1: 2015/08/12(水) 02:16:33.058 ID:G8us5meE0.net
男「えーっと、君、どこの子?」

少女「お願いします」

男「……うーん」

少女「本当に今日1日でいいので、お願いします」

男「……まあ寒いしとりあえず入りなさい」ガラガラ

少女「本当ですか!? ありがとうございます!」

男(まだ泊めてあげるって一言も言ってないんだけどなぁ…)ガシャンッ

9: 2015/08/12(水) 02:20:01.164 ID:G8us5meE0.net
男「で、君はどこから来たの?」

少女「……」

男「……なんで家に帰らないの?」

少女「……」

男「……どうしてこの雪の中1人でいたの?」

少女「……」

男(こりゃ困ったなぁ)

13: 2015/08/12(水) 02:25:06.334 ID:G8us5meE0.net
男「……」

少女「ここ、どこですか…?」

男「○○山の××村だよ」

少女「?」

男「港町の子がはぐれてここに来たのかな?」

少女「えっ、私、神奈川県にいるんじゃないんですか?」

男「神奈川県って、何?」

16: 2015/08/12(水) 02:28:35.915 ID:G8us5meE0.net
「この地図の、どこ?」

少女「この地図、日本じゃない!」

男「ニホンって、どういう所?」

少女「ここ外国なんですか?」

男「ガイコクってこの地図のどの辺?」

少女「えっ?えっ……?」

男「えっ?」

21: 2015/08/12(水) 02:35:21.802 ID:G8us5meE0.net
男(正直、この子の言ってる場所がわからない……)

少女「ここ、どこなんですか……?」

男「ちょっと待って。整理しよう。君はニホンの神奈川県、という所から来たんだね?」

少女「はい…」

男「ガイコク、ではないんだね?」

少女「たぶん…」

男「あのね、実は、この地図に載っている街以外に街はないんだよ」

25: 2015/08/12(水) 02:43:49.986 ID:G8us5meE0.net
男「正確にはね、この町があるところ以外は水が無くて生きていけないんだ」

少女「水、はあるんですか?」

男「うん、君が思ってるものと一緒ならね」

少女「青色の液体…ですよね?」

男「エキタイ?って何かわからないけど青いよ」

少女「飲めますか…?」

男「いや、あんな物飲む人はいないと思うよ」

31: 2015/08/12(水) 02:49:52.281 ID:G8us5meE0.net
男「君の思っている水は飲めるのかい?」

少女「はい」

男「水っていうのはね、青い、これのことだよ」

少女「これって…土…ですよね?」

男「ツチ?っていうのかい?これ」

少女「はい…」

男(ますます何を言っているか分からなくなってきた……)

35: 2015/08/12(水) 02:53:27.040 ID:G8us5meE0.net
男「まあ、とりあえず今日はもう遅いし寝なさい…」

少女「わかりました…」

男「その前にお風呂に入っておいで」

少女「お風呂はあるんですか!?」

男「うん、あの奥にある黄色い奴、あれだよ」

少女「……?!」

男(あれっ…なんか変なこと言ったかな…?)

40: 2015/08/12(水) 02:59:13.932 ID:G8us5meE0.net
男「あれが、お風呂じゃないのかい?」

少女「あんなのお風呂じゃない…」

男「まあ、もし入る気になったらお入り、温かいから」

少女「……」

男「……」

少女「行ってきます」

男「行ってらっしゃい」

----------------------------------
for,

男ルート

or

少女ルート




あと街は全部で3つあります

53: 2015/08/12(水) 03:09:59.894 ID:G8us5meE0.net
男ルート

男「あの子のことは気になるがとりあえず次のご飯を…」

男「あ、無いんだった」

男「次早く変えに行かなきゃ」

男「なにかあったかな~?」

男「お、そうだそうだ、そろそろあれ、いいんじゃないかな、見にいこう」ズシャズシャ

男「おー!できてるできてる!これならいけそうだ!」

男「あの子にも次には白草と赤草の収穫、手伝ってもらうか!」

55: 2015/08/12(水) 03:20:49.507 ID:G8us5meE0.net
少女ルート

少女「お風呂…っていうのかな…」

少女「入ってみよう…」チャポン

少女「温かい…良かった…」

少女「シャンプーとドライヤーは…さすがにないか」

少女「石鹸…?はあるみたいだし…」

少女「とりあえず体だけでも…」

少女「自分で背中洗うの初めてだなぁ…」

少女「シャワーはないから…このお風呂の黄色いので流すしかないか」ジャバー

少女「ふー、気持ちいい……」

少女「そろそろ戻ろう…」

58: 2015/08/12(水) 03:25:40.173 ID:G8us5meE0.net
男「お帰り。どうだった?」

少女「気持ちよかった…」

男「うん、それはよかった。布団は敷いておいたからお休み」

少女「……あなたは…どうするんですか…」

男「一緒に寝るわけにはいかないからね、見張っておくよ」

少女「でも…」

男「いいさ、お休み」

少女「……お休みなさい」

60: 2015/08/12(水) 03:33:26.427 ID:G8us5meE0.net
男(まず、この子は誰なのか、どこの子なのか)

男(すくなくとも港町の子ではない、とすると、)

男(ここは東だから北…いやいやありえない)

男(それに、意味の分からないことばかり言っていた…)

男(混乱していたにしてもすこしおかしい…)

男(だけど、だけど何か一つ違和感が……)

男(とりあえず、今日のところは置いておいて見張るか)

62: 2015/08/12(水) 03:36:57.491 ID:G8us5meE0.net
少女「おはよ…あれ、いない」

少女「どこに行ったんだろう」

男「おーい!こっちこっち!」

少女「おはよーございます!」

男「おはよう……ゴザイマス?」

男「ちょっと手伝ってほしいからきてー」

65: 2015/08/12(水) 03:42:22.060 ID:G8us5meE0.net
男「これ、何かわかる?白草と赤草っていうんだけど」

少女「大根とにんじん…っていいます」

男「ダイコンとニンジン…これは食べられたかい?」

少女「はい、よく食べていました」

男「そうかそうか、そこは同じでよかった、じゃあ取ろう!」

少女「取る?」

男「えーっと、掴んで動かすで伝わるかな?」

少女「収穫…っていいます」

男「じゃあシュウカク?しよう!」

68: 2015/08/12(水) 03:46:08.880 ID:G8us5meE0.net
男「どんなふうにシュウカクしてたの?」

少女「力を入れて、引き抜く…」

男「うーん、ちょっとやってみて」

少女「こうやって、こうです」 スポン

男「あーよかった、一緒だね」

少女「え?」

男「え?」

少女「軽い…すぐ抜けた…」

男「カルイ?」

71: 2015/08/12(水) 03:50:28.226 ID:G8us5meE0.net
男「カルイって、どういうもの?」

少女「物じゃなくて、えーっと…」

男「どういうものなの?」

少女「ちょっと難しくて言えないです」

男「うん、ならいいよ。」

少女「これ、食べるんですよね…?」

男「え、うん。今からね。」

少女「どうやって?」

男「横か縦に割って。」

73: 2015/08/12(水) 03:53:39.527 ID:G8us5meE0.net
少女「!?」

男「まあいいや、食べてみよう!」

少女「そのまま?」

男「いや、水で洗ってから、だよ」

少女「できるまで待ってます」

男「? あそこにいてね」

78: 2015/08/12(水) 04:03:52.990 ID:G8us5meE0.net
男「できたよー!さあ食べよう!」

少女「…青くなってないですか」

男「うん、水で洗ったからね」

少女「土、じゃなくてミズって、汚れが取れるんですか」

男「うん、とてもよくなるよ」

少女「……」

男「大丈夫、甘いよ?」

少女「いただきます」パクッ

男「イタダキマス…?」

少女「…甘い」

男「よかった、甘いは一緒みたいで」

79: 2015/08/12(水) 04:07:18.461 ID:G8us5meE0.net
男「食べたし、ちょっと寝ようか」

少女「はい」

男「お休み」

少女「お休みなさい」

少女「……」

少女「外に出てみよう」ガラッ

少女「!!」

81: 2015/08/12(水) 04:29:29.911 ID:G8us5meE0.net
少女「ここ、自分の家の前…?」

少女「元に戻った…?」

少女「夢…だったのかな…?」

少女「家に戻ろう」クルッ

少女「……家が、ない」

少女「人…が氏んでる…」

少女「これって…お母さん…」

少女「うわああああああああああ!!!」ドサッ

少女(氏んでほしくない…このことを忘れたい…どんな世界でも…)

少女(たとえ狂った世界でも!)

82: 2015/08/12(水) 04:29:57.645 ID:G8us5meEH.net
少女「!」

少女「ここ、どこ…?」

少女「雪が降ってる…」

少女「! あそこに家が!とりあえず入れてもらおう」






少女「すみません、今日1日でいいので泊めてください」

男「君、何で泣いてるの…?」

86: 2015/08/12(水) 04:33:45.377 ID:G8us5meE0.net
少女「えっ…?」

コノスコシズツカワルセカイニオワリハクルノカ・・・

クルコトヲネガウ・・・

END

87: 2015/08/12(水) 04:36:15.616 ID:THSsBpch0.net
町が3つとか伏線じゃないのか

引用元: 少女「すみません、今日1日でいいので泊めてください」