わくわくさん「聖帝十字陵はね、お家にあるもので簡単に作れちゃうんだよ～」

ゴ口リ「へえ～、そうなんだ」

わくわくさん「まず、大量の石をと子供を用意するよ」

ゴ口リ「わあ、こんなにたくさ～ん」

子供たち「う、ううっ……ぐすっ」

ゴ口リ「あれれ～、でもこの子たち泣いてるよ、わくわくさん？」

わくわくさん「んん、そんなことはね、どうでもいいんだよゴ口リ。とにかく、たくさ～ん用意しようね」

ゴ口リ「なんだかよくわかんないけど、わかったよわくわくさん」

わくわくさん「まずはね、子供たちに石を持たせて……土台を作っていきま～す」

ゴ口リ「土台？」

わくわくさん「そうだよ、聖帝十字陵はね。ピラミッドなんだよ……この図を見ると～」ピラッ

ゴ口リ「あ、本当だ。でもこんな大きな建物～、子供たちで作れるの～？」

わくわくさん「ふふっ、そこが聖帝十字陵を上手に作るコツなんだよ」

ゴ口リ「ええ～、絶対大人が作ったほうがいいよ～」

わくわくさん「ん～。そうは言ってもなぁ、ゴ口リ」

ゴ口リ「僕ちょっと探してくるよ」ダダッ

ゴ口リ「連れてきたよ～」ダダッ

大人「た、頼む！　子供を返してくれ！」

ゴ口リ「ええっ、わくわくさん。何言ってんのこの人？　ボクはただ～、これを作ってほしいだけなのに～」

大人「くそっ！　こんな聖帝十字陵なんてクソくらえだ！　早く子供を……！」ダダッ

ゴ口リ「うわっ、わくわくさ～ん」

わくわくさん「もうゴ口リ～。だから大人は連れ込んじゃ危ないって言ったのに」

ゴ口リ「助けて、わくわくさ～ん」

わくわくさん「でもこういう時はね、じゃじゃ～ん」

モヒカン「……」

ゴ口リ「わお」

大人「息子よ！」ダダッ

モヒカン「汚物は消毒だぁぁあああ！」ボオオォォー

大人「ぎやああぁぁああ！」

ゴ口リ「すごい、一瞬で真っ黒だあ～」

わくわくさん「ね、すごいでしょ～」

ゴ口リ「じゃあわくわくさん、続き続き」

わくわくさん「はいはい。石を持たせて土台を作ったら～。それをどんどんピラミッドの形にしていきま～す」

わくわくさん「この時、ちゃんと上から見たら十字ができるようにちゃんと作らないと～……」

子供たち「あ、あああっ……」ガラガラガラッ

モヒカン「消毒だぁぁあああ！」ゴオオォォー

ゴ口リ「わお」

ゴ口リ「んん～、難しいね～」

わくわくさん「大丈夫、わかりにくい所は、ちゃんと子供たちに任せればいいんだよ」

ゴ口リ「できるかな～」

わくわくさん「うん。さすがにみんな焼いちゃったら材料が足りなくなっちゃうからね」

ゴ口リ「そっか～」

子供「ううぅ、うっ……」

子供「うっ……」ダダッ

ゴ口リ「あ、わくわくさ～ん。子供が逃げちゃったよ～。よ～し、ボクもこの火炎放射器でぇ～」

わくわくさん「ちょちょちょ、待ちなさいゴ口リ！　焼いたら作業が遅れるでしょ」

ゴ口リ「え～、じゃあどうすればいいの～？」

わくわくさん「こういう時はね……じゃ～ん」

大人「う、ううっ……」

ゴ口リ「あれ、今度は誰～？」

わくわくさん「あの逃げた子の父親を、ここまで持ってきま～す」

大人「た、たすけて……」

ゴ口リ「わかった～。あの子が戻らなかったらこの人を消毒するんだね！」

わくわくさん「そうだよ～、ゴ口リもわかってきたね～」

ゴ口リ「えっへっへっ」

大人「む、息子……」

子供「と、とうちゃん……！」

大人「逃げるんだ……」

子供「や、やだ……逃げたらとうちゃんが……」

大人「私はどうなってもいいんだ。お前が助かれば……」

ゴ口リ「あれれ～。なんだか風向きが変だよ～？」

わくわくさん「ふっふっふっ、こんな時の事もちゃんと考えていますとも」

ゴ口リ「さすがわくわくさ～ん！」

わくわくさん「じゃあモヒカンくん、残っている子供を全員燃やしちゃってくださ～い」

大人「な……」

わくわくさん「あ～、あなたたちは助けてあげますけど、他のみんなは丸焼きで～す」

モヒカン「」 ゴオオォォォ！

子供たち「こ、こわいよぉ！」

大人「ま、待ってくれ！　それはさすがに酷すぎる！」

わくわくさん「え～、あなたたちは助かるんですよ。まあ、他の親がどんな顔をするか……ふふっ、わくわく」

モヒカン「」ゴオオォォォ！

大人「や、止めろ！　わかった！　わかった！」

大人「息子……来なさい。戻ってくるんだ……」

子供「……」スタスタ

ゴ口リ「わお、やったねわくわくさん」

わくわくさん「でしょ～」

大人「ううっ、すまん息子よ……」ガシッ

子供「とうちゃん……」ガシッ

わくわくさん「はい。こうやってお互い抱きしめあった場合、すかさず……メラメラメラ～」

モヒカン「ヒャッハー！」ゴオオォォォ！

二人「ぎゃあああぁぁぁ！」


ゴ口リ「わあ、すごい勢いで二人とも燃えてるよ～」

わくわくさん「こうする事によって、みんなが逃げだすという大事故を防ぐ事ができま～す」

ゴ口リ「よい子のみんなも、パパやママとやってみようね！」

わくわくさん「お、そんなこんなで。段々と十字陵の形が出来てきたね～」

ゴ口リ「ねえわくわくさん。あそこに作ってある開いてる場所はなんのためにあるの～」

わくわくさん「ゴ口リ、いい所に気が付いたね。あそこの開いてる場所にはね、この……じゃ～ん」ズズッ

わくわくさん「オウガイ師匠の遺骸をセットしま～す」

ゴ口リ「へえ、確かにどこのお家にもある材料だね～」

わくわくさん「でしょでしょ～」

ゴ口リ「じゃあここの～、開いてる場所に置いて～と」ゴリゴリッ

わくわくさん「あわわわ、ま、待ちなさいゴ口リ。この遺骸はね、そんな見えやすい所に置いちゃダメなんだよ

ゴ口リ「ええ～？」

わくわくさん「ほら、これじゃ外から丸見えでしょ。こういう時はちゃんと、壁一枚でいいから向こうに……よいしょっと」ズルリン(効果音)

ゴ口リ「わあっ、スッポリ入っちゃったあよ～～」

わくわくさん「これで、オウガイ師匠のセットは完了～」

ゴ口リ「やったね！」

わくわくさん「じゃあ、次はね～」

ゴ口リ「あれ～わくわくさん。まだ何か作るの？　もう全体が出来上がったてるじゃない

わくわくさん「ふふっ、実はねゴ口リ。聖帝十字陵にはまだ、仕上げの作業があるんだよ～」

ゴ口リ「仕上げ？」

わくわくさん「最後はあのテッペンに～、聖碑を置いて聖帝十字陵は完成するんだよ～」

ゴ口リ「よ～し、それじゃあボクが早速……」

わくわくさん「ゴ口リスト～ップ！」

ゴ口リ「？」ビタッ

わくわくさん「それを置くのはこの……はいっ。シュウさんの出番で～す」

シュウ「くっ……これが聖帝のやり方か！」

ゴ口リ「へえ、この人にやってもらうんだ～」

シュウ「聞け、我が魂の叫びを！」

わくわくさん「はい。じゃあこれ持って～」ドンッ

シュウ「ぐうぅっ……！」フラフラ

ゴ口リ「ほら、いけ～やれ～。バンバ～ン」

わくわくさん「バキュンバキュ～ン」

シュウ「ぐっ……ふっ、貴様らの攻撃など効かぬ……わ、私は……」フラフラ

ゴ口リ「ちぇ～、ボウガン射ったくらいじゃダメか～」

わくわくさん「大丈夫、射ち続けてれきっと効いてくるよ」

ゴ口リ「うわ～、バンバ～ン」シュッシュッ

わくわくさん「ヒュンヒュ～ン」シュッシュッ

シュウ「ぐぬぬぬっ……！」ザクザクッ

リゾ「シュウ……シュウ！」

シュウ「く、来るなっ！」

ゴ口リ「あれれ～」

シュウ「リゾ、お前のその気持ちだけで十分だ……この岩をお前たちの命だと思えば重くなどない」

ゴ口リ「いけいけ～やれ～」

リゾ「シュウ……」

シュウ「強く生きよ、我が息子たち……」フラフラ

わくわくさん「はい。ここまで来れば、あとは放っておいて大丈夫」

ゴ口リ「ええ～。まだ聖碑が頂上までいってないのに～？」

わくわくさん「うん。じゃあゴ口リ、この聖帝十字陵を使った、楽しい遊びをしようか？」

ゴ口リ「えっ、本当？　いやった～！」

シュウ「はぁ、はぁ」フラフラ

わくわくさん「はいゴ口リ。これを持って～」

ゴ口リ「これは槍～？　ずいぶん長いね～。これでどうやって遊ぶの～？」

わくわくさん「ふふっ、それはね～」

シュウ「ぐっ……」フラフラ

シュウ(はっ、か、感じる。感じるぞ……ケンシロウ……)

シュウ(ケンシロウが来る)

わくわくさん「頂上についたシュウさんをよ～く狙って～……えいっ」ヒュン

シュウ「ぐわああぁあああ！」ザクッ

わくわくさん「順番に投げて、聖碑を落とした方の勝ちだよ～」

ゴ口リ「すご～い！　おもしろそう！」

シュウ(ケンシロウ……くるな……)ガクガク

ゴ口リ「それぇ～！」ビュン

シュウ「ぐうっ……」ザクッ

わくわくさん「じゃあ次は僕だよ、えいっ！」シュッ

シュウ「くっ……」

わくわくさん「ありゃありゃ、外れちゃったよ～」

ゴ口リ「じゃあ次はボクの番だよ～。えいっ！」ビュッ

シュウ「ぐわああああぁ！」ザックリ

ゴ口リ「へへ～、やったあ～」

わくわくさん「ゴ口リは上手だな～、僕も負けないぞ～。それっ」ビュッ

……ﾀﾀﾀﾀﾀﾀｯ

シュウ(聞こえる……)

ﾀﾀﾀﾀﾀﾀｯ

シュウ(ケンシロウが……来る……！)

～～♪(後ろで静かに流れ始めるエンディングテーマ)

ゴ口リ「わくわくさん、聖帝十字陵作るのって楽しいんだね～」ヒュン

シュウ「……ぐっ」ザクッ

わくわくさん「聖帝十字陵には、まだまだ沢山の遊び方があるんだよ。お家の人と色々やってみようね」シュッ

(だんだんと遠くなるカメラと、流れるエンディング)

シュウ「ぐはっ……」ザクザクッ

ゴ口リ「そうだね！　こんな楽しい遊びが出来るんだから～」シュッ

シュウ「……っ」ガクッ

ゴ口リ「やったあ！　これでオウガイ師匠の聖帝十字陵が」

～～♪(エンディングテーマが被り声が完全に消える)


ケンシロウ「ほあったァァ！」バンッ

ケンシロウ「シュウ……」

ケンシロウが聖帝十字陵に近付いた所で、左上にテロップが表れる。

『つくってあそぼ』

おわり

スレタイ見て鼻水出たわ

ラオウ「おごるなわくわく、うぬの弱点はトキが知っておるわ」

のっぽ師匠かとｵﾓﾀ

【次回予告】ﾃｰﾚｯﾃｰ

千葉繁『あまりに非道！！　あぁまりに外道なわくわくとゴ口リのやり方！！』

千葉繁『ついに聖帝十字陵が完成し、シュウ自身も命の危険に晒されてしまぅうう！』

千葉繁『黙々と槍を投げ続けるゴ口リとわくわくの目には、片膝をついて今にも倒れそうなシュウの姿がっっつつ！』

千葉繁『走れケンシロウ、急げケンシロウ。強敵を救えるのはお前しかいなぃいい！！』


千葉繁『次回。南斗白鷲拳シュウ！　お前はこの世紀末に何を見るのか！』

わくわくさん『ふふっ……ならばその三秒、数えてやろう』

ゴ口リ『わお』


完

終わりです、ありがとうございました

面白かった