435: ◆3Y/5nAqmZM 2013/06/27(木) 02:39:54.88 ID:v1Hlpax3o
モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」シリーズです
前回はコチラ
棟方愛海の朝は早い・・・
「愛海ー、そろそろ起きなさーい!朝ごはん食べる時間なくなるわよー!」
・・・わけでもない。
「・・・んー、いまいくー・・・ぁふ」
ついついこれまでのヒロイン達の記録を見返して夜更かし、なんてよくあること。
それでも病気以外では意地でも無遅刻無欠席。だって学校には楽しみがいっぱいなんだもの、いろんな意味で。
顔を洗って歯を磨いたら気分サッパリ、髪のお手入れとセットは入念に。女の子の嗜み。
トーストをもそもそ齧りながら、日課の新聞チェック。ただしヒーロー関係のみ。もっと言うならヒロイン関係のみ。
「・・・ん、『カースの活動、謎の活発化』?・・・うーん、ヒロイン達の活躍の場が増えるのは良いけど、気をつけないとなー・・・はむっ」
自ら敵役を打って出る(実際戦うのは晶葉製のロボだが)程のヒロイン大好き愛海さんだが、彼女自身は至ってか弱い女子中学生である。
カースやらの化け物連中は普通に怖いし、危ない所に自分から好んで飛び込むドM根性もない。
「・・・ん、ごちそーさまでした。さって、晶葉ちゃん迎えにいかないと」
食器を台所に持って行き、制服に着替えたら行ってきます。時間自体はかなり余裕だが、ある意味愛海の朝はここからが本番。
「愛海ー、そろそろ起きなさーい!朝ごはん食べる時間なくなるわよー!」
・・・わけでもない。
「・・・んー、いまいくー・・・ぁふ」
ついついこれまでのヒロイン達の記録を見返して夜更かし、なんてよくあること。
それでも病気以外では意地でも無遅刻無欠席。だって学校には楽しみがいっぱいなんだもの、いろんな意味で。
顔を洗って歯を磨いたら気分サッパリ、髪のお手入れとセットは入念に。女の子の嗜み。
トーストをもそもそ齧りながら、日課の新聞チェック。ただしヒーロー関係のみ。もっと言うならヒロイン関係のみ。
「・・・ん、『カースの活動、謎の活発化』?・・・うーん、ヒロイン達の活躍の場が増えるのは良いけど、気をつけないとなー・・・はむっ」
自ら敵役を打って出る(実際戦うのは晶葉製のロボだが)程のヒロイン大好き愛海さんだが、彼女自身は至ってか弱い女子中学生である。
カースやらの化け物連中は普通に怖いし、危ない所に自分から好んで飛び込むドM根性もない。
「・・・ん、ごちそーさまでした。さって、晶葉ちゃん迎えにいかないと」
食器を台所に持って行き、制服に着替えたら行ってきます。時間自体はかなり余裕だが、ある意味愛海の朝はここからが本番。
----------------------------------------
それは、なんでもないようなとある日のこと。
その日、とある遺跡から謎の石が発掘されました。
時を同じくしてはるか昔に封印された邪悪なる意思が解放されてしまいました。
それと同じ日に、宇宙から地球を侵略すべく異星人がやってきました。
地球を守るべくやってきた宇宙の平和を守る異星人もやってきました。
異世界から選ばれし戦士を求める使者がやってきました。
悪のカリスマが世界征服をたくらみました。
突然超能力に目覚めた人々が現れました。
未来から過去を変えるためにやってきた戦士がいました。
他にも隕石が降ってきたり、先祖から伝えられてきた業を目覚めさせた人がいたり。
それから、それから――
たくさんのヒーローと侵略者と、それに巻き込まれる人が現れました。
その日から、ヒーローと侵略者と、正義の味方と悪者と。
戦ったり、戦わなかったり、協力したり、足を引っ張ったり。
ヒーローと侵略者がたくさんいる世界が普通になりました。
「アイドルマスターシンデレラガールズ」を元ネタにしたシェアワールドです。
・ざっくり言えば『超能力使えたり人間じゃなかったりしたら』の参加型スレ。
・一発ネタからシリアス長編までご自由にどうぞ。
436: 2013/06/27(木) 02:40:28.13 ID:v1Hlpax3o
「あーきーはーちゃーん!!朝だよー、学校だよー!!!」
晶葉の住むマンションまでやってきて、ベルを鳴らしながら部屋の前で大声で呼びかける。幸い周りの部屋は空き家なため、朝っぱらからうるせーぞと怒鳴り込んでくる怖いお兄さんはいない。
「・・・・・・ふぅ、今朝もダメか。まったくもー、これだけはいつまでたっても変わらないなぁ」
やれやれ、と、しかし少し楽しそうな表情で溜息ひとつ。ふたつ離れた部屋の前、消火栓から合鍵を取り出しがちゃり。
「今日はー・・・こっちだったかー」
寝室を覗くと、あどけない表情でぐっすり眠りこける晶葉の姿。だいたい作業机で突っ伏している場合が半分、昨日はしっかりベッドまで戻る体力があったらしい。
「ほーらー、起きろ晶葉ちゃーん。朝だよー学校行こうよー」
ゆさゆさ、揺り動かされてまだ尚起きようとしない晶葉。「ぅぅん・・・」と一つ唸ると、毛布を手繰り寄せ抱き枕のように抱きしめる。
「はぅぅっ!!・・・っぅ、悶えてるばあいじゃないよあたしっ、今日は学校、晶葉ちゃん起こしにきた、おーけー?・・・よしっ」
不意打ちに耐え、ノックアウトを免れた愛海は、いよいよもって晶葉を起こしにかかる。
「ほ、らっ!!起きろーっ!!」
無理やり毛布を引っぺがすと、寝ぼけまなこをこすりつつ、ようやく晶葉ちゃんお目覚めである。
晶葉の住むマンションまでやってきて、ベルを鳴らしながら部屋の前で大声で呼びかける。幸い周りの部屋は空き家なため、朝っぱらからうるせーぞと怒鳴り込んでくる怖いお兄さんはいない。
「・・・・・・ふぅ、今朝もダメか。まったくもー、これだけはいつまでたっても変わらないなぁ」
やれやれ、と、しかし少し楽しそうな表情で溜息ひとつ。ふたつ離れた部屋の前、消火栓から合鍵を取り出しがちゃり。
「今日はー・・・こっちだったかー」
寝室を覗くと、あどけない表情でぐっすり眠りこける晶葉の姿。だいたい作業机で突っ伏している場合が半分、昨日はしっかりベッドまで戻る体力があったらしい。
「ほーらー、起きろ晶葉ちゃーん。朝だよー学校行こうよー」
ゆさゆさ、揺り動かされてまだ尚起きようとしない晶葉。「ぅぅん・・・」と一つ唸ると、毛布を手繰り寄せ抱き枕のように抱きしめる。
「はぅぅっ!!・・・っぅ、悶えてるばあいじゃないよあたしっ、今日は学校、晶葉ちゃん起こしにきた、おーけー?・・・よしっ」
不意打ちに耐え、ノックアウトを免れた愛海は、いよいよもって晶葉を起こしにかかる。
「ほ、らっ!!起きろーっ!!」
無理やり毛布を引っぺがすと、寝ぼけまなこをこすりつつ、ようやく晶葉ちゃんお目覚めである。
437: 2013/06/27(木) 02:41:11.96 ID:v1Hlpax3o
「んぅ・・・あつみー・・・?なんだこんなあさっぱらからぁ・・・」
「こんな朝っぱらだから、でしょー。ほら、顔洗ってくる!寝癖もちゃんと直しなよー」
洗面所まで追いやると、その間に朝ごはんの準備。といっても、晶葉特製セミオート調理器のおかげで手間はかからない。
今朝のメニューは卵焼きサンドイッチ。香ばしい香りに思わずごくりと喉が鳴る愛海だが我慢我慢。あつみちゃんさっきたべたでしょ。
「・・・んむ、こくん。きょうのいちげんめ、なんだっけ・・・?」
「数学っ。もー、しっかりしろー」
どうにもこの天才少女、起きてからエンジン掛かるまでが遅い。それを知っているのはあたしだけだけど、と思うとちょっと優越感。
「・・・ごちそーさまでした・・・ふぁぁ」
「・・・ん、忘れものなし。ほら、遅刻遅刻っ!」
「んぅ・・・いってきまーす・・・ぁふ」
鍵をかけ、手をつないで(引っ張って、とも言う)晶葉宅を出発。これが棟方愛海のいつもの朝の光景である。
「こんな朝っぱらだから、でしょー。ほら、顔洗ってくる!寝癖もちゃんと直しなよー」
洗面所まで追いやると、その間に朝ごはんの準備。といっても、晶葉特製セミオート調理器のおかげで手間はかからない。
今朝のメニューは卵焼きサンドイッチ。香ばしい香りに思わずごくりと喉が鳴る愛海だが我慢我慢。あつみちゃんさっきたべたでしょ。
「・・・んむ、こくん。きょうのいちげんめ、なんだっけ・・・?」
「数学っ。もー、しっかりしろー」
どうにもこの天才少女、起きてからエンジン掛かるまでが遅い。それを知っているのはあたしだけだけど、と思うとちょっと優越感。
「・・・ごちそーさまでした・・・ふぁぁ」
「・・・ん、忘れものなし。ほら、遅刻遅刻っ!」
「んぅ・・・いってきまーす・・・ぁふ」
鍵をかけ、手をつないで(引っ張って、とも言う)晶葉宅を出発。これが棟方愛海のいつもの朝の光景である。
438: 2013/06/27(木) 02:41:57.25 ID:v1Hlpax3o
「らーんーこーちゃん!!」がばっ
「ひぁあっ!!?」
お時間変わりましてお昼休み。席に座って読書中らしいクラスメイトの神崎蘭子さんに*バックアタックだ*
「・・・むむっ、こ、これはっ!!?育ったね、また育ったのだね蘭子ちゃんっ!!!」もにゅもにゅ
「ひぅ、ぁ、やっ、やめっ、あつみちゃんっ!」わたわた
いやいやと身をよじる蘭子女史だが、いかんせん座った状態で後ろから抱きすくめられ、立ち上がることもままならない!
「やめんかおバカっ」ぽかりっ
「わが半身に何をするかっ」ぺちっ
「いたっ」
と、ここで晶葉と昼子のコンビネーション炸裂、たまらず愛海選手身を離します!
「まったく、同性でもセクハラは適応されるんだぞ?加減を考えたまえ加減を」
「いやぁ、思った以上のものをおもちだったもので・・・うひひ」
わきわき、とお得意の指の運動。愛海選手、今日も絶好調の指の冴え。
「むぅ、相変わらず度し難いほど欲に忠実なヤツよ・・・半身よ、無事か?」
「い、いきなり後ろからきたから、びっくりしただけで・・・大丈夫」
「あらあら、仲が良いのはいいことだけど、やりすぎちゃダメよ?わかるわね?」
「あ、川島先生。はーい、わかってますよー・・・ごめんね、蘭子ちゃん」
「う、うん。いつもの事だし、あんまり気にしないで・・・ひぁうっ!?」もにゅん
「と、許可も頂いたところで真正面から遠慮なく「「何を聞いていたこのおバカっ!」」痛いッ!!!」
「ひぁあっ!!?」
お時間変わりましてお昼休み。席に座って読書中らしいクラスメイトの神崎蘭子さんに*バックアタックだ*
「・・・むむっ、こ、これはっ!!?育ったね、また育ったのだね蘭子ちゃんっ!!!」もにゅもにゅ
「ひぅ、ぁ、やっ、やめっ、あつみちゃんっ!」わたわた
いやいやと身をよじる蘭子女史だが、いかんせん座った状態で後ろから抱きすくめられ、立ち上がることもままならない!
「やめんかおバカっ」ぽかりっ
「わが半身に何をするかっ」ぺちっ
「いたっ」
と、ここで晶葉と昼子のコンビネーション炸裂、たまらず愛海選手身を離します!
「まったく、同性でもセクハラは適応されるんだぞ?加減を考えたまえ加減を」
「いやぁ、思った以上のものをおもちだったもので・・・うひひ」
わきわき、とお得意の指の運動。愛海選手、今日も絶好調の指の冴え。
「むぅ、相変わらず度し難いほど欲に忠実なヤツよ・・・半身よ、無事か?」
「い、いきなり後ろからきたから、びっくりしただけで・・・大丈夫」
「あらあら、仲が良いのはいいことだけど、やりすぎちゃダメよ?わかるわね?」
「あ、川島先生。はーい、わかってますよー・・・ごめんね、蘭子ちゃん」
「う、うん。いつもの事だし、あんまり気にしないで・・・ひぁうっ!?」もにゅん
「と、許可も頂いたところで真正面から遠慮なく「「何を聞いていたこのおバカっ!」」痛いッ!!!」
439: 2013/06/27(木) 02:42:31.09 ID:v1Hlpax3o
そんなこんな賑やかな学校生活ののち、放課後。
下校中の通学路で、愛海と晶葉は『作戦会議』の真っ最中だった。
「・・・で、ロボの解析の方は順調?」
「さっぱりだ。この分だと、一回凍結処分してマーク2の起動も視野に入れるべきかもしれん」
「晶葉ちゃんでもそこまでなんだ・・・異星人の技術とかなのかな?」
「かもしれん・・・くっ、この私にも理解できないとは」
しばらく前に謎のパワーアップを遂げた晶葉ロボだが、「出どころの解らん技術などに頼れるか!」という晶葉の方針で、現在活動休止中なのである。
かつて「音声装置くらいつけたら?」という提案をした愛海に、晶葉は「ヒトと同じくらい流暢に話せるレベルになるまで実装はせん」と言ってのけたことがある。
それだけ、自分の手で作り上げたロボに誇りと愛着を持っているのだ。全て自分で満足できるレベルに仕上げて、初めて「自分が作ったロボットだ」と胸を張りたいのだ。
「・・・いつか、きちんと解析して、起こしてあげなくちゃね。ロボのこと」
「当然だ。その時にはマーク2と連携して事に当たらせようじゃないか」
「お、晶葉ちゃん案外ノリ気?楽しくなってきちゃった?」
にこやかに会話しながらの、親友との帰り道。
下校中の通学路で、愛海と晶葉は『作戦会議』の真っ最中だった。
「・・・で、ロボの解析の方は順調?」
「さっぱりだ。この分だと、一回凍結処分してマーク2の起動も視野に入れるべきかもしれん」
「晶葉ちゃんでもそこまでなんだ・・・異星人の技術とかなのかな?」
「かもしれん・・・くっ、この私にも理解できないとは」
しばらく前に謎のパワーアップを遂げた晶葉ロボだが、「出どころの解らん技術などに頼れるか!」という晶葉の方針で、現在活動休止中なのである。
かつて「音声装置くらいつけたら?」という提案をした愛海に、晶葉は「ヒトと同じくらい流暢に話せるレベルになるまで実装はせん」と言ってのけたことがある。
それだけ、自分の手で作り上げたロボに誇りと愛着を持っているのだ。全て自分で満足できるレベルに仕上げて、初めて「自分が作ったロボットだ」と胸を張りたいのだ。
「・・・いつか、きちんと解析して、起こしてあげなくちゃね。ロボのこと」
「当然だ。その時にはマーク2と連携して事に当たらせようじゃないか」
「お、晶葉ちゃん案外ノリ気?楽しくなってきちゃった?」
にこやかに会話しながらの、親友との帰り道。
440: 2013/06/27(木) 02:43:07.66 ID:v1Hlpax3o
『・・・ネタマシイ・・・・・・ソノキズナガネタマシイイイイイイィィィィィィィ!!!!』
「「っ!?」」
そんな平和な光景は、突如現れた『嫉妬』のカースによって粉々に砕かれた。
「っ、走るよ、晶葉ちゃんっ!!」
「あ、ああっ!!」
普段からカメラ越しの荒事には慣れっこの二人だが、実際に相対するのとはわけが違う。非力な女子中学生二人に、できることなどあまりに少ない。
一目散に逃げる二人と、暴れながら二人を追うカース。
「う、うわぁっ!?」
「・・・っ」
愛海が視界の端に、小さな男の子を捉えたのはそんな時である。
気がつけば、その子にむかって体が勝手に動いていた。
「お、おい愛海ッ!!」
「晶葉ちゃん、『プロダクション』に電話してッ!たぶん『アイドルヒーロー同盟』あたりに連絡いくはずだからッ!!」
あるいは、『同盟』ならもうすでにこのカースの情報も掴んでいるだろう。それでも、実際に現場に到着するまでには、どうしてもタイムラグが発生してしまう。
(・・・それまで、この子はあたしが守る)
怯えてしまって、腰が抜けたのだろう。愛海が駆け寄って抱き上げても、一向に震えが止まらない。
それに、愛海自身もきっと恐怖で震えているだろう。走って逃げようにも力がでないのは、男の子を抱えているからだけではないはずだ。
そして、それを見逃すカースではない。目ざとく目標を愛海に絞り、襲いかからんと身を振りかぶる!
「「っ!?」」
そんな平和な光景は、突如現れた『嫉妬』のカースによって粉々に砕かれた。
「っ、走るよ、晶葉ちゃんっ!!」
「あ、ああっ!!」
普段からカメラ越しの荒事には慣れっこの二人だが、実際に相対するのとはわけが違う。非力な女子中学生二人に、できることなどあまりに少ない。
一目散に逃げる二人と、暴れながら二人を追うカース。
「う、うわぁっ!?」
「・・・っ」
愛海が視界の端に、小さな男の子を捉えたのはそんな時である。
気がつけば、その子にむかって体が勝手に動いていた。
「お、おい愛海ッ!!」
「晶葉ちゃん、『プロダクション』に電話してッ!たぶん『アイドルヒーロー同盟』あたりに連絡いくはずだからッ!!」
あるいは、『同盟』ならもうすでにこのカースの情報も掴んでいるだろう。それでも、実際に現場に到着するまでには、どうしてもタイムラグが発生してしまう。
(・・・それまで、この子はあたしが守る)
怯えてしまって、腰が抜けたのだろう。愛海が駆け寄って抱き上げても、一向に震えが止まらない。
それに、愛海自身もきっと恐怖で震えているだろう。走って逃げようにも力がでないのは、男の子を抱えているからだけではないはずだ。
そして、それを見逃すカースではない。目ざとく目標を愛海に絞り、襲いかからんと身を振りかぶる!
441: 2013/06/27(木) 02:44:06.68 ID:v1Hlpax3o
『ウォラアアアアアアアアアアア・・・アアアアアァァァァッッッ!!!??』
やがて訪れる衝撃を想像して、愛海はぎゅっと目をつぶる。・・・しかし、いつまで経っても一向に衝撃は来ないし、体も痛くない。
恐る恐る目を開いた愛海の目の前に映ったのは、
「・・・・・・ろ、ぼ」
『無事ですか、愛海!!』ピピッ
ラボで休眠状態にあるはずの、ロボの姿であった。
「愛海ッ、大丈夫かッ!!」
「あきは、ちゃん・・・え、ロボ、なんで」
「ロボ、クロークモード!!私と愛海、この少年も抱えて運べっ!!!」
『了解です、博士!!』ピピッ
がっし、と愛海と少年、晶葉を一斉に抱えると、ステルス状態『クロークモード』を起動、一目散にカースから距離を取るロボ。
『ッ、ドコダッ!!ドコヘイッタアアアアアアァァァァァ!!』
襲いかかる対象を見失い、めちゃくちゃに暴れまわるカースと、どこからか聞こえてくるバイクのエンジン音が、ぐんぐん遠ざかる。
すっかりカースの姿も見えなくなったところで、ようやくロボは三人を下ろした。
「・・・ここまで来れば一安心か。キミ、歩けるか?」
「・・・う、うん。あの、ありがとう、おねーちゃん」
「何、気にする事はない。私たちだって逃げるのに必氏だっただけだ・・・一人で帰れるか?」
「大丈夫、ここ、おうちのすぐ近くだもん!」
「ん、そうか。気を付けて帰るんだぞ」
やがて訪れる衝撃を想像して、愛海はぎゅっと目をつぶる。・・・しかし、いつまで経っても一向に衝撃は来ないし、体も痛くない。
恐る恐る目を開いた愛海の目の前に映ったのは、
「・・・・・・ろ、ぼ」
『無事ですか、愛海!!』ピピッ
ラボで休眠状態にあるはずの、ロボの姿であった。
「愛海ッ、大丈夫かッ!!」
「あきは、ちゃん・・・え、ロボ、なんで」
「ロボ、クロークモード!!私と愛海、この少年も抱えて運べっ!!!」
『了解です、博士!!』ピピッ
がっし、と愛海と少年、晶葉を一斉に抱えると、ステルス状態『クロークモード』を起動、一目散にカースから距離を取るロボ。
『ッ、ドコダッ!!ドコヘイッタアアアアアアァァァァァ!!』
襲いかかる対象を見失い、めちゃくちゃに暴れまわるカースと、どこからか聞こえてくるバイクのエンジン音が、ぐんぐん遠ざかる。
すっかりカースの姿も見えなくなったところで、ようやくロボは三人を下ろした。
「・・・ここまで来れば一安心か。キミ、歩けるか?」
「・・・う、うん。あの、ありがとう、おねーちゃん」
「何、気にする事はない。私たちだって逃げるのに必氏だっただけだ・・・一人で帰れるか?」
「大丈夫、ここ、おうちのすぐ近くだもん!」
「ん、そうか。気を付けて帰るんだぞ」
442: 2013/06/27(木) 02:44:45.10 ID:v1Hlpax3o
「うん!おねーちゃんたち、ありがとー!!」
ぶんぶんと手を振って歩いて行く少年に、転ぶんじゃないぞー、と声を掛けながら手を振り返す晶葉。
「・・・・・・ロボ、どうやってここまできたの?」
それまで茫然としていた愛海が、ようやく口を開いた。
「緊急時にはすぐに遠隔起動できるようにしておいたんだ。今回ばかりは、機能が追加されていて助かったな」
『博士たちが無事でなによりですよ』ピピッ
「・・・だって、晶葉ちゃん、今のロボは動かしたくないって」
「・・・そんなちっぽけなプライドなんかよりッ!!」
ぎゅっ、と強く抱きしめられる感覚。
「お前のっ、愛海の無事の方が、大事に決まっているだろうッ!!」
「・・・あき、は、ちゃん」
ぽたっ、ぽたっ、と、肩にかかる温かい水の感触。
「っ、昔っから、いつもそうだっ!一人で突っ走って、後のこと考えないでっ、それで怪我してっ」
「っく、今回なんてっ、ひっく、けがじゃすまなかったかもしれないんだぞっ!!あつみがっ、いなくなったらっ、わた、わたしっ・・・」
「・・・ごめんね、晶葉ちゃん。心配かけて・・・・・・」
ぎゅっ、と優しく抱きしめ返す。じわりと涙があふれてくるが、我慢することはないだろう。
『・・・しばらく、周りを見張ってますね。何かあったら、また戻ってきます』ピピッ
そんな空気を読んで、ロボはその場を少しだけ離れる。
二人は、お互いに落ち着くまで、しばらくずっと、抱きあって泣いていた。
ぶんぶんと手を振って歩いて行く少年に、転ぶんじゃないぞー、と声を掛けながら手を振り返す晶葉。
「・・・・・・ロボ、どうやってここまできたの?」
それまで茫然としていた愛海が、ようやく口を開いた。
「緊急時にはすぐに遠隔起動できるようにしておいたんだ。今回ばかりは、機能が追加されていて助かったな」
『博士たちが無事でなによりですよ』ピピッ
「・・・だって、晶葉ちゃん、今のロボは動かしたくないって」
「・・・そんなちっぽけなプライドなんかよりッ!!」
ぎゅっ、と強く抱きしめられる感覚。
「お前のっ、愛海の無事の方が、大事に決まっているだろうッ!!」
「・・・あき、は、ちゃん」
ぽたっ、ぽたっ、と、肩にかかる温かい水の感触。
「っ、昔っから、いつもそうだっ!一人で突っ走って、後のこと考えないでっ、それで怪我してっ」
「っく、今回なんてっ、ひっく、けがじゃすまなかったかもしれないんだぞっ!!あつみがっ、いなくなったらっ、わた、わたしっ・・・」
「・・・ごめんね、晶葉ちゃん。心配かけて・・・・・・」
ぎゅっ、と優しく抱きしめ返す。じわりと涙があふれてくるが、我慢することはないだろう。
『・・・しばらく、周りを見張ってますね。何かあったら、また戻ってきます』ピピッ
そんな空気を読んで、ロボはその場を少しだけ離れる。
二人は、お互いに落ち着くまで、しばらくずっと、抱きあって泣いていた。
443: 2013/06/27(木) 02:46:34.04 ID:v1Hlpax3o
ちょっと女の子とヒロインの活躍姿が好きなだけで、愛海さんは善良な一般市民ですよ、ということで
強化されたロボの方ですが、晶葉は自力で作った物にプライド持ってそうかなー、と思ってこういう形になりました
そのうち解析させて再登場させねば・・・(使命感
強化されたロボの方ですが、晶葉は自力で作った物にプライド持ってそうかなー、と思ってこういう形になりました
そのうち解析させて再登場させねば・・・(使命感
444: 2013/06/27(木) 02:48:00.71 ID:wmn36UnO0
乙ー
ロボかっこいい…再び目覚める事を祈ってます
ロボかっこいい…再び目覚める事を祈ってます
446: 2013/06/27(木) 02:49:30.43 ID:0Pyl3XmPo
乙乙
このふたりは一応一般人だもんなぁ…ちょっとドタバタ属性のアイドルふえたらいいな
このふたりは一応一般人だもんなぁ…ちょっとドタバタ属性のアイドルふえたらいいな
【次回に続く・・・】
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります