975: ◆AZRIyTG9aM 2013/11/18(月) 18:12:07.36 ID:oYekCft9O

モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」シリーズです


前回はコチラ



投下します。

学園祭軸です

976: 2013/11/18(月) 18:13:04.73 ID:oYekCft9O
晴「結構、人がいるな」

秋炎絢爛祭で賑わう地上通路を歩きながら、結城晴は周りを見回していた。

何故、彼女がここにいるかというと何のことはない。ただ遊びに来ただけだ。

晴「楓姉ちゃんも一緒にくればよかったのにな」

風船ガムを膨らませながら、一緒に来れなかったお世話になってる女性の事を考える。

研究所にいた大人達とは違い、なんだかよくわからない暖かさを持つ彼女に晴はなんだかむず痒いものを感じる。

物心つくろから研究所で実験体として過ごしてた彼女にそういう感情がよくわからなかった。

≪友達≫ができても、彼女達が脱走したいと言うから手伝って一緒に逃げただけで、晴には外への思いや自由への憧れなどはなかった。

ただ……知りたかったから。

故に自分には≪心≫がないと思っている。


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それは、なんでもないようなとある日のこと。
その日、とある遺跡から謎の石が発掘されました。
時を同じくしてはるか昔に封印された邪悪なる意思が解放されてしまいました。

~中略~

「アイドルマスターシンデレラガールズ」を元ネタにしたシェアワールドです。
・ざっくり言えば『超能力使えたり人間じゃなかったりしたら』の参加型スレ。




977: 2013/11/18(月) 18:14:00.16 ID:oYekCft9O
晴「…………わかんねえな」

左腕を見ながら、始めて自分の抱くこの感じは何か?と考えた時のことを考える。

それは晴がまだ研究所にいた頃。OZの第二段階を解放するときに行われた実験でのことだった。

いつものように晴は機械のように実験を行っていると、頭が痛くなるような感覚を覚えた。

『心が欲しいか?仲間を思い、守りたいという心が欲しいか?』

脳内に直接流れてくる≪ティン≫の声。

その時、晴は初めて≪困惑≫した。そのせいで実験は中止となった。

この時から晴は疑問を抱き始めた。

心とは何か?友達とは何か?

自身の疑問を解く為に、同じ実験体としか捉えてなかった3人のOZ適合者にその疑問をぶつけた。

洗脳され、そういうのには答えられないだろうと思いながらも。

だが、意外にも3人とと本来の人格を取り戻していて、晴の疑問に三者三様に答えた。

それでも晴はわからなかった。物心つく頃から研究所にいたために本来の人格自体がこれなのだから。

そんなある時、実験体の一人がこう言った。

「なら、私達とお友達になりましょう!」

あの時、晴はそれが凄く眩しく見え、むず痒いものを感じた。

978: 2013/11/18(月) 18:15:02.74 ID:oYekCft9O
晴「琴歌姉ちゃんも風香姉ちゃんもユッコ姉ちゃんも何処にいんだろうな」

三人の事を考えると、大丈夫だろうと思いながらもなんかムズムズして動き回りたくなるような気持ちになる。

それは不安っていう感情だとは晴はわかっていないが。

晴「………とりあえず見て回るか。楓姉ちゃんのお土産も買ってかねえとな」

風船ガムを膨らませながらそう考える。

きっと何か買ってこないと不機嫌そうに頬を膨らませる家主の事を考えると、≪苦笑い≫する。

晴「……ん?」

今、自分がした表情はなんだろうか?

また一つ疑問が増えながら彼女は歩いて行く。

その横を一人の女性が通り過ぎた。

979: 2013/11/18(月) 18:15:40.45 ID:oYekCft9O
加蓮「コレが学園祭なんだ。凄い賑やか」

その女性ーーー北条加蓮は目を輝かせながら、珍しそうに周りを見回した。

ずっと病院で過ごしてた彼女にとって未知のものだった。

加蓮「あ!あそこの屋台の美味しそう!あれも美味しそう!わあっ!!」

子供のようにはしゃぐその姿は、なんかカワイイ。

加蓮「確か、涼がここでバンドをやるって言ってたし、涼もここにいるはずなんだよね」

キョロキョロと辺りを見渡すが、こうも人が多いと探せはしない。

まあ、歩いていればそのうち見つかるかな?と思う。

980: 2013/11/18(月) 18:16:31.44 ID:oYekCft9O
加蓮「≪あの子≫もきっとこういうの珍しがるかな?」

楽しそうにそういう……が、自分の今の言葉に疑問を抱く。

加蓮「………あの子って誰だっけ?」

うーん………と悩む加蓮。

加蓮は思い出せない。自分と同じようにひとりぼっちで寂しがっていた≪あの子≫。

自分の事をお姉ちゃんとしたってくれる≪あの子≫。

何処か放っておけず、助けてあげたいと思う≪あの子≫。

上簗仁加……夢で出会い、祟り場であった彼女。

だが、加蓮は覚えてない。仁加…いや、ナニカの力により忘れ去られてるのだから。

981: 2013/11/18(月) 18:17:29.15 ID:oYekCft9O
『そういうの、忘れるのはダメだと思うな。あの子は寂しがり屋だとアタシは思うんだよね』

加蓮「えっ?」

今、誰かに話しかけられたような気がして振り向く加蓮。

けど、自分に話しかけてきたような人物は見受けられない。

加蓮「……気のせいかな?」

首を横に傾げながら、彼女は人ごみの中を進んで行った。

加蓮の影が、一瞬だけ揺らめいて形が変わってるのに気づかず。

982: 2013/11/18(月) 18:18:26.86 ID:oYekCft9O






『思い出してあげなよ。≪私≫。アタシ達と≪追いかけっこ≫して≪私≫を守ってくれた大事な妹を。あの子が間違いを起こす前にね』







終わり

983: 2013/11/18(月) 18:20:51.24 ID:oYekCft9O
イベント情報追加

・晴が学園祭に来ました。

・加蓮が学園祭に来ました。ナニカの事を忘れていますが何かきっかけがあれば思い出すかも?

・加蓮の中に誰かがいます。影が揺らめいていた気もする。




以上です

加蓮の中にいるのはいったいなんでしょうね?(目をそらしながら

次スレ立ててきます

985: 2013/11/18(月) 19:11:30.91 ID:U2EpeD6N0
乙です
晴ちんと加蓮も来たか…!ますます波乱の予感
影は…とりあえず悪いものではない…のかな?

スレ立ても乙です

986: 2013/11/18(月) 20:54:50.65 ID:+0cSLpkHo
おつおつ
晴がひさびさの登場ね。わかるわ




【次回に続く・・・】





引用: モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part7