314: ◆f1paZe0QfUJl  2015/10/15(木) 07:56:04.58 ID:+Mkm2wSJO




前回はこちら


 《鎮守府》会議室


提督「……みんな、集まったか」

神通「はい。報告します、軽巡洋艦艦娘5名、集合いたしました!」

《軽巡洋艦》艦娘
神通
川内
那珂
球磨
多摩

北上「重雷装巡洋艦3名、揃ってるよー」

《重雷装巡洋艦》
北上
大井
木曾

赤城「正規空母艦娘5名、待機中です!」

《正規空母》艦娘
赤城
加賀
蒼龍
瑞鶴
大鳳

鳳翔「軽空母艦娘 鳳翔以下2名、集合いたしました! ……ウフフ、久しぶりですね、この口上」

瑞鳳「ホントだよね~」

祥鳳「瑞鳳、シー……!」

《軽空母》艦娘
鳳翔
祥鳳
瑞鳳

青葉「重巡洋艦艦娘4名、プラス航空巡洋艦1名、待機中でっす!」

熊野「ちょっと、私の扱いが軽いんじゃなくて!?」

《重巡洋艦》艦娘+1
青葉
衣笠
那智
羽黒
熊野

金剛「戦艦艦娘3名and航空戦艦艦娘1名、着席するネー!」

比叡「はいっ、金剛姉様!」

大和「どうして戦艦艦娘代表が大和じゃないんですか……」

伊勢「まあまあ」

《戦艦・航空戦艦》艦娘
金剛
比叡
大和
伊勢

イムヤ「せ、潜水艦艦娘 伊168、います!」

《潜水艦》艦娘
伊168



※このお話は、個性的な艦娘たちと提督の鎮守府での日常をたんたんと描くだけのものです。
過度な期待はしないでください。

鎮守府での四方山話シリーズ




315: 2015/10/15(木) 07:57:21.32 ID:+Mkm2wSJO
不知火「司令っ、駆逐きゃ……駆逐艦艦娘13名のうち12名、集合完了しました!」

朧「(噛んだ)」

潮「(か、噛んじゃった)」

曙「(相変わらず、肝心なとこで落ち度るわね……)」

不知火「……ぐす」

陽炎「もー、そうやってすぐ泣く~」

《駆逐艦》艦娘



不知火
陽炎
文月
弥生

吹雪
満潮
綾波
敷波

間宮「えっと……給糧艦艦娘 間宮、伊良湖、こちらに」
伊良湖「(あわわ、こんな会議に参加するの初めて……きっ、緊張する~!)」

《給糧艦》艦娘
間宮
伊良湖

提督「(さ、漣君を抜いても40名……多すぎだろう)」(カタカタ

提督「スー……ハー……」

提督「そ、それでは始めよう」

提督「すでに予想のついている者もいるだろうが、我々が参加する第二次サーモン海域北方攻略作戦についての話だ」

提督「サーモン海域北方……そこに、鎮守府や基地、泊地連続してを襲撃した深海棲艦の拠点がある」

提督「……正面のスクリーンを見てほしい」

提督「じ、神通君」

神通「はい」(カチッ

ジジ………ブゥン


木曾「……ハッ、冗談みてえなラインナップだな」

雷「ひ、姫級と鬼号深海棲艦ばかりじゃない」

提督「首魁と思われる離島棲鬼、そして新種の姫級 北方棲姫、港湾棲姫、中間棲姫、空母棲姫……」

提督「あくまでこれは、襲撃の際に確認された連中だ。奴らの拠点に向かう以上、他の姫級や鬼号、まだ見ぬ深海棲艦との交戦が予測される」

提督「……それで、その、一つ確認を取りたい」

提督「み、見てわかる通り、今回の作戦は非常に難度の高いものだ」

提督「漣君を除く40名……この中に一人でも作戦に反対の者がいるなら、我々は攻略組の支援に回る……ということも可能、なのだが」(チラッ

神通「提督……」(ジトー

北上「あー……」(ジー

赤城「……」(ジトッ

鳳翔「あらあら」

青葉「やれやれ」

金剛「oh……」(ジトッ

イムヤ「ここでそれ言っちゃうの……?」(ジトー

不知火「司令、貴方が落ち度です」(キッ!

間宮「さすがにちょっとどうかと思います……」(ジトー

提督「や、やめたまえ……そんな蔑んだ目を向けるのはやめたまえ……」

316: 2015/10/15(木) 07:58:23.25 ID:+Mkm2wSJO
神通「提督……神通は、どこまでも提督と共に歩むと心に決めていますよ」

川内「いまさら、そういう水臭いのはどうだって話だよね」

那珂「那珂ちゃん、次の新曲ばっちり用意してるんだから♪」

球磨「球磨の本気、見せてやるクマー!」

多摩「そろそろ本気、出しちゃおっかな……ニャン」

北上「提督らしいっちゃらしいんだけどねー」

大井「私についてこいぐらい言ってみなさいよ、ったく」

木曾「提督、お前に最高の勝利を約束してやるぜ」

赤城「ここで尻込みするような者、四方山鎮守府にはいませんよ」

加賀「ええ、そうね」

蒼龍「うんうん! 日頃の訓練の成果、発揮しちゃおうかな!」

瑞鶴「わ、私はちょ~っと不安だけど。あーあ、私にも改二か装甲空母改装があればなあ」

大鳳「たしか、お姉さんにはそのお話が来てるんですよね」

鳳翔「私や間宮さんはいつもの通り、鎮守府でお留守番ですけどね」

瑞鳳「鳳翔さんの分も頑張るからね!」

祥鳳「精一杯やらせていただきます!」

青葉「司令官はこの中で、誰がついてきてくれなかったら堪えるのか……。青葉、気になっちゃうな!」(メモメモ

衣笠「こぉら、洒落にならないこと考えないの」

那智「姫級と鬼号の大群、腕が鳴るな」

羽黒「わ、私は間宮さんたちと一緒にご飯とか作って応援するね」

熊野「フフ、深海棲艦たちに目にもの見せて差し上げますわ」

金剛「戦艦の力、見せてあげるネー!」

比叡「気合、いれてっ、いきます!」

大和「たとえみんながついていかなくても、大和だけは提督のお傍に……」

伊勢「旅は道連れ世は情けってね。ま、付き合うよ」

イムヤ「正直反対したいけど、反対したらしたで提督のお母さんが怖いし……っていうか、八雲教官の方が怖い」

不知火「ご命令を、司令!」

陽炎「ここで尻込みするとかあり得ないでしょ」

朧「他の鎮守府任せにはしたくないかな」

潮「そ、そうだよね……」

曙「漣が目ぇ覚ます前に終わらせてやるわよ。だ、だから、ちゃんと指揮しなさいよ、クソ提督!」

文月「ほわぁ、文月が悪い深海棲艦、やっつけちゃうよぉ~!」

弥生「弥生も…頑張ります」

雷「雷のこと頼りにしていいからね、司令官!」

吹雪「司令官、精一杯頑張りましょう!」

満潮「バカね、こっちの覚悟はとっくに決まってるのよ」

綾波「みなさん、すごい気合ですね~」

敷波「だね。ちょっと負けらんないかな」

間宮「出撃前のお料理とお菓子、期待しててくださいね♪」

伊良湖「し、仕込み間に合うかなあ……」

提督「みんな……すまない……い、いや、ありがとう」(ニコ…

一同『!!?』

提督「で、では、私は大本営に報告があるので、会議はこの辺りで」(ソソクサ

317: 2015/10/15(木) 08:02:41.68 ID:+Mkm2wSJO

ざわ……ざわざわ……


吹雪「え……司令官、もしかして今、笑った……?」

満潮「そりゃ、司令官でも笑うわよ……ほんっと極稀にだけど」

那智「ほう、さっきのがこの鎮守府で心許された者だけが見ることのできる司令官の微笑みか……なるほど、悪くない」

熊野「わ、私、ただの噂話だと思っていましたわ」

綾波「はぁ~、癒されますねぇ」

敷波「お、おーい綾波、鼻血垂れてるぞー」

イムヤ「なに、この……提督これくしょんの全ルート攻略達成の記念CGが開放された感じ」

青葉「ウあァァァっ、撮りそこねたー!! く・や・し・い!」

衣笠「なにに使うつもりなんだか……」

瑞鶴「いやー、提督さんの生笑顔とか初めて見たかも。いろいろ凄かったですよね、赤城さん……あれ、赤城さん?」

赤城「……ソウネ」(ソッポ

瑞鶴「あれ、なんで全力で顔背けてるんです? あ、わかった、提督さんの笑顔が不意打ちで直撃したんですね!?」

赤城「」

加賀「瑞鶴、あなた少し黙って」

蒼龍「文月ちゃんの前とかだと、よくあんな感じで笑うんだよねー」

大鳳「(そこはかとなく、蒼龍さんが遠い目をしてる……)」

大和「大和に微笑みかけてくださるなんて……。提督に愛されてすぎていて、少し怖いぐらいです♪」

金剛『訳:やっとまともな顔になったわねー。まったく、みんなに心配かけすぎなのよ』(呆れ

神通「提督……よかった」(安堵

鳳翔「(さすがに筆頭に数えられる子たちは、反応に余裕がありますねー)」

伊勢「なかなかいいものが見れたよ。く~、早く続き書きたいなあ!」



《サーモン海域北方》


北方棲姫「ブーン、ブロロロロ……敵機直上急降下ー」(パタパタ

離島棲鬼「ソロソロ、ネ」

港湾棲姫「提督……?」

離島棲鬼「マア、女ノ勘ダケド……来ルワヨ、彼ラガ」

港湾棲姫「……ソウ」

離島棲鬼「フフ、楽シミネエ……」

北方棲姫「グォォーン……ババババッ! コイヨ艦娘、艤装ナンテ捨テテカカッテキヤガレ!!」

離島棲息鬼「……北方、ソンナ汚イ言葉使ッチャダメヨ」(メッ!

北方棲息姫「ホポォ……ハーイ」

331: 2015/10/18(日) 01:21:44.26 ID:7DeEErUWO
《鎮守府》医務室


漣「すぅ……すぅ……」

提督「……」


『ヘ、ヘヘ……ヘッヘッヘ、やりましたよー、ご主人様~。鎮守府正面海域の深海棲艦、ぜんっぶ叩き返してやりましたー』(ボッロボロ

『いやー、これで心置きなく新人さんを迎えられますねー……ちょっと、どーして漣から目を逸らしてるんですかー?』

『艦の建造と新人さんの申請は明日するとして、ご主人様~? 漣、かーなー

りー頑張ったんですし、ご褒美ほしいなー、なんて♪』

『なにがいいかって? そですね……じゃ~あ~――――♪』(ニヤリ


提督「……『頭をナデナデしてください』。あの時は、君は私を頃すつもりだと本気で思ったものだ」

漣「すぅ……」

提督「明後日、サーモン海域北方に向けて出港する。おそらく、これまでの中で最も厳しい戦いになるだろう」

提督「(漣君が参加してくれるなら心強かったのだ……)」

提督「そんなことを言ったら、君にぶっ飛ばされてしまうな」

提督「――――お願いされてから、ずいぶんと遅くなってしまったが」

ナデ…

提督「一日も早い君の復帰を期待している」




漣「すぅ……すぅ……」

332: 2015/10/18(日) 01:22:14.84 ID:7DeEErUWO
《鎮守府》中庭


提督「――――む?」

神通「あ……て、提督」

提督「神通君、こ、こんな時間にどうしたのかね?」

神通「す、少し眠れなくてお散歩に……すみません」

提督「い、いや、謝る必要はないが」

神通「提督は……もしかして、漣さんのところに?」

提督「うぬ……」

神通「明後日……もう明日になってしまいましたね。サーモン海域北方の攻略作戦のこと、話に行かれたんですね」

提督「そ、その通りだが、どうしてそれを……」

神通「私だって、漣さんの次にここに着任した古参ですから。提督がなにを考えて、どうなさるのかくらい察しがつくんですよ?」(クスクス

提督「そ、そうなのか……。それは、なんだ、少し困るな」

神通「フフ、私たちは助かっていますけど」

提督「うぐ……」

提督「わ、私はもう戻るが、神通君も早めに休みたまえよ」

神通「ぁ……あの!」

提督「ぬ?」

神通「あ、あの、提督……」

提督「な、なんだね?」

神通「ちょ、ちょっと待ってくださいね。すぅ……ハァー……」

提督「……」

神通「も、もしよろしければ、もう少しだけここで……神通とお話、しませんか?」(カァァ…

提督「……今日は冷える」

神通「っ、そう、ですね……。すみません、おかしなことを言いました、やっぱり部屋に戻り――――」

提督「なので、食堂かどこか別の場所でなら……構わないよ」

神通「え?」

提督「じ、実はとっておきの酒があるのだ。よければ一緒に、な」

神通「――――私でよろしければ、お付き合いさせていただきます」

提督「……ああ」

352: 2015/10/21(水) 01:21:51.25 ID:Eb5vu9PQO
(深夜)
《鎮守府》食堂


提督「じ、神通君?」

神通「ヒック……提督……神通、なんだか体が火照ってきてしまいました」(ヌギ…

提督「お、落ち着きたまえ……いま水を持ってくるから落ち着いて……」

神通「提督は…意地悪で、意気地なし……です」

神通「一度でも構いません……私に、思い出をいただけませんか……?」(のしかかり

提督「と……」

神通「と?」

提督「とぉぉ↑おう↓!!」(当身

神通「はうっ!?」

提督「ハァ……ハァ……あ、危なかった、本当に危なかった……!」

神通「」


(食堂入口)

川内「まるで成長していなかった……いや、前進はしてるのかな?」

那珂「差し入れにお薬、入れておけばよかったかなー」

川内「え」

那珂「……キャハ♪」(テヘペロ

川内「(な、那珂が痺れを切らし始めてる……!)」

353: 2015/10/21(水) 01:22:22.98 ID:Eb5vu9PQO

(翌日)
《鎮守府》母港


提督「そ、それでは、これより第二次サーモン海域攻略作戦を開始する」

<はい!!

提督「編成は会議で伝えた通りだ」

提督「わ、私が引きこもっていた関係で急造の編成になってしまったが……き、君たちなら上手く合わせてくれると思う」

大井「一応、迷惑かけた自覚はあるのね」

北上「まあまあ、いつものことじゃーん」

提督「……」(キリキリ…

鳳翔「クスクス、信頼を取り戻すために頑張らないとですね」

提督「そ、そうだな」

不知火「司令、各艦、燃料弾薬の補給と糧食、用水の搬入完了しました」

間宮「特製のお菓子も少し用意したから食べてくださいね!」

提督「そうか、あ、ありがとう」

伊良湖「みなさん、気をつけてください!」

羽黒(E:艤装・改)「し、司令官さんたちが留守の間、私……頑張りますから!」

鳳翔「あら、羽黒ちゃん、艤装背負えるようになったの?」

羽黒「は、はい、改二の艤装はまだちょっと重たいですけど、艤装・改ぐらいなら平気になりました!」

那智「喫茶店の店員になったとはいえ、有事の際に戦うぐらいはできないとと思い、鍛え直したんだ」

陽炎「……そういえば、羽黒さんは重巡の艦娘だったわ」

満潮「着任してから一度も出撃してるとこ見てないから、この間の会議まで完

全に忘れてたけどね」

羽黒「はうぅぅ……」



戦艦《金剛》
金剛『HEY、提督~! みんな、いつでも出撃できマ~ス!』

提督「わ、わかった」

鳳翔「……それじゃあ、気をつけて。漣ちゃんのことは私たちに任せてくださ

いね」

提督「お願いする」



軽巡洋艦《神通》

神通「提督、よろしいのですか?」

提督「ああ。これ以上、みんなを待たせるわけにもいかないしな」

神通「じゃあ……」

提督「う、うむ。みんな、ちゃんと聞こえているな?」

<はい!!

354: 2015/10/21(水) 01:23:42.02 ID:Eb5vu9PQO
第1艦隊
旗艦:金剛 大和 熊野 青葉 大鳳 蒼龍

第2艦隊
旗艦:神通 朧 曙 潮 陽炎 不知火

 支援艦隊
 旗艦:赤城 加賀 瑞鶴 吹雪 満潮 伊168

 旗艦:伊勢 比叡 衣笠 那智 瑞鳳 祥鳳

  護衛艦隊
  旗艦:球磨 川内 木曾 雷 文月 弥生

  旗艦:多摩 那珂 綾波 敷波 北上 大井



提督「――――連合艦隊、出撃!!」




間宮「……行っちゃいましたね」

鳳翔「ええ、そうですね」

伊良湖「本当に大丈夫なんでしょうか?」

羽黒「と、とっても強い深海棲艦がいるんですよね……」

鳳翔「――――さっ、お店に戻りましょうか!」

間宮「そうですね!」

伊良湖「え、ええ!?」

羽黒「ほ、鳳翔さん?」

鳳翔「ここで立ってても意味ないですから」

鳳翔「それなら、提督たちが戻って来た時のお祝いのメニューをみんなで考えた方が有意義でしょ?」

間宮「いくつか試作しておきたいレシピもありますし♪」

伊良湖「(つ、強いなあ……)」

羽黒「(前と違って司令官さんが攫われてないからかな?)」

鳳翔「あ、そうだ、羽黒ちゃん」

羽黒「はは、はい!?」

鳳翔「漣ちゃんの病室の花瓶のお水、換えてきてくれるかしら?」

羽黒「あ、はい、わかりました」

鳳翔「よろしくね」

羽黒「はぁい」(パタパタ









《鎮守府》医務室

漣「すぅ……すぅ……」

漣「にほほ……にははは……ウッサッサッ……フィーヒヒヒ!」

漣「ヤァン、もう……らめぇですよ、ご主人様~……そんなとこ吸っても漣はぁ……」

漣「――――ンガッ……! ん……んん……?」(目パチパチ

漣「…………」(ポケー




漣「知らない天井だ」

376: 2015/10/27(火) 04:16:33.93 ID:8aBGhUoWO
《鎮守府》食堂

はぐはぐ…ぱくぱく…

モニュ…モニュ…ナポ……


漣「煮込みハンバーグ、ウマー! トマトリゾットもウマー!」

漣「鶏もも肉のハーブ焼きもいい仕事してますねー……まあ、漣が作ったんですけど、ガツガツ」

漣「うおォン、漣はまるでロ号艦本式缶だ」

漣「モキュモキュ……冗談はさて置き、目覚めてすぐ爆食とか、艦娘になって体質変わってなかったら氏んでますねー……はぐはぐ」

漣「とりま、お料理の腕が落ちてなくて一安心。これ空になったら、もう2、3品追加しますかー」


ガターンッ!

漣「およ?」

伊良湖「わ、わわっ!? さささ、漣さん!?」

漣「おやまあ、伊良湖さん、おひさ~」

伊良湖「キャアアァァッ!! 喋ったァァッ!?」

漣「いや、漣、生きてますって。ちゃんと足あるし、ご飯美味しいし……」

漣「んー、でも、最近の幽霊や精霊は触れてご飯食べられて抱きしめられるのがデフォって伊勢さん言ってましたか」

伊良湖「だだっ、大丈夫なんですか!? 羽黒さんから、漣さんが消えたって聞いて、みんなで捜してたんですけど……!」

漣「あー、空腹に耐えられなくて勝手に抜け出しましたからねー」

漣「どうもご心配おかけしました」

漣「……戻ってきましたよ」(ニカッ

伊良湖「! え、えっと、私、鳳翔さんたち呼んできますね……!」



漣「さてさて、それにしても鎮守府が静かですなあ」(・д・ = ・д・)

漣「ご主人様たちはどーこに行っちゃったのやら」




《鎮守府》食堂

(鳳翔、状況説明中・・・)

鳳翔「というわけで、提督たちは今、サーモン海域北方に向かっている途中です」

漣「……因縁のある場所ですねー」

漣「ぷふぅ、食べた食べた~、ごちそうさま」

間宮「はい、漣さん、お茶どうぞ」

漣「あ~、どもども」

伊良湖「(ほ、鳳翔さんのお話聞きながら、三人前くらい追加で食べましたね)」

羽黒「(はい……見てるだけでお腹いっぱいです)」

漣「鳳翔さん、すみませんが洗い物、お願いしてもおk?」

鳳翔「行くんですね」

漣「当たり前田のクラッカーですよー」

漣「ご主人様たちも寂しがってるでしょーし、漣のラブリーな顔を見せてあげないと、ね♪」(ウインク

鳳翔「ウフフ、きっとみんな大喜びですよ」

377: 2015/10/27(火) 04:19:52.86 ID:8aBGhUoWO
《鎮守府》工廠


漣「こんちわーーーー!」

妖精A「ゲェー!! 漣さん!!」

妖精B「ピンピンしてやがる、心配させやがって!」

漣「フッ、地獄の閻魔さんに叩き返されちまったのさ」

妖精C「ヒューッ!」

漣「どもどーも、ご心配おかけしました。漣、完全復活ですよー」

漣「で、復活そうそう何ですが、《漣》出せます? いまからご主人様たちを追いかけようと思うのですが」

妖精A「え゛」

妖精B「や、病み上がりなので無理しないが吉ですー」

妖精C「そそそう、そのとととおり」

漣「えっと、その反応、すご~くヤな予感がするのですがー」

漣「……お前ら、《漣》になにした?」

妖精A「君のような勘のいい艦娘は嫌いだよ」

漣「そういうのいいから」

妖精A「あ、ハイ」




《鎮守府》工廠裏

元駆逐艦《漣》だった鋼材の山<ニハハ…ゴール…


漣「な……なんじゃァ、コリャー!?」

妖精A「テヘ♪」

妖精B「流用できる部品は根こそぎ抜いたので、もういいかなーと」

妖精C「やっちゃったZE☆」

漣「……」(握り拳

妖精A「あっ、待って、話を聞いてください! 理由が、理由と書いてワケと読むがあるのですー!」

妖精B「暴力反対っ、暴力反対!」

妖精C「我々に乱暴するつもりですね!? 同人誌みたいに! 同人誌みたいに!」

漣「DA☆MA☆RE」(ニパッ

<てめえらの血はなに色だーっ!!
<アーーーーッ!!


(漣、オラオラ中・・・)


漣「ゼェ、ハァ、し、氏の淵から目覚めたら、自分の艦が廃材になってた拳……ブハァッ、息……切れたぁ」

妖精A「前が見えねぇ」

妖精B「コレが人間のやることかよォ……」

妖精C「新しい扉が開くかと思ったです///」

漣「ハァー、スタミナの衰え具合にビックリですよー」

漣「つーか、どうするんですか、マジでどうするんですか、コレぇ」

妖精A「……」(チラッ

妖精B「……」(コクリ

妖精C「……」(ニヤリ

378: 2015/10/27(火) 04:22:44.84 ID:8aBGhUoWO

漣「ご主人様たち追いかけよーと思ったら、こんなグロ画像見せられるし、もォ~」(半泣き

妖精A「漣さん、漣さん」

妖精B「我々がただ面白半分で艦を解体するとお思いですか?」

妖精C「今回ばかりは、ちゃんとした訳があるのです」

漣「今回ばかりは、のフレーズに不安しか感じないのですがー……なにが目的で《漣》を解体してくれちゃったので?」

妖精A「話す前にぶちのめされたので言えなかったのですが」

妖精B「漣さんのために、我々からプレゼントがあるです」

妖精C「建造ドッグへ来てください、きっと驚くです」

漣「??」



《鎮守府》建造ドッグ

ガゴン…ギゴココ……

漣「ケホッ、埃臭っ! あー、ご主人様が建造しないから、そこらじゅう真っ…白……」


特Ⅱ型駆逐艦《漣》っぽい駆逐艦<ヤッハロー


漣「あれ、《漣》? でも、細部がちょこっと違うような――――」

漣「って、待って、もしかしてコレ……改二!?」

妖精A「フッフッフッ、こんなこともあろうかと!」(デデン

妖精B「ご都合主義と笑わば笑え!!」(デデン

妖精C「しかし見よ! この威容!」(デデドン

妖精A「よかれと思って、提督さんが金庫にしまい込んでた改二設計図をちょろまかしておいたのです」

妖精B「ただ、全部の部品が用意できなかったので、元《漣》から拝借した次第」

妖精C「改二であって改二でない、言うなれば改1.5。べ、別に大本営が怖くて、改修が中途半端になったとかじゃないです、いずれ実装された時のための保険というか、大人の事情的な……わかれよ!」

漣「お、おう」

漣「メタな発言は置いとくとして、これなら……!」

妖精A「出撃準備は整えてます。いつでもいけるぜぇ、です」

妖精B「艤装はこちらに」

漣「えらく準備のいいことでー」

妖精C「……漣さん」

漣「はい?」

妖精C「工廠妖精の我々にできるのはこれぐらいです。だから、どうか、これでみんなを助けてあげてください」

妖精B「無力な我々を許してくれ」

漣「…………」

妖精A「お願いできますか?」

漣「――――がってんだ♪」

388: 2015/10/27(火) 20:34:15.03 ID:SGMkxejj0
乙です。

さすがやるときはやる妖精さん!
そこに痺れるッ!憧れるぅッ!

389: 2015/10/27(火) 21:13:22.07 ID:9B1to4jM0
乙デースッ!
この作品が楽しくて初期艦漣で初めてみたんだけど建造で着た戦艦がまず扶桑で次が長門だった
うちの鎮守府は熱血バカ提督関さんの面子でも揃えるべきかと考える今日この頃です


次回はこちら


引用元: 【艦これ】提督と艦むすの鎮守府での四方山話9