1: 2011/12/05(月) 00:17:29.77 ID:4QXWALZf0
男「取ってよろしいのですか?」

面接官「帽子を被りながら面接を受ける気なのですか?」

男「分かりました。では失礼します」

パサッ

面接官「な、なな、なんだね君、その頭は!?」

男「禿ですが何か?」

面接官「は、禿って、君はまだ22だろう?」

男「二十歳の頃には半分はつるつるしてましたが何か?」

面接官「く、苦労してるんだねっ」

男「あなたも」

面接官「何を言ってるのかな?」

男「だってあなたも帽子を被ってるじゃないですか」

面接官「!?」

男「礼儀として取ったらどうですか?」

面接官「・・・あ、ああ、そうだね・・・礼儀だしね」
江戸前エルフ(8) (少年マガジンエッジコミックス)
13: 2011/12/05(月) 00:22:57.22 ID:4QXWALZf0
メリ メリメリメリ ペラ

面接官「・・・・・・」

男「涼しそうですね」

面接官「君もね」

男「・・・・・・」

面接官「・・・・・・それじゃ面接を始めたいと思うんだけどいいかな」

男「はい」

面接官「まずはプロフィールを教えてくれるかな?」

男「名前は男です」

面接官「うんそうだよね。女じゃないよね。どうみても男だもんね」

男「スリーサイズは――」

面接官「待って待って、何でスリーサイズ?いらないよそれは」

男「だってプロフィールって」

面接官「あ、うん。そうだね。じゃあ、教えてくれるかな、一応」

男「どこのサイズが知りたいですか?」

18: 2011/12/05(月) 00:28:31.04 ID:4QXWALZf0
面接官「え、どこってそれは・・・ねえ」

男「ここですか?こっちですか?それとも・・・」

面接官「あ、ああ、じゃあそこを」

男「6センチです」

面接官「そこじゃないよ!って6センチ?嘘だよね?私でも16センチあるよ」

男「本当です。嘘じゃないです。面接で嘘は吐きません」

面接官「・・・まあ、そういう子もいるよね。悪かったね。短小は悪いことじゃないから元気出してね」

男「包Oです」

面接官「・・・・・・」

19: 2011/12/05(月) 00:31:42.38 ID:4QXWALZf0
面接官「・・・・・・・採用」

男「え?」

面接官「可哀相だから採用とする」

男「いいんですか?ボイスレコーダーで録音してありますよ」

面接官「いいよいいよ。君はもしかしたら大物になるかもしれないし」

男「見る目あるね」

面接官「だろう」

男「ハハハ」

面接官「ハハハ」

面接官2「・・・・・・」

25: 2011/12/05(月) 00:38:07.98 ID:4QXWALZf0
後日

課長「ええ今日からどうでもいい課に配属になった男君と女君だ」

男「男です。禿です。童Oです。よろしくお願いします」

同僚「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおよろしくううううううううううううううううううううう」

女「女です。あ、あの、ご迷惑をかかかかか!」

男「ご迷惑をかけるかもしれませんが大目にみてください。新人なので」

女「あ・・・」

課長「何言ってるの?新人だからって甘えてもらっちゃ困るよ」

男「課長だって奥さんには甘えてでしょ」

課長「え、ああ、まあね」

男「奥さん、美人ですね」

課長「だろう」

男「ハハハ」

課長「ハハハ」

26: 2011/12/05(月) 00:41:03.28 ID:24vL09rY0
なんなんだこれは

28: 2011/12/05(月) 00:42:05.27 ID:sLG2Tlo90
常識が歪んでいく

35: 2011/12/05(月) 00:47:53.09 ID:4QXWALZf0
同僚「いやー、男君さあ、課長相手に凄いね」

男「そうですね」

同僚「でもさ、あんまりでしゃばらない方が身のためだよ。社会ってのは君が思ってるより厳しい」

男「その厳しい社会で生きている同僚さんはもしや天才ですか?」

同僚「やめろよ、照れるじゃねえか」

男「僕の頭の照りには勝てないでしょう」

同僚「俺はまだ生えてるしね」

男「僕は芝生を刈るのが好きなんですよ」

同僚「何の話?」

男「剃りたいですね」ジッー

同僚「・・・・・・やだなあ冗談はやめてくれよ」

男「冗談です」

同僚「ハハハ」

男「ハハハ」

女「・・・・・・」チラチラ

39: 2011/12/05(月) 00:55:44.84 ID:4QXWALZf0
同僚「んじゃ、お疲れーっす」

男「お疲れ様でした」

女「お疲れ様でしたぁ」

男「・・・・・」ガチャ

女「あ、あのぅ・・・」

男「はい」

女「朝はありがとうございました」ペコリ

男「すいません。イケメンなので反射的にやっちゃうんです。ああいうこと」

女「そ、そうなんですか」ジッー

男「気になりますか?」

女「え?」

男「見てたでしょう僕の頭」

女「えっとぉ・・・(言えない。頭に値札がついてるなんて言えない)」

男「もっと見てもいいですよ。観覧料は無料です」

女「あぅ・・・(どうしよう。言わないと外に出たときに可哀相なことになっちゃうし)」

42: 2011/12/05(月) 01:06:12.85 ID:4QXWALZf0
男「見ないのですか?」

女「あの、その、えっと、値札ってありますよね」

男「値札ですか?」

女「はい!値札です!」

男「これですか?」ペリッ

女「あっ」

男「どうかしましたか?」

女「気付いてたんですか?」

男「おっしゃってることが分かりませんが」

女「だって朝から頭に付けたままじゃないですか」

男「これは帽子代わりなんです。いわばファッションです」

女「・・・・・・」

男「帽子を被ると煩いので値札をと思って」

女「はあ(変な人だなあ)」

男「でもそれも今日で終わりにします」

46: 2011/12/05(月) 01:15:11.16 ID:4QXWALZf0
女「どうしてですか?」

男「あなたのことが好きだから」

女「え?」カァァ

男「冗談です。ビックリしました?」

女「あ、あああ・・・」アタフタ

男「本当は値札にはあなたの視線で今気付いたんです。教えていただきありがとうございました」

女「い、いえ」

男「あなたも大変ですね」

女「え?」

男「こんなイケメンと話してると疲れるでしょう」

女「本当に・・・(なんでだろう。禿てるのにカッコいいかも)」

男「よかったらこれから飲みに行きませんか」

女「いいですね!私ももっと男さんと話したいですし」

男「では行きましょう」

51: 2011/12/05(月) 01:25:44.01 ID:4QXWALZf0
朝 男宅 

チュンチュン

女「ううーん?ん?え?え?ここどこ!?」

男「お目覚めですか?」

女「男さん!?ってことは・・・」

男「ここは僕の家です。あなたが酔いつぶれてしまったので仕方なく運んだのですが」

女「・・・・・・」ワサワサ

男「安心してください。指一本触れてませんので」

女「じゃあどうやって運んだんですか?」

男「実は僕は魔法使いなんですよ」

女「あの、嘘ですよね」

男「嘘ですね。困りました。嘘ですからね。運ぶときは触りましたしね」

女「やっぱり・・・どうしよう・・・もうお嫁に行けない」

男「そんなことはないです。そんなことはないんです。お嫁に行けないなんてことはない」

女「どうしてそんなことが言えるんですか?男の人に触られたんですよ!」

55: 2011/12/05(月) 01:49:36.07 ID:4QXWALZf0
男「誰もいなかったその時は僕があなたを貰います」

女「え・・・それって」

男「わかります。僕のようなイケメンに言い寄られて混乱するのはよくわかります。
  ですがここにあなたを嫁にしてもいいという男がいるということを忘れないでください」

女「はぁ・・・」

男「それに僕みたいな男なんて早々いないですよ。禿てる上に童Oで短小包茎、低身長かつデブ。失うものなんて何もない」

女「・・・・・・あの、わかりました」

男「わかってくれましたか」

女「男の人に触られたぐらいで騒ぎすぎですよね」

男「いえ、あなたの反応はおかしくありませんよ。女性は警戒して当然です」

女「男さんって優しいんですね」

男「あなただから優しいんですよ」

女「また冗談ですか」

男「お腹空きませんか。朝食を作りましょう」

女「あ、すいません。って今何時ですか?」

男「12時です」

56: 2011/12/05(月) 01:58:23.69 ID:4QXWALZf0
女「遅刻ぅー!」

男「安心してください。会社には連絡しておきました。課長を誉めたら休みをもらえましたよ」

女「嘘ですよね」

男「嘘だと思いますか」

女「はい」

男「正解です。実はまだ6時です。そろそろ出ないとマズイですね」

女「ああ、どうしよう。髪ボサボサ」

男「スタイリングは任せてください」


二人はこうして愛を育んで行く!!!
***先生の次回作にご期待ください。ご愛読ありがとうございました。

58: 2011/12/05(月) 02:02:46.91 ID:x/bXxkbw0
次回作まだ?

59: 2011/12/05(月) 02:03:15.12 ID:Ls7VG7/W0
乙!眩しかった!

60: 2011/12/05(月) 02:05:21.82 ID:H5/5qyTn0
ハゲが髪型整えられるはずねえだろwwwwwwwwwwwwww乙

: 面接官「ちょっと君、その帽子は取りなさい」