275: 2013/10/20(日) 15:39:14.96 ID:nzlDMEu00
第23話・黒川千秋その2「貴方だけに見せる私」

北海道某市

モバP「いやー、やっぱり北海道は食事が美味しいな」

モバP「都内であんな寿司を食べようと思うと確実に途方もない額になるからなぁ」

モバP「ははは、また終電が無くなった…」

モバP「東京に戻らなくていいのは幸いだけど、ホテルまでか…歩こう」キキッ

モバP「えっ…ち、千秋?」

276: 2013/10/20(日) 15:39:45.26 ID:nzlDMEu00
千秋「私じゃなかったら誰なの?もう…」

モバP「こんな所で会うとは思ってなくて…里帰りしてたんだったな」

モバP「それにしても…ゴクリ」

千秋「ふふ、見とれているのかしら?」

モバP「ああ、すごく綺麗だよ」

千秋「…っ、そ、そういう事は口に出すものではないでしょう……」カァァ

モバP「うっ…しかし、冷えるな」ブル

277: 2013/10/20(日) 15:40:23.65 ID:nzlDMEu00
千秋「東京と一緒に思っちゃダメよ…こっちで泊まり?ホテルは近いの?」

モバP「それが…かなり遠いんだ」

千秋「風邪引くわよ…送るわ…いいでしょう、父さん」

モバP「いいッ」

千秋の父「ああ、構わないよ、千秋」

千秋「ほら、父もこう言ってるわ」

モバP「うーん……」

千秋の父「いつも千秋がお世話になってるお礼もしたいので」

モバP「では、お願いします」

278: 2013/10/20(日) 15:41:27.70 ID:nzlDMEu00
・・・

千秋の父「千秋はどうですか、プロデューサーさん」

モバP「ええ、仕事にもレッスンにも熱心で、他のアイドルにいい影響を与えてます」

モバP「学業も両立しているので、特に学生アイドルの良いお手本ですね」

千秋の父「そうですか…頑張ってるようだね、千秋」

千秋「もう…褒めすぎよ」カァ

モバP「事実じゃないか、それに向上心も高いですね」

279: 2013/10/20(日) 15:41:57.91 ID:nzlDMEu00
千秋の父「ふふ…そうだ、プロデューサーさん」

千秋の父「この後、私の家で一杯いかがですか?」

モバP「えっ…?」

千秋「父さん、それは…」

千秋の父「今日は千秋とデートでしたが、運転があるので飲めなくてね」

280: 2013/10/20(日) 15:42:43.92 ID:nzlDMEu00
千秋の父「千秋の事も色々伺いたいので、どうでしょう?」

モバP「よろしいんですか?」

千秋の父「是非」

モバP「ありがとうございます」

千秋「ちょっと、二人共…もう……」

281: 2013/10/20(日) 15:43:13.24 ID:nzlDMEu00
・・・

千秋の実家

千秋「父さん、Pさん……ああ…」

千秋の父「……」

モバP「ああ…千秋か」

千秋「もう…二人共、私がお風呂に入ってる間にこんなに飲んで」

モバP「ほとんど、千秋のお父さんだけどな」

282: 2013/10/20(日) 15:44:16.34 ID:nzlDMEu00
千秋「……お酒でこんなになる父は初めて見たわ」

モバP「千秋が里帰りしてよっぽど嬉しかったんだろう」

千秋「そう…」

モバP「どうした、千秋」

千秋「いえ…、里帰りするたびに白髪も増えて来て…」

モバP「こういう時は思い切り親孝行してあげるといい」

千秋「うん…厳しい父だけど、父のおかげで今の私があるのよね」ナデ

283: 2013/10/20(日) 15:45:01.74 ID:nzlDMEu00
千秋「とても運べないから、毛布取ってくるわ」

モバP「ああ、俺はそろそろ…」

千秋「帰るつもり?少し私にも付き合ってよ」

モバP「う、うーん」

千秋「……」ジッ

モバP「わ、わかったよ」

284: 2013/10/20(日) 15:46:05.23 ID:nzlDMEu00
・・・

千秋の部屋

千秋「さ、入ってPさん」

モバP「ああ、失礼するよ」

千秋「何?緊張しているの?」

モバP「マンションとかならともかく、実家はなぁ…」

千秋「別にそれも初めてじゃないでしょうに」

285: 2013/10/20(日) 15:46:41.88 ID:nzlDMEu00
モバP「な、いつの事を言ってるんだ?」

千秋「ふふふ、桃華が得意げに離してたわ(その一度じゃないのね…)」

千秋「どうぞ、適当に掛けてちょうだい」

モバP「うーん、それにしても…(いい体だなぁ)」

千秋「…目が泳いでいるわよ」

モバP「ははは…(あの時は急だったけど…今回こういう格好なのは……)」

286: 2013/10/20(日) 15:47:10.52 ID:nzlDMEu00
千秋「私そんなに強いのダメだから…シャンパンで良かった?」

モバP「ああ、飲みやすくていいな」

千秋「はい、どうぞ」

モバP「ああ、ありがとう…うう…見えるけど見えない……」

千秋「ッッ…、な、何が見えないのよ」

287: 2013/10/20(日) 15:47:48.16 ID:nzlDMEu00
モバP「す、すまん…つい口に出してしまった」

千秋「もう…」

モバP「ああ、千秋にも注がないとな、ほら」

千秋「ええ」

モバP「乾杯」

千秋「乾杯」キィン

288: 2013/10/20(日) 15:48:20.67 ID:nzlDMEu00
・・・

千秋「ねぇ、Pさん、注いでちょうだい」

モバP「ああ…」

千秋「ふふ、ありがとう」クイ

モバP「(もう結構飲んでるが…大丈夫か?)」

千秋「なぁに、Pさん…進んでないわよ」

モバP「ああ、貰うよ(火照ってる千秋…色っぽいなぁ)」ジー

千秋「どうしたの…ふふふ」

モバP「な、なんでもないよ(嫌な予感がするが…いい眺めだしいいか)」ジー

289: 2013/10/20(日) 15:49:00.56 ID:nzlDMEu00
・・・

千秋「うう…」

モバP「千秋大丈夫か…シャンパンは酔いが回るの早いんだぞ」

千秋「普段はこんな飲み方しないわ…はぁ」

モバP「うん…わかってるよ」

千秋「ありがとう…Pさんは強いのね」

モバP「まあ、仕事の付き合いで飲むことが多いからな」

千秋「そう……ねぇ、横になりたいわ」

290: 2013/10/20(日) 15:49:34.00 ID:nzlDMEu00
モバP「立てるか?」

千秋「ううん…その…だ……きゃあ」

モバP「お、おい、そんな声出すなよ」

千秋「きゅ、急に抱き上げられたら、誰だって驚くわよ」カァァ

モバP「ああ、すまんな」

千秋「うう…力あるのね……ふふふ」

千秋「王子様にエスコートされるシンデレラの気分よ…」

291: 2013/10/20(日) 15:50:21.02 ID:nzlDMEu00
モバP「へ、変な事言うなよ…さ、ベッドにおろすぞ」ドサ

千秋「うん……ありがとう」

モバP「なあ、千秋……手、離してくれないか」

千秋「どうして?」

モバP「いや、だってこの姿勢結構辛いしさ」

千秋「貴方もベッドで横になれば?」

292: 2013/10/20(日) 15:50:51.48 ID:nzlDMEu00
モバP「おおおお、おい、それは……」

千秋「どうぞ」

モバP「いいのか…じゃあ」

千秋「えっ…ちょっと…お、覆いかぶさるなんて…うん」

モバP「お、おい…(目閉じるなよ、ホントに止まらなくなるぞ)」

千秋「……(…Pさんの息遣いが聞こえる)」

モバP「はぁ…はぁ…(やっぱり綺麗だな…千秋)」

293: 2013/10/20(日) 15:51:21.40 ID:nzlDMEu00
千秋「どうしたの…Pさん」

モバP「…ごめん、千秋、やっぱり、俺…」

千秋「待って…私、私…貴方じゃないと……だって…」

モバP「千秋…聞いたら、たぶん止まれなくなる…だから」

千秋「もう…そんなに困った顔しないでよ」

モバP「ありがとう、千秋でも…」

294: 2013/10/20(日) 15:51:59.67 ID:nzlDMEu00
千秋「私のアイドルとしての今後を心配してくれてる…でしょ?」

モバP「ああ……」

千秋「もう…、空いてる部屋に案内するわ」

千秋「この状況、父に見られたら何を言われるか」

モバP「嫁入り前の大事な娘さんだからな」

千秋「ふふふ、責任さえとればいいと思うけど、ふふふふ」

モバP「それは…ははは」

295: 2013/10/20(日) 15:52:34.30 ID:nzlDMEu00
・・・

翌朝、Pは千秋の運転する車で空港まで送られる

ペーパー丸出しのその運転はPの寿命を確実に縮めたのでした

おしまい

296: 2013/10/20(日) 15:54:42.60 ID:nzlDMEu00
以上で黒川さん編その2は終わりです
一応舞台はH市のつもりで書きました
千秋の父はまあ…捏造もいいとこです
Pとの飲みを丸々キンクリは構いませんよね
最初、千秋がお酌しながら三人で飲んで
千秋がお風呂に行ってからはパパが千秋の生い立ちを延々と話す感じかと
なお、千秋がしようとした話はPへの感謝の気持ちのつもりでした
もうやっちゃえよって感じですよね

来週、副業がバタバタするのが目に見えてるんですよね
最悪、週末まで投下出来ないかも…ごめんなさい

298: 2013/10/20(日) 17:16:32.83 ID:2o8ut14Qo
素晴らしい



引用: モバP「また終電が無くなった…」