790: 2013/09/12(木) 15:23:50 ID:HSRCiAFw

友紀「プロデューサー!」

P「今度は何ですか」

友紀「見て見てサインボール!」

P「へえ、誰のですか?」

友紀「あたしの!」

P「ふうん」

友紀「投げないで!」

P「何を目的にこんなの作ったんですか?」

友紀「何か最近、プロデューサーのあたしへの態度が悪化してる気がする」

P「で、これは?」

友紀「ライブで客席に投げようと思って、全力投球で!」

P「……意外といいアイデアで驚いた」
アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場(8) (電撃コミックスEX)
アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場(8) (電撃コミックスEX)

このSSはアイドルマスターシンデレラガールズの世界観を元にしたお話です。
複数のPが存在し、かつオリジナルの設定がいくつか入っています。
連作短編の形をとっており、
前のスレを読まないと話が分からない事もあるかと思います。

検索タグ:ありす「心に咲く花」

その為、最初に投下するお話は事前情報なしでも理解できる構成としました。
こんな雰囲気が好きだなと少しでも感じて頂けた方は前スレも目を通して頂ければ 嬉しく思います。
それでは、投下を開始します。
791: 2013/09/12(木) 15:24:28 ID:HSRCiAFw
友紀「でしょでしょ! 野球から取り入れてもいいファンサービスって一杯あると思うんだ!」

P「例えば?」

友紀「始球式ならぬ始歌式!」

P「何をするんですかそれ」

友紀「あたしの歌をステージ上で歌ってもらう」

P「希望者にって事?」

友紀「野球やってる女の子に」

P「何でだよ!?」

友紀「ほら、本家も少年野球やってる子がよく投げてるから」

P「じゃあせめてアイドル目指してる女の子に歌わせてやれよ!」

友紀「あ、そっか」

P「歌う時間も気を使わないと、長すぎても短すぎても」

792: 2013/09/12(木) 15:25:05 ID:HSRCiAFw
友紀「それは考えがあるんだ!」

P「そこまで考えてたんですか」

友紀「去年のキャッツの一試合の平均投球数は約139球」

P「ほうほう」

友紀「それであたしが歌って欲しいなって思ってる全力ストレートは261秒」

P「なるほど」

友紀「つまり始球式の一球は割合で言えば、一試合の0.007%に当たる」

P「嫌な予感がしてきた」

友紀「だから同じ割合を曲に当てはめれば261秒の0.007%って事で!」

P「……うん」

友紀「1.8秒!」

P「短すぎるんだよ!」

793: 2013/09/12(木) 15:25:35 ID:HSRCiAFw
友紀「始球式なんてあっさりしたものだって!」

P「見せしめって言うんだよそれは!」

友紀「やっぱり駄目か」

P「やっぱりって何だよ自覚あったのか!」

友紀「じゃあ次の案!」

P「それによってはこれから友紀って呼び捨てにしますから」

友紀「え……そんな……皆にばれたら恥ずかしい」

P「姫川」

友紀「次は自信ある!」

P「言ってみて下さい」

794: 2013/09/12(木) 15:26:24 ID:HSRCiAFw
友紀「公式ユニフォームを作る!」

P「おお」

友紀「ライブで皆が同じ衣装を着て盛り上がるって楽しいと思うんだ!」

P「来場者プレゼントって事で配布するか……Tシャツ位なら大人用と子供用で対応できるな」

友紀「そうそう! ホームとビジターで二種類!」

P「ビジターって何だよ!? どこに乗り込むつもりだ!」

友紀「ほら、ライブに来る人の中には他のアイドルのファンもいると思うから!」

P「……合同でライブやったら勢力図がはっきりするんだろうな」

友紀「今日はあたしのファンが多いなあとか、今日は少なかったなあとか」

795: 2013/09/12(木) 15:27:09 ID:HSRCiAFw
P「ってか、ビジター用の着てライブに来るのは何が目的なんだよ! 贔屓のアイドルが来る訳でもないのに!」

友紀「でも贔屓以外のライブに行く時の罪悪感は減るよ!」

P「……まあ、贔屓が一人だけなんて方が少ないだろうけど」

友紀「たくさんのアイドルを見て、あたしの歌も聞いて……姫川友紀ってアイドルも可愛いなって思ってくれたら嬉しいかなって」

P「……そっか」

友紀「ビジター着てヤジ飛ばすの楽しそう!」

P「感動を返せ!」

友紀「へいへいアイドルびびってる!」

P「止めろ!」

おわり

引用元: ありす「心に咲く花」