1: 2015/08/26(水) 00:26:40.574 ID:TpoO0W8T0.net
男「俺ってさ…目つき悪い?」

友「ああ、かなり…」

男「本当か?」

友「ああ、多分普通にしてても睨んでるように見えてると思うよ」

男「マジかよ~」ガクッ

友「まあ、気にするな」

友「どうして、突然そんなこと聞いてきたんだ?」

男「それがさ、女さんに告白したんだよ」

友「え…!嘘だろ!お前、女さんが好きだったのかよ!!」

男「ああ、そうだが?」

友「なんか、潔いな…で?」

男「それでな…目つき悪いから…って振られた」

友「目つきが悪いから…」

友「お前…目つき悪いから振られたのか…笑えるな」
ジャヒー様はくじけない! 8巻 (デジタル版ガンガンコミックスJOKER)
7: 2015/08/26(水) 00:31:07.899 ID:TpoO0W8T0.net
男「全然笑えねぇよ…むしろ傷ついたぜ…」

友「ま、今に始まったことでもねぇし…」

友「それより、いきなり告るとか難易度高すぎだろ…」

友「もっと親しくなってからするべきだ」

男「いや、思い立ったが吉日という言葉があってだな」

友「急がば回れとも言うがな…」

男「…」

友「ま、一回告白したんだ…仲良くなるくらいはできるんじゃね?」

男「そ、そうか」

友「あ、忘れてた…」

男「?」

9: 2015/08/26(水) 00:33:56.795 ID:TpoO0W8T0.net
友「お前、目つき悪いから無理だ…諦めろ」

男「…」ガーン

男「…」ガクッ

男「どうすれば…」

友「ふぅ…仕方が無いな」

友「ここは、俺が仲を取り持ってやろうじゃないか!」

男「マジか!お前やっぱりいい奴だな!!」

友「ふっ…照れるぜ」///

男「さっそく頼むっ!」

友「ああ」

12: 2015/08/26(水) 00:40:13.763 ID:TpoO0W8T0.net
友「さてと、まずはどうしようかな…」

友「まあ、本人に接触が一番だな」

友「なぁ~女さん」

女「何?友くん」

友「あのさ、実は相談したい事があるんだよな」

女「何?」

友「実は、俺の友達の男の事なんだけどさ」

女「ああ、男君…」

友「そいつと仲良くなってくれねぇかな…なんて」ハハハ

女「いいわよ?別に」

女「友くんの頼みなら」

友「マ…マジッ?」

女「ええ、全然かまわないわ」

友「(ふぅ…まあ、順調かな?)」

女「(フフフッ…これで友くんとお近づき…)」

14: 2015/08/26(水) 00:44:43.441 ID:TpoO0W8T0.net
男「(友の奴上手くやってくれってかなぁ~)」

友「お~い!」

男「お、友早かったな」

友「ああ、とりあえず友達からって事で」

男「おお、そうかっ!」

友「よしっ…こい!」

男「サンキューな友」ニカッ

友「おお、別にどうってことねぇよ」///

男「さてと、まずは女さんとお近づきになるため…何しよう…)」

友「ん?とりあえず、どこかに誘ってみれば?」

男「そ、そうだなっ!それがいい」

男「な~女さん…」

友「(よしよし、これで順調だ)」

男「日曜日って暇かな?」

女「え、ええ」

15: 2015/08/26(水) 00:48:11.995 ID:TpoO0W8T0.net
男「じゃあさ、三人で一緒に遊園地に行こうよ」

友「(うんうん、順調順調……ん?今なんていった?三人?)」

友「おい」

男「どうした?」

友「三人ってなんだ」

男「はぁ?俺と女さんと友に決まってんだろ」

友「(え…こいつなぜに俺を誘う?)」

男「いやいや、流石にいきなり二人っきりは無理だろ」ボソッ

友「いや、だってお前いきなり告白するような奴じゃん」ボソッ

男「いや、そうだけどさ…やっぱりいきなりはちょっと」ボソッ

友「はぁ…しゃあねぇな…」

友「それでいいかな…女さん」

女「え、ええ!全然構わないわ」

女「(やった…早速友くんと遊びに行けるっ!)」

17: 2015/08/26(水) 00:54:43.ウンコ ID:TpoO0W8T0.net
遊園地

男「おおー久しぶりに来たな…遊園地」

友「そうだな…」

女「(どうかな…私服変じゃないかな…)」ドキドキ

女「ねぇ…友くん…どうかなこの服…」

友「えっ!?ああ、良く似合ってるよ?」

女「そ、そう?ありがとう…」ドキドキ

友「(びっくりしたぁ…なんで俺にそんなこと聞いて来るんだ…)」

男「…」

男「あ、ジェットコースターだっ!あれ乗ろうぜ!!」

友「あ、俺パス…絶叫系無理」

友「だから、二人で行ってきなよ」

男「はぁ?お前何言って?」

友「さぁー早く行ったほうが良いよっ!!」

20: 2015/08/26(水) 01:01:37.085 ID:TpoO0W8T0.net
男「え、ああ…じゃあ、女さん行こうか」

女「うん…」

男「(あいつ…なんで断ったんだ?あいつ確か絶叫系好きだったよな…)」

女「(そうか、友くん絶叫系無理なんだ…)」

友「(あいつ…絶対気づいてないだろ…)」

ジェットコースター

男「…やっぱドキドキすんな…」

女「そうね…」ドキドキ

男「ウオオオオオッ!」

女「キャアアアア!!」

友「いや~叫んでるなー…よしっ…次はどうしようか…」

男「結構面白かったね」

女「うん…!」

友「どうだった…楽しかった?」

23: 2015/08/26(水) 01:05:13.881 ID:TpoO0W8T0.net
男「ああ、すげぇ良かったぜ」

友「女さんも楽しかった?」ニコッ

女「え…うん!」ドキッ

友「(さてと…結構いい雰囲気じゃないかな~)」

友「次は…っと」

友「ここだ」

お化け屋敷

友「あ、ここ二人組で行くみたいだね…」

男「あ、そうだな」

友「じゃあさ、二人で行ってきなよ」

女「え、友くんは?」

友「俺も後から行くからさ」

女「え…でも」

友「俺のことは気にしなくていいよ!」ニコッ

女「え…わかった」

25: 2015/08/26(水) 01:10:22.639 ID:TpoO0W8T0.net
男「ふうん…結構すげぇな…」スタスタ

女「…」ビクビク

男「あ、大丈夫?女さん…!」

女「え…ええ大丈夫よ…」ビクビク

男「(ここは…手をつなぐべきかな?)」

女「(どうしよう…すごく怖い…)」

男「あ、あの」

女「え?」

バァァァ

女「!!!!!」ダッダッダ

男「ちょっ!女さーん!!」ダッダッダ

友「…あ、走っていった…」

友「ちゃんとついていかなきゃっ!」タッタッタ

出口

26: 2015/08/26(水) 01:13:34.161 ID:TpoO0W8T0.net
男「…」ゼェゼェ

女「…」ハァハァ

友「ふ、二人とも大丈夫?」

男「あ、ああ心配いらねぇよ…」

女「全然…平気…」

男「あ、そうだ…次はあれ、乗ろうぜ…」

女「え?観覧車?」

男「ああ、あれに乗ろう…」

友「時間的にあれで、最後だね…」

女「そっか…」

女「じゃあ、乗ろう!」

観覧車

男「…」

女「…」

男「ま、まさか二人乗りとは…」

28: 2015/08/26(水) 01:17:27.307 ID:TpoO0W8T0.net
男「あいつは…一人だし…」

女「すごい景色…」

男「ん?おお!」

女「すごく…きれい…」

男「(君の方がきれいだよ…的なセリフを言いたいけど…引かれるな…)」

女「どう?男君」

男「あ、うんすっごくきれいだね…」

男「(君が…)」

友「…よしっ!がんばれよっ!男」

男「え…えっとさ」

男「女さん…」

女「何?」

男「女さんってさ…今好きな人いるのかな?」

女「ええ…好きな人いるわ」

男「え…それって…」

30: 2015/08/26(水) 01:19:03.724 ID:TpoO0W8T0.net
男「誰?」

女「私の好きな人は…」

友「ふぅ~」

友「いや~観覧車良かったなぁ~」

男「そうだな!」

女「二人ともありがとう今日はとっても楽しかったわ」

男「おう、じゃあな!」

友「ばいばい」

32: 2015/08/26(水) 01:21:32.836 ID:TpoO0W8T0.net
友「…」

男「…」

友「で、どうだった」

男「何が?」

友「何がって観覧車だよ…」

男「ああ、それね…まあ、結果からいえば…失敗かなぁ~?」

友「そ、そうか…」

男「女さん…好きな人いるんだってさ」

友「マジかよ…誰か聞いた?」

男「……」

女「(私は…友くんが好きなの)」

男「いや…聞いてないわ」

友「そうか…聞かなかったのか?」

男「ああ、聞く勇気がなかった」ハハ

友「ま、お前らしいっちゃらしいか…」

33: 2015/08/26(水) 01:25:21.911 ID:TpoO0W8T0.net
男家

男「はぁーー…失恋やぁ~!」

男「…ま、運がなかったとして諦めるかぁーー!」

男「ふぅ…友にも結構助けてもらったのに…俺何もできなかったな…」

男「ふぅ…まあ、しょうがない…今回は諦めよう…」

友家

友「結構がんばってたのになぁ~男の奴…」

友「俺のサポート不足かな…いや結局…女さんの気持ち次第だからな…」

友「ここばっかりは俺でもどうすることもできんっ!」

友「はぁ…どうすれば…」

35: 2015/08/26(水) 01:28:16.208 ID:TpoO0W8T0.net
次の日

男「よお、友」

友「あ、よう男」

男「昨日はすまんな…」

友「え…いや俺の方こそ…」

男「あ、そうだ…俺昨日嘘吐いちゃったんだ…」

友「?」

男「本当は女さんの好きな奴知ってるんだ…」

友「マジかよっ!」

友「誰だったんだ?」

男「それはな…お前には教えてやんねー!」

友「はぁ!?なんだよそれ!」

男「内緒だぁ!」

友「お前なぁ…」ハハ

男「内緒だかんなぁ!」ハハ

37: 2015/08/26(水) 01:32:34.109 ID:TpoO0W8T0.net
男「さて…俺は見守らせてもらう…」

友「ふぅ~」

女「あ、あのっ!」

友「ん?」

女「実は…お話があるの」

友「え…女さんが俺に?」

女「あの、放課後…ここに来てくださいっ!」ダッ

友「放課後に…屋上…」

友「なんだろ…リンチ?」

男「そんな訳ないだろっ!」バシッ

友「ナイスツッコミ!」

男「うるせ」

男「お前…わかってんだろ…」

友「ああ…わかってる」

39: 2015/08/26(水) 01:36:20.910 ID:TpoO0W8T0.net
男「じゃあ!しっかり頼むぜ」

友「ああ!」

放課後 屋上

友「…」

女「あ、友くん」

友「あの…話って」

女「うん…実は私って…モンスターなの!好きな人の生き血を飲まないと…」

女「氏ぬの!!だから友くんっ!私に生き血を頂戴っ!!」

友「う…嘘だろ…マジかよ!!」

友「や…やべぇ…に!逃げなきゃ!!」ダッダッダ

女「待ってぇぇぇ!!!」

友「や…!やべぇ!!」

男「…」

友「お、男!!逃げろ!!」

男「はぁ!!」バァァン

43: 2015/08/26(水) 01:41:29.211 ID:TpoO0W8T0.net
女「き、貴様…まさか!!ギャァァァァァ!!」シューン

男「…」

男「封印完了…」

友「へっ?…」

男「ずっと黙って悪かったな…あいつがまさか物の怪とは知らず…」

友「お…おいどういうことだよ…」

男「俺は実はな…陰陽師なんだよ…」

友「はぁ!?」

友「さっきの奴っていったい何なんだよ!」

男「あ、さっきの奴か…まあ、吸血鬼みたいなもんかな…」

友「俺を狙ってたのか…」

男「どうやらそうらしいな」

46: 2015/08/26(水) 01:45:28.521 ID:TpoO0W8T0.net
男「これはまずい状況だ…」

友「何が…?」

男「お前は特異点だったんだよな…」

友「はぁ?特異点?なんだそれ?」

男「お前は…物の怪の世界においては…すごい力を持ってる奴なんだ!」

友「それがどうかしたのか?」

男「だから…俺がお前を守ってやる…世の中の物の怪からっ!」

友「な…なんだそれ…いきなり言われても…」

男「お前が…もうこの世界に入ってきてしまったんだ…もう後戻りはできない」

男「だから…俺がお前を守ろう…」

友「男…」

友「わかったよ…まったく頼んだぜ…」

男「ああ」

終わり

引用元: 男「なあ…友」友「何?」