ちゃった」

八幡「ほらみろ……」

鈴谷「ほらほらなんかポーズ!」

八幡「え、ちょっ」

 パシャッ

鈴谷「次々ー!」ギュッ

八幡「お、おい!」

 パシャッ





鈴谷「楽しかったー!」

八幡「なんで俺だけに落書きしてんの? いじめなのこれ?」

216: 2014/08/29(金) 22:21:52.40 ID:s2JwpgTc0
-鎮守府-

鈴谷「八幡」

八幡「もう鎮守府だろ」

鈴谷「提督」

八幡「なんだよ」

鈴谷「今日はありがとね」ニコッ

八幡「お、おう」プイッ

鈴谷「んじゃ開けますか」

 ガチャッ

鈴谷「たっだいまー!」

217: 2014/08/29(金) 22:24:21.72 ID:s2JwpgTc0
八幡が勤務している鎮守府はめんどくさいので第一試験鎮守府じゃなくて鎮守府って書きます

コロコロ変えてしゃーせん!

218: 2014/08/29(金) 23:07:08.15 ID:s2JwpgTc0
鳳翔「ご飯はもうすぐできますよ」

鈴谷「おぉー」

夕張「どうだったんですか? 外は」

鈴谷「すっごい楽しかったよ!」

熊野「何をしたんですの?」

ワイワイワイ……


八幡「……」


鈴谷「あ、プリクラとったんだけどさー」

アハハハ ウフフフ 


八幡「はぁ……」

榛名「随分とお疲れですね、お茶をどうぞ」

八幡「お、おう」ズズズ

榛名「外の世界いいものなんでしょうか?」

八幡「別に、いちいち周りに合わせたり気を使わなきゃならないからな……」

榛名「フフ……」

八幡「いいものでもねぇよ」

金剛「テイトクー! 鈴谷だけずるいデース、私も今度連れっててヨー!」

夕張「私も!」

島風「行ってみたーい!」

榛名「榛名も御一緒したいです」

曙「わ、私は別に興味ないわよ」

夕張「とか言って~」ツンツン

曙「や、やめなさいよ!」

八幡「勘弁してくれ」

鳳翔「ご飯できましたよ」

219: 2014/08/29(金) 23:44:03.98 ID:s2JwpgTc0
-月曜日-

-総武高校-


八幡「……」

結衣「……」チラチラ

沙希「……」チラチラ

八幡「なんかすごい視線を感じるんですが……気のせいですよね」


-放課後-


平塚「比企谷、川崎は話があるから残ってくれ」





比企谷「で、なんすか話って」

川崎「手短にしてください」

平塚「新日本海軍から連絡があった、今日の夜に艦娘について発表するらしい」

比企谷「随分と急っすね」

川崎「それで、その報道をするとして、あの娘たちについての立場は理解されるわけ?」

平塚「それはなんとも分からん、とりあえず艦娘について発表するそうだ」

比企谷「鎮守府の場所や俺たちについても報道されんすか?」

川崎「報道が押し寄せて仕事どころじゃなくなるよ」

平塚「未成年の提督選別については説明されるが、提督の詳細や場所は発表しないぞ」

比企谷「それでもマスコミは何が何でも探してくるでしょうね」

平塚「新日本海軍は艦娘の詳しいことについては報道規制をおこなって、それに違反したものを処罰するらしい

220: 2014/08/29(金) 23:44:56.70 ID:s2JwpgTc0
川崎「あんな千葉にでかいコンクリートに囲まれた施設を造ってる時点でバレバレでしょ」

八幡「時間の問題だな……」

川崎「前のアンタだったら何がなんでもこの仕事を辞めそうだけど」

八幡「は、こんな大金が貰えてほかの子が仕事をして、三食住居付きの仕事なんてやめれるかよ」

八幡(あいつらを置いて辞めれるかよちくしょう……)

川崎「まあ、そういうことにしとくけど」

平塚「話は以上だ、帰っていいぞ」

八幡(今日、奉仕部行くのはめんどくさそうだから帰ろう)

川崎「奉仕部いかないのアンタ」

八幡「今日はいいんだよ」

川崎「ふーん」

八幡「……」

八幡(あれ? 思ったらなんか川なんとかさんと二人で帰ってねぇか?)

川崎「……」チラッ

八幡(この空気どうにかしてくれ)

川崎「アンタの鎮守府ってどこにあんの?」

八幡「自転車で三十分もかからん」

川崎「ずるい、代わって」

八幡「やだよ」

川崎「この仕事、怖くないの?」

八幡「あ? なんでだよ、こんなに金がもらえる仕事なんざそうそうねぇだろ」

川崎「いつ氏ぬか分からないでしょ」

八幡「どうせ、深海棲艦が攻めてきたらどこに居ても氏ぬ」

八幡「第一、艦娘がいるから守ってくれる」

八幡「ほとんど何もしないで大金が入る、必要経費でいろいろ買える」

川崎「なんか、アンタらしいね」

八幡「なんだよ……」

川崎「別に」

234: 2014/08/30(土) 10:04:30.63 ID:WhycVbmK0
-鎮守府-

八幡(執務室で革張りの椅子に腰をかけて、紅茶を飲みながら仕事をしている俺ってイケメンじゃね?)フッ

叢雲「なに悟ったような顔してんのよ……」

八幡「そこはスルーしろよ」ギシッ

叢雲「明日の建造なんだけど」

八幡「うぬ」ズズズ

叢雲「空母を建造するから」

八幡「了解だ」コクッ

叢雲「似合わないからやめなさい」

八幡「やって後悔したわ、ちくしょう」

島風「提督ー! もうすぐ発表!」

叢雲「行きましょう」

八幡「ここで見てもよくね?」

叢雲「黙って来なさいよ」



平塚「来たか」

政府『日本国民の皆様、及び諸外国の皆様に重大なお知らせをいたします。』パシャパシャパシャ!

政府『我々、人類は古き時代から海と共存し、生活の糧としてきました。』

政府『しかし、深海棲艦という謎の生命体に我々人類は海から淘汰され』パシャパシャ

政府『海上航路は壊滅し、貿易は愚か、エネルギーの補給もままならない状況となっております』

政府『従来の兵器では全くもって深海棲艦に通用せず、撤退をせざるを得ないのが現実です』

政府『しかし、我々、日本政府は新たに深海棲艦の力に対抗が出来る新日本海軍の設立を致しました』パシャパシャバシャバシャ!!!

タイコウ!? バカナッ! スイマセーン!

政府『深海棲艦に対応できる武力、それを艦娘といいます』バシャバシャバシャ

―――
――



政府『このように決定いたしました。 艦娘の公開戦闘は明日としていただきます。以上が日本政府からの発表となります』

パシャパシャパシャ!!パシャパシャ!!パシャ!! フザンケンナー シンカイセイカントオナジジャナイカ! ウソダロ!!

比企谷「猛烈なアンチだな」

夕張「各種の、情報掲示板や動画サイトは大荒れでしょうね」

平塚「公開戦闘で艦娘の力を観てもらわんと収まらんな」

235: 2014/08/30(土) 10:06:30.18 ID:WhycVbmK0
-次の日-

-鎮守府-


平塚「やはり、今日の公開戦闘は大きな話題を呼んでいるな」

比企谷「そっすね、どうやら国民のほとんどは排他主義じゃなさそうですね」

平塚「今は艦娘に頼らなければいけないと実感したんだろう」

比企谷(まるで宗教、深海棲艦という驚異を前に人類は唯一それに対抗できる艦娘に一種の敬虔心のようなものを抱いてる……)

平塚「一部の国民には排他主義者やむしろ、艦娘の容姿から過保護な連中までいる」

比企谷「最悪な状況に落ち込まなかっただけマシですよ」

平塚「日本は九十九神という考えや、従来のアニメ文化による擬人化は一部の層にも受け入れられていたのも大きいだろうな」

比企谷「コアなファンが増えなきゃいいんすけどね」

平塚「既に表には数人の報道関係者が張り込んでるぞ」

比企谷「捕まりたいんすかね……」

平塚「マスコミはそういうもんだろ、明日は念のために裏門から学校に出てくれ提督どの」

比企谷「分かりましたけど」

金剛「ハーイ二人共、ティータイムにしまショー!」コトッ コトッ

平塚「おぉ、ありがとう」

比企谷「ん……」ゴクリ

比企谷(うまいな、雪ノ下よりもうまいんじゃないか)

平塚「美味しいな、紅茶についてよくわかってるんだな」

金剛「biscuitもありマース!」

比企谷「これクッキーじゃね?」

金剛「NoNo! アメリカではこれをcookieだけど、イギリスではbiscuitって呼ぶデース!」

平塚「そうなのか、おぉ、うまいな」

金剛「アメリカのbiscuitはイギリスのscone(スコーン)に近いネー」

比企谷「へぇ……」

金剛「元々、biscuitはフランス語のビスキュイから来てマース、サブレーとか有名デース」

平塚「詳しいな」

比企谷(サブレー? 由比ヶ浜は自分の犬にビスケットの名前をつけてんのかよ)

243: 2014/08/30(土) 14:10:47.41 ID:WhycVbmK0
間違えたところを再度投下


八幡「猛烈なアンチだな」

夕張「各種の、情報掲示板や動画サイトは大荒れでしょうね」

平塚「公開戦闘で艦娘の力を観てもらわんと収まらんな」



-次の日-

-鎮守府-


平塚「やはり、今日の公開戦闘は大きな話題を呼んでいるな」

八幡「そっすね、どうやら国民のほとんどは排他主義じゃなさそうですね」

平塚「今は艦娘に頼らなければいけないと実感したんだろう」

八幡(まるで宗教、深海棲艦という驚異を前に人類は唯一それに対抗できる艦娘に一種の敬虔心のようなものを抱いてる……)

平塚「一部の国民には排他主義者やむしろ、艦娘の容姿から過保護な連中までいる」

八幡「最悪な状況に落ち込まなかっただけマシですよ」

平塚「日本は九十九神という考えや、従来のアニメ文化による擬人化は一部の層にも受け入れられていたのも大きいだろうな」

八幡「コアなファンが増えなきゃいいんすけどね」

平塚「既に表には数人の報道関係者が張り込んでるぞ」

八幡「捕まりたいんすかね……」

平塚「マスコミはそういうもんだろ、明日は念のために裏門から学校に出てくれ提督どの」

八幡「分かりましたけど」

金剛「ハーイ二人共、ティータイムにしまショー!」コトッ コトッ

平塚「おぉ、ありがとう」

八幡「ん……」ゴクリ

八幡(うまいな、雪ノ下よりもうまいんじゃないか)

平塚「美味しいな、紅茶についてよくわかってるんだな」

金剛「biscuitもありマース!」

八幡「これクッキーじゃね?」

金剛「NoNo! アメリカではこれをcookieだけど、イギリスではbiscuitって呼ぶデース!」

平塚「そうなのか、おぉ、うまいな」

金剛「アメリカのbiscuitはイギリスのscone(スコーン)に近いネー」

八幡「へぇ……」

金剛「元々、biscuitはフランス語のビスキュイから来てマース、サブレーとか有名デース」

平塚「詳しいな」

八幡(サブレー? 由比ヶ浜は自分の犬にビスケットの名前をつけてんのかよ)

244: 2014/08/30(土) 14:12:08.62 ID:WhycVbmK0
八幡(確かにビスケットぽいな、色だけ)

金剛「テイトクー」ズイッ

八幡「な、なんだよ」

金剛「紅茶セットや茶葉をもっといいものにしたいデース」

八幡「必要経費で落とすことを許可する」

金剛「やったデース! Thank you very much!」ギュッ

八幡「紅茶、紅茶溢れるからやめろ(興奮しちゃうだろうが、全くけしからん!)」

平塚「楽しそうだな比企谷」ピキッ

八幡「気のせいですよ先生」

叢雲「楽しそうね随分と」

金剛「叢雲も紅茶飲みまショー!」

叢雲「今はいいわ、それと空母2人を連れてきたわ」

八幡「建造するとかいってたな」

翔鶴「翔鶴型航空母艦一番艦、翔鶴です。 よろしくお願いしますね」

瑞鶴「妹の瑞鶴です。よろしくね!」

八幡「お、おう」

平塚「よろしく頼むぞ」

金剛「ティータイムにしまショー!」

瑞鶴「おいしそー!」

翔鶴「瑞鶴、あまり騒がしくしてはだめよ」

瑞鶴「翔鶴姉も食べなよ!」

金剛「ドウゾー!」

八幡(馴染むのはえーよ)



253: 2014/08/30(土) 22:17:30.07 ID:WhycVbmK0
次の日-

-総武高校駐輪場-

八幡(個人的には水曜日が一番だるい……)キィィ

川崎「ちょっとアンタ」

八幡「お金持ってないんで」

川崎「何言ってんの」

八幡「なんだよ」

川崎「艦娘のことについてマスコミも必氏に情報を掴もうとしてるから気をつけなよ」

八幡「分かってるよ」

川崎「ならいいけど」スタスタ

結衣「あー!ヒッキー!」

八幡「なんだよ朝から」

結衣「今日こそは部活に来て説明してよね!」

八幡「なんのだよ」

結衣「鈴谷ちゃんについて! 本当に彼女なの!?」

八幡(ほかの言い訳を考えてなかった)

結衣「ねえ!」

八幡「いや彼女のわけねぇだろ……」

結衣「ちゃんと目を見ていってよ!」

平塚「こらお前らさっさと教室にいけ」

八幡「だってよ」

結衣「ちょっとヒッキー!」

平塚「はい座れー」

254: 2014/08/30(土) 22:19:24.34 ID:WhycVbmK0
>>246

しゃーせん……今度からそうするように気をつけまする……

255: 2014/08/30(土) 22:23:49.26 ID:WhycVbmK0
>>247
酉の付け方がイマイチよくわからないのでちょっと実験してみますぅ……

257: 2014/08/30(土) 22:24:56.87 ID:WhycVbmK0
>>256
ご指摘ありがとうございます(´;ω;`)

264: 2014/08/30(土) 22:39:10.34 ID:WhycVbmK0
ガヤガヤ

平塚「今日は転校生を紹介するぞ」

マジデー キタイッショ オォー

平塚「入ってこい」ガラッ

スタスタスタ……

八幡「 」

川崎「 」

鈴谷「ちーっす! 千葉鈴谷っていいまーす!」

青葉「どもっ! 千葉青葉ですぅ!」

結衣「あっー!!」

オーオオー カワイイー スゲェー ユイドウシタシ

平塚「二人は親戚関係らしい、みんな仲良くしてくれ」

八幡「 」

川崎「 」

結衣「 」

鈴谷「結衣ちゃんちーっす!」

結衣「や、やっはろー……」

優美子「あいつと知り合い?」

結衣「ま、まあ……」

鈴谷「♪」スタスタスタ

八幡(おいおいおいおいどういうことだよ、こっちくんな!)

鈴谷「ちーっす! 八幡♪」

八幡(……もうやだ)

エードウイウコト ヒキタニコンパネェ ヤバクネェ ウソ


274: 2014/08/30(土) 22:55:20.01 ID:WhycVbmK0
-HR後-


川崎「ちょっとアンタきな!」

青葉「え、ちょっ!」

川崎「そこの二人も」

鈴谷「えー……」

八幡(あんまり騒ぎ立てるんじゃありません)

川崎「ほら」グイッ

エーナニアレ! ドウイウコト?

結衣「……」


体育館


八幡「なにこれなんで体育館裏なの」

青葉「これがカツアゲ!」

鈴谷「鈴谷、初体験!」

川崎「冗談言ってないで説明してくんない?」

八幡「なんも聞いてねぇんだけど」

川崎「こっちもだよ」

青葉「ちょっとサプライズでもしようかと思いまして……」

川崎「バレたらどうすんのさ」

鈴谷「よく分かんないけど、上からの命令なんだよねー」

八幡「命令?」

鈴谷「もしもの時に備えるんだってさー」

川崎「ボディーガードってこと?」

青葉「そういうことです! ここが学校ですかぁ~」パシャパシャ








277: 2014/08/30(土) 23:07:55.52 ID:WhycVbmK0
川崎「緊張感がなさすぎない?」

鈴谷「通常兵器で鈴谷は倒せないよ」

八幡「そうじゃねぇよ」

鈴谷「?」

八幡「上からは艦娘のことは隠すように言われてんだろ?」

鈴谷「うん」

八幡「それなのに俺らに絡んでたら怪しまれるだろ」

青葉「艦娘ってバレなきゃ大丈夫じゃないですかー」

八幡「そういうのは直にバレるんだよ」

鈴谷「いいじゃ~ん! 提督と鈴谷は恋人設定でしょ!」

川崎「こっ!?」

八幡「おいやめろ、面倒くさいことになる」

鈴谷「え~」

青葉「ちょっとそれについて詳しくお願いします!」

八幡「艦娘については世間に公表はしたが、完全に受け入れられたわけじゃねぇからな……」

川崎「実際に傍にいる状態だと、どうなるか分かんないね」

鈴谷「結衣ちゃんには恋人って言ったけど」

八幡「冗談って言ってくれ」

鈴谷「えー」

八幡「親の友達の娘ってことでいい」

川崎「アンタもいいね」

青葉「はーい」

八幡「1時限目始まるから戻るぞ」






287: 2014/08/31(日) 00:21:47.26 ID:oe4Atp740
-放課後ー

鈴谷「八幡、かえろー」

八幡(目立つからやめろ)

結衣「ヒッキー部活!」

八幡「いやちょっと今日も」

鈴谷「八幡と鈴谷はこれからデートでーす!」

八幡「チゲぇよ」

鈴谷「でも、帰る方向は同じでしょ」

結衣「ヒッキー本当に」

八幡「チゲぇよ」

川崎「うっとしい」

青葉「そんなこと言わずにー!」

結衣「部活来てよ……」

鈴谷「……部活行こう!」

八幡「え?」

鈴谷「部活って興味あるかもー」ギュッ

八幡「お、おい」ズルズル

結衣「まってヒッキー!」ギュッ

八幡「おま!?」ズルズル


288: 2014/08/31(日) 00:31:17.17 ID:oe4Atp740
お休みします(´・ω・`)ノ

302: 2014/08/31(日) 10:43:08.89 ID:oe4Atp740
-奉仕部-


鈴谷「ここが部室かー」ガラッ

雪乃「あら? あなたは確か」

鈴谷「ちーっす! 雪乃ちゃんだっけー」

雪乃「それにその制服」

結衣「あたしのクラスに転校してきたんだよゆきのん」

八幡「……」

結衣「それに彼女ってのも冗談だったってさ!」

雪乃「そう、私にはどうでもいい事なのだけれど」

鈴谷「ふ~ん」

雪乃「なにかしら、鈴谷さん」

鈴谷「べっつにー」

八幡(なにこの空気)

鈴谷「それじゃあ、八幡帰ろっか」

結衣「え!」

雪乃「鈴谷さん、そこにいる目の腐った男は部員なのだけれど」

八幡「せめて名前で言ってくれ」

鈴谷「鈴谷と八幡は用事があるんで~す」ギュッ

八幡「おいこら掴むな」

雪乃「私はここの部長として部員を部活に参加させる義務があるわ」

鈴谷「この部活ってそこまで拘束する部活だったの? 八幡」

八幡「いや、由比ヶ浜はちょいちょい抜けてるが」

雪乃「……」ジロッ

八幡(おいなんだよ、睨むなよ)

鈴谷「んじゃ、いいよねー」

鈴谷「鈴谷と八幡は帰ってやることがいっぱいあるんでーす! にししっ」

結衣「や、やることがいっぱい!?」

八幡「誤解を生む言い方はやめろ、あと反応すんなビチヶ浜」

結衣「ビXチじゃないし! まだs……何言わせようとしてるの!変態!」

鈴谷「んじゃいこー」ギュ

結衣「ヒッキー!」

八幡(チカラツエー)ズルズル

八幡「ちょ、おいこら、いろいろと誤解をされてんじゃねぇか」ズルズル

鈴谷「はーやーくー!」


303: 2014/08/31(日) 10:44:18.04 ID:oe4Atp740



-鎮守府-



平塚「すまなかったな、急なことで連絡を忘れていた」

八幡「勘弁してくださいよ」

鈴谷「学校楽しかったー!」

夕張「羨ましいですね」

島風「学校行ってみたーい!」

榛名「楽しそうですね」

望月「面倒くさいだけだけどなぁ」

初雪「部屋にいた方がまし……」


304: 2014/08/31(日) 10:46:17.04 ID:oe4Atp740
-夜-


八幡「ふぅ……」

瑞鶴「提督さん、なにしてんの?」

八幡「風呂から戻る最中」

瑞鶴「ふーん」ジロジロ

八幡「なんだよ」

瑞鶴「提督さんってさ、あんまり提督って感じがしないよね」

八幡「嫌味か」

瑞鶴「違う違う、固くなさそうだから喋りやすいってこと」

八幡「そーかよ」

瑞鶴「提督さんって、分け隔てなく接してくれるよね」

八幡「なんだよいきなり、なんか裏でもあるのか」

瑞鶴「ないって」

瑞鶴「本部のことは知らないけど、叢雲ちゃんが言うには怖がったり粗末に扱ってくる人とか多かったらしいよ」

八幡「あらゆる環境に適応できるからな俺は」

八幡「それに俺は差別はしない、差別をする程距離が近い人間はいなかったからな」

八幡「差別なんてもんは自分の立場を誇示するためだけにやる行為だ」

八幡「そんなことをすれば、いつか自分にツケが回ってくる、そんなリスクがある行為を俺はやらんだけだ」

瑞鶴「アハハ、提督さんって結構、面倒くさい性格」

八幡「悪かったな」

瑞鶴「別に嫌いじゃないよ」

瑞鶴「提督さんもこの鎮守府も」

八幡「……」

瑞鶴「提督さん、瑞鶴たちはこのまま一生戦い続けるのかな」

八幡「本部から使われる限りそうだろ」

瑞鶴「そっかぁ」

八幡「……」

瑞鶴「いつか、瑞鶴も氏んじゃうのかな」

八幡「……っ」

瑞鶴「ごめんね提督さん、また明日ね」スッ




八幡「……」

305: 2014/08/31(日) 10:49:08.94 ID:oe4Atp740
-執務室-


八幡「……クソ」

叢雲「どうしたのよ」

八幡「別に」

八幡「……」カキカキ

八幡「……」ピラッ

『南西諸島海域出撃案』

八幡(新日本海軍は何を考えてんだよ)

八幡(すべての深海棲艦を駆逐するのは不可能だ……それなら)

八幡(自国に関係している海上貿易路での監視をすることで貿易を安定させるだけか?)

八幡(違う、それだけじゃない)

叢雲「なんて顔してんのよ」

八幡「んだよ」

叢雲「コーヒーを入れたわ」コトッ

八幡「ん」ズルズル

叢雲「この資料はやっといたわ」

八幡「おう」スッ

八幡(唯一、深海棲艦に対抗することができる武力を持った日本……)

八幡(これを利用するわけがないだろうな)

八幡(アメリカの立場を日本が交代させる気か? それとも別の何かをするつもりとか)ズズズ

八幡「……」グイッ ドバァ

叢雲「なんで、コーヒーの中にさらにマッカンを入れてんのよ……」



319: 2014/08/31(日) 12:54:52.49 ID:oe4Atp740
-木曜日-

-総武高校-

鈴谷「マジでー!」

優美子「でしょー」

結衣「マジやばいよね~」

姫菜「このシーンとか最高ォォォ!!」

青葉「まだまだありますよ」ニシシ

八幡(1日でトップカースト入りかよ……)

八幡(まあ、あの性格で好奇心は旺盛だからな)

彩加「あの2人すごいね」

八幡「天使降臨」

彩加「え?」

八幡「なんでもない」

彩加「なかなか、直ぐにクラスに馴染む人ってあんまりいないのにね」

彩加「八幡とあの2人ってどういう関係なの?」

葉山「それは俺も気になるな」

八幡「なんでお前がいるんだよ」

葉山「いいじゃないか、それでどういう関係なんだい」

八幡「別に、親の友達の娘ってだけだよ」

彩加「それにしては随分と仲いいよね」プクー

葉山「確かに」

八幡「向こうが勝手に寄ってくるだけだ」チラッ

鈴谷「ん? 八幡~」フリフリ

彩加「手を振ってきてるよ八幡」

八幡「無視だ無視」

優美子「2人はどういう関係だし」

鈴谷「相思相愛」

結衣「え!!」

鈴谷「冗談でーす」

八幡(マジでやめろ)

葉山「彼女に好かれてるんだな」

八幡「いい迷惑だ」

青葉「話しましょーよ~! さきさき~」

沙希「鬱陶しい!」

八幡(あいつもあいつで大変だな……)







320: 2014/08/31(日) 12:56:25.03 ID:oe4Atp740
-鎮守府-

-倉庫-

八幡(なんだこれ?……釣竿か)

八幡(……)





-鎮守府-防波堤-


八幡「……」ゴクゴク

八幡(一人でマッカンを飲みながら釣りもいいな……)ザパーン

八幡(……釣りとかよくわかんねぇんだよな)

八幡(とりあえずミミズをつけてみたが)

八幡(釣れねぇな……)



八幡(……)




八幡「帰るか……お!?」ビクビク

八幡「来たか! ……なんか軽い? いや近づいてる?」ザーーー

 ザバンッ

ヲ級「ヲ!」

八幡「 」

八幡(釣りをしたら女の子が釣れた)

ヲ級「ヲ?」

八幡「いや、お前こそ誰だよ……」ヒキッ

ヲ級「ヲ!ヲヲヲ?」

八幡「つ、釣りをしてたんだよ」ビクビク

ヲ級「ヲ」

八幡「いや怖がるなって言われても……」

八幡(なにこれ艦娘の一種なのか? 野良艦娘?)

ヲ級「ヲヲヲ」

八幡「いや冷静になれっていう方が無理だろ……」

ヲ級「ヲ」

八幡「相談っすか……」

八幡(なんなのこの子)

八幡「いや最近疲れてまして」

ヲ級「ヲ」

八幡「いやね、自分の周りの環境が一変しまして」

八幡「今までおかしかった事や理不尽だったことが当たり前みたいになっているんすよね」

ヲ級「ヲヲヲ……」


322: 2014/08/31(日) 12:57:17.49 ID:oe4Atp740
八幡「そっすよね、俺は上に立てれるような人間じゃねぇし」

ヲ級「ヲヲヲヲヲ」

八幡「そう言われましても……」

ヲ級「ヲヲ」

八幡「そうっすかねぇ……」

ヲ級「ヲ」

八幡「あ、これ飲みます?」マッカン

ヲ級「ヲ?」

八幡「そこを回とって飲むんですよ」

ヲ級「ヲヲ……?」

八幡「そうです」

ヲ級「……」ゴクリ

ヲ級「ヲヲヲ! ヲ!」ゴクゴク

八幡「気に入ってもらえたんで良かったっす」

ヲ級「ヲ!」グッ

八幡「どうも」

ヲ級「ヲヲヲ」

八幡「ノルマっすか?」

ヲ級「ヲヲヲ、ヲヲ!」

八幡「苦労してるっすね……」

ヲ級「ヲ……」ショボーン

八幡「気にすることもないと思いますよ」

ヲ級「ヲ?」

八幡「そうっすね」

ヲ級「ヲヲヲ!」

八幡「いえいえ」

ヲ級「ヲ」

八幡「あ、帰るんすか、俺もそろそろ帰りますわ」

ヲ級「ヲ~」フリフリ

八幡「ありがとうございました」

ヲ級「ヲ」

バシャーン

八幡(海に帰ったぞ)


335: 2014/08/31(日) 14:21:16.69 ID:oe4Atp740
-執務室-

叢雲「野良艦娘?」

八幡「いるのか?」

叢雲「私も気づいたら海の真ん中で浮かんでいたわ、保護されてない艦娘がいてもおかしくないわね」

八幡(あいつも艦娘だったのか)

叢雲「そろそろ出撃しないといけないわ」

八幡「周辺警備か」

叢雲「そうよ」

八幡「ん……なんつーか、気をつけろよ」

叢雲「どうしたのよいきなり」

八幡「うるせぇ」


351: 2014/08/31(日) 14:33:38.20 ID:oe4Atp740
ベタ褒めで逆に怖いです(°д°)

352: 2014/08/31(日) 14:34:24.27 ID:oe4Atp740
-夜中-




八幡「12時か……」

八幡(腹減ったな……この分だと3時ぐらいまでかかるぞ)

八幡「柄にもなく仕事を片付けようと思うなんてな……」カキカキカキ

 トントン

八幡「ん? 入ってこい)」

榛名「提督」

八幡「どうしたんだよこんな時間に」

榛名「執務室の明かりがまだついていたので……」

八幡「あー……、仕事が山積みなんだよ、少しは自分でやらねぇとな」

榛名「手伝いましょうか?」

八幡「大丈夫だ、人の手は借りない」

榛名「クスッ、資料を貸してください」

八幡「いや寝ろよ」

榛名「榛名、今日は非番ですので大丈夫です」ニコッ

八幡「い、いやいいって(ときめいちまったよ)」

榛名「提督は今日も学業に励まなければいけません」カキカキ

榛名「榛名にも任せてください」

八幡「無理すんなよ……」カキカキ



-3時-

叢雲「ふぅ……疲れたわね」ガチャ

叢雲「……クスッ」

八幡「zzz」

榛名「zzz」

叢雲「机の跡がつくわよ……」

叢雲「お疲れ様」カキカキ


356: 2014/08/31(日) 14:49:48.46 ID:oe4Atp740
-総武高校-木曜日-



彩加「八幡、その顔どうしたの?」

八幡「ちょっと勉強してたらそのまま寝ちまったんだよ」

葉山「凄い机の跡だな」

八幡「なんでナチュラルにおまえがいるんだよ」

葉山「いいじゃないか」

八幡「よくない」

彩加「クスッ」

八幡「どうした戸塚」

彩加「なんか八幡って明るくなったよね」

八幡「は?」

葉山「確かにな」

八幡「気のせいだろ……」



-放課後-

-鎮守府-


八幡「今日も釣りするか……」

ヲ級「ヲ!」

八幡「あ、どもっす」

ヲ級「ヲ」

八幡「どうぞこれ」マッカン

ヲ級「ヲー」ゴクゴク

八幡「ふぅ……」ゴクゴク

ヲ級「ヲ……」

八幡「お疲れっす」

八幡「……」

八幡(なんか落ち着く)

ヲ級「……」フゥ

八幡「……」フゥ




ヲ級「ヲ」

八幡「あ、お疲れ様っす」

ヲ級「ヲヲ」

八幡「いえいえ」

ヲ級「ヲ」フリフリ

バシャーン

八幡「豪快だな」


358: 2014/08/31(日) 15:04:40.78 ID:oe4Atp740
-次の日-

-朝-


八幡「裏門にもマスコミらしき人がいる?」

鈴谷「うん」

八幡「最悪じゃねぇか」

鈴谷「どーする?」

八幡「車にしてもついてくるだろうな」

鈴谷「休む?」

八幡「これずっと学校行けなくね?」

鈴谷「鈴谷が強行突破しようか?」

八幡「やめろ」

鈴谷「だったら海の上から提督抱えて高速航行」

八幡「シュールすぎる」

不知火「どうしたんですか?」

鈴谷「マスコミが裏口にもいて学校にいけないんだよね」

不知火「提督を抱えて海から行くというのはどうでしょうか」

八幡「それしかないのかよ」

不知火「防波堤の近くを移動していけば見えないかと」

鈴谷「そうだね」

八幡「俺の意見は」

鈴谷「んじゃいくよー!」グイッ

八幡「お、おい!」

八幡(なんで俺はお姫様抱っこされてるんですか?)

鈴谷「全速前進!!!」バシャアアアアアン!!!!

八幡「ちょま!!!!アアアアア………」

ヒュウウウウウウウン……

不知火「行ってらっしゃいませ」


364: 2014/08/31(日) 16:44:26.09 ID:oe4Atp740
-総武高校-


彩加「八幡なんか疲れてない?」

八幡「い、いや大丈夫だ」

八幡(並のジェットコースターより怖かった)

優美子「鈴谷なんか元気よくねー?」

鈴谷「運動してきたんだよね」

結衣「最近、運動してないなぁ」



-昼休み-


八幡「やはりここで食べる昼食はいいな……」

沙希「ちょっと」

八幡「なんでお前がいるんだよ」

沙希「話があんのよ」

八幡「なんだよ」

沙希「最近、マスコミの奴らが妙に活発じゃない?」

八幡「どこだってビックニュースを伝えたいんだろ」

沙希「軍は何してんの」

八幡「規制はかけてるけどイタチごっこだなありゃ」

沙希「はぁ……学校来るのにも一苦労だよ」

八幡「ばっか、俺なんてな……いやなんでもない」

八幡(俺の新たなトラウマを教えるところだった)

沙希「なに?」

八幡「なんでもねぇよ」

青葉「お二人共、学校でイチャイチャとはやりますね~」

沙希「は!? ってなんでアンタたちいんのよ」

鈴谷「だって鈴谷達、ボディーガードだもーん」

八幡「はぁ……」


365: 2014/08/31(日) 16:45:43.36 ID:oe4Atp740
-夕方-

-鎮守府-防波堤-



八幡(最近ここが俺のベストプレイスになってきてるな……)

八幡(今度こそ魚を釣ってやるぜ……)シュッ

八幡(そしてマッカンを……)ゴクゴク




八幡(あの人、今日はいねぇんだな)フゥ

ザバーン ザバーン


翔鶴「♪」ニコニコ

八幡「あ、あのなんですか翔鶴さん」

翔鶴「外に出たら提督が居たので、来てみました」

八幡「そーすか」

翔鶴「釣りですか?」ニコニコ

八幡「まあ、全然知識とかないんですけどね」

翔鶴「そうなんですか」ニコニコ

八幡「……」

八幡「あの、釣りしてるところ見てもつまらなくないすか?」

翔鶴「そんなことありませよ」ニコニコ

八幡「そうすか……」

八幡「これ、飲みますか」マッカン

翔鶴「いいんですか?」

366: 2014/08/31(日) 16:46:35.18 ID:oe4Atp740
八幡「今日はいらなそうなんで」

翔鶴「?、いただきますね」コクッ

翔鶴「ちょっと甘いですけど、美味しいですね」ニコッ

八幡「どうも」

翔鶴「♪」ニコニコ

八幡「……」

八幡(なんでこの人ずっと見てるの)

翔鶴「落ち着きますね、ここは」

八幡「最近はお気に入りの場所ですね」

翔鶴「提督」

八幡「?」

翔鶴「瑞鶴のことどう思ってますか」

八幡「ん? 元気なやつって感じっすかね、あとは姉想いですね」

翔鶴「ちょっとお転婆ですよね」

八幡「あー……そんな感じしますね」

翔鶴「これからも末永く、瑞鶴のことをよろしくお願いしますね」

八幡「俺はほとんど何もしてないんすけどね」

翔鶴「そんなことはないですよ」

八幡「そーすか……」

翔鶴「ええ」ニコニコ

八幡「そろそろ戻りますか」

翔鶴「そうですね」ニコッ



376: 2014/08/31(日) 23:41:11.37 ID:oe4Atp740
-土曜日-

叢雲「今日は機動艦隊を編成するわよ」

八幡「ん」

八幡(どうせやることがなさそうだな……)

叢雲「行くわよ」



鳳翔「準備できましたよ」

翔鶴「頑張ります!」

瑞鶴「瑞鶴の力、見せてあげるわ!」

鈴谷「頑張るぞー」

熊野「行きますわよ」

叢雲「また私が旗艦のわけ?」

八幡「ぼちぼち行くか……」

瑞鶴「ちょっと大丈夫なの……」

叢雲「いつもこんな感じよ」


-沖合-


叢雲「深海棲艦、いないわね」

八幡「あぁ」

妖精「暇っすね」

叢雲「気を引き締めなさい」

妖精「いえっさー!」

八幡「……」ゴクゴク

叢雲「こんな時にまでマッカンなの?」

八幡「いいだろうが」

鳳翔『彩雲より入電、敵艦隊発見、艦影4、針路南西、距離600、駆逐艦2、巡洋艦1、空母1、です』

叢雲「了解、攻撃隊の発艦をお願いするわ」

八幡(俺が提督だよな……?)

翔鶴『了解しました!』

瑞鶴『行くわよ!』

艦戦妖精1『いくぜぇぇぇ!!』

艦攻妖精1『一発当ててみせます!』

377: 2014/08/31(日) 23:43:26.38 ID:oe4Atp740
鳳翔『敵艦載機と接触しました』

艦戦妖精1『余裕だぁぁ!!』

艦戦妖精2『行きます!』

―――
――


鳳翔『制空権優勢、雷撃を開始します!』

艦攻妖精1『もっと低く!』

艦攻妖精2『了解!』

艦攻妖精3『怖い怖い怖い!!』

艦攻妖精1『私が高度を上げて気をひくわ!』



鳳翔『敵艦隊、空母を残して他は撃沈しました』

叢雲「そう、ならいいわ」

八幡「終わりか?」

叢雲「無理して沈める必要もないわね、帰還しましょ」

八幡「ん、鎮守府に戻るぞ」

艦娘『了解』

八幡(置物提督とかいうあだ名がつくぞ……)

瑞鶴『提督さんって置物提督だよね』

翔鶴『瑞鶴!』

八幡「 」



390: 2014/09/01(月) 23:52:17.04 ID:l6oYVu/G0
-鎮守府-


瑞鶴「ん~! 疲れたー!」

翔鶴「翔鶴、お風呂に入りましょうか」

瑞鶴「うん!」

八幡「予定より早く終わったな」

叢雲「そうね」

八幡「ふぅ……」ゴクゴク

八幡(疲れたあとのマッカンはうまい、俺頑張った)

八幡「疲れたな」 

 ガチャッ


-執務室-


望月「あー……」

初雪「抜かされた」

島風「きのこいっぱい使っちゃうよ!」

八幡「おいこら、執務室は遊び場じゃねぇぞ」

望月「えー、いいじゃん」

初雪「ここにしかテレビない……」

八幡「仕事はどうした仕事」

島風「今日は非番です!」

望月「だってー、ほかのみんなが全部やっちゃうんだもん」

初雪「うん」

八幡(なんだろう、この親近感)

望月「ゲーム疲れてきたぁ」

八幡(認めたくねぇ)



391: 2014/09/01(月) 23:55:18.59 ID:l6oYVu/G0
八幡「……」カキカキ

八幡(艦載機開発とかした方が良さそうだな)

八幡(機動部隊の運用となるとボーキサイトの消費量が心配だな……)

八幡(低コストでの開発をする方がいいのか?)

八幡(……あれ、なんか俺って仕事やってる)

島風「はやーい!」

望月「お先~」

初雪「まって……」

 ワイワイワイ ガヤガヤ

八幡(……)チラッ

八幡(いかんいかん)カキカキ





叢雲「何してんのよあんたたち」

八幡「スター来たぜ」

島風「島風より速いなんて!」

望月「うわぁ……」

初雪「コースから落ちた……」

叢雲「なんなのそれ?」

八幡「マリカー」

叢雲「?」

八幡「アイテムとかを使うカーレースってところだ」

叢雲「ふーん」

八幡「意外に一人でも楽しめるんだなこのゲーム」ポチポチ

叢雲「上手いのがムカつくわね」

八幡「うるせぇ」

島風「提督に当てられて落とされたー!」

叢雲「ゲスイわね」

八幡「不確定要素は徹底的に弾き飛ばす主義だ」

叢雲「ゲームでなに格好つけちゃってんのよ」

望月「半周差とかだるい……」

八幡(各部屋にもテレビぐらい置いてやるか……)

叢雲「仕事やりなさいよ」

八幡「分かってる」

叢雲「そろそろ戦力も増やしたいわ」

八幡「戦艦でも作るのか?」

叢雲「そこまで戦艦を運用するほど資材もないわよ」

叢雲「駆逐艦や巡洋艦を増やしていきたいわね」

八幡「本部からの支給資材増やしてくんねぇかな」

叢雲「そうね」


401: 2014/09/03(水) 20:58:15.13 ID:TcI18LFE0
‐日曜日‐

八幡(今日はゆっくりと休めるな)

八幡(さて、プリキュアだ)ピッ

夕張「間に合った」スッ

八幡「……始まった」



―――
――




八幡「なんでお前がいるんだよ」

夕張「いいじゃないですか」

八幡「……」

夕張「♪」



-食堂-


八幡(ふぅ……軽くなんか食べたいな)

鳳翔「提督、おはようございます」

八幡「どうも」

鳳翔「朝ごはんですか?」

八幡「なにか食べれるやつはないかと思いまして」

鳳翔「そうですか、でしたら私が作りますので」

八幡「申し訳ないっすよ」

鳳翔「提督はお休みなんですからどうぞ遠慮なさらずに」

八幡「なら、いただきます」

鳳翔「えっと……」パカッ

鳳翔「サンドウィッチになりそうですけどいいでしょうか」

八幡「ああ、お願いします」

望月「ふぁ~」

初雪「眠い」

八幡「お前らもっと早く起きろよ」

望月「どうせ仕事は不知火が片付けちゃうって~」

初雪「叢雲もいるし……」

鳳翔「2人の分のサンドウィッチも準備しますね」

望月「ありがとー」

初雪「ありがとうございます……」


402: 2014/09/03(水) 21:01:52.94 ID:TcI18LFE0
八幡(うまいな)モシャモシャ

鳳翔「どうでしょうか提督」

八幡「うまいですよ」

望月「おいしー」モグモグ

初雪「うん」ムシャムシャ

鳳翔「提督の今日のご予定は?」

八幡「あー、妹に時間がある時は戻ってこいって言われてるんで実家に帰ろうかと」

鳳翔「提督のことが大好きな妹さんなんですね」

八幡「可愛い妹だからな小町は」

鳳翔「そうですか」ニコニコ

八幡(そして俺も今すぐ会いたい)



-昼前-


八幡(そろそろ出るか)



マスコミ「すいませーん! 話だけでも!」

軍人「これ以上入るんじゃない!」

マスコミ「取材ぐらい受けてもいいじゃないですか!」

軍人「ダメだ!」

八幡(忘れてた)コソコソ

八幡「まいったな……」

不知火「司令、どうかされたのですか?」

八幡「いや、実家に戻ろうかと思ったけど表があれなんだよ」

不知火「マスコミですか」

八幡「どうしようもねぇな」

八幡(小町に電話するか……)

不知火「司令、まだ方法はありますよ」

八幡「おいまて」

406: 2014/09/06(土) 13:59:55.84 ID:awNh+o3x0
不知火「司令の休みを全力で支援するのも艦娘の義務なので」

八幡「そんな義務つけた覚えねぇよ」

不知火「不知火も外の世界には興味があります」

八幡「そうか」

不知火「今日は非番です。」

八幡「そうか」

不知火「不知火も連れて行ってください」

八幡「やだ」

不知火「不知火になにか落ち度でも?」ジロッ

八幡「な、ないです」

不知火「それでは行きましょう」ガシッ

八幡「おいこらやめろ!」スッ

不知火「しっかりと掴まっていてください」バシュッ!!

八幡「上官の命令をきk……ひぃ!」ビュゥゥゥゥ


407: 2014/09/06(土) 14:00:50.42 ID:awNh+o3x0

 -比企谷家-




小町「どうぞどうぞ」スッ

不知火「ありがとうございます」

小町「いやーびっくりしたよお兄ちゃん、まさか女の子と一緒に来るなんて」

八幡「いやだから艦娘だって」

小町「でも女の子でしょ」

八幡「まあ、そうだな……」

不知火「……」

小町「それで、お兄ちゃんとはどういう関係なんですか!」

八幡「そういうので来たわけじゃねぇよ」

不知火「司令と艦娘という関係ですが」

小町「あ、うん……そうだよね、分かってた」

八幡「なんでがっかりしてんだよ」

小町「艦娘っていっても普通に人間にしか見えないですね」

不知火「そうですか」

小町「ほっぺもこんなに伸びますし」クイッ

不知火「ほうれすか」ギュー

八幡「やめなさい」

408: 2014/09/06(土) 14:02:15.77 ID:awNh+o3x0
小町「あっ不知火さんごめんなさい!」

不知火「問題ありません」

小町「いやー、お兄ちゃんが仲良くやっていけてることが分かって小町は安心したよ」

八幡「仲良くねぇよ、給料がいいから最低限働いてるだけだ」

小町「またまたー」

不知火「司令は最低限も働いてないと思います」

八幡「おいこら、妹の前ではバリバリ仕事ができる兄っていう設定を付けようとしたんだぞ」

小町「お兄ちゃん……」

小町「お兄ちゃんってまだ雪乃さんとか結衣さんには言ってないんだよね?」

八幡「なにが?」

小町「新日本海軍のこと」

八幡「ああ」

小町「なんで」

八幡「いや、言う必要もないだろ」

八幡「その事がどっからか漏れて騒ぎになるかもしれねぇし」

小町「部活は出てるの?」

八幡「ぼちぼち」

小町「結衣さんは良くても、雪乃さんならなんとなく勘付くかもよ?」

八幡「その時はその時だ……」

小町「あの2人になら言ってもいいと思うんだけどな」

八幡「今までの内容とはレベルが違うだろ」

小町「もしかしたら2人を巻き込んでしまうかもって?」

八幡「んなこと思ってねぇよ」

小町「素直になりなよ、お兄ちゃん」

八幡「俺はいつも素直で純粋な心だっつーの」

不知火「……」ゴクゴク…


409: 2014/09/06(土) 14:03:11.38 ID:awNh+o3x0
八幡「またな」

小町「頑張ってね仕事」

八幡「来週あたりにまた来る」

不知火「ありがとうございました」ペコッ

小町「不知火さん、お兄ちゃんのことよろしくお願いします」

不知火「守り抜いてみせます」

八幡「俺はお前らの子供かよ」



不知火「……」キョロキョロ

八幡「……」

不知火「……」ジー

八幡「……どうした?」

不知火「あれは学校ですか?」

八幡「ああ、あれは中学校だ」

不知火「……そうですか」

八幡「……」

八幡「……ん」カチャッ…ガチャン

不知火「?」

八幡「……ほれ」スッ

不知火「マッカンといいましたか?」

八幡「一本やるよ」

不知火「……ありがとうございます」カコッ

八幡「ふぅ……(寒いな)」


410: 2014/09/06(土) 17:08:57.05 ID:awNh+o3x0



-鎮守府-

八幡(氏ぬかと思った)

不知火「司令」

八幡「ん?」

不知火「今日は不知火のわがままに付き合ってもらいありがとうございました」

八幡「……気にすんな」プイッ

叢雲「おかえり」

八幡「おう」

叢雲「客が来てるわよ?」

八幡「客?」

叢雲「本部からの研究者よ」

八幡(研究者……)

411: 2014/09/06(土) 17:12:30.77 ID:awNh+o3x0
-執務室-


研究者「初めまして!」

八幡「どうも」

研究者「本部で艦娘の研究をしております。研究者といいます」

八幡「ここの司令官をしています。 比企谷八幡です……」

八幡(なんだこの女の人)

研究者「本日、お伺いしてきたのは艦娘の研究に協力してほしいからです」

八幡「研究……」

研究者「いえいえ! 研究といってもそんな非人道的なことではないですよ」

研究者「軽いデータでいいんです。 一回の補給で使われる艦娘別の資材量やこちらで開発した武器の試験などです」

八幡「はぁ……」

研究者「艦娘のことを解明したいですからね」

八幡「そうすか」

研究者「突然ですが、艦娘についてどう考えてますか?」

八幡「どうって……」

研究者「アバウトでいいんですよ」

八幡「未解明な存在、深海棲艦に唯一対抗できる存在……ですかね」

研究者「そうですね、私たち研究員も未解明ですから」

研究者「しかし私たちはあくまで艦娘は解明できるものだと思っています」

八幡「……神や妖精のような超自然現象の一種じゃなくて、科学的に証明できる存在ってことっすか?」

研究者「そうですね、厳密に言えば、神も妖精も存在などしていないんですが、ここで話すことではありませんね」

八幡(理系って感じだな)

412: 2014/09/06(土) 17:14:25.48 ID:awNh+o3x0
研究者「艦娘の艤装、あれはどこから出てくると思いますか?」

八幡「分からないっすね……」

研究者「無からはモノは生まれません、私はこう考えているのです」

研究者「艤装は普段、気体として艦娘の周りに存在するのではないかと」

八幡「気体……? 空気みたいになっているってことですか?」

研究者「はい」

研究者「昇華、学校でも習ったのでは?」

八幡「それは固体から気体の時じゃないんすか?」

研究者「その逆でも昇華というのです」

八幡(そうだった気がする)

研究者「普段は気体となっている艤装の物質……これを艦娘物質からKM物質と仮名しましょう」

研究者「KM物質は何かしらの要因で普段の艤装の形になると考えています」

八幡「そんなことがありえるんですか?」

研究者「ありえない、そう考えるの普通ですね」

研究者「しかし、そう考えなければ何もないところから艤装が出てくるはずがありません」

研究者「艦娘は現代の科学では実現できないような強度な物質と火力を誇ります」

研究者「既に常識という枠から外れてますから」

八幡「KM物質……」

413: 2014/09/06(土) 17:16:05.15 ID:awNh+o3x0
研究者「艦娘自身の体も我々人類とは比べ物になりません」

研究者「傷ついても治り、強固な身体を持つ艦娘と強固な装甲を誇り、壊れても修復される艤装」

研究者「この2つを形作る物質が違う物のわけがない」

八幡「っ……、でも修復の時には鋼材やボーキサイトが使用されますよね?」

研究者「それだけであそこまでの物は作れるはずがありません」

研究者「そして、艤装を船のフルサイズにすることで補給ができますよね?」

八幡「はい」

研究者「あそこまで体積を大きくでき、そして強度は全く変化しない」

研究者「密度は変化しないのですよ」

八幡(さっぱりわからん)

研究者「さらに、フルサイズにした時に補給された燃料は艤装し縮小される時に同じように圧縮されていると考えています」

研究者「しかし通常は気体と違って液体を圧縮しても微妙に体積が変わるだけなのです」

研究者「この非現実的な現象にもKM物質は絡んでいるのです」

研究者「KM物質はあらゆることができる万能物質と考えています」

八幡「KM物質が艦娘や艤装の元ってことっすか」

414: 2014/09/06(土) 17:19:38.52 ID:awNh+o3x0
研究者「仮説ですが、しかし私はさらに考えを深めています」

研究者「ならば、そのKM物質はどのように生成されるのかと」

八幡「……っ」

研究者「分かったみたいですね」

八幡「いえ、どうやってできるかまでは流石に分かりませんよ」

研究者「それは私も分かりません、言ってみてください」

八幡「……妖精さんが関係しているってことっすか?」

研究者「ご名答」

研究者「偽装の修理や補給、そして艦娘の入渠に使われるお湯を準備しているのも妖精さん」

研究者「KM物質の生成を方法を妖精さんが知らないわけがないですよね」

研究者「KM物質の仮説を考えると妖精さんが必ず関係しているのです」

八幡「……」

研究者「しかし妖精さんは気まぐれです、そして大多数の人間を毛嫌いしてます。だから真相を教えてはくれません」

研究者「きっと艦娘にも、そして貴方にも教えることはないでしょう」

研究者「妖精さんは艦娘……もしかして深海棲艦に関する秘密を握っているのかもしれないと考えているのです」

八幡「ホントに注目すべきなのは艦娘ではなく妖精さんってことですか」

研究者「そうですね、これが私が考えている仮説です」

八幡「……そうっすか」

418: 2014/09/06(土) 19:21:21.31 ID:awNh+o3x0
八幡(なるほどな……KM物質か……)

八幡(だが本部の本当の目的は艦娘の解明ではないだろうな、ここは触れない方がこの人たちにとっては好都合……)チラッ

研究者(?)

八幡(でも)

八幡「本当の目的ってなんすか?」

研究者「ん?」

八幡「まさか、そのKM物質の存在を実証されるだけが目的じゃないっすよね?」

研究者「アハハッ、勘がいい子だと思ってたけどアハハ」

研究者「普通だったら空気読んで気づいても黙っておくべきだよ」

八幡「生憎そんなタイプじゃないんで」

研究者「フフ、面白ね、話に聞いたとおりの子だ、さっきまでの堅苦しい話し方はやめるね」

八幡「そうっすか」

八幡「それで、本来の目的はなんなんすか?」

研究者「予想してみてよ」

八幡(教える気はあるのか?)

八幡「KM物質を人間の手で作り出すことでそれを科学技術に利用させる……」

研究者「本当にそう思っているのかい?」ニヤッ

八幡「……それを軍事利用する」

研究者「30点かなー」

八幡「……(やっぱりか)」

研究者「心の中ではなんとなく分かってそうだよね、君は新日本海軍の戦力の中軸になるからね、知る権利はあるよ」

研究者「これはビジネスだよ」

419: 2014/09/06(土) 19:23:53.55 ID:awNh+o3x0
八幡「……」

研究者「深海棲艦に対抗できる戦力を保有した日本」

研究者「そして世界の国々は安定した海上貿易を行えない」

研究者「日本が深海棲艦から輸送船を守るという正義を口にして重要貿易航路に駐留する」

研究者「そして各国は自分たちをなるべく守ってほしいと要求をする」

研究者「艦娘にも数が限られているからね」

研究者「わかるでしょ?」

八幡「だからビジネスってことっすか……」

研究者「それだけじゃない、これは艦娘の利用方法は」

八幡「抑止力……」

研究者「そうだね」

研究者「さらにKM物質を解明、そして開発に成功すればそれは莫大な利益を生む」

研究者「その技術を使えば日本は隔絶した地位に立てるってわけさ」

八幡「とんでもない理想郷っすね」

研究者「理想じゃないよ実現するんだよ、これからね」

八幡「社会情勢が大きく変わりますよ、各国だって黙っていないでしょう」

研究者「このまま変化がなければどうせ日本は潰れる、この計画に失敗しても未来は同じだよ」

研究者「恨まないでくれよ君、これは国の存続を賭けた戦いなんだ」

八幡「それに俺みたいな学生を巻き込むんすか?」

420: 2014/09/06(土) 19:26:02.02 ID:awNh+o3x0
研究者「君は軍人だろ」

研究者「どうせ潰れる国だ、最後は盛大に潰れたいとは思わないか?」ニヤッ

八幡「生憎、そういうのは苦手なんすよ」

八幡「国が亡くなろうが、世界が潰れようが、俺はひっそりと生活したいんですよ」

研究者「ならばなぜ君はこの仕事をしている?」

八幡「それは国からの強制で」

研究者「違うね、それならばいくらでも後で仕事を辞退したいと懇願できたはずだ」

八幡「そりゃ、金が入りますから」

研究者「君がさっき言った「ひっそり生活をする」ってのに反するだろ?」

研究者「いつ氏ぬか分からなくて、そして国の命運がかかっている仕事はどんなに大金を積まれてもやらないよ」

研究者「でも、君は断らない。 もしかしたら1つのミスで国が滅びるかもしれないのに」

八幡「……っ」

研究者「君は艦娘たちに同情してしまったんだ、いや、愛に近いのかな?」

研究者「もしも俺がここを辞めたら艦娘たちはどんな扱いを受けてしまうのだろうっと」

八幡「……」

研究者「君はもう断れない立場なんだよ」

研究者「君には大切な妹さんがいたね」

八幡「!?」

研究者「別に何かをしようとかじゃないよ、その大切な妹さんを守りたいならこれからも頑張ってよ」

422: 2014/09/06(土) 19:26:48.77 ID:awNh+o3x0






研究者「それでは私は帰るよ」カチャッ

研究者「またいつか」キィ


バタン



八幡「……っ」





八幡「クソ!!!」ガシャンッ

続きます

452: 2014/09/10(水) 08:28:19.28 ID:1mO0TU9lO
なんでこんなに荒れてるんだよ
>>1はこんなの気にせず続けて欲しい

453: 2014/09/13(土) 00:36:57.03 ID:9ZDNUHtDO
早く来てくれ

454: 2014/09/13(土) 09:47:52.97 ID:lf8DtLQl0
待ってる、末永く待ってる

引用元: 八幡「艦娘?」 叢雲「うるさいわね」