海未「ふぅ……」

ﾊﾟﾀﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

ことり「あっおかえりぃ♪」

海未「ただいま……」

ことり「疲れてるの？」

海未「えぇ……」

ことり「お風呂沸いてるよ？」

海未「では……」

ことり「ご飯の準備しておく？」

海未「お願いします」

ことり「はぁい♪」

ﾊﾟﾀﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

海未「……ちっ」

─────────────

海未「ふぅ……」

ことり「あ♪　ごはんできてるよぉ」

海未「頂きます」

ﾓｸﾞﾓｸﾞﾓｸﾞ

海未「……」

ことり「♪」ﾆｺﾆｺﾆｺ

海未「？」

ことり「ビール飲む？」

海未「大丈夫です」

ことり「テレビつけよっか？」

海未「集中したいので」

ことり「そっかぁ」

海未「……」

ことり「♪」ﾆｺﾆｺﾆｺ

海未「あの」

ことり「えっ！　なにっ！」

ｶﾞﾀｯ

海未　ﾋﾞｸｯ

ことり「あっ……ごめ」

海未「寝ても結構ですよ」

ことり「ううん、大丈夫」

海未「本当に」

ことり「食器片付けるから」

海未「……」

ﾓｸﾞﾓｸﾞﾓｸﾞ

ことり「……」

海未「……かもめの様子はどうでした？」

ことり「うーん……可愛かった♪」

海未「あはは」

ことり「今日はねー、二人で散歩に行ったの」

ことり「でね？　この前、海未ちゃんがかもめに買ってくれたお洋服あるでしょ？　あれ着せたらねー、かもめが凄く喜んで～！　それでねそれでね」

海未「そうですか」

海未「ごちそうさま」

ｶﾞﾀﾝ

海未「寝ますね、おやすみなさい」

ことり「あっ……うん」

ことり「……」

ことり「海未ちゃん、今日も一人で寝るのかなぁ？」



海未「……」

海未「ご飯くらい一人で食べたかった」

海未「公園で散歩、か」

海未「良いですね主婦は。　遊んでられて」

海未「……はぁ、寝ましょう」

ｼﾞﾘﾘﾘﾘﾘﾘ

海未「！？」ｶﾞﾊﾞｯ

海未「危なかった……もう朝か」

海未「ことりは……まだ寝てますね」

海未「……朝くらい一人でゆっくり」


ことり「あっ♪　海未ちゃんおはよう♪」


海未「……おはようございます」






海未「……ﾊｧ」

海未「いただきます」

ことり「ねぇ」

海未「？」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

ことり「今日は何時に帰ってくるの？」

海未「そうですねぇ……」

ことり「かもめがね、海未ちゃんにおやすみなさいって言いたい！って言ってるの」

海未「……」

ことり「最近、海未ちゃんに会ってないー！って……」

海未「……そろそろ行きますね」

ことり「うん、行ってらっしゃい」

海未「……なるべく今日は早く帰ります」

ことり「期待してるね」

海未「では」

ことり「行ってらっしゃい♪」

─────────────

かもめ「海未ちゃんは今なにしてますか？」

ことり「お仕事かなー」

かもめ「今日は会えますか？」

ことり「わかんないなー」

かもめ「何時に帰ってきますか？」

ことり「会いたい？」

かもめ「会いたいです」

ことり「公園行く？」

かもめ「はい！　あ、でも……」

ことり「？」

かもめ「また遊んだら疲れて寝ちゃうかもしれません。　そしたら海未ちゃんに会えません」

ことり「くすくす、そうだね」

ことり「じゃ海未ちゃんが帰ってくる時間まで起きてられるように今日はお昼寝しようね！」

かもめ「！　はい！」

ことり「うふふ♪　じゃ、支度しよっか♪」

─────────────

海未「……」

ﾁﾗｯ

海未（日付が変わっていますね……）

ｶﾞﾁｬｯ

海未「……」

ﾊﾞﾀﾝ

ﾊﾟﾀﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

海未「まだ起きてたんですね」

ことり「あ、うん。　おかえり♪」

海未「ただいま」

ことり「かもめがね、さっきまで起きてて、海未ちゃんに今日こそおやすみって言うぞーって」

海未「……その話」

海未「後ででも良いですか？」

ことり「え？」

海未「すいません……疲れてるので」

ことり「あ……ごめんね」

海未「大丈夫です」

海未「……すいません」

ことり「？」

海未「朝の約束……今日は早く帰るって」

ことり「ううん、いいの。　仕方ないもんね」

海未「すいません」

ことり「ご飯にする？」

海未「はい、あの」

海未「明日は……その、早く帰れるように……」

ことり「くすくす、期待してます♪」

海未「はい」

ことり「お風呂、入ってきていいよ。　ご飯の準備しておくから」

海未「はい」

ことり「軽めのやつね？」

海未「ありがとうございます」

ことり「はい♪」

─────────────

かもめ「……」

ことり「？　どうしたの？」

かもめ「昨日も……海未ちゃんにおやすみなさいを言えませんでした」

ことり「帰りが遅かったからねー」

かもめ「かもめが寝ちゃったから、かもめが寝なければ海未ちゃんにおやすみなさい出来ました」

ことり「あ！　違うよ？　ほんとに」

かもめ「お昼寝もしました。　なのに」

ことり「……会いたかったよね」

かもめ「はい」

ことり「お散歩いく？」

かもめ「いく！　あっ……」

かもめ「……行きたくないです」

ことり「行きたくない？」

かもめ「行きたくありません」

ことり「ほんとに？」

かもめ「今日はおうちでお絵かきします」

ことり「じゃあお母さん一人で行ってもいい？」

かもめ「え……」

ことり「んー？」

かもめ「……いいです」

ことり「でも、お母さん一人で行くのは寂しいから、かもめにも着いてきてほしいなー」

かもめ「……」

ことり「おねがぁい♪」

かもめ「でも……」

ことり「今日は海未ちゃん早く帰ってくるって」

かもめ「……ほんとですか？」

ことり「お母さんと一緒に起きてようね」

かもめ「……」

ことり「そのためにはいっぱい遊んで、いっぱいお昼寝して、夜起きてられるようにするのはどう？」

かもめ「でも……」

ことり「あ、そうだ！　今日は外でご飯たべよっか！」

かもめ「！　ごはん！」

ことり「そ！　ごはん！　オニギリ作って～」

かもめ「オニギリ！」

ことり「うふふ」

かもめ「作りたい！」

─────────────


かもめ「……」

ﾍﾞﾁｬﾍﾞﾁｬﾍﾞﾁｬ

ことり「あー」

かもめ「うー……」

ﾍﾞﾁｬﾍﾞﾁｬﾍﾞﾁｬ

ことり「かもめ、お母さんが手伝ってあげよっか？」

かもめ「や！」

ことり「作りたいの？」

かもめ「かもめが作りたいの！」

ことり「そんなにオニギリ好きだったっけ？」くすくす

かもめ「えっとね、海未ちゃんに食べてもらいたいから……」

ことり「えっ」

かもめ「あのね！　いーーーっぱいつくって！　それでね、海未ちゃんに食べてもらうの！　こーーーーんなに作るの！」

ことり「ふふ」

ことり「海未ちゃん、そんな食べれるかなぁ？」くすくす

かもめ「だからかもめが作るの！」

ことり「そっか、じゃあ頑張ろう！」

かもめ「おー！」

─────────────

海未「……」

ｶﾞﾁｬｯ

ﾊﾞﾀﾝ

海未「……」

ﾊﾟﾀﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

ことり「おかえり」

海未「……」
「ただいま」

ことり「ご飯の用意するね」

海未「あの」

ことり「今日ね」

海未「？」

ことり「かもめと公園に行ったの」

海未「……なんの話ですか」
（またその話ですか）

ことり「それでね、公園で食べようってオニギリを作ったんだけどー」

海未「あの……すいませんが後にして」

ことり「かもめがね、海未ちゃんにオニギリ食べてもらうんだ！ってはりきっちゃって」くすくす

海未「！！」

海未「……」

ことり「朝ご飯にする？」

海未「いえ……いま食べさせてください」

ことり「用意するね」

海未「……はい」

─────────────

海未「……頂きます」

ことり「ん、お味噌汁用意するね」

海未「……これが、ふふ、ぼろぼろじゃないですか」

ﾓｸﾞﾓｸﾞ

海未「……」

ことり「はい、お味噌汁もどうぞ」

海未「沢山ありますね……」

ことり「うん、海未ちゃん遅くまでお仕事頑張ってるからきっとお腹空いてるだろうって」

海未「……」

海未「丸いオニギリ……」

ことり「かもめったら、三角に握るのがどーにも出来ないらしくて……それでね、丸ならできるよ！ほら！って」くすくす

海未「……ゆかりばっかり」

ことり「海未ちゃんが好きだからって。　かもめ、ゆかり食べれないのにね」くすくす

海未「……ほんとにすみません」

ことり「ううん、気にしなくていいの」

海未「……今週の日曜は久し振りにみなで遊園地でもいきませんか」

ことり「ううん、いいの。　無理しないで」

海未「……」

ことり「久々の休みだもん。　家でゆっくりしてて良いからさ」

海未「……」

ことり「……ほんとに？」

海未「はい」

ことり「嬉しい」

海未「……そろそろ寝ます、おやすみなさい」

ことり「はい、おやすみなさい」

─────────────

かもめ「わー！　わー！」ｷﾗｷﾗ

ことり「うふふ」

かもめ「海未ちゃん！　早くして！」

海未「そんなに走ったら危ないですよ」

ことり「今日はありがとね」

海未「いえ、こちらこそ……」

ことり「よーし！　今日はママもいっぱい遊ぶぞー！」

ことり「かもめー！　まてー！」

かもめ「きゃー！」

海未「なんですか、それ」くすくす

海未「……」（久し振りですね、こういう感じ……）

ことり「ほらー！　はやく海未ちゃんも！」

海未「ふふ、はいはい」

海未「かもめ！」

かもめ「？」

海未「手、繋ぎましょっか」

かもめ「……」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

ことり「照れてる照れてる♪」

海未「はい」

かもめ「……」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

ｷﾞｭｯ

海未「よし！　では行きますよ！　おー！」

かもめ「きゃー！」

ことり「ふふっ♪　おー！」

─────────────

ことり「っはー！　楽しかったぁ♪」

ことり「ねー♪」

かもめ「ねー♪」

きゃっきゃっ

海未「うっ……うぷっ……」

海未「二人とも……元気すぎます……」

かもめ「大丈夫？」ｻｽｻｽ

海未「うう……かもめは優しいですね」

かもめ「えへへ」

ことり「もう！　海未ちゃん体力なさすぎます！」ﾌﾟﾝﾌﾟﾝ

海未「あはは……」

ことり「うそうそ！　ちょっと休んでていいから」

海未「めんぼくないです……」

ことり「飲み物買ってくるね！」

海未「あ……わたしも」

ことり「あと、お手洗い……」///

ことり「かもめも行く？」

かもめ「ん、大丈夫」

ことり「おトイレ行かない？」

かもめ「海未ちゃんと一緒にいる」

海未「か、かもめ……」ｼﾞｰﾝ

ことり「じゃあ行ってくるねー」


海未「ん……では、ベンチで休憩しましょうか……」

かもめ「うん」

海未「ふぅ……」

かもめ「大丈夫？」ｻｽｻｽ

海未「ありがとう、だいぶ楽になりましたよ。　かもめは優しいのですね」

ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

かもめ「えへへ」

海未「……今までごめんね」

かもめ「ううん」

海未「寂しかった、ですか？」

かもめ「ううん、でも」

海未「でも？」

かもめ「ママは寂しそうだったの」

海未「……」

海未「おにぎり美味しかったよ」

かもめ「！　食べたー！？」

海未「うん、ありがとね」

ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

かもめ「きゃー」

海未「……これからはもっと遊ぼうね」

かもめ「うん！」

海未「……」うつらうつら

かもめ「大丈夫？」

海未「うん……少し寝ても良い？」

かもめ「うん！」

─────────────

─────────────

ことり「海未ちゃん！！！」

海未「！？　はっ！」

ことり「かもめは！？」

海未「え……かもめなら隣に座って……」

ことり「いないよ！！！」

海未「え……だってさっきまで……」

ことり「いないの！！　あ……どうしよう……かもめ……」

海未「落ち着いてください、ね？」

ことり「……」

海未「すぐにキャストの方に連絡を、大丈夫……かもめはしっかりしています」

ことり「……心配じゃないの？」

海未「……心配ですよ」

ことり「そうは見えないよ……」

海未「……」

海未「ことりはここに居て下さい。　わたしはキャストの方に事情を伝えたあと、探し行ってきます」

ことり「わ、わたしも……」

海未「かもめが戻ってくるかもしれもせん、その時のためにことりはここに居て下さい」

ことり「で、でも……」

海未「心配なのは私も同じです、ここはわたしに任せて下さい」

ことり「……」

─────────────

海未「はい、それでは宜しくお願い致します」

キャスト「わかりました。　園内のスタッフ全員に伝えますので」

海未「助かります、わたしも探しますので」


海未「いない……」
「迷子センター外れ、そろそろ30分が立ちますね。　一体どこに……くっ」

ppppp

海未（会社から……こんな時に！）

ﾋﾟｯ

海未「すいません、今は手が……はい、はい、はい」　

海未「……」

ppppp

海未「！　ことりですか！」　

海未「良かった！　すぐに戻ります」

海未「どうも、お騒がせいたしました」

海未「ほらかもめ、ちゃんとお礼を言いなさい」

キャスト「いえいえ！　無事でなによりです！」

かもめ「……ごめんなさい」

海未「どこに居たんですか……？」

キャスト「ここからすぐそこの、ほらあそこにある水道の付近」

海未「……？　あんなに近く……？　あそこでなにを？」

キャスト「たぶん人が多くて戻り方がわからなくなってしまったのでしょう」

海未「かもめ、なんであそこに……？」

かもめ「……」

ことり「かもめ！」

かもめ「……っ」ﾋﾞｸｯ

キャスト「お、お母さん……」

海未「かもめ？　どうしたの？」

かもめ「ハンカチ……」

海未「え？」

かもめ「ハンカチ……濡らしたら……海未ちゃん気持ち悪いの治るかなって……」

海未「……」

ことり「だからって……みんな心配するでしょ……？　なんで黙って行ったりなんかしたのかもめ！」

かもめ「……」

ことり「どうして黙ってるの！」

かもめ「……かもめ悪くないもん」

ことり「かもめ！」

かもめ「……」

海未「ことり……」

ppppp

ﾋﾟｯ

海未「……はい、もしもし」

ことり「……こんなときにまで、ふざけないでよ」

海未「……わかってます。　こちらは大丈夫です。　はい、会社に向かいます」

ﾋﾟｯ

海未「……」

ことり「……もういい加減にしてよ。　かもめになにかあったらどうするの……」

海未「……」

ことり「仕事と私たち、どっちが大事なの……」

海未「……両方」

ことり「……」

ことり「かもめ、帰ろう」ｸﾞｲｯ

かもめ「う、海未ちゃん……」





海未「……くっ！」

にこ「……で？　そっからことりたちは実家に帰って連絡がつかない、と」

海未「……」

にこ「てか、ぬわぁによ！　このコンビニ弁当の残骸は！　ゴミも散らかり放題だし洗濯物も貯まってるし！」

海未「……」

にこ「あーんなしっかり物の海未とは思えないわねぇ！」

海未「……」

にこ「……げ、元気出しなさいよ」

海未「……」

にこ「重傷ね……」

海未「……」

海未「わたしは、なんのために今まで働いてきたのでしょう」

にこ「そら、家族のためでしょ」

海未「しかし結果がこれです、ことりもかもめにも辛い思いをさせてしまった」

にこ「でも、仕方ないじゃないの。　仕事なんだから」

海未「今まではそう思ってがんばってきました。　ですが」

海未「もう、頑張れそうもありません」

にこ「……」

にこ「って、氏んでたわよ」

ことり「……」

ｷｬｯｷｬｯ

かもめ「わーい！」

こころ「今度はお姉さんとこっちの玩具で遊びましょうねー」

ここあ「あ！　次はわたしとお絵かきの番だろ！？」



ことり「はぁ……」
「見てきてくれてありがとうね、にこちゃん」

にこ「ん」

ことり「ちゃんとご飯食べてた？」

にこ「コンビニのね」

ことり「掃除は？」

にこ「散らかりっぱなしね」

にこ「はっきり言って今の暮らしは異常よ？　いくら仕事が忙しいからってあんな暮らし今までの海未からは想像つかない」　

にこ「やっぱりダメなのよ、あんたがいないと。　家事、とかじゃなくてあんたがいないと頑張れないって、さ」

ことり「はぁー……」

にこ「……ま、いいけどね。　いつまで居ても。　ここあもこころも子供好きだし」

ことり「素直になりたい」

にこ「まだ怒ってんの？」

ことり「んーん。　それに私も冷静じゃなかったし」

にこ「溜まってたんでしょ？」

ことり「仕事が忙しいのはわかるんだけどね……」

にこ「遊園地はさ」

ことり「……悪気、なかったんだもんね」

にこ「わかってるじゃない」

ことり「そうだけど……」

にこ「かもめが言ってたわよ！」
「ことりちゃんと海未ちゃんが喧嘩しちゃった、わたしのせいで、どうしたら仲直りしてくれるの？って」

ことり「！　あ……あぁ……！」

にこ「子供に余計な心配させんじゃないわよ……ったく」

ことり「ごめんなさい……」

にこ「けっ」

ｶﾞﾀｯ

にこ「帰るの？」

ことり「ありがとね」

にこ「ふんっ、いつでも来なさいよ」

ことり「かもめ！」

かもめ「？」

ことり「……おうち、かえろっか」

かもめ「いいの？」

ことり「うん、どうする？」

かもめ「おうちがいい！」

ことり「行こ！」

─────────────

海未「ことり！」

ことり「今まで連絡もしないでごめんなさい」

かもめ「海未ちゃーん！」

ｷﾞｭｯ

海未「！　あぁ……かもめ……」

海未「……すいません……すいません、いままで寂しい思いをさせてしまって……」

かもめ「海未ちゃん……」

海未「にこに言われました」

ことり「？」

海未「にこのお母さまは最近までずっと入院していたらしく、つい先日亡くなったそうで……」

海未「あんたもそうなるわよ、って」

ことり「……？」

海未「にこのお母様は仕事でほとんど家を空けていたそうです」

海未「それは家族のためでした。　お金を稼いで楽させたいから、苦労させたくなかった、必氏なんだって」

海未「にこは産まれてからずっと寂しい思いをしていた。　甘えたいのに甘えられなかった、そのうち妹さんたちが産まれた。　一人じゃなくなった、けど今度はずっとお姉さんをしなくてはいけなかった」

海未「お母様体調が悪くなったとき、自宅療養か入院かの話し合いになったそうです」

海未「しかし、にこは面倒を見るのを拒否した」

海未「当然、母親の方は泣いて頼んだそうです。　先も長くないから、寂しいから、お願いだと。　それでも首を縦にはふらなかった」

海未「わたしが風邪で熱があるときも一人で病院に行ったこと、何日も何日も一人で留守番したこと、誕生日やクリスマスの約束を何度も破ったこと」

海未「仕事があるから、と行って帰ってこなかったこと。　お金に苦労しなかったことは感謝している、けど今更、何かしてあげる気になれない」

海未「でも、お世話になった恩は返すから、と良い病院に入院されているそうです」

ことり「……」

海未「わたしは……そこまでのことはするつもりはありません。　にこの所は片親で、必氏だったんだと思います。　でも、このまま行くともしかしたら、取り返しのつかないことになるかもしれないと思いました」

海未「……子供の頃の思い出がどれだけ大事なのか、にこの話を聞いて気づかされました。　にこにとってどれほどの傷になっていたか」

海未「ことり、今まで寂しい思いをさせてすいませんでした」

海未「これから……なるべく家族の時間を作りましょう」

ことり「う、う、う……」

海未「？」

ことり「ごべんなざーい！！！！！」

海未「！？」

ことり「あー！！！」

海未「ちょ！」

ことり「わーん！」

海未「謝るのは……わたしの……ず、ずいまぜん……」

ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

かもめ「大丈夫？」

ｷﾞｭｯ

海未「ありがとう……かもめ……！」

「金は、ある程度まで人を面白そうなところへ連れて行ってくれる。 しかし、金があっても貴方のことを愛してくれる人の数が増えたりはしないし、より健康になれたりもしない。」




完

うーん…
とりあえず乙！