1: 2016/03/01(火) 22:27:45.43 ID:D5DbJ1tS.net
穂乃果「にこちゃんの雨」の続編になります。

2: 2016/03/01(火) 22:28:33.79 ID:D5DbJ1tS.net
穂乃果「にーこちゃーん!!」




にこ「……おはよう」

穂乃果「おはよう!今日もいい天気だねーっ!!」

にこ「どこがよ。最悪な天気よ。今にも崩れそうよ」

穂乃果「うぅ……怒涛のツッコミ……」

にこ「それ」ユビサシ

穂乃果「それ?」

穂乃果「……これ?」ヒョイ

にこ「随分いい色の傘ね」

穂乃果「うん!ピンク色!可愛いよね♪ほのかのお気に入りなんだー!」

にこ「まぁ、色はこの際おいておくわ」

穂乃果「置いとかれちゃった……」シュン

にこ「そんなことでしょげないでよっ!」

穂乃果「せっかくにこちゃん色なのに……」

にこ「なっ……!///」

穂乃果「……」クルクル

にこ「だ、だからそういうことを平気で言うなっ!このあほのか!///」

穂乃果「むー……」

3: 2016/03/01(火) 22:29:30.00 ID:D5DbJ1tS.net
にこ「と、とにかく!私が言いたいことはそんなことじゃなくて!」

にこ「なんで傘持ってるのに、いい天気なんてのたまっているのかってことを言いたいのよ!」

穂乃果「?」キョトン

にこ「不思議そうな顔をするな!」

穂乃果「いやー、だって、せっかくにこちゃん色の空なんだもん。いい天気だなって思っちゃうよー」

にこ「な、なによにこちゃん色って……」

穂乃果「雨の日はにこちゃんのこと考えちゃうから、にこちゃん色!」

にこ「~~!!///」ボン

穂乃果「あ、にこちゃん真っ赤」

にこ「バ、バカじゃないの!?天然もここまでくると救えないわね!!」

穂乃果「えー……そうかなぁ?」

にこ「だから!雨は嫌な思い出があるって言ったでしょ!」

穂乃果「だから、それは穂乃果が」

にこ「そう簡単にアンタの記憶で上書きできるかっ!このあほのか!!」タタタ…!

穂乃果「あー!待ってよーにこちゃーん!!」タタタ…!



ゴロゴロ……

4: 2016/03/01(火) 22:30:30.76 ID:D5DbJ1tS.net
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------------------

キーンコーンカーンコーン


にこ(……はぁ)

にこ(……やっぱり、雨、降りそう……)


にこ(……)


にこ(……どうしても、雨の時だけは……)

にこ(気分の落ち込みを避けられない……わね)





穂乃果『ほのかは……少しでもにこちゃんの雨を、優しい景色にしてあげたいな』





にこ(~~~///)


にこ(わ、私ってば、な、何を思い出してるのよ!)

にこ(全く……!あのバカには困ったもんだわ……!///)




にこ(……///)




ゴロゴロ……




にこ(……)



にこ(いくらあいつが凄いやつでも、そう簡単にこの記憶は……)

7: 2016/03/01(火) 22:32:04.17 ID:D5DbJ1tS.net
希「にこっちー」ヒョコ


にこ「……希。何しに来たのよ」ギロ

希「おお、こわー。雨の日のにこっちは怖さ30%増しやんなー」

にこ「……そこまでわかってるアンタが、このにこに何の用よ」

希「別にー?ただ、にこっちの表情がいつもと違うな―思って」

にこ「……何よ、それ」

希「なんか、いいことあったんと違うん?」ニシシ

にこ「ないわよ、別に」

希「本当かなー?」

にこ「ないったら……!」

希「まぁまぁ、怒ってもいいことないでー」

にこ「あんたが怒らせてるんでしょ!!」

希「ごめんごめん」

にこ「ったく……」




希「……でも」



にこ「?」





希「にこっちの色が、変わって来てるんよ」

8: 2016/03/01(火) 22:33:09.18 ID:D5DbJ1tS.net
にこ「……色?」

希「そう、色」


希「きっとその変化は、にこっちに微笑みをもたらしてくれる」

希「けど、同時に涙を見ることにもなるかもしれん」

希「……変化を受け入れるのはにこっちの自由やけど」

希「今のくすんだ色は……ウチは見たないで」



にこ「……」


にこ「……朝から饒舌ね」

希「ま、たまにはええやん。にこっちとそんなにいつも話すわけやないし」

にこ「そうね」

希「にこっちさえ良ければ、ウチかていつでも話相手になるんよー?」

にこ「……」

希「でも、それはウチの役目やないかもなー」

希「ほななー。また後で♪」フリフリ

にこ「後で、ね」

にこ「……」




にこ「色……か」




ゴロゴロ……






にこ「雨の匂いが、する」

9: 2016/03/01(火) 22:34:04.05 ID:D5DbJ1tS.net
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------------------



ポツポツ……


パラパラパラ……



サアァァァァァ---



にこ(降ってきたわね……)

にこ(……)


にこ(ま、休み時間だし)

にこ(いつものように微睡んでいれば、大丈夫…)




……コチャーン……




にこ(……ん?)




……ニコチャー……!




にこ(今……)

10: 2016/03/01(火) 22:35:03.31 ID:D5DbJ1tS.net
にこ(……ははは、今日は重症ね)フルフル

にこ(こんなところで穂乃果の声が聞こえた気がするなんて……)





ニコチャーン…!




にこ(……こ、ここは三年の教室よ。聞こえる筈が……)




ニコチャーン!!




にこ(気のせい……よ!雨に紛れて聞こえてくる気がするだけ……)プルプル


穂乃果「にこちゃーん!!」



ナニアレー

アレ、ニネンノー

アアーセイトカイチョウー

ニコチャンッテー?

ヤザワサンニヨウナノカシラ-?



にこ「だーっ!!このあほのかーっ!!!」ガタッ

12: 2016/03/01(火) 22:35:53.22 ID:D5DbJ1tS.net
穂乃果「あ、にこちゃん見っけ!」ビシ

にこ「何してんのよ!何しに来たのよっ!何してんのよっ!?」ドドド!

穂乃果「は、迫真の三段つっこみ……」

にこ「三段じゃないわよっ!最後同じだったわよっ!」

穂乃果「あ、確かに」

にこ「変なとこで納得するなっ!」



エーナニナニー?

モシカシテヤザワサントコウサカサンッテ-///

キャー!!



にこ「~~!!///」ボン

穂乃果「あ、にこちゃん、また真っ赤」

にこ「も、もう!こっちに来なさい!!」ダダダ

穂乃果「えー?」ダダダ



サァァァァ----

13: 2016/03/01(火) 22:36:56.75 ID:D5DbJ1tS.net
にこ「ぜぇ……はぁ……」

穂乃果「はぁ……はぁ……こ、今度はにこちゃん、真っ青だね」アハハ

にこ「だ……誰のせいよ」

穂乃果「……ほのか?」

にこ「アンタ以外、誰がいるってのよ……!」

穂乃果「うーん……?」

にこ「で!?」バン!

にこ「一体、何しに三年の教室にやってきたわけ!?」

穂乃果「にこちゃんに会いに!」キラキラ


にこ「……」パクパク


穂乃果「♪」


にこ「……それだけ?」

穂乃果「それだけだよ?」

にこ「……ほんとうに、ほんっとーーーっに!」

にこ「それだけの為に、大声張り上げて私の教室までやってきたっていうの!?」

穂乃果「うん!!」


にこ「」




穂乃果「……」






穂乃果「……ホントは、雨が降ってきたから」


にこ「え……」


サァァァァ-------

14: 2016/03/01(火) 22:37:52.38 ID:D5DbJ1tS.net
穂乃果「雨の音が聞こえたら、にこちゃんの顔が浮かんで」


穂乃果「にこちゃんの顔が浮かんだら、いてもたってもいられなくなって」


穂乃果「いてもたってもいられなくなったら、自然と足が三年生の教室に向かってて」


穂乃果「三年生の教室に辿り着いたら……少し、心細くなって……」


穂乃果「心細くなったら……にこちゃんを探してた」





にこ「……」




サァァァァァァ----

15: 2016/03/01(火) 22:38:55.96 ID:D5DbJ1tS.net
穂乃果「……嫌、だった?」

にこ「……」


にこ「嫌じゃないわよ……」

穂乃果「え?」

にこ「要は、心配だから来てくれたってことでしょ」

穂乃果「うん……」

にこ「……雨だから」

穂乃果「……」

にこ「……」


にこ「ありがと……」



穂乃果「にこちゃん……」



サァァァァァァ----

16: 2016/03/01(火) 22:39:38.88 ID:D5DbJ1tS.net
にこ「ねぇ、一つ聞いていい?」

穂乃果「?」





にこ「雨の日の私って、そんなに危うく視えるのかしら?」






穂乃果「……」





サァァァァ----




にこ「希にも言われたけど、私って、雨の日は怖く視えるらしいしね」


にこ「実際、私的にも気分が落ち込むし……」


にこ「思い出しくない景色や色まで思い出してしまうから……」


にこ「雨の日はキライ」


にこ「って、これは前に言った通りだけど……」


にこ「それでも、人前では……なるべくそう見せないようにしてるつもりなんだけどね」


にこ「これでも、アイドルを目指しているんだもの。お客さんを笑顔にさせるのが私の役目……」


にこ「その役目を、私は……果たせてないのかしら」



穂乃果「……」




サァァァァ-------

18: 2016/03/01(火) 22:40:40.52 ID:D5DbJ1tS.net
キーンコーンカーンコーン



にこ「……休み時間が終わるわね、戻らないと」クル

穂乃果「あ、にこちゃん……」

にこ「アンタも、自分の教室に帰りなさい」




にこ「……」トコトコ

穂乃果「……」




サァァァァ-----




穂乃果「笑顔にさせる、役目……」


穂乃果「……」





穂乃果「にこちゃんの色……かぁ」

19: 2016/03/01(火) 22:43:34.70 ID:D5DbJ1tS.net
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----------------


穂乃果「……」

穂乃果「……中々うまくいかないなぁ……」

ことり「にこちゃん?」

穂乃果「うん……」

穂乃果「やっぱり、ほのかじゃ……にこちゃんの力になれないのかなぁ」

ことり「そんなことないよ」

穂乃果「そう?」

ことり「そうだよ。ほのかちゃんがこんなに頑張っているんだもん」

ことり「きっと、にこちゃんもいつか心を開いてくれるよ」

穂乃果「ホント……?」

ことり「……ふふ」

20: 2016/03/01(火) 22:44:05.00 ID:D5DbJ1tS.net
ことり「多分、ほのかちゃん色に染まらない人は、そうはいないんじゃないかなぁ……」

穂乃果「ほのか色……」

ことり「あーあ、妬けちゃうなぁー」

穂乃果「ふぇ?///」

ことり「にこちゃんが”大好き”なのもわかるけど、たまにはことりにも構ってほしいなぁ」

穂乃果「だ、だだだ大好きってそんな……///」アワアワ

穂乃果「そ、それに、ことりちゃんとだってちゃんと遊んでるし……」

ことり「……ふふ、冗談です☆」

穂乃果「も、もぉー!ことりちゃーん!!」プンプン


ことり「あはは♪」




ことり「……ことりはもう、ほのか色に染まったから分かるんだ」

ことり「ほのかちゃんの眼に、にこちゃんの色しか映ってないことが……」



穂乃果「よーっし!もう一回にこちゃんにアタックだよ!」

穂乃果「ファイトだよっ!」



サァァァァァ------



ことり「……嫌な雨」

21: 2016/03/01(火) 22:44:56.10 ID:D5DbJ1tS.net
--------------------------
------------


にこ(……)

にこ(はぁ……)



にこ(何やってるのかしらね、私は……)

にこ(ほのかをあんな風に困らせて……)




にこ(私は……何が嫌なのかしら)


にこ(雨が嫌なの……?)


にこ(……)


サァァァァァーーー


にこ(……私にとっての雨は、辛い過去を映し出す鏡のようなもの)

にこ(でもそれは……)

にこ(あの子のおかげで、アイドルを再び目指そうと思ったことで変わっていったはず……)

にこ(私が雨に想いを抱くのは、何故?)


ザァァァァァァ----


にこ(……ああ、もう)

にこ(雨、強くなってきちゃったじゃない……)



希「にこーっち!」ヒョコ

22: 2016/03/01(火) 22:45:37.12 ID:D5DbJ1tS.net
にこ「希……何なのよ今日は」

希「授業、終わったでー?」

にこ「あ……」

希「いつのまにか終わってたー、って感じやんな」

にこ「……」

希「そんなんじゃあかんよー」

にこ「うるさいわね……」

希「……それだけ、想いを馳せているってことやね」

にこ「……何によ」

希「……」



希「この雨……」






希「……の先に映る、誰かの姿、やないの?」

にこ「!!」



ザァァァァァ---

23: 2016/03/01(火) 22:46:31.73 ID:D5DbJ1tS.net
希「ああー本格的に降ってきよったなー。今日は練習休みにしよかー?」

にこ「……そうね」ガタ


希「どこに行くん?」

にこ「……わかってるでしょ」

希「♪」


希「行ってらっしゃい」フリフリ

にこ「行ってくるわ」フリフリ





ザァァァァァ------




希「……雨が止むのも、時間の問題ってとこやね」

24: 2016/03/01(火) 22:47:18.96 ID:D5DbJ1tS.net
-----------------------
-----------


穂乃果「うーん……」


穂乃果「……」


穂乃果「うーーーん……」



海未「何を唸っているのですか……」

穂乃果「あ、海未ちゃん」

海未「珍しいですね、考えごとですか?」

穂乃果「……今、ほのかのことバカにした?」

海未「気のせいですよ」

穂乃果「むー……」

海未「……どうせ、にこのことでも考えていたのでしょう」

穂乃果「え!?」ドキ


穂乃果「あ……う、うん……」アセアセ

海未「ふふ……」



ザァァァァァ-----

25: 2016/03/01(火) 22:48:21.18 ID:D5DbJ1tS.net
穂乃果「……」


穂乃果「海未ちゃん……」


穂乃果「どうしたら、にこちゃんの憂鬱を晴らすことができるのかな」

海未「そんなことで悩んでいたんですか?」

穂乃果「そんなことって……海未ちゃんひどいよー!」プンプン

海未「全く、らしくないですね」ハァ

穂乃果「らしくない……?」

海未「はっきり言いますよ」

穂乃果「う、うん……」

海未「穂乃果では、考えるだけ時間の無駄です」

穂乃果「え、えぇー!?一生懸命考えてるのにー!!」ガーン

海未「ほんの少しだとしても、一生懸命考えたとしても、答えは変わりありません」

穂乃果「そ、そんなぁ……」

26: 2016/03/01(火) 22:49:12.12 ID:D5DbJ1tS.net
海未「穂乃果」


海未「あなたに必要なのは、考えることじゃありません」

海未「あきらめないで、立ち向かっていく勇気を持ち続けることです」

海未「倒れそうになっても、何度でも這い上がっていく力が必要なんです」

海未「そして穂乃果、それはあなたが一番得意とする分野」

海未「あなたが諦めなければ、この世に不可能はない」


海未「……そう、教えて頂きました」

海未「私も……穂乃果に」



穂乃果「海未ちゃん……」




ザァァァァァァ----

27: 2016/03/01(火) 22:50:22.60 ID:D5DbJ1tS.net
海未「この雨では練習は無理でしょう。今日の部活はお休みです」トコトコ

穂乃果「あ、海未ちゃん……」

海未「……」



海未「……私は、ことりほどではありませんが、あなたの色に染められた人の一人」

海未「だからこそ、同じ風景の中にいられるにこに嫉妬してしまいますが……」

海未「穂乃果の色を知るからこそ、にこに対するあなたの気持ちが分からなくはない」


海未「応援していますよ、穂乃果」


ガラ



穂乃果「……」



ザァァァァァァ----

28: 2016/03/01(火) 22:51:15.38 ID:D5DbJ1tS.net
…ノカ-!!


穂乃果「……あれ?」


ホノカー!!



穂乃果「にこちゃんの声が聴こえる気がする」





にこ「穂乃果ー!!」スタスタ

穂乃果「あ、にこちゃん!」

にこ「あ、良かった、ちゃんと教室にいたわね///」

穂乃果「?……にこちゃん、なんでいきなり真っ赤?」

にこ「あ、あんたを大声出して探してからに決まってるでしょ!?///」

穂乃果「普通にくればいいのに……」

にこ「さ、さっきのお返しよ!どう!?恥ずかしかったでしょう!?」

穂乃果「全然?」キョトン

にこ「くっ!?」ゴーン

穂乃果「あはは、もう放課後だし……残っている学生も少ないし」

にこ「そ、そうね……恥ずかしかったのは私だけってことね」

穂乃果「そう……だね♪」

にこ「……///」

穂乃果「……」





ザァァァァァ----

29: 2016/03/01(火) 22:53:08.94 ID:D5DbJ1tS.net
穂乃果「にこちゃん!」
にこ「穂乃果!」


穂乃果「っ!」
にこ「っ!」



穂乃果「……さ、先にどうぞ!」アセアセ

にこ「あ、アンタこそ先に言ったら!?」



穂乃果「……///」

にこ「……///」

30: 2016/03/01(火) 22:53:47.39 ID:D5DbJ1tS.net
穂乃果「……えっと、その、にこちゃん?」

にこ「……何よ?」


穂乃果「迷惑だった?」

にこ「何がよ」

穂乃果「色々と……」

にこ「迷惑よ」

穂乃果「即答っ!?」ガーン

にこ「……」




にこ「……だって、アンタのせいで……結局雨が苦手になったんだから」

穂乃果「わ、私のせい……?」

にこ「そ。……誰かさんが雨が降る度に、執拗に追い掛け回してくれるからね」

穂乃果「あぅ……」

にこ「……」



にこ「……雨が降ると見えていた景色は」



にこ「いつのまにか、アイドルを失敗した時の記憶じゃなく」





にこ「あんたの景色になってた」


穂乃果「え……」

32: 2016/03/01(火) 22:55:03.52 ID:D5DbJ1tS.net
にこ「最初はそれが嫌だと思って、気がつかない振りをしていたんだけどね」


にこ「まぁ……アンタが本当に執拗に私のとこにくるもんだから、それはそれで憂鬱だったわ」


穂乃果「……」




穂乃果「……えへへ」


にこ「何笑ってるのよ」



穂乃果「ホントだ、って思って」

にこ「ん?」

穂乃果「諦めなければ、ほのかにできないことはないんだって」

にこ「はぁ?」

穂乃果「……♪」

33: 2016/03/01(火) 22:56:05.67 ID:D5DbJ1tS.net
穂乃果「にこちゃんにこちゃん」

にこ「何よ……?」

穂乃果「にこちゃんの雨は、どんな色?」

にこ「……」


にこ「うーん……」


にこ「ふふ」





にこ「青空にこっ☆」




ザァァァァァァーーーー




サァァァァァーーーーー




サァァァ……





希「おー、雨上がったなー」

希「にこっち、ようやく復活やね」

希「……」



希「雨は、人の感情を映し出す鏡……か」

34: 2016/03/01(火) 22:57:07.23 ID:D5DbJ1tS.net
---------------------------
--------------


にこ「雨、すっかり上がったわねー」

穂乃果「ホントだねーっ!」

にこ「これだったら練習できそうなもんだけど……」

穂乃果「うーん、でもみんな帰っちゃったしね」

にこ「ま、そうね」

穂乃果「ほのかたちも帰ろっ!」テクテク


にこ「……ええ」テクテク

35: 2016/03/01(火) 22:58:05.35 ID:D5DbJ1tS.net
にこ「ところでさ」

穂乃果「何?」

にこ「なんで、あたしだったの?」

穂乃果「にこちゃん?」

にこ「前も言ったけど、別に構うのはあたしじゃなくても、それこそ海未やことりでも良かったじゃない」

穂乃果「……んー」


穂乃果「多分、にこちゃんの色が、ほのかと同じ色だったからじゃないかな」

にこ「同じ色?」

穂乃果「ほのかにも、よくはわからないけど……」

穂乃果「諦めないでアイドルをやり続けようと頑張ること……」

穂乃果「途中で一度挫折こそしちゃったかもしれないけど、頑張り続けようとする想いが、ほのかには一番

同じに視えたんだと思う」

穂乃果「そんなにこちゃんだったから……ほのかは好きになったんだよ」



にこ「……」



にこ「……///」



にこ「~~!!」ボン



穂乃果「あ、にこちゃん、真っ赤」

にこ「ば、バっカじゃないの!!あ、ああ、改めて好きとかゆーな!!このあほのか!!」

穂乃果「な、なんでー!?にこちゃんだってほのかのこと好きなんでしょー!?」

にこ「誰もアンタのことなんて好きじゃないわよっ!!///」タタタ…!

穂乃果「えぇー!」タタタ…!



マッテヨーニコチャーン!!

ツイテクルナ!!

36: 2016/03/01(火) 22:58:52.98 ID:D5DbJ1tS.net
-----------------------------
-------------


希「にこーっち」

にこ「おはよう、希」

希「おはよー♪」

にこ「……なによ、今日は機嫌が良さそうね」

希「ふふふ……だって、今日の天気予報はなんてゆーてたー?」

にこ「……雨、だってね」

希「それにしてはにこっち、元気やん?」

にこ「……そうね」

希「おっ、慌てることも隠すこともないなんて、にこっち成長したやんー?」

にこ「……はぁ。しょうがないじゃない」




ニコチャーン!!




にこ「……」




にこ「ふふ」





にこ「ほのかの匂いがするんだもの」





終わり

40: 2016/03/01(火) 23:28:08.73 ID:Y4pWr44e.net
乙です

引用: にこ「ほのかな匂い」