725: 2019/09/14(土) 21:27:22.31 ID:f7VDK8oEo

726: 2019/09/14(土) 21:30:33.17 ID:f7VDK8oEo
武内P「……と、そういう事情がありまして」

武内P「向井さんに、バイクで取りにいって頂いています」

武内P「日野さんは、取ってくると言って走り去り、現在行方不明」

武内P「そちらの捜索も、現在続いています」

早苗「あ、お菓子取って」

武内P「はい、どうぞ」

早苗「ありがと♪」


武内P「皆さん、ご理解いただけましたか?」

早苗「本当、失敗したわー」


未央・卯月・凛「えっと……」

未央・卯月・凛「……なんで膝枕!?」

727: 2019/09/14(土) 21:34:18.52 ID:f7VDK8oEo
武内P「それは……ご覧の通りです」

…カチャリ!

早苗「手錠が外れないのよ? それも、左手同士!」

武内P「下手に歩き回るのも危険ですし……」

早苗「かと言って、立ちっぱなしも疲れるじゃない」

武内P「幸い、片桐さんは今日はレッスンは終わっています」

早苗「だから、こうやって彼の仕事を極力邪魔しないようにね」


武内P「皆さん、ご理解いただけましたか?」

早苗「この体勢が一番楽なのよ」


未央・卯月・凛「……」

未央・卯月・凛「いや! いやいやいやいや!」ブンブン!

728: 2019/09/14(土) 21:38:19.37 ID:f7VDK8oEo
武内P「確かに……ご迷惑をおかけしてしまいます」

早苗「ソファー、占領しちゃってるものね」

武内P「必要でしたら、新しいソファーを手配します」

早苗「えーっ? キミ、ちょっと甘くない?」

武内P「皆さんの、笑顔のためですから」

早苗「全く……ほんと、仕方ない男よねぇ」

武内P「すみません……」

早苗「良いのよ別に! 責めてる訳じゃないんだからさ!」


武内P「皆さん、どうされますか?」

早苗「新しいソファー、持ってきて貰う?」


未央・卯月・凛「あ、いや……大丈夫です」

未央・卯月・凛「……じゃなくって!!」

729: 2019/09/14(土) 21:41:57.49 ID:f7VDK8oEo
未央「おかしくない!? なんで膝枕なの!?」


武内P「えっ?」

早苗「この体勢が一番楽だから……って言ったわよね?」


卯月「楽でも! ひっ、膝枕はおかしいと思うんです!」


武内P「えっ?」

早苗「背もたれっぽくて……雑誌が読み易いわよ?」


凛「ふっ、ひっ、ふっうっ、ふぐっ、ふうううぅぅぅんんんあああっ!?」

未央「しぶりん、待って! 落ち着いて!」

卯月「凛ちゃん! 気持ちはわかりますけど、せめて日本語で!」


武内P・早苗「……?」

730: 2019/09/14(土) 21:46:59.20 ID:f7VDK8oEo
未央「ほら! そういう膝枕って……アレじゃん!?」


武内P「アレ……とは?」

早苗「何々? 何かある?」


卯月「男の人と女の人ですよ!? それが、膝枕ですよ!?」


武内P「はあ……そう、ですが?」

早苗「逆でも良いけど、その場合彼がパソコン操作出来なくない?」


凛「この状況は何なの!? ふざけないでよ! はあっ!?」

卯月「未央ちゃん、セクシー担当ですよね!? 担当ですよね!?」

未央「いや、えっ!? 私が何とかするの!?」


武内P・早苗「……?」

731: 2019/09/14(土) 21:51:48.34 ID:f7VDK8oEo
未央「えっと、じゃあ……はい!」

未央「別に、膝枕じゃなくて良いと思う未央ちゃんです!」

未央「こう……椅子をもう一つ持ってきて!」

未央「前後逆で、隣同士に座るのは!?」


卯月・凛「! それ!」


武内P「確かに、それでも……」

早苗「えー? めんどくさくない?」


凛「ちょっとした手間なだけでしょ!? ねえ、未央!」

卯月「持ってくれば良いんですか!? 未央ちゃん!?」

未央「だから! なんで私に指示を仰ぐの!?」


武内P・早苗「……?」

732: 2019/09/14(土) 21:56:13.17 ID:f7VDK8oEo
未央「それじゃあ……はい!」

未央「私達が、椅子を持ってきますから!」

未央「そうしたら、膝枕をやめて移動する!?」

未央「そっちの方が、なんか良いと思うなー!」


卯月・凛「! それ!」


武内P「いえ、皆さんにご迷惑をおかけする訳には」

早苗「そうよー! お姉さんだからって、そんなに気を遣わないで!」


凛「そうじゃなくて! そうじゃなくってさぁ! あのさぁ!?」

卯月「どうしたら良いんですか!? 笑顔!? 笑顔ですか!?」

未央「だからぁ! こういう時だけリーダーとして頼らないでってぇ!」


武内P・早苗「……?」

733: 2019/09/14(土) 21:59:15.02 ID:f7VDK8oEo
武内P「皆さん、一体何を……」

早苗「……あー、そういう事?」

武内P「? 片桐さん?」

早苗「あたしが話をつけておくから、仕事仕事」

武内P「は、はあ……」

早苗「ヘッドホンして、動画チェックでもしといて!」

武内P「……わかりました」

早苗「後は、お姉さんに任せときなさい♪」ニコッ!

武内P「……良い、笑顔です」


早苗「――ピピーッ!」

早苗「はい、あたしに注目~!」


未央・卯月・凛「!?」

734: 2019/09/14(土) 22:02:57.38 ID:f7VDK8oEo
早苗「皆の言いたいこと、わかるわ」

早苗「ってヤダもう! 瑞樹ちゃんっぽくなっちゃった!」ケラケラ!


未央「! だったら、膝枕はよくないですよね!?」

卯月「未央ちゃんの言う通りです!」

凛「未央が言うんだから、良くないと思う!」

未央「ぅおーい!? なんか、私のせいにしようとしてる!?」


早苗「膝枕……っていうか、こういうのはね」スゥ…

早苗「――やらしいと思うから、やらしいのよ!」バーン!


未央「やらしいと……!?」

卯月「思うから……!?」

凛「やらしい……!?」

735: 2019/09/14(土) 22:08:28.81 ID:f7VDK8oEo
早苗「やー、あたしにもあったわー」

早苗「そういう、何て言うの? あ、ウブな感じ!」

早苗「ウブでさぁ、すーぐ何でもやらしく感じちゃう時が!」


未央「二人共、まずいって! 良くない流れだよ、これ!」

卯月「わ、私は……膝枕なら良いと思います、けど……」

凛「わ、私も……まあ、ひっ、ふっ……おぁ……けど!?」

未央「なんで裏切った!? てか、しぶりん言えてない!」


早苗「だからさ、これはそういうんじゃないから」

早苗「左手同士が手錠で繋がってるんだもん」

早苗「それで、一番楽な体勢で待ってるだけ!」

早苗「……オーケー?」


卯月・凛「ノー! ノーノーノー!」

未央「私じゃなくて、あっち! あっちに言って!?」

736: 2019/09/14(土) 22:15:33.27 ID:f7VDK8oEo
卯月「未央ちゃん! ねえ、未央ちゃん!」

未央「名前を呼ばれたって、どうしようも出来ないって!」

凛「本田! 本田本田本田本田本田ぁっ!」

未央「名字で呼べって意味じゃないから! なめてんの!?」


早苗「……」

つんつん

武内P「?」

早苗「……」ジッ…

武内P「……ああ、お菓子を取れ、と」

早苗「……さんきゅ♪」ニコッ!


卯月「えっ……!? えっ……!?」ワナワナ…!

未央「しまむー、目が! 目がなんか怖くなってるから!」

凛「いっ……ぐっ、ぎぃっ……いっ、ぎぎっ……!」カタカタ…!

未央「しぶりん!? 全体的に怖……しぶりん!? 何!?」

737: 2019/09/14(土) 22:22:40.89 ID:f7VDK8oEo
卯月「そんなっ!? こんなのを見続けなきゃいけないなんてっ!」

未央「大丈夫! ドアを開けて外に出て、閉める! それで平気!」

凛「穴が開くほど見れば良いんでしょ!? 大きな穴が!」ジーッ…!

未央「ビームでも出すの!? 無理だよ! 出来ないよ!」


早苗「……」

つんつん

武内P「?」

早苗「……」チョイチョイ!

武内P「ヘッドホンを取れ、と?……何でしょうか?」

早苗「夜の飲みに備えて、ちょっと昼寝するわね」


卯月「膝枕で、お昼寝!? お昼寝膝枕……どうして!?」

未央「飲みに備えるって言ってたよ!? なんで聞くの!?」

凛「! じゃあ、私も夜の飲みに備えて、お昼寝膝枕しても良い!?」

未央「駄目だよ!? 渋谷凛、15歳! 高校一年生!」

738: 2019/09/14(土) 22:29:24.27 ID:f7VDK8oEo
未央「きっと冗談だって! 普通、眠れないって!」

卯月「そっ、そうですよね! 私なら、眠れません!」

未央「でしょ!? 私ら、からかわれてるんだよ!」

凛「そうなの!? ねえ、信じても良いの!?」


早苗「……っかー」スピィ~…

武内P「……」

早苗「……っふー」スプゥ~…

武内P「……良い、寝顔です」

早苗「ビールジョッキで……むにゃ……」スヤァ…


卯月「普通じゃないですもん! セクシーですもん!」

凛「未央? 未央未央本田未央? 未ぃ~央ぉぅ~?」

未央「はいはい、ごめんね! とぅいまてんでしたぁー!」

739: 2019/09/14(土) 22:33:24.37 ID:f7VDK8oEo
コンコンッ


未央・卯月・凛「!」


…ガチャッ

楓「――失礼します」


未央・卯月・凛「楓さん!」


楓「茜ちゃんの捜索を手伝うから鍵を届けて欲しい、って……」

楓「……あら?」


早苗「すぅ……すぅ……」スヤァ…

武内P「……」

カタカタ…


楓「……うふふ♪」ニコッ!


未央・卯月・凛「っ……!」

740: 2019/09/14(土) 22:39:02.96 ID:f7VDK8oEo
未央(なんか……すっごく笑ってる……!?)

卯月(未央ちゃん! どうしたら良いんですか!?)

凛(ねえ、ちょっと! どうにかした方が良いんじゃない!?)

未央(私ら、友達だけど! この状況で、心に語りかけてこないで!?)


楓「しーっ……」シーッ!


未央・卯月・凛「っ!?」ビクッ!

未央・卯月・凛「……!」コクコク!


楓「ふふっ! 反対の方をタイホ、うふふっ!」

ガチャン!

武内P「っ!? た、高垣さん!?」

早苗「……んぇあ? 何? どしたの?」


未央・卯月・凛「……!」

未央・卯月・凛(怖い怖いなんか怖い!)

741: 2019/09/14(土) 22:45:46.00 ID:f7VDK8oEo
楓「早苗さん、鍵を届けに来ました」

早苗「えっ? あ、ホント! 助かったわー!」

楓「ふふっ!」

早苗「これで……よし、と!」

カチャリ!

早苗「ん……ん~っ!」ノビーッ!

楓「お昼寝、してたんですか?」

早苗「ま、ほんのちょっとだけね!」

楓「そうですか……ちょっとだけ、お昼寝を」


早苗「あ、ちょっとトイレ行ってくるから!」

早苗「話は、戻ってきた後で!」


楓「はーい♪」ニコッ!

武内P「は……はい、わかりました」


未央・卯月・凛「……!」

742: 2019/09/14(土) 22:51:46.17 ID:f7VDK8oEo
武内P「あの……私の右手の手錠を……」

楓「すみません、もう少し向こうにずれてくれますか?」

武内P「は、はあ……それは、構いませんが」

楓「ありがとうございます」

武内P「いえ、しかし……何故?」

楓「ふふっ♪ 手錠って冗談です、うふふっ♪」

ガチャン!

武内P「あの、冗談ではなく……何故、ご自分の手に?」


楓「んしょっ、と」

…ころんっ

武内P「!?」


未央・卯月・凛「……えっと」

未央・卯月・凛「なんで膝枕……!?」

743: 2019/09/14(土) 22:58:52.49 ID:f7VDK8oEo
楓「鍵は、早苗さんが持っていっちゃいましたし」

武内P「いえ、ですが!」

楓「この体勢が、一番楽だと思ったので……」

武内P「待ってください!」

楓「すぅ……すぅ……」スヤァ…

武内P「寝るのが、あまりに早すぎます!」


未央・卯月・凛「……!?」


未央「――!」ハッ!

未央「……プロデューサー! 私、早苗さんを追いかけるから!」


卯月「未央ちゃん!?」

凛「逃げないでよ!」


未央「ちっ、違うよ!?……いや、まあ……なんて言うか」

未央「良いじゃん! なんか、それがベストって言うか……良いじゃん!」

744: 2019/09/14(土) 23:05:12.70 ID:f7VDK8oEo
卯月「それよりも、膝枕をやめさせた方が!」

凛「三人で、ニュージェネレーションズでしょ!?」

未央「ソロ活動しようよ! ねっ!? ねっ!?」


楓「うぅ……ん……」

…ころんっ

武内P「っ……!」

武内P「すみません、皆さん……」

武内P「……大きな声を出すと、寝にくいようなので」


未央・卯月・凛「……」


楓「すぅ……すぅ……」スヤァ…

武内P「……良い、寝顔です」


未央・卯月・凛「…………」

745: 2019/09/14(土) 23:15:35.49 ID:f7VDK8oEo
  ・  ・  ・

楓「……う、んん……ふわぁ……」

楓「……?」

武内P「……おはよう、ございます」


卯月「全然! 全然やらしいなんて思ってません! 普通です!」

早苗「ギルティー! その必氏さが、ギルティーよ!」

凛「別に、膝枕とかどうでも良いんだけど。でもまあ、なんとなく?」

早苗「ギルティー! そんな演技じゃ、あたしの目は誤魔化せないわよ!」

未央「ほんっと! 私、別に膝枕は良いんだってぇ!」

早苗「はい、セクシー! 通って良し!」

卯月・凛「っ……!」ギリイッ…!

未央「良いのに! 本当に、してくれなくて良いのに!」



楓「ふふっ! 鍵がきっかけで、キーってなってますね……うふふっ♪」ニコニコ!



武内P「……鍵となったのは、貴女です」




おわり

748: 2019/09/15(日) 04:37:39.63 ID:a3hlMqK9o
言えてない渋谷がクソワロタ

引用元: 武内P「キスします」