1: 2012/10/12(金) 01:31:59.53 ID:x9V9nst4O
鈴「ふふんふ~ん♪」タカタカ

鈴「ふーんふんふ・・・ふ?」

『占い1回2000円です』
一夏「・・・」

鈴「・・・」

一夏「お、どうだいお嬢さん。あなたの運勢を占う占いだよ」

鈴「・・・なにしてんの」

一夏「占いだよ。軽い気分転換にでもどうだい。気に入らなかったらお代は頂かないよ」

鈴「占い?あんたそんなのできたの?」

一夏「占星術と風水と統計学を合わせた最新の占いだよ」

鈴「うさんくさっ」

一夏「まあまあお嬢さん、ものは試しだ女は度胸。やってみる価値ありますぜ」

鈴「じゃあ1回だけ・・・ほんとに気に入らなかったら払わないからね」
IS<インフィニット・ストラトス>(1) (サンデーGXコミックス)
5: 2012/10/12(金) 01:39:10.70 ID:x9V9nst4O
一夏「じゃあここに名前と生年月日を書いて」スッ

鈴「・・・」カキカキ

鈴「はい」

一夏「達筆だねお嬢さん。良いお母さんになるよ」

鈴「ほんとっ?」

一夏「おっちゃんが保証するよ。さて、と・・・」ジィー

鈴「な、なによ」

一夏「人相見てるから反らさないで」ジィー

鈴「っ・・・」ソワソワ

一夏「・・・・・・ふむ」カキカキ

鈴「なに書いてんの?」

一夏「おっと、覗いちゃだめだ。大人しくして」

鈴「いいじゃんちょっとくらい・・・」

一夏「・・・よし、出来たよ」ジャン

鈴「わぁーっそっくり!ってなんで似顔絵なんて書いてんの?」

8: 2012/10/12(金) 01:50:07.83 ID:x9V9nst4O
一夏「人相学と姓名判断でいくからね」

一夏「まずこの名前、響きが良いね。大成する名前だ」

鈴「どの辺が?」

一夏「ファンリンイン、うん良い名前だ。可愛くなるはずだね」

鈴「かっ、かわっ!?」

一夏「あとこの顔。ここがこう、まっすぐになってるでしょ?モデルさんに多いやつだね」

鈴「ほんとに?」

一夏「あとこの目の形が素晴らしい。しっかり自分の意志を持ってる力強い目だ」

鈴「確かに、意志が強くないと候補生になんかなれないしね」

一夏「口元も、これは・・・」

鈴「な、なに?」

一夏「恋愛運が凄い良い。必ず幸せになれるよ」

鈴「~~~~っ!?」

10: 2012/10/12(金) 01:54:55.16 ID:x9V9nst4O
一夏「お嬢さん今恋をしてるね?」

鈴「は、はい・・・」ドキドキ

一夏「ちょっともう一回顔見せて」クイッ

鈴「っ!」ドキドキーン

一夏「なるほど・・・」ジィー

鈴「ぅっ・・・はぁはぁ」

一夏「この顔なら・・・うん。今の恋も大丈夫。いやこれが最後の恋になるかも」

鈴「えっ・・・そ、それって」

一夏「初恋の相手と結婚なんて幸せだねお嬢さん」

鈴「あぅぅ・・・ぁ・・・」

11: 2012/10/12(金) 01:59:34.97 ID:x9V9nst4O
一夏「はい。じゃあ今日はここまでだ。お代頂けるかな?」

鈴「あっ、は、はい・・・にせんえん・・・」

一夏「確かに。また来てね」

鈴「ああ、ああのっ!」

一夏「なんだい?」

鈴「その似顔絵、もらっ、欲しい、です」

一夏「これかい?普段はあげたりしないんだけど・・・仕方ない」

一夏「お嬢さんには特別だ。記念に。はいどうぞ」

鈴「ありがとうございます!」

一夏「じゃあまた来てね」

鈴「はっ、はいっ!絶対来る!」


鈴「特別・・・記念・・・」ニヘニヘ

13: 2012/10/12(金) 02:05:46.69 ID:x9V9nst4O

ドタドタドタ

シャル「はぁ、はぁ・・・いちかっ!」

『占い1回2000円です』
一夏「はいどうもいらっしゃい」

シャル「鈴がねっ、一夏にっ、顔が!はぁはぁ」

一夏「とりあえず落ち着いて。お茶どうぞ」スッ

シャル「あっありがとう」

シャル「んぐっ」ゴクゴク

シャル「はぁー・・・ごちそうさま」

一夏「いいえ」

シャル「あのね?さっき鈴に会ったら一夏に似顔絵貰ったって!それで、僕も描いて欲しいなって」

一夏「あぁ鳳さんに。ただねお嬢さん、ここは似顔絵屋さんじゃなくて占いなんだ」コンコン

シャル「占い・・・?1回2000円・・・じゃあ僕も占って!」

16: 2012/10/12(金) 02:11:05.90 ID:x9V9nst4O
一夏「じゃあそこに座って」

シャル「あ、うん」

一夏「今回は手相から見ようかな。左手を出してちょうだい」

シャル「えっ?似顔絵は?」

一夏「あのねお嬢さん。ここは似顔絵屋さんじゃないんだってば」

シャル「ご、ごめんなさい」

一夏「ほら手を出して」

シャル「はい」

一夏「ふむふむ・・・綺麗な手だ」ギュッ

シャル「っ」ドキッ

一夏「指も長いし、こないだ見た手タレさんより綺麗だ」

シャル「そ、そうかな・・・」ドキドキ

20: 2012/10/12(金) 02:18:25.03 ID:x9V9nst4O
一夏「・・・なるほど・・・」ギュッ
シャル「っ・・・」

一夏「ここ、これ運命線ね」

シャル「は、はい」

一夏「うーん・・・ん?」

シャル「なに?なにかあった?」

一夏「お嬢さん、ここ一年以内に運命的な出会いがあったね」
シャル「っ!」

一夏「覚えはある?」

シャル「あの、あああります!」

一夏「やっぱり・・・はっ!?」
シャル「なっ、なに?」

一夏「残念だけど・・・その出会いから数年、いや1、2年もないかな・・・」

シャル「なんですか・・・?」

一夏「別れ、が出てる」

シャル「そんな!?そ、そんなの・・・なんで!?」

23: 2012/10/12(金) 02:23:53.99 ID:x9V9nst4O
一夏「あぁそういうことか・・・」

シャル「なにがあったの・・・?」

一夏「これは友との別れ・・・お嬢さん、恋敵がいるね?それもとても仲の良い」

シャル「は、はい」

一夏「その恋敵との別れ・・・つまり恋は成就するね」

シャル「・・・でも」

一夏「友とは別れることに・・・いや、違うな」

一夏「一時的に別れることにはなるけどまた再会できる。大丈夫だね」

シャル「ほんと!?ほんとに!?」

一夏「あぁ大丈夫。この運命線なら恋も友情もうまくいくよ」

シャル「やった・・・!」

26: 2012/10/12(金) 02:28:49.22 ID:x9V9nst4O
一夏「お嬢さんなら大丈夫。おっちゃんが保証するよ」

シャル「うんっ!ありがとう!」

一夏「じゃあお代頂けるかな」

シャル「あっ・・・あの」

一夏「なんだい?」

シャル「似顔絵・・・欲しいなって」

一夏「それはまた次回にしようか。運命はあまり一度に多くを知るもんじゃない」

一夏「またおいで」

シャル「はぁい・・・」ショボン

一夏「・・・やれやれ。仕方ないな」ゴソゴソ

一夏「はいこれ」スッ

シャル「ミサンガ・・・?」

一夏「おっちゃんが作った運気が上がるミサンガだよ。本当なら常連さんにだけ5000円で売ってるんだけど」

一夏「お嬢さんには特別にプレゼントだよ」

30: 2012/10/12(金) 02:34:35.25 ID:x9V9nst4O
シャル「えっ・・・いいの?」

一夏「あぁ、そのかわりまた来てね」

シャル「うんっ!」


シャル「えへへ・・・一夏の手作り・・・運命の出会い・・・えへへ」





一夏「今日はもう店じまいか。よっこいしょっ」

セシリア「あら?なにしてるらっしゃるんですの一夏さん」

一夏「おっと、今日最後のお客さんかな」

一夏「どうだい、占い1回2000円ですよ」

32: 2012/10/12(金) 02:36:44.96 ID:x9V9nst4O




次に占い一夏さんが来るのはあなたの街かもしれない



終わり

引用元: 一夏「占い1回2000円です」