1: 2010/06/02(水) 21:47:11.33 ID:V8DUDPPa0
憂「よしっ!準備完了!」
今日は修学旅行です。
憂「お姉ちゃんの。」
憂「お姉ちゃ~ん、起きて~!朝だよ~!」
唯「ふうんむにゃむにゃ」
憂「お姉ちゃん!」
唯「ハッ!いまなんじ!!」
憂「7時だよーご飯食べて早く支度しなきゃね」
唯「もうちょっと~」
憂「お姉ちゃん二度寝だめー!」
今日は修学旅行です。
憂「お姉ちゃんの。」
憂「お姉ちゃ~ん、起きて~!朝だよ~!」
唯「ふうんむにゃむにゃ」
憂「お姉ちゃん!」
唯「ハッ!いまなんじ!!」
憂「7時だよーご飯食べて早く支度しなきゃね」
唯「もうちょっと~」
憂「お姉ちゃん二度寝だめー!」
※所々名前が違うのはこのSS内の設定です
律「え?」
それはまるでキックボクシングのKOシーンを見ているようだった。
ふらっと立花は倒れた。
律「…なに?撃たれてないぞ…?唯が撃ったのか?いや、銃声が…えっ?」
2: 2010/06/02(水) 21:48:03.91 ID:V8DUDPPa0
さわ子「それでは出席をとります。みんないるわよね?」
律「せんせー平沢さんがいませーん」
さわ子「ええ!?」
澪「まったく、唯の奴、まさか寝坊したんじゃないだろうな…」
紬「大丈夫よ、憂ちゃんがいるし…」
律「そーそー」
唯「ごめんなさーい!」
律「なーにやってたんだよ~唯~って、なんだそりゃ!」
唯「えへへ、ごめんごめん」
澪「なんでギター持ってきたんだよ…」
唯「憂がギー太持って行っちゃダメって言うからなんとか説得してたんだよー」
一同「・・・(憂ちゃんも大変だなぁ…)」
さわ子「しょうがないわねぇ、今更置いてこいなんて言えないし、特別に許可するわ」
唯「えへへーありがとうさわちゃん」
さわこ「それじゃあみんな、バスに乗って~」
律「せんせー平沢さんがいませーん」
さわ子「ええ!?」
澪「まったく、唯の奴、まさか寝坊したんじゃないだろうな…」
紬「大丈夫よ、憂ちゃんがいるし…」
律「そーそー」
唯「ごめんなさーい!」
律「なーにやってたんだよ~唯~って、なんだそりゃ!」
唯「えへへ、ごめんごめん」
澪「なんでギター持ってきたんだよ…」
唯「憂がギー太持って行っちゃダメって言うからなんとか説得してたんだよー」
一同「・・・(憂ちゃんも大変だなぁ…)」
さわ子「しょうがないわねぇ、今更置いてこいなんて言えないし、特別に許可するわ」
唯「えへへーありがとうさわちゃん」
さわこ「それじゃあみんな、バスに乗って~」
4: 2010/06/02(水) 21:48:47.51 ID:V8DUDPPa0
唯「ガサゴソ…ガサゴソ…」
律「なにやってんだ?唯」
唯「じゃじゃーん!お菓子たくさん持って来たよ~みんなで食べよ!」
律「おお!さすが唯!」
紬「それじゃあお茶淹れましょう!」
唯「ほーい、おすそわけだよ~」
瀧「ありがと~」
紬「はい、どーぞ」
紬はお茶を澪に渡した。
澪「あ!ありがとう。」
律「あ!みんなで写真撮ろうぜ!」
唯「可愛く撮ってもーらおー」
さわ子「ほら~そこ!席を立たない!危ないでしょ!」
唯「さわちゃんも一緒に撮ろうよ~」
さわ子「もう!」
律「なにやってんだ?唯」
唯「じゃじゃーん!お菓子たくさん持って来たよ~みんなで食べよ!」
律「おお!さすが唯!」
紬「それじゃあお茶淹れましょう!」
唯「ほーい、おすそわけだよ~」
瀧「ありがと~」
紬「はい、どーぞ」
紬はお茶を澪に渡した。
澪「あ!ありがとう。」
律「あ!みんなで写真撮ろうぜ!」
唯「可愛く撮ってもーらおー」
さわ子「ほら~そこ!席を立たない!危ないでしょ!」
唯「さわちゃんも一緒に撮ろうよ~」
さわ子「もう!」
5: 2010/06/02(水) 21:49:42.04 ID:V8DUDPPa0
律「何時に着くんだっけ?」
澪「たしか、あと1時間くらいで…」
唯「次はこれたーべよっと、」
澪「いい加減にしろ」
今どのへんを走ってるかわからないが、首都高を走っているようだった。
しばらくするとトンネルに差し掛かった。
律「あれ?急に眠くなって…」
隣をふとみると、紬も眠っていた。
律「(やけに静かだな…)」
律「おい、澪ー」
後ろの席の澪に話しかけるが、律も唯も眠っていた。
あ、あれ?
その澪の後ろを見ると、みんな眠っていた。
律「あれ?おかしいぞ…!なんでみんな眠ってるんだ?」
律「そうか、みんな昨日緊張して眠れなかったのか…仕方がないか…
って、小学生か。なんで…こん…な……」
律は知らぬ間に眠ってしまっていた。
澪「たしか、あと1時間くらいで…」
唯「次はこれたーべよっと、」
澪「いい加減にしろ」
今どのへんを走ってるかわからないが、首都高を走っているようだった。
しばらくするとトンネルに差し掛かった。
律「あれ?急に眠くなって…」
隣をふとみると、紬も眠っていた。
律「(やけに静かだな…)」
律「おい、澪ー」
後ろの席の澪に話しかけるが、律も唯も眠っていた。
あ、あれ?
その澪の後ろを見ると、みんな眠っていた。
律「あれ?おかしいぞ…!なんでみんな眠ってるんだ?」
律「そうか、みんな昨日緊張して眠れなかったのか…仕方がないか…
って、小学生か。なんで…こん…な……」
律は知らぬ間に眠ってしまっていた。
6: 2010/06/02(水) 21:50:50.50 ID:V8DUDPPa0
目が覚めると、そこは見知らぬ教室だった。しかも外は暗く、もう夜のようだった。
いつもの教室と違う。そう気付いたのは一番最初に目が覚めた唯だった。
普段寝起きが悪いくせに、こういうときは早く目が覚めるらしい。
唯「…あれ?ここどこ?」
みんな椅子に座らされていた。唯の隣には紬が眠っていた。いつもの席順とは違うようだった。
紬を起こそうと紬の肩に手をかけようとしたその時!
唯に電流走る・・・っ!!!
唯「…え?」
紬の首に首輪のようなものがついている。
その瞬間、自分の首に金属感のあるひやりとした感触が走る。
唯「え…あれ?…なにこれ??」
人の気配がし、唯が後ろを振り返ると他の生徒たちが目を覚まし出していた。
唯も紬を起こす。
唯「むぎちゃん起きて!なんか変だよ!」
一人起き出すともう数珠繋ぎ!次々に生徒たちが目を覚ましていく。
教室はざわめきで埋め尽くされた。
ざわ・・・ざわ・・・
いつもの教室と違う。そう気付いたのは一番最初に目が覚めた唯だった。
普段寝起きが悪いくせに、こういうときは早く目が覚めるらしい。
唯「…あれ?ここどこ?」
みんな椅子に座らされていた。唯の隣には紬が眠っていた。いつもの席順とは違うようだった。
紬を起こそうと紬の肩に手をかけようとしたその時!
唯に電流走る・・・っ!!!
唯「…え?」
紬の首に首輪のようなものがついている。
その瞬間、自分の首に金属感のあるひやりとした感触が走る。
唯「え…あれ?…なにこれ??」
人の気配がし、唯が後ろを振り返ると他の生徒たちが目を覚まし出していた。
唯も紬を起こす。
唯「むぎちゃん起きて!なんか変だよ!」
一人起き出すともう数珠繋ぎ!次々に生徒たちが目を覚ましていく。
教室はざわめきで埋め尽くされた。
ざわ・・・ざわ・・・
8: 2010/06/02(水) 21:52:26.70 ID:V8DUDPPa0
唯の斜め後ろに律が座っていた。その後ろには和が座っていた。
唯「りっちゃん!!和ちゃん!!」
律「唯…」
和「…これって」
不幸にも澪の席だけ4人と離れていた。
律「澪…澪は?」
澪は律よりはるか斜め前に座っていた。これではここから話しかけることもできない。
律は席を立とうとした。しかしその時!
ゴーーーーーーーーーーーーン
「!?」
時計の鐘らしき音が鳴る。
一同はびっくりして、ざわめきが治まる。
次の瞬間、廊下から足音が聞こえる。
1人じゃない…複数人いる…しかも結構な数。
教室の前で足音がとまり、立っている者は静かに座り、座っていた者は扉に目をやる。
少し間が空いてから、勢いよく人が入ってきた。律からは誰だか確認できない。
唯「りっちゃん!!和ちゃん!!」
律「唯…」
和「…これって」
不幸にも澪の席だけ4人と離れていた。
律「澪…澪は?」
澪は律よりはるか斜め前に座っていた。これではここから話しかけることもできない。
律は席を立とうとした。しかしその時!
ゴーーーーーーーーーーーーン
「!?」
時計の鐘らしき音が鳴る。
一同はびっくりして、ざわめきが治まる。
次の瞬間、廊下から足音が聞こえる。
1人じゃない…複数人いる…しかも結構な数。
教室の前で足音がとまり、立っている者は静かに座り、座っていた者は扉に目をやる。
少し間が空いてから、勢いよく人が入ってきた。律からは誰だか確認できない。
9: 2010/06/02(水) 21:55:03.37 ID:V8DUDPPa0
一同は勢いよく開いた扉の音にビクッとした。
入ってきたのは3人。うちの最後に入ってきた男が電気をつける。
暗いのに慣れていた一同は眩しそうな表情を見せる。
律「(自衛隊…??3人だけ…?もっといたような気がしたのに…)」
最後に、一人の男が入ってきた。年齢は50歳くらいだろうか。
男は教壇に立つと、黙って黒板に何か書き始めた。
[坂持 銀発]
坂持「は~い、皆さんこんばんは。はじめまして。私は坂持銀発(さかもち ぎんぱつ)といいます。」
なに?変な名前だ。
坂持「ほらあ、こんばんは。」
一同「こんばんは」
坂持「今日皆さんに集まってもらったのは他でもありません。」
みんな修学旅行の途中だということをすっかり忘れていた。
坂持「ちょっとっ、今日は皆さんにっ、最後の1人になるまでっ、頃し合いをっ、してもらいまーす!」
一同「!?」
みんな言葉が出なかった。ただ、青ざめた表情で坂持を見つめるだけだった。
入ってきたのは3人。うちの最後に入ってきた男が電気をつける。
暗いのに慣れていた一同は眩しそうな表情を見せる。
律「(自衛隊…??3人だけ…?もっといたような気がしたのに…)」
最後に、一人の男が入ってきた。年齢は50歳くらいだろうか。
男は教壇に立つと、黙って黒板に何か書き始めた。
[坂持 銀発]
坂持「は~い、皆さんこんばんは。はじめまして。私は坂持銀発(さかもち ぎんぱつ)といいます。」
なに?変な名前だ。
坂持「ほらあ、こんばんは。」
一同「こんばんは」
坂持「今日皆さんに集まってもらったのは他でもありません。」
みんな修学旅行の途中だということをすっかり忘れていた。
坂持「ちょっとっ、今日は皆さんにっ、最後の1人になるまでっ、頃し合いをっ、してもらいまーす!」
一同「!?」
みんな言葉が出なかった。ただ、青ざめた表情で坂持を見つめるだけだった。
11: 2010/06/02(水) 21:56:32.07 ID:V8DUDPPa0
なんだと…そんな…頃し合い?
パンパンパン
坂持は手をたたきみんなの注目を集めてこう言った。
坂持「ほらほら、びっくりしない。これは光栄なことなんだよ~」
立花「おじさん、誰?」
一番後ろの席に座っていた立花姫子が立って坂持に言う。
坂持「っふふ、さっき言っただろお、坂持ぎんp」
立花「じゃなくて、何者なの?それに、これって…一体」
坂持「あ~そっかそっか、言ってなかったね。ごめんごめんご。
私はあなたたちの担任のセンセイです。今日からこの2組を受け持つことになりましたあ。よろしくね」
律「担任…って…山中先生は!?」
坂持「・・・」
坂持「この国はもうすっかり駄目になってしまいました。完全失業率は15パーセントを突破、完全失業者数は1000万人に達し、あらゆる価値観の崩壊は「家庭崩壊」や「学級崩壊」のさらに促す結果となりました。
全国の不登校児童・生徒数80万人。校内暴力による教職員殉職者数1200人!!
もはや自信をなくした大人達は答える術もなく、子供はそんな大人たちを憎み、大人は子供達を恐れ、やがてある法案が可決されましたあ。」
ここまで早口で淡々としゃべると、一呼吸おいてこう言った。
坂持「バトル・ロワイアル」
パンパンパン
坂持は手をたたきみんなの注目を集めてこう言った。
坂持「ほらほら、びっくりしない。これは光栄なことなんだよ~」
立花「おじさん、誰?」
一番後ろの席に座っていた立花姫子が立って坂持に言う。
坂持「っふふ、さっき言っただろお、坂持ぎんp」
立花「じゃなくて、何者なの?それに、これって…一体」
坂持「あ~そっかそっか、言ってなかったね。ごめんごめんご。
私はあなたたちの担任のセンセイです。今日からこの2組を受け持つことになりましたあ。よろしくね」
律「担任…って…山中先生は!?」
坂持「・・・」
坂持「この国はもうすっかり駄目になってしまいました。完全失業率は15パーセントを突破、完全失業者数は1000万人に達し、あらゆる価値観の崩壊は「家庭崩壊」や「学級崩壊」のさらに促す結果となりました。
全国の不登校児童・生徒数80万人。校内暴力による教職員殉職者数1200人!!
もはや自信をなくした大人達は答える術もなく、子供はそんな大人たちを憎み、大人は子供達を恐れ、やがてある法案が可決されましたあ。」
ここまで早口で淡々としゃべると、一呼吸おいてこう言った。
坂持「バトル・ロワイアル」
12: 2010/06/02(水) 21:57:40.81 ID:V8DUDPPa0
唯「バトル・ロワイアル…?」
律「しっ、質問に答えてください!山中先生は!!」
立花「この首輪なんなんですか?苦しいんだけど」
坂持「山中先生なあ、…ああ、その話はちょっと待ってなぁ、順を追って話すからなっ」
首に指をあてながらこう言った。
坂持「山中先生なあ、センセイ、ちゃんと説得したんだけどなあ…」
一同「??」
坂持「う~ん、結局わかってもらえなかったんだぁ…」
坂持は教室の入り口の扉に一番近い自衛隊らしき男に目で合図する。
すると、教室にビニールシートがかかった担架が運ばれてきた。中になにか入っている。
律「しっ、質問に答えてください!山中先生は!!」
立花「この首輪なんなんですか?苦しいんだけど」
坂持「山中先生なあ、…ああ、その話はちょっと待ってなぁ、順を追って話すからなっ」
首に指をあてながらこう言った。
坂持「山中先生なあ、センセイ、ちゃんと説得したんだけどなあ…」
一同「??」
坂持「う~ん、結局わかってもらえなかったんだぁ…」
坂持は教室の入り口の扉に一番近い自衛隊らしき男に目で合図する。
すると、教室にビニールシートがかかった担架が運ばれてきた。中になにか入っている。
13: 2010/06/02(水) 21:59:25.56 ID:V8DUDPPa0
ほぼ全員が予測できた。
この中に・・・・っ
律「ちょっと!!ちょっとまtt」
律が叫んだがもう遅かった。坂持はビニールシートに手をかけ勢いよく取った。
一同「!!」
澪「きゃああああああああああああああああああああああああああああ」
叫んだのは澪だけじゃなかった。
教室の中に複数の悲鳴が走る。
そこにあったのはさわ子先生の変わり果てた姿だった。
パンパンパン!
坂持「ほらほらあ、騒がない騒がないっ!みんなもっ、こうならないようになっ!」
これを見て騒ぐなというほうが無理だ。
坂持はまた扉に一番近い男に向かって目で合図すると、男は担架を教室の外に退場させた。
あまりの衝撃に嘔吐する生徒もいた。無理もない。変わり果てた姿だったのだから。
坂持「ほらぁ、言ったろお、今日はみんなに頃し合いをしてもらうんだぞぉっ!
こんなことで騒いでたら生き残れないぞっ!」
この中に・・・・っ
律「ちょっと!!ちょっとまtt」
律が叫んだがもう遅かった。坂持はビニールシートに手をかけ勢いよく取った。
一同「!!」
澪「きゃああああああああああああああああああああああああああああ」
叫んだのは澪だけじゃなかった。
教室の中に複数の悲鳴が走る。
そこにあったのはさわ子先生の変わり果てた姿だった。
パンパンパン!
坂持「ほらほらあ、騒がない騒がないっ!みんなもっ、こうならないようになっ!」
これを見て騒ぐなというほうが無理だ。
坂持はまた扉に一番近い男に向かって目で合図すると、男は担架を教室の外に退場させた。
あまりの衝撃に嘔吐する生徒もいた。無理もない。変わり果てた姿だったのだから。
坂持「ほらぁ、言ったろお、今日はみんなに頃し合いをしてもらうんだぞぉっ!
こんなことで騒いでたら生き残れないぞっ!」
14: 2010/06/02(水) 22:00:32.73 ID:V8DUDPPa0
坂持「それではルールをっ、説明しまーっす」
坂持「さっきも言いましたが、ルールは簡単、みんなに最後の一人になるまで頃し合いをしてもらいまーす。
期限は3日間!基本的に反則はありませーん。
そして皆さんは今、こんな島に来ていまーす!」
そう言うと坂持は黒板に地図を貼った。周囲は5,6kmくらいだろうか
坂持「あ、さっきこの首輪についての質問があったから、先に答えちゃうなぁ
この首輪はソロモン13号といいまあす。まあそんなことはどうでもいいんですが、
みんなが付けているこの首輪には発信機が付いており、皆さんの現在位置や生体反応をこちらでモニタしていまーす
防水も完璧なんだぞぉ!すごいだろ~。無理に外そうとしたりすると・・・」
坂持「ボンっ!って爆発しちゃうから絶対にそんなことしないようにな~」
生徒たちは今一度首輪を確認する。
坂持「次は禁止エリアの説明なっ!
島はこうやってエリアごとに分かれていて、1日4回、午前と午後の0時と6時に放送で報告するからチェックしていくように!
時間になっても禁止エリアに残っている者にはこちらから電波を送って首輪を強制的に爆発させまーす。ちなみにこの校舎の半径100m以内は全員が出てから30分後に禁止エリアになりますっ
あと、この島から出ようと思っても無駄だぞー。この島からは絶対に逃げられません!あと、ゲームが始まって24時間以内に誰も氏なない場合も全員の首輪を爆発させまーす
皆さんは頃し合いをするしかっ、ありませーん!お父さんお母さんにも言ってあるから心おきなく戦ってくださ~いっ」
ざわ・・・っ!
坂持「オラそこぉっ!!私語をするなっ!!!」
ひゅんと何かが飛んだのが律には見えた。
律「あ…え…?」
坂持「さっきも言いましたが、ルールは簡単、みんなに最後の一人になるまで頃し合いをしてもらいまーす。
期限は3日間!基本的に反則はありませーん。
そして皆さんは今、こんな島に来ていまーす!」
そう言うと坂持は黒板に地図を貼った。周囲は5,6kmくらいだろうか
坂持「あ、さっきこの首輪についての質問があったから、先に答えちゃうなぁ
この首輪はソロモン13号といいまあす。まあそんなことはどうでもいいんですが、
みんなが付けているこの首輪には発信機が付いており、皆さんの現在位置や生体反応をこちらでモニタしていまーす
防水も完璧なんだぞぉ!すごいだろ~。無理に外そうとしたりすると・・・」
坂持「ボンっ!って爆発しちゃうから絶対にそんなことしないようにな~」
生徒たちは今一度首輪を確認する。
坂持「次は禁止エリアの説明なっ!
島はこうやってエリアごとに分かれていて、1日4回、午前と午後の0時と6時に放送で報告するからチェックしていくように!
時間になっても禁止エリアに残っている者にはこちらから電波を送って首輪を強制的に爆発させまーす。ちなみにこの校舎の半径100m以内は全員が出てから30分後に禁止エリアになりますっ
あと、この島から出ようと思っても無駄だぞー。この島からは絶対に逃げられません!あと、ゲームが始まって24時間以内に誰も氏なない場合も全員の首輪を爆発させまーす
皆さんは頃し合いをするしかっ、ありませーん!お父さんお母さんにも言ってあるから心おきなく戦ってくださ~いっ」
ざわ・・・っ!
坂持「オラそこぉっ!!私語をするなっ!!!」
ひゅんと何かが飛んだのが律には見えた。
律「あ…え…?」
15: 2010/06/02(水) 22:02:38.36 ID:V8DUDPPa0
勢いよく机に倒れこんだのは、律の右隣に座っていた中島信代だった。
みんなの注目が中島に集まる。中島は律の方を向いていた。その額にはナイフが綺麗に刺さっていた。
律「…っ!!!」
また生徒たちが騒ぎだす!
坂持「あっはは♪駄目だなぁ、駄目だよなぁ……センセイが頃しちゃ、反則だよなぁ~
センセイの話はきちんと聞きましょう。ねっ!」
【26番 中島 信代 氏亡 残り37人】
そう言うと坂持はまた黙って男に合図した。
教室には鼻をすする音しか聞こえない。
坂持「次はっ、持ち物についての説明だなぁ~」
そう言うと、坂持は男にひとつのデイパックを持たせてきた。
それを教壇の上に乗せてこう言った。
坂持「皆さんにはっ、1人1つずつこのバックを持って行ってもらいまーすっ。私物の鞄と一緒にな。
ハイ、このバックの中身ですがっ、」
出されたのは、1㍑ペットボトルに入った水2本、パン3個、地図、方位磁針、時計、懐中電灯、
坂持「そして最後にっ、武器でーすっ。1人1つずつな。バックにはそれぞれ違う武器が入ってます。
当たりもあればハズレもありますっ。拳銃からナイフまでさまざまな武器が入ってますっ!
完全ランダムで支給するから文句を言わないよーにっ!これは皆に少しでも優勝の可能性を与える為ですっ」
坂持「他になにか質問はっ?んっ?」
みんなの注目が中島に集まる。中島は律の方を向いていた。その額にはナイフが綺麗に刺さっていた。
律「…っ!!!」
また生徒たちが騒ぎだす!
坂持「あっはは♪駄目だなぁ、駄目だよなぁ……センセイが頃しちゃ、反則だよなぁ~
センセイの話はきちんと聞きましょう。ねっ!」
【26番 中島 信代 氏亡 残り37人】
そう言うと坂持はまた黙って男に合図した。
教室には鼻をすする音しか聞こえない。
坂持「次はっ、持ち物についての説明だなぁ~」
そう言うと、坂持は男にひとつのデイパックを持たせてきた。
それを教壇の上に乗せてこう言った。
坂持「皆さんにはっ、1人1つずつこのバックを持って行ってもらいまーすっ。私物の鞄と一緒にな。
ハイ、このバックの中身ですがっ、」
出されたのは、1㍑ペットボトルに入った水2本、パン3個、地図、方位磁針、時計、懐中電灯、
坂持「そして最後にっ、武器でーすっ。1人1つずつな。バックにはそれぞれ違う武器が入ってます。
当たりもあればハズレもありますっ。拳銃からナイフまでさまざまな武器が入ってますっ!
完全ランダムで支給するから文句を言わないよーにっ!これは皆に少しでも優勝の可能性を与える為ですっ」
坂持「他になにか質問はっ?んっ?」
22: 2010/06/02(水) 22:08:30.54 ID:V8DUDPPa0
立花「1ついいですか…」
坂持「おっ、んっ!いいぞぉ~なんだ?」
立花「生き残ったら家に帰れるんですか?」
一瞬ざわめき、全員視線が坂持に行く。
坂持「帰れますよぉ~、ただし、最後の一人だけなっ!」
立花はそれを聞くと黙って席に着いた。
坂持「もう質問ないか~?それじゃあ、みんなの私物を返すからなっ」
そう言うと、4人目の男がカートを持ってきた。中にはみんなの私物が入っていた。
1つだけ目立つ私物がある。ギターだ。
唯「ギー太っっ!!!」
坂持「ん~?これ平沢のかぁ?こんなもの本当は修学旅行に持ってきちゃだめだぞぉ~
まあ、もっとも修学旅行じゃなくなったけどなっ!
でも平沢は有利だなぁ、支給される武器の他にギターがあるんだからっ、これはハズレ武器より優秀な武器になるぞぉ
これで殴れば氏んじゃうかもだぞっ!」
唯「(キッ・・・!)」
唯は今までにない表情で坂持を睨む。
坂持「おおっと、ごめんなぁ、大事なものだったかぁ~修学旅行に持ってくるくらいだもんなぁ、そんなことしないよなぁ~」
坂持「おっ、んっ!いいぞぉ~なんだ?」
立花「生き残ったら家に帰れるんですか?」
一瞬ざわめき、全員視線が坂持に行く。
坂持「帰れますよぉ~、ただし、最後の一人だけなっ!」
立花はそれを聞くと黙って席に着いた。
坂持「もう質問ないか~?それじゃあ、みんなの私物を返すからなっ」
そう言うと、4人目の男がカートを持ってきた。中にはみんなの私物が入っていた。
1つだけ目立つ私物がある。ギターだ。
唯「ギー太っっ!!!」
坂持「ん~?これ平沢のかぁ?こんなもの本当は修学旅行に持ってきちゃだめだぞぉ~
まあ、もっとも修学旅行じゃなくなったけどなっ!
でも平沢は有利だなぁ、支給される武器の他にギターがあるんだからっ、これはハズレ武器より優秀な武器になるぞぉ
これで殴れば氏んじゃうかもだぞっ!」
唯「(キッ・・・!)」
唯は今までにない表情で坂持を睨む。
坂持「おおっと、ごめんなぁ、大事なものだったかぁ~修学旅行に持ってくるくらいだもんなぁ、そんなことしないよなぁ~」
23: 2010/06/02(水) 22:09:48.48 ID:V8DUDPPa0
和「唯…」
坂持「それでは1分置きに出席番号順に外へ出て行ってもらいますっ、その時に自分の私物を持って行くようにっ!」
坂持「え~まずはっ…1番、秋山澪さんっ!」
澪「ハヒィッ!」
坂持「っはは、緊張しなくていいぞぉ~、ホラホラ、荷物取ってさっさと出なさいっ」
澪は泣いていた。無理もない。こんな意味のわからないものに
坂持「ほらっ泣くな泣くなっ」
ポンポン
律「澪…澪!」
律は叫んだ。澪は律の方を見た。
律「澪…」
坂持「ほら~あとがつっかえるからっ行きなさいっ」
坂持「2番、飯田慶子さんっ・・・3番、遠藤未知子さんっ・・・4番、大田潮さんっ」
次々と出て行く、みんな泣きながら、坂持に催促されながら、何も言わずに・・・
坂持「え~次はっ、10番、琴吹紬さんっ!」
坂持「それでは1分置きに出席番号順に外へ出て行ってもらいますっ、その時に自分の私物を持って行くようにっ!」
坂持「え~まずはっ…1番、秋山澪さんっ!」
澪「ハヒィッ!」
坂持「っはは、緊張しなくていいぞぉ~、ホラホラ、荷物取ってさっさと出なさいっ」
澪は泣いていた。無理もない。こんな意味のわからないものに
坂持「ほらっ泣くな泣くなっ」
ポンポン
律「澪…澪!」
律は叫んだ。澪は律の方を見た。
律「澪…」
坂持「ほら~あとがつっかえるからっ行きなさいっ」
坂持「2番、飯田慶子さんっ・・・3番、遠藤未知子さんっ・・・4番、大田潮さんっ」
次々と出て行く、みんな泣きながら、坂持に催促されながら、何も言わずに・・・
坂持「え~次はっ、10番、琴吹紬さんっ!」
26: 2010/06/02(水) 22:12:49.16 ID:V8DUDPPa0
唯「むぎちゃん…」
紬「唯ちゃん…後で電話するわっ」
紬はぼそっと唯にこう言うと、黙って教室を出て行った。
律「(今、むぎ唯に何か言って出て行ったな…)」
2分がものすごく長く感じられた。
坂持「え~っ、と次、20番っ、田井中律さ~ん」
律はそおっと立ち上がり、和にこう言った。
律「校舎の裏で待ってるっ」
教壇に向かって歩いて行く途中、唯に目でなにか合図を送り、静かに教室を出た。
和「(律…)」
坂持「え~22番、瀧エリさんっ、タキエリ~」
・・・・
坂持「次っ23番、立花姫子さんっ」
立花は静かに立ち上がり、淡々と教室を出て行く。
坂持「おっ、やる気マンマンかぁ~?」
紬「唯ちゃん…後で電話するわっ」
紬はぼそっと唯にこう言うと、黙って教室を出て行った。
律「(今、むぎ唯に何か言って出て行ったな…)」
2分がものすごく長く感じられた。
坂持「え~っ、と次、20番っ、田井中律さ~ん」
律はそおっと立ち上がり、和にこう言った。
律「校舎の裏で待ってるっ」
教壇に向かって歩いて行く途中、唯に目でなにか合図を送り、静かに教室を出た。
和「(律…)」
坂持「え~22番、瀧エリさんっ、タキエリ~」
・・・・
坂持「次っ23番、立花姫子さんっ」
立花は静かに立ち上がり、淡々と教室を出て行く。
坂持「おっ、やる気マンマンかぁ~?」
27: 2010/06/02(水) 22:13:52.59 ID:V8DUDPPa0
坂持「29番っ、平沢唯さ~ん」
呼ばれるとすぐに唯はカートにあったギターを取り抱きしめる。
唯「ギー太っ!」
坂持「そんなに大事なんだなぁ~。うんうん。」
唯はそのままデイパックをもらい教室を出た。
・・・・
坂持「36番~、真鍋和さん!君は生徒会長だったらしいじゃないか。期待してるよ~」
和は何も答えず教室を出た。
坂持「最後だなっ、38番、矢吹紫音さんっ」
坂持「頑張ってな~」
これで全員が教室を出た。1人、中島信代だけを除いて。
坂持は1つ余ったデイパックの中身を確認した。
中にはダンベルが入っていた。
坂持「ハズレ武器残しちゃったかぁ~まあしょうがないかっ」
呼ばれるとすぐに唯はカートにあったギターを取り抱きしめる。
唯「ギー太っ!」
坂持「そんなに大事なんだなぁ~。うんうん。」
唯はそのままデイパックをもらい教室を出た。
・・・・
坂持「36番~、真鍋和さん!君は生徒会長だったらしいじゃないか。期待してるよ~」
和は何も答えず教室を出た。
坂持「最後だなっ、38番、矢吹紫音さんっ」
坂持「頑張ってな~」
これで全員が教室を出た。1人、中島信代だけを除いて。
坂持は1つ余ったデイパックの中身を確認した。
中にはダンベルが入っていた。
坂持「ハズレ武器残しちゃったかぁ~まあしょうがないかっ」
28: 2010/06/02(水) 22:14:57.93 ID:V8DUDPPa0
坂持「29番っ、平沢唯さ~ん」
呼ばれるとすぐに唯はカートにあったギターを取り抱きしめる。
唯「ギー太っ!」
坂持「そんなに大事なんだなぁ~。うんうん。」
唯はそのままデイパックをもらい教室を出た。
・・・・
坂持「36番~、真鍋和さん!君は生徒会長だったらしいじゃないか。期待してるよ~」
和は何も答えず教室を出た。
坂持「最後だなっ、38番、矢吹紫音さんっ」
坂持「頑張ってな~」
これで全員が教室を出た。1人、中島信代だけを除いて。
坂持は1つ余ったデイパックの中身を確認した。
中にはダンベルが入っていた。
坂持「ハズレ武器残しちゃったかぁ~まあしょうがないかっ」
呼ばれるとすぐに唯はカートにあったギターを取り抱きしめる。
唯「ギー太っ!」
坂持「そんなに大事なんだなぁ~。うんうん。」
唯はそのままデイパックをもらい教室を出た。
・・・・
坂持「36番~、真鍋和さん!君は生徒会長だったらしいじゃないか。期待してるよ~」
和は何も答えず教室を出た。
坂持「最後だなっ、38番、矢吹紫音さんっ」
坂持「頑張ってな~」
これで全員が教室を出た。1人、中島信代だけを除いて。
坂持は1つ余ったデイパックの中身を確認した。
中にはダンベルが入っていた。
坂持「ハズレ武器残しちゃったかぁ~まあしょうがないかっ」
30: 2010/06/02(水) 22:15:46.77 ID:V8DUDPPa0
澪「やだよ…どうしよう…お母さん…お父さん…」
一番最初に外に出て、どうすればいいかわからず、出てすぐの草むらに身をひそめた。
澪「う~律ぅ~」
すぐすると、二人目の飯田慶子が出てきた。あまり仲良くはないが声をかけて見ることにした。
1人は怖い、1人はやだ。澪は勇気を振り絞って声をかけた。
澪「飯田さんっ…」
しかし、飯田はあたりを見回し全速力でその場を立ち去った。
澪「あ……あ……やだ…1人にしないでっっ!!怖い、怖いよ」
澪は仲のいい子が来るまで、身をひそめてここで待つことにした。
出てくる生徒皆、校舎を出ると走ってどこかに行ってしまう。ひょっとしたら、律たちも走ってどこかに行ってしまうかも
出てきたらすぐに声をかけよう。澪は心に誓った。
10分くらい経った頃だろうか、紬の前の久遠円が教室を出てきた。今までの生徒と同じく走ってその場を去った。
澪「(もうすぐ…むぎが来るっ!むぎ!!早く来て!!)」
ようやく、紬が出てきた。長い10分だった。澪には1時間以上に感じられた。
澪「むぎっ!!!」
紬「!!…澪ちゃん……嫌っ…嫌ああああっ!!!」
澪「えっ…?」
一番最初に外に出て、どうすればいいかわからず、出てすぐの草むらに身をひそめた。
澪「う~律ぅ~」
すぐすると、二人目の飯田慶子が出てきた。あまり仲良くはないが声をかけて見ることにした。
1人は怖い、1人はやだ。澪は勇気を振り絞って声をかけた。
澪「飯田さんっ…」
しかし、飯田はあたりを見回し全速力でその場を立ち去った。
澪「あ……あ……やだ…1人にしないでっっ!!怖い、怖いよ」
澪は仲のいい子が来るまで、身をひそめてここで待つことにした。
出てくる生徒皆、校舎を出ると走ってどこかに行ってしまう。ひょっとしたら、律たちも走ってどこかに行ってしまうかも
出てきたらすぐに声をかけよう。澪は心に誓った。
10分くらい経った頃だろうか、紬の前の久遠円が教室を出てきた。今までの生徒と同じく走ってその場を去った。
澪「(もうすぐ…むぎが来るっ!むぎ!!早く来て!!)」
ようやく、紬が出てきた。長い10分だった。澪には1時間以上に感じられた。
澪「むぎっ!!!」
紬「!!…澪ちゃん……嫌っ…嫌ああああっ!!!」
澪「えっ…?」
32: 2010/06/02(水) 22:18:38.67 ID:V8DUDPPa0
澪「えっ?むぎ!?」
紬「いやあああああああああああああああ」
澪「ちょっとまt、むぎー!!」
澪「なんで…?なんで…むぎ…」
ザザッ!
澪「!?」
澪「きゃああああっっ!!」
後ろを振り返るとそこには紬より先に出た菊池多恵が立っていた。手にはボウガンを構えていた。
澪「えっ!?」
次の瞬間ボウガンから放たれた矢は澪の右腕に突き刺さった。
澪「んんんっ!!!痛いっ!!痛いっ!!!菊池さんっ!何?なんでっ!?」
菊池「生き残って家に帰るんだ…っ!私だけっ!!私は絶対生き残る…っ!!」
澪「ちょっとまって!!待ってよおおお!!」
澪はとっさに、手元にあったスクールバッグを手に取り盾にした。
もう一度放たれたボウガンの矢はスクールバッグに突き刺さった。
やばい。澪は氏を覚悟したっ!心臓は破裂寸前!
体を最小限まで縮めてスクールバッグに身を隠した。
紬「いやあああああああああああああああ」
澪「ちょっとまt、むぎー!!」
澪「なんで…?なんで…むぎ…」
ザザッ!
澪「!?」
澪「きゃああああっっ!!」
後ろを振り返るとそこには紬より先に出た菊池多恵が立っていた。手にはボウガンを構えていた。
澪「えっ!?」
次の瞬間ボウガンから放たれた矢は澪の右腕に突き刺さった。
澪「んんんっ!!!痛いっ!!痛いっ!!!菊池さんっ!何?なんでっ!?」
菊池「生き残って家に帰るんだ…っ!私だけっ!!私は絶対生き残る…っ!!」
澪「ちょっとまって!!待ってよおおお!!」
澪はとっさに、手元にあったスクールバッグを手に取り盾にした。
もう一度放たれたボウガンの矢はスクールバッグに突き刺さった。
やばい。澪は氏を覚悟したっ!心臓は破裂寸前!
体を最小限まで縮めてスクールバッグに身を隠した。
34: 2010/06/02(水) 22:20:11.28 ID:V8DUDPPa0
律は廊下を歩きながら考えていた。
律「あたし達…もう氏ぬしかないのかな…クラスメートと頃し合い…
そんなの出来るわけがないっ!ざけんな!
生き残るには澪や唯たちを殺さなきゃいけないってことじゃないかっ!
仮に誰か違う人が頃したとしても、最終的にはそいつを殺さなきゃいけない…
生き残るには、最低1人殺さなくちゃいけない…」
律「馬鹿っ!何考えてんだ…あたしってば!こんなゲーム…クソっ!!!」
律は歯を食いしばり早歩きで出口に向かう。
律「澪…大丈夫かな…」
そう考えながら昇降口へ向かうと、悲鳴が聞こえた。
律「え…澪っ!?澪ー!!!!」
走って外に出ると、澪と菊池が取っ組み合いをする形で格闘していた。
律「澪ッッ!!!」
律は足元にあった花瓶を取って思いっきり投げた。
花瓶は見事に菊池にヒットし、菊池は倒れこんだ。
澪「う~~~~う~~~~嫌あああああ痛いよおおおお」
律「澪!!大丈夫か澪!!」
澪「律!!!」
律「あたし達…もう氏ぬしかないのかな…クラスメートと頃し合い…
そんなの出来るわけがないっ!ざけんな!
生き残るには澪や唯たちを殺さなきゃいけないってことじゃないかっ!
仮に誰か違う人が頃したとしても、最終的にはそいつを殺さなきゃいけない…
生き残るには、最低1人殺さなくちゃいけない…」
律「馬鹿っ!何考えてんだ…あたしってば!こんなゲーム…クソっ!!!」
律は歯を食いしばり早歩きで出口に向かう。
律「澪…大丈夫かな…」
そう考えながら昇降口へ向かうと、悲鳴が聞こえた。
律「え…澪っ!?澪ー!!!!」
走って外に出ると、澪と菊池が取っ組み合いをする形で格闘していた。
律「澪ッッ!!!」
律は足元にあった花瓶を取って思いっきり投げた。
花瓶は見事に菊池にヒットし、菊池は倒れこんだ。
澪「う~~~~う~~~~嫌あああああ痛いよおおおお」
律「澪!!大丈夫か澪!!」
澪「律!!!」
37: 2010/06/02(水) 22:22:27.84 ID:V8DUDPPa0
律「行くぞ澪っ!走れ!!」
律は澪の手を取り澪を引っ張った。
澪「いつっ!!」
律「え?…あ!!なにっ!ちょ…大丈夫か澪!!ごめん……」
澪「大丈夫っ!走れるっ!行こう!」
二人は走って校舎の裏に回りこんだ。
律「大丈夫か?菊池さんにやられたのか?あいつ…っ!なんのつもりだ…でも…無事でよかった。」
澪「ありがとう律…律こなかったら、私…」
律「言うな。手当だけしとこう。抜くぞ、これ。」
律はハンカチを澪の腕に巻き、勢いよく矢を抜いた。
澪「んぐうっ!!」
血があふれ出る。律は急いでもう1つのハンカチで傷口をふさぐ。
律「とりあえず、これで大丈夫かな?ごめん、応急手当とかわかんないからさ…」
澪「ううん。ありがとう。」
律「そういえば、むぎはどうした?会わなかったのか?」
律は澪の手を取り澪を引っ張った。
澪「いつっ!!」
律「え?…あ!!なにっ!ちょ…大丈夫か澪!!ごめん……」
澪「大丈夫っ!走れるっ!行こう!」
二人は走って校舎の裏に回りこんだ。
律「大丈夫か?菊池さんにやられたのか?あいつ…っ!なんのつもりだ…でも…無事でよかった。」
澪「ありがとう律…律こなかったら、私…」
律「言うな。手当だけしとこう。抜くぞ、これ。」
律はハンカチを澪の腕に巻き、勢いよく矢を抜いた。
澪「んぐうっ!!」
血があふれ出る。律は急いでもう1つのハンカチで傷口をふさぐ。
律「とりあえず、これで大丈夫かな?ごめん、応急手当とかわかんないからさ…」
澪「ううん。ありがとう。」
律「そういえば、むぎはどうした?会わなかったのか?」
42: 2010/06/02(水) 22:25:35.73 ID:V8DUDPPa0
澪「むぎは…逃げちゃった…」
律「え?逃げた?どういうことだ?」
澪「私が声をかけたら…怯えてどっかに走って行ってしまった…
たぶん…私の後ろにいた菊池さんに怯えて逃げたんだと思う…」
律「そうか…とりあえずここに和を呼んだ。みんなでいったん集まろうぜ
むぎは…しょうがないけど…」
澪「和を!?…そうか律、和と席近かったもんな…」
律「うん。問題は唯だな…もう外に出ちゃったかな…」
律はふと思いついた表情を見せ、鞄の中身を確認した。
律「……拳銃だ。」
鞄の中にはワルサーPPKが入っていた。9mm口軽の女性でも手軽に扱える銃だ。
律「これ…本物か?どうやって使うんだ?これ?」
澪「やめろ律!下手にいじって暴発したらどうするんだ!なれない武器は使わない方がいい。」
律「そうだな…澪は…」
律は澪の鞄を見ると、澪は見てくれという表情をした。澪は片腕が使えないからな。
律はデイパックを手に取り、中をあさってみた。すると中から通水カップが出てきた。通称ラバーカップ。
律「え?逃げた?どういうことだ?」
澪「私が声をかけたら…怯えてどっかに走って行ってしまった…
たぶん…私の後ろにいた菊池さんに怯えて逃げたんだと思う…」
律「そうか…とりあえずここに和を呼んだ。みんなでいったん集まろうぜ
むぎは…しょうがないけど…」
澪「和を!?…そうか律、和と席近かったもんな…」
律「うん。問題は唯だな…もう外に出ちゃったかな…」
律はふと思いついた表情を見せ、鞄の中身を確認した。
律「……拳銃だ。」
鞄の中にはワルサーPPKが入っていた。9mm口軽の女性でも手軽に扱える銃だ。
律「これ…本物か?どうやって使うんだ?これ?」
澪「やめろ律!下手にいじって暴発したらどうするんだ!なれない武器は使わない方がいい。」
律「そうだな…澪は…」
律は澪の鞄を見ると、澪は見てくれという表情をした。澪は片腕が使えないからな。
律はデイパックを手に取り、中をあさってみた。すると中から通水カップが出てきた。通称ラバーカップ。
44: 2010/06/02(水) 22:28:28.53 ID:V8DUDPPa0
律「トイレのスッポン?こんなもので戦えって言うのかよ…ちくしょう!」
澪「…仕方がない。ハズレもあるって言ってたし…」
律「そういう問題じゃねぇ!くっそぉ、あ!!そうだ携帯!携帯電話!」
澪「ああっ!!」
律はあわててスクールバッグの中身をあさる!―しかし!
律「ない…。確かに持ってきたのにっ。バスの中で写真を撮って、そのあと確かにバッグにしまったはず…」
澪「私のも…ない…。」
そう、没収されたのだ!あの坂持銀発に…っ!
律「くっそ…当然っちゃあ当然か…」
澪「むぎ…唯…無事かな…」
律「多恵の他にこのふざけたゲームに参加してる奴がいなきゃいいけど…」
澪「でも…どっち道、私たち、氏んじゃうんだよね…」
律「まだだ!まだあきらめるな!なにか方法を考えよう!」
澪「方法って言っても…この首輪があるかぎり…」
律「くそっ!!」
澪「…仕方がない。ハズレもあるって言ってたし…」
律「そういう問題じゃねぇ!くっそぉ、あ!!そうだ携帯!携帯電話!」
澪「ああっ!!」
律はあわててスクールバッグの中身をあさる!―しかし!
律「ない…。確かに持ってきたのにっ。バスの中で写真を撮って、そのあと確かにバッグにしまったはず…」
澪「私のも…ない…。」
そう、没収されたのだ!あの坂持銀発に…っ!
律「くっそ…当然っちゃあ当然か…」
澪「むぎ…唯…無事かな…」
律「多恵の他にこのふざけたゲームに参加してる奴がいなきゃいいけど…」
澪「でも…どっち道、私たち、氏んじゃうんだよね…」
律「まだだ!まだあきらめるな!なにか方法を考えよう!」
澪「方法って言っても…この首輪があるかぎり…」
律「くそっ!!」
46: 2010/06/02(水) 22:30:28.05 ID:V8DUDPPa0
澪「和…遅いな…。」
律「おかしいぞ!もうあたしが出てから30分以上は経ってるのに!和…まさかもう…」
澪「嫌…いやあああああああああああ」
律「あああわわわ、でかい声出すな澪っ!ごめん…悪かったよ…」
律「でもこのままここにいてもしょうがないからな…どうするか―。」
このとき律に電流走る…っ!
律「ああっ!!」
澪「え!?なに!?」
律「走れ澪!ここが禁止エリアになる!!完全に忘れてた!!」
そう、坂持から説明があった通り、校舎の周り半径100m以内は全員が出てから30分後に禁止エリアになる。
律が教室を出て40分、出席番号、律はちょうど真ん中の20番!そこから1分置きの間隔で18人!
一人、参加不能の中島信代は律の後、26番!そうなると律以降17人!
ギリギリ、まさにギリギリ!!今気づかなかったらあともう約10分後には二人とも氏んでいたのである!
二人は救われた。
律「おかしいぞ!もうあたしが出てから30分以上は経ってるのに!和…まさかもう…」
澪「嫌…いやあああああああああああ」
律「あああわわわ、でかい声出すな澪っ!ごめん…悪かったよ…」
律「でもこのままここにいてもしょうがないからな…どうするか―。」
このとき律に電流走る…っ!
律「ああっ!!」
澪「え!?なに!?」
律「走れ澪!ここが禁止エリアになる!!完全に忘れてた!!」
そう、坂持から説明があった通り、校舎の周り半径100m以内は全員が出てから30分後に禁止エリアになる。
律が教室を出て40分、出席番号、律はちょうど真ん中の20番!そこから1分置きの間隔で18人!
一人、参加不能の中島信代は律の後、26番!そうなると律以降17人!
ギリギリ、まさにギリギリ!!今気づかなかったらあともう約10分後には二人とも氏んでいたのである!
二人は救われた。
48: 2010/06/02(水) 22:31:30.02 ID:V8DUDPPa0
菊池「いっ……つ…」
菊池は頭に激痛を伴い目覚めた。
何か聞きなれない電子音がする。ピッピッピッピ
菊池「うう、ああああ、なに!なんなの!!」
そう、その電子音は菊池が付けている首輪から鳴っているものだった。
菊池「やめてやめてやめて外してコレぇ!!」
電子音は次第に早くなり、
バシューン!!
軽い音とともに菊池の首から血が噴き出す。まるで噴水のように。
生徒全員が出て、30分経ったのだ。校舎から50mも離れていないこの場所は当然1番最初の禁止エリア。
【6番 菊池 多恵 氏亡 残り36人】
校舎から西に1キロ、海が見えるところに仁科楓がいた。
そこには2年のころから同じクラスで同じグループで仲が良かった、桜井美帆、松井沙織、兵頭葵、豊永優の系4人。
断崖は下をのぞくと高さ約20mはある。ここから落ちたら岩にぶつかって海に投げ出される。
そう考えていたのは仁科だった。
桜井「私たち、いずれ氏んじゃうんだよね…」
松井「うん…ねぇ、もうみんなで一緒にここから飛び降りて氏のうよ…」
仁科「ちょ、ちょっと待ってよ!そんなの」
菊池は頭に激痛を伴い目覚めた。
何か聞きなれない電子音がする。ピッピッピッピ
菊池「うう、ああああ、なに!なんなの!!」
そう、その電子音は菊池が付けている首輪から鳴っているものだった。
菊池「やめてやめてやめて外してコレぇ!!」
電子音は次第に早くなり、
バシューン!!
軽い音とともに菊池の首から血が噴き出す。まるで噴水のように。
生徒全員が出て、30分経ったのだ。校舎から50mも離れていないこの場所は当然1番最初の禁止エリア。
【6番 菊池 多恵 氏亡 残り36人】
校舎から西に1キロ、海が見えるところに仁科楓がいた。
そこには2年のころから同じクラスで同じグループで仲が良かった、桜井美帆、松井沙織、兵頭葵、豊永優の系4人。
断崖は下をのぞくと高さ約20mはある。ここから落ちたら岩にぶつかって海に投げ出される。
そう考えていたのは仁科だった。
桜井「私たち、いずれ氏んじゃうんだよね…」
松井「うん…ねぇ、もうみんなで一緒にここから飛び降りて氏のうよ…」
仁科「ちょ、ちょっと待ってよ!そんなの」
49: 2010/06/02(水) 22:32:31.14 ID:V8DUDPPa0
兵頭「だってもう、みんな頃すしか生き残る方法ないんだよ?そんなこと私出来ないっ!」
豊永「うちも無理…だったら自分から氏んだ方がまし!」
仁科「(おかしい…こいつら…自分で氏ぬんだったら少しでも可能性をかけて頃し合いに参加した方がましじゃない
どっちみち氏ぬんだから。せめて期限の明後日まで生き延びようという気力はないの?駄目だ…)」
桜井「ねぇ、みんなでここ、飛び降りよう」
仁科「わかったよ…」
松井「手繋いで…一緒に飛び降りよう…」
一同「うん…」
そう言うと一直線になり手をつなぎ、崖のふちに立った。
桜井「みんな…今までありがとう」
一同「ありがとう!!」
松井「せーのっ!」
次の瞬間、一番右端にいた仁科は勢い良く左手をふりほどいた。
多少バランスを崩し、冷や汗をかいたものの、なんとかその場にとどまった。
仁科「っふん、氏にたい奴は勝手に氏ねばいいのよ。私を巻きこまないで!私は生き残って家に帰るっ!」
【13番 桜井 美帆、25番 豊永 優、31番 福山 葵、34番 松井 沙織 氏亡 残り32人】
豊永「うちも無理…だったら自分から氏んだ方がまし!」
仁科「(おかしい…こいつら…自分で氏ぬんだったら少しでも可能性をかけて頃し合いに参加した方がましじゃない
どっちみち氏ぬんだから。せめて期限の明後日まで生き延びようという気力はないの?駄目だ…)」
桜井「ねぇ、みんなでここ、飛び降りよう」
仁科「わかったよ…」
松井「手繋いで…一緒に飛び降りよう…」
一同「うん…」
そう言うと一直線になり手をつなぎ、崖のふちに立った。
桜井「みんな…今までありがとう」
一同「ありがとう!!」
松井「せーのっ!」
次の瞬間、一番右端にいた仁科は勢い良く左手をふりほどいた。
多少バランスを崩し、冷や汗をかいたものの、なんとかその場にとどまった。
仁科「っふん、氏にたい奴は勝手に氏ねばいいのよ。私を巻きこまないで!私は生き残って家に帰るっ!」
【13番 桜井 美帆、25番 豊永 優、31番 福山 葵、34番 松井 沙織 氏亡 残り32人】
50: 2010/06/02(水) 22:33:18.71 ID:V8DUDPPa0
唯はギターを背負い支給されたデイパックを胸に抱え、肘にはバッグぶら下げて校舎から出てきた。
唯「ギー太…どうしよう…」
ギターに話しかけてみるが当然返事はない。
唯「頃し合いってなに???これからどうすればいいんだろう…。憂…憂今頃なにしてるんだろ…」
南の方へ5分くらい歩くと、小さな小屋を見つけた。
その小屋に入ると、そこにあったパイプ椅子に座り、一息ついた。
唯「はぁ、和ちゃんに会いたいなあ…」
ギターを立てかけ、支給されたデイパックの中身を確認してみる。
唯「あ~そっかぁ~ペットボトル2本も入ってたんだ~どうりで重いはずだあ!」
ん…?なんだろうこれ…なんかまだ重たいのが…っ」
出てきたのはmini UZIだった。サブマシンガンである。大当たり。
唯「ええ??なにこれ?ピストル???こんなの使えないよ~。どうしようギー太…」
ギー太「・・・」
唯「あ!むぎちゃんが電話くれるって言ってた!待とう…むぎちゃんから電話かかってくるまで
えああっと携帯は…あれ?あれれ?忘れた!!?
あれー?でも確かバスの中で目覚ましかけて椅子に付いてるテーブルの上に置いたからあ……そっか…。」
唯はここまで考えてようやく気付いた。
唯「ギー太…どうしよう…」
ギターに話しかけてみるが当然返事はない。
唯「頃し合いってなに???これからどうすればいいんだろう…。憂…憂今頃なにしてるんだろ…」
南の方へ5分くらい歩くと、小さな小屋を見つけた。
その小屋に入ると、そこにあったパイプ椅子に座り、一息ついた。
唯「はぁ、和ちゃんに会いたいなあ…」
ギターを立てかけ、支給されたデイパックの中身を確認してみる。
唯「あ~そっかぁ~ペットボトル2本も入ってたんだ~どうりで重いはずだあ!」
ん…?なんだろうこれ…なんかまだ重たいのが…っ」
出てきたのはmini UZIだった。サブマシンガンである。大当たり。
唯「ええ??なにこれ?ピストル???こんなの使えないよ~。どうしようギー太…」
ギー太「・・・」
唯「あ!むぎちゃんが電話くれるって言ってた!待とう…むぎちゃんから電話かかってくるまで
えああっと携帯は…あれ?あれれ?忘れた!!?
あれー?でも確かバスの中で目覚ましかけて椅子に付いてるテーブルの上に置いたからあ……そっか…。」
唯はここまで考えてようやく気付いた。
52: 2010/06/02(水) 22:34:00.88 ID:V8DUDPPa0
紬は我を忘れてひたすら西に走っていた。
怖かった。怖かったのだ。
紬「ごめん!ごめんなさい!澪ちゃんっ!!」
泣きながら紬は走った。どのくらい走ったか、気付くとそこは古い民家だった。
紬「澪ちゃん…うっ」
紬は自分のとった行動に深く後悔していた。
あの時、自分はこの通り逃げたから助かったが、澪はあのあとどうなったかわからない。
最悪の事態も考えた。もしそうなってしまっていたら―。
しかし―。
紬「そうだ!携帯!唯ちゃんに電話っ!澪ちゃんにも!りっちゃんにもっ!和ちゃんにもっっ!!
確認っ!みんな無事か確認しなきゃ!!まずは唯ちゃんに…
そしてみんなで集まって、考えましょう。どうするか。」
紬はポケットから携帯を取り出した。
そう、紬だけではないが、ポケットに携帯電話を入れていた者に限っては携帯電話は没収されていなかった!
不幸中の幸いっ!!天は紬を味方した…っ!!
紬「発信…っ。お願い…出て!!唯ちゃん!!」
が、しかしっっ!!
プルルルルルルルルルル・・・・プルルルルルルルル・・・
紬「お願いっ!!!」
怖かった。怖かったのだ。
紬「ごめん!ごめんなさい!澪ちゃんっ!!」
泣きながら紬は走った。どのくらい走ったか、気付くとそこは古い民家だった。
紬「澪ちゃん…うっ」
紬は自分のとった行動に深く後悔していた。
あの時、自分はこの通り逃げたから助かったが、澪はあのあとどうなったかわからない。
最悪の事態も考えた。もしそうなってしまっていたら―。
しかし―。
紬「そうだ!携帯!唯ちゃんに電話っ!澪ちゃんにも!りっちゃんにもっ!和ちゃんにもっっ!!
確認っ!みんな無事か確認しなきゃ!!まずは唯ちゃんに…
そしてみんなで集まって、考えましょう。どうするか。」
紬はポケットから携帯を取り出した。
そう、紬だけではないが、ポケットに携帯電話を入れていた者に限っては携帯電話は没収されていなかった!
不幸中の幸いっ!!天は紬を味方した…っ!!
紬「発信…っ。お願い…出て!!唯ちゃん!!」
が、しかしっっ!!
プルルルルルルルルルル・・・・プルルルルルルルル・・・
紬「お願いっ!!!」
53: 2010/06/02(水) 22:35:19.60 ID:V8DUDPPa0
プルルルル―。
「プッ」
出た!!繋がったのだ!!この危機的状況で携帯電話が使えるっ!
これで1人じゃなくなる!みんなと一緒にいられる!!
紬「!!もしもし?唯ちゃん!?」
そう思ったのもつかの間・・・っ!!
坂持「こらぁ~琴吹~、学校に携帯電話持ってきちゃダメだろぉっこのバカチンが~」
紬「ひっ!!」
電話に出たのは坂持だった。
紬「嫌っっ!何!?どうして??繋がったと思ったのに…」
玄関を入ってすぐの所、紬は崩れ落ちた。
電話がつながらない。みんなと連絡を取れない。怖い。
もう、生きて行く気力が、紬にはなかった・・・。
紬「どうして…私が…こんな目に…」
今の紬にはどうすることもできない。
ただ泣くことしか―。
「プッ」
出た!!繋がったのだ!!この危機的状況で携帯電話が使えるっ!
これで1人じゃなくなる!みんなと一緒にいられる!!
紬「!!もしもし?唯ちゃん!?」
そう思ったのもつかの間・・・っ!!
坂持「こらぁ~琴吹~、学校に携帯電話持ってきちゃダメだろぉっこのバカチンが~」
紬「ひっ!!」
電話に出たのは坂持だった。
紬「嫌っっ!何!?どうして??繋がったと思ったのに…」
玄関を入ってすぐの所、紬は崩れ落ちた。
電話がつながらない。みんなと連絡を取れない。怖い。
もう、生きて行く気力が、紬にはなかった・・・。
紬「どうして…私が…こんな目に…」
今の紬にはどうすることもできない。
ただ泣くことしか―。
56: 2010/06/02(水) 22:36:35.49 ID:V8DUDPPa0
岡田春菜と篠田明日香は2人で草むらに身をひそめていた。
篠田「うちら、明後日には氏んじゃうんだよね…」
岡田「うん…」
篠田「どうしよう…最後にパパとママに会いたいよ…」
岡田「無理だよ…もう―。」
岡田は篠田に背を向けてうずくまっている。
全身が震えている。
岡田「生き残るしかっ…方法がないのっ!!」
そう言うと岡田は振り向きざまに支給された武器であろうサバイバルナイフを篠田の胸に突き刺していた。
篠田「えっ…?」
ここで篠田はようやく何が起こっているか実感したようで歯を食いしばって左手にあったベレッタM1934を右手に持ち替え、
ゼロ距離で岡田の腹に弾丸を撃ち込んだ。
パンッと乾いた音がしたと同時に岡田は倒れこんだ。
篠田「なんで…?春菜…なんでっ…」
最後にこう言うと、うううううううううとうめき声をあげながら倒れた。
篠田の意識がなくなるまで数分かかった。
【5番 岡田 春菜、16番 篠田 明日香 氏亡 残り30人】
篠田「うちら、明後日には氏んじゃうんだよね…」
岡田「うん…」
篠田「どうしよう…最後にパパとママに会いたいよ…」
岡田「無理だよ…もう―。」
岡田は篠田に背を向けてうずくまっている。
全身が震えている。
岡田「生き残るしかっ…方法がないのっ!!」
そう言うと岡田は振り向きざまに支給された武器であろうサバイバルナイフを篠田の胸に突き刺していた。
篠田「えっ…?」
ここで篠田はようやく何が起こっているか実感したようで歯を食いしばって左手にあったベレッタM1934を右手に持ち替え、
ゼロ距離で岡田の腹に弾丸を撃ち込んだ。
パンッと乾いた音がしたと同時に岡田は倒れこんだ。
篠田「なんで…?春菜…なんでっ…」
最後にこう言うと、うううううううううとうめき声をあげながら倒れた。
篠田の意識がなくなるまで数分かかった。
【5番 岡田 春菜、16番 篠田 明日香 氏亡 残り30人】
57: 2010/06/02(水) 22:37:17.23 ID:V8DUDPPa0
木頭沙耶と長谷川聡子は二人仲が良く、いつも一緒にいた。
出席番号からして互いに離れてはいるものの、偶然再会することができた。
二人は駐車場の車の陰に隠れてなにやら話していた。
木頭「聡子、聡子の武器は?なんだった?」
長谷川「…これ…」
そう言うと、デイパックからロープを取り出した。
ハズレ武器だ。ロープでは戦いようがない。使えるとすると首つり自殺用・・・
長谷川「もう…駄目だ。沙耶、どうだったの?」
木頭「なに…これ。変なピストル…」
長谷川とは真逆っ!大当たり!H&K MP7、サブマシンガンである。
暗くてよくは見えないが、映画などでよく見かける形の銃だということは2人にもわかった。
その時だった。木頭は人差し指を口にあてた。
木頭「人が来たっ!」
長谷川「大丈夫っ!これがある!!怖くないよ!!」
木頭「だってこんなの使い方わからないしっ!怖くて撃てないよっ!」
長谷川「せっかくの当たりクジを引いたのに!早くっ!」
木頭「早くって!無理よ!しかもこれ聡子のじゃないでしょっ!使う権利は私にあるのっ!」
そうやってもめているうちに懐中電灯の明かりが、二人に近づいてくる。
出席番号からして互いに離れてはいるものの、偶然再会することができた。
二人は駐車場の車の陰に隠れてなにやら話していた。
木頭「聡子、聡子の武器は?なんだった?」
長谷川「…これ…」
そう言うと、デイパックからロープを取り出した。
ハズレ武器だ。ロープでは戦いようがない。使えるとすると首つり自殺用・・・
長谷川「もう…駄目だ。沙耶、どうだったの?」
木頭「なに…これ。変なピストル…」
長谷川とは真逆っ!大当たり!H&K MP7、サブマシンガンである。
暗くてよくは見えないが、映画などでよく見かける形の銃だということは2人にもわかった。
その時だった。木頭は人差し指を口にあてた。
木頭「人が来たっ!」
長谷川「大丈夫っ!これがある!!怖くないよ!!」
木頭「だってこんなの使い方わからないしっ!怖くて撃てないよっ!」
長谷川「せっかくの当たりクジを引いたのに!早くっ!」
木頭「早くって!無理よ!しかもこれ聡子のじゃないでしょっ!使う権利は私にあるのっ!」
そうやってもめているうちに懐中電灯の明かりが、二人に近づいてくる。
58: 2010/06/02(水) 22:38:37.43 ID:V8DUDPPa0
立花「誰か…いるの?ねぇ、誰かいるの?返事してよぉ…」
長谷川「この声…立花さんだ!」
木頭「えっ!」
長谷川「立花さんっ!ここだよ!」
木頭「馬鹿っ!」
立花「あっ…長谷川さん、それに木頭さん!」
木頭はあわてて支給された当たりのサブマシンガンを自分の背に隠した。
立花「木頭さん?それ…何??」
木頭「あ…アハッいやあ、私の武器これみたい。立花さんいきなりこんなもの見たらびっくりするだろうと思って…」
立花「大丈夫…色々なもの…見てきたから…」
長谷川「どうしたの?」
立花「ここに来る途中にね…武藤さんと、須藤さんが殺されてた…」
長谷川「え…!本当に!?」
立花「酷い…酷いよみんな…なんでこんなに簡単に頃し合うの?昨日までクラスメートだったのにっ!
長谷川さんたちは違うよね…?こんなゲームに乗ったりしてないよね…?」
泣きながら立花は言った。
長谷川「この声…立花さんだ!」
木頭「えっ!」
長谷川「立花さんっ!ここだよ!」
木頭「馬鹿っ!」
立花「あっ…長谷川さん、それに木頭さん!」
木頭はあわてて支給された当たりのサブマシンガンを自分の背に隠した。
立花「木頭さん?それ…何??」
木頭「あ…アハッいやあ、私の武器これみたい。立花さんいきなりこんなもの見たらびっくりするだろうと思って…」
立花「大丈夫…色々なもの…見てきたから…」
長谷川「どうしたの?」
立花「ここに来る途中にね…武藤さんと、須藤さんが殺されてた…」
長谷川「え…!本当に!?」
立花「酷い…酷いよみんな…なんでこんなに簡単に頃し合うの?昨日までクラスメートだったのにっ!
長谷川さんたちは違うよね…?こんなゲームに乗ったりしてないよね…?」
泣きながら立花は言った。
59: 2010/06/02(水) 22:39:24.26 ID:V8DUDPPa0
長谷川「もちろんっ!ねぇ、沙耶」
木頭「う、うん!もちろん!」
立花「あーそう、ならよかった。」
長谷川「え…?」
青い閃光が長谷川の顔に飛び込んできた。
ばちばちと激しい音とともに長谷川はひいやああと声をあげながら尻もちをついた。
木頭「聡子っ!!」
スタンガン。
長谷川「え??なに???今…びっくりして…」
立花「チッ!!」
木頭「いやああああっ!!」
そう言うと木頭は手元にあったデイパックを立花に思いっきり投げつけた。
デイパックは立花の右半身に当たり、右手に持っていたスタンガンを弾き飛ばした。
木頭「聡子っ!取って!!」
長谷川は落ちたスタンガンを手に取り、立花に向けて攻撃した。
長谷川「うわああああああああああ」
木頭「う、うん!もちろん!」
立花「あーそう、ならよかった。」
長谷川「え…?」
青い閃光が長谷川の顔に飛び込んできた。
ばちばちと激しい音とともに長谷川はひいやああと声をあげながら尻もちをついた。
木頭「聡子っ!!」
スタンガン。
長谷川「え??なに???今…びっくりして…」
立花「チッ!!」
木頭「いやああああっ!!」
そう言うと木頭は手元にあったデイパックを立花に思いっきり投げつけた。
デイパックは立花の右半身に当たり、右手に持っていたスタンガンを弾き飛ばした。
木頭「聡子っ!取って!!」
長谷川は落ちたスタンガンを手に取り、立花に向けて攻撃した。
長谷川「うわああああああああああ」
60: 2010/06/02(水) 22:40:30.57 ID:V8DUDPPa0
ビチビチビチッ!!
さっきのスタンガンとは違う音がする。こもったような音。
長谷川「痛っ!くううぅ」
スタンガンはまた地面に転がった。
木頭「え?聡子!!」
そう、スタンガンは使い方を間違えると自分が感電してしまうのだ。
うずくまっていた長谷川に容赦なく立花は追加攻撃する。
右手に携帯電話を持ち、それでおもいっきり長谷川の顔面を殴りつける。
長谷川「うっ!」
倒れこんだ長谷川にさらに―。
ぱんっ―
という乾いた音。
木頭「え…?聡子…?」
立花「武器は1つじゃない…ってね。」
木頭「え…あ……」
立花は少し笑みを浮かべ、木頭に向けてブローニングM1910を構えていた。
その銃口は木頭の頭にロックオンされていた。
さっきのスタンガンとは違う音がする。こもったような音。
長谷川「痛っ!くううぅ」
スタンガンはまた地面に転がった。
木頭「え?聡子!!」
そう、スタンガンは使い方を間違えると自分が感電してしまうのだ。
うずくまっていた長谷川に容赦なく立花は追加攻撃する。
右手に携帯電話を持ち、それでおもいっきり長谷川の顔面を殴りつける。
長谷川「うっ!」
倒れこんだ長谷川にさらに―。
ぱんっ―
という乾いた音。
木頭「え…?聡子…?」
立花「武器は1つじゃない…ってね。」
木頭「え…あ……」
立花は少し笑みを浮かべ、木頭に向けてブローニングM1910を構えていた。
その銃口は木頭の頭にロックオンされていた。
63: 2010/06/02(水) 22:41:52.83 ID:V8DUDPPa0
木頭「え…あえ…立花さん!!」
立花「さっき武藤さんと須藤さんが氏んでたって言ったよね。」
木頭「…」
立花「私が頃しちゃったの。須藤さんの武器、コレ。」
木頭「そんな…まって…」
立花「今更人頃すのなんて躊躇しない。最初は躊躇したけどね…」
木頭「い…いやあああああああああああああああ」
大声で叫ぶと木頭は右にあったサブマシンガンを手に取る。
しかし、時すでに遅し。
パンッ!
銃弾は木頭の額にヒットした。
木頭の手がサブマシンガンのトリガーに指が触れる前に、木頭の意識はなくなっていた。
立花「ごめんなさい。私は生き残らなくちゃいけないの…。」
立花はそっと地面に転がったスタンガンと2人のデイパックを拾い上げ、
水1本とパン6個、最後にH&K MP7を手に持ち、静かにその場を立ち去った。
【8番 木頭 沙耶、18番 須藤 優花、30番 檜山 聡子、37番 武藤まいこ 氏亡 残り26人】
立花「さっき武藤さんと須藤さんが氏んでたって言ったよね。」
木頭「…」
立花「私が頃しちゃったの。須藤さんの武器、コレ。」
木頭「そんな…まって…」
立花「今更人頃すのなんて躊躇しない。最初は躊躇したけどね…」
木頭「い…いやあああああああああああああああ」
大声で叫ぶと木頭は右にあったサブマシンガンを手に取る。
しかし、時すでに遅し。
パンッ!
銃弾は木頭の額にヒットした。
木頭の手がサブマシンガンのトリガーに指が触れる前に、木頭の意識はなくなっていた。
立花「ごめんなさい。私は生き残らなくちゃいけないの…。」
立花はそっと地面に転がったスタンガンと2人のデイパックを拾い上げ、
水1本とパン6個、最後にH&K MP7を手に持ち、静かにその場を立ち去った。
【8番 木頭 沙耶、18番 須藤 優花、30番 檜山 聡子、37番 武藤まいこ 氏亡 残り26人】
65: 2010/06/02(水) 22:43:48.85 ID:V8DUDPPa0
律「ふぅ、大丈夫か?澪」
澪「大丈夫…律こそ、大丈夫か?」
律「あたしは大丈夫。ドラムのおかげで腕だけは鍛えられてるからな!」
澪は右腕を怪我しているため、律は自分の荷物とデイパック、それと澪の分のデイパックを持って山を登っていた。
澪「(律…ありがとう…)」
律「しかし、もう結構歩いたよなぁ、2時間くらい歩いたろ…」
澪「でも、ここまで誰とも会わないのも不思議だよな…」
律「あえて山道通ってきたからな。」
澪「唯とむぎと和…どうしてるかな…」
律「一番心配なのは和だ…あいつ、校舎裏で待ってるって言ったのに来なかった…
なんか変なことに巻き込まれてなきゃいいけど…」
この状況で、変なこと=氏 である。
律「ごーめん、だめだ(笑)ちょっと休憩!」
澪「うん、ありがとな、律」
ザッ―。プッ―。
律&澪「!!」
澪「大丈夫…律こそ、大丈夫か?」
律「あたしは大丈夫。ドラムのおかげで腕だけは鍛えられてるからな!」
澪は右腕を怪我しているため、律は自分の荷物とデイパック、それと澪の分のデイパックを持って山を登っていた。
澪「(律…ありがとう…)」
律「しかし、もう結構歩いたよなぁ、2時間くらい歩いたろ…」
澪「でも、ここまで誰とも会わないのも不思議だよな…」
律「あえて山道通ってきたからな。」
澪「唯とむぎと和…どうしてるかな…」
律「一番心配なのは和だ…あいつ、校舎裏で待ってるって言ったのに来なかった…
なんか変なことに巻き込まれてなきゃいいけど…」
この状況で、変なこと=氏 である。
律「ごーめん、だめだ(笑)ちょっと休憩!」
澪「うん、ありがとな、律」
ザッ―。プッ―。
律&澪「!!」
69: 2010/06/02(水) 22:46:14.96 ID:V8DUDPPa0
坂持「ハーイ、皆さん聞こえてるかなぁ~」
律「っっ!!あいつだ!!」
澪「そそそ、そういえば確か放送があるって…」
律「そうだ!0時と6時に禁止エリアとやらの!…ということは今、夜の12時か!」
坂持「みんな頑張ってやってるかぁ~?まだ頃し合いが始まってそんなに時間たってないけど、1回目の放送でーすっ」
坂持「え~じゃぁまずは今までに氏んだ人の発表だな~出席番号順な~」
律「氏んだ人…って…」
坂持「5番 岡田 春菜、6番 菊池 多恵、8番 木頭 沙耶、14番 桜井 美帆、15番 篠田 明日香、18番 須藤 優花、25番 豊永 優、30番 檜山 聡子、31番 福山 葵、34番 松井 沙織、37番 武藤まいこ、以上11名っ」
律「なにっ!?もうこんなに…っ!!」
澪「嘘…」
律「嘘だろ…11人も…まだ始まって3,4時間しかたってないぞっ!」
坂持「なかなかのハイペースだぞぉ~っ!センセイ、皆が頑張ってくれて嬉しいなぁ~」
律「このっ!!」
坂持「続いては禁止エリアの発表で~すっ、1回しか言わないからな~みんな地図にメモしろよ~」
律はあわててデイパックの中からペンと地図を取り出す。それを見て澪もデイパックから地図を取り出す。
律「っっ!!あいつだ!!」
澪「そそそ、そういえば確か放送があるって…」
律「そうだ!0時と6時に禁止エリアとやらの!…ということは今、夜の12時か!」
坂持「みんな頑張ってやってるかぁ~?まだ頃し合いが始まってそんなに時間たってないけど、1回目の放送でーすっ」
坂持「え~じゃぁまずは今までに氏んだ人の発表だな~出席番号順な~」
律「氏んだ人…って…」
坂持「5番 岡田 春菜、6番 菊池 多恵、8番 木頭 沙耶、14番 桜井 美帆、15番 篠田 明日香、18番 須藤 優花、25番 豊永 優、30番 檜山 聡子、31番 福山 葵、34番 松井 沙織、37番 武藤まいこ、以上11名っ」
律「なにっ!?もうこんなに…っ!!」
澪「嘘…」
律「嘘だろ…11人も…まだ始まって3,4時間しかたってないぞっ!」
坂持「なかなかのハイペースだぞぉ~っ!センセイ、皆が頑張ってくれて嬉しいなぁ~」
律「このっ!!」
坂持「続いては禁止エリアの発表で~すっ、1回しか言わないからな~みんな地図にメモしろよ~」
律はあわててデイパックの中からペンと地図を取り出す。それを見て澪もデイパックから地図を取り出す。
72: 2010/06/02(水) 22:47:48.58 ID:V8DUDPPa0
坂持「禁止エリアは以上っ、みんな友達が氏んで辛いかもしれないけどっ、頑張らなきゃだめだぞっ
あ、そーだそーだ、地図の横に出席番号順に皆の名前が書いてあるだろ~?氏んだ友達をチェックしとくと便利だぞ~」
律「この野郎っ!」
坂持「じゃ、次の放送は朝の6時でーすっ!それまでみんな頑張れよ~っ」
プッ―。
律「くそっ…もう11人も…なんでだよ…」
澪「うううう…」
禁止エリアのチェックをしていたあたりから澪は泣いていた。
律も涙が出そうになったが歯を食いしばってこらえた。
律「澪…。唯とむぎと和の名前が呼ばれなかった。3人とも無事だ。」
澪「みんな…みんなと会えないかな…怖いよ…これだけ氏んでるってことは誰かが頃してるんだろ?
この島のどこかに人頃しがいるんだよ…律、どうしよう…もうだめだよやだっ帰りたいよお…
私たちもう明後日には氏んじゃうんだよ…みんな氏んじゃうんだよ…」
律「…くそっ」
律は黙ってひたすら考えた。皆で生き残って家に帰れる方法を・・・しかし、無理だった。
この首輪がある以上生徒全員の命は奴らに握られている。なんとかこの首輪を外すことができたら話は別だが、まず無理だ。
律「澪、とりあえず場所を移動しよう。ここにいてもしょうがない」
澪は涙をぬぐいながら重い腰を持ち上げた。
あ、そーだそーだ、地図の横に出席番号順に皆の名前が書いてあるだろ~?氏んだ友達をチェックしとくと便利だぞ~」
律「この野郎っ!」
坂持「じゃ、次の放送は朝の6時でーすっ!それまでみんな頑張れよ~っ」
プッ―。
律「くそっ…もう11人も…なんでだよ…」
澪「うううう…」
禁止エリアのチェックをしていたあたりから澪は泣いていた。
律も涙が出そうになったが歯を食いしばってこらえた。
律「澪…。唯とむぎと和の名前が呼ばれなかった。3人とも無事だ。」
澪「みんな…みんなと会えないかな…怖いよ…これだけ氏んでるってことは誰かが頃してるんだろ?
この島のどこかに人頃しがいるんだよ…律、どうしよう…もうだめだよやだっ帰りたいよお…
私たちもう明後日には氏んじゃうんだよ…みんな氏んじゃうんだよ…」
律「…くそっ」
律は黙ってひたすら考えた。皆で生き残って家に帰れる方法を・・・しかし、無理だった。
この首輪がある以上生徒全員の命は奴らに握られている。なんとかこの首輪を外すことができたら話は別だが、まず無理だ。
律「澪、とりあえず場所を移動しよう。ここにいてもしょうがない」
澪は涙をぬぐいながら重い腰を持ち上げた。
74: 2010/06/02(水) 22:48:44.28 ID:V8DUDPPa0
紬「よかった…澪ちゃん、助かったのね…本当によかった…
紬は放送を聞き終えると一安心した。
軽音部のメンバーは誰ひとり呼ばれなかったからだ。
しかし安心している場合ではない。
この状況下で安心できる場合などない。あるとすれば最後の一人になった時だ。
紬「ここも、禁止エリア区域にならないわ。誰か…誰か…」
紬は民家に入った後、その民家の二階の子供部屋で身をひそめていた。
何もすることがなく、気を紛らわせるために部屋にあった本を読んでいた。
紬は何かに気づいたようにデイパックの中身を確認する。
紬「これ…何に使うものなのかしら…」
バッグの中から取り出されたものはヌンチャクだった。
ハズレと言えばハズレである。通水カップやロープよりはマシだが。
ガラガラガラ・・・
紬「!!」
玄関の戸が開く音がした。
紬「(誰か入ってきた…っ!)」
ここで紬はとんだ失態に気付く!
靴を玄関に置きっぱなしにしていた!
紬は放送を聞き終えると一安心した。
軽音部のメンバーは誰ひとり呼ばれなかったからだ。
しかし安心している場合ではない。
この状況下で安心できる場合などない。あるとすれば最後の一人になった時だ。
紬「ここも、禁止エリア区域にならないわ。誰か…誰か…」
紬は民家に入った後、その民家の二階の子供部屋で身をひそめていた。
何もすることがなく、気を紛らわせるために部屋にあった本を読んでいた。
紬は何かに気づいたようにデイパックの中身を確認する。
紬「これ…何に使うものなのかしら…」
バッグの中から取り出されたものはヌンチャクだった。
ハズレと言えばハズレである。通水カップやロープよりはマシだが。
ガラガラガラ・・・
紬「!!」
玄関の戸が開く音がした。
紬「(誰か入ってきた…っ!)」
ここで紬はとんだ失態に気付く!
靴を玄関に置きっぱなしにしていた!
75: 2010/06/02(水) 22:50:04.63 ID:V8DUDPPa0
紬「(お願い…っ!!軽音部の子であって!!)」
?「誰か…いるわよね…」
紬「!!」
?「私、頃し合いなんてする気はないの!あなたもそうでしょう?お願い!出てきて!!」
紬「和ちゃん!!」
和「むぎ!!」
奇跡的にそこにいたのは和だった!!
軽音部のメンバーではなかったものの紬にとっては最高の登場人物!
紬「和ちゃん!!!よかった…本当によかった…!!
怖くて…ずっと怖くて…」
和「本当に…むぎでよかったわ…」
紬「どうしたらいいかわからなくて…」
和「うん、こんな状況じゃ仕方ないわ…」
二人はとりあえず民家の中の一番奥の部屋へと隠れた。
なにもすることはないが、紬はようやく不安から解放された。といってもまだまだこの先不安だらけである。
和「ところで、軽音部のみんなは?」
紬「うん…それが…」
?「誰か…いるわよね…」
紬「!!」
?「私、頃し合いなんてする気はないの!あなたもそうでしょう?お願い!出てきて!!」
紬「和ちゃん!!」
和「むぎ!!」
奇跡的にそこにいたのは和だった!!
軽音部のメンバーではなかったものの紬にとっては最高の登場人物!
紬「和ちゃん!!!よかった…本当によかった…!!
怖くて…ずっと怖くて…」
和「本当に…むぎでよかったわ…」
紬「どうしたらいいかわからなくて…」
和「うん、こんな状況じゃ仕方ないわ…」
二人はとりあえず民家の中の一番奥の部屋へと隠れた。
なにもすることはないが、紬はようやく不安から解放された。といってもまだまだこの先不安だらけである。
和「ところで、軽音部のみんなは?」
紬「うん…それが…」
76: 2010/06/02(水) 22:51:19.97 ID:V8DUDPPa0
紬はいままであったことを全て和に話した。
和「大丈夫…会って話せば澪ならわかってくれるわ」
紬「だといいんだけど…」
紬「和ちゃんは今までどこにいたの?」
和「実は…私、教室を出る前に律に声をかけられて…」
紬「りっちゃんに??それで…どうしたの?」
和「うん…校舎の裏で待ってるって言われたの。
でも、校舎から出たら、菊池さんが倒れているの見て、そこで怖くなったわ。」
澪と格闘していた生徒である。
和「怖くて倒れている菊池さんに声をかけることもできなくって、とりあえずそのまま校舎裏に向かうことにしたの。
そうしたら、校舎裏から誰かの悲鳴が聞こえてきて、もう怖くて逃げてしまったわ。」
紬「そう…でも!りっちゃんは無事よ!さっき放送で―」
和「うん…そうなんだけど…私も律に悪いことしたなぁって…
そのあと校舎裏の様子を見に行こうとも思ったんだけど…
私出席番号遅いし、全員が出てから30分後に禁止エリアになる校舎付近にはその後怖くて近づけなかったの。」
紬「仕方がないわ。りっちゃんも話せばきっとわかってくれるわ!」
和「だといいわ。」
和「大丈夫…会って話せば澪ならわかってくれるわ」
紬「だといいんだけど…」
紬「和ちゃんは今までどこにいたの?」
和「実は…私、教室を出る前に律に声をかけられて…」
紬「りっちゃんに??それで…どうしたの?」
和「うん…校舎の裏で待ってるって言われたの。
でも、校舎から出たら、菊池さんが倒れているの見て、そこで怖くなったわ。」
澪と格闘していた生徒である。
和「怖くて倒れている菊池さんに声をかけることもできなくって、とりあえずそのまま校舎裏に向かうことにしたの。
そうしたら、校舎裏から誰かの悲鳴が聞こえてきて、もう怖くて逃げてしまったわ。」
紬「そう…でも!りっちゃんは無事よ!さっき放送で―」
和「うん…そうなんだけど…私も律に悪いことしたなぁって…
そのあと校舎裏の様子を見に行こうとも思ったんだけど…
私出席番号遅いし、全員が出てから30分後に禁止エリアになる校舎付近にはその後怖くて近づけなかったの。」
紬「仕方がないわ。りっちゃんも話せばきっとわかってくれるわ!」
和「だといいわ。」
77: 2010/06/02(水) 22:52:05.90 ID:V8DUDPPa0
紬「ここにずっといれるかしら…みんなとの連絡手段もないし…」
和「絶対安全とまでは言いきれないけど、予防程度ならできるわ。」
紬「??」
和「私の鞄にこれが入っていたの。GPS機能が付いたレーダーみたい…」
紬「え!?」
和「まだ使い方には慣れていないけど、ある程度わかるわ。この首輪に反応してるのかしら…」
和に支給された武器は探知機。簡易レーダーである。支給される武器はこういう補助的なものもあったのだ。
この武器は誰がどこにいるのかはわからないが、首輪を付けている者がどこにいるか容易に把握できるものであった。
紬「すごい!!これでみんなと再会できるかもしれないわ!」
和「うん、すぐには無理かもしれないけど。
―だから私がここに来た時も、この民家に人がいるっていうのはわかっていたの。
でも長時間動きがなかったから声をかけてみた。そうしたら運良くむぎだったってわけ。」
紬「なるほどー」
和「今ならこの民家の周りに誰もいないわ。ここを出ましょう!これがあるからいきなり人と鉢合わせすることもないわ」
紬「わかったわ!」
和と紬は立ち上がり、静かに民家を後にした。
和「絶対安全とまでは言いきれないけど、予防程度ならできるわ。」
紬「??」
和「私の鞄にこれが入っていたの。GPS機能が付いたレーダーみたい…」
紬「え!?」
和「まだ使い方には慣れていないけど、ある程度わかるわ。この首輪に反応してるのかしら…」
和に支給された武器は探知機。簡易レーダーである。支給される武器はこういう補助的なものもあったのだ。
この武器は誰がどこにいるのかはわからないが、首輪を付けている者がどこにいるか容易に把握できるものであった。
紬「すごい!!これでみんなと再会できるかもしれないわ!」
和「うん、すぐには無理かもしれないけど。
―だから私がここに来た時も、この民家に人がいるっていうのはわかっていたの。
でも長時間動きがなかったから声をかけてみた。そうしたら運良くむぎだったってわけ。」
紬「なるほどー」
和「今ならこの民家の周りに誰もいないわ。ここを出ましょう!これがあるからいきなり人と鉢合わせすることもないわ」
紬「わかったわ!」
和と紬は立ち上がり、静かに民家を後にした。
80: 2010/06/02(水) 22:53:27.70 ID:V8DUDPPa0
唯「じゃかじゃかじゃんじゃん、じゃかじゃん、じゃかじゃん、じゃーん!」
唯「ふう、アンプないから綺麗な音出ないや…」
唯は小さな小屋でギターを弾いていた。
お気に入りのギター、ギー太ことレスポール
唯「次はふでぺん…っと。…ここの出だしがむずかしいんだよねぇ」
~♪
唯「はぁ、指痛くなってきた。ちょっと休憩しよ」
まったく緊張感がない子である。
唯「(…アンプどっかにないかな?)」
~♪
唯「みんな今頃なにしてるんだろう?」
唯「私ここにいて平気かなぁ…」
なんとあろうことか唯は禁止エリアをメモしていなかった。
しかし、幸いにもさっきの放送で発表された禁止エリアに唯の場所は含まれていなかった。
唯「ふぁあ、眠くなってきた。もう今日は寝よう…おやすみギー太」
小屋にあったソファーに横になって、唯はギターを抱えながら眠りについた。
唯「ふう、アンプないから綺麗な音出ないや…」
唯は小さな小屋でギターを弾いていた。
お気に入りのギター、ギー太ことレスポール
唯「次はふでぺん…っと。…ここの出だしがむずかしいんだよねぇ」
~♪
唯「はぁ、指痛くなってきた。ちょっと休憩しよ」
まったく緊張感がない子である。
唯「(…アンプどっかにないかな?)」
~♪
唯「みんな今頃なにしてるんだろう?」
唯「私ここにいて平気かなぁ…」
なんとあろうことか唯は禁止エリアをメモしていなかった。
しかし、幸いにもさっきの放送で発表された禁止エリアに唯の場所は含まれていなかった。
唯「ふぁあ、眠くなってきた。もう今日は寝よう…おやすみギー太」
小屋にあったソファーに横になって、唯はギターを抱えながら眠りについた。
83: 2010/06/02(水) 22:55:45.70 ID:V8DUDPPa0
飯田「…これ…手榴弾?」
太田「映画とかで見るやつだ…」
山の上にある神社の境内、飯田慶子と太田潮がいた。
2人は普段から仲が良かった。中島信代も含め、3人でよく遊んでいた仲だった。
飯田「信代…氏んじゃったよ…うっ、うちが話しかけなければ…」
太田「慶子のせいじゃないよ…自分を責めちゃだめ。」
飯田「これから…どうする?私たち氏んじゃうんだよ?もうさっきの放送で11人も氏んでるよ…」
太田「それだけこのゲームに参加した人がいるってことよね…」
飯田「うちら、どうにかして脱出できないかな?」
太田「無理だよ…」
飯田「やだ…家に帰りたいよ…ぐっ、お母さん…」
そこで飯田がひらめく・・・っ!
飯田「そうだ!!この手榴弾!!!」
太田「え?それを…どうするの?」
飯田「これをあの校舎に投げ入れるっ!あの坂持とかいう奴らをぶっ頃すっ!」
太田「映画とかで見るやつだ…」
山の上にある神社の境内、飯田慶子と太田潮がいた。
2人は普段から仲が良かった。中島信代も含め、3人でよく遊んでいた仲だった。
飯田「信代…氏んじゃったよ…うっ、うちが話しかけなければ…」
太田「慶子のせいじゃないよ…自分を責めちゃだめ。」
飯田「これから…どうする?私たち氏んじゃうんだよ?もうさっきの放送で11人も氏んでるよ…」
太田「それだけこのゲームに参加した人がいるってことよね…」
飯田「うちら、どうにかして脱出できないかな?」
太田「無理だよ…」
飯田「やだ…家に帰りたいよ…ぐっ、お母さん…」
そこで飯田がひらめく・・・っ!
飯田「そうだ!!この手榴弾!!!」
太田「え?それを…どうするの?」
飯田「これをあの校舎に投げ入れるっ!あの坂持とかいう奴らをぶっ頃すっ!」
84: 2010/06/02(水) 22:56:26.60 ID:V8DUDPPa0
太田「そんな…無理だよ…」
飯田「あいつらをぶっ殺せばこの島からも脱出できる…っ」
太田「でもあそこの校舎は禁止エリアだよ…?」
飯田「だから、考えよう……どうやってあの校舎に手榴弾を投げ込めるか」
太田「でも…」
飯田「どっちみちうちら氏んじゃうんだよ!?やるしかないよっ!!」
太田「この首輪……取れるのかな…?」
飯田「やってみるしかない!それともうちらで頃し合いできる…?」
太田「…」
飯田「氏んだ信代のためにも…頑張ってみようよっ!」
太田「わかった…やってみよう」
無謀な策に、二人は出た。
飯田「あいつらをぶっ殺せばこの島からも脱出できる…っ」
太田「でもあそこの校舎は禁止エリアだよ…?」
飯田「だから、考えよう……どうやってあの校舎に手榴弾を投げ込めるか」
太田「でも…」
飯田「どっちみちうちら氏んじゃうんだよ!?やるしかないよっ!!」
太田「この首輪……取れるのかな…?」
飯田「やってみるしかない!それともうちらで頃し合いできる…?」
太田「…」
飯田「氏んだ信代のためにも…頑張ってみようよっ!」
太田「わかった…やってみよう」
無謀な策に、二人は出た。
85: 2010/06/02(水) 22:57:55.18 ID:V8DUDPPa0
菅原「うう…怖いよぅ…」
昭和時代を匂わせる古い民家に菅原有紀はいた。
彼女は背も低く、クラスでは大人しい部類だった。
唯一菅原と仲のいい久遠円と、槇千鶴とはこのゲームが始まって以来会っていない。
菅原「私…どうすればいいの…?」
彼女は人一倍臆病で、その気の小ささは澪をはるかに超えていた。
菅原「一人は怖いけど…もうあんなに氏んだ人がいる…もう頃し合いは始まってるんだっ…!」
支給された武器の斧を抱えて震えていた。
ガラガラガラ―
菅原「ひぃっ!!!」
思わず大きな声で悲鳴をあげてしまった。
?「誰?」
菅原「やだやだ…来ないでっ!!誰も来ないで!!!!一人にさせて!!!!」
仁科「みーつけた」
ぬうっと菅原の前に見覚えのある顔が突如現れた。
菅原「ひぎゃああああああ!!」
昭和時代を匂わせる古い民家に菅原有紀はいた。
彼女は背も低く、クラスでは大人しい部類だった。
唯一菅原と仲のいい久遠円と、槇千鶴とはこのゲームが始まって以来会っていない。
菅原「私…どうすればいいの…?」
彼女は人一倍臆病で、その気の小ささは澪をはるかに超えていた。
菅原「一人は怖いけど…もうあんなに氏んだ人がいる…もう頃し合いは始まってるんだっ…!」
支給された武器の斧を抱えて震えていた。
ガラガラガラ―
菅原「ひぃっ!!!」
思わず大きな声で悲鳴をあげてしまった。
?「誰?」
菅原「やだやだ…来ないでっ!!誰も来ないで!!!!一人にさせて!!!!」
仁科「みーつけた」
ぬうっと菅原の前に見覚えのある顔が突如現れた。
菅原「ひぎゃああああああ!!」
86: 2010/06/02(水) 23:00:01.65 ID:V8DUDPPa0
そこに現れたのは仁科楓だった。彼女は友達との心中を裏切り、このゲームに乗ることを決意した。
そのことは菅原は知らないが、いきなりだったので大きな悲鳴をあげてしまった。
菅原「やだっやだっ!!!殺さないでぇ!!!」
仁科「うるさいよ。」
菅原「やめでやめでえええええあああああああああ」
仁科「うるさいって言ってるでしょ!!」
菅原「あわわわわわわわわあばばばばばばばばばば」
パンッパンッパンッ―
乾いた音が響き渡る。
仁科「氏ね!氏ねっ!!うるさいんだよっ!」
仁科の放った9m口径の弾は菅原の胸に3発ヒットした。1発が心臓に突き刺さり、即氏だった。
仁科「斧とか……使えなさすぎ…」
失笑しながら斧をその場に放り投げると、彼女は菅原のデイパックの中身の必要なものだけ自分の鞄にしまった。
仁科「せっかく誰かと会わなかったか聞こうと思ったのに…ま、どっちみち聞いた後は頃すつもりだったけど」
そう言い残すとその民家をそっと後にした。
【17番 菅原 有紀 氏亡 残り25人】
そのことは菅原は知らないが、いきなりだったので大きな悲鳴をあげてしまった。
菅原「やだっやだっ!!!殺さないでぇ!!!」
仁科「うるさいよ。」
菅原「やめでやめでえええええあああああああああ」
仁科「うるさいって言ってるでしょ!!」
菅原「あわわわわわわわわあばばばばばばばばばば」
パンッパンッパンッ―
乾いた音が響き渡る。
仁科「氏ね!氏ねっ!!うるさいんだよっ!」
仁科の放った9m口径の弾は菅原の胸に3発ヒットした。1発が心臓に突き刺さり、即氏だった。
仁科「斧とか……使えなさすぎ…」
失笑しながら斧をその場に放り投げると、彼女は菅原のデイパックの中身の必要なものだけ自分の鞄にしまった。
仁科「せっかく誰かと会わなかったか聞こうと思ったのに…ま、どっちみち聞いた後は頃すつもりだったけど」
そう言い残すとその民家をそっと後にした。
【17番 菅原 有紀 氏亡 残り25人】
87: 2010/06/02(水) 23:01:10.07 ID:V8DUDPPa0
プッ―。
坂持「みんなおっはよー!今日はいい天気だな~でも夜から雨降るって言ってたから気をつけろよ~」
坂持「えーっと、まずは氏んだ人だな~!17番、菅原有紀さんただ一人っ!」
坂持「センセイ残念だなぁ~、最初がいいペースすぎただけにな~」
坂持「まぁ、あと2日以上あるしなあ~ゆっくり頃し合ってくれなー」
坂持「じゃー最後に禁止エリアなー、8時にE=8、9時にC=3、10時にF=9なー」
坂持「じゃあまたお昼になー!!」
プツッ―
唯「あえ…?うるさいなぁ…」
ふと壁にあった時計を見ると6時10分を過ぎたあたりだった。
唯「早いよぅ…あれ?」
自分の置かれている状況にようやく気付いた唯はソファーから飛び起きた。
小屋の小窓からは朝の陽ざしが入ってきていた。
唯「そうか…」
唯「まずいよ…放送聞き逃しちゃったよ…氏んじゃった人何人いたんだろう…うぅ」
坂持「みんなおっはよー!今日はいい天気だな~でも夜から雨降るって言ってたから気をつけろよ~」
坂持「えーっと、まずは氏んだ人だな~!17番、菅原有紀さんただ一人っ!」
坂持「センセイ残念だなぁ~、最初がいいペースすぎただけにな~」
坂持「まぁ、あと2日以上あるしなあ~ゆっくり頃し合ってくれなー」
坂持「じゃー最後に禁止エリアなー、8時にE=8、9時にC=3、10時にF=9なー」
坂持「じゃあまたお昼になー!!」
プツッ―
唯「あえ…?うるさいなぁ…」
ふと壁にあった時計を見ると6時10分を過ぎたあたりだった。
唯「早いよぅ…あれ?」
自分の置かれている状況にようやく気付いた唯はソファーから飛び起きた。
小屋の小窓からは朝の陽ざしが入ってきていた。
唯「そうか…」
唯「まずいよ…放送聞き逃しちゃったよ…氏んじゃった人何人いたんだろう…うぅ」
88: 2010/06/02(水) 23:01:59.80 ID:V8DUDPPa0
本来気にする所は禁止エリアだが、唯はこの「禁止エリア」についていまいちどういうものか把握できていなかった。
唯「この地図に書いてある数字と英語がそうなんだよね…」
地図を取り出し考えてみるが意味がわからなかった。
唯「ここから動くと、その禁止エリアに入っちゃうかもだから動かない方がいいよね…?」
またもや奇跡的にも唯のいる小屋は先ほど発表された禁止エリアには含まれていなかった。
これで少なくとも昼までは滞在できる。
唯「今日もちょっと練習しようか。ギー太」
唯は壁に掛けてあるギターにそう話かけると、ギターを手に取った。
唯「タブ譜持ってくればよかったなあ…」
唯「この地図に書いてある数字と英語がそうなんだよね…」
地図を取り出し考えてみるが意味がわからなかった。
唯「ここから動くと、その禁止エリアに入っちゃうかもだから動かない方がいいよね…?」
またもや奇跡的にも唯のいる小屋は先ほど発表された禁止エリアには含まれていなかった。
これで少なくとも昼までは滞在できる。
唯「今日もちょっと練習しようか。ギー太」
唯は壁に掛けてあるギターにそう話かけると、ギターを手に取った。
唯「タブ譜持ってくればよかったなあ…」
91: 2010/06/02(水) 23:04:27.75 ID:V8DUDPPa0
ぱらららららららっ!ぱららららっ!!
律「なんだっ!?」
澪「!?」
律「なんだよ…この音…!?」
ぱららららららららっ!!
澪「結構近いぞ…」
山を登っていた2人にタイプライターのような音が聞こえてきた。
律「………」
澪「聞こえなくなった…」
律「なんだったんだ…?銃声じゃ…ないよな…」
・・・・・
・・
立花姫子はサブマシンガンのマガジンを取り代えながら、こう言った。
立花「いいテストになったわ…。この銃、意外と私にも扱えるのね…」
立花「それより…なんで誰も平沢さんと会ってないの…?誰かと一緒に行動してるのかしら…軽音楽部の人と…」
【3番 遠藤 未知子、33番 保坂 安曇 氏亡 残り23人】
律「なんだっ!?」
澪「!?」
律「なんだよ…この音…!?」
ぱららららららららっ!!
澪「結構近いぞ…」
山を登っていた2人にタイプライターのような音が聞こえてきた。
律「………」
澪「聞こえなくなった…」
律「なんだったんだ…?銃声じゃ…ないよな…」
・・・・・
・・
立花姫子はサブマシンガンのマガジンを取り代えながら、こう言った。
立花「いいテストになったわ…。この銃、意外と私にも扱えるのね…」
立花「それより…なんで誰も平沢さんと会ってないの…?誰かと一緒に行動してるのかしら…軽音楽部の人と…」
【3番 遠藤 未知子、33番 保坂 安曇 氏亡 残り23人】
92: 2010/06/02(水) 23:05:21.58 ID:V8DUDPPa0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
昼休み―
キュッキュ
立花「相変わらず、大切にしてるのね!そのギター」
唯「あ!姫子ちゃん♪」
立花「(えっ……姫子ちゃん…??」ドキドキ
唯「私、まだまだ全然ギターへたっぴだから、ギー太には申し訳ないなって思ってるんだ~
だからこうやって練習できない時はギー太を綺麗にしてるの」
立花「そうなんだ~、きっとギー太君も嬉しいはずだよっ」
唯「へへへ~そうかな~」
立花「うん、それに平沢さんはギター下手じゃないと思う。学園祭での平沢さんの演奏、すごくカッコよかったし」
唯「え!?覚えててくれたの!?」
立花「もちろん!平沢さん遅れて来たから余計に印象に残ってる」クスッ
唯「でへへ~」
立花「(可愛い…///)」
唯「そうだ、姫子ちゃん!お昼まだなら一緒に食べようよ~」
昼休み―
キュッキュ
立花「相変わらず、大切にしてるのね!そのギター」
唯「あ!姫子ちゃん♪」
立花「(えっ……姫子ちゃん…??」ドキドキ
唯「私、まだまだ全然ギターへたっぴだから、ギー太には申し訳ないなって思ってるんだ~
だからこうやって練習できない時はギー太を綺麗にしてるの」
立花「そうなんだ~、きっとギー太君も嬉しいはずだよっ」
唯「へへへ~そうかな~」
立花「うん、それに平沢さんはギター下手じゃないと思う。学園祭での平沢さんの演奏、すごくカッコよかったし」
唯「え!?覚えててくれたの!?」
立花「もちろん!平沢さん遅れて来たから余計に印象に残ってる」クスッ
唯「でへへ~」
立花「(可愛い…///)」
唯「そうだ、姫子ちゃん!お昼まだなら一緒に食べようよ~」
94: 2010/06/02(水) 23:06:12.60 ID:V8DUDPPa0
立花「えっ?」
唯「だめー?」
立花「ああっいや、平沢さんいつも軽音楽部のみんなと食べてるから…いいのかなって」
唯「今日はね、みんな委員会やらなんやらで私1人なんだぁ」
立花「本当にっ!?じゃあ一緒に食べよっ!清香と一緒に3人でっ」
唯「さやかって…関口清香ちゃん?」
立花「うん、いつも一緒にご飯食べてるの!」
唯「うん!やったー!!」
立花「清香ーご飯食べよー」
唯「やっほー!おじゃましまーす!こうやって一緒にお昼食べるの初めてだね!」
関口「うん。いらっしゃい」
唯「清香ちゃんは、姫子ちゃんと昔から仲いいの~?」
関口「3年間同じクラスなの…」
唯「そうなんだぁ~いいなぁ~」
立花「清香、シャイで可愛いんだよ~」
唯「だめー?」
立花「ああっいや、平沢さんいつも軽音楽部のみんなと食べてるから…いいのかなって」
唯「今日はね、みんな委員会やらなんやらで私1人なんだぁ」
立花「本当にっ!?じゃあ一緒に食べよっ!清香と一緒に3人でっ」
唯「さやかって…関口清香ちゃん?」
立花「うん、いつも一緒にご飯食べてるの!」
唯「うん!やったー!!」
立花「清香ーご飯食べよー」
唯「やっほー!おじゃましまーす!こうやって一緒にお昼食べるの初めてだね!」
関口「うん。いらっしゃい」
唯「清香ちゃんは、姫子ちゃんと昔から仲いいの~?」
関口「3年間同じクラスなの…」
唯「そうなんだぁ~いいなぁ~」
立花「清香、シャイで可愛いんだよ~」
95: 2010/06/02(水) 23:07:02.11 ID:V8DUDPPa0
唯「あはは、うちの澪ちゃんと一緒だね~」
関口「でも秋山さん、すごくカッコイイからうらやましいなぁ」
唯「清香ちゃんも軽音部に入らない~?」ニヤニヤ
関口「わっ私は…楽器とか…全然駄目だから…」
唯「そっか~、でもね!私も高校入ってからギター始めたんだあ~」
立花「えっ?そうなんだ!」
唯「うん、だからまだまだへたっぴなんだけどね~」
立花「え~見えない!すごく上手だったから!!」
唯「え~お世辞はいいよ~」ニヤニヤ
立花「平沢さんきっと音楽の才能あるんだよ!」
唯「そうかな~」ニヤニヤ
立花「///」
唯「そういえば、姫子ちゃんって可愛い名前だよね~」
立花「えっ…?」
立花「そ…そんなっ///全然っ…」
関口「でも秋山さん、すごくカッコイイからうらやましいなぁ」
唯「清香ちゃんも軽音部に入らない~?」ニヤニヤ
関口「わっ私は…楽器とか…全然駄目だから…」
唯「そっか~、でもね!私も高校入ってからギター始めたんだあ~」
立花「えっ?そうなんだ!」
唯「うん、だからまだまだへたっぴなんだけどね~」
立花「え~見えない!すごく上手だったから!!」
唯「え~お世辞はいいよ~」ニヤニヤ
立花「平沢さんきっと音楽の才能あるんだよ!」
唯「そうかな~」ニヤニヤ
立花「///」
唯「そういえば、姫子ちゃんって可愛い名前だよね~」
立花「えっ…?」
立花「そ…そんなっ///全然っ…」
96: 2010/06/02(水) 23:07:57.20 ID:V8DUDPPa0
唯「え~?可愛いよ!!絶対!!ねえ!?」
関口「うん!」
唯「いいな~いいな~姫子ちゃん♪」
立花「ちょっ…そんな…ひひ、ひ平沢さんもっ可愛い名前じゃんっ!」
唯「私は普通だよぉ~」
律「おーい唯!ってあれ?まだご飯食べてなかったのか?」
唯「あ!りっちゃん」
律「さわちゃんが部室来いだってさー」
唯「ええっ!?なんで私??」
律「しらね、なんかやらかしたんじゃないか~?」
唯「してないもん!ぶーぶー」
律「っはは、早く行かないとコブラツイストかまされちまうぞ~」
唯「それはやだっ!!あっ!姫子ちゃん、清香ちゃんごめんねっ私行かなきゃっ」
立花「あっ…うん!」
唯「ごめんねっ!また一緒にご飯食べようね~」
関口「うん!」
唯「いいな~いいな~姫子ちゃん♪」
立花「ちょっ…そんな…ひひ、ひ平沢さんもっ可愛い名前じゃんっ!」
唯「私は普通だよぉ~」
律「おーい唯!ってあれ?まだご飯食べてなかったのか?」
唯「あ!りっちゃん」
律「さわちゃんが部室来いだってさー」
唯「ええっ!?なんで私??」
律「しらね、なんかやらかしたんじゃないか~?」
唯「してないもん!ぶーぶー」
律「っはは、早く行かないとコブラツイストかまされちまうぞ~」
唯「それはやだっ!!あっ!姫子ちゃん、清香ちゃんごめんねっ私行かなきゃっ」
立花「あっ…うん!」
唯「ごめんねっ!また一緒にご飯食べようね~」
97: 2010/06/02(水) 23:08:49.73 ID:V8DUDPPa0
立花「(また…一緒に…っ)///」
関口「よかったね!姫子!」
立花「ちょ…ばか!…そんなんじゃ…っ」
~数分後~
律「さっきはごめんね、食事中にっ」
立花「ううん。全然いいの!」
律「唯と仲良かったんだ~立花さん」
立花「今日初めてこんなに話したんだっ」
律「そうなんだ!あ、そっか~いつもはあたしたちと昼飯食ってるもんなぁ…」
立花「ねえ田井中さん、平沢さんと付き合い長いんだよね?」
律「あーうん、3年間同じ部でやってきたからな~」
立花「平沢さんってどんな感じの子なの?」
律「ん~………。いつもだらけてて…お菓子ばっか食べてて…いつも笑ってる…感じ?ごめんうまく説明できないや」
立花「そうなんだ…笑顔が可愛いよね!平沢さん」
律「そうなんだよ~、あの笑顔されちゃうとなんでも許しちゃうっていうか…ははは」
関口「よかったね!姫子!」
立花「ちょ…ばか!…そんなんじゃ…っ」
~数分後~
律「さっきはごめんね、食事中にっ」
立花「ううん。全然いいの!」
律「唯と仲良かったんだ~立花さん」
立花「今日初めてこんなに話したんだっ」
律「そうなんだ!あ、そっか~いつもはあたしたちと昼飯食ってるもんなぁ…」
立花「ねえ田井中さん、平沢さんと付き合い長いんだよね?」
律「あーうん、3年間同じ部でやってきたからな~」
立花「平沢さんってどんな感じの子なの?」
律「ん~………。いつもだらけてて…お菓子ばっか食べてて…いつも笑ってる…感じ?ごめんうまく説明できないや」
立花「そうなんだ…笑顔が可愛いよね!平沢さん」
律「そうなんだよ~、あの笑顔されちゃうとなんでも許しちゃうっていうか…ははは」
98: 2010/06/02(水) 23:09:48.10 ID:V8DUDPPa0
立花「だよね!!だよね!!」
律「でもアイツ、1人じゃ何にも出来ないからなぁ~」
立花「そうなの?」
律「家事とかなにもかも全部妹さんにやってもらってるんだぜ(笑)」
律「なんかでも…、1人じゃ何もできないから1人になった時とか心配だな…」
立花「そっかぁ…そうなんだ………ありがと♪」
律「うんっ」
立花「(ふふふっ、また平沢さんの新しい部分、知れたっ…♪)」
~~~~~○~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
0
o
立花「平沢さんは…私が守る…っ」
立花「みんな頃して…私と平沢さんが2人きりになって…」
立花「それで……っ」
マガジンの交換を終えた立花は速やかにそこから立ち去り、山を降りた。
律「でもアイツ、1人じゃ何にも出来ないからなぁ~」
立花「そうなの?」
律「家事とかなにもかも全部妹さんにやってもらってるんだぜ(笑)」
律「なんかでも…、1人じゃ何もできないから1人になった時とか心配だな…」
立花「そっかぁ…そうなんだ………ありがと♪」
律「うんっ」
立花「(ふふふっ、また平沢さんの新しい部分、知れたっ…♪)」
~~~~~○~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
0
o
立花「平沢さんは…私が守る…っ」
立花「みんな頃して…私と平沢さんが2人きりになって…」
立花「それで……っ」
マガジンの交換を終えた立花は速やかにそこから立ち去り、山を降りた。
115: 2010/06/02(水) 23:26:55.59 ID:V8DUDPPa0
ピッピッピッピ
和「ちょっと待って!この先誰かいるわ…」
紬と和はあの民家を出て西から山を登り、途中にあった小屋で一夜をやり過ごした。
睡眠は交代で取ったが、2人ともろくに寝ていなかった。
朝、坂持の放送を聞き終えて小屋を出て、また歩き始めた。
そして崖のあるところに差し掛かった。
和「100mくらい先かしら…?誰かいる…1人だわ…」
紬「唯ちゃんたちだといいわ…」
和「こっちに来る…隠れて誰か確認しましょう」
2人は森のしげみに隠れて様子を覗うことにした。
ガサガサ
数分待つと、道の向こうからあたりを警戒しながら1人の女子がやってきた。
紬「来たわ…っ」
その人物は高橋風子だった。
和とは今回の修学旅行で同じ班のクラスメートだった。
和「風子だわ…!彼女なら平気よ!!声をかけてもいい?むぎ」
紬「和ちゃんがそう言うなら信用できる子なのね!私は高橋さんとはあまり話したことないから和ちゃんに任せるわ」
和「ちょっと待って!この先誰かいるわ…」
紬と和はあの民家を出て西から山を登り、途中にあった小屋で一夜をやり過ごした。
睡眠は交代で取ったが、2人ともろくに寝ていなかった。
朝、坂持の放送を聞き終えて小屋を出て、また歩き始めた。
そして崖のあるところに差し掛かった。
和「100mくらい先かしら…?誰かいる…1人だわ…」
紬「唯ちゃんたちだといいわ…」
和「こっちに来る…隠れて誰か確認しましょう」
2人は森のしげみに隠れて様子を覗うことにした。
ガサガサ
数分待つと、道の向こうからあたりを警戒しながら1人の女子がやってきた。
紬「来たわ…っ」
その人物は高橋風子だった。
和とは今回の修学旅行で同じ班のクラスメートだった。
和「風子だわ…!彼女なら平気よ!!声をかけてもいい?むぎ」
紬「和ちゃんがそう言うなら信用できる子なのね!私は高橋さんとはあまり話したことないから和ちゃんに任せるわ」
118: 2010/06/02(水) 23:28:15.60 ID:V8DUDPPa0
和「ありがとう…むぎ」
ガサガサ…
高橋「…っ!!」
和「風子…!」
高橋「!?……真鍋さん……??」
和「風子!!」
高橋「真鍋さんっ!!」
和「よかったわ!無事で…私たち、昨夜から一緒なの。むぎなら大丈夫よ。頃し合いなんかする気ないわ」
高橋「…よかった…」
和「え?」
高橋「ずっと1人で寂しかったの…」
和「もう大丈夫よ。これから3人で行動しましょう」
高橋「うんっ!」
紬「よろしくね、高橋さんっ」
高橋「よろしく…琴吹さんっ!」
ガサガサ…
高橋「…っ!!」
和「風子…!」
高橋「!?……真鍋さん……??」
和「風子!!」
高橋「真鍋さんっ!!」
和「よかったわ!無事で…私たち、昨夜から一緒なの。むぎなら大丈夫よ。頃し合いなんかする気ないわ」
高橋「…よかった…」
和「え?」
高橋「ずっと1人で寂しかったの…」
和「もう大丈夫よ。これから3人で行動しましょう」
高橋「うんっ!」
紬「よろしくね、高橋さんっ」
高橋「よろしく…琴吹さんっ!」
121: 2010/06/02(水) 23:30:03.74 ID:V8DUDPPa0
3人は探知機から目を離さずに山を登った。
和「そうだったの…」
高橋「多分…だから仁科さんは注意が必要かもしれないわ…」
高橋は昨夜あった出来事を2人に話した。
昨夜、高橋がとある民家の周りを歩いていた時に、民家の中から銃声が聞こえた。
恐る恐るその民家を遠くから観察していたら、なんと仁科楓が民家から出てきたのだった。
今朝の放送を聞く限りその殺された人物は菅原有紀だということが推測できた。
紬「やっぱり…このゲームに参加している子がいたのね…ショックだわ…」
和「他にも頃し合いに進んで参加している子がいるかもしれないわ…」
高橋「ええ、仁科さんだけが要注意ってわけでもなさそう…」
和「これがある限り鉢合わせの心配はないわ。でももし仁科さん他、頃し合い参加者に出会った時の対処法も考えておきましょう」
紬「そうね…私の武器はこれだし…相手が拳銃だった場合、太刀打ちできないわ…」
高橋「私の武器も…これ…」
そういうと高橋はデイパックからバタフライナイフを取り出した。
紬よりはいい武器だが、どのみち拳銃には歯が立たない。
和「うん……。これを使うときが来なければいいけど…」
和「そうだったの…」
高橋「多分…だから仁科さんは注意が必要かもしれないわ…」
高橋は昨夜あった出来事を2人に話した。
昨夜、高橋がとある民家の周りを歩いていた時に、民家の中から銃声が聞こえた。
恐る恐るその民家を遠くから観察していたら、なんと仁科楓が民家から出てきたのだった。
今朝の放送を聞く限りその殺された人物は菅原有紀だということが推測できた。
紬「やっぱり…このゲームに参加している子がいたのね…ショックだわ…」
和「他にも頃し合いに進んで参加している子がいるかもしれないわ…」
高橋「ええ、仁科さんだけが要注意ってわけでもなさそう…」
和「これがある限り鉢合わせの心配はないわ。でももし仁科さん他、頃し合い参加者に出会った時の対処法も考えておきましょう」
紬「そうね…私の武器はこれだし…相手が拳銃だった場合、太刀打ちできないわ…」
高橋「私の武器も…これ…」
そういうと高橋はデイパックからバタフライナイフを取り出した。
紬よりはいい武器だが、どのみち拳銃には歯が立たない。
和「うん……。これを使うときが来なければいいけど…」
122: 2010/06/02(水) 23:34:01.50 ID:V8DUDPPa0
律「ふぅ、まさかこんな所まで登ってくるやつはいないだろう…」
澪「悪いな…律…鞄とか持たせちゃって…」
律「いいっていいって!それよか澪、傷の痛みどうだ?」
澪「まだ少し痛むけど、昨日よりは平気…」
律「ん!ならよかった!」
律と澪は島の中心よりやや北にある山に登って来ていた。
こんなところまで誰も来ないだろうという、律からの怖がりな澪への配慮である。
律「禁止エリアにも含まれてないし、とりあえず昼までは安全だな…」
澪「そうだな…」
律「とりあえず…腹も減ったしメシにするか!っつってもパンしかないけどな」
そういうと律は支給されたジャムパンの封を開ける。
パンは1人3つしか支給されなかったので、後のことも考えて昨日の夜は2人とも半分しか食べなかった。
律「水もまだ1本以上残ってるけど、考えて飲まないとな…」
澪「そうだな…」
律「どした澪?疲れちゃったか?」
澪「いや…、ちょっと…考え事…」
澪「悪いな…律…鞄とか持たせちゃって…」
律「いいっていいって!それよか澪、傷の痛みどうだ?」
澪「まだ少し痛むけど、昨日よりは平気…」
律「ん!ならよかった!」
律と澪は島の中心よりやや北にある山に登って来ていた。
こんなところまで誰も来ないだろうという、律からの怖がりな澪への配慮である。
律「禁止エリアにも含まれてないし、とりあえず昼までは安全だな…」
澪「そうだな…」
律「とりあえず…腹も減ったしメシにするか!っつってもパンしかないけどな」
そういうと律は支給されたジャムパンの封を開ける。
パンは1人3つしか支給されなかったので、後のことも考えて昨日の夜は2人とも半分しか食べなかった。
律「水もまだ1本以上残ってるけど、考えて飲まないとな…」
澪「そうだな…」
律「どした澪?疲れちゃったか?」
澪「いや…、ちょっと…考え事…」
123: 2010/06/02(水) 23:34:59.86 ID:V8DUDPPa0
律「なんだよ…むぎのことか?」
澪「ううん…、どのみち私たち…みんな…明後日には氏んじゃうんだなぁって…」
律「…」
澪「最後に…みんなに会っておきたいな…ってさ…」
律「…そうだよな…あたしも…会いたいよ。唯や紬や和に…」
澪「みんな今頃なにしてるんだろうな…」
律「今までこんなに…今みんなが何してるかとか考えたことなかったな…」
澪「こういう状況になってみて…やっぱりみんな大切な仲間なんだな…って改めて実感した…」
律「そうだよな…なんだかんだで3年間仲良くやってきたんだもんな…」
澪「みんな…無事でいてくれ…」
律「うん…今は祈るしかないな…」
澪「ううん…、どのみち私たち…みんな…明後日には氏んじゃうんだなぁって…」
律「…」
澪「最後に…みんなに会っておきたいな…ってさ…」
律「…そうだよな…あたしも…会いたいよ。唯や紬や和に…」
澪「みんな今頃なにしてるんだろうな…」
律「今までこんなに…今みんなが何してるかとか考えたことなかったな…」
澪「こういう状況になってみて…やっぱりみんな大切な仲間なんだな…って改めて実感した…」
律「そうだよな…なんだかんだで3年間仲良くやってきたんだもんな…」
澪「みんな…無事でいてくれ…」
律「うん…今は祈るしかないな…」
128: 2010/06/02(水) 23:37:54.50 ID:V8DUDPPa0
この島の中心部からやや東にある診療所に佐々木恵美は昨夜からずっと身をひそめていた。
佐々木「ハァ…もう疲れちゃったよ…」
誰とも話すことなく、この診療所の一室にずっといたのだから無理もない。
佐々木はベッドの上で私物の鞄の中身を出した。
佐々木「澪ちゃん…可愛いなぁ…」
鞄の中から出された出されたのは澪のブロマイドだった。
このゲームが始まってから何回見ているだろう…
佐々木「澪ちゃんに会いたいなぁ…」
このブロマイドは俗に言う『秋山澪ファンクラブ』で売られているものだった。
このファンクラブに所属している写真部員が撮ったものである。
ファンクラブの会員の者は1枚100円で極秘に購入することが可能である。もちろん校則違反だが。
佐々木「まだ澪ちゃんの名前呼ばれてないよね…。澪ちゃん生きてるんだね…よかった…」
佐々木は3年生になって初めて澪と同じクラスになり、歓喜していた。
1年の文化祭のときからの澪のファンであった。
あの文化祭のステージ上で転んだ澪を彼女は今こんな状況でも忘れはしないだろう。
佐々木「っふふ…澪ちゃんったら可愛すぎ…」
またあの時のことを思い出して苦笑した。
まだゲームが始まって1日も経っていないが、何回このことを思い出しては思い出し笑いしていただろう。
彼女はもう澪のことしか考えられなかった。
佐々木「ハァ…もう疲れちゃったよ…」
誰とも話すことなく、この診療所の一室にずっといたのだから無理もない。
佐々木はベッドの上で私物の鞄の中身を出した。
佐々木「澪ちゃん…可愛いなぁ…」
鞄の中から出された出されたのは澪のブロマイドだった。
このゲームが始まってから何回見ているだろう…
佐々木「澪ちゃんに会いたいなぁ…」
このブロマイドは俗に言う『秋山澪ファンクラブ』で売られているものだった。
このファンクラブに所属している写真部員が撮ったものである。
ファンクラブの会員の者は1枚100円で極秘に購入することが可能である。もちろん校則違反だが。
佐々木「まだ澪ちゃんの名前呼ばれてないよね…。澪ちゃん生きてるんだね…よかった…」
佐々木は3年生になって初めて澪と同じクラスになり、歓喜していた。
1年の文化祭のときからの澪のファンであった。
あの文化祭のステージ上で転んだ澪を彼女は今こんな状況でも忘れはしないだろう。
佐々木「っふふ…澪ちゃんったら可愛すぎ…」
またあの時のことを思い出して苦笑した。
まだゲームが始まって1日も経っていないが、何回このことを思い出しては思い出し笑いしていただろう。
彼女はもう澪のことしか考えられなかった。
130: 2010/06/02(水) 23:41:21.22 ID:V8DUDPPa0
「いやあああああああああああああ」
佐々木「!?」
診療所の外から大きな悲鳴が聞こえた。
佐々木はベッドから降り、ベッドの下に身を隠した。
佐々木「なに??…何なの!?」
ぱんぱんぱんぱん―
銃声らしき音がだんだん近くなってくる。
佐々木「やめて…っ!こないでぇ…っ!お願い…神様…」
ガチャン!!
佐々木「ひぃっ!!」
佐々木の祈りもむなしく、診療所のドアが開いてしまる音がした。
誰かがここに逃げ込んできたのだ。
追われている側が逃げ込んで来たのだから巻き添えになる可能性が高かった。
そう思った佐々木は診療所の窓から脱出を試みた。
入ってきた者に気づかれないよう、荷物を持ってそっと窓を開けて脱出した。
佐々木「これで…もう大丈夫…。よかった…誰だか知らないけど、ごめんなさい」
佐々木「澪ちゃんに会いに行こう…そうだ!澪ちゃんを探しに行こう!!」
佐々木「!?」
診療所の外から大きな悲鳴が聞こえた。
佐々木はベッドから降り、ベッドの下に身を隠した。
佐々木「なに??…何なの!?」
ぱんぱんぱんぱん―
銃声らしき音がだんだん近くなってくる。
佐々木「やめて…っ!こないでぇ…っ!お願い…神様…」
ガチャン!!
佐々木「ひぃっ!!」
佐々木の祈りもむなしく、診療所のドアが開いてしまる音がした。
誰かがここに逃げ込んできたのだ。
追われている側が逃げ込んで来たのだから巻き添えになる可能性が高かった。
そう思った佐々木は診療所の窓から脱出を試みた。
入ってきた者に気づかれないよう、荷物を持ってそっと窓を開けて脱出した。
佐々木「これで…もう大丈夫…。よかった…誰だか知らないけど、ごめんなさい」
佐々木「澪ちゃんに会いに行こう…そうだ!澪ちゃんを探しに行こう!!」
131: 2010/06/02(水) 23:44:38.50 ID:V8DUDPPa0
西園寺遥は全力疾走で診療所に逃げ込み、ドアを閉めた。
あいにく鍵は付いていなかったため、ドアノブを手で押さえるしか方法がなかった。
西園寺「お願い…っ!!来ないで!!!」
しかしそれが裏目…
ぱんっ!ぱんっ!
拳銃の弾は診療所の木製の薄いドアを貫通して西園寺の腹に2発命中
西園寺「うっ!!んんんんんんん!!!!」
ドアノブを抑える手に力が抜け、西園寺はその場にうつぶせに倒れこんだ。
バンッ!!
勢い良くドアが開くとそこにいたのは仁科楓だった。
仁科「ちょこまか動いて…っ!!」
仁科は西園寺を蹴り上げて仰向けにした。
西園寺「あああああああっ!痛いっ!!うううううううううう助けて…っっ」
仁科「ちょろちょろ動き回るからああぁぁ!!もう…弾がっ」
そう言うと仁科は西園寺の胸、ちょうど肺のある部分に向けて思いっきり包丁を振り下ろした。
西園寺「があああああああああっ」
あいにく鍵は付いていなかったため、ドアノブを手で押さえるしか方法がなかった。
西園寺「お願い…っ!!来ないで!!!」
しかしそれが裏目…
ぱんっ!ぱんっ!
拳銃の弾は診療所の木製の薄いドアを貫通して西園寺の腹に2発命中
西園寺「うっ!!んんんんんんん!!!!」
ドアノブを抑える手に力が抜け、西園寺はその場にうつぶせに倒れこんだ。
バンッ!!
勢い良くドアが開くとそこにいたのは仁科楓だった。
仁科「ちょこまか動いて…っ!!」
仁科は西園寺を蹴り上げて仰向けにした。
西園寺「あああああああっ!痛いっ!!うううううううううう助けて…っっ」
仁科「ちょろちょろ動き回るからああぁぁ!!もう…弾がっ」
そう言うと仁科は西園寺の胸、ちょうど肺のある部分に向けて思いっきり包丁を振り下ろした。
西園寺「があああああああああっ」
132: 2010/06/02(水) 23:45:19.33 ID:V8DUDPPa0
仁科「どうしてくれんだよっ!!弾がっ!!もうっ!!」
西園寺に向けて5回包丁を振り下ろしたところでやめた。
もう西園寺は息をしていなかった。
仁科「なくなっちゃったじゃんか…」
【11番 西園寺 遥 氏亡 残り22人】
仁科「ちょろちょろ動き回ったせいで…っ!氏ねっ!」
西園寺は逃げている途中にデイパックも私物の鞄も放り投げてしまっていたため、手元には何もなかった。
荷物を捨てるくらいだから、たいしていい武器ではなかったんだなと思い。仁科は何もせず返り血も拭き取らないまま診療所を後にした。
西園寺に向けて5回包丁を振り下ろしたところでやめた。
もう西園寺は息をしていなかった。
仁科「なくなっちゃったじゃんか…」
【11番 西園寺 遥 氏亡 残り22人】
仁科「ちょろちょろ動き回ったせいで…っ!氏ねっ!」
西園寺は逃げている途中にデイパックも私物の鞄も放り投げてしまっていたため、手元には何もなかった。
荷物を捨てるくらいだから、たいしていい武器ではなかったんだなと思い。仁科は何もせず返り血も拭き取らないまま診療所を後にした。
140: 2010/06/02(水) 23:56:22.92 ID:V8DUDPPa0
時計はもうすぐ午前10時を指そうとしていた。
島の北東にある小さな保育園に、佐藤恭子と矢吹紫音はいた。
佐藤「ありがとう…ごめんね…紫音…」
矢吹「いいの…こうなる運命だったんだよ…」
出席番号の離れている二人だったが
ゲームが始まってすぐ、佐藤がこの保育園に身を隠した。そのすぐ後に矢吹が来た。
2人はもともと仲が良くて、互いに性格が臆病なこともあり、このゲームに参加することは拒否。
頃し合いはせずにずっと今までこの保育園の中で過ごしていた。
そこで2人はある取り決めをした。
それは、なにがあろうとこの保育園から1歩も動かないこと。
そう…例えその場所が禁止エリア区域になったとしても…
そして早くもその時がやってきた。午前の6時の放送で発表された10時からの禁止エリア、F=9。
ちょうどこの保育園の周り、約半径50mの位置が禁止エリアとして発表された。
佐藤「もうすぐ…お別れだね…」
矢吹「うん…さよなら…恭子…」
佐藤「さよなら…紫音…」
ピッピッピッピッピッピ………
聞きなれない電子音がステレオで二人の耳に入ってきた。
島の北東にある小さな保育園に、佐藤恭子と矢吹紫音はいた。
佐藤「ありがとう…ごめんね…紫音…」
矢吹「いいの…こうなる運命だったんだよ…」
出席番号の離れている二人だったが
ゲームが始まってすぐ、佐藤がこの保育園に身を隠した。そのすぐ後に矢吹が来た。
2人はもともと仲が良くて、互いに性格が臆病なこともあり、このゲームに参加することは拒否。
頃し合いはせずにずっと今までこの保育園の中で過ごしていた。
そこで2人はある取り決めをした。
それは、なにがあろうとこの保育園から1歩も動かないこと。
そう…例えその場所が禁止エリア区域になったとしても…
そして早くもその時がやってきた。午前の6時の放送で発表された10時からの禁止エリア、F=9。
ちょうどこの保育園の周り、約半径50mの位置が禁止エリアとして発表された。
佐藤「もうすぐ…お別れだね…」
矢吹「うん…さよなら…恭子…」
佐藤「さよなら…紫音…」
ピッピッピッピッピッピ………
聞きなれない電子音がステレオで二人の耳に入ってきた。
141: 2010/06/02(水) 23:57:43.24 ID:V8DUDPPa0
矢吹「怖い…っ…怖いよぉ…っ!!」
佐藤「大丈夫…もうすぐ楽になれる…」
佐藤は矢吹を抱きしめた。おもいっきり。
矢吹もそれにこたえ、佐藤をぎゅっと強く抱きしめた。
ッピッピッピッピッピッピッピ―
電子音が次第と早くなっていく。
2人は大粒の涙を流し、互いの名前を呼び続けた。
佐藤「紫音!!紫音…っっ!!」
矢吹「恭子!!!!怖いよう……っ!!!」
佐藤「うわああああああああああああああああん」
矢吹「やだあああああああああああああああ氏にたくないよおおおおおおわあああああ」
ピピピピピピピピピ
ピ―――――――――――
ボンッ!!
2人の血が噴水のように噴き出た。2人は抱きついた格好のまま、もう動かなくなっていた。
【15番 佐藤 恭子 38番 矢吹 紫音 氏亡 残り20人】
佐藤「大丈夫…もうすぐ楽になれる…」
佐藤は矢吹を抱きしめた。おもいっきり。
矢吹もそれにこたえ、佐藤をぎゅっと強く抱きしめた。
ッピッピッピッピッピッピッピ―
電子音が次第と早くなっていく。
2人は大粒の涙を流し、互いの名前を呼び続けた。
佐藤「紫音!!紫音…っっ!!」
矢吹「恭子!!!!怖いよう……っ!!!」
佐藤「うわああああああああああああああああん」
矢吹「やだあああああああああああああああ氏にたくないよおおおおおおわあああああ」
ピピピピピピピピピ
ピ―――――――――――
ボンッ!!
2人の血が噴水のように噴き出た。2人は抱きついた格好のまま、もう動かなくなっていた。
【15番 佐藤 恭子 38番 矢吹 紫音 氏亡 残り20人】
143: 2010/06/02(水) 23:58:57.88 ID:V8DUDPPa0
律「さっきのさ…」
長く沈黙が続いていたが、律がその沈黙を断ち切った。
澪「ん…?」
律「さっき山を登っているときに聞こえたあの銃声らしきパラララって音…」
澪「ああ…」
律「あれ…なんだったんだろうな…」
澪「わからない…でもあれは確実にこのゲームに関係してる…」
律「それは間違いないな…あれが銃声だとしたら、また誰かが殺されたのかな…」
澪「ううっ……」
律「ごめん…でも…着々とみんな氏んでいってるんだ。くそっ!!」
律は心の底から悔しい表情を見せた。
昨日までクラスメートだった仲間が頃し合いをして次々氏んでいってるのだ。悔しいに決まっている。
律「なんであたしたちがこんなことしなくちゃならないんだ…」
澪「・・・」
プッ―。
坂持「うらー、みんな元気でやってるかー?」
長く沈黙が続いていたが、律がその沈黙を断ち切った。
澪「ん…?」
律「さっき山を登っているときに聞こえたあの銃声らしきパラララって音…」
澪「ああ…」
律「あれ…なんだったんだろうな…」
澪「わからない…でもあれは確実にこのゲームに関係してる…」
律「それは間違いないな…あれが銃声だとしたら、また誰かが殺されたのかな…」
澪「ううっ……」
律「ごめん…でも…着々とみんな氏んでいってるんだ。くそっ!!」
律は心の底から悔しい表情を見せた。
昨日までクラスメートだった仲間が頃し合いをして次々氏んでいってるのだ。悔しいに決まっている。
律「なんであたしたちがこんなことしなくちゃならないんだ…」
澪「・・・」
プッ―。
坂持「うらー、みんな元気でやってるかー?」
144: 2010/06/03(木) 00:00:42.16 ID:V8DUDPPa0
2人はあわてて時計を見ると12時を少し過ぎたあたりだった。例の放送が始まった。
律「またか…っ!クソっ!」
渋々と2人はデイパックから地図とペンを取り出して、禁止エリアのチェックの準備を始めた。
坂持「まだ1日も経ってないのに、すごくいいペースだぞぉ~これじゃあ3日もいらなかったかもな~」
律「え…?」
その言葉の意味は考えなくてもわかった。
坂持「まず氏んだ人からなー。地図の横んとこのチェックいれとけよー」
坂持「3番 遠藤 未知子、33番 保坂 安曇、11番 西園寺 遥、15番 佐藤 恭子、38番 矢吹 紫音!以上5名!」
坂持「1日経ってないのにもう半分以上氏んでるぞ~いいペースだな~うんっ」
律「なにがいいペースだ!!この野郎」
坂持「じゃ最後に禁止エリアなー。13時B=8、15時D=5、17時F=3な。」
律はあわてて禁止エリアをチェックする。
坂持「じゃ、また夕方に会おうなー!夕方から天気悪くなるから気をつけろよー!!じゃあなー」
プツ―
澪「また…5人も…殺された…ううううっっ…」
律「またか…っ!クソっ!」
渋々と2人はデイパックから地図とペンを取り出して、禁止エリアのチェックの準備を始めた。
坂持「まだ1日も経ってないのに、すごくいいペースだぞぉ~これじゃあ3日もいらなかったかもな~」
律「え…?」
その言葉の意味は考えなくてもわかった。
坂持「まず氏んだ人からなー。地図の横んとこのチェックいれとけよー」
坂持「3番 遠藤 未知子、33番 保坂 安曇、11番 西園寺 遥、15番 佐藤 恭子、38番 矢吹 紫音!以上5名!」
坂持「1日経ってないのにもう半分以上氏んでるぞ~いいペースだな~うんっ」
律「なにがいいペースだ!!この野郎」
坂持「じゃ最後に禁止エリアなー。13時B=8、15時D=5、17時F=3な。」
律はあわてて禁止エリアをチェックする。
坂持「じゃ、また夕方に会おうなー!夕方から天気悪くなるから気をつけろよー!!じゃあなー」
プツ―
澪「また…5人も…殺された…ううううっっ…」
146: 2010/06/03(木) 00:02:44.42 ID:rm15VqWo0
久遠円は明るくて元気な子だった。
身長はクラスで1番低かったがそれに負けない明るさをもっていた。
ここまでクラスメートが氏んでしまって多少パニック状態ではあったが、前向きに考えることにした。
今までに何人かの生徒を出くわしたが、あまり久遠とは仲のいい友達ではなかったので声をかけずにいた。
しかし、その久遠と出くわした生徒が皆、のちに放送で名前を呼ばれるかたちになっていたのだ。
久遠はなにか罪悪感を感じていた。
次に会った子には声をかけてみよう。そして一緒にこの島を脱出する方法を考えよう。
そう心に誓った。
そんなことを考えながら島の北西にある工場らしき場所を歩いていた。
すると向こうから誰かがフラフラと酔っぱらったサラリーマンのような歩き方でこちらに向かって来た。
久遠「あっ…」
そこに現れたのは、クラスで隣の席の女子だった。名は槇千鶴。
あまり話したことはなかったが、隣の席というのもあり、話しかけやすさは今まで会った子よりも上だった。
久遠「まっ…槇さん!」
槇「×&〒¥℃%……」
久遠「えっ…?」
槇「私が行きのこりゅ家に帰るみんあころして帰るンだ…」
久遠「…え?」
身長はクラスで1番低かったがそれに負けない明るさをもっていた。
ここまでクラスメートが氏んでしまって多少パニック状態ではあったが、前向きに考えることにした。
今までに何人かの生徒を出くわしたが、あまり久遠とは仲のいい友達ではなかったので声をかけずにいた。
しかし、その久遠と出くわした生徒が皆、のちに放送で名前を呼ばれるかたちになっていたのだ。
久遠はなにか罪悪感を感じていた。
次に会った子には声をかけてみよう。そして一緒にこの島を脱出する方法を考えよう。
そう心に誓った。
そんなことを考えながら島の北西にある工場らしき場所を歩いていた。
すると向こうから誰かがフラフラと酔っぱらったサラリーマンのような歩き方でこちらに向かって来た。
久遠「あっ…」
そこに現れたのは、クラスで隣の席の女子だった。名は槇千鶴。
あまり話したことはなかったが、隣の席というのもあり、話しかけやすさは今まで会った子よりも上だった。
久遠「まっ…槇さん!」
槇「×&〒¥℃%……」
久遠「えっ…?」
槇「私が行きのこりゅ家に帰るみんあころして帰るンだ…」
久遠「…え?」
147: 2010/06/03(木) 00:03:43.84 ID:V8DUDPPa0
槇「……帰る帰る帰る…私には家族がいるんだぱぱもままも待ってる。会いたい。」
久遠「ちょっと…槇さん…?」
槇「だからみんなコロス」
そうはっきりと言うと槇は顔をあげた。
その目はどこか違う方を向いていて久遠のことなどまるで見ていなかった。
久遠「ひっ!!!」
久遠のその性格が裏目にでた。
槇は肩に背負っていたショットガン、ベネリM3を持ち替え、引き金を引いた。
バアン!!!
爆音とともに2人は吹っ飛んだ。
久遠はショットガンの散弾が身体に多段ヒットし、即氏だった。
一方、散弾を放った反動で吹っ飛んだ槇はすぐに起き上がり来た道を戻って行った。
【9番 久遠 円 氏亡 残り19人】
久遠「ちょっと…槇さん…?」
槇「だからみんなコロス」
そうはっきりと言うと槇は顔をあげた。
その目はどこか違う方を向いていて久遠のことなどまるで見ていなかった。
久遠「ひっ!!!」
久遠のその性格が裏目にでた。
槇は肩に背負っていたショットガン、ベネリM3を持ち替え、引き金を引いた。
バアン!!!
爆音とともに2人は吹っ飛んだ。
久遠はショットガンの散弾が身体に多段ヒットし、即氏だった。
一方、散弾を放った反動で吹っ飛んだ槇はすぐに起き上がり来た道を戻って行った。
【9番 久遠 円 氏亡 残り19人】
148: 2010/06/03(木) 00:04:53.45 ID:V8DUDPPa0
紬と和と高橋は、山を登り終えようとしていた。
和「さっきの放送で…また5人発表されたわ…佐藤さんの名前も呼ばれたわ…」
紬「でも…また唯ちゃんたち、呼ばれなかったわ…」
和「本当……でも喜んじゃだめなの…わかってる。」
紬「どんなことがあっても喜ぶことなんてできないわ…」
和「ごめんなさい…風子」
高橋「いいの…大丈夫よ…」
高橋はゲーム序盤、仲の良かったグループの桜井 美帆、豊永 優、福山 葵、松井 沙織の4人を失っていた。
特に桜井はこの修学旅行で和と同じ班でもあった。
他には仁科も同じグループで仲が良かったが、仁科の名前はまだ呼ばれていない。
というより、今となっては危険人物の1人である。
そしてさっきの放送で呼ばれた佐藤 恭子。これもまた高橋とは仲が良く、和と高橋と同じ班だった。
紬「これ以上、氏んだ人の名前を聞くのはもう嫌だわ…」
和「本当ね…」
高橋「でも…私たちはどうすることもできない…」
和「本当に悔しいわ…」
3人はようやく山を登り終えて平らな地へ着いた。
和「さっきの放送で…また5人発表されたわ…佐藤さんの名前も呼ばれたわ…」
紬「でも…また唯ちゃんたち、呼ばれなかったわ…」
和「本当……でも喜んじゃだめなの…わかってる。」
紬「どんなことがあっても喜ぶことなんてできないわ…」
和「ごめんなさい…風子」
高橋「いいの…大丈夫よ…」
高橋はゲーム序盤、仲の良かったグループの桜井 美帆、豊永 優、福山 葵、松井 沙織の4人を失っていた。
特に桜井はこの修学旅行で和と同じ班でもあった。
他には仁科も同じグループで仲が良かったが、仁科の名前はまだ呼ばれていない。
というより、今となっては危険人物の1人である。
そしてさっきの放送で呼ばれた佐藤 恭子。これもまた高橋とは仲が良く、和と高橋と同じ班だった。
紬「これ以上、氏んだ人の名前を聞くのはもう嫌だわ…」
和「本当ね…」
高橋「でも…私たちはどうすることもできない…」
和「本当に悔しいわ…」
3人はようやく山を登り終えて平らな地へ着いた。
149: 2010/06/03(木) 00:06:32.67 ID:rm15VqWo0
高橋「でも真鍋さん、どうして山を登ってこんなところまで?」
和「こんな山の上までわざわざ登ってくる子、なかなかいないでしょう?」
高橋「確かにそうね…」
和「下手に人に遭遇してみんな殺されてしまうよりいいでしょ?人気のないところの方が安全」
紬「それに和ちゃんの探知機もあるし、より安全になるわ」
高橋「真鍋さん、琴吹さん、ありがとう…本当に会ったのがあなたたちでよかった…」
紬「私も…高橋さんでよかった!」
高橋「うんっ」
和「待って…っ」
紬「えっ?」
和は青ざめた表情で右手を二人の前に突き出した。
2人の表情から笑顔が消えた。
和「誰か…いるわ…」
紬「!?」
探知機が反応したのだ。
半径50m以内に首輪をつけた人物が2人いると―
和「こんな山の上までわざわざ登ってくる子、なかなかいないでしょう?」
高橋「確かにそうね…」
和「下手に人に遭遇してみんな殺されてしまうよりいいでしょ?人気のないところの方が安全」
紬「それに和ちゃんの探知機もあるし、より安全になるわ」
高橋「真鍋さん、琴吹さん、ありがとう…本当に会ったのがあなたたちでよかった…」
紬「私も…高橋さんでよかった!」
高橋「うんっ」
和「待って…っ」
紬「えっ?」
和は青ざめた表情で右手を二人の前に突き出した。
2人の表情から笑顔が消えた。
和「誰か…いるわ…」
紬「!?」
探知機が反応したのだ。
半径50m以内に首輪をつけた人物が2人いると―
152: 2010/06/03(木) 00:07:38.35 ID:rm15VqWo0
和「2人だわ…2人いる…っ」
紬「こんなところまで…?なんで?」
和「わからないわ…でも私たちと同じ考えかもしれないわ。相手は2人だし…」
紬「そうね…2人は頃し合いをする気はなくて一緒にいるかもしれないわ…」
高橋「だといいけど…」
和「もう少し近づいてみましょう…もしかしたらって場合もあるわ」
そう言うと3人はゆっくり探知機が反応する方へ歩いていった。
紬「こっちは丸腰同然…もしものことがあった場合どうしましょう…」
和「大丈夫よ…そっと姿を確認するだけ。奇跡を信じて」
その2人はもちろん和の言う奇跡の人物、軽音部の誰かの可能性は十分にあった。
なんせまだ名前を呼ばれていないのだから。
わずかな可能性を信じながら3人は足音をたてないように近づいて行った。
その2人との距離が30mに差し掛かった時、その2人の姿を確認することができた。
その2人を見て、和は目を見開いた。
そこにいたのは、黒髪のロングヘアーの子と、明るい髪のショートヘアーの子だった。
紬「こんなところまで…?なんで?」
和「わからないわ…でも私たちと同じ考えかもしれないわ。相手は2人だし…」
紬「そうね…2人は頃し合いをする気はなくて一緒にいるかもしれないわ…」
高橋「だといいけど…」
和「もう少し近づいてみましょう…もしかしたらって場合もあるわ」
そう言うと3人はゆっくり探知機が反応する方へ歩いていった。
紬「こっちは丸腰同然…もしものことがあった場合どうしましょう…」
和「大丈夫よ…そっと姿を確認するだけ。奇跡を信じて」
その2人はもちろん和の言う奇跡の人物、軽音部の誰かの可能性は十分にあった。
なんせまだ名前を呼ばれていないのだから。
わずかな可能性を信じながら3人は足音をたてないように近づいて行った。
その2人との距離が30mに差し掛かった時、その2人の姿を確認することができた。
その2人を見て、和は目を見開いた。
そこにいたのは、黒髪のロングヘアーの子と、明るい髪のショートヘアーの子だった。
156: 2010/06/03(木) 00:10:46.00 ID:rm15VqWo0
島の東南にある小さな小屋。
その小屋の中で平沢唯は眠っていた。
いつもより早起きをしてしまったせいでギターの練習をしている途中、眠くなっていつの間にか寝てしまっていた。
1匹の野良猫が小屋に入ってきた。
猫は唯の寝ていたソファーの上に飛び乗ってきた。
唯は飛び起きた。
唯「えっ何っ!!!!!!」ガバッ
猫「みゃー」
唯「え?………なんだ、猫ちゃんか。」
唯「びっくりしたよ…いきなり来るんだもん…」
猫「にゃ…」
唯「………可愛い///」
唯は3回目の放送を聞き逃していることに気付いてなかった。
そう、またしても禁止エリアのチェックをしていない。
誰が氏んだかもわからない。
唯「おーーーよーしよしよししょしょしょしょし!おまえは今日から『みぃちゃん』だ!」
本当は猫と戯れている場合ではなかった。
先ほどの12時の放送で発表された禁止エリア。17時、F=3。
唯が今いるこの小屋のある場所だ。
その小屋の中で平沢唯は眠っていた。
いつもより早起きをしてしまったせいでギターの練習をしている途中、眠くなっていつの間にか寝てしまっていた。
1匹の野良猫が小屋に入ってきた。
猫は唯の寝ていたソファーの上に飛び乗ってきた。
唯は飛び起きた。
唯「えっ何っ!!!!!!」ガバッ
猫「みゃー」
唯「え?………なんだ、猫ちゃんか。」
唯「びっくりしたよ…いきなり来るんだもん…」
猫「にゃ…」
唯「………可愛い///」
唯は3回目の放送を聞き逃していることに気付いてなかった。
そう、またしても禁止エリアのチェックをしていない。
誰が氏んだかもわからない。
唯「おーーーよーしよしよししょしょしょしょし!おまえは今日から『みぃちゃん』だ!」
本当は猫と戯れている場合ではなかった。
先ほどの12時の放送で発表された禁止エリア。17時、F=3。
唯が今いるこの小屋のある場所だ。
160: 2010/06/03(木) 00:13:55.73 ID:rm15VqWo0
和「律!!澪!!」
律澪「!?」
和は思わず叫んでいた。
それに紬も続く。
紬「りっちゃん!澪ちゃん!!」
律と澪は立ち上がり、声のする方へ体を向けた。
律「えっ…和!?むぎ!!高橋さんも…」
澪「え…嘘…」
紬は走り出して律と澪に駆け寄った。
和と高橋はゆっくりと紬の後を追う。
紬「りっちゃん!澪ちゃん!!無事でよかったっ!!本当にっ!!よかった!!」
律「お前ら…どうして…」
和「私の支給された武器がこれだったの」
和は3人のいるところに歩み寄り、探知機を律と澪に見せた。
律「なんだ?これ…」
和「探知機よ。どこに人がいるかある程度わかるの」
律澪「!?」
和は思わず叫んでいた。
それに紬も続く。
紬「りっちゃん!澪ちゃん!!」
律と澪は立ち上がり、声のする方へ体を向けた。
律「えっ…和!?むぎ!!高橋さんも…」
澪「え…嘘…」
紬は走り出して律と澪に駆け寄った。
和と高橋はゆっくりと紬の後を追う。
紬「りっちゃん!澪ちゃん!!無事でよかったっ!!本当にっ!!よかった!!」
律「お前ら…どうして…」
和「私の支給された武器がこれだったの」
和は3人のいるところに歩み寄り、探知機を律と澪に見せた。
律「なんだ?これ…」
和「探知機よ。どこに人がいるかある程度わかるの」
161: 2010/06/03(木) 00:15:04.42 ID:rm15VqWo0
律「そうだったのか…スゲーな…」
紬「澪ちゃん…昨夜はごめんなさい…私…私……」
澪「むぎ…いいんだ。もう大丈夫だから」
澪は優しい笑顔を見せると紬の肩に手を乗せた。
澪「律が、助けてくれたんだ」
紬「ずっと…心配だったの…っうっ…本当にごめんなさいっ…うっ」
澪「むぎ、泣くなって…大丈夫だよ。怒ってないよ。仕方なかったもん」
紬「ありがとう…澪ちゃん…っ」
律は安堵の表情を見せると和に目をやった。
律「和も…心配したんだぞっ!」
和「ごめんなさい…色々あって…詳しく話すけど…でも本当、2人とも無事でよかったわ」
律「ま、こっちもいろいろあったけどな…高橋さんもっ無事でよかった」
高橋「うんっ、ありがとう」
律「唯は!?唯はどうした?見かけなかったのか?」
和「あなたたちも見てないの…私たちも会ってないわ。名前を呼ばれてないから今の所無事なんでしょうけど…心配だわ」
紬「澪ちゃん…昨夜はごめんなさい…私…私……」
澪「むぎ…いいんだ。もう大丈夫だから」
澪は優しい笑顔を見せると紬の肩に手を乗せた。
澪「律が、助けてくれたんだ」
紬「ずっと…心配だったの…っうっ…本当にごめんなさいっ…うっ」
澪「むぎ、泣くなって…大丈夫だよ。怒ってないよ。仕方なかったもん」
紬「ありがとう…澪ちゃん…っ」
律は安堵の表情を見せると和に目をやった。
律「和も…心配したんだぞっ!」
和「ごめんなさい…色々あって…詳しく話すけど…でも本当、2人とも無事でよかったわ」
律「ま、こっちもいろいろあったけどな…高橋さんもっ無事でよかった」
高橋「うんっ、ありがとう」
律「唯は!?唯はどうした?見かけなかったのか?」
和「あなたたちも見てないの…私たちも会ってないわ。名前を呼ばれてないから今の所無事なんでしょうけど…心配だわ」
162: 2010/06/03(木) 00:16:08.94 ID:rm15VqWo0
和はとりあえず、今までにあったことを2人に話した。
律「そうだったのか…」
澪「仁科さんが要注意って…本当なのか?和」
和「うん…おそらくね…こんな状況だもの…誰がおかしくなろうとおかしくないわ」
澪「そっか…やっぱり頃してる人がいるんだな…」
律「でも本当によかったよ。こうやって再会できて…」
紬「本当…本当によかったわ…唯ちゃんにも会いたいけれど…」
律「うん、そうだな…これからどうする…?」
和「下手に動くのは危険なんだけど…唯が心配なのよね…あの子禁止エリアのチェックとかちゃんとやってるかしら」
律「あぁ、確かに…それ心配だな…」
ガサガサガサッ
一同「!!」
5人は心臓が止まるほどびっくりした。
左後方から何かの気配がした。気配というか、なにかが動いた。
和「ごめん…っ!話に夢中で探知機を見ていなかったわ…!!」
律「やばいぞっ!!誰か来る…っ!」
律「そうだったのか…」
澪「仁科さんが要注意って…本当なのか?和」
和「うん…おそらくね…こんな状況だもの…誰がおかしくなろうとおかしくないわ」
澪「そっか…やっぱり頃してる人がいるんだな…」
律「でも本当によかったよ。こうやって再会できて…」
紬「本当…本当によかったわ…唯ちゃんにも会いたいけれど…」
律「うん、そうだな…これからどうする…?」
和「下手に動くのは危険なんだけど…唯が心配なのよね…あの子禁止エリアのチェックとかちゃんとやってるかしら」
律「あぁ、確かに…それ心配だな…」
ガサガサガサッ
一同「!!」
5人は心臓が止まるほどびっくりした。
左後方から何かの気配がした。気配というか、なにかが動いた。
和「ごめん…っ!話に夢中で探知機を見ていなかったわ…!!」
律「やばいぞっ!!誰か来る…っ!」
165: 2010/06/03(木) 00:18:50.24 ID:rm15VqWo0
和「いる…確かに…誰かいる…」
和の探知機は確実に反応していた。
澪「り…律ぅ…」
律はデイパックから拳銃を取り出した。
使うときが来るかも知れない。この5人で銃を持っているのは律だけ。
澪は通水カップ、和は探知機、紬はヌンチャク、高橋はバタフライナイフ。
もし仮に相手がこのゲームに乗っていて、なおかつ武器が拳銃だった場合…
太刀打ちできるのは律のみ。
律は音の聞こえた方へワルサーを構えた。
律「……」
ガサガサッ!!
草のしげみから現れたのは、北村静香だった。
北村は高橋と仲が良く、真面目な優等生タイプの子だった。
高橋「北村さん…っ!?」
律が持っていたワルサーを下ろしかけた。その時―。
パンッ!
律「えっ…?あたしは打ってないぞ……??」
和の探知機は確実に反応していた。
澪「り…律ぅ…」
律はデイパックから拳銃を取り出した。
使うときが来るかも知れない。この5人で銃を持っているのは律だけ。
澪は通水カップ、和は探知機、紬はヌンチャク、高橋はバタフライナイフ。
もし仮に相手がこのゲームに乗っていて、なおかつ武器が拳銃だった場合…
太刀打ちできるのは律のみ。
律は音の聞こえた方へワルサーを構えた。
律「……」
ガサガサッ!!
草のしげみから現れたのは、北村静香だった。
北村は高橋と仲が良く、真面目な優等生タイプの子だった。
高橋「北村さん…っ!?」
律が持っていたワルサーを下ろしかけた。その時―。
パンッ!
律「えっ…?あたしは打ってないぞ……??」
172: 2010/06/03(木) 00:21:44.87 ID:rm15VqWo0
ぴゅーっと高橋の腹から血が吹き出ていた。悪い予感は的中した。
和「高橋さんっ!!!」
高橋「北村さん……なん…で…」
高橋はうつぶせに倒れた。律たちは高橋に気を取られていた。ここでまた間髪いれずにもう1発。
パンッ!!
澪「ヒイイイイッッ!!」
弾は幸いにも誰にも当たることはなかった。
紬「ちょっと待って北村さんっ!」
律「馬鹿!逃げるぞむぎ!!」
4人は走った。全力で身をかがめながら走った。しかし―。
パンッ!
もう1発北村から放たれた銃弾は和の右腕に当たった。
和はその場で転んだ。
和「ぐうっ!!」
澪「和!!」
紬「和ちゃん!!」
和「高橋さんっ!!!」
高橋「北村さん……なん…で…」
高橋はうつぶせに倒れた。律たちは高橋に気を取られていた。ここでまた間髪いれずにもう1発。
パンッ!!
澪「ヒイイイイッッ!!」
弾は幸いにも誰にも当たることはなかった。
紬「ちょっと待って北村さんっ!」
律「馬鹿!逃げるぞむぎ!!」
4人は走った。全力で身をかがめながら走った。しかし―。
パンッ!
もう1発北村から放たれた銃弾は和の右腕に当たった。
和はその場で転んだ。
和「ぐうっ!!」
澪「和!!」
紬「和ちゃん!!」
173: 2010/06/03(木) 00:22:43.84 ID:rm15VqWo0
律「和!!くっそぉ」
パン!!
律はこのゲーム始まって、初めて銃を発砲した。
片手で発砲したため、あまりの反動に驚いて体制を崩した。
澪「律!!やめろ!!」
律の放った弾は、はるか向こう、大空へと飛んで行った。
和「早く逃げて!!3人とも!!行って!!」
律「和!!」
そう言うと和は立ち上がり律たちとは違う方向へ走りだした。
紬「和ちゃん!!だめっ!!」
和「私は必ずあなたたちを見つけるわ!!これで!!あとで会いましょう!!」
和は探知機を振りかざしながら姿を消した。
澪「和ああぁ!!」
澪が和の走って行った方向に向かおうとした。
が、そこには北村静香が拳銃を構えて待っていた。
そしてゆっくりと拳銃を澪に向けた。
パン!!
律はこのゲーム始まって、初めて銃を発砲した。
片手で発砲したため、あまりの反動に驚いて体制を崩した。
澪「律!!やめろ!!」
律の放った弾は、はるか向こう、大空へと飛んで行った。
和「早く逃げて!!3人とも!!行って!!」
律「和!!」
そう言うと和は立ち上がり律たちとは違う方向へ走りだした。
紬「和ちゃん!!だめっ!!」
和「私は必ずあなたたちを見つけるわ!!これで!!あとで会いましょう!!」
和は探知機を振りかざしながら姿を消した。
澪「和ああぁ!!」
澪が和の走って行った方向に向かおうとした。
が、そこには北村静香が拳銃を構えて待っていた。
そしてゆっくりと拳銃を澪に向けた。
174: 2010/06/03(木) 00:24:17.74 ID:rm15VqWo0
紬「澪ちゃんっ!!」
律「なにやってんだ馬鹿!澪っ!!行くぞ!!走れっ!!!」
律は澪の手を引っ張り、3人は全力疾走で山を駆け下りた。
パンッ!
最後に銃声が1発聞こえたが、誰にも当たらなかった。
その後、北村が追ってくる様子はなかった。
【21番 高橋 風子 氏亡 残り18人】
律「なにやってんだ馬鹿!澪っ!!行くぞ!!走れっ!!!」
律は澪の手を引っ張り、3人は全力疾走で山を駆け下りた。
パンッ!
最後に銃声が1発聞こえたが、誰にも当たらなかった。
その後、北村が追ってくる様子はなかった。
【21番 高橋 風子 氏亡 残り18人】
177: 2010/06/03(木) 00:28:38.84 ID:rm15VqWo0
佐々木恵美は診療所を出て走り、島の中心に位置する山を登っていた。
もうすぐ頂上だ。
澪を探してだいぶ島内を歩いたが、澪どころか誰とも遭遇しなかった。
佐々木「さっきのは銃声だよね…」
ついさっき山を登っている途中に聞こえたのは間違いなく銃声だった。
もしかしたら自分も狙われるかもしれない。
佐々木は怖かったが、万が一その銃声が澪に向かって放たれたものだったとしたら…
そう考えるとついつい早足になった。
もしかしたら澪が撃たれたかもしれない。
氏んでしまったかもしれない。
澪の生氏は次の18時の放送まで確認できない。
佐々木は銃声のした方、頂上へ向けて足を急いだ。
佐々木「はぁ…はぁ…」
佐々木は山を登り始めてから数十分、ようやく山の頂上に着いた。
あたりを見回してみると、なんと1人の女子が倒れていた。
佐々木「…っ!!」
悪い予感は的中した。さっきの銃声はこの子に放たれたものだった。
しかし、よく見てみると、うつぶせに倒れていたのは黒髪ロングヘアーの女子だった。
佐々木「澪ちゃん…っ!?」
もうすぐ頂上だ。
澪を探してだいぶ島内を歩いたが、澪どころか誰とも遭遇しなかった。
佐々木「さっきのは銃声だよね…」
ついさっき山を登っている途中に聞こえたのは間違いなく銃声だった。
もしかしたら自分も狙われるかもしれない。
佐々木は怖かったが、万が一その銃声が澪に向かって放たれたものだったとしたら…
そう考えるとついつい早足になった。
もしかしたら澪が撃たれたかもしれない。
氏んでしまったかもしれない。
澪の生氏は次の18時の放送まで確認できない。
佐々木は銃声のした方、頂上へ向けて足を急いだ。
佐々木「はぁ…はぁ…」
佐々木は山を登り始めてから数十分、ようやく山の頂上に着いた。
あたりを見回してみると、なんと1人の女子が倒れていた。
佐々木「…っ!!」
悪い予感は的中した。さっきの銃声はこの子に放たれたものだった。
しかし、よく見てみると、うつぶせに倒れていたのは黒髪ロングヘアーの女子だった。
佐々木「澪ちゃん…っ!?」
180: 2010/06/03(木) 00:29:51.66 ID:rm15VqWo0
黒髪ロングストレート。綺麗な髪。
うつぶせに倒れたその体の上の綺麗な黒髪は風に少し揺れていた。
佐々木「澪ちゃんっ!!澪ちゃん!!!」
佐々木はその風になびく黒髪ロングヘアーに向かって走り出す。
彼女は確信した。澪が何者かに撃たれた。辺りには大量の血。
佐々木「澪ちゃん!!無事でいて!!お願いっ!!」
ようやくそこに駆け寄ると、倒れていた体をすぐさま起こす。
佐々木「澪ちゃんっ!!大丈夫…!?………え?」
体を起してみると、そこに倒れていたのは澪ではなかった。
澪と同じ、黒髪のロングヘアー。同じクラスの…澪の隣の席の…
高橋風子だった。
佐々木「あ……え…?高橋さん……?」
パァン―!!
佐々木はその倒れたいた女子が澪ではない。高橋風子だと確認した。その瞬間、佐々木の思考回路は停止した。
先ほど、その澪たちを襲撃した北村静香。高橋を撃った場所まで戻ってきた彼女に、佐々木は後頭部に1発、
拳銃の弾をぶち込まれた。
【14番 佐々木 恵美 氏亡 残り17人】
うつぶせに倒れたその体の上の綺麗な黒髪は風に少し揺れていた。
佐々木「澪ちゃんっ!!澪ちゃん!!!」
佐々木はその風になびく黒髪ロングヘアーに向かって走り出す。
彼女は確信した。澪が何者かに撃たれた。辺りには大量の血。
佐々木「澪ちゃん!!無事でいて!!お願いっ!!」
ようやくそこに駆け寄ると、倒れていた体をすぐさま起こす。
佐々木「澪ちゃんっ!!大丈夫…!?………え?」
体を起してみると、そこに倒れていたのは澪ではなかった。
澪と同じ、黒髪のロングヘアー。同じクラスの…澪の隣の席の…
高橋風子だった。
佐々木「あ……え…?高橋さん……?」
パァン―!!
佐々木はその倒れたいた女子が澪ではない。高橋風子だと確認した。その瞬間、佐々木の思考回路は停止した。
先ほど、その澪たちを襲撃した北村静香。高橋を撃った場所まで戻ってきた彼女に、佐々木は後頭部に1発、
拳銃の弾をぶち込まれた。
【14番 佐々木 恵美 氏亡 残り17人】
183: 2010/06/03(木) 00:31:59.51 ID:rm15VqWo0
どこの学校のクラスにも、ギャルっぽい子が必ずしもいるもので、この3年2組にもそのグループはあった。
瀧エリ、土屋愛、斉藤あかね、関口清香、―そして、立花姫子。
関口は特に外見はギャルっぽいわけでもないが、立花と小学生からの幼馴染で仲がいい。
よくこの5人で一緒に遊ぶことが多かった。
ギャルといっても、典型的なギャル系ではない。
3年2組のこのグループは、少し化粧をしたり、ルーズソックスを履いてみたり、髪を染めてみたり、そういった類のものだ。
特に悪さをするわけではない。授業態度もまじめだし、校則違反も特にしない。
このグループの中で1番性格が明るく、リーダーシップをとっているのが瀧だ。
最初、立花としかあまり話さない関口に積極的に話しかけて仲良くなろうとしたのもこの瀧だった。
そして土屋愛。彼女は一応このグループに属してはいたが、特に仲がいいというわけでもなかった。
5人で食事をしていても彼女は携帯ばかりいじっていて他の4人からはどちらかというと嫌われる節があった。
グループの中でも一番大人っぽく、お姉さん的存在だったのが斉藤あかね。
5人皆と仲が良く、皆この斉藤を慕っていた。
しかし、このゲームは、その人の性格を狂わせる…っ!
斉藤「怖い怖い……帰りたい帰りたい………家に帰りたい」
当然、このゲーム、始まった瞬間、反則なしの頃し合い。
格闘技のようにリング上で戦っているわけではない。敵は左右前後、はたまた上下から攻めてくる場合もある。
前はともかく後ろが怖い。斉藤は島を歩いていられなかった。
瀧エリ、土屋愛、斉藤あかね、関口清香、―そして、立花姫子。
関口は特に外見はギャルっぽいわけでもないが、立花と小学生からの幼馴染で仲がいい。
よくこの5人で一緒に遊ぶことが多かった。
ギャルといっても、典型的なギャル系ではない。
3年2組のこのグループは、少し化粧をしたり、ルーズソックスを履いてみたり、髪を染めてみたり、そういった類のものだ。
特に悪さをするわけではない。授業態度もまじめだし、校則違反も特にしない。
このグループの中で1番性格が明るく、リーダーシップをとっているのが瀧だ。
最初、立花としかあまり話さない関口に積極的に話しかけて仲良くなろうとしたのもこの瀧だった。
そして土屋愛。彼女は一応このグループに属してはいたが、特に仲がいいというわけでもなかった。
5人で食事をしていても彼女は携帯ばかりいじっていて他の4人からはどちらかというと嫌われる節があった。
グループの中でも一番大人っぽく、お姉さん的存在だったのが斉藤あかね。
5人皆と仲が良く、皆この斉藤を慕っていた。
しかし、このゲームは、その人の性格を狂わせる…っ!
斉藤「怖い怖い……帰りたい帰りたい………家に帰りたい」
当然、このゲーム、始まった瞬間、反則なしの頃し合い。
格闘技のようにリング上で戦っているわけではない。敵は左右前後、はたまた上下から攻めてくる場合もある。
前はともかく後ろが怖い。斉藤は島を歩いていられなかった。
185: 2010/06/03(木) 00:33:49.90 ID:rm15VqWo0
島の東にある廃工場にこのゲームが始まってからずっと潜んでいた斉藤は久しぶりに少し外に出てみることにした。
時間はまだ昼の14時過ぎだったが外は少し暗かった。雨でも降りそうな天気だった。
斉藤に支給された武器は、グロック19。9㎜口径の自動拳銃だった。
いつ使う時が来てもいいようにと利き手の右手に持ち、その人差し指は常にトリガーにかかったままだった。
それはもちろん外に出ても変わらない。
土屋「あかね…?」
斉藤「!!」
いきなり後ろから声をかけられた斉藤は心臓が止まるほどびっくりした。
その声のした方を振り返り手に持っていたグロックを向けた。
土屋「ちょ……ちょっと待ってあかね!私はそんなつもりないの…ねっ」
斉藤「愛……」
斉藤は同じグループで仲のいい土屋愛だと確認した。
しかし銃は下ろさなかった。
土屋「よかった…あかね…私、ずっと1人で怖くて…あかねと会えて…」
斉藤「……」
土屋「ねぇ、その…銃……おろしてくれる…?怖いよ…」
斉藤「…だめっ!!あんたは信用できないっ!!」
土屋「えっ…?」
時間はまだ昼の14時過ぎだったが外は少し暗かった。雨でも降りそうな天気だった。
斉藤に支給された武器は、グロック19。9㎜口径の自動拳銃だった。
いつ使う時が来てもいいようにと利き手の右手に持ち、その人差し指は常にトリガーにかかったままだった。
それはもちろん外に出ても変わらない。
土屋「あかね…?」
斉藤「!!」
いきなり後ろから声をかけられた斉藤は心臓が止まるほどびっくりした。
その声のした方を振り返り手に持っていたグロックを向けた。
土屋「ちょ……ちょっと待ってあかね!私はそんなつもりないの…ねっ」
斉藤「愛……」
斉藤は同じグループで仲のいい土屋愛だと確認した。
しかし銃は下ろさなかった。
土屋「よかった…あかね…私、ずっと1人で怖くて…あかねと会えて…」
斉藤「……」
土屋「ねぇ、その…銃……おろしてくれる…?怖いよ…」
斉藤「…だめっ!!あんたは信用できないっ!!」
土屋「えっ…?」
187: 2010/06/03(木) 00:34:57.86 ID:rm15VqWo0
斉藤「どっか行って!!今すぐどっか行って!!私は人頃しなんかしたくないっ!」
普段の斉藤からは考えられない発言だった。
あの大人っぽくて、いつも冷静沈着な斉藤が、ここまで狂ってしまうのだ。それがこのゲーム。
土屋「待ってよっ!なんで!?なんで私は信用できないって言うの!?清香やエリや姫子なら信用できるっていうの!?」
斉藤「そうよ…あんただけ信用できないわっ!」
土屋「なんで…っ!」
斉藤「あんた、こないだ武藤さんからカツアゲしてたでしょ…」
土屋「えっ…そんなっ」
斉藤「嘘つくなっ!!見たんだよ!金受け取ってるところ!!武藤さん嫌々お金渡してたっ!!」
土屋「ちがっ…あれは―」
斉藤「言い訳なんて聞きたくないっ!!」
土屋「あかね…」
斉藤「それにあんたっ!清香の金盗んだでしょ!清香の家行ったときにっ!」
土屋「私じゃないっ!」
斉藤「嘘つくなっつってんだろォ!!」
パンッ!!
普段の斉藤からは考えられない発言だった。
あの大人っぽくて、いつも冷静沈着な斉藤が、ここまで狂ってしまうのだ。それがこのゲーム。
土屋「待ってよっ!なんで!?なんで私は信用できないって言うの!?清香やエリや姫子なら信用できるっていうの!?」
斉藤「そうよ…あんただけ信用できないわっ!」
土屋「なんで…っ!」
斉藤「あんた、こないだ武藤さんからカツアゲしてたでしょ…」
土屋「えっ…そんなっ」
斉藤「嘘つくなっ!!見たんだよ!金受け取ってるところ!!武藤さん嫌々お金渡してたっ!!」
土屋「ちがっ…あれは―」
斉藤「言い訳なんて聞きたくないっ!!」
土屋「あかね…」
斉藤「それにあんたっ!清香の金盗んだでしょ!清香の家行ったときにっ!」
土屋「私じゃないっ!」
斉藤「嘘つくなっつってんだろォ!!」
パンッ!!
190: 2010/06/03(木) 00:37:08.62 ID:rm15VqWo0
土屋「いやぁっ!!」
斉藤「私は頃したくない…だから向こう行って!!私の前に姿を現さないでっ!!」
土屋「そ…そんな…」
土屋はその場にぺたんと座りこみ、失禁してしまった。
斉藤「早く行けって言ってんだろっ!!」
その時―っ!!
関口「あかねちゃん…?」
斉藤「ヒィッ!」
パンッ!!
関口「あ…」
いきなり後ろから声をかけられてびっくりした斉藤は反射的に後ろにいる誰かもわからない人物に発砲してしまった。
その人物は不運にも、関口清香だった…
その9㎜口径の弾丸は関口のみぞおちに当たってしまった。
斉藤「え…私…」
土屋「清香っ!!」
斉藤「私じゃないもん…私…撃ってないもん…私じゃまいづおひflんk」
斉藤「私は頃したくない…だから向こう行って!!私の前に姿を現さないでっ!!」
土屋「そ…そんな…」
土屋はその場にぺたんと座りこみ、失禁してしまった。
斉藤「早く行けって言ってんだろっ!!」
その時―っ!!
関口「あかねちゃん…?」
斉藤「ヒィッ!」
パンッ!!
関口「あ…」
いきなり後ろから声をかけられてびっくりした斉藤は反射的に後ろにいる誰かもわからない人物に発砲してしまった。
その人物は不運にも、関口清香だった…
その9㎜口径の弾丸は関口のみぞおちに当たってしまった。
斉藤「え…私…」
土屋「清香っ!!」
斉藤「私じゃないもん…私…撃ってないもん…私じゃまいづおひflんk」
193: 2010/06/03(木) 00:39:08.27 ID:rm15VqWo0
土屋「この人頃しっ!!さやっ!!さやかっ!!」
斉藤「私じゃない…えstrdyふぃふおjpk@l;」ブツブツ
土屋「わああああああああああああああん清香あああああ」
斉藤「私は撃ってない私は撃ってない私じゃない私じゃない…」
土屋「最低っ!!本当に最っ低!!いつも偉そうにしやがって!!リーダーぶって!!」
斉藤「うるさい…」
土屋「清香のこと躊躇なく頃してっ!!他のみんな頃したのお前なんじゃねえかよお!!」
斉藤「ううううううるさいっっっ!!!!!」
パンパンパンッ!!
土屋「ぐううううううっ」
3発全て、土屋の胸の中に入った。
斉藤「うるさいんだよ…泥棒のくせに…この盗人がっ!!偉そうに…ションベンたれ娘っ!!」
【19番 関口 清香 24番 土屋 愛 氏亡 残り15人】
斉藤「私じゃない…えstrdyふぃふおjpk@l;」ブツブツ
土屋「わああああああああああああああん清香あああああ」
斉藤「私は撃ってない私は撃ってない私じゃない私じゃない…」
土屋「最低っ!!本当に最っ低!!いつも偉そうにしやがって!!リーダーぶって!!」
斉藤「うるさい…」
土屋「清香のこと躊躇なく頃してっ!!他のみんな頃したのお前なんじゃねえかよお!!」
斉藤「ううううううるさいっっっ!!!!!」
パンパンパンッ!!
土屋「ぐううううううっ」
3発全て、土屋の胸の中に入った。
斉藤「うるさいんだよ…泥棒のくせに…この盗人がっ!!偉そうに…ションベンたれ娘っ!!」
【19番 関口 清香 24番 土屋 愛 氏亡 残り15人】
195: 2010/06/03(木) 00:40:20.32 ID:rm15VqWo0
「あかねが頃したのね?」
斉藤「へっ!?」
立花「あんたが頃したんでしょ?この2人」
斉藤「姫子っ!」
立花「氏ね…」
ぱらららららららららららっ!
マシンガンから放たれた約10発以上の弾はほぼ全部、斉藤の体内に吸い込まれた。
うちの何発かは心臓を直撃。即氏だった。
立花「清香……」
立花は関口の氏体に目をやると、彼女の名前を呼んだ。
立花「もうちょっと早く私が来れば助かったかもしれないね…ごめんね…」
立花「でも…最終的には、清香にも氏んでもらうことになってたかも」
立花「私はこれから平沢さんに会いに行かなきゃいけないの…応援してね、清香」
最後に関口の頬を撫で、立花は廃工場を後にした。
【12番 斉藤 あかね 氏亡 残り14人】
斉藤「へっ!?」
立花「あんたが頃したんでしょ?この2人」
斉藤「姫子っ!」
立花「氏ね…」
ぱらららららららららららっ!
マシンガンから放たれた約10発以上の弾はほぼ全部、斉藤の体内に吸い込まれた。
うちの何発かは心臓を直撃。即氏だった。
立花「清香……」
立花は関口の氏体に目をやると、彼女の名前を呼んだ。
立花「もうちょっと早く私が来れば助かったかもしれないね…ごめんね…」
立花「でも…最終的には、清香にも氏んでもらうことになってたかも」
立花「私はこれから平沢さんに会いに行かなきゃいけないの…応援してね、清香」
最後に関口の頬を撫で、立花は廃工場を後にした。
【12番 斉藤 あかね 氏亡 残り14人】
201: 2010/06/03(木) 00:44:23.58 ID:rm15VqWo0
律「はあっ…はぁ…っ」
紬「大丈夫?澪ちゃん…」
澪「ううっ…ううう」
北村の襲撃から逃げた3人は山を下って、島の中心にある運動場へ駆け込んだ。
その運動場のグラウンドの横に小さな小屋があった。体育倉庫みたいなものだ。
3人はその小屋の中に入ると一息ついた。
律「澪…」
澪「和が…和がっ…」
律「落ち着け澪、和はきっと大丈夫だ」
澪「でもっ撃たれてっ!!」
律「腕をかすめただけだって!大丈夫、和には探知機がある!また会えるよ」
紬「そうよ、澪ちゃん…少し、傷が心配だけど…またきっと会えるわ!」
澪「うぅ…うん…」
律「しっかし…北村さんも…このゲームに乗ってる…」
紬「信じられないわ…。たしか和ちゃんと一緒…生徒会の役員だったはずだわ…」
律「つまり、誰がゲームに乗ってようとおかしくないってわけだ…っ」
紬「大丈夫?澪ちゃん…」
澪「ううっ…ううう」
北村の襲撃から逃げた3人は山を下って、島の中心にある運動場へ駆け込んだ。
その運動場のグラウンドの横に小さな小屋があった。体育倉庫みたいなものだ。
3人はその小屋の中に入ると一息ついた。
律「澪…」
澪「和が…和がっ…」
律「落ち着け澪、和はきっと大丈夫だ」
澪「でもっ撃たれてっ!!」
律「腕をかすめただけだって!大丈夫、和には探知機がある!また会えるよ」
紬「そうよ、澪ちゃん…少し、傷が心配だけど…またきっと会えるわ!」
澪「うぅ…うん…」
律「しっかし…北村さんも…このゲームに乗ってる…」
紬「信じられないわ…。たしか和ちゃんと一緒…生徒会の役員だったはずだわ…」
律「つまり、誰がゲームに乗ってようとおかしくないってわけだ…っ」
206: 2010/06/03(木) 00:46:55.62 ID:rm15VqWo0
飯田と太田は校舎に手榴弾を投げ入れるべく、最初の禁止エリアギリギリ、校舎付近に来ていた。
飯田「やっぱり…無理かも…届かないよ…」
太田「私たちがおもいっきり投げても無理そうだね…」
太田「もし、届かなくて手前で爆発しちゃったら私らって気付かれて首輪爆発させられちゃうかもしれないよっ」
飯田「うん…」
太田「やっぱりやめようよ…」
飯田「でもっ!でも…うちらで頃し合いなんてっ」
太田「…うん…」
飯田「やれるだけやろうよ!頃し合いするよりは全然いいっ!!」
太田「…わかった。慶子が言うなら…」
飯田「行くよっ」
太田「…うん」
今、2人がいる場所は校舎から約100m以上は離れている。
女の子の力ではまず届かない。ソフトボール等の経験があっても遠投100mは厳しい。
プロ野球選手ですら硬式の野球ボールを100m遠投するのがやっとだ。
もちろん、2人はそんなことは知らない。奇跡に賭けて、
飯田は振りかぶった!
飯田「やっぱり…無理かも…届かないよ…」
太田「私たちがおもいっきり投げても無理そうだね…」
太田「もし、届かなくて手前で爆発しちゃったら私らって気付かれて首輪爆発させられちゃうかもしれないよっ」
飯田「うん…」
太田「やっぱりやめようよ…」
飯田「でもっ!でも…うちらで頃し合いなんてっ」
太田「…うん…」
飯田「やれるだけやろうよ!頃し合いするよりは全然いいっ!!」
太田「…わかった。慶子が言うなら…」
飯田「行くよっ」
太田「…うん」
今、2人がいる場所は校舎から約100m以上は離れている。
女の子の力ではまず届かない。ソフトボール等の経験があっても遠投100mは厳しい。
プロ野球選手ですら硬式の野球ボールを100m遠投するのがやっとだ。
もちろん、2人はそんなことは知らない。奇跡に賭けて、
飯田は振りかぶった!
212: 2010/06/03(木) 00:48:57.11 ID:rm15VqWo0
ビュッ―
飯田が手榴弾を投げた瞬間、2人は後ろを向き、耳をふさぎながら走った。
3、40mくらい走った後、しばらく耳をふさぎうずくまっていた。2人の心臓は今までにないくらい激しく動いていた。
手榴弾は綺麗な放物線を描き、校舎から、約5、60m手前に落下した。やはり。届かなかったのだ。
飯田「あれ…」
太田「うううううううう」
飯田「潮…潮っ!」
太田「えっ?」
飯田「爆発した?」
太田「えっ?わかんない…」
飯田「見に行ってみよう…」
見に行くと、そこには。
飯田「えっ?あれっ!?爆発してない…ホラ、あそこにある…」
太田「あ…本当だ…」
そう、手榴弾は安全ピンというものがあって、それを抜かないと爆発しないのだ。
ただ投げただけでは爆発しない。投げたときの衝撃で安全ピンが外れれば話は別だが。そんなことは稀。
飯田が手榴弾を投げた瞬間、2人は後ろを向き、耳をふさぎながら走った。
3、40mくらい走った後、しばらく耳をふさぎうずくまっていた。2人の心臓は今までにないくらい激しく動いていた。
手榴弾は綺麗な放物線を描き、校舎から、約5、60m手前に落下した。やはり。届かなかったのだ。
飯田「あれ…」
太田「うううううううう」
飯田「潮…潮っ!」
太田「えっ?」
飯田「爆発した?」
太田「えっ?わかんない…」
飯田「見に行ってみよう…」
見に行くと、そこには。
飯田「えっ?あれっ!?爆発してない…ホラ、あそこにある…」
太田「あ…本当だ…」
そう、手榴弾は安全ピンというものがあって、それを抜かないと爆発しないのだ。
ただ投げただけでは爆発しない。投げたときの衝撃で安全ピンが外れれば話は別だが。そんなことは稀。
215: 2010/06/03(木) 00:50:38.81 ID:rm15VqWo0
手榴弾は、安全ピンを外すと撃鉄が雷管を叩き延期薬に点火される。
大体、安全ピンを抜いてから5、6秒後に爆発するのが一般的だ。
ごく普通の女子高生が、そんなこと知るわけもない。
飯田「なんでっ!?」
太田「もしかして…使い方を間違えた…?」
飯田「そんなっ!あれはもう取りに行けないよ…あと1個しかない…」
太田「見せて」
太田は支給された手榴弾2つのうちの残り1個の手榴弾を手に取り眺めた。
太田「この…ピン…?消火器みたいなやつ…」
飯田「あっ!そう言えば…映画とかでも…」
太田「失態だったね…」
飯田「もう1回っ!ラストチャンス!」
太田「でも…これ取ったらいきなり爆発するってことないかな…」
飯田「そしたら投げられないじゃん。どうやって使うのさ」
太田「そっ…そうだけど」
飯田「これ取ってから、数秒ってところでしょ…このピン取ったらすぐ投げるよ」
大体、安全ピンを抜いてから5、6秒後に爆発するのが一般的だ。
ごく普通の女子高生が、そんなこと知るわけもない。
飯田「なんでっ!?」
太田「もしかして…使い方を間違えた…?」
飯田「そんなっ!あれはもう取りに行けないよ…あと1個しかない…」
太田「見せて」
太田は支給された手榴弾2つのうちの残り1個の手榴弾を手に取り眺めた。
太田「この…ピン…?消火器みたいなやつ…」
飯田「あっ!そう言えば…映画とかでも…」
太田「失態だったね…」
飯田「もう1回っ!ラストチャンス!」
太田「でも…これ取ったらいきなり爆発するってことないかな…」
飯田「そしたら投げられないじゃん。どうやって使うのさ」
太田「そっ…そうだけど」
飯田「これ取ってから、数秒ってところでしょ…このピン取ったらすぐ投げるよ」
217: 2010/06/03(木) 00:52:04.78 ID:rm15VqWo0
太田「…わかったっ!頑張って…慶子」
飯田「それじゃあっ……行くよっ」
そう言うと、安全ピンの輪に人差し指を入れて引っ張った。
しかし。
外れない。
飯田「固いっ!!外れないよコレ!!」
太田「えっ!?」
飯田「ぐうっ!!」
飯田はさらに力を込めて引っ張った。
その時。
ジュキンッ!という音とともに、安全ピンは外れた―
が、しかし―
飯田「ああっ!!!」
太田「ひっ!!」
勢い余って、左手に持っていた手榴弾を足元に落としてしまったのだ。
飯田は急いで手榴弾を拾い上げた。
そしてまた、校舎に向かって大きく振りかぶった。
飯田「それじゃあっ……行くよっ」
そう言うと、安全ピンの輪に人差し指を入れて引っ張った。
しかし。
外れない。
飯田「固いっ!!外れないよコレ!!」
太田「えっ!?」
飯田「ぐうっ!!」
飯田はさらに力を込めて引っ張った。
その時。
ジュキンッ!という音とともに、安全ピンは外れた―
が、しかし―
飯田「ああっ!!!」
太田「ひっ!!」
勢い余って、左手に持っていた手榴弾を足元に落としてしまったのだ。
飯田は急いで手榴弾を拾い上げた。
そしてまた、校舎に向かって大きく振りかぶった。
222: 2010/06/03(木) 00:55:21.03 ID:rm15VqWo0
太田には飯田の姿がスローモーションに見えた。
ゆっくりと、振りかぶっているように見えた。
大きく振りかぶっている余裕は…なかったのだ。
飯田の手に、まだ手榴弾は残っていたのだ。
近くにいた太田は爆発に巻き込まれ、吹っ飛ばされた。
ものすごい爆音とともに…。
【2番 飯田 慶子 4番 太田 潮 氏亡 残り12人】
ゆっくりと、振りかぶっているように見えた。
大きく振りかぶっている余裕は…なかったのだ。
飯田の手に、まだ手榴弾は残っていたのだ。
近くにいた太田は爆発に巻き込まれ、吹っ飛ばされた。
ものすごい爆音とともに…。
【2番 飯田 慶子 4番 太田 潮 氏亡 残り12人】
224: 2010/06/03(木) 00:56:25.67 ID:rm15VqWo0
坂持「なんだ~?」
この爆発はもちろん校舎内にも届いた。
すると自衛隊の田村という男が坂持のもとにやってきた。
田村「2番と4番が、手榴弾の使い方を誤り、暴発したようです。2人は氏亡しました」
坂持「そっか~、バカだなぁ~」
・・・・・
律「なっ…なんだ!?」
澪「ひいっ!!」
紬「今、何かが爆発したような音が聞こえたわね…」
律「なにがあったんだっ…?」
この爆発はもちろん校舎内にも届いた。
すると自衛隊の田村という男が坂持のもとにやってきた。
田村「2番と4番が、手榴弾の使い方を誤り、暴発したようです。2人は氏亡しました」
坂持「そっか~、バカだなぁ~」
・・・・・
律「なっ…なんだ!?」
澪「ひいっ!!」
紬「今、何かが爆発したような音が聞こえたわね…」
律「なにがあったんだっ…?」
232: 2010/06/03(木) 00:59:06.85 ID:rm15VqWo0
時間は16:30
季節は5月だが、天気の悪さもあってか、もう外は暗くなっていた。
唯は猫を抱きながら小屋の中から小窓越し外の様子を覗っていた。
すると、窓に1つの水滴がついた。
唯「あ…雨降って来たね…」
みぃ「みゃー」
唯「嫌だね~、今日もここに居ようね~みぃちゃん♪」
みぃ「みゃー」
禁 止 エ リ ア
17:00 F=3
唯はまだ気付いていない。いや、気付くはずがない。
放送を聞き逃しているのだから…
あと、30分で唯のいるこのF=3が禁止エリアになる。
17時までにこのエリアから脱出しなければ…
唯の首輪は爆発する。佐藤恭子、矢吹紫音、菊池多恵のように…
早く脱出しなければいけないのだが…禁止エリアを知らない唯には無理なこと…
誰かが助けに来ない限り…
みぃ「シャーッ!!シャーッ!!!」
唯「どうしたの?みぃちゃん?」
季節は5月だが、天気の悪さもあってか、もう外は暗くなっていた。
唯は猫を抱きながら小屋の中から小窓越し外の様子を覗っていた。
すると、窓に1つの水滴がついた。
唯「あ…雨降って来たね…」
みぃ「みゃー」
唯「嫌だね~、今日もここに居ようね~みぃちゃん♪」
みぃ「みゃー」
禁 止 エ リ ア
17:00 F=3
唯はまだ気付いていない。いや、気付くはずがない。
放送を聞き逃しているのだから…
あと、30分で唯のいるこのF=3が禁止エリアになる。
17時までにこのエリアから脱出しなければ…
唯の首輪は爆発する。佐藤恭子、矢吹紫音、菊池多恵のように…
早く脱出しなければいけないのだが…禁止エリアを知らない唯には無理なこと…
誰かが助けに来ない限り…
みぃ「シャーッ!!シャーッ!!!」
唯「どうしたの?みぃちゃん?」
236: 2010/06/03(木) 01:01:12.08 ID:rm15VqWo0
猫(みぃちゃん)は唯の後ろの何かに向かって威嚇していた。
みぃ「シャーッ!」
唯「えっ?」
それに気付き、唯が後ろを振り返る。
そこにいたのは…
和「唯っ!!」
唯「和ちゃん!?」
そこには、びしょ濡れになった和が立っていた。
和だった。無事だったのだ。あの時、北村から被弾したものの腕をかすめただけで大事には至らなかった。
撃たれた左腕は自分で応急処置したのか、ハンカチが巻かれていた。
唯「和ちゃんっ!!うわあああああああああん!会いたかったよおおおおおおお」
そう言うと唯は和に飛びついた。
和「唯…よかった…やっぱり唯だった…」
唯「え…?」
和「話は後っ!今すぐここを離れましょう!急いでっ!もうすぐ禁止エリアよ!」
和は唯の手を引っ張った。
みぃ「シャーッ!」
唯「えっ?」
それに気付き、唯が後ろを振り返る。
そこにいたのは…
和「唯っ!!」
唯「和ちゃん!?」
そこには、びしょ濡れになった和が立っていた。
和だった。無事だったのだ。あの時、北村から被弾したものの腕をかすめただけで大事には至らなかった。
撃たれた左腕は自分で応急処置したのか、ハンカチが巻かれていた。
唯「和ちゃんっ!!うわあああああああああん!会いたかったよおおおおおおお」
そう言うと唯は和に飛びついた。
和「唯…よかった…やっぱり唯だった…」
唯「え…?」
和「話は後っ!今すぐここを離れましょう!急いでっ!もうすぐ禁止エリアよ!」
和は唯の手を引っ張った。
242: 2010/06/03(木) 01:04:08.50 ID:rm15VqWo0
唯「あ、待って和ちゃん!ギー太持ってかなくちゃっ」
和「そんな…っ時間がっ!」
唯は走ってギー太をと自分の私物を持って和のもとに戻った
和「早くっ!時間がないわ!」
唯「ごめん和ちゃんっ」
みぃ「みゃー?」
唯「ごめんね…バイバイ、みぃちゃん…元気でね」
みぃ「みゃー」
唯「あっそうだコレ!パン!私の食べかけだけど、半分残ってるからっ!後で食べてね!」
和「唯っ!」
唯「あわわ、ごめんっ!!じゃ、バイバイ、みぃちゃん!!またね!元気でねー!!」
みぃ「みゃーお」
和と一緒に雨の中を走って、
みぃちゃんに手を振りながら唯は今までいた小屋を後にした。
小屋に残された小さなみぃちゃんは心なしか寂しい表情を見せていた。
和「そんな…っ時間がっ!」
唯は走ってギー太をと自分の私物を持って和のもとに戻った
和「早くっ!時間がないわ!」
唯「ごめん和ちゃんっ」
みぃ「みゃー?」
唯「ごめんね…バイバイ、みぃちゃん…元気でね」
みぃ「みゃー」
唯「あっそうだコレ!パン!私の食べかけだけど、半分残ってるからっ!後で食べてね!」
和「唯っ!」
唯「あわわ、ごめんっ!!じゃ、バイバイ、みぃちゃん!!またね!元気でねー!!」
みぃ「みゃーお」
和と一緒に雨の中を走って、
みぃちゃんに手を振りながら唯は今までいた小屋を後にした。
小屋に残された小さなみぃちゃんは心なしか寂しい表情を見せていた。
248: 2010/06/03(木) 01:07:50.13 ID:rm15VqWo0
小屋を出て50mくらい走ったろうか。
唯「あっ!!」
和「今度は何?」
唯「もらった鞄忘れた…」
和「ええっ!?」
唯「どうしよう…」
和は時計を見た。
時計の針は16時52分を指していた。
和「駄目よ!時間がないわ!水と食料なら私の分あげるから」
唯「うん…ありがとう和ちゃん…ごめんね」
2人はようやく禁止エリア外に出た。
和「とりあえず雨宿りをしましょう」
そう言うと和は一番近くにあった昭和時代を匂わせる民家に入った。
唯「おじゃましまーす」
和「ふぅ…」
唯「ありがとう、和ちゃん」
唯「あっ!!」
和「今度は何?」
唯「もらった鞄忘れた…」
和「ええっ!?」
唯「どうしよう…」
和は時計を見た。
時計の針は16時52分を指していた。
和「駄目よ!時間がないわ!水と食料なら私の分あげるから」
唯「うん…ありがとう和ちゃん…ごめんね」
2人はようやく禁止エリア外に出た。
和「とりあえず雨宿りをしましょう」
そう言うと和は一番近くにあった昭和時代を匂わせる民家に入った。
唯「おじゃましまーす」
和「ふぅ…」
唯「ありがとう、和ちゃん」
254: 2010/06/03(木) 01:10:16.25 ID:rm15VqWo0
プッ―
和「放送だわっ!」
唯「えっ?えっ?私どうしたらいいの?」
和「黙って聞いていればいいわ。私がチェックするから」
唯「わかった!」
坂持「はーい、みんなどうだー?元気にやってるかー?んー?雨降ってきたけど大丈夫かー?傘はどっからでも持って行っていいぞぉ~」
坂持「さっ、じゃあまず恒例のっ…氏んだ人の発表で~す」
和「また…誰かが…」
坂持「9番、久遠円、12番、斉藤あかね、14番、佐々木恵美、19番、関口清香、21番、高橋風子、24番、土屋愛、」
坂持「以上6人っ!ハイペースでいいぞぉ~順調だぞぉ~」
和「風子…」
和は高橋の事を思い出して涙がこみ上げてきたが、グッと我慢した。
唯「こ…こんなに…氏んじゃったの……?」
坂持「最後に禁止エリアな~、19時A=8、21時F=10、23時G=3なー。じゃ、もうひと踏ん張り、頑張れよ~」
プッ―
和「放送だわっ!」
唯「えっ?えっ?私どうしたらいいの?」
和「黙って聞いていればいいわ。私がチェックするから」
唯「わかった!」
坂持「はーい、みんなどうだー?元気にやってるかー?んー?雨降ってきたけど大丈夫かー?傘はどっからでも持って行っていいぞぉ~」
坂持「さっ、じゃあまず恒例のっ…氏んだ人の発表で~す」
和「また…誰かが…」
坂持「9番、久遠円、12番、斉藤あかね、14番、佐々木恵美、19番、関口清香、21番、高橋風子、24番、土屋愛、」
坂持「以上6人っ!ハイペースでいいぞぉ~順調だぞぉ~」
和「風子…」
和は高橋の事を思い出して涙がこみ上げてきたが、グッと我慢した。
唯「こ…こんなに…氏んじゃったの……?」
坂持「最後に禁止エリアな~、19時A=8、21時F=10、23時G=3なー。じゃ、もうひと踏ん張り、頑張れよ~」
プッ―
258: 2010/06/03(木) 01:13:43.11 ID:rm15VqWo0
和「ふぅ…唯、地図持ってる?」
唯「ごめん、あの鞄の中だ…」
和「まあいいわ…これからはずっと一緒よ」
唯「うんっ!よかったぁ…どうしようかと思ったんだよぉ…和ちゃん、それよりその腕どうしたの?」
和「ああ、これはちょっとね…そんなことより!もうすぐあそこ禁止エリアだったのよ!?本当よかったわ…間に合って」
唯「ごめんなさい…でもでも、和ちゃんはなんで私だってわかったの?」
和「コレよ。」
そう言うと和は唯に探知機を見せた。
唯「なあに?これ?今流行りのiPhon!?」
和「違うわよ、探知機よ。どこに人がいるかわかるの。」
唯「なにそれ!!すごい!カッコイイ!!」
和「唯を探してたの。あんたのことだからどうせ禁止エリアもチェックしてないんだろうなと思って」
唯「えへへ、すいやせん…」
和「最悪の事態を避けたかったから、もうすぐ禁止エリアになる場所を優先して回っていたの」
和「そうしたら、17時からの禁止エリアの所に1人だけ誰かいるってこの子が反応を見せたの」
唯「ごめん、あの鞄の中だ…」
和「まあいいわ…これからはずっと一緒よ」
唯「うんっ!よかったぁ…どうしようかと思ったんだよぉ…和ちゃん、それよりその腕どうしたの?」
和「ああ、これはちょっとね…そんなことより!もうすぐあそこ禁止エリアだったのよ!?本当よかったわ…間に合って」
唯「ごめんなさい…でもでも、和ちゃんはなんで私だってわかったの?」
和「コレよ。」
そう言うと和は唯に探知機を見せた。
唯「なあに?これ?今流行りのiPhon!?」
和「違うわよ、探知機よ。どこに人がいるかわかるの。」
唯「なにそれ!!すごい!カッコイイ!!」
和「唯を探してたの。あんたのことだからどうせ禁止エリアもチェックしてないんだろうなと思って」
唯「えへへ、すいやせん…」
和「最悪の事態を避けたかったから、もうすぐ禁止エリアになる場所を優先して回っていたの」
和「そうしたら、17時からの禁止エリアの所に1人だけ誰かいるってこの子が反応を見せたの」
261: 2010/06/03(木) 01:16:06.38 ID:rm15VqWo0
和「もしかしてと思って近づいてみたら、見事にビンゴ。唯だったってわけ」
唯「和ちゃんすごい!!探偵みたい!」
和「感心してる場合じゃないでしょう。でも、本当に私の武器がこれで良かっ…」
唯「?」
和「唯、あなた武器は?」
唯「ああ!あの鞄の中だった…」
和「……そう。ちなみになんだったの?」
唯「ん~?なんかよくわかんない。ピストルみたいな拳銃。」
和「ピストルと拳銃じゃ意味が一緒だけど…って、拳銃だったの!?」
唯「うん、でもなんか凄く重たいやつだったよ??あんなの使えないよ…」
残念、唯はあの大当たりの武器、mini UZIサブマシンガンを捨ててしまった。
もうあの荷物は禁止エリア内。もう取りに行くことは不可能だ。
和「仕方がないわね…私たちは丸腰。あまり外に行くのは危険だからここに身を潜めてましょう」
唯「うん」
その後、和はこの民家で今までにあったこと全てを唯に話した。
軽音部のみんなと会ったことも、皆が無事なことも。
唯「和ちゃんすごい!!探偵みたい!」
和「感心してる場合じゃないでしょう。でも、本当に私の武器がこれで良かっ…」
唯「?」
和「唯、あなた武器は?」
唯「ああ!あの鞄の中だった…」
和「……そう。ちなみになんだったの?」
唯「ん~?なんかよくわかんない。ピストルみたいな拳銃。」
和「ピストルと拳銃じゃ意味が一緒だけど…って、拳銃だったの!?」
唯「うん、でもなんか凄く重たいやつだったよ??あんなの使えないよ…」
残念、唯はあの大当たりの武器、mini UZIサブマシンガンを捨ててしまった。
もうあの荷物は禁止エリア内。もう取りに行くことは不可能だ。
和「仕方がないわね…私たちは丸腰。あまり外に行くのは危険だからここに身を潜めてましょう」
唯「うん」
その後、和はこの民家で今までにあったこと全てを唯に話した。
軽音部のみんなと会ったことも、皆が無事なことも。
268: 2010/06/03(木) 01:19:06.38 ID:rm15VqWo0
瀧エリは、今まで島の東にある団地の駐車場にいた。
放送で呼ばれた名前の中に、同じグループだった、斉藤、関口、土屋の名前があった。
瀧は怖くなって、その場から動けなくなってしまっていた。
雨が強くなってきたので、屋根のある駐輪場の方へ場所を移動した。
瀧「やばいよ…みんな氏んじゃったよ…姫子は…無事なんだよね…」
瀧「でも…こんなに氏んでるってことは…絶対誰かが頃してる…ひょっとしたら私以外のみんな…頃し合ってる…っ」
瀧「怖いよっ…ううっ……お母さん…」
彼女に支給された武器はシグ・ザウエルP230だった。
この銃も9㎜口径の反動が軽い銃だ。
瀧はゲームが始まってからずっとこの銃を右手に持ち、手放すことはなかった。
そんな時、
体育座りで駐輪場の中で顔を膝にうずめていた瀧に正面から声がかかった。
野中「あれ?瀧じゃん。何やってんの?」
ドクン…
心臓の鼓動が自分の耳にも聞こえてくるくらい強く鳴った。
瀧「…っ!!」
次の瞬間、瀧は声のした方にシグ・ザウエルを向けて、反射的に引き金を引いた。
ぱんっ―。
放送で呼ばれた名前の中に、同じグループだった、斉藤、関口、土屋の名前があった。
瀧は怖くなって、その場から動けなくなってしまっていた。
雨が強くなってきたので、屋根のある駐輪場の方へ場所を移動した。
瀧「やばいよ…みんな氏んじゃったよ…姫子は…無事なんだよね…」
瀧「でも…こんなに氏んでるってことは…絶対誰かが頃してる…ひょっとしたら私以外のみんな…頃し合ってる…っ」
瀧「怖いよっ…ううっ……お母さん…」
彼女に支給された武器はシグ・ザウエルP230だった。
この銃も9㎜口径の反動が軽い銃だ。
瀧はゲームが始まってからずっとこの銃を右手に持ち、手放すことはなかった。
そんな時、
体育座りで駐輪場の中で顔を膝にうずめていた瀧に正面から声がかかった。
野中「あれ?瀧じゃん。何やってんの?」
ドクン…
心臓の鼓動が自分の耳にも聞こえてくるくらい強く鳴った。
瀧「…っ!!」
次の瞬間、瀧は声のした方にシグ・ザウエルを向けて、反射的に引き金を引いた。
ぱんっ―。
271: 2010/06/03(木) 01:21:05.27 ID:rm15VqWo0
野中「ぐうっ!!」
瀧「えっ!?あれ?私…」
そこに立っていたのは野中春子だった。
彼女はクラスのムードメーカー的存在で、よくクラスを盛り上げていた男っ気のある元気な女子だった。
瀧「え?ちょ…春子…?」
野中はその場に倒れこんだ。
瀧「あっ…えっ?…いや、あのっ…ごっごごごご、ごめんなさい…だっ大丈夫…?」
返事はなかった。
瀧「え?ちょっと待ってよ…私…撃ってないよ…なんで…」
撃ちました。
瀧「どどどどどどうしよう………野中さん…ちょっ起きてよう…」
野中の体を揺らすが反応はなかった。
体の上には大粒の雨が滴り落ちる。
ガサガサッ―
瀧「ヒイッッ!!!」
ぱんぱんっ―。
瀧「えっ!?あれ?私…」
そこに立っていたのは野中春子だった。
彼女はクラスのムードメーカー的存在で、よくクラスを盛り上げていた男っ気のある元気な女子だった。
瀧「え?ちょ…春子…?」
野中はその場に倒れこんだ。
瀧「あっ…えっ?…いや、あのっ…ごっごごごご、ごめんなさい…だっ大丈夫…?」
返事はなかった。
瀧「え?ちょっと待ってよ…私…撃ってないよ…なんで…」
撃ちました。
瀧「どどどどどどうしよう………野中さん…ちょっ起きてよう…」
野中の体を揺らすが反応はなかった。
体の上には大粒の雨が滴り落ちる。
ガサガサッ―
瀧「ヒイッッ!!!」
ぱんぱんっ―。
275: 2010/06/03(木) 01:22:15.62 ID:rm15VqWo0
背後から草むらの揺れる音がしたと同時に、瀧は振り返り、また反射的にトリガーを引いていた。
人の倒れた気配がした。
瀧「ちょっと…待ってよ…私は…何も…」
瀧は野中のもとを離れて草むらの方に足を運んだ。
瀧「あっあのぅ…大丈夫……?」
草むらの中にうつぶせに倒れていたのは藤原みづきだった。
藤原は運動神経が良く陸上部に所属していた。そのせいか、肌が色黒だったのですぐに藤原だと分かった。
瀧「藤原さんっ………あのっだっ大丈夫?」
当然返事はない。
瀧「どどどどうしよう…撃っちゃった…私が…!?」
瀧「やばいよ…人頃ししちゃった…やだ…」
瀧「どうしよう…ねえ!藤原さん!!起きてよっ!!!」
しかし、藤原は胸に2発被弾していて、もう息はなかった。
瀧「うわああああああああああああああああああああああああん」
瀧「びええっ……私っ……どうすればいいの!?うっ…頃しちゃったようっ」
立花「別に?そういうルールだからいいんじゃない?」
人の倒れた気配がした。
瀧「ちょっと…待ってよ…私は…何も…」
瀧は野中のもとを離れて草むらの方に足を運んだ。
瀧「あっあのぅ…大丈夫……?」
草むらの中にうつぶせに倒れていたのは藤原みづきだった。
藤原は運動神経が良く陸上部に所属していた。そのせいか、肌が色黒だったのですぐに藤原だと分かった。
瀧「藤原さんっ………あのっだっ大丈夫?」
当然返事はない。
瀧「どどどどうしよう…撃っちゃった…私が…!?」
瀧「やばいよ…人頃ししちゃった…やだ…」
瀧「どうしよう…ねえ!藤原さん!!起きてよっ!!!」
しかし、藤原は胸に2発被弾していて、もう息はなかった。
瀧「うわああああああああああああああああああああああああん」
瀧「びええっ……私っ……どうすればいいの!?うっ…頃しちゃったようっ」
立花「別に?そういうルールだからいいんじゃない?」
278: 2010/06/03(木) 01:23:12.40 ID:rm15VqWo0
瀧「ひぃっ!!」
振り返るとそこには立花が立っていた。
また反射的に銃を構えたが、トリガーを引く寸前で止まった。
瀧「姫子っ!?」
仁科「しょうがないよね…こんな状況だもん…怖かったでしょう…エリ」
瀧「姫子…」
姫子「そう、こんな状況だから、仕方ない…」
すうっと瀧に向けて銃を構えた。
瀧「えっ?」
姫子「頃しても仕方ないよね…」
パンッ―。
瀧のおでこに赤く丸い点が付いた。
姫子「ごめんね、エリ。でも他の奴頃す手間が省けたわ。ありがと」
【22番 瀧 エリ、28番 野中 春子、35番 藤原 みづき 氏亡 残り9人】
振り返るとそこには立花が立っていた。
また反射的に銃を構えたが、トリガーを引く寸前で止まった。
瀧「姫子っ!?」
仁科「しょうがないよね…こんな状況だもん…怖かったでしょう…エリ」
瀧「姫子…」
姫子「そう、こんな状況だから、仕方ない…」
すうっと瀧に向けて銃を構えた。
瀧「えっ?」
姫子「頃しても仕方ないよね…」
パンッ―。
瀧のおでこに赤く丸い点が付いた。
姫子「ごめんね、エリ。でも他の奴頃す手間が省けたわ。ありがと」
【22番 瀧 エリ、28番 野中 春子、35番 藤原 みづき 氏亡 残り9人】
282: 2010/06/03(木) 01:25:27.31 ID:rm15VqWo0
律「もう食料もだいぶ尽きてきたな…」
澪「3人で合わせて、パン6個…水はまだたくさんあるけど…」
律「あー腹減ったなぁ…」
澪「我慢しろ律」
律「わーかってるって。でも明後日までもつかどうか…」
紬「私、昨晩民家にいたんだけど、食料らしきものは一切なかったわ…水道をひねっても水は出ないし…」
律「そっか…。ま、水支給されたってことは…つまりはそういうことか…」
律「でも、本当に和が無事でよかった。な、澪」
澪「うん。本当によかった…唯も…」
紬「でも…喜んでいられないわ」
律「だな。」
3人はしばらくこの体育倉庫に身を隠すことに決めた。
律「でも…残り9人って…」
紬「ええ、間違いないわ」
この中で紬だけ、氏んだ生徒をチェックしていた。地図の隣の名簿に。
澪「3人で合わせて、パン6個…水はまだたくさんあるけど…」
律「あー腹減ったなぁ…」
澪「我慢しろ律」
律「わーかってるって。でも明後日までもつかどうか…」
紬「私、昨晩民家にいたんだけど、食料らしきものは一切なかったわ…水道をひねっても水は出ないし…」
律「そっか…。ま、水支給されたってことは…つまりはそういうことか…」
律「でも、本当に和が無事でよかった。な、澪」
澪「うん。本当によかった…唯も…」
紬「でも…喜んでいられないわ」
律「だな。」
3人はしばらくこの体育倉庫に身を隠すことに決めた。
律「でも…残り9人って…」
紬「ええ、間違いないわ」
この中で紬だけ、氏んだ生徒をチェックしていた。地図の隣の名簿に。
285: 2010/06/03(木) 01:26:42.35 ID:rm15VqWo0
澪「そんな…もう、29人も…っ」
律「…」
紬「残ってるのは私たち3人と、和ちゃん唯ちゃん。あと、立花さん仁科さん槇さん北村さん」
律「そして北村さんと仁科さんは…」
紬「ゲームに乗っている…」
律「クソっ!!」
澪「でもっ、ゲームに乗ってるのは北村さんと仁科さんだけかな…」
律「だといいけど…いや、よくないか…」
紬「立花さん、槇さん…」
澪「律、みんなと仲いいじゃないか。新学期早々みんなに話しかけてたし…」
律「あー、うんにゃでも…2人ともそんなにしゃべったことないからなぁ…」
紬「祈るしかないわ…」
澪「うん…」
律「…」
紬「残ってるのは私たち3人と、和ちゃん唯ちゃん。あと、立花さん仁科さん槇さん北村さん」
律「そして北村さんと仁科さんは…」
紬「ゲームに乗っている…」
律「クソっ!!」
澪「でもっ、ゲームに乗ってるのは北村さんと仁科さんだけかな…」
律「だといいけど…いや、よくないか…」
紬「立花さん、槇さん…」
澪「律、みんなと仲いいじゃないか。新学期早々みんなに話しかけてたし…」
律「あー、うんにゃでも…2人ともそんなにしゃべったことないからなぁ…」
紬「祈るしかないわ…」
澪「うん…」
287: 2010/06/03(木) 01:27:44.96 ID:rm15VqWo0
律「和が探知機で唯を見つけてたら最高だな…」
澪「えっ?」
紬「そうすれば私たち3人の事も見つけられれば、5人合流できるわね」
澪「そうだな…」
律「それを祈ろう…最後に唯に会いたい」
紬「そうね」
澪「うん…」
ぱららららららららっ
一同「!?」
律「この音っ!!」
澪「あの時の!!お昼に聞いたあの音っ!!」
紬「マシンガンだわっ!!きっと…」
律「なにっ!?」
紬「考えられるのはマシンガンしかないわ…」
律「マシンガンって…あの…?」
澪「えっ?」
紬「そうすれば私たち3人の事も見つけられれば、5人合流できるわね」
澪「そうだな…」
律「それを祈ろう…最後に唯に会いたい」
紬「そうね」
澪「うん…」
ぱららららららららっ
一同「!?」
律「この音っ!!」
澪「あの時の!!お昼に聞いたあの音っ!!」
紬「マシンガンだわっ!!きっと…」
律「なにっ!?」
紬「考えられるのはマシンガンしかないわ…」
律「マシンガンって…あの…?」
288: 2010/06/03(木) 01:29:02.84 ID:rm15VqWo0
紬「そうよっ!電気消して澪ちゃん!!」
澪「わっ…わかった!」
澪は倉庫の電気を消した。
明かりで中に人がいることがばれてしまうかもしれないからだ。
律「マシンガンだとすると…一体誰が…っ!」
紬「北村さんはマシンガンじゃなかったわよね?」
澪「ごめん…見てない」
紬は澪に聞いたが、澪は怖くて北村の方など見ていられなかった為、わかるはずもなかった。
律「ああ、確かにただの拳銃だった。あたしはあいつと撃ち合ったんだ。この目で見た」
紬「だとすると…あれは…槇さんか、立花さんっ!?」
律「そういうことになるな…」
澪「ちょ…ちょっと律っ!!こっち来るっ!!」
律「……っ」
紬「2人とも、絶対に音をたてないで!」
紬は小声で強く言った。
澪「わっ…わかった!」
澪は倉庫の電気を消した。
明かりで中に人がいることがばれてしまうかもしれないからだ。
律「マシンガンだとすると…一体誰が…っ!」
紬「北村さんはマシンガンじゃなかったわよね?」
澪「ごめん…見てない」
紬は澪に聞いたが、澪は怖くて北村の方など見ていられなかった為、わかるはずもなかった。
律「ああ、確かにただの拳銃だった。あたしはあいつと撃ち合ったんだ。この目で見た」
紬「だとすると…あれは…槇さんか、立花さんっ!?」
律「そういうことになるな…」
澪「ちょ…ちょっと律っ!!こっち来るっ!!」
律「……っ」
紬「2人とも、絶対に音をたてないで!」
紬は小声で強く言った。
293: 2010/06/03(木) 01:31:33.73 ID:rm15VqWo0
瀧「ひぃっ!!」
振り返るとそこには立花が立っていた。
また反射的に銃を構えたが、トリガーを引く寸前で止まった。
瀧「姫子っ!?」
立花「しょうがないよね…こんな状況だもん…怖かったでしょう…エリ」
瀧「姫子…」
立花「そう、こんな状況だから、仕方ない…」
すうっと瀧に向けて銃を構えた。
瀧「えっ?」
立花「頃しても仕方ないよね…」
パンッ―。
瀧のおでこに赤く丸い点が付いた。
立花「ごめんね、エリ。でも他の奴頃す手間が省けたわ。ありがと」
【22番 瀧 エリ、28番 野中 春子、35番 藤原 みづき 氏亡 残り9人】
振り返るとそこには立花が立っていた。
また反射的に銃を構えたが、トリガーを引く寸前で止まった。
瀧「姫子っ!?」
立花「しょうがないよね…こんな状況だもん…怖かったでしょう…エリ」
瀧「姫子…」
立花「そう、こんな状況だから、仕方ない…」
すうっと瀧に向けて銃を構えた。
瀧「えっ?」
立花「頃しても仕方ないよね…」
パンッ―。
瀧のおでこに赤く丸い点が付いた。
立花「ごめんね、エリ。でも他の奴頃す手間が省けたわ。ありがと」
【22番 瀧 エリ、28番 野中 春子、35番 藤原 みづき 氏亡 残り9人】
296: 2010/06/03(木) 01:32:44.17 ID:rm15VqWo0
草むらの向こうに1人の人影が見えた。
律「暗くて見えない…もうちょっと右にっ!!」
澪「いっいま、マシンガンを撃ったってことは…誰かがまた殺されたってこと…?」
紬「その可能性は十分にあるわ。」
ぱらららららららららっ!
澪「ひっ!!」
律「あっ!」
今のマシンガンを放った時の閃光で一瞬、ほんの一瞬だが、見えた。
マシンガンを放った人物の顔が見えた。
律「見えた…」
紬「ええ…」
律と紬には確認できた。その人物が、立花姫子であることを。
律「立花さんだ…っ」
澪「えっ!?」
紬「間違いないわ…見えてしまったわ…」
そんな事を話しているうちに、人影は消えてしまった。
律「暗くて見えない…もうちょっと右にっ!!」
澪「いっいま、マシンガンを撃ったってことは…誰かがまた殺されたってこと…?」
紬「その可能性は十分にあるわ。」
ぱらららららららららっ!
澪「ひっ!!」
律「あっ!」
今のマシンガンを放った時の閃光で一瞬、ほんの一瞬だが、見えた。
マシンガンを放った人物の顔が見えた。
律「見えた…」
紬「ええ…」
律と紬には確認できた。その人物が、立花姫子であることを。
律「立花さんだ…っ」
澪「えっ!?」
紬「間違いないわ…見えてしまったわ…」
そんな事を話しているうちに、人影は消えてしまった。
298: 2010/06/03(木) 01:34:07.11 ID:rm15VqWo0
紬「向こうに行ったわ…」
律「いや、まだ安心できないぞっ!」
紬「こっちに来る可能性があるわ!」
澪「どっどどどどうするんだよ!!」
律「しっ…黙ってろっ」
向こうに行ったと見せかけてこっちに来る場合も十分に考えられた。律は警戒した。
しかし、5分くらい待ってみたが立花は戻ってこなかった。
律「もう…平気そうだな…」
紬「でも、電気をつけるのは危険すぎるわ。懐中電灯を使いましょう。3本あれば十分持つわ」
律「そうだな…」
澪「立花さん…冷静で大人っぽい子だったのに…ううっ」
律「言ったろ…このゲームじゃ誰がどうなろうとおかしくない。そういうゲームなんだっ」
紬「そうね。しかし、今誰かが殺されたとなると残っているのは8人ってことになるわ」
律「あたしら3人、立花さんに………。あっ!!」
律は何かに気が付いた。
紬「そうよ…今殺されたのが…唯ちゃんか和ちゃんっていう可能性も無きにしも非ずだわ…っ」
律「いや、まだ安心できないぞっ!」
紬「こっちに来る可能性があるわ!」
澪「どっどどどどうするんだよ!!」
律「しっ…黙ってろっ」
向こうに行ったと見せかけてこっちに来る場合も十分に考えられた。律は警戒した。
しかし、5分くらい待ってみたが立花は戻ってこなかった。
律「もう…平気そうだな…」
紬「でも、電気をつけるのは危険すぎるわ。懐中電灯を使いましょう。3本あれば十分持つわ」
律「そうだな…」
澪「立花さん…冷静で大人っぽい子だったのに…ううっ」
律「言ったろ…このゲームじゃ誰がどうなろうとおかしくない。そういうゲームなんだっ」
紬「そうね。しかし、今誰かが殺されたとなると残っているのは8人ってことになるわ」
律「あたしら3人、立花さんに………。あっ!!」
律は何かに気が付いた。
紬「そうよ…今殺されたのが…唯ちゃんか和ちゃんっていう可能性も無きにしも非ずだわ…っ」
300: 2010/06/03(木) 01:36:12.56 ID:rm15VqWo0
北村の背後を不意打ちで仕留めたのは立花だった。
律たちが見たのは間違いではなかったのだ。
幸運にも紬の悪い予感は外れた。殺されたのは唯たちではなかった。
仰向けに倒れた北村に追い打ちの発砲。
体中に無数の穴が開いた。
立花は長い前髪をかき上げながら北村の荷物を手に取った。
立花「銃1丁だけ…か…。使えない子」
デイパックに入っていた最後の1個らしいパンを奪うと
律たちがいる体育倉庫の方ではなく、逆の方向の民家のある方へ消えて行った。
【7番 北村 静香 氏亡 残り8人】
律たちが見たのは間違いではなかったのだ。
幸運にも紬の悪い予感は外れた。殺されたのは唯たちではなかった。
仰向けに倒れた北村に追い打ちの発砲。
体中に無数の穴が開いた。
立花は長い前髪をかき上げながら北村の荷物を手に取った。
立花「銃1丁だけ…か…。使えない子」
デイパックに入っていた最後の1個らしいパンを奪うと
律たちがいる体育倉庫の方ではなく、逆の方向の民家のある方へ消えて行った。
【7番 北村 静香 氏亡 残り8人】
302: 2010/06/03(木) 01:37:49.63 ID:rm15VqWo0
和と唯はパンを食べながら民家の一室に隠れるように座っていた。
唯「みんな無事なんだね…よかった…」
和「ええ、だから夜が明ける前にコレで3人を探しに行きましょう」
唯「うん!!やっぱり和ちゃん頼りになるなぁ」
ピッピッ
和「!!」
唯「ほえ?どうしたの?和ちゃん」
和「誰か来るわ…静かに」
唯「りっちゃんたちかもしれないよ!」
和「それなないわ。律たちは3人で行動してるはず。そこにいる子は1人だわ」
唯「誰だろう…」
和「シッ―」
ガラガラ―
和「嘘っ!!入ってきたわ」
唯「え??なになに??」
唯「みんな無事なんだね…よかった…」
和「ええ、だから夜が明ける前にコレで3人を探しに行きましょう」
唯「うん!!やっぱり和ちゃん頼りになるなぁ」
ピッピッ
和「!!」
唯「ほえ?どうしたの?和ちゃん」
和「誰か来るわ…静かに」
唯「りっちゃんたちかもしれないよ!」
和「それなないわ。律たちは3人で行動してるはず。そこにいる子は1人だわ」
唯「誰だろう…」
和「シッ―」
ガラガラ―
和「嘘っ!!入ってきたわ」
唯「え??なになに??」
304: 2010/06/03(木) 01:39:06.39 ID:rm15VqWo0
和「そうか…!!雨で地面が…それで…迂闊だったわ…」
唯「え?どゆこと?」
和「足跡よ。私たちの足跡で中に誰かいるって推測したのよ」
唯「なるほど!」
和「行くわよ唯…ここの庭から脱出するわよ!」
唯「わかった!」
ガサガサ―
和「!!」
唯の持っていたパンのビニールの袋。
本来なら気付かないような小さな音だが、それはこの静かな民家の中では大きな音と化す。
和「走ってっ!!唯!!」
唯「えっでもギー太g…」
ガラガラッ―
勢い良く襖が開いた。
そこに立っていたのは仁科だった。
和「っ!!仁科さん!!」
唯「え?どゆこと?」
和「足跡よ。私たちの足跡で中に誰かいるって推測したのよ」
唯「なるほど!」
和「行くわよ唯…ここの庭から脱出するわよ!」
唯「わかった!」
ガサガサ―
和「!!」
唯の持っていたパンのビニールの袋。
本来なら気付かないような小さな音だが、それはこの静かな民家の中では大きな音と化す。
和「走ってっ!!唯!!」
唯「えっでもギー太g…」
ガラガラッ―
勢い良く襖が開いた。
そこに立っていたのは仁科だった。
和「っ!!仁科さん!!」
308: 2010/06/03(木) 01:40:59.82 ID:rm15VqWo0
高橋から聞いていた要注意人物―仁科楓…っ!!もちろん唯も仁科が要注意人物なのは先ほど和から聞かされていた。
和「唯!!」
唯「和ちゃん行って!!」
和「えっ!?」
唯「早く!!走って!!」
和は今までにないほどの唯の真面目な声を聞いて反射的に体が動いた。
庭を出て走り出した。
仁科は唯ではなく、逃げた和の方へ銃を向けた。
唯「こらーっ!!だめっ!!」
仁科「…?」
トリガーにかかった指は止まった。
唯「駄目だよ、楓ちゃん。そんな危ないもの使っちゃ…」
仁科「私は生き残って家に帰るの!邪魔しないでっ!」
唯「私だっておうちに帰りたいよ…でもそんな友達にピストル向けたりしないよ…」
仁科「うるさいっ!!」
唯「あわわわわ…」
和「唯!!」
唯「和ちゃん行って!!」
和「えっ!?」
唯「早く!!走って!!」
和は今までにないほどの唯の真面目な声を聞いて反射的に体が動いた。
庭を出て走り出した。
仁科は唯ではなく、逃げた和の方へ銃を向けた。
唯「こらーっ!!だめっ!!」
仁科「…?」
トリガーにかかった指は止まった。
唯「駄目だよ、楓ちゃん。そんな危ないもの使っちゃ…」
仁科「私は生き残って家に帰るの!邪魔しないでっ!」
唯「私だっておうちに帰りたいよ…でもそんな友達にピストル向けたりしないよ…」
仁科「うるさいっ!!」
唯「あわわわわ…」
311: 2010/06/03(木) 01:42:14.69 ID:rm15VqWo0
和は民家を出て50mくらい走った。
雨の中、メガネに雫がついて前が非常に見づらかったが全力で走った。
和「はぁ…はぁ…(唯はっ!?)」
後ろを振り向くと、そこには唯はいなかった。
和「えっ?ちょっと…そんな…」
和「嘘…なんで…」
戻るに戻れないこの状況に、和はどうすることもできなかった。
2人とも丸腰な以上、太刀打ちできない。そのくらい唯でもわかっていた。
唯は、仁科の説得を試みたのだ。
どうすることもできない和はその場に立ち尽くしていた。
雨の中、メガネに雫がついて前が非常に見づらかったが全力で走った。
和「はぁ…はぁ…(唯はっ!?)」
後ろを振り向くと、そこには唯はいなかった。
和「えっ?ちょっと…そんな…」
和「嘘…なんで…」
戻るに戻れないこの状況に、和はどうすることもできなかった。
2人とも丸腰な以上、太刀打ちできない。そのくらい唯でもわかっていた。
唯は、仁科の説得を試みたのだ。
どうすることもできない和はその場に立ち尽くしていた。
315: 2010/06/03(木) 01:43:02.67 ID:rm15VqWo0
民家の縁側には唯。 襖の前には仁科。
仁科は唯に銃を向けた。
唯、絶対絶命。
唯「(和ちゃん逃げられたかな…)」
しかし唯は和の事を考えていた。
ちゃんとこの民家から脱出できたか。
仁科「ごめんね…平沢さん」
唯「うっ…」
唯は氏を覚悟した。怖くて悲鳴もあげたかった。
だが、我慢した。和に心配をかけたくない。その一心で。
唯「(今まで散々心配かけてきたから)」
唯「(ごめんね…和ちゃん…ありがとう…)」
唯「ううっ!!」
唯の目からは涙がこぼれていた。
仁科は唯に銃を向けた。
唯、絶対絶命。
唯「(和ちゃん逃げられたかな…)」
しかし唯は和の事を考えていた。
ちゃんとこの民家から脱出できたか。
仁科「ごめんね…平沢さん」
唯「うっ…」
唯は氏を覚悟した。怖くて悲鳴もあげたかった。
だが、我慢した。和に心配をかけたくない。その一心で。
唯「(今まで散々心配かけてきたから)」
唯「(ごめんね…和ちゃん…ありがとう…)」
唯「ううっ!!」
唯の目からは涙がこぼれていた。
320: 2010/06/03(木) 01:44:42.16 ID:rm15VqWo0
仁科「ひっっ!!」
唯「えっ?」
仁科は何かに気付くと素早く部屋を出た。
唯などそっちのけで。
唯「え…?楓ちゃん…?」
唯「あ、あれ?」
縁側に立っていたため、唯は雨の音のせいでその気配に気づかなかった。
「大丈夫?平沢さん!」
唯は後ろを振り向いた。
そこに立っていたのは、ロングヘアにゆるいパーマをかけた明るい髪。
ミニスカートにルーズソックス。
特徴的な長い前髪、雨に濡れた美しいその姿。
そう―。
立花「よかった…無事みたいね。」
唯「ひ…姫子ちゃん…っ!!」
唯「えっ?」
仁科は何かに気付くと素早く部屋を出た。
唯などそっちのけで。
唯「え…?楓ちゃん…?」
唯「あ、あれ?」
縁側に立っていたため、唯は雨の音のせいでその気配に気づかなかった。
「大丈夫?平沢さん!」
唯は後ろを振り向いた。
そこに立っていたのは、ロングヘアにゆるいパーマをかけた明るい髪。
ミニスカートにルーズソックス。
特徴的な長い前髪、雨に濡れた美しいその姿。
そう―。
立花「よかった…無事みたいね。」
唯「ひ…姫子ちゃん…っ!!」
323: 2010/06/03(木) 01:46:20.37 ID:rm15VqWo0
片手にマシンガンを持った立花姫子が立っていた。
唯「姫子ちゃん!!どうしてっ!」
立花「大きな声が聞こえたから…」
唯「ありがとう…助かったよう…」
唯は涙を拭きながら言った。
それに対し、立花は優しい笑顔を見せた。
立花「やっと会えた…っ」
唯「え?なぁに?」
立花「ううん、なんでもない。もう大丈夫!平沢さんは私が守るからっ!」
唯「あっ!和ちゃん!!」
立花「真鍋さん?彼女なら大丈夫よ。走って北の方に逃げて行った所を見たわ」
唯「本当!?…よかったぁ……無事なんだね和ちゃん」
立花「後で2人で探しに行きましょう」
唯「うんっ!ありがとう姫子ちゃん!」
立花が和を見たというのは全くの嘘だった。和など見てもいない。
無事かどうかも知らない。今はとにかく唯と2人きりになりたかった。
唯「姫子ちゃん!!どうしてっ!」
立花「大きな声が聞こえたから…」
唯「ありがとう…助かったよう…」
唯は涙を拭きながら言った。
それに対し、立花は優しい笑顔を見せた。
立花「やっと会えた…っ」
唯「え?なぁに?」
立花「ううん、なんでもない。もう大丈夫!平沢さんは私が守るからっ!」
唯「あっ!和ちゃん!!」
立花「真鍋さん?彼女なら大丈夫よ。走って北の方に逃げて行った所を見たわ」
唯「本当!?…よかったぁ……無事なんだね和ちゃん」
立花「後で2人で探しに行きましょう」
唯「うんっ!ありがとう姫子ちゃん!」
立花が和を見たというのは全くの嘘だった。和など見てもいない。
無事かどうかも知らない。今はとにかく唯と2人きりになりたかった。
327: 2010/06/03(木) 01:48:37.72 ID:rm15VqWo0
立花「ここを離れましょう。私みたく今の声で誰かが来るかもしれない」
唯「わかった!荷物をまとめるから待ってて!」
そう言うと唯は荷物をまとめ、ギターを背負った。
立花「行こう」
唯「うんっ!」
立花はなぜ唯と会いたかったか。それは―
立花姫子は所謂「レOビアン」であった。
自分がこのレOビアンだと気付いたのは高校になってからだった。1年の時の学園祭、軽音楽部のライブの時。
ステージ上に一際目立つ美しい女性がギターを弾いていた。それが平沢唯だった。
彼女は一目ぼれをした。寝ても覚めても毎日唯のことばかり考えていた。
気付けば唯の姿を想像して自慰行為も行うようになっていた。
私は平沢唯が好き。そう思えば思うほど唯への好意は増していった。
3年生になった時、初めて唯と同じクラスになった。彼女は興奮した。1年間一緒にいられる。
しかも、あろうことか席替えの時のクジ引きで、唯の隣を勝ち取ったのだった。
彼女はもう、授業に集中できないほどに唯を意識していた。
いつか告白しよう。駄目でもいい。自分の思いを伝えたかった。
しかし、新学期が始まって約1か月。
3年2組は、このふざけたゲームの対象クラスとなってしまった。
唯「わかった!荷物をまとめるから待ってて!」
そう言うと唯は荷物をまとめ、ギターを背負った。
立花「行こう」
唯「うんっ!」
立花はなぜ唯と会いたかったか。それは―
立花姫子は所謂「レOビアン」であった。
自分がこのレOビアンだと気付いたのは高校になってからだった。1年の時の学園祭、軽音楽部のライブの時。
ステージ上に一際目立つ美しい女性がギターを弾いていた。それが平沢唯だった。
彼女は一目ぼれをした。寝ても覚めても毎日唯のことばかり考えていた。
気付けば唯の姿を想像して自慰行為も行うようになっていた。
私は平沢唯が好き。そう思えば思うほど唯への好意は増していった。
3年生になった時、初めて唯と同じクラスになった。彼女は興奮した。1年間一緒にいられる。
しかも、あろうことか席替えの時のクジ引きで、唯の隣を勝ち取ったのだった。
彼女はもう、授業に集中できないほどに唯を意識していた。
いつか告白しよう。駄目でもいい。自分の思いを伝えたかった。
しかし、新学期が始まって約1か月。
3年2組は、このふざけたゲームの対象クラスとなってしまった。
330: 2010/06/03(木) 01:50:48.32 ID:rm15VqWo0
このゲームのルールを把握した瞬間、立花は心に決めた。
いずれ氏ぬ。
氏んでしまうのならば…唯を…
誰にも邪魔されない2人きりになったところで…
唯で性欲を満たす
真っ先にこれを思いついた。
そして、十分に性欲を満たし、満足したところで…
唯を頃し、優勝者となり家に帰る。やはり自分の命は惜しい。
そう決めた立花は、自らこのゲームに参加することを決意した。
幸運にも、いくらでも脅しが効く銃を手に入れた立花は怖いものなどなかった。
銃さえあれば唯がどんなに抵抗しようと静められる。
問題は2人きりになるまで生き残れるか。だったが、ここまで順調に来ている。
残り6人…全員殺せば…念願が叶う。
いずれ氏ぬ。
氏んでしまうのならば…唯を…
誰にも邪魔されない2人きりになったところで…
唯で性欲を満たす
真っ先にこれを思いついた。
そして、十分に性欲を満たし、満足したところで…
唯を頃し、優勝者となり家に帰る。やはり自分の命は惜しい。
そう決めた立花は、自らこのゲームに参加することを決意した。
幸運にも、いくらでも脅しが効く銃を手に入れた立花は怖いものなどなかった。
銃さえあれば唯がどんなに抵抗しようと静められる。
問題は2人きりになるまで生き残れるか。だったが、ここまで順調に来ている。
残り6人…全員殺せば…念願が叶う。
407: 2010/06/03(木) 03:48:11.29 ID:rm15VqWo0
確認できてないけど、完成しました遅くなってごめん!!
409: 2010/06/03(木) 03:49:01.17 ID:rm15VqWo0
和は道の真ん中に立ち尽くしていた。
雨に打たれ…
しかしその時っ!
前の交差点を仁科楓が走って通り過ぎて行った
和「えっ?仁科さん?」
和「唯…唯っ!!」
和は走って先ほどの民家に戻った。
玄関を入ってすぐ左の部屋…
和「えっ…?」
そこには…何もなかった。
和「あれ!?確かにこの家のはずっ!」
間違いない。襖は開きっぱなし。玄関を見ると濡れた足跡が。
和「唯…どこ行ったの…?無事なのっ!?」
和は、また唯がここに戻ってくることを信じて、この民家に滞在することを決意した。
雨に打たれ…
しかしその時っ!
前の交差点を仁科楓が走って通り過ぎて行った
和「えっ?仁科さん?」
和「唯…唯っ!!」
和は走って先ほどの民家に戻った。
玄関を入ってすぐ左の部屋…
和「えっ…?」
そこには…何もなかった。
和「あれ!?確かにこの家のはずっ!」
間違いない。襖は開きっぱなし。玄関を見ると濡れた足跡が。
和「唯…どこ行ったの…?無事なのっ!?」
和は、また唯がここに戻ってくることを信じて、この民家に滞在することを決意した。
410: 2010/06/03(木) 03:49:56.21 ID:rm15VqWo0
仁科「くそ…!クソッ!!」
雨の中、仁科は目的もなく走っていた。
仁科「あんなライフルみたいな銃にかなうわけがない…こっちは拳銃1丁しかないのに…」
仁科は西園寺戦で使いきってしまったように思えたが、
途中、久遠円の氏体を見つけ奇跡的に9㎜口径の弾丸をゲットした。
靴下や服がぬれることをお構いなしに走っていた仁科の足が止まる
仁科「……っ!!」
ぬうっと交差点から現れたのは槇千鶴だった。
仁科「槇っ…!?」
槇はショットガンで久遠円を撃ち頃している。
彼女はこのゲームが始まってから頭がおかしくなってしまっていた。
槇「私は家に帰るの。お母さんがシチュー作って待ってるんだって。」
仁科「うるさい!氏ね!」
槇「っはは!!」
バアン!!!
槇の方が早かった。ショットガンの散弾は仁科の右下半身に数発命中した。
雨の中、仁科は目的もなく走っていた。
仁科「あんなライフルみたいな銃にかなうわけがない…こっちは拳銃1丁しかないのに…」
仁科は西園寺戦で使いきってしまったように思えたが、
途中、久遠円の氏体を見つけ奇跡的に9㎜口径の弾丸をゲットした。
靴下や服がぬれることをお構いなしに走っていた仁科の足が止まる
仁科「……っ!!」
ぬうっと交差点から現れたのは槇千鶴だった。
仁科「槇っ…!?」
槇はショットガンで久遠円を撃ち頃している。
彼女はこのゲームが始まってから頭がおかしくなってしまっていた。
槇「私は家に帰るの。お母さんがシチュー作って待ってるんだって。」
仁科「うるさい!氏ね!」
槇「っはは!!」
バアン!!!
槇の方が早かった。ショットガンの散弾は仁科の右下半身に数発命中した。
412: 2010/06/03(木) 03:51:48.26 ID:rm15VqWo0
仁科「きゃああああっっ!!」
槇「あと…少し…あと少し…」
仁科「こっの…キチOイがっ!」
仁科は激痛をこらえ、槇に銃を向けてすぐさま発砲した。
パンパンパンパンパンパン―
槇「あう」
見事、仁科の放った弾丸は全て槇の腹部に命中した。
パンパンパン!カシュッ!
カチッカチッカチッ―。
槇は奇妙な笑みを浮かべながら膝から倒れて、仰向けに倒れた。
ありったけの弾を撃ち尽くした。
仁科「くっっっそおおおぉぉぉ……立てないっ…」
仁科「痛いっ……くっ…痛い…」
右下半身に被弾したものの、仁科は耐えていた。
しかし、いくら散弾とはいえ銃で撃たれたも同然、大量の血が流れた。
【35番 槇 千鶴 氏亡 残り7人】
槇「あと…少し…あと少し…」
仁科「こっの…キチOイがっ!」
仁科は激痛をこらえ、槇に銃を向けてすぐさま発砲した。
パンパンパンパンパンパン―
槇「あう」
見事、仁科の放った弾丸は全て槇の腹部に命中した。
パンパンパン!カシュッ!
カチッカチッカチッ―。
槇は奇妙な笑みを浮かべながら膝から倒れて、仰向けに倒れた。
ありったけの弾を撃ち尽くした。
仁科「くっっっそおおおぉぉぉ……立てないっ…」
仁科「痛いっ……くっ…痛い…」
右下半身に被弾したものの、仁科は耐えていた。
しかし、いくら散弾とはいえ銃で撃たれたも同然、大量の血が流れた。
【35番 槇 千鶴 氏亡 残り7人】
416: 2010/06/03(木) 03:53:44.60 ID:rm15VqWo0
血と雨が混ざり、仁科の足元は真っ赤になっていた。
仁科「…………終わった」
仁科「もう…無理……。弾…変える気力もないわぁ…」
電柱に体を預け、右下半身を抑える。
仁科「クラクラする………。立ってられないや…」
ぺたんと仁科は電柱に寄りかかりながら尻もちをついた。
仁科「ごめんなさい…。みんな。美帆、優、葵、沙織…」
仁科「痛いよ…もう、氏んじゃうよ…私」
仁科「生き残れなかったかぁ……お母さん、お父さん。ごめんなさい。楓は親不孝しました。」
もう目を開けているのも辛かった。
早く横になって目を閉じたかった。
できれば、いつも自分が寝ているふかふかのベッドで…
仁科「……さよなら」
【27番 仁科 楓 氏亡 残り6人】
仁科「…………終わった」
仁科「もう…無理……。弾…変える気力もないわぁ…」
電柱に体を預け、右下半身を抑える。
仁科「クラクラする………。立ってられないや…」
ぺたんと仁科は電柱に寄りかかりながら尻もちをついた。
仁科「ごめんなさい…。みんな。美帆、優、葵、沙織…」
仁科「痛いよ…もう、氏んじゃうよ…私」
仁科「生き残れなかったかぁ……お母さん、お父さん。ごめんなさい。楓は親不孝しました。」
もう目を開けているのも辛かった。
早く横になって目を閉じたかった。
できれば、いつも自分が寝ているふかふかのベッドで…
仁科「……さよなら」
【27番 仁科 楓 氏亡 残り6人】
418: 2010/06/03(木) 03:54:42.34 ID:rm15VqWo0
立花「平沢さんっ!」
唯「なあに?姫子ちゃん」
2人は民家を出て、民家に1つしかなかった傘を相々傘で道を歩いていた。特に目的もなく。
もうここまできたら唯以外のすべての人間を頃す。
誰かと鉢合わせすれば、その人間をこのマシンガンで撃つだけ。
立花「ゆゆゆっゆy」
唯「おん?」
立花「ゆゆゆ唯ちゃん……って呼んでもいいかな…」
唯「いいよー!私もうすでに勝手に姫子ちゃんって呼んでるし!」
立花「ほっ本当!?やった!唯ちゃん!」
唯「ひーめっこちゃん♪」
立花「私たちなんかカップルみたいだね……」
唯「あっ!そうだねぇ…腕組んだりしちゃったりしてっ!ほれっ!」
立花「えっ…ちょ」
唯「あはははじょーだんだよー!姫子ちゃん可愛いー」
唯「なあに?姫子ちゃん」
2人は民家を出て、民家に1つしかなかった傘を相々傘で道を歩いていた。特に目的もなく。
もうここまできたら唯以外のすべての人間を頃す。
誰かと鉢合わせすれば、その人間をこのマシンガンで撃つだけ。
立花「ゆゆゆっゆy」
唯「おん?」
立花「ゆゆゆ唯ちゃん……って呼んでもいいかな…」
唯「いいよー!私もうすでに勝手に姫子ちゃんって呼んでるし!」
立花「ほっ本当!?やった!唯ちゃん!」
唯「ひーめっこちゃん♪」
立花「私たちなんかカップルみたいだね……」
唯「あっ!そうだねぇ…腕組んだりしちゃったりしてっ!ほれっ!」
立花「えっ…ちょ」
唯「あはははじょーだんだよー!姫子ちゃん可愛いー」
420: 2010/06/03(木) 03:55:43.12 ID:rm15VqWo0
立花「もうすぐ12時になるけど、唯ちゃん眠くない?」
唯「うん!へーき!私お昼寝しちゃったんだぁ」
立花「そうなんだ」
2人は目的もなく歩いていると、やがて1つの運動場らしきところにたどり着いた。
唯がいた民家から50mも離れていない。結構近い所に運動場はあった。
こんな見晴らしのいい所は、本来危険な場所である。狙撃される対象となりやすい。
唯「あっ!あそこに部室みたいのがあるよ!あそこ入ろうよ」
立花「そうね、雨も避けられるし」
まだ時間はたくさんあった。
そう、唯と一緒に過ごす時間も。
まだゲームが始まってから1日と少ししか経ってないのだから、
あとまるまる2日はあることになる。
プッ―
立花「あっ…放送の時間だ…」
唯「姫子ちゃん、私地図持ってないんだ…」
立花「大丈夫、私がチェックする」
唯「うん!へーき!私お昼寝しちゃったんだぁ」
立花「そうなんだ」
2人は目的もなく歩いていると、やがて1つの運動場らしきところにたどり着いた。
唯がいた民家から50mも離れていない。結構近い所に運動場はあった。
こんな見晴らしのいい所は、本来危険な場所である。狙撃される対象となりやすい。
唯「あっ!あそこに部室みたいのがあるよ!あそこ入ろうよ」
立花「そうね、雨も避けられるし」
まだ時間はたくさんあった。
そう、唯と一緒に過ごす時間も。
まだゲームが始まってから1日と少ししか経ってないのだから、
あとまるまる2日はあることになる。
プッ―
立花「あっ…放送の時間だ…」
唯「姫子ちゃん、私地図持ってないんだ…」
立花「大丈夫、私がチェックする」
423: 2010/06/03(木) 03:56:47.63 ID:rm15VqWo0
体育倉庫の3人は、隅でこっそり懐中電灯を使い、あまり音を立てないように集まっていた。
懐中電灯はまだ1本目。必要のない時は電源を切っていたから意外と持った。
律「来たな…」
そう言うと3人は地図をデイパックから取り出した。
坂持「おーい、おまえらぁ~元気にやってるか~雨辛いかもだけど頑張れよー!」
どこかの学園ドラマを思い出させるような嫌な声が聞こえてきた。
坂持「まっずは~、氏んだ人~今回の大会はすごいぞぉっ!」
坂持「22番 瀧 エリ、28番 野中 春子、35番 藤原 みづき、7番 北村 静香、27番 仁科 楓、35番 槇 千鶴」
律「なにっ!?こんなに…っ!」
坂持「うらー!!頑張れよ~ラストスパートだっ!」
坂持「次の放送がないことを祈るぞっ!じゃあな~」
プッ―
紬「えっ…」
律「ん?どしたむぎ?」
懐中電灯はまだ1本目。必要のない時は電源を切っていたから意外と持った。
律「来たな…」
そう言うと3人は地図をデイパックから取り出した。
坂持「おーい、おまえらぁ~元気にやってるか~雨辛いかもだけど頑張れよー!」
どこかの学園ドラマを思い出させるような嫌な声が聞こえてきた。
坂持「まっずは~、氏んだ人~今回の大会はすごいぞぉっ!」
坂持「22番 瀧 エリ、28番 野中 春子、35番 藤原 みづき、7番 北村 静香、27番 仁科 楓、35番 槇 千鶴」
律「なにっ!?こんなに…っ!」
坂持「うらー!!頑張れよ~ラストスパートだっ!」
坂持「次の放送がないことを祈るぞっ!じゃあな~」
プッ―
紬「えっ…」
律「ん?どしたむぎ?」
426: 2010/06/03(木) 03:58:04.41 ID:rm15VqWo0
紬「もう…あと残り6人…」
律「えっ?嘘…」
紬「私たち3人、唯ちゃん和ちゃん、立花さん…」
澪「何!?」
律「おいおい…うちら5人vs立花さんってことか…?」
澪「唯と和…っ!大丈夫かな……」
律「5対1でも…こりゃ全然有利じゃねえぞっ…」
仮にこの後、5人合流しても5人の武器は
律=銃、澪=通水カップ、紬=ヌンチャク、和=探知機、唯=ナシ
対する相手、立花姫子は
サブマシンガン、拳銃4丁、スタンガン。
圧倒的不利…っ!!
鉢合わせすると、いくらこっちが5人でも勝ち目はなかった。
律「えっ?嘘…」
紬「私たち3人、唯ちゃん和ちゃん、立花さん…」
澪「何!?」
律「おいおい…うちら5人vs立花さんってことか…?」
澪「唯と和…っ!大丈夫かな……」
律「5対1でも…こりゃ全然有利じゃねえぞっ…」
仮にこの後、5人合流しても5人の武器は
律=銃、澪=通水カップ、紬=ヌンチャク、和=探知機、唯=ナシ
対する相手、立花姫子は
サブマシンガン、拳銃4丁、スタンガン。
圧倒的不利…っ!!
鉢合わせすると、いくらこっちが5人でも勝ち目はなかった。
427: 2010/06/03(木) 03:59:11.34 ID:rm15VqWo0
立花「えっ…?」
唯「どっ…どうしたの?姫子ちゃん」
立花「残ってるのは私たちと、軽音楽部のみんな、あと真鍋さんだけよ」
唯「え……でもみんな…無事だったんだ…良かった…」
立花「そうみたいね」
立花はちっとも嬉しくなかった。
逃がした仁科がてっきり殺ってくれるものだと思っていたからだ。
しかし、仁科が頃したのは槇1人だけ。
立花「(使えない子…)」
唯「ねぇ、姫子ちゃん。最後に皆に会いたいんだ…お願いっ!一緒に探してくれる?」
立花は笑顔を見せた
立花「もちろんっ!」
唯「ありがとう!姫子ちゃん!!」
立花「でもここじゃ濡れちゃうから、あの小屋に入ろ」
唯「うん!」
2人は小屋に向かって歩き始めた。
唯「どっ…どうしたの?姫子ちゃん」
立花「残ってるのは私たちと、軽音楽部のみんな、あと真鍋さんだけよ」
唯「え……でもみんな…無事だったんだ…良かった…」
立花「そうみたいね」
立花はちっとも嬉しくなかった。
逃がした仁科がてっきり殺ってくれるものだと思っていたからだ。
しかし、仁科が頃したのは槇1人だけ。
立花「(使えない子…)」
唯「ねぇ、姫子ちゃん。最後に皆に会いたいんだ…お願いっ!一緒に探してくれる?」
立花は笑顔を見せた
立花「もちろんっ!」
唯「ありがとう!姫子ちゃん!!」
立花「でもここじゃ濡れちゃうから、あの小屋に入ろ」
唯「うん!」
2人は小屋に向かって歩き始めた。
430: 2010/06/03(木) 03:59:56.06 ID:rm15VqWo0
和「みんな!無事なのね!!唯も!!よかった…」
放送で皆の生存を確認すると、立ち上がり玄関に向かった。
和「探しに行かなきゃ…みんなと合流しなきゃ…でも…そう考えると、立花さんが…みんな頃したってことよね…」
和は急いで民家を出た。
皆が立花と遭遇するのはまずい。
一刻も早く5人を見つけ出さなくてはっ!この探知機で
和は外に出ると雨の中、西の運動場の方へ走った。
放送で皆の生存を確認すると、立ち上がり玄関に向かった。
和「探しに行かなきゃ…みんなと合流しなきゃ…でも…そう考えると、立花さんが…みんな頃したってことよね…」
和は急いで民家を出た。
皆が立花と遭遇するのはまずい。
一刻も早く5人を見つけ出さなくてはっ!この探知機で
和は外に出ると雨の中、西の運動場の方へ走った。
432: 2010/06/03(木) 04:01:13.07 ID:rm15VqWo0
律「どうするんだよ!」
紬「落ち着いてりっちゃん、時間はまだあるわ」
律「あるって言っても、唯と和は合流してるかわからないんだぜ!?」
澪「確かに…勝手に合流したものだと思い込んでたな…」
律「2人が立花さんと鉢合わせ……和は探知機があるから平気だとしても唯が…っ」
紬「っ…」
澪「!!」
律「どうした澪!」
澪「人影が見えた…」
紬「本当!?」
澪「今…確かに見えたっ!!」
律「和か!?」
紬は懐中電灯の明かりを消した。
ジャッジャッジャッ―
雨の音のせいで微かにしか聞こえないが足音が近づいてくる。
紬「落ち着いてりっちゃん、時間はまだあるわ」
律「あるって言っても、唯と和は合流してるかわからないんだぜ!?」
澪「確かに…勝手に合流したものだと思い込んでたな…」
律「2人が立花さんと鉢合わせ……和は探知機があるから平気だとしても唯が…っ」
紬「っ…」
澪「!!」
律「どうした澪!」
澪「人影が見えた…」
紬「本当!?」
澪「今…確かに見えたっ!!」
律「和か!?」
紬は懐中電灯の明かりを消した。
ジャッジャッジャッ―
雨の音のせいで微かにしか聞こえないが足音が近づいてくる。
437: 2010/06/03(木) 04:02:39.90 ID:rm15VqWo0
律「ちょっと見てみる」
澪「律!」
律「大丈夫だ。見に行くだけだ」
・・・・・・・
紬「どうだった?」
律「だめだ、雨のせいで全然見えねえ、ただでさえ曇りガラスなのにっ」
紬「ここに入ってきたらどうしよう…」
澪「やだっやだっ!!」
律「そう…来るのが和だという証拠はないっ!」
紬「どうしましょう…」
律「出よう…っっ!」
澪「ここから!?」
律「そうだ!入ってこられる前にっ!」
紬「それしかないわ!!早く!!荷物をまとめてっ!澪ちゃん!」
澪「わっわわかった!」
澪「律!」
律「大丈夫だ。見に行くだけだ」
・・・・・・・
紬「どうだった?」
律「だめだ、雨のせいで全然見えねえ、ただでさえ曇りガラスなのにっ」
紬「ここに入ってきたらどうしよう…」
澪「やだっやだっ!!」
律「そう…来るのが和だという証拠はないっ!」
紬「どうしましょう…」
律「出よう…っっ!」
澪「ここから!?」
律「そうだ!入ってこられる前にっ!」
紬「それしかないわ!!早く!!荷物をまとめてっ!澪ちゃん!」
澪「わっわわかった!」
440: 2010/06/03(木) 04:04:04.67 ID:rm15VqWo0
澪「そおっとだぞ…」
律「わかってるっ!」
律はそっとドアノブに手をかけ、ゆっくりと右に回した。
キイィィという音もなしにそっと扉は開いた。
律「倉庫の裏に回るぞっ!」
澪と紬は静かに頷いた。
律「後ろに回り込んで姿を確認するっ!和だったら声をかける。それで行くぞ!」
紬「わかったわ!」
3人はドアを開けて、右に回り、倉庫の裏に回り込んだ。
律「来たっ!!」
倉庫をまたいで対面にもうその人物はいた。
雨音のおかげで3人の足音がかき消される。
ようやく3人は倉庫の入り口側とは逆のところに着いた。
律が先頭、紬、澪と続く。
初めてその姿を確認したのは、律だった。
律「わかってるっ!」
律はそっとドアノブに手をかけ、ゆっくりと右に回した。
キイィィという音もなしにそっと扉は開いた。
律「倉庫の裏に回るぞっ!」
澪と紬は静かに頷いた。
律「後ろに回り込んで姿を確認するっ!和だったら声をかける。それで行くぞ!」
紬「わかったわ!」
3人はドアを開けて、右に回り、倉庫の裏に回り込んだ。
律「来たっ!!」
倉庫をまたいで対面にもうその人物はいた。
雨音のおかげで3人の足音がかき消される。
ようやく3人は倉庫の入り口側とは逆のところに着いた。
律が先頭、紬、澪と続く。
初めてその姿を確認したのは、律だった。
443: 2010/06/03(木) 04:05:35.60 ID:rm15VqWo0
そこにいたのは1人ではなく2人だった。
律は言葉を失った。
その2人…唯と和ではなかった。
1人は唯だった。後ろ姿だったが、ギターケースで一目瞭然。
修学旅行にギターを持ってきたのは唯だけだった。
もう1人、黒髪のショートヘアとは真逆、明るい髪のロングヘア。
律たち5人の他に生き残っている、ただ1人の敵…っ!
立花姫子だった。
律「!?」
紬「なんでっ!?」
澪「立花さんは…」
律はもう我慢できなかった。
唯が危ない。唯があのマシンガンを持った殺人鬼に殺されるっ!!
律「唯っ!!!逃げろっ!!!」
律は言葉を失った。
その2人…唯と和ではなかった。
1人は唯だった。後ろ姿だったが、ギターケースで一目瞭然。
修学旅行にギターを持ってきたのは唯だけだった。
もう1人、黒髪のショートヘアとは真逆、明るい髪のロングヘア。
律たち5人の他に生き残っている、ただ1人の敵…っ!
立花姫子だった。
律「!?」
紬「なんでっ!?」
澪「立花さんは…」
律はもう我慢できなかった。
唯が危ない。唯があのマシンガンを持った殺人鬼に殺されるっ!!
律「唯っ!!!逃げろっ!!!」
448: 2010/06/03(木) 04:07:32.88 ID:rm15VqWo0
唯「えっ!?」
唯と立花は声のした方を振り返った。
そこには、ずっと会いたかった軽音部の3人の姿っ!!
唯「りっちゃん!!澪ちゃんむぎちゃん!!!」
律「唯っ!!そいつは駄目だっ!!何人も人を頃してる!!一緒にいちゃ駄目だ!!」
立花「ちっ」
立花の舌うちは雨のせいで唯の耳には届かなかった。
律「今すぐ離れろっ!!走れっ!!」
澪「唯っっ!!!」
紬「唯ちゃん!!走って!!」
唯「え?え?みんな!?どうしたの!!」
立花「田井中さん、勘違いしてるわ!私は唯ちゃんを守ろうと―」
律「動くなっ!!」
律は肩に背負っていた鞄とデイパックを地面に落とし、
手に持っていたワルサーPPKを構えた。
唯と立花は声のした方を振り返った。
そこには、ずっと会いたかった軽音部の3人の姿っ!!
唯「りっちゃん!!澪ちゃんむぎちゃん!!!」
律「唯っ!!そいつは駄目だっ!!何人も人を頃してる!!一緒にいちゃ駄目だ!!」
立花「ちっ」
立花の舌うちは雨のせいで唯の耳には届かなかった。
律「今すぐ離れろっ!!走れっ!!」
澪「唯っっ!!!」
紬「唯ちゃん!!走って!!」
唯「え?え?みんな!?どうしたの!!」
立花「田井中さん、勘違いしてるわ!私は唯ちゃんを守ろうと―」
律「動くなっ!!」
律は肩に背負っていた鞄とデイパックを地面に落とし、
手に持っていたワルサーPPKを構えた。
454: 2010/06/03(木) 04:10:59.86 ID:rm15VqWo0
立花「ちょっ…田井中さんっ」
澪「唯!!走れ!!!!」
律「その肩に背負ってるのマシンガンだろ!!そいつで何人も頃してきたっ!あたしたちは見たんだっ!!」
唯「えっ?」
立花「ちが…唯ちゃん、田井中さんは気が動転しておかしくなってるのよ」
いや。
唯はわかっていた。3年間付き合って来た、律の性格くらい。
律がこんな状況でおかしくなるわけがない。律は人一倍気使い屋さんで、気が強い。
こんな状況になっても、リーダーシップを率先して発揮するだろう。
ましてや気の小さい澪も一緒となると。律は必氏で仲間を守るだろう。
軽音部の…部長として―。
唯「姫子ちゃん…」
立花「……」
律「さ、唯っ!こっちに来いっ!!」
律は右手で銃を構え、左手を伸ばした。
澪「唯!!走れ!!!!」
律「その肩に背負ってるのマシンガンだろ!!そいつで何人も頃してきたっ!あたしたちは見たんだっ!!」
唯「えっ?」
立花「ちが…唯ちゃん、田井中さんは気が動転しておかしくなってるのよ」
いや。
唯はわかっていた。3年間付き合って来た、律の性格くらい。
律がこんな状況でおかしくなるわけがない。律は人一倍気使い屋さんで、気が強い。
こんな状況になっても、リーダーシップを率先して発揮するだろう。
ましてや気の小さい澪も一緒となると。律は必氏で仲間を守るだろう。
軽音部の…部長として―。
唯「姫子ちゃん…」
立花「……」
律「さ、唯っ!こっちに来いっ!!」
律は右手で銃を構え、左手を伸ばした。
458: 2010/06/03(木) 04:13:08.69 ID:rm15VqWo0
その時だった―
和「みんなっ!!」
探知機で場所を突き止めた和が運動場の敷地内に入ってきた。
和は、立花と唯が来た逆の方向から来た。
裏から回ってきたのだ。
律の方を向いていた唯は和の方を振り返った。
律「和っ!!」
唯「和ちゃん!!!」
みんなが和に視線が行った次の瞬間―。
パンッ!
和「みんなっ!!」
探知機で場所を突き止めた和が運動場の敷地内に入ってきた。
和は、立花と唯が来た逆の方向から来た。
裏から回ってきたのだ。
律の方を向いていた唯は和の方を振り返った。
律「和っ!!」
唯「和ちゃん!!!」
みんなが和に視線が行った次の瞬間―。
パンッ!
461: 2010/06/03(木) 04:14:29.11 ID:rm15VqWo0
立花は左手から、まるでマジックのように銃を出し、和に向かって発砲した。
和「ぐうううっ」
立花の放った弾丸は和の胸に命中した。
和はその場に崩れ落ちた。
唯「え…?」
律「和っ!!」
澪「和ぁっ!!」
紬「和ちゃんっ!!」
唯「え?和ちゃん…?」
和「ぐうううっ」
立花の放った弾丸は和の胸に命中した。
和はその場に崩れ落ちた。
唯「え…?」
律「和っ!!」
澪「和ぁっ!!」
紬「和ちゃんっ!!」
唯「え?和ちゃん…?」
466: 2010/06/03(木) 04:16:50.90 ID:rm15VqWo0
唯「なんで…なんで…」
立花「唯ちゃん…私は―」
唯「来ないでっ!!!」
唯「なんでっ!なんで撃ったの!!!」
立花「だからっ、唯ちゃんを守ろうと…悪い敵から」
唯「和ちゃんは悪くない!!!敵なんかじゃないっ!!」
パンッ!
立花「え…」
律の放った弾丸は立花の右肩をかすめた。
律「唯!!逃げろっ」
唯「ふえええええええええええ和ちゃあああああん」
唯「起きてよ!ねえってばあ!!!」
澪「唯っ!!早くっ!!」
立花「……いっっ」
律「動くなっ!!」
立花「唯ちゃん…私は―」
唯「来ないでっ!!!」
唯「なんでっ!なんで撃ったの!!!」
立花「だからっ、唯ちゃんを守ろうと…悪い敵から」
唯「和ちゃんは悪くない!!!敵なんかじゃないっ!!」
パンッ!
立花「え…」
律の放った弾丸は立花の右肩をかすめた。
律「唯!!逃げろっ」
唯「ふえええええええええええ和ちゃあああああん」
唯「起きてよ!ねえってばあ!!!」
澪「唯っ!!早くっ!!」
立花「……いっっ」
律「動くなっ!!」
468: 2010/06/03(木) 04:18:42.18 ID:rm15VqWo0
立花「……ろす…」
律「?」
立花「頃す…みんな…全員…」
立花「せっかく唯ちゃんと二人で…」
律「動くなっていってんだろおおお!!」
立花「殺おおおおおおおおす!!!!」
澪「ひっ!!」
銃口は律ではなく澪に向けられた。
律「澪ッ!!」
紬「澪ちゃんっっ」
パァンッぱらららららら―
紬「ううううううううううううううううううう」
澪「むぎっ!!」
立花「があああっ!!」
律「この野郎っ!」
律「?」
立花「頃す…みんな…全員…」
立花「せっかく唯ちゃんと二人で…」
律「動くなっていってんだろおおお!!」
立花「殺おおおおおおおおす!!!!」
澪「ひっ!!」
銃口は律ではなく澪に向けられた。
律「澪ッ!!」
紬「澪ちゃんっっ」
パァンッぱらららららら―
紬「ううううううううううううううううううう」
澪「むぎっ!!」
立花「があああっ!!」
律「この野郎っ!」
470: 2010/06/03(木) 04:19:38.09 ID:rm15VqWo0
律が撃った弾は立花の右下腹部へ
立花が撃った弾は約10発近く、紬の体に突き刺さった。
澪「むぎ!!!大丈夫かむぎっっ!!」
紬はそのまま膝を付き仰向けに倒れた。
律「この野郎!!!頃すっ!!!」
立花はうつぶせに倒れこんでいた。律はそれを確認してから紬に駆け寄った。
律「大丈夫かむぎ!」
唯「……むぎちゃんっ!」
紬「…もうダメみたい…」
澪「むぎ…なんで…っ」
紬「澪ちゃんごめんね…。昨日、校舎を出たとき…ふぅっ…
澪ちゃんを置いて逃げたり…ううっ…して…」
澪「まだ言ってるのかよむぎ!!!そのことはもういいって!!!」
紬「その……ぅっ…お詫び」
律「むぎ…」
澪「なんでだよ!!!むぎっ!氏ぬな!!!むぎっ!!!」
立花が撃った弾は約10発近く、紬の体に突き刺さった。
澪「むぎ!!!大丈夫かむぎっっ!!」
紬はそのまま膝を付き仰向けに倒れた。
律「この野郎!!!頃すっ!!!」
立花はうつぶせに倒れこんでいた。律はそれを確認してから紬に駆け寄った。
律「大丈夫かむぎ!」
唯「……むぎちゃんっ!」
紬「…もうダメみたい…」
澪「むぎ…なんで…っ」
紬「澪ちゃんごめんね…。昨日、校舎を出たとき…ふぅっ…
澪ちゃんを置いて逃げたり…ううっ…して…」
澪「まだ言ってるのかよむぎ!!!そのことはもういいって!!!」
紬「その……ぅっ…お詫び」
律「むぎ…」
澪「なんでだよ!!!むぎっ!氏ぬな!!!むぎっ!!!」
472: 2010/06/03(木) 04:21:09.77 ID:rm15VqWo0
紬「ありがとう……みんな…みんなに会えて…楽しかったわ…」
そう最後にはっきり言うと紬は息を引き取った。
澪「おい!!むぎ!!しっかりしろむぎっっ!!!」
唯「うううううう……うわあああああああああああああああああああん」
唯「なんで!!!!なんでみんな!!!うわああああああああてwsrdychぐvjkbln」
律「唯っ!こっちに来い!!」
唯「和ちゃん…和ちゃん置いて行けないよ!!!和ちゃん!!!起きて!!ねえってば!!!」
澪「ううっ……ううううううううう…むぎぃ…」
律「くそっ!むぎっ・・・っ!!!」
澪「うわあああああああああああああああああああああん」
律「落ち着け澪!」
澪「私のせい・・・私のせいでむぎが!!ひっぐうっ・・・むぎぃ・・・・」
律「澪落ち着け!お前のせいじゃない!」
澪「やだ!!やだああああ!!!もうこんなのやだあああああああああああうわあああああああああああああん」
バァン―。
そう最後にはっきり言うと紬は息を引き取った。
澪「おい!!むぎ!!しっかりしろむぎっっ!!!」
唯「うううううう……うわあああああああああああああああああああん」
唯「なんで!!!!なんでみんな!!!うわああああああああてwsrdychぐvjkbln」
律「唯っ!こっちに来い!!」
唯「和ちゃん…和ちゃん置いて行けないよ!!!和ちゃん!!!起きて!!ねえってば!!!」
澪「ううっ……ううううううううう…むぎぃ…」
律「くそっ!むぎっ・・・っ!!!」
澪「うわあああああああああああああああああああああん」
律「落ち着け澪!」
澪「私のせい・・・私のせいでむぎが!!ひっぐうっ・・・むぎぃ・・・・」
律「澪落ち着け!お前のせいじゃない!」
澪「やだ!!やだああああ!!!もうこんなのやだあああああああああああうわあああああああああああああん」
バァン―。
474: 2010/06/03(木) 04:22:35.42 ID:rm15VqWo0
律「……え?」
澪「ぐううううううううううううう…」
律「!?」
後ろを振り返るとそこにはS&Wを持った立花姫子がいた。
そこから放たれた38口径の弾丸は澪の後頭部やや下を直撃。
律「澪っっ!!」
澪はもう動かなかった。
立花「・・・」
バァン!!
律「ひっ!!があっ!!!」
またしても38口径の弾は律の鎖骨の上をかすめた。
律「ぎゃあっ!!熱っ!!うあああっ!!」
バン!!バン!!バァン!!
律「いやっ!!!」
唯「りっちゃんっっ!!!」
澪「ぐううううううううううううう…」
律「!?」
後ろを振り返るとそこにはS&Wを持った立花姫子がいた。
そこから放たれた38口径の弾丸は澪の後頭部やや下を直撃。
律「澪っっ!!」
澪はもう動かなかった。
立花「・・・」
バァン!!
律「ひっ!!があっ!!!」
またしても38口径の弾は律の鎖骨の上をかすめた。
律「ぎゃあっ!!熱っ!!うあああっ!!」
バン!!バン!!バァン!!
律「いやっ!!!」
唯「りっちゃんっっ!!!」
477: 2010/06/03(木) 04:23:44.92 ID:rm15VqWo0
弾丸は3発中1発が律の手のひら、1発が右下腹部を貫通した。
律「ぐいっっああぁっ!!」
唯「もうやめて!!!もうやめでええええええええ」
律「唯……っ!逃げろっ!!」
唯「やだあ!!みんなおいて行けないよおおおおおお」
律「(クソ…っやばい…)」
律は右にいた紬と澪を見る…。
律「澪…っ!ううっ!!」
ここでこのゲーム始まって初めて律が涙を流した。
律「澪…なんでだよ…」
律「もう…終わりだ…」
律「ぐいっっああぁっ!!」
唯「もうやめて!!!もうやめでええええええええ」
律「唯……っ!逃げろっ!!」
唯「やだあ!!みんなおいて行けないよおおおおおお」
律「(クソ…っやばい…)」
律は右にいた紬と澪を見る…。
律「澪…っ!ううっ!!」
ここでこのゲーム始まって初めて律が涙を流した。
律「澪…なんでだよ…」
律「もう…終わりだ…」
483: 2010/06/03(木) 04:26:12.98 ID:rm15VqWo0
律「え?」
それはまるでキックボクシングのKOシーンを見ているようだった。
ふらっと立花は倒れた。
律「…なに?撃たれてないぞ…?唯が撃ったのか?いや、銃声が…えっ?」
484: 2010/06/03(木) 04:27:18.69 ID:rm15VqWo0
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
律(なんだそりゃ?)
唯(えへへ、ごめんごめん)
澪(なんでギター持ってきたんだよ・・)
唯(憂がギー太持って行っちゃダメって言うからなんとか説得してたんだよー)
坂持(でも平沢は有利だなぁ、支給される武器の他にギターがあるんだからっ、これはハズレ武器より優秀な武器になるぞぉ
これで殴れば氏んじゃうかもだぞっ!)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
律(なんだそりゃ?)
唯(えへへ、ごめんごめん)
澪(なんでギター持ってきたんだよ・・)
唯(憂がギー太持って行っちゃダメって言うからなんとか説得してたんだよー)
坂持(でも平沢は有利だなぁ、支給される武器の他にギターがあるんだからっ、これはハズレ武器より優秀な武器になるぞぉ
これで殴れば氏んじゃうかもだぞっ!)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
490: 2010/06/03(木) 04:28:30.09 ID:rm15VqWo0
律「!!」
唯「・・・っ!!」
律「ゆ・・・い・・・?」
唯「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あっっっ!!!」
ごんっ!
それは鈍い音。
倒れこんだ立花に追い打ちをかける。
ぼんっ!ぼんっ!
まるでベッドでも叩いているような音。
唯「あああああああああああああああああああああああ」
唯の顔を見るともうその顔には涙はなかった。
まるで鬼のような形相でただ殴り続けていた。
律は今までに見たことなかった唯の表情に言葉を失った。
唯「・・・っ!!」
律「ゆ・・・い・・・?」
唯「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あっっっ!!!」
ごんっ!
それは鈍い音。
倒れこんだ立花に追い打ちをかける。
ぼんっ!ぼんっ!
まるでベッドでも叩いているような音。
唯「あああああああああああああああああああああああ」
唯の顔を見るともうその顔には涙はなかった。
まるで鬼のような形相でただ殴り続けていた。
律は今までに見たことなかった唯の表情に言葉を失った。
497: 2010/06/03(木) 04:30:14.06 ID:rm15VqWo0
どのくらい殴ったろうか・・・律は出血と激痛のせいで貧血の中、声を振り絞った。
律「ゆい…!」
唯「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ!」
律「唯っ!!」
唯「うっっぐっ…っ!」
律「唯ッッ!!!!」
バキィッッ!!!
激しい音とともにギターケースの中のレスポールは大破した。
唯「……っ」
律「やめろ…もう…氏んでるよ…」
唯「………」
律「唯…ありがとな…」
律はまた、このゲームが始まってから初めての笑顔を見せた。
唯「りっちゃああああああああああああああああああああああああああん」
唯は泣きながら律に飛びついた。
律「ゆい…!」
唯「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ!」
律「唯っ!!」
唯「うっっぐっ…っ!」
律「唯ッッ!!!!」
バキィッッ!!!
激しい音とともにギターケースの中のレスポールは大破した。
唯「……っ」
律「やめろ…もう…氏んでるよ…」
唯「………」
律「唯…ありがとな…」
律はまた、このゲームが始まってから初めての笑顔を見せた。
唯「りっちゃああああああああああああああああああああああああああん」
唯は泣きながら律に飛びついた。
500: 2010/06/03(木) 04:32:05.55 ID:rm15VqWo0
【1番 秋山 澪、10番 琴吹 紬、23番 立花姫子 氏亡 残り2人】
律「唯…」
唯「りっちゃん…ひっぐ…大丈夫…?」
律「いてえ…だめだ、くらくらする…」
唯「りっちゃん!だめだよ!!」
律「ゆい…」
唯「え……」
律「ぎーた…こわれちゃったな…」
唯「……りっちゃんっ!」
律「ぎぎぎぎーた…ふうっ…すててまでまもっっっってくれて…ありがとな…」
唯「だめだめだめ!!!りっちゃん!!!!!!!だめっっ!!」
律「それなのに…っもうあたし、むり…しにそうなときって…こんなかんじなんだな…」
唯「だめっ!!しんじゃダメりっちゃん!」
律「っはは…ふううっ…無茶言うなよ…」
律「唯…」
唯「りっちゃん…ひっぐ…大丈夫…?」
律「いてえ…だめだ、くらくらする…」
唯「りっちゃん!だめだよ!!」
律「ゆい…」
唯「え……」
律「ぎーた…こわれちゃったな…」
唯「……りっちゃんっ!」
律「ぎぎぎぎーた…ふうっ…すててまでまもっっっってくれて…ありがとな…」
唯「だめだめだめ!!!りっちゃん!!!!!!!だめっっ!!」
律「それなのに…っもうあたし、むり…しにそうなときって…こんなかんじなんだな…」
唯「だめっ!!しんじゃダメりっちゃん!」
律「っはは…ふううっ…無茶言うなよ…」
502: 2010/06/03(木) 04:33:47.90 ID:rm15VqWo0
律「ごめんな…」
唯の目からは大量の涙がこぼれていた。
こぼれ続ける涙。
唯「だめ…ふぇ…りっちゃんやだ!!」
律「ゆい…こ…い…」
唯は律に顔を近づけた。
律「おおおおおまえは…いきろ……あっああたしたちのぶんまでっ…」
律「おまえならできるって…武道館」
唯「うっ…ひぐっ」
律「なくな…ゆい…」
唯「うっ…」
唯はもうわかっていた。律はもうすぐ氏んでしまう…
涙をこらえて…律の声に全神経を集中させた…
律「みみみみんなとっっ…えんそうできて…たのしかった」
唯「…うん…私もだよ…っ」
唯の目からは大量の涙がこぼれていた。
こぼれ続ける涙。
唯「だめ…ふぇ…りっちゃんやだ!!」
律「ゆい…こ…い…」
唯は律に顔を近づけた。
律「おおおおおまえは…いきろ……あっああたしたちのぶんまでっ…」
律「おまえならできるって…武道館」
唯「うっ…ひぐっ」
律「なくな…ゆい…」
唯「うっ…」
唯はもうわかっていた。律はもうすぐ氏んでしまう…
涙をこらえて…律の声に全神経を集中させた…
律「みみみみんなとっっ…えんそうできて…たのしかった」
唯「…うん…私もだよ…っ」
508: 2010/06/03(木) 04:35:20.44 ID:rm15VqWo0
律「梓とかっ…に……よろしくたのむな…これはみおとむぎからでもっあるから…」
唯「うん……うんっ」
律「あっ…ささささとしにも……おねえちゃんかっこよかったよって…いっといて…」
これが律の最後の冗談だった。
律「おっけ…じゃあな、ゆい……もうしゃべんのむり…」
唯「うんっ…」
律「やっ……やくそく…」
唯「えっ…?」
律「武道館…やくそくだぞ…っ」
律はこういうと左手を唯の前に差し出し小指を突き出した。
少し折れ曲がっていて力がなかった。
唯はその力のない小指に小指を絡ませる。
律「じゃあな。」
最後にハッキリと言った。その手からはもう力が抜けていた。唯は律の手をぎゅっと握りしめ
―全てを出しきるかのように、涙を流して、獣のように咆哮した。
【20番 田井中 律 氏亡 残り1人】
唯「うん……うんっ」
律「あっ…ささささとしにも……おねえちゃんかっこよかったよって…いっといて…」
これが律の最後の冗談だった。
律「おっけ…じゃあな、ゆい……もうしゃべんのむり…」
唯「うんっ…」
律「やっ……やくそく…」
唯「えっ…?」
律「武道館…やくそくだぞ…っ」
律はこういうと左手を唯の前に差し出し小指を突き出した。
少し折れ曲がっていて力がなかった。
唯はその力のない小指に小指を絡ませる。
律「じゃあな。」
最後にハッキリと言った。その手からはもう力が抜けていた。唯は律の手をぎゅっと握りしめ
―全てを出しきるかのように、涙を流して、獣のように咆哮した。
【20番 田井中 律 氏亡 残り1人】
516: 2010/06/03(木) 04:37:29.52 ID:rm15VqWo0
唯は泣いた。ただひたすら泣いた。声に出して泣いた。
みんな…唯以外みんな、氏んでしまったのだ。
どのくらい泣いていたかわからない。
坂持の放送があり、学校に戻ってくるように言われた。
唯は立ち上がり、左後方にある真鍋和の遺体を担いで、グラウンドのちょうどホームベースのあたりに寝かせた。
続いて、琴吹紬、秋山澪と同じ所に担いで運ぶ。
そして、田井中律。
同じようにそこに寝かせると、唯はまた先ほど最後の決闘をした所に戻る。
立花姫子―。
唯の隣の席の女子。
最悪にもゲームに半ば乗ってしまった彼女を頃してしまうことになってしまった。
唯は立花もグラウンドに運び、皆と同じところに寝かせた。
みんな…唯以外みんな、氏んでしまったのだ。
どのくらい泣いていたかわからない。
坂持の放送があり、学校に戻ってくるように言われた。
唯は立ち上がり、左後方にある真鍋和の遺体を担いで、グラウンドのちょうどホームベースのあたりに寝かせた。
続いて、琴吹紬、秋山澪と同じ所に担いで運ぶ。
そして、田井中律。
同じようにそこに寝かせると、唯はまた先ほど最後の決闘をした所に戻る。
立花姫子―。
唯の隣の席の女子。
最悪にもゲームに半ば乗ってしまった彼女を頃してしまうことになってしまった。
唯は立花もグラウンドに運び、皆と同じところに寝かせた。
519: 2010/06/03(木) 04:38:25.80 ID:rm15VqWo0
唯は、律、澪、紬、和、立花のそれぞれの手を胸の上で組み合わせ―。
唯が一番大事にしていたギターを、その場に置いて、黙祷した。
唯「(みんな…ごめんなさい…でも、私、みんなの分…そして他のみんなの分、背負って生きて行くっ!)」
唯「(みんなと会えて…本当によかったよ…短い間だったけど。楽しかったっ)」
唯「(ありがとう、ありがとう、ありがとう、ありがとう、ありがとう―)」
……唯が目を開けたのは黙祷を開始してから10分後のことだった。
唯は声に出して泣きながら、みんなに別れを告げた。
唯「みんな…ばいばい」
【 試合終了 優勝者 29番 平沢 唯 】
―END―
唯が一番大事にしていたギターを、その場に置いて、黙祷した。
唯「(みんな…ごめんなさい…でも、私、みんなの分…そして他のみんなの分、背負って生きて行くっ!)」
唯「(みんなと会えて…本当によかったよ…短い間だったけど。楽しかったっ)」
唯「(ありがとう、ありがとう、ありがとう、ありがとう、ありがとう―)」
……唯が目を開けたのは黙祷を開始してから10分後のことだった。
唯は声に出して泣きながら、みんなに別れを告げた。
唯「みんな…ばいばい」
【 試合終了 優勝者 29番 平沢 唯 】
―END―
526: 2010/06/03(木) 04:39:58.20 ID:rm15VqWo0
エピローグあります。ちょっと確認させて下さい
530: 2010/06/03(木) 04:42:18.34 ID:rm15VqWo0
~エピローグ~
あの日から3日後、私は桜ケ丘の自分の家に帰ってきた。
帰ったらね、憂が泣いて抱きついてきた。
私は何も言えなかったんだ…
憂や家族のことももちろん心配したけどね、
あの日、みんなが氏んじゃったことがショックすぎて
憂の鳴き声も全然耳に入ってこないくらいだったの。
頭の中がからっぽになって。
1日中部屋に閉じこもって。
憂が何回も私を元気づけようとしてくれた。
でも、無理だった。
それでね、私…もう何もする気がおきなくて…
もう自頃しちゃおうかと思ったんだ。
みんなのこと背負って生きて行くって…心に決めたんだけど…
みんなが…大切なみんなが…みんな…氏んじゃったのが
何よりも辛くて…
もうみんなとお茶飲んだり、お菓子食べたり…
一緒に練習したり出来ないんだなぁって思うと辛くて…
あの日から3日後、私は桜ケ丘の自分の家に帰ってきた。
帰ったらね、憂が泣いて抱きついてきた。
私は何も言えなかったんだ…
憂や家族のことももちろん心配したけどね、
あの日、みんなが氏んじゃったことがショックすぎて
憂の鳴き声も全然耳に入ってこないくらいだったの。
頭の中がからっぽになって。
1日中部屋に閉じこもって。
憂が何回も私を元気づけようとしてくれた。
でも、無理だった。
それでね、私…もう何もする気がおきなくて…
もう自頃しちゃおうかと思ったんだ。
みんなのこと背負って生きて行くって…心に決めたんだけど…
みんなが…大切なみんなが…みんな…氏んじゃったのが
何よりも辛くて…
もうみんなとお茶飲んだり、お菓子食べたり…
一緒に練習したり出来ないんだなぁって思うと辛くて…
534: 2010/06/03(木) 04:43:43.08 ID:rm15VqWo0
しかもね、桜ケ丘高校辞めて、転校するように言われたの。
これは決まりなんだってさ。もう桜高にいられないんだってさ。
でもね、私断ったの。学校はもう行かない。だから転校もしない。
それで私はずーっと家に引きこもった。部屋から1歩も出ずに。
誰とも会話しなかった。お母さんとも、お父さんとも。憂とも。
でもね、それから1年近く経った頃に、憂があずにゃんを連れて私の部屋に来たの。
私はあずにゃんの顔を見て、10年ぶりの再会のように感じた。
あずにゃんはね、何も聞いてこようとしなかった。りっちゃんたちの事とか。
ただ、私のそばにいてくれた。
それから毎日うちに来て、学校であった話や、ギターの話、
私のカーテンを閉じっぱなしの暗い部屋でずーっと話してくれてた。
でね、私、嬉しくてとうとうあずにゃんの前で泣いちゃったんだ…
そしたらね、あずにゃん、ぎゅってしてくれた。
なんか私が後輩みたいだよね…へへへ
当然だけど、桜高の軽音部、あずにゃん1人になっちゃって…
軽音部廃部になっちゃったんだって。
私、それ聞いた時すごく悲しくて…
でもね、あずにゃんがこう言ってくれたんだ。
梓「唯先輩、また、バンドやりましょう!私、唯先輩がギター弾いてるところ、また見たいですっ!」
梓「律先輩、澪先輩、むぎ先輩…それにもちろん和さんも…っ!みんな唯先輩がギター弾くの待ってますよ!!」
あずにゃん、目にいっぱい涙を溜めながら。
これは決まりなんだってさ。もう桜高にいられないんだってさ。
でもね、私断ったの。学校はもう行かない。だから転校もしない。
それで私はずーっと家に引きこもった。部屋から1歩も出ずに。
誰とも会話しなかった。お母さんとも、お父さんとも。憂とも。
でもね、それから1年近く経った頃に、憂があずにゃんを連れて私の部屋に来たの。
私はあずにゃんの顔を見て、10年ぶりの再会のように感じた。
あずにゃんはね、何も聞いてこようとしなかった。りっちゃんたちの事とか。
ただ、私のそばにいてくれた。
それから毎日うちに来て、学校であった話や、ギターの話、
私のカーテンを閉じっぱなしの暗い部屋でずーっと話してくれてた。
でね、私、嬉しくてとうとうあずにゃんの前で泣いちゃったんだ…
そしたらね、あずにゃん、ぎゅってしてくれた。
なんか私が後輩みたいだよね…へへへ
当然だけど、桜高の軽音部、あずにゃん1人になっちゃって…
軽音部廃部になっちゃったんだって。
私、それ聞いた時すごく悲しくて…
でもね、あずにゃんがこう言ってくれたんだ。
梓「唯先輩、また、バンドやりましょう!私、唯先輩がギター弾いてるところ、また見たいですっ!」
梓「律先輩、澪先輩、むぎ先輩…それにもちろん和さんも…っ!みんな唯先輩がギター弾くの待ってますよ!!」
あずにゃん、目にいっぱい涙を溜めながら。
541: 2010/06/03(木) 04:46:22.54 ID:rm15VqWo0
あずにゃんの言葉で私、目が覚めた。
りっちゃんと最後にした約束…守らなきゃ
みんなを夢の武道館に連れて行くんだ!
私にはまだやらなくちゃいけないことがたくさんある
ここで何もかもあきらめちゃ駄目だ。って思ったんだ。
ごめんね、りっちゃん。
約束…絶対守るよ…。絶対。
あずにゃんには感謝しなきゃだね。
あずにゃんのおかげで私、またここまで来れたんだよ。
私はまたギターをやることを決意した。
そしたらね、ギー太壊れちゃったからってあずにゃんがギー太と同じギター貸してくれたんだ。
色とかはちょっと違うけどね。
それで毎日、あずにゃんとうちで練習した。放課後ティータイム再結成に向けて。
1年近くのブランクはあったけど、練習していくうちに感覚取り戻せた。
そしたらある日、あずにゃんと一緒に純ちゃんが来た。
純「私、澪先輩の代わりになるかわからないですけど、一緒にバンドやらせてください」
純ちゃんがこう言ってくれた時、本当に嬉しかったな…。
それでね、純ちゃんも放課後ティータイムの仲間になったんだ!
その後、憂とあずにゃんと純ちゃんは高校を卒業して大学に進学した。
あずにゃんと純ちゃんは大学で音楽サークルとか入りたかったろうに…
サークルとか何も入らないで2人とも毎日学校終わりにうちに来てくれた。
あずにゃんが家からアンプとかいっぱい持ってきてくれてね。
りっちゃんと最後にした約束…守らなきゃ
みんなを夢の武道館に連れて行くんだ!
私にはまだやらなくちゃいけないことがたくさんある
ここで何もかもあきらめちゃ駄目だ。って思ったんだ。
ごめんね、りっちゃん。
約束…絶対守るよ…。絶対。
あずにゃんには感謝しなきゃだね。
あずにゃんのおかげで私、またここまで来れたんだよ。
私はまたギターをやることを決意した。
そしたらね、ギー太壊れちゃったからってあずにゃんがギー太と同じギター貸してくれたんだ。
色とかはちょっと違うけどね。
それで毎日、あずにゃんとうちで練習した。放課後ティータイム再結成に向けて。
1年近くのブランクはあったけど、練習していくうちに感覚取り戻せた。
そしたらある日、あずにゃんと一緒に純ちゃんが来た。
純「私、澪先輩の代わりになるかわからないですけど、一緒にバンドやらせてください」
純ちゃんがこう言ってくれた時、本当に嬉しかったな…。
それでね、純ちゃんも放課後ティータイムの仲間になったんだ!
その後、憂とあずにゃんと純ちゃんは高校を卒業して大学に進学した。
あずにゃんと純ちゃんは大学で音楽サークルとか入りたかったろうに…
サークルとか何も入らないで2人とも毎日学校終わりにうちに来てくれた。
あずにゃんが家からアンプとかいっぱい持ってきてくれてね。
545: 2010/06/03(木) 04:49:03.29 ID:rm15VqWo0
そのあとね、むぎちゃんの代わりになるかわからないけどって憂もメンバーに入ってくれたんだ。
キーボード担当で。
そのあと今度はね、聡君がね、放課後ティータイムでドラムやりたいって。
家に来たんだ。
あれから1年間、お姉ちゃんのドラムでたくさん練習したんだって!
高校でも軽音楽部に入ったんだって!
すごいよね、りっちゃん。いい弟さんだね。
聡君、りっちゃんの使ってたスティック…あのお茶のマークが入ったスティック使ってるんだよ!
あ、あとちゃんとお姉ちゃんカッコよかったって言っといたよ!本当にりっちゃんカッコよかったもん…
そんなお姉ちゃんのこと、すごく大好きだったって言ってたよ。私もすごい嬉しかった。
憂もすごく喜んでた。お姉ちゃん元気になってよかったーって。
私も憂も、あずにゃんと純ちゃんと聡君にすっごい感謝してる。ありがとう。
それからずーっと5人で練習してきた。
路上で演奏したり、小さいライブハウス借りてライブやったり。
武道館目指してみんなで頑張ったよっ!
そして今―。
キーボード担当で。
そのあと今度はね、聡君がね、放課後ティータイムでドラムやりたいって。
家に来たんだ。
あれから1年間、お姉ちゃんのドラムでたくさん練習したんだって!
高校でも軽音楽部に入ったんだって!
すごいよね、りっちゃん。いい弟さんだね。
聡君、りっちゃんの使ってたスティック…あのお茶のマークが入ったスティック使ってるんだよ!
あ、あとちゃんとお姉ちゃんカッコよかったって言っといたよ!本当にりっちゃんカッコよかったもん…
そんなお姉ちゃんのこと、すごく大好きだったって言ってたよ。私もすごい嬉しかった。
憂もすごく喜んでた。お姉ちゃん元気になってよかったーって。
私も憂も、あずにゃんと純ちゃんと聡君にすっごい感謝してる。ありがとう。
それからずーっと5人で練習してきた。
路上で演奏したり、小さいライブハウス借りてライブやったり。
武道館目指してみんなで頑張ったよっ!
そして今―。
550: 2010/06/03(木) 04:50:27.02 ID:rm15VqWo0
YUI「それじゃあっ!放課後ティータイム、メンバーを紹介します!!」
『ギター、AZUSA!』
『ベース、JUN!』
『ドラム、SATOSHI!』
『キーボード、UI!』
『そしてボーカル&ギターは私、YUI!』
それからバイトしてお金貯めてね、新しくギー太の弟買ったんだ!
ギー太もちゃんと見守っててね!
YUI「(ギー太…ごめんね…ありがとう)」
ギー太の魂を吹き込んで―。
YUI「いくよっ!みんな!!オーケイ?」
『ギター、AZUSA!』
『ベース、JUN!』
『ドラム、SATOSHI!』
『キーボード、UI!』
『そしてボーカル&ギターは私、YUI!』
それからバイトしてお金貯めてね、新しくギー太の弟買ったんだ!
ギー太もちゃんと見守っててね!
YUI「(ギー太…ごめんね…ありがとう)」
ギー太の魂を吹き込んで―。
YUI「いくよっ!みんな!!オーケイ?」
554: 2010/06/03(木) 04:51:14.07 ID:rm15VqWo0
ステージには5人。
『放課後ティータイム』のメンバー。
ボーカル&リードギター、平沢 唯
リズムギター 中野 梓
ベース 鈴木 純
ドラムス 田井中 聡
キーボード 平沢 憂
『放課後ティータイム』のメンバー。
ボーカル&リードギター、平沢 唯
リズムギター 中野 梓
ベース 鈴木 純
ドラムス 田井中 聡
キーボード 平沢 憂
557: 2010/06/03(木) 04:52:00.52 ID:rm15VqWo0
みんな―。
ありがとう―。
みんな、新しくなった放課後ティータイムだよ!!
私たち、武道館目指してたくさん練習したよね!
いつもみんなでお茶したり、ふざけてばっかりだったけど…
いま、私たち、横浜アリーナにいるんだよ!!すごいでしょ!!
りっちゃん、澪ちゃん、むぎちゃん…それに和ちゃん、見てる?
武道館は無理だったけど、私、頑張ったよ!こんなに大きくなったんだよ!!
でもここがゴールじゃない。ここがスタートライン。
私たちは、武道館に向けて今ここから、走り出すよ!
~完~
ありがとう―。
みんな、新しくなった放課後ティータイムだよ!!
私たち、武道館目指してたくさん練習したよね!
いつもみんなでお茶したり、ふざけてばっかりだったけど…
いま、私たち、横浜アリーナにいるんだよ!!すごいでしょ!!
りっちゃん、澪ちゃん、むぎちゃん…それに和ちゃん、見てる?
武道館は無理だったけど、私、頑張ったよ!こんなに大きくなったんだよ!!
でもここがゴールじゃない。ここがスタートライン。
私たちは、武道館に向けて今ここから、走り出すよ!
~完~
558: 2010/06/03(木) 04:53:11.42 ID:rm15VqWo0
終わりです。
みんなこんな時間までありがとうございました。
みんな細かい設定気にしすぎだよぅwwwwwwwwかんべんしてくだしぇorz
みんなこんな時間までありがとうございました。
みんな細かい設定気にしすぎだよぅwwwwwwwwかんべんしてくだしぇorz
562: 2010/06/03(木) 04:53:50.81 ID:2pp7xqe10
おつ
564: 2010/06/03(木) 04:54:25.53 ID:ZZij7hSp0
乙
聡がうらやましい
聡がうらやましい
581: 2010/06/03(木) 04:58:35.18 ID:rm15VqWo0
さすがにねww高校生だし、この政府に宣戦布告は厳しいかなと思ってハッピーエンド?っぽくしたんだけど
このオチは書き始めたときにはもう大体決めてたんだww不満あると思うけど・・・・・ごめんなさい!
本当にみんなこんな時間までありがとね!
ベッドの上でキーボード撃ってたからめちゃくちゃ腰痛いよ…
このオチは書き始めたときにはもう大体決めてたんだww不満あると思うけど・・・・・ごめんなさい!
本当にみんなこんな時間までありがとね!
ベッドの上でキーボード撃ってたからめちゃくちゃ腰痛いよ…
引用元: 唯「バトル・ロワイアル…?」
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