187:◆ORDERq/08U 2019/01/05(土) 21:34:35 ID:8uEoDXrg




前回はこちら


雪美さんといっしょシリーズ


91

モバP「あけましておめでとうございます、佐城雪美さん」

雪美「あけまして……おめでとう」

モバP「今年もよろしくお願いします」ペコリ

雪美「……うん」

モバP「さて、皆にも渡していますが、はい――心ばかりのお年玉です」

雪美「……ありがとう……」

モバP「さて、目上的なことはここまで。おかえり雪美」

雪美「……」(つ゚-゚)つ

ヒョイ ポスン

モバP「定位置に戻ってきたな。これぞ実家のような安心感」

雪美「……重くなって……ない?」

モバP「ないよ。でも正月太りが心配なら後で一緒にトレーニングしようか」 ウン


ちひろ「ああ、日常に帰ってきたんだなって」

188: 2019/01/05(土) 21:35:58 ID:8uEoDXrg
92

モバP・雪美「……」 ←合体中

雪美「……P、……少し……姿勢を変えたい」

モバP「分かった」

ゴソゴソ モゾモゾ

雪美「……ここは……もう少し……こう」

モバP「あっ、そこはやめろくすぐったい」

雪美「……動かないで」

ゴソゴソ モゾモゾ

雪美「……できた」

\理想の座り心地/

雪美「……♪」スリスリ


ちひろ「寝床を整える猫みたいですね」

189: 2019/01/05(土) 21:38:59 ID:8uEoDXrg
93

モバP「雪美は初詣には行ったのか?」

雪美「うん……着物で……」

雪美「おみくじは……大吉」

モバP「それは良かったな。業界人たるもの、やっぱり行かないとな」

雪美「……行ってない……の?」

モバP「あああああああああ!! 忘れてたああああ!」

ちひろ「ええ……」

モバP「まあ、絶対に行かなくちゃいけないものでもないと思うんだ」

ちひろ「おいおい」

モバP「なので、行ったつもりになってこの梅ヶ枝餅でも食べましょうか」

雪美「おお……おいしそう……」

ちひろ「どちらに行ったつもりですかそれは。あ、温めましょうね。それとお茶も」

190: 2019/01/05(土) 21:41:00 ID:8uEoDXrg
――

雪美「おいしい……」モグモグ

ちひろ「熱いお茶請けに良いですね」

鈴帆『年始に大宰府天満宮に行ったけん、Pしゃんへのお土産たい』

モバP「って渡されましてね。ありがたいことです」

モバP「しかし大宰府みたいな大きい所に初詣、良かですなあ」

ちひろ「今から行けば良いじゃないですか。三が日は過ぎましたけど」

モバP「おみくじとかまだ買えるんですかね? 露店はもう無いだろうなあ」

雪美「……P……私……Pの分……持ってきた」ハイ

モバP「なんと! ありがとう……おっ、これは招き猫おみくじじゃないか。開けるぞ?」

雪美「……」コク

テレレレテレレレテレレレテレレレ ゴマダレー

モバP「おお、黒猫だ」

191: 2019/01/05(土) 21:42:24 ID:8uEoDXrg
モバP「黒は家内安全か。一人暮らし中ではあるが、大切なことだな」

雪美「私たちも……Pの……家族のつもりで……いる……」

モバP「嬉しいこと言ってくれるじゃないの」ナデナデ

ちひろ「その家族には私も含まれているんですか?」

雪美「うん……」

ちひろ「……雪美ちゃんが言うなら仕方ないですね」

モバP「照れちゃってー。ちひろさん、雪美には甘いですよね」

ちひろ「あなたにも充分甘いつもりですよ? プロデューサーさん」

ハハハハ フフ

雪美「それにしても……Pは……黒猫に……好かれる……」

モバP「本当になあ。でもそれは多分、雪美に出会ってからだぞ?」

雪美「……あっ」


ちひろ「お二人の甘々な関係には今年も敵いそうにないですね」

192: 2019/01/05(土) 21:43:53 ID:8uEoDXrg
94

ペチャクチャ

茄子「あ、自動販売機ですね。何か飲んで帰りましょうか」

ほたる「そうですね……」

雪美・モバP「賛成」

茄子「私はなっちゃんにしまーす」チャリン ピッ ゴトッ

ピピピピピ オオアタリ! モウイッポンエランデネ

茄子「ナイスですね~、雪美ちゃん選んで良いですよ♪」

雪美「ありがとう……。カルピス……」ピッ ゴトッ

モバP「良かったな雪美」 ウン

ほたる「さて、私は……お茶にしようかな」チャリン ポチッ

シーン

ほたる「…………えっ」

193: 2019/01/05(土) 21:46:07 ID:8uEoDXrg
ガチャ ガチャ シーン

モバP「釣りも出ない……飲まれたか。おのれウチのほたるを曇らせるな自販機めが」

ほたる「良いんです……このくらい」

モバP「このお茶が欲しかったんだな?」チャリン ピッ ゴトッ

モバP「はい。……コイツには後で俺からきつく言っておく、……なんてな」

ほたる「あ、ありがとう……ございます。……えへへ」パアッ

モバP「良い笑顔だぞ」

ゴクゴク

モバP「茄子は当たりを雪美にあげた、ほたるはお金を飲まれた、俺は代わりに一本買った」

モバP「これで三方一両損。大岡越前の名裁きと相成った訳だな。ハッハッハ」

茄子「でも、プロデューサーは飲まないんですか?」

雪美「はい……P」

モバP「てんきゅー」ゴクゴク


茄子・ほたる「何て自然な回し飲み……良いなぁ」

194: 2019/01/05(土) 21:48:54 ID:8uEoDXrg
95

奈緒「Pさんは年末年始は何をしていたんだ? 初詣に行かなかったとは聞いたが」

モバP「もう広まっているのか……年末は七海と一緒に南半球の海に泳ぎに行った」

奈緒「本当に行ったのか……」

モバP「時間が時間だけに強行日程だったがな」

七海「本当、何させてるんれすかね~、この人は」

雪美「……照れてる?」

七海「……///」

モバP「後は仕事して、休みは実家に顔出して、しっかり食べて、寝て、楽しんで来たよ」

奈緒「七海に変なことしてないよな?」

モバP「甘やかしはしたな。二人きりだと結構デr」

七海「プロデューサー?」ツネリ

モバP「あう」

195: 2019/01/05(土) 21:53:23 ID:8uEoDXrg
奈緒「……まあこの人なら大丈夫か。普段は雪美とベタベタだし、人外だし」

雪美「……人外……」ジー

モバP「公然と人外呼ばわりはやめてくださる?」

雪美「奈緒は……休みは、何をする……?」

奈緒「積みアニメの消化をな……」

モバP「忙しくても趣味に妥協をしない所はさすが奈緒だな」

奈緒「あたしは時間の使い方が上手すぎるPさんが羨ましいんだけどな!」

モバP「そりゃ人外だからな」

七海「自分では言うのか……」

雪美「……P……今度、奈緒にも……付き合ってあげて」

奈緒「いや、別にいいよ。一緒に見るのは恥ずかしいだろ?」

モバP「はたらく細胞にする? それともちおちゃんの通学路?」

奈緒「ガッツリ見る気だな!? いいってば!」


七海「……真に恐ろしいのは人外を手中に置く雪美ちゃんかもしれないれすね~」

196: 2019/01/05(土) 21:57:57 ID:8uEoDXrg
96

礼「P君になぞなぞよ」

モバP「はい」

礼「Hになるほどかたくなるものは何だ」

モバP「鉛筆」

礼「男性が体の真ん中にぶら下げてるものは何だ」

モバP「ネクタイ」

礼「刺激を与えたりすると大きさが六倍になることもある体の器官は何だ」

モバP「瞳孔?」

礼「……こういうのは真顔で解答しちゃダメよ?」

モバP「アイドルがからかってくることも多いので、変に取り乱して墓穴を掘りたくないんです」

雪美「……P……パスポートの、性別・がFって……どういう意味……?」

モバP「えっ/// えっと、その……」


礼「でも不意打ちには弱いのね」

197: 2019/01/05(土) 22:08:40 ID:8uEoDXrg
97

モバP「何だかんだあって成人式。雪美も大きくなったなあ」

モバP「大正浪漫な女子袴も良いが、やはり振袖よな」

雪美「……」キラキラ

モバP「はんなり京美人、よう似合うてはりますわ。あ、皮肉やあらしまへんよ」

雪美「……またそうやって、茶化すんだから……いけず」

モバP「しかし俺も十年も経てばすっかり中年のおっさん。歳は取りたくないもんだよ」

雪美「……ごめんね……Pと……結婚……できなくて」

モバP「そんな顔しない。楽しかったこれまでの時間を気まずい思い出にはしたくないだろ?」

雪美「うん……行ってくるね」 テクテク

――

モバP「うーん……雪美、幸せになれよぉ……zzz」

鈴帆「起きんしゃいPしゃん、鈴帆が来たばい?」ユサユサ


ちひろ「いや、そこに跨るのはまずいですよ鈴帆ちゃん……」

199: 2019/01/12(土) 18:52:28 ID:BVLF.r9M
98

雪美「P……」スッ

モバP「あっ」ピクッ

雪美「……耳……冷たい」

モバP「外歩いて来たからな。雪美はどうだ?」スッ

雪美「……」キョトン

モバP「おっと、こっちは猫耳か。自然過ぎて思わず間違えたよ」スッ

雪美「やっ……」ピクッ

モバP「お互い様だ。……雪美は全体的に温かいな」

雪美「……Pは……二回さわった……おかえし」ギシッ

モバP「近いよ雪美さん」

雪美「……耳……温めてあげる」ハー


ちひろ「私も拳を温めといた方が良いですかねえ?」

200: 2019/01/12(土) 18:53:46 ID:BVLF.r9M
99

モバP「レッスンが上手くこなせなかったか」

雪美「……うん」

モバP「そんな日もあるさ」

雪美「……」

モバP「前を向いて行こうぜ。きっと君なら乗り越えられる」

モバP「……と、無責任な言い草かもしれないな」

雪美「……そんなことは……ない」

モバP「技術的にあまり突っ込んだアドバイスはできないが、大切なのは失敗から目を背けないことだ」

モバP「何でもこなせて当たり前、ではないからな。目標ができたと思おう」

雪美「……うん。……目標……」

モバP「それを超えた先に、達成感があるはずだ」


ちひろ「良いことは言っている風でも膝の上に座らせていると絵面がね……」

201: 2019/01/12(土) 18:56:15 ID:BVLF.r9M
100

雪美「……」ジッ

モバP「……?」

雪美「……P……高い……」

モバP「それは何というか……ごめんなさい?」

ちひろ「何でもすぐ謝るのは良くないですよ」

モバP「はい」

雪美「……」

モバP「確かにこうして立って面と向かい合うと、俺は視線を下げ、雪美さんは見上げることになる」

モバP「……ならば、しゃがんでみる」ストン

オイデオイデ

ちひろ「犬を呼ぶ飼い主の図」

雪美「違う……そうじゃない……」

202: 2019/01/12(土) 18:57:50 ID:BVLF.r9M
雪美「……Pと……入れ替わって……みたい……」

モバP「君の中に入ってその目から僕を覗いたらちょっとは物分かりが良くなるのかしら的な?」

ちひろ「今夜月の見える丘にかな?」

モバP「入れ替わることはできないが、代わりにこの脚立に乗ってみないか?」

ちひろ「それは年末の掃除に使ったやつですね」

トン トン トン

雪美「おお……高い」

モバP「今の雪美さんは俺より高いぞ。足元は気をつけてな」

雪美「うん……。……でも……P……来て」

モバP「ただいま参りまする。……ここで良いかな。……ん?」

ナデナデ

モバP「ああ……何と心地良い」

雪美「……Pのように……上から……こうしてみたかった……」


ちひろ「念の為に脚立を支える係やめても良いですかね?」

203: 2019/01/12(土) 19:03:18 ID:BVLF.r9M
101

モバP「クラリスさんじゃないですが、糸目の人って底知れない怖さがあるキャラにされがちですよね」

ちひろ「そんなこと言って良いんですか? クラリスさんがこっち見ていますけど」

モバP「えっ」

雪美「……?」

ちひろ「本気にしましたか?」

モバP「驚かさないでくださいよちひろさん」

ちひろ「まあ、そうやって勝手にイメージを膨らませて怖がったりからかったりするのは良くないのでは」

ちひろ「そういうの、風評被害って言うんですよ」

雪美「……ふうひょうひがい……ダメ……」

モバP「一理あるな。クラリスさんはクラリスさんだ」

ちひろ「でも、どうして糸目がそういうイメージになるのかは興味ありますよね」

モバP「下敷きとなるインパクトの強いキャラクターがどこかにいるんでしょうが」

204: 2019/01/12(土) 19:05:35 ID:BVLF.r9M
モバP「糸目にもカーブ系とまっすぐ系と釣り目系があって、怖いイメージを作るのは釣り目な気がします」

ちひろ「キツネ目ってやつですか。キツネは昔から人を化かす動物とされてきましたからね」

モバP「タヌキもそうなんですが、どうも見た目のせいか大らかなキャラクターにされがちと言いますか」

ちひろ「キツネはシャープですからね。更にはお稲荷さんとか九尾とか格の高そうな伝承が多いですし」

雪美「……私は……キツネと……タヌキ……どっちだと……思う?」

モバP「雪美さんは、強いて言うならキツネに近い動物なんじゃないかな」

ちひろ「動物言うなし」

モバP「でもキツネを擬人化すると大体金か、銀髪寄りになりますねえ。塩見の周子さんのような」

ちひろ「周子ちゃんがこっち見ていますよ」

モバP「二度も人を担ごうとしたってそうはいかねえや」

周子「お腹すいたーん♪」

モバP「今度は本当にいたよ」

205: 2019/01/12(土) 19:09:27 ID:BVLF.r9M
周子「なになに、何の話してるの?」

モバP「教えてあげるから、ちょいと薄く目を閉じて笑ってみて」

周子「何されるのかなー? はい、これでいい?」

モバP「ん、穏やかで優しい顔に見えるな」

少女説明され中……

周子「なるほどねー、糸目かー。……んー、シューコちゃんもと思ったけどダメ。前が見えねェ」

モバP「やろうと思ったら大変なんだよな糸目って」

ちひろ「クラリスさん、あれで普通にしているのはやっぱり凄いのかもしれませんね」

周子「……糸目とは違うけど、雪美ちゃんの目も、強く訴えかける力を持っているよね」

雪美「……」ジッ

周子「むむ……おやつ食べたい? あたしもなんだよねー。という訳でPさんどこか連れてって?」

モバP「君が食べたいだけなんとちゃいます?」


雪美「たいやき……食べたい……」 ホラ

206: 2019/01/12(土) 19:12:12 ID:BVLF.r9M
102

モバP「見よ、この筋肉美を」

雪美「……」(゚△゚)

モバP「栗みたいな口しやがって」

ちひろ「呆れているんですよ。というか事務所で服を脱ぐな」

モバP「いや、話の流れで見たいと頼まれたものですから」

ちひろ「自重してください」

雪美「……ちひろさん」

ちひろ「どうしましたか?」

雪美「……私も……あんな風に……なれる……?」

ちひろ「やめておいた方が良いですよ」

雪美「……いつか……Pを、肩車……してあげたい……」


ちひろ「雪美ちゃん。その志はともかく優しい心だけは捨てないでね」トオイメ

207: 2019/01/12(土) 19:16:43 ID:BVLF.r9M
103

比奈「プロデューサー。今ちょっとネタに詰まっていまして……何か会心のアイデアはないっスかね」

モバP「触手純愛なんてどうだい」

比奈「アイドルに何てものを描かせる気っスか」

モバP「いや、荒木先生はR指定系もいけないことはないのでしょう?」

比奈「割とダメです」

モバP「なら、純愛なんで健全ソフト路線でも良いのよ」

比奈「プロデューサー、そういう性癖をお持ちなんっスね……」

モバP「モンスターと心通わせる系のが好きなだけで他意はないよ?」

比奈「本当っスか……? 描くとしたらギャグっぽく、ですかねえ」

モバP「良いね。今時は女騎士とオークなんかもギャグに走ることが多いし」

比奈「ただ、そういうのは結局エグい本元をリスペクトした上での面白さではないかと」

208: 2019/01/12(土) 19:19:52 ID:BVLF.r9M
比奈「例えば触手とじゃれ合うにしてもどうするか、ですねえ」

モバP「まずは服を脱ぎます」

比奈「えOちぃのは嫌いです」

モバP「液でじわじわ溶かす触手くんは三下ですよ。服が勿体無いじゃないですか」

比奈「そういう問題ですか」

モバP「そしてお風呂で体を丁寧に洗ってあげましょう」

比奈「ペットか何かっスか」

モバP「あとはリラックスしてきたところにお酒でも勧めれば、気分よく絡んできてくれます」

比奈「絡み酒っスね」

モバP「……」

比奈「……もうちょっと真面目に考えてもらえませんかね」


雪美「みんな……仲良しが……一番」

209: 2019/01/12(土) 19:21:53 ID:BVLF.r9M
104

カチカチ

雪美「P……何を……調べているの?」

モバP「日本海側の天気と学力の関係」

ちひろ「また結構どうでも良いことを調べていますねえ」

モバP「特に北陸ですね。金沢では弁当忘れても傘忘れるな、なんて言うそうで」

ちひろ「天気が悪い日が多いとインドア活動が中心になって勉強に熱が入るのでは? ですか」

モバP「はい。石川県は学力テスト一位だそうで、ひょっとしたらそういう関連性も? ……と」

雪美「P……」

モバP「何ですか雪美さん」

雪美「真面目に……お仕事した方が……良いと思う……」

モバP「よし、やるぞ! まずはこの書類を片づけるんだ!」


ちひろ「雪美ちゃんが煽ってくれると素直なんですよねえ」

210: 2019/01/12(土) 19:24:49 ID:BVLF.r9M
105

モバP「雪が積もったので雪合戦でもしないか?」

ペロ「ニャー」

雪美「お断りします……」モゾ

モバP「しまった、そういえば雪美さんは猫属性だった。道理でコタツで丸くなる訳だよ」

モバP「……しんしんと舞い降る雪……美しい光景だな」

モバP「雨は地面に当たって音が出るが、それがない。静かだ」

雪美「雪……美しい……」

モバP「雪美……か」

モバP「小学校の宿題で自分の名前の由来を親に聞かされた記憶だけあるなあ」

モバP「その時に聞いたはずの肝心の由来はもう忘れてしまったが」

モバP「……ねーねー雪美、どうして雪美は雪美って名前なの?」

雪美「……秘密」


ちひろ「しかしペロちゃんは知っています」 ニャー

213: 2019/01/19(土) 18:50:12 ID:BqwEcGeE
106

モバP「今日は給食に好きな物が出たのか」

雪美「うん……イチゴのムース……」

雪美「……Pにも……食べさせたかった……」

モバP「気持ちだけでも嬉しいよ。ありがとう」

モバP「デザート回は得した気分になれるんだよな。イチゴでもジャムだったら出現率は高いが」

雪美「あれも……ビュッフェのとは……違う……」

モバP「給食のは袋が透明だが、ビュッフェのはポーションタイプだな。あれはちょっとリッチな気分になる」

雪美「分かる……」

モバP「ああ、でも給食かぁ。また食べたいなあ」

モバP「でも、調べてみると今の給食は以前より相対的に質素になっているようだな」

雪美「……私には……ちょうどいい……量……」

モバP「君たちアイドルは な ぜ か 体重が軽すぎる子が多いので気になります」


ちひろ「タブーに触れちゃいかんよキミィ」

214: 2019/01/19(土) 18:53:24 ID:BqwEcGeE
107

モバP「雪美は落ち着いた、良い声だよな」

雪美「……どう聞こえるかは……人による……」

モバP「謙遜しているな」

モバP「例えば、深夜や早朝ラジオの独特の静けさの中で淡々と喋っていたら、俺が視聴者なら惹き込まれる」

モバP「勿論、現状その時間帯に仕事をさせる訳にはいかないんだがな」

雪美「……ラジオは……あまり……聴かない……」

雪美「……でも……朗読は……好き……」

モバP「ラジオドラマも良いが”朗読!”というのもオツだね」

雪美「……私でも……できる……?」

モバP「時間があるなら、お仕事ではないが、ボイスレッスンがてらちょっとやってみるか」

モバP「雪美の感覚でこの、銀河鉄道の夜を読んでもらおう」

――


ちひろ「その後、プロデューサーさんはトリップして倒れたそうです」

215: 2019/01/19(土) 18:55:32 ID:BqwEcGeE
108

雪美「いつもの……」

モバP「膝の上……」

モバP「はぁ~、疲れている時はやっぱりユキミニウムの摂取が一番だ」

雪美「……私……吸い取られて、いる……?」

モバP「早く抜け出さないとカラカラに干からびてしまうかもなぁ~?」

雪美「……!」

モバP「……!!」

雪美「……そんなわけ……ない……」ペシ

モバP「あろうはずがございませんわな」

モバP「まあ、あまりにも長くこの姿勢のままでいればエコノミークラス症候群にはなるかもな」

雪美「……じゃあ……降りる」ピョン

モバP「あらあら」


ちひろ「そりゃ人間は何時間も膝の上に誰かを乗せることを想定して作られていませんからね」

216: 2019/01/19(土) 18:57:50 ID:BqwEcGeE
109

幸子「プロデューサーさん!」

モバP「何だい幸子」

幸子「プロデューサーさんは女の子の扱いを分かっていませんね!」

モバP「そんなことはないぞ」

幸子「ほう、ではお手本を見せてもらいましょうか」

モバP「構わんぞ。――雪美さん」

雪美「うん……」 ヨジヨジ ポスン

モバP「よしよし」ナデナデ

雪美「……」(*゜-゜*)

幸子「ボクが言いたいのはそういうことじゃありません!」

雪美「……幸子も……座ってみる……?」

幸子「い、良いんですか?」

217: 2019/01/19(土) 19:02:54 ID:BqwEcGeE
【交代タイム】

幸子「……ふ、フフーン。悪くないですね!」

モバP「幸子はいつも体を張って頑張っているのに、俺はこのくらいでしか労えないな」ナデナデ

幸子「プロデューサーさんは、いろいろボクたちを楽しませようとしてくれるじゃないですか」

幸子「自分を卑下しないでください? この、撫でる手でしか伝わらないこともあるんです」

モバP「男の子の扱いをよく分かっているようだな」

幸子「当然です! アナタはボクがどんな時でもカワイイを保つ為に欠かせない存在ですから、無下に扱えるはずがないでしょう?」

モバP「優しいな。とりあえず、無理はするなよ? 俺も無理をすることになるから」ナデナデ

幸子「んっ……分かりました」

モバP「しかし幸子も膝の上に乗るのに抵抗が無いんだなあ」

幸子「何ですか、いけませんか?」

モバP「育ちの良さが普段の所作で感じられるから、こういうのははしたないとか思わないのかなと」

幸子「……背徳感はないこともないです」

218: 2019/01/19(土) 19:07:58 ID:BqwEcGeE
幸子「パパ以外の異性、それも年上の膝の上で落ち着けるって何でしょうね?」

モバP「落ち着くのか?」

幸子「普段の雪美さんの気持ちが分かります」

雪美「……幸子も……ひざ教に……入ろう」

幸子「怪しい宗教ですね! でも雪美さんが教祖様なら……いえ、冗談ですよ?」

幸子「……手が止まっていますよ? もっとなでてください」

モバP「分かりましてごぜーます」ナデナデ

幸子「あっ」ピクン

モバP「どうした」

幸子「そこはちょっと、敏感なので……優しくしてください///」

モバP「外ハネに神経が通っているのか君は」

幸子「……プロデューサーさん、女の子の体のことも知らないなんて可哀想ですね」ハァ


ちひろ「謎多き乙女の構造よ」

219: 2019/01/19(土) 19:13:55 ID:BqwEcGeE
110

モバP「想像すると怖いものってありますよね」

ちひろ「改まって何ですか? リアルには想像しなくても怖いものだらけですけど」

モバP「ちひろさんの怖いの基準がよく分からないですが」

モバP「例えば、偶然入ったカフェが何と男の娘カフェで、しかもその日は島風デーだったら」

ちひろ「耐性がない人への精神攻撃はやめようね」

雪美「……また、変な話……している?」

モバP「聞かれた?」

音葉「雪美さんの耳は、ヘッドホンで塞いでいたから大丈夫……」

モバP「気を利かせてくれてありがとう、音葉」

音葉「いえ……。Pさんの声、やはり直接が良いですね……」

モバP「やはりって、そのヘッドホンで何を聴かせているのかな?」

音葉「録音したPさんボイス、です……。ふふ……」

220: 2019/01/19(土) 19:20:48 ID:BqwEcGeE
雪美「Pも……聴く……? これ……気持ちいい……」

モバP「いや、自分の録音された声を聴きたいとは特に思わないなあ」

音葉「心地良い波長……。そして、照れの感情が20%……」

モバP「人の声の成分分析するのか。いつか声を聴いてミックスジュースを作ったり曲を作ったりしないだろうな?」

雪美「……面白そう」

モバP「それはそうと、君たちは想像したら怖いものはあるかな?」

音葉「…………」モンモン

雪美「…………!」ピキーン

音葉・雪美「うう……」ブルブル

モバP「先にイメージしてしまったか。君たちは想像力豊かだから注意しないといけなかった」

音葉「手を握って、もらえますか……」

モバP「分かった。……雪美もな」ギュッ ギュッ


ちひろ「一体何をイメージしたんですかねえ」

221: 2019/01/19(土) 19:26:22 ID:BqwEcGeE
111

モバP「こういう仕事柄か、アイドルによくお土産を貰うんですよね」

ちひろ「プロデューサーさんがしてあげるから、みんなお返しをしてくれるだけですよ」

モバP「嬉しいことなんですが……という訳で、お菓子です」ドサ

ちひろ「ウチのお菓子のストック棚が盛況していますね」

モバP「ちょこちょこつまめるのは良いんですが、太らないか心配です」

ちひろ「私もです。あと、お菓子ばかりでなく、ドリンクも飲んでくださいよ」

モバP「野菜も食べなさいみたいに言いますね? 後ろ向きに検討します」

ちひろ「ケチー」

モバP「ドリンク、効くには効くんですが、こういうのは適度に頼らないと、耐性的なものが出来て効果が薄まるんですよ」

ちひろ「本当かなー?」

モバP「まあ薬なんかは欠かさず飲み続けないと効果がリセットされるとも言いますが」

ちひろ「それは本当でしょう」

222: 2019/01/19(土) 19:34:30 ID:BqwEcGeE
ちひろ「それはそうと、ここにある巨大な箱は何なんですか?」

モバP「”開けてください”と書いてありますし、大方予想はつきますが」

ちひろ「開けてみましょうか。良いですよね?」 ハイ

ババーン!

雪美「……お菓子かと……思った? 残念……私でした……」

モバP「……」

ちひろ「……」

雪美「……?」

モバP「……! こんな所に居たのか雪美、会いたかったぞ!」ダキッ

雪美「P……苦しい……///」

ちひろ「さっきの間は何なんですか」

モバP「誰か入っているとは読めましたが、中身が意外過ぎて固まってしまいました」

ちひろ「予想していなかったのか……」

223: 2019/01/19(土) 19:36:40 ID:BqwEcGeE
モバP「全く。雪美が幸子みたいな茶目っ気を見せるとは思わなんだよ」ギュー

雪美「……///」

ちひろ「いつまでやってるんですか」

モバP「おっとやりすぎた」パッ

雪美「……おどろいた?」

モバP「ああ、驚かされたぞ。そして、その衣装は黒猫の着ぐるみか」

雪美「似合う……?」キラキラ

モバP「似合う似合う、お似合いですよお嬢さん。またモフモフさせろ」

雪美「本音……出てる」

バタバタ キャー

ちひろ「あれ? もう一個、怪しげな容器がある」 パカッ

ペロ「ニャ!」


ちひろ「サザエさんかな?」

224: 2019/01/19(土) 19:38:30 ID:BqwEcGeE
112

モバP「小学生の諸君、寒いと朝はお布団から出るのが辛くないか?」

晴「いや? 起きたばかりで布団にこもっていても何にもならねーし」

モバP「二度寝したいとかは思わない?」

晴「何だそれ? 大人ってそんなにダルいのか?」

モバP「わたくし、疲れた大人なのでしてー」

雪美「添い寝……したら……疲れ……取れる……?」

モバP「してくれたら安心してリラックスのデトックスで疲れも取れるだろうな」

晴「何する気だよ」

モバP「でも雪美は普段、ひょっとしてペロが布団の中に入ってきたりするのかな」

雪美「……うん、する」

晴「柔らかくて温かそうだなー。オレはさすがにサッカーボール抱いては寝られねーし」


ちひろ「においが付きそう、というのは野暮ですか」

227: 2019/01/26(土) 20:25:27 ID:gdlJR4/2
113

雪美「……」パチッ

モバP「?」

雪美「……」パチパチッ

モバP「……うっふん」バチンッ

雪美「……ペロ」

ペロ「ニャー!」バッ

モバP「むごっ! ぐぐ、ふざけて悪かったから顔は堪忍してやあ」

雪美「……ふふ」パチッ

モバP「アイコンタクトも様々だが、今日は瞬きで来るか」

雪美「両目を……パチパチ、させると……猫は……リラックス……する……」

モバP「大島弓子の古い漫画に確かそんなことが描かれていたな」

雪美「Pも……リラックス……しよう……」


ちひろ「ひょっとしてプロデューサーさんって、ヒトととして認識されていないんですかね?」

228: 2019/01/26(土) 20:34:25 ID:gdlJR4/2
114

モバP「寝起きの雪美さんは夢現でいることがあるね」

雪美「……うん」

モバP「大抵は無反応無表情のクール分全開だが、たまに夢と勘違いしたような行動を取るから面白い」

雪美「……してる?」

モバP「してるとも。愛を囁いてきたり抱き着いてきたり、結構大胆不敵だ」

雪美「……覚えて……ない……」

モバP「よく考えればそんな状態やそもそも寝顔なんて、たくさん見ているんだな」

雪美「もう……。……私も……Pの寝顔……知ってる……」

モバP「一緒に仮眠とかするからなあ。俺の寝ている時ってだらしなかったりしていないか?」

雪美「ううん……。でも……手を握ると……うれしそうにする……」

モバP「その時の俺はきっと良い夢を見られているんだろうな」

雪美「Pと……楽しい夢……見たい……」


ちひろ「プロデューサーさんは割と常時夢現なところありますよね」

229: 2019/01/26(土) 20:36:44 ID:gdlJR4/2
115

モバP「本日の雪美さんは度なし眼鏡を付けているな」

雪美「大人の……変装」フンス

雪美「……これで……Pと……デート……し放題」

モバP「やったね!」

ちひろ「やらせません」

モバP「しかし、眼鏡をかけたくらいでは意外とバレないようでバレるんですよね」

ちひろ「経験がおありですか?」

モバP「休日にちょっと格好つけて歩いていたら道路向こうの遠目から美嘉に見破られました」

雪美「Pは……雰囲気が……出てるから……」

モバP「しかしウィッグ付けたり帽子被ったりすると結構判別が難しくなることはありますね」

モバP「雪美さん、こっち」オイデオイデ

雪美「……何?」トコトコ

230: 2019/01/26(土) 20:40:08 ID:gdlJR4/2
モバP「君にはこの帽子を被せてあげよう」

雪美「……お……」

モバP「もふもふパンダのニット帽です。今日のチェックと黒柄のレイヤードのコーディネートに似合うと思います」

雪美「……ちひろさん……どう?」キラキラ

ちひろ「可愛いです。頭に何か被るとまた雰囲気変わりますね。雪かきを思い出します」

モバP「よし、デート行こうか雪美」

ちひろ「プロデューサーさんは仕事中に遊びに行かないでください」

雪美「……!」ピコーン

雪美「……変装……Pは……私が……」

モバP「おっ、俺を変身させてくれるのか? いいやつで頼む」

【コーディネート中】

雪美「……できた」

ガチャ

馬マスクP「どうですかね? これじゃ目立って仕方なさそうですが」アッハッハ


ちひろ「アフォガードかな?」

231: 2019/01/26(土) 20:41:33 ID:gdlJR4/2
116

雪美「P……宇宙人って……いるの……?」

モバP「おうどうした雪美さん」

雪美「学校……クラスで……議論……してる……」

雪美「私は……いると……思う……」

モバP「俺もいると思うぞ」

雪美「……本当?」

モバP「ああ。現にウサミン星人なんてのもいるしな」

雪美「………………うん……」

モバP「そうディレイのある反応をしないでくれ。言った自分が申し訳なくなった」

モバP「コホン……宇宙人はいると思う。これだけ宇宙が広そうなのだからな」

モバP「ただそれは我々人間に認識が可能なものであるかは分からない」

雪美「……認識」

232: 2019/01/26(土) 20:43:12 ID:gdlJR4/2
雪美「……宇宙人は……見えない……の?」

モバP「普通の人は幽霊が見えないのと同じように、宇宙人も五感では分からないかもな」

モバP「基本違う次元にいて、何かの拍子でチャンネルが合ったりでもしない限り」

雪美「……今、ここに……隠れているかも……しれない……?」

モバP「しれないね。第一、水に覆われたちょっと寒めの青い星で酸素で生きている生物という存在だ」

モバP「これが宇宙全体からすると割とイレギュラーすぎて、規格に合わせられない気がする」

雪美「……」

モバP「生物は宇宙空間では生きていけない。なら宇宙人は生物形ではない別の何かとして存在しているのかもしれない」

モバP「……そんな風に一般のイメージとは違う方向で思いを巡らすのも面白いな」

雪美「……未知の世界……難しい」

モバP「専ら変な話ばかりして申し訳ないね。良かったらここに座るかい?」

雪美「……うん。……頭を……リフレッシュ……しよう」 ポスン

モバP「……まあ何を隠そう、俺こそ実は宇宙人なんだがね。自慢して良いぞ」 エー


ちひろ「もうちょっと真面目な宇宙人はいないものですかね」

233: 2019/01/26(土) 20:45:03 ID:gdlJR4/2
117

雪美「P……徹夜……したの?」

モバP「気象関係でトラブルに見舞われてな。大変だったよ」

雪美「意識は、大丈夫……? ……眠くない? 何か……食べる……?」

モバP「世話を焼いてくれるのは嬉しいなあ」ナデナデ

モバP「だが大丈夫だ。今から仮眠室でゆっくり休むよ。あ、相手出来なくてごめんな。おやすみ~」

雪美「……マイペース……」

――

モバP「……zzz」

雪美「眠くない……でも……Pと、一緒にいたい……」

モバP「……ん……う……」

雪美「……苦しい、の? ……スーツのまま……だから……」

雪美「……!」ピコーン

雪美「……脱がせて……あげよう……」

234: 2019/01/26(土) 20:47:07 ID:gdlJR4/2
――

雪美「……」

雪美「……無理……。……緩める、くらいしか……できない……」

雪美「こんなに……重くなる……の……?」

モバP「……zzz」

雪美「……いつも……おつかれ……さま」ナデナデ

雪美「……」ジーッ

雪美「……目……開かない……?」

雪美「……」ソーッ

雪美「…………」

雪美「……///」

――

モバP「……!」パチリ


雪美「……すー、すー」 ア、アッタカイ

235: 2019/01/26(土) 20:48:39 ID:gdlJR4/2
118

ズズズ プハー

モバP「熱い緑茶が美味しいですね」

雪美「……」 ←冷ましてる

ちひろ「今の子の多くは、茶柱が立つ、と言ってもピンと来ないらしいですね」

モバP「雪美はどう? 知っている?」

雪美「……知ってる……」

モバP「かしこい」

モバP「まあ、自分も現象としては知っていますが実際に見たことはありません」

ちひろ「注いだお茶に、その元になる茎が紛れ込むことが今はほとんど無いですからね」

ちひろ「ただ、必ず茶柱が立つお茶、というのが販売されているとは聞きますけど」

モバP「へぇ……でもそれは偶然立つからありがたいもののような気がしますよ」

ちひろ「でも一度は生で立った茶柱、見てみたくありませんか?」

モバP「そうですねえ」

236: 2019/01/26(土) 20:52:34 ID:gdlJR4/2
ちひろ「ペットボトルやお湯を注ぐだけの粉末も良いですけど、やっぱり急須を使って淹れたいものです」

モバP「ですが若い時分は花より団子、趣より量、という感じでお茶はガブガブ飲みたい主義でした」

モバP「丸い茶椀に慎ましやかに注がれたくらいでは物足りなかったんですね」

ちひろ「男の子ですねえ」

雪美「……んっ…………ほのかな……苦味」

雪美「……ちひろさんの……お茶……好き」

ちひろ「ありがとう雪美ちゃん」

ちひろ「ちなみに私が雪美ちゃんくらいの時はジュースとか大好きでしたね」

モバP「家では家族行事の時でもないとジュースは無かったです」

ちひろ「健康志向で良いじゃないですか。若い内からお茶に慣れておきましょう」

モバP「ただ牛乳はあったのでお茶代わりにやはりガブガブと」

ちひろ「牛乳はあまりがぶ飲みには向かない飲み物だと思うんですけど……」


雪美「……だからPは……こんなに大きい……」フムフム

237: 2019/01/26(土) 20:54:19 ID:gdlJR4/2
119

雪美「P……手を……貸して……」

モバP「何か手伝うのか? ……あ、本当に”手”を貸すのか」

雪美「Pの手……大きいから……塗りやすい」

モバP「保湿クリームだな……雪美の手の動きがマッサージみたいだ」

雪美「……終わり」

雪美「今度は……顔を……寄せて」

モバP「はい」

ヌリヌリ

雪美「……できた」

モバP「至れり尽くせりで俺はお坊ちゃまかな?」

モバP「リップクリームで唇も瑞々しくなったぞ。ありがとう」

雪美「お世話……楽しい……」

モバP「ああ……もし雪美さんが専属メイドになったら俺は温室育ちのダメ男になりそうだ」

238: 2019/01/26(土) 20:55:57 ID:gdlJR4/2
モバP「しかし最近は乾燥しているから、保湿ケアはしないとな」

雪美「うん……」

モバP「寒い=天気が悪い=雪=湿気ありと思いやすいが冬場は乾燥しがちだ」

モバP「乾燥時ほど猛威を振るうインフルエンザにも注意が必要」

雪美「手洗い……うがい……欠かさずに」

モバP「そうだな。最近見かけるアイドルたちはマスクを着用している者も少なくない」

モバP「幸い、感染者はまだ出ていないが気を付けていても罹るものは罹るから怖い」

雪美「体を大事に……ね」

モバP「ああ。俺が倒れるとみんなが困ることになるからな」

雪美「うん……あなただけの……体じゃない……から」

モバP「よし。じゃあ行ってくるよ」

雪美「P……行ってらっしゃいの……キス……」

モバP「リップクリームを塗ったばかりでするのかい?」

雪美「……あっ」


ちひろ「……こんな時どんな顔をすればいいか分からないの」

239: 2019/01/26(土) 20:57:44 ID:gdlJR4/2
120

モバP「体が冷えるこの時期、熱い湯に浸かりたいならやっぱり銭湯だなあ」チャプ

モバP「まだ時間の早い今は他に人がいないし、貸し切り状態だ」

モバP「ふー……」

モバP「普段、俺とコミュニケーションを取るのにいろいろと遠慮がないアイドルたちもいるが」

モバP「公共の場ではさすがに分別をつけるから、まさか男湯に侵入してくるはずもなく、安心だ」

ガラッ

モバP「!」

近所の爺さん「……おう兄ちゃん、また来とるんかあ」

モバP「どうも」

モバP「と、フラグも立て放題だ」

――

モバP「上がりましたよっと」

雪美「P……温かくなった……ね」ホカホカ


ちひろ「まあ、一緒に来てはいるんですけどね」ホカホカ

240: 2019/01/26(土) 20:59:00 ID:gdlJR4/2
今日はここまで
今日から俺はマ王

241: 2019/01/27(日) 21:46:05 ID:mywBWgN.
一緒に銭湯に来るちっひ何だかんだ仲良いな……


to be continued...→


引用: モバP「雪美さんといっしょ」