123: 2019/02/09(土) 22:04:55.88 ID:U6ndBXmRo

124: 2019/02/09(土) 22:10:28.45 ID:U6ndBXmRo
武内P「あの……何故、そう思われたのでしょうか?」

裕子「……これを見てください」

…カサッ

武内P「これは?」

裕子「早苗さんの持っていたメモです」


『95!』


武内P「この数字は……一体?」

裕子「……」

125: 2019/02/09(土) 22:14:50.73 ID:U6ndBXmRo
裕子「……裏を見てください」

武内P「裏、ですか?」

…カサッ

武内P「! これは……」

裕子「もう、わかりますよね」


『あたし92 雫ちゃん105 ユッコちゃん81?』


裕子「さいきっく・おっOいサイズのメモですよ!」


武内P「……さ」

武内P「さいきっくは、要らないのでは……」

126: 2019/02/09(土) 22:18:01.68 ID:U6ndBXmRo
裕子「どうしてなんでしょうかね!?」

武内P「な、何がでしょうか?」

裕子「95の後には、‘!’がついてて!」

武内P「は、はい」

裕子「81の後には、‘?’がついてるのは!」

武内P「そ、それは……」


武内P「……堀さんのスリーサイズg」


裕子「さいきっく・そのままですよ!」


武内P「……」

127: 2019/02/09(土) 22:21:53.42 ID:U6ndBXmRo
武内P「……片桐さんが、それを把握していない可能性も」

裕子「ノー! それは有り得ません!」

裕子「ついこの間、計測した時に居ましたから!」

武内P「……」


裕子「この95という数字――」

裕子「――明らかに、新人さんのバストサイズです!」


武内P「それは……どう、でしょうか」


裕子「それに、炎上――パイロキネシストですよ!」

裕子「さいきっく・おいろけファイヤーの使い手です!」


武内P「それは違います」

128: 2019/02/09(土) 22:25:57.58 ID:U6ndBXmRo
裕子「どこから炎を出すんですか!? 胸ですか!?」

裕子「ブレストファイヤーなんですか!?」

武内P「堀さん、落ち着いてください!」

裕子「それに……95の胸の持ち主は、もう一人!」

武内P「パッションならば、確か……向井拓海さんですね」


裕子「ひいい!? ダブル・ブレストファイヤーですよ!?」

裕子「私のサイキック・バリヤーなんかパリーンですよ!」


武内P「堀さん、冷静になってください!」

武内P「貴女がやられる側になる理由は、何もありません!」

129: 2019/02/09(土) 22:30:02.41 ID:U6ndBXmRo
裕子「……すみません、取り乱しました」

武内P「……いえ、大丈夫です」

裕子「でも、どうしても不安で……」

武内P「……」


武内P「……可能性の話になりますが」

武内P「このメモは――メンバーの追加」

武内P「向井さんと、夢見さんを新たに加えて――」

武内P「セクシーギルティを5人ユニットにする、という構想かも知れません」


裕子「!」

130: 2019/02/09(土) 22:33:26.50 ID:U6ndBXmRo
裕子「セクシーギルティを……セクシーファイブに!?」

武内P「いえ、ユニット名はわかりませんが……」

裕子「でも、そんなのってアリなんですか!?」

武内P「セクシーギルティwith……という形もありますね」


裕子「さいきっく・ピンポンピンポーン!」

裕子「それです! きっと、それが正解ですよ!」

裕子「そうかぁ……セクシーファイブかぁ……!」


武内P「……」

131: 2019/02/09(土) 22:36:30.93 ID:U6ndBXmRo
裕子「ありがとうございます!」

裕子「お陰様で、悩みが消え……テレポートしました!」

武内P「……テレポートした悩みは、どこへ?」

裕子「わかりません! それが、超能力です!」

武内P「そう、ですか」


裕子「あっ、もうこんな時間!」

裕子「お世話になりました! 失礼します!」

ガチャッ、バタンッ! ガチャッ!

裕子「――って、‘?’の謎がまだ残ってますよ!?」


武内P「……」

武内P「……気付かれましたか」

132: 2019/02/09(土) 22:41:52.58 ID:U6ndBXmRo
裕子「やっぱり……クビなんじゃないですか!?」

武内P「堀さん、落ち着いてください」

裕子「そうじゃなかったら‘?’なんて書きませんもん!」

武内P「堀さん」


武内P「バストの数字が、堀さんだけ低い」

武内P「……それは、今に始まったことではありません」


裕子「! 確かに、その通りです!」

裕子「……」

裕子「いやまあ、そうなんですけど……ムムムムーン!?」

133: 2019/02/09(土) 22:47:53.51 ID:U6ndBXmRo
裕子「私、小さい訳ではないですよ!?」

武内P「はい、確かにその通りです」

武内P「均整の取れたプロポーション」

武内P「加えて、天真爛漫な性格等、とても魅力的なアイドルです」

裕子「ムムッ! さいきっく・褒め頃しですね!?」

裕子「あ、魅力の一つ、超能力をお忘れなく!」


武内P「そして……笑顔です」

武内P「輝くような笑顔の堀さんは……決して、クビにはなりません」

武内P「貴女をクビにする事こそ――ギルティです」


裕子「!」

134: 2019/02/09(土) 22:53:56.42 ID:U6ndBXmRo
裕子「確かに、セクシーギルティにあるまじき行為です!」

武内P「おわかり頂けて、何よりです」

裕子「ムムッ! ムムムッ! 今、ピンときました!」

裕子「紙とペンを貸して貰えますか!?」

武内P「? はい、どうぞ……こちらを」


裕子「……!」

かきかき

裕子「この数字が、私の頭にパッと浮かんだんです!」


『16 16 18 19 28』


武内P「……堀さん」

武内P「その数字の事は、忘れましょう」

135: 2019/02/09(土) 22:57:20.84 ID:U6ndBXmRo
裕子「この数字は、一体……!?」

武内P「堀さん、その紙は今すぐ捨てましょう」

裕子「すみません、何かひっかかって……」

武内P「堀さん」


裕子「この数字だけ大きいのは、何かひっかかりますよ……!」


『16 16 18 19 28?』


武内P「堀さん! 待ってください!」

武内P「‘?’を付けるのは、あまりに危険すぎます!」

136: 2019/02/09(土) 23:02:14.71 ID:U6ndBXmRo
裕子「ムムムムーン!? 全然わかりません!」

武内P「是非、わからないままでいてください!」

裕子「この数字に、何か心当たりはありますか?」

武内P「…………ありません」

裕子「ムムッ!? 何ですか、今の間は!?」


裕子「こうなったら、LINEでさいきっく・オーディエンスを……」


武内P「堀さん」

武内P「超能力は、使い方次第では――」

武内P「――人を不幸にも、地獄絵図を作る事も出来ます」


裕子「えっ!? 不幸!? 地獄!?」

137: 2019/02/09(土) 23:05:45.52 ID:U6ndBXmRo
裕子「私、幸せ側のサイキッカーなんですけど!?」

武内P「とりあえず……そのメモをこちらへ」

裕子「は、はあ……」

武内P「ありがとうございます」

裕子「? ゴミ箱に捨てないんですか?」

武内P「はい」


武内P「部長に、後ほどライターを借りて燃やします」

武内P「……証拠は、決して残せませんから」


裕子「そこまでなんですか!?」

139: 2019/02/09(土) 23:13:27.08 ID:U6ndBXmRo
裕子「その数字に、一体どんな秘密が……!?」

武内P「……堀さん」

裕子「? 何ですか?」


武内P「私が、片桐さんとお話をしてみます」

武内P「なので……この話は、これで終わりにしましょう」


裕子「いや、でも……‘?’の謎もまだ……」


武内P「全てを解き明かせないのが――超能力ではないでしょうか?」


裕子「! 確かに……その通りです!」ニコッ!

裕子「エスパーユッコ、納得しました!」


武内P「……良い、笑顔です」

武内P(……まさか、納得して頂けるとは)

140: 2019/02/09(土) 23:16:59.10 ID:U6ndBXmRo
  ・  ・  ・

早苗「――メモの数字?」

武内P「はい」

武内P「堀さんの名前の横の、81という数字……」

武内P「……その隣に、‘?’が書かれていて」

早苗「あー、あれ?」


早苗「ユッコちゃんって、胸のサイズはいくつだったっけー、って」

早苗「ちょっとド忘れしちゃって、それで‘?’を書いたのよ」


武内P「……成る程」

武内P「そこまで……単純な話だったのですね」

141: 2019/02/09(土) 23:23:52.25 ID:U6ndBXmRo
早苗「測った時に一緒に居たんだけどねぇ……」

早苗「……ホント、歳は取りたくないわ」

武内P「あの、ド忘れは……誰にでもあるかと」

早苗「メモの事も、今の今まで忘れちゃってたし」

武内P「……」


武内P「片桐さんは、十分にお若いと思います」

武内P「他の方を牽引されていく、頼れる一面もありますが……」

武内P「飲み会の時は……はい、お若いです」


早苗「……ぷっ」

早苗「何それ、褒めてんの?」

143: 2019/02/09(土) 23:28:45.34 ID:U6ndBXmRo
武内P「それに、容姿に関しましても……」

早苗「まあ、あたしって童顔よね」

早苗「背も低いし……で・も! セクシーでしょ?」ウッフン!

武内P「それは……はい、そう思います」


武内P「とても、セクシーです」


早苗「ヤダもう! 真顔で、改まらないでよ!」

早苗「さすがのあたしでも、照れちゃうじゃない!」

バシバシ!

武内P「たっ、痛っ……す、すみません」


…カサッ


早苗「ん? 何か落ちたわよ?」

144: 2019/02/09(土) 23:34:55.55 ID:U6ndBXmRo
武内P「っ!? それは……!」

早苗「若くて、あたしより胸が大きい子も入ってきたしねー」

ひょいっ

武内P「っ……!」

早苗「95でしょ? 負けてられな――……」


『16 16 18 19 28?』


早苗「……」


武内P「……!」

145: 2019/02/09(土) 23:40:03.51 ID:U6ndBXmRo
早苗「これは、何?」

武内P「それ、は……!」

早苗「この字――ユッコちゃんね」

武内P「待ってください! あまりに鋭すぎます!」

早苗「このメモは、何?」

武内P「それ、は……」

早苗「それは?」


武内P「……すみません」


早苗「……」

146: 2019/02/09(土) 23:44:07.18 ID:U6ndBXmRo
早苗「ゴメンで済むなら、警察は要らないのよ?」

武内P「……はい」

早苗「吐きなさい。怒らないから」

武内P「それ、は……」


武内P「……堀さんに、クイズを出されまして」

武内P「堀さん、及川さん、向井さん、夢見さん、片桐さん」

武内P「……その年齢を答えろ、と」

武内P「それで……片桐さんの年齢だけ、ハッキリと思い出せなく」

武内P「……はい」


早苗「……ふーん?」

147: 2019/02/09(土) 23:51:58.12 ID:U6ndBXmRo
早苗「……何だ、そういう事だったのね!」パッ!

武内P「は、はい!」

早苗「あたしの歳をド忘れ? ひどいじゃないのよ、もうっ!」

バシバシ!

武内P「す、すみませんでした……」


早苗「今日の仕事が終わったら、取り調べがあるから」

早苗「テキトーに店、予約しといてね♡」

早苗「――忘れたら、シメる」


武内P「……はい」

148: 2019/02/10(日) 00:01:11.56 ID:W/pEztXNo
  ・  ・  ・

武内P「……」

武内P(人は、忘れることもあれば――)

武内P(――不思議と、何故か覚えている事もある)


『16 16 18 19 28?』


武内P「……」

武内P(堀さんが、この数字を閃いたのは……)

武内P(それなのか、それとも超能力なのか……)

武内P(……今考えても、仕方のない事、か)

武内P(今は、何としてでも上手い言い訳を考えなければならない)


武内P「……首の皮一枚、繋がっている状態です」



おわり

引用元: 武内P「理由あって、飲み会」