1: 2011/07/02(土) 23:12:30.35 ID:NBttTrax0
御坂「きゃー!なにこの猫かわいい!」

御坂「どうしたの?こんなところで……って、言っても分かるわけないか」

ピカチュウ「ピカ?」

御坂「ていうかそもそも猫なのかな?ヒゲはそれっぽいけど……」

ピカチュウ「ピーピカピ!ピカピ!」

御坂「何か身振りで訴えようとしてるみたい……でも全然わかんないな」

ピカチュウ「ピカ……」

御坂「と、とりあえず私の寮に来る?」

御坂(寮監にバレたら大変なことになるけど……ま、まあこれも動物助けだから仕方ないわよね!)
とある魔術の禁書目録 4巻 (デジタル版ガンガンコミックス)

3: 2011/07/02(土) 23:17:54.45 ID:NBttTrax0
ガチャ

御坂「よし……黒子はまだ帰ってないわね」

御坂「ちょっと狭いけど、しばらくベッドの下に隠れててね」

ピカチュウ「ピカ?」

ぎゅうぎゅうぎゅう

ピカチュウ「ピ……ピカピ……」

御坂「ちょっとミルク買ってくるから、そのまま隠れててね!」

バタン!

ピカチュウ「ピカ……ピ……」

むぎゅう

4: 2011/07/02(土) 23:20:21.08 ID:NBttTrax0
ガチャ

黒子「ふぅ、ジャッジメントの仕事が長引いてしまいましたの……お姉さま、ただいま帰りましたわ」

黒子「って、いらっしゃらないんですの?おかしいですわね……今日お姉さまのスケジュールは特にないはず」

黒子「また何かよからぬことをしてらっしゃらなければいいのですが……」

ガタッ

黒子「むっ、誰ですの!」

ガタガタッ

黒子「お姉さまのベッドの下からですわ……」

ガタガタガタッ

黒子「どなたか存じ上げませんが、私とお姉さまの愛の巣に忍び込むとはいい度胸ですわ……覚悟なさい!」

ピカチュウ「ピカピ!」

ピョン!

黒子「えっ?」

7: 2011/07/02(土) 23:23:18.08 ID:NBttTrax0
ピカチュウ「ピカピカピ!」

黒子「ベッドの下から黄色い小動物が……」

黒子「犬でも猫でもないような……なんなんですの?この子は……?」

ピカチュウ「ピカ?」

黒子「ドアも窓も開いていない。動物が入れるようなところは無いはず……」

黒子「そして、まるで隠されているかのように狭いベッドの下に押し込まれていた……」

黒子「まさか、お姉さま……」

ガチャ

御坂「ただい……あっ!く、黒子おかえり……」

黒子「おーねーえーさーまー?」

ピカチュウ「ピカピ?」

御坂「ち、違うのよ黒子!これはね、どうしてもこの子がお腹空かしてたから……」

11: 2011/07/02(土) 23:26:13.40 ID:NBttTrax0
黒子「そういう問題ではありませんの!こんな事が寮監に知れたらどうなさるおつもりですか!」

御坂「だ、だから!このミルクだけあげたら元の場所にちゃんと帰してあげるわよ!」

黒子「どーうせお姉さまのことですから、ちょっとミルクあげただけで『この子私になついてるのよ!』なーんて言って『ここで飼おうよ!』とか言い出すに決まってますわ!」

御坂「ぎくっ、わ、私だってそこまで常識はずれじゃないわよ!」

黒子「まったく、お姉さまはそうやっていつもいつも自分勝手な……」

御坂「わ、分かったわよ!今すぐ帰してくればいいんでしょ!今すぐ……」

黒子「ふぅ……でもまあ、そういう子の保護もジャッジメントのお仕事ですからね。今日だけは特別にここに置いておいてもいいですわ」

御坂「ほんと?や、やった!ありがとう黒子!よかったねー猫ちゃん。 なでなで」

ピカチュウ「ピカ?」

黒子「ただし!明日になったらすぐにジャッジメントで保護させていただきますの。そこで新しい飼い主を探しますわ」

御坂「うぅ……はい……」

13: 2011/07/02(土) 23:28:30.65 ID:NBttTrax0
ピカチュウ「ピカピカ……」

御坂「よっぽどお腹空かしてたのね、すごい勢いで飲んでくわ」

黒子「ていうかこの子は猫なんですの?」

ピカチュウ「ピカピカピ!」

ブンブンッ

御坂「首を横に振ってる……猫じゃないってこと?」

ピカチュウ「ピカ!」

コクコク

御坂「うなずいてる。じゃあ何だろう……犬?」

黒子「それより、日本語がおもいっきり通じてますわね……ピカピカとしか鳴かないのに」

ピカチュウ「ピ、ピ、ピカピ。ピカピーピカピカピ。ピカピ!」

御坂「いや、ごめん全然わかんない」

黒子「動物と話せる能力者……なんて、いましたかねえ……」

16: 2011/07/02(土) 23:31:24.07 ID:NBttTrax0
翌朝、ジャッジメント支部

初春「わーっ、かわいいですね!どこで拾ったんですか?」

御坂「学校の近くの裏通り。こんな動物見た事ないから、きっと誰かが捨てたのよ……許せない!」

黒子「だからと言って、よりによって寮に連れてくるなんて……」

固法「まあまあ、寮監には見つからなかったんだし。ちゃんと保護できてよかったじゃない」

黒子「それはそうですけど……」

初春「かわいいー なでなで」

ピカチュウ「ピカピー」

御坂「それで、この子はどうするんですか?」

固法「私が学校へ行く途中に動物保護センターに連れて行くわ。さすがにここには置いておけないし……」

御坂「そうですか……」

御坂(やっぱりさすがに飼えないかあ……こんなにかわいいのに……)

ピカチュウ「ピカ?」

23: 2011/07/02(土) 23:34:56.95 ID:NBttTrax0
放課後

御坂「あの子、どうなったかなあ……ちょっと保護センターに寄ってみようかな」

ゲコゲコゲコ

御坂「あー、ケータイ……もしもし?」

黒子「大変ですわお姉さま!例の猫が、保護センターから逃げ出したらしいんですの!」

御坂「えっ、そうなの!?でも動物保護センターって確か、ライオンとかかなり狂暴な動物も安全に保護できるシステムがあるんじゃ……どうやって逃げ出せたのかな……」

黒子「なんでも、センターの職員の話では電撃を放ったと……」

御坂「電撃!?……まさか、動物の能力者ってこと?」

黒子「まだ詳しくは分かりませんが……とにかく、早く保護する必要がありそうですわね。」

黒子「お姉さま、間違ってもご自分で探そうなんて思わないで下さいね。いくら同じ電気能力を持つからって……」

黒子「猫の捜索はジャッジメントが行いますから、お姉さまは寮に戻って……ってお姉さま、聞いてますの?」

黒子「……切れてますの」

26: 2011/07/02(土) 23:40:02.30 ID:NBttTrax0

御坂「よし、とにかく保護センターの周辺を探しに……」

ピカチュウ「ピカピ!」

御坂「えっ?」

ピカチュウ「ピカー」

御坂(まさかこんなにあっさり見つかるとは……)

御坂「ダメでしょう、勝手に抜け出したりしちゃ!」

ピカチュウ「ピカ……」

御坂(もしかして、同じ電気能力同士、惹きつけられてる……?)

御坂「……あんた、電撃が使えるってほんと?」

ピカチュウ「ピカ?」

29: 2011/07/02(土) 23:43:08.36 ID:NBttTrax0
御坂「私もね、電気系能力者なの」

バチバチ……

御坂「エレクトロマスターLV5。人呼んで超電磁砲……」

バチバチバチ……

ピカチュウ「ピカピ!?」

御坂「こういうのが、使えるのよね!」

バチバチバチバチッ!!

ピカチュウ「ピカッ!?」

31: 2011/07/02(土) 23:46:25.62 ID:NBttTrax0
ジャッジメント支部

黒子「初春、まだ猫は見つかりませんの!?」

初春「い、いま探してますよ……」

固法「白井さん、ちょっと焦りすぎじゃない?もちろん早く見つかった方がいいのは確かだけど……」

初春「そうですよ。確かに電撃能力は危険ですけど、穏やかな性格みたいでしたから誰かを襲ったりはしませんって」

黒子「いえ……問題はそこじゃありませんの」

固法「えっ?」

黒子「お姉さまが先に見つけたら、きっと闘いはじめるに決まってますわ!」

黒子「腕試しだ、とかなんとか言い出して!お姉さまの好戦的な性格は私が一番よくわかってますの!」

黒子「ああもう、なんでお姉さまに電撃の事を言ってしまったんでしょう!」

初春「あはは……なるほど……」

33: 2011/07/02(土) 23:49:38.74 ID:NBttTrax0
バチバチ……

御坂「ふふ、まだ当てたりしないわよ」

御坂「どう?あんたの実力、私に見せてみてよ」

ピカチュウ「ピカピ!ピーカー……ヂュウウウウウウウウウ!」

バチバチバチバチバチバチッ!

御坂「うっ、すごい電撃……これだけの電気が操れる能力者、見た事無い……」

御坂「でも、私もこれくらいは撃てるわ!」

バチバチバチーン!!

ピカチュウ「ピカ!?」

御坂「ふふ、どう?私と闘ってみない?久しぶりに手応えのある闘いが出来そうだわ」

ピカチュウ「ピ……ピカピ!」

御坂「そうよね……それだけの能力があるのなら、闘いを経験した事もあるはず……」

御坂「こんな街中じゃ危ないから、河原へ行きましょう」

ピカチュウ「ピカピ!」

36: 2011/07/02(土) 23:53:09.25 ID:NBttTrax0

河原にて

御坂「ここなら誰にも迷惑かからないわ。いつでもいいわよ。かかってきなさい!」

ピカチュウ「ピカピ……」

バチバチッ

ピカチュウ「ピーーーーカーーーーヂュウウウウウ!!!」

バチバチバチッ!!

御坂「甘いわね!こっちよ!」

バッ!

ピカチュウ「ピカッ!?」

御坂「くらいなさい!」

バチバチバチバチバチッ!!

ピカチュウ「ピ……ピカピッ!」

御坂「さすがね……あれだけの電撃を上手く受け止めてる。闘いなれてるわ……」

39: 2011/07/02(土) 23:56:07.26 ID:NBttTrax0
上条「はぁ……今日も最終下校時刻まで居残り……不幸だ」

バチバチバチッ!

上条「ん?」

上条「なんか聞き覚えのある、いや~な音が……」

御坂「なかなかやるわね……じゃあ、これならどう!?」

バチバチバチバチバチッ!

ピカチュウ「ピカアアアアッ!」

御坂「ふふ、まともにくらったわね。これでけっこうなダメージを……」

ピカチュウ「ピカピ……」

ゴロゴロゴロ……

御坂「!?いつの間に雨雲が!?まさか……!」

43: 2011/07/02(土) 23:58:58.31 ID:NBttTrax0
ビカッ!

ピカチュウ「ピカピアアアア!」

御坂「かみなりを落とす……!まさか、こんなことも出来るなんて!」

御坂「キャアアアアア!」

ドシャア!ガッシャーン!!

御坂「うっ……はぁはぁ。今のはかなりの痛手ね……」

御坂「でも、まだまだ勝負は互角……」

ピカチュウ「ピカピ!」

45: 2011/07/03(日) 00:01:24.26 ID:zE2dGgKP0
上条「な、なんだなんだ……ビリビリが電気出してるのは分かるが……もう片方の黄色いのはなんだ?」

上条「まあ、触らぬ神に祟りなし……そそくさと通り過ぎる事に……」

石「計画通り」

上条「うわっ!?っととっとっと、、」

コケッ

ゴロゴロゴロゴロ

上条「うわうわ、河原に落ちる!」

御坂「んっ?誰かあそこに……」

御坂「あ、あいつ!こんな時に……」

御坂「そ、そうだわ!ちょっと!」

ピカチュウ「ピカピ?」

御坂「あたしと一緒に、あのツンツン頭を倒さない?」

御坂「あいつには私の電撃がきかない……でも、あんたと一緒なら!」

ピカチュウ「ピカ……?」

ピカチュウ「ピカピ!!」

47: 2011/07/03(日) 00:03:38.73 ID:zE2dGgKP0
上条「いてて、なんでこんなところに石が……いや、河原に石があるのは当たり前だ……でも」

御坂「ようやく見つけたわよ……ここで会ったが百年目……」

上条「どう考えても神さまがピンポイント置き石しましたよね!!」

御坂「さぁて……」

御坂「行くわよ!えーっと……あ、そういえば名前をまだ付けてなかったわね……」

ピカチュウ「ピカ?」

御坂「あんたは……いつもピカピカ言ってるから、ピカって名前ね!行くわよピカ!」

ピカチュウ「ピカピ!」

上条「はぁ……不幸だ」

51: 2011/07/03(日) 00:06:12.14 ID:zE2dGgKP0
御坂「くらえっ!」

バチバチバチ!

上条「くっ!」

御坂「今よ、ピカ!」

ピカチュウ「ピカピ!」

ピカチュウ「ピーーーーーカーーーーーヂュウウウウウウウウウ」

上条「うええええ!?なんだそれ!」

バチバチバチバチバチバチッ!!!

上条「ぐっ、ものすごい電撃だ……うぐ……右手だけじゃ押し切れない!」

上条(だが、あの黄色いやつの電撃も右手で防げているのは確かだ……あれは超能力なのか?なんで人間以外の動物が……)


53: 2011/07/03(日) 00:08:30.15 ID:zE2dGgKP0
上条「ぐ、ぐぐぐ……」

御坂「よし、押せてる!こんなの初めてだわ!」

御坂「ピカ、本気で行くわよ!」

ピカチュウ「ピカピ!」

上条「えっ、ちょちょ、ちょっとタンマ!」

御坂「うらああああああああああ!!!」

ピカチュウ「ピカアアアアアアアアア!!!」

上条「うあああ、やばいやばいやばいって!これはマジで氏ぬから!」

バシュッ!

上条「あ……もうムリ……」

シュルルッ

上条「えっ?」

上条(何かに巻き付かれて……)

ドシャアアア!!

59: 2011/07/03(日) 00:12:17.70 ID:zE2dGgKP0
御坂「煙がかかっててよく見えない……だけど、明らかに当たった!」

御坂「や、やったわ!ようやくあいつを倒せた……」

サアッ……

御坂「煙が晴れて…… ……!?あれ、いない!?どこに……」

???「ダメだろ、そんな電撃を他人に向けちゃあ」

御坂「えっ、誰?」

ピカチュウ「ピカピ!」

???「ようやく見つけたぞピカ。ずっと探してたんだぞ」

御坂「えっ、まさかピカの……飼い主?ていうか私と同じ名前の付け方!?」

???「もしかして、君が保護してくれてたの?ありがとう。俺の名前はレッド。ポケモントレーナーだ」

レッド「でも、人に向けて<10万ボルト>とは、いただけないな。ポケモン勝負はポケモン同士でやるもんだ」

御坂「ポケモン……?」

レッド「あ、その子もう下ろしていいぞ。フッシー。」

シュルル

上条「植物のツル……なんだこの動物は……」

61: 2011/07/03(日) 00:14:56.00 ID:zE2dGgKP0
レッド「さ、ピカ。帰ろうか」

ピカチュウ「ピカピ……」

チラッ

御坂「ピカ……」

レッド「……ピカが人になつくなんて、珍しいな」

レッド「君はポケモンを知らないんだって?」

御坂「えっ?あっ、はい?ポケモンって……」

レッド「フッシー、戻れ!」

ボン!

レッド「こうやってボールに入ればポケットにもおさまる大きさの動物、ポケットモンスター。縮めてポケモン」

レッド「君たちは、この学園都市から出た事がほとんど無いんだろう?」

上条「ええ、まあ……」

レッド「ここのことはよく聞いているよ。超能力開発。レベル分け……」

レッド「でも、たまにはそんなものに縛られずに、外にも目を向けてみたらどうかな」

64: 2011/07/03(日) 00:18:31.04 ID:zE2dGgKP0
レッド「ポケモンは、愛情をもって接すれば必ず答えてくれる」

レッド「それは、君たちみたいに勉強をして能力開発をしてレベルを上げて、数字に答えを求める」

レッド「そういうものとは、また違う『世界』だ」

レッド「別に科学に頼るなって言ってるわけじゃない。このモンスターボールだって、科学的な技術が含まれるものもある」

レッド「色んなところに目を向けなくちゃだめだってことだよ」

レッド「それは単に『学園都市の外』だけじゃない」

レッド「そう、例えば『作り話の世界』の人間だって、きっと生きているんだ」

レッド「……俺らみたいにね」

67: 2011/07/03(日) 00:20:40.44 ID:zE2dGgKP0
レッド「ピカが『この世界』に来たのは、きっと君の電気能力に何か魅力を感じたからなんだろうな」

御坂「魅力……」

ピカチュウ「ピカ、ピ、ピカピ!ピカピ!」

御坂「……なんか、嬉しいな。今までこんなに動物になつかれたこと、なかった……」

ピカチュウ「ピカピ!」

レッド「……じゃ、俺はこの辺で。また会える日まで」

御坂「……じゃあね、ピカ」

ピカチュウ「……ピカピ」

スゥッ……

御坂「消えた……!?」

御坂「やっぱり、何か別のところにいる……ものだったのかな」



69: 2011/07/03(日) 00:23:04.54 ID:zE2dGgKP0
御坂「……そうよね。あんなのに頼ってちゃ駄目だわ」

御坂「私は私の力で、こいつを倒すんだから!」

上条「ビクッ! えーっと……ビリビリさん、彼の話ちゃんと聞いてました?人に向けて電撃を……」

バチバチバチッ!

上条「逃げるが勝ちっぽいですね!」

ダッ!

御坂「待ちなさい!」

バッ!

バチバチバチバチバチッ!!

上条「うわっつ、あーーー、もう!不幸だあああ!」



テキトーなおしまい

ジャッジメント一味のその後はテキトーに妄想してください

74: 2011/07/03(日) 00:31:13.55 ID:AdK1mUuZO
マジでポケスペだったのかwww
まあ一応ポケスペにもレベル設定は存在してるが…

75: 2011/07/03(日) 00:37:05.55 ID:mqDKTKGBO

引用: 御坂「何か後ろからついてくる……」 ピカチュウ「ピカピ?」