1: 2016/07/06(水) 21:11:54.19 ID:2NzDz6L2.net
書き溜め途中まであり

呼称や一人称はアニメ準拠

にこのぞえりが2年生の時の話

2: 2016/07/06(水) 21:13:10.73 ID:2NzDz6L2.net
希「にこーっち」ガチャ

にこ「希。どうしたの」

希「お弁当食べよー」

にこ「何でここで食べるのよ。教室で食べればいいじゃない」

希「ええやん、たまには。それににこっちいつも部室でぼっち飯やし」

にこ「うるさいわね。好きでひとりで食べてるのよ」

希「そんなんじゃその胸のように心まで寂しくなっちゃうよー」

にこ「なるほど、タイマン張ろうってことだったのね。受けて立つわ」

3: 2016/07/06(水) 21:14:30.07 ID:2NzDz6L2.net
希「うそうそ、ごめん。にこっちとお昼ご飯食べたかっただけだって」

にこ「ったく」

希「じゃあ食べよー」カパッ

にこ「はいはい」カパッ

のぞにこ「いただきまーす」

希「相変わらずにこっちのお弁当はおいしそうやなー。一口ちょーだい」ヒョイ

にこ「あ、こら!勝手にとるんじゃないわよ」

希「うーん、おいしい♪」

にこ「唐揚げ返しなさい!」

希「もうウチの養分になっちゃった。ホラホラ」ボイン

にこ「タイマンじゃなくて戦争しようってことだったのね」ガタッ

5: 2016/07/06(水) 21:19:58.66 ID:2NzDz6L2.net
希「うそうそ、唐揚げで胸が大きくなるならにこっちの血液ドロドロになるやんな」

にこ「くっ...腹立つけど否定出来ないわね...」

にこ「絵里は生徒会室?」

希「そうだよ。よく分かったね」

にこ「ま、あんたがここに来る時はだいたい絵里がいないときだし」

希「ウチはにこっちに会いたくて来てるんよ」

にこ「はいはい、調子いいわね」

希「え~ホントなのに~」ワシワシ

にこ「ぎゃあああ!!だったらわしわしすんなぁ!」

希「にこっち...やわらかい♡」

にこ「放しなさいって馬鹿!」ポカッ

希「いった~い。にこっちひど~い」

にこ「ほら、早く食べてしまうわよ」

希「は~い」

6: 2016/07/06(水) 21:21:28.07 ID:2NzDz6L2.net
のぞにこ「ごちそうさまでした」

希「じゃあウチは生徒会室戻ろうかな」

にこ「戻るって...あんたまさかサボってきたの?」

希「違うよー。お昼休憩や」

にこ「また絵里に怒られるわよ...」

にこ「ま、いいわ。私も絵里に用があるから一緒に行く」

希「じゃー腕組んでいこう!」

にこ「なんでよ。勘違いされるからやめて」

希「やーん、にこっち冷たいー」

にこ「はいはい、とっとと行くわよ」

希「あいあいさー」

7: 2016/07/06(水) 21:22:56.89 ID:2NzDz6L2.net
ー生徒会室ー

ガチャ

希「ただ今戻りましたー」

絵里「あ、希!あなたはまたサボって......あら」

にこ「お邪魔するわよ」

絵里「にこじゃない。どうしたの?」

にこ「あの件はどうなったか聞きたくて」

絵里「あの件?」

8: 2016/07/06(水) 21:24:39.43 ID:2NzDz6L2.net
にこ「とぼけるんじゃないわよ。アイドル研究部の存続についてよ」

絵里「......ダメね。廃部が濃厚だわ」

にこ「そう...」

絵里「ごめんなさい。私の力不足で」

にこ「別にあんたのせいじゃないわよ。部員1人しかいないから当たり前っちゃあ当たり前ね」

絵里「まだ決まったわけじゃないわ。何か存続させる方法があるはずよ」

にこ「別にあんたが頑張る必要はないわよ。これは私の問題なんだし」

10: 2016/07/06(水) 21:26:13.67 ID:2NzDz6L2.net
絵里「でも...」

にこ「生徒会長が一つの部を贔屓にしてちゃまずいでしょ」

希「じゃあウチが守ったげるな~」

にこ「いらない」

希「ひどい!」

11: 2016/07/06(水) 21:27:44.17 ID:2NzDz6L2.net
にこ「一つ聞きたいんだけど」

絵里「何?」

にこ「ほかの少人数の部活はなんで廃部にならないの?」

絵里「部としての活動をしっかりしてるからよ。大会に出るとか、定期的に発表会をしてるとか」

にこ「なるほどね...」

12: 2016/07/06(水) 21:28:59.04 ID:2NzDz6L2.net
絵里「...アイドル研究部はここ半年活動実績がないわね」

にこ「ああ...一人になってからそんなに経ったのね」

希「ライブとかせんの?」

にこ「出来ないこともないけど...全部1人でやんなきゃいけないからね。時間も労力もかなり使うし」

絵里「なにか手伝えればいいんだけど」

にこ「だからいいって。あんたはしっかり生徒会長として頑張りなさい」

絵里「にこ...」

14: 2016/07/06(水) 21:30:22.03 ID:2NzDz6L2.net
にこ「じゃ、私は部室に戻るわね」

希「放課後また行くね~」

にこ「今日は弟のお迎えと夕飯の買い物して帰らないといけないから部室にはよらないわ」

希「そうなん?じゃ、また明日」

にこ「ええ、また明日」

絵里「また明日ね」

15: 2016/07/06(水) 21:32:12.33 ID:2NzDz6L2.net
にこ「...」

絵里「にこ?」

にこ「...もし」

希「うん?」

にこ「もし、あんた達が一緒に...」

にこ「...いや何でもないわ。じゃあね」

バタン

希「にこっち...」

絵里「...」

16: 2016/07/06(水) 21:36:12.37 ID:2NzDz6L2.net
ーーー

にこ「オープンキャンパス?」

絵里「ええ、来月にあるのよ」

希「そこで部活動発表の時間があるから、ライブすればどうかなって話」

にこ「来月か...時間ないわね」

絵里「できる限り手伝うから」

にこ「いや、他にも準備あるでしょ?それにうちだけ手伝ってもらうわけには...」

希「大丈夫。オープンキャンパスの準備の名目でするから」

17: 2016/07/06(水) 21:37:57.12 ID:2NzDz6L2.net
にこ「でももし他の部活になんか言われたら...」

絵里「にこ」

にこ「な、何よ」

絵里「あなたは一人になってからずっと頑張ってきた...誰も見向きもしなくても。日陰でずっと頑張ってきたじゃない」

希「そろそろ日に当たるところに出てもいいんとやない?」

にこ「あんた達...」

18: 2016/07/06(水) 21:39:32.19 ID:2NzDz6L2.net
絵里「さ、そうと決まれば忙しくなるわよー!」

希「頑張らんとね!」

にこ「......ありがとう」

絵里「いいえ」ニコッ

希「にこっちが素直やー!!」

にこ「うるさい!」

19: 2016/07/06(水) 21:41:48.12 ID:2NzDz6L2.net
絵里「さ、お昼ご飯食べましょ」

にこ「今更だけどあんたも来るって珍しいわね」

絵里「2人ばっかりずるいわよ。私も混ぜなさいよ」

希「いつでも来ていいよ!」

にこ「ここはあんたの部屋じゃないでしょ!アイドル研究部の部室よ!」

絵里「うふふっ。そうさせてもらうわ」

希「じゃあ手を合わせて~」

にこのぞえり「いただきまーす」

20: 2016/07/06(水) 21:44:57.39 ID:2NzDz6L2.net
ーーー

絵里「衣装に照明に音響機材......うーん必要なものが多いわね」

にこ「ライブをするのは大変なのよ。ましてや1人でなんて」

希「流石にこれを1人でやるのは辛いなぁ。部費だけで賄うのも無理があるねぇ」

にこ「バイトしたいんだけど、家のこともしなきゃいけないし」

にこ「それに練習時間が削られるから無理ね」

絵里「人手が必要ね...誰か頼める人はいないの?」

21: 2016/07/06(水) 21:47:00.09 ID:2NzDz6L2.net
にこ「...」

絵里「ごめん...」

にこ「謝らないでよ。余計惨めじゃない」

絵里「希は?」

希「何が?」

絵里「ともd」

希「何が?」

絵里「何でもないわ」

22: 2016/07/06(水) 21:48:22.79 ID:2NzDz6L2.net
にこ「あんたはどうなのよ。生徒会長だし」

絵里「そうね...休み時間は読書に没頭してるわ」

にこ「...」

にこ「あんた達の学校生活寂しいわね」

絵里「人のこと言えるの?」

希「にこっちはぼっち飯マスターになるんでしょ?」

にこ「今度こそ開戦宣言ね。屋上来なさい」

23: 2016/07/06(水) 21:49:32.96 ID:2NzDz6L2.net
絵里「大丈夫?胸の装甲薄いんじゃない?」

にこ「あんた達こそそんな重りつけて邪魔じゃない?貰ってあげるわよ?」

希「そんなことしてもにこっちのは大きくならんよ?」

にこ「上等よ!もぎりとってやるわ!」

絵里「覚悟しなさい。クォーターパワーを見せてやるわ」

希「2人の胸はウチがもらってあげるからな」

にこ「ほざけ!」

24: 2016/07/06(水) 21:49:59.34 ID:2NzDz6L2.net
ちょっと空けます

29: 2016/07/06(水) 22:26:29.95 ID:2NzDz6L2.net
再開

30: 2016/07/06(水) 22:27:51.53 ID:2NzDz6L2.net
ーーー

にこ「はぁ...はぁ...疲れた...」

絵里「体中が...痛い...」

希「...氏ぬ...」

にこ「ちょっと...やりすぎでしょ...」

絵里「にこだって...」

希「2人が大人しく胸を差し出さないから...」

にこ「あんたが一番暴れてたでしょうが...」

絵里「そうよ...」

希「えりちもやん...」

31: 2016/07/06(水) 22:28:54.23 ID:2NzDz6L2.net
にこ「もう...服も髪もグチャグチャじゃない」

絵里「ボタンどっかいっちゃった...」

希「ブレザーの糸がほつれちゃった」

3人「...プッ」

にこ「ぷぷっ、あんた達なんて格好してるのよ」

絵里「にこだってひどい格好よ。ふふふっ」

希「あははは!2人とも変な格好~」

にこ「あんたもでしょうが」

絵里「ふふふふっ、もうだめ!」

希「あっはっはっは!」

3人「あはははははは!」

32: 2016/07/06(水) 22:30:01.81 ID:2NzDz6L2.net
ーーー

絵里「はー、こんなに笑ったの久し振りだわ」

希「あーお腹痛い」

にこ「...2人とも」

希「ん?」

絵里「なに?」

33: 2016/07/06(水) 22:30:54.54 ID:2NzDz6L2.net
にこ「絶対に最高のステージにする。だから...」

にこ「サポートお願いね」

のぞえり「...ふふっ」

希「ウチに任せとき!」

絵里「全力を尽くさせてもらうわ」

にこ「...ありがとう」ニコッ

34: 2016/07/06(水) 22:33:01.57 ID:2NzDz6L2.net
ーーー

絵里「これじゃダメね。予算オーバーよ。もう一回考え直してきて」

生徒A「また?これで何度目よ」

絵里「ちゃんと予算内に収めないと承認するわけにはいかないわ」

生徒A「そもそも予算が少ないのよ。せっかくのオープンキャンパスだし、新入生確保するチャンスなのよ。もう少し増やせないの?」

絵里「現状無理ね。皆少ない予算でなんとか頑張ってるのよ。特定の部活だけ優遇するわけにはいかないわ」

生徒A「相変わらず石頭ね」

絵里「石頭で結構。さ、話が終わったなら戻りなさい」

35: 2016/07/06(水) 22:34:13.47 ID:2NzDz6L2.net
生徒A「...あのさぁ」

絵里「何?」

生徒A「アイドル研究部って廃部になるんでしょ?」

絵里「...どこでそれを?」

生徒A「噂になってるわよ。あ、友達いないから知らないか」

絵里「...」

36: 2016/07/06(水) 22:35:42.84 ID:2NzDz6L2.net
生徒A「廃部になるんだったら、その分の予算こっちに回しても問題ないわよね?」

絵里「まだ決まったわけじゃないわ」

生徒A「いやいや、部員1人しかいないのに何を使うってのよ。そんな無駄なことするくらいなら他の部活に回した方がいいと思わない?」

絵里「それはあなたが決めることじゃないわ」

生徒A「いいじゃん別に。大体今度のオープンキャンパスだって何もしないんでしょ?だったら...」

絵里「するわよ」

生徒A「え?」

38: 2016/07/06(水) 22:37:56.55 ID:2NzDz6L2.net
絵里「アイドル研究部は今度のオープンキャンパスでライブをする予定になってるわ」

生徒A「えー?するの?1人で?」

絵里「そうよ」

生徒A「誰が見に来るのよそんなの。あの矢澤...って子だっけ?あんな変わっててクラスでも孤立してるような子のライブなんて誰も見にきやしないって」

絵里「...そんなのやってみないと分からないわ」

39: 2016/07/06(水) 22:41:38.15 ID:2NzDz6L2.net
言い忘れてたけど内容はオリジナルです
気づいてると思うけど
呼称と一人称はアニメ準拠
紛らわしくてごめん

40: 2016/07/06(水) 22:44:02.74 ID:2NzDz6L2.net
生徒A「あれでしょ?確かあの子が原因で部員が皆やめてっちゃったんでしょ?そんな奴の歌なんて誰が聞きに来るのよ。そんな無駄なことするより...」

絵里「無駄なんかじゃない!」

生徒A「!」ビクッ

絵里「あの子がどれだけ頑張っきて...どれだけ苦労してきたか分かっていってるの!?」

42: 2016/07/06(水) 22:45:43.75 ID:2NzDz6L2.net
絵里「一人になっても諦めないで...強い子よ、にこは」

絵里「にこのことを馬鹿にするのは許さないわよ」ギロッ

生徒「な、何よあんた...」

希「えりち、落ち着いて」

絵里「!」ハッ

43: 2016/07/06(水) 22:49:15.71 ID:2NzDz6L2.net
絵里「ごめんなさい、熱くなったわ....とにかく予算アップは無理よ。分かったなら下がって頂戴」

生徒A「......フン!」

ガチャ バタン

絵里「ふー...」

希「珍しいなぁ。えりちがあんなに熱くなるなんて」

44: 2016/07/06(水) 22:51:01.56 ID:2NzDz6L2.net
絵里「何も知らないのにあの子のことをあんな風にいわれたら...そら言い返さずにはいられないわよ」

希「そうやな、ウチもムッと来ちゃった」

絵里「...やっぱりあの時入ってれば」

希「過ぎたことを言ってもしょうがないよ。過去を変えることなんてできないんやから」

絵里「そうね」

希「それにしてもあれから1年近くたったんやねぇ」

絵里「早いわね」

希「まだ1年生やったね。3人とも同じクラスで...」

45: 2016/07/06(水) 22:51:31.19 ID:2NzDz6L2.net
一旦ここまで
また書き溜めて投下します

49: 2016/07/07(木) 01:30:36.51 ID:CEJg1BvZ.net
ーーー

にこ「そこの2人!」

希「わっ」

絵里「あら、矢澤さん」

にこ「アイドルに興味ない?」

希「アイドル?」

絵里「い、いきなり何よ?」

にこ「今度アイドル研究部を立ちあげようと思うの!あんた達まあまあ可愛いから特別に入れてあげるわ!」

希「ほぇー、入学して1ヶ月なのに新しい部を立ちあげるんかぁ」

絵里「すごい行動力ね...」

50: 2016/07/07(木) 01:32:07.18 ID:CEJg1BvZ.net
にこ「どう?一緒にNo.1アイドル目指さない?」

希「おもしろそうやね~」

絵里「うーん、急に言われても...」

にこ「すぐに決めなくてもいいわ。設立には5人必要だからあと2人集めなきゃいけないの。その2人が決まるまでに答えを出してくれたらいいから」

絵里「...分かったわ。考えとく」

希「ウチも~」

にこ「いい返事期待してるわ。じゃあね」

52: 2016/07/07(木) 01:33:38.70 ID:CEJg1BvZ.net
絵里「...すごいわね」

希「よっぽどアイドルのことが好きなんやなぁ」

絵里「アイドルね...」

希「興味あるん?」

絵里「テレビで見る程度よ。そんなに知らないわ。でも...」

希「でも?」

絵里「あれだけ熱意を持つ人を目の当たりにすると少しは興味出てくるわね」

希「そうやね。ウチもなんだか分からないけどワクワクしてきた」

53: 2016/07/07(木) 01:38:03.06 ID:CEJg1BvZ.net
絵里「入部...してみようかしら」

希「お、アイドルエリーチカの誕生かー?」

絵里「茶化さないでよ。希はどうするの?」

希「えりちが入るならウチも入ろうかなー。それにあの矢澤さんって子おもしろいし」

絵里「面白いもの好きねあなた」

希「人生まだまだ長いんやし、面白いものいっぱい見つけたほうが退屈しないやん?」

絵里「ふふっ、何よそれ?」

希「のぞみんの人生論や!」

絵里「覚えとくわ。矢澤さんには明日にでも返事しに行きましょうか」

希「そうやね。メンバー集め手伝おうか」

絵里「楽しくなりそうね」

56: 2016/07/07(木) 10:05:55.44 ID:ypaZAg1D.net
少しだけ投下します

57: 2016/07/07(木) 10:07:42.35 ID:ypaZAg1D.net
ーーー

絵里「え?生徒会ですか?」

教師「ああ。一学年で2人ずつ選ばなきゃ行けないんだが、今年はまだ決まってなくてな」

絵里「はぁ...」

教師「そこで、君にやってもらいたいんだ絢瀬」

絵里「何故私なんですか?」

教師「この前の中間テスト学年トップだったじゃないか。それに中学の頃も生徒会に所属してたみたいだしな」

58: 2016/07/07(木) 10:08:47.29 ID:ypaZAg1D.net
絵里「しかし...」

教師「頼むよ。このまま決まらないのはマズイんだ。内申評価上がるぞ」

絵里「えっと...」

教師「あと1人は君が決めていいから。お願いだ、やってくれないか?」

絵里「...分かりました」

教師「ありがとう。助かったよ」

絵里「失礼します」

59: 2016/07/07(木) 10:10:07.32 ID:ypaZAg1D.net
ーーー

絵里「ということなのよ」

希「なるほどなぁ。で、ウチに一緒にやってくれと」

絵里「ダメかしら?」

希「ウチは全然構わんけど......矢澤さんのことは?」

絵里「そうなのよね...生徒会しながら部活は厳しいかしら」

希「うーん、できんこともないと思うけど、キツイかなぁ」

60: 2016/07/07(木) 10:11:04.95 ID:ypaZAg1D.net
絵里「やるからにはちゃんとしたのよ。どっちつかずの中途半端はできないわ」

希「そうやなぁ。じゃあ...」

絵里「ええ、残念だけどアイドル研究部はお断りしましょう」

61: 2016/07/07(木) 10:11:53.80 ID:ypaZAg1D.net
ーーー

にこ「そう...残念だわ」

絵里「ごめんなさい。誘ってくれて嬉しかったわ」

希「ごめんなぁ」

にこ「別にいいわよ。部員はまた集めればいいから」

62: 2016/07/07(木) 10:12:58.59 ID:ypaZAg1D.net
絵里「今何人集まったの?」

にこ「2人ね。あと返事待ちが1人」

希「おお、思ってたより順調にいってるんやねぇ」

にこ「まぁね!この宇宙No.1アイドルにこにーにかかれば容易いもんよ!」

絵里「ハラショー!すごいわね、矢澤さん!」

63: 2016/07/07(木) 10:13:59.01 ID:ypaZAg1D.net
にこ「にこでいいわ」

絵里「え?」

にこ「にこって呼んでいいって言ったの」

絵里「それって...」

にこ「入部は無理だったけどねー。あんた達とはなんかこれっきりで終わる気がしないのよねぇ」

64: 2016/07/07(木) 10:15:02.22 ID:ypaZAg1D.net
にこ「ということでよろしく。絵里、希」

絵里「...ふふっ」

にこ「何笑ってんのよ」

絵里「いえ......よろくしね、にこ」

希「よろしく!にこっち!」

にこ「にこっちってあんた...まぁいいか」

65: 2016/07/07(木) 10:16:12.12 ID:ypaZAg1D.net
にこ「じゃあ私は部員集めに戻るわね。あ、
せっかく生徒会に入るんだから、アイドル研究部の部費は多めにお願いね!」

絵里「それは保証しかねるわね...」

にこ「前向きに検討しといて!じゃ、またねー!」

希「がんばって~」

絵里「...やっぱり変わった子ね」

希「そうやねぇ」

絵里「...ふふっ。じゃあ私達も行きましょうか」

希「あいあいさー」

70: 2016/07/07(木) 14:57:55.07 ID:6BG5OxvK.net
ーーー

絵里「ちょっと会長!これは先週確認お願いしますと何度も頼んだじゃないですか!」

会長「あー、そーだっけ。忘れてたわ」

絵里「もう締切は過ぎてるんですよ?しっかりしてください!」

会長「まぁまぁ、ちょっと忘れてただけじゃん」

絵里「会長がそんなことでは困ります。他の役員や生徒に示しがつきません。だいたい会長はですね...」

71: 2016/07/07(木) 14:59:35.79 ID:6BG5OxvK.net
会長「何よ、そんなに言われること?少しミスしただけなのに」

絵里「その少しのミスが...」

希「えりち」

絵里「っ!」

絵里「...すみません。今後このようなことがないようにお願いします」

絵里「失礼します」

希「失礼します~」

ガチャ バタン

会長「ちっ...」

72: 2016/07/07(木) 15:00:48.26 ID:6BG5OxvK.net
ーーー

絵里「お疲れ様で...」

絵里「あら、誰もいないのね...」

絵里「ってなにこの書類の山は」

絵里「メモ書き?」

『私達がやるとミスするから綾瀬さんが1人でやった方が効率的だと思います。よろしくね』

73: 2016/07/07(木) 15:02:18.20 ID:6BG5OxvK.net
絵里「...どういうことよこれ」

希「遅れてすみません...ってえりちしかおらんのか」

絵里「希...」

希「ん?どうしたん?」

絵里「これ...」

希「......やってくれるなぁ、あの会長さん」

74: 2016/07/07(木) 15:04:09.63 ID:6BG5OxvK.net
絵里「しかも殆どが締切間際の書類ばっかよ」

希「2人でこれ...か。ちょっとキツイなぁ」

絵里「でも、やるしかわないわね」

希「そうやね。それにしても随分溜めたなぁ」

絵里「ざっと1ヶ月分くらいかしら。締切は最高でも3日後...」

絵里「三徹ね」

75: 2016/07/07(木) 15:05:05.29 ID:6BG5OxvK.net
希「そんなに無理せんでもいいんと違う?先生に事情話して締切伸ばして貰おうよ」

絵里「それは最終手段ね。できる限りは間に合わせるわよ。締切を破るなんて私の主義に反するわ」

希「...しょうがないな。付き合ってあげる」

絵里「別に無理しなくてもいいのよ?私1人で...」

希「ええやん。たまにはウチのこと頼ってよ」

絵里「...分かったわ。ありがとう希」

希「じゃあ頑張ろうか~」

絵里「ええ」

85: 2016/07/07(木) 20:32:52.60 ID:4WFt5vNQ.net
ーーー

にこ「絵里!希!」

絵里「あら、にこ」

にこ「わっ、あんた目の下すごいクマよ。寝てないの?」

絵里「ああ、最近少し忙しくてね。気にしないで」

希「で、どうしたん?」

にこ「あ、そうそう。ついにアイドル研究部が立ち上がったから報告しに来たの!」

86: 2016/07/07(木) 20:33:51.72 ID:4WFt5vNQ.net
絵里「そうだったわね。部創立届が提出されてたわ」

希「ついにアイドルにこにー始動やね!」

にこ「まだまだこれからよ!なるべく近いうちにライブするから見に来てよ!」

絵里「ええ、楽しみにしてるわ」

にこ「じゃ、私は部活行ってくるわね。あんた達も無理しないのよ~」

希「がんばってな~」

87: 2016/07/07(木) 20:35:28.32 ID:4WFt5vNQ.net
絵里「相変わらずねにこは」

希「そうやなぁ。やりたいことに真っ直ぐ向かってってるね」

絵里「私そんなにクマ酷いかしら?」

希「そうね、ちょっと目立つかな」

絵里「そう...でもあなたもバレてるみたいだったけど」

希「うーん、ちょっとお化粧して隠してたんやけどなぁ。にこっち意外と観察眼鋭いね」

88: 2016/07/07(木) 20:42:00.29 ID:4WFt5vNQ.net
絵里「直接言わなかったのは隠してるって分かったからかしら」

希「気付かれたか上に気遣われたとあっちゃあウチの立つ瀬がないやん」

絵里「...にこには敵わないわね」フフッ

希「そうやね」フフッ

絵里「ライブいつあるのかしら」

希「にこっちが近いうちって言ってたから、ホントにすぐあるんじゃない?」

絵里「楽しみね」

希「張り切って応援せななー」

89: 2016/07/07(木) 20:43:30.96 ID:4WFt5vNQ.net
ーーー

絵里「会長を辞任する...ですか?」

会長「ええ、そうよ」

絵里「そんな!何でいきなり...」

会長「いきなりじゃないわよ。前々から考えてたの」

会長「仕事量は多いし、責任は重いし...元々内申のためにやってただけだから、こんなキツイ思いするなら辞めていいかなって」

90: 2016/07/07(木) 20:45:09.68 ID:4WFt5vNQ.net
絵里「後任はどうするんですか?」

会長「あなたがやればいいじゃない」

絵里「え?」

会長「音ノ木坂の生徒会は代々指名性だからね。 どうせならやる気のある人がやればいいと思って」

絵里「そんな、私まだ1年ですよ?」

会長「別に1年生が会長をやってはいけないとは書かれてないわ。他の2年生の役員はやりたくないみたいだし、あなたが適任よ」

91: 2016/07/07(木) 20:46:28.52 ID:4WFt5vNQ.net
絵里「しかし...」

会長「...グダグダうるさいわね」

絵里「!」

会長「やれっつってるのよ。あんた生徒会のお仕事大好きなんでしょ?いっつも横からギャーギャー言ってきて...」

会長「そんなに私のやり方が気に入らないなら自分がすればいいじゃない」

会長「もう先生には言ってあるから。OKも貰ってるわ。あなたが会長なら安心だって。良かったわね、優等生ちゃん」

元会長「じゃあね」

バタン

92: 2016/07/07(木) 20:48:02.62 ID:4WFt5vNQ.net
絵里「...」

希「えりち...」

絵里「...希」

希「ん?」

絵里「副会長...お願いできるかしら?」

希「お安い御用や」

93: 2016/07/07(木) 20:49:21.04 ID:4WFt5vNQ.net
絵里「私が...やるしかない。私が...」

ポン

絵里「なに?」

希「ちょいちょい、5秒前のこともう忘れたんか?」

絵里「な、なにが?」

希「私じゃなくて私たちでしょ?」

94: 2016/07/07(木) 20:50:49.47 ID:4WFt5vNQ.net
希「何のための副会長?苦しいことも辛いことも半分こや」

絵里「......分かったわ」

絵里「頼りにしてるわよ、東條副会長」

希「任せとき、絢瀬会長」

95: 2016/07/07(木) 20:52:15.05 ID:4WFt5vNQ.net
ーーー

にこ「ライブやるわ!」

希「お、とうとうか」

絵里「待ってたわ」

にこ「ちょっと時間かかっちゃったけどね」

希「どこでやるん?」

にこ「講堂よ。だから使用許可もらいに来たの」

96: 2016/07/07(木) 20:53:07.47 ID:4WFt5vNQ.net
絵里「日にちと時間は?」

にこ「来週の×日で。時間は16時から」

絵里「使用する部活はないみたいね。OK、許可するわ」

にこ「ありがと」

絵里「じゃあここに必要事項書いて提出して頂戴」

にこ「わかったわ」

97: 2016/07/07(木) 20:54:35.50 ID:4WFt5vNQ.net
希「楽しみやな~。オリジナル曲とかあるん?」

にこ「そこまでする時間は無かったわ。今回は本物のアイドルのコピーね」

絵里「絶対観に行くから」

にこ「もちろんよ!No.1アイドルの記念すべきファーストライブ!逃したら一生後悔するわよ!」

希「他の部員子達と上手くいってる?」

にこ「まぁまぁね。少し練習キツめにしてるけど頑張ってくれてるわ」

98: 2016/07/07(木) 20:55:58.02 ID:4WFt5vNQ.net
絵里「あまり無理しないようにね?」

にこ「あんたに言われたくわないわね。1年生会長さん」

絵里「仕方なくよ仕方なく。別にやりたかったわけじゃないわ」

にこ「だからよ。ホントにやりたくないならはっきり言わないとダメよ」

にこ「嫌々やっても何の得もしないんだから」

99: 2016/07/07(木) 20:57:26.26 ID:4WFt5vNQ.net
絵里「...肝に銘じとくわ」

希「にこっちは時々お母さんみたいにやね」

にこ「どぅあれがお母さんよ!にこにーお姉様って呼びなさい!」

希「お母さーん、今日はハンバーグ食べたいなー」

にこ「だから違うって!」

絵里「ふふっ。ありがとうにこ」

にこ「いいえー。じゃ、私は部活に戻るわね」

希「頑張ってなー」

100: 2016/07/07(木) 20:58:25.20 ID:4WFt5vNQ.net
ーーー

希「えりちー、この書類はこれでいい?」

絵里「...」

希「えりち?」

絵里「ああ、ごめんなさい。何だっけ」

希「この書類チェックして欲しいんやけど」

絵里「はいはい......うん、OKよ。問題ないわ」

101: 2016/07/07(木) 20:59:21.85 ID:4WFt5vNQ.net
希「どうしたん?窓の外眺めて」

絵里「ほら、中庭に」

希「中庭?...ああ」

にこ『ワン!ツー!スリー!ほら、遅れてるわよ!アンタはもうちょっと笑顔で!』

希「頑張ってるなー」

絵里「ええ。きっと素敵なライブになるでしょうね」

希「明後日やったね。楽しみやなー」

絵里「この仕事を終わらせないと見に行けないわよ。早くやってしまいましょ」

希「りょーかい!にこっちのために気合い入れようかね!」

絵里「ええ、私達も頑張りましょう!」

105: 2016/07/07(木) 22:51:56.63 ID:4WFt5vNQ.net
一旦出来たところまで投下

106: 2016/07/07(木) 22:53:52.21 ID:CEJg1BvZ.net
ーーー

希「ついに始まるねー」

絵里「何だか緊張してきたわ」

希「にこっちは大丈夫かなー」

絵里「あの子はメンタル強いから大丈夫じゃないかしら」

希「お、始まるね」

絵里「あまり人いないわね」

希「ま、ファーストライブやしこんなもんやない?」

107: 2016/07/07(木) 22:54:37.94 ID:CEJg1BvZ.net
絵里「あ、出てきたわ」

にこ「みなさーん!こんにちはー!アイドル研究部でーす!」

パチパチパチ

にこ「今日は来てくれてありがとうございまーす!!一生懸命歌って踊るので最後まで楽しんでってください!」

絵里「がんばって、にこ」

108: 2016/07/07(木) 22:55:22.14 ID:CEJg1BvZ.net
希「...んー?」

絵里「どうしたの希?」

希「いや、両端の子たちなんか様子が...」

絵里「そう?ちょっと緊張してるだけじゃない?」

希「それやったらいいんやけど...」

にこ「じゃあ最初の曲はー」

109: 2016/07/07(木) 22:59:01.60 ID:CEJg1BvZ.net
~♪

にこ(うん、所々ミスがあるけど何とかできてる)

にこ(これだったら踊り切れるかも)

部員A「あっ」ツルッ

ドテーン

にこ「あっ!」

のぞえり「あっ」

110: 2016/07/07(木) 23:00:28.40 ID:CEJg1BvZ.net
部員「いたた...」

にこ「ちょっと、大丈夫?」

にこ「し、失礼しました!もう一回最初からー」

プッ クスクス...

絵里「ちょっと...!」

希「これはあかんなぁ...」

部員A「...っ!」ダダッ

にこ「あっ!ちょっとどこ行くの!?」

111: 2016/07/07(木) 23:01:54.76 ID:CEJg1BvZ.net
ニゲチャッタ... オワリ? イキマショ...

にこ「まだ終わりじゃ...!」

部員B「にこ、中止にしましょ」

にこ「な、ここで辞めたら...!」

部員B「続行は無理だよ。お客さんも帰っちゃったし」

にこ「でも...!」

部員「無理だって。私戻るよ。みんな行きましょ」

ゾロゾロ

にこ「あんた達...!」

112: 2016/07/07(木) 23:02:50.64 ID:CEJg1BvZ.net
シーン

にこ「...っ!」ダン!

スタスタ

絵里「にこ...」

希「スタートは最悪やね...」

113: 2016/07/07(木) 23:03:44.66 ID:CEJg1BvZ.net
ーーー

にこ「...なにこれ?」

部員A「見てわからないの?退部届けだよ」

にこ「何で...」

部員A「あんな大恥かいたのよ。続けられるわけないじゃない」

にこ「初めてだから失敗は付き物よ!大事なのはその失敗を次にどう活かすかが」

部員A「無理だよ。そこまで本気じゃないし」

にこ「何ですって?」

114: 2016/07/07(木) 23:04:31.40 ID:CEJg1BvZ.net
部員A「そもそも入部したのもアイドルが好きなだけでなりたいわけじゃなかったし」

部員A「皆とアイドルの話で盛り上がれればいいなぁと思ったから入部したの」

にこ「...」

部員A「にこは本気だから分からないかもしれないけど、普通の女子高生はアイドルになりたいなんて思わないよ」

にこ「れ、練習がキツイならもっと軽くするから」

部員A「そういう問題じゃない。とにかく私は辞めるから」

にこ「あ、ちょっと!」

部員A「じゃあね」

115: 2016/07/07(木) 23:05:17.69 ID:CEJg1BvZ.net
にこ「あ...」

部員B「にこ」

にこ「...」

部員B「にこってば」

にこ「...あ、ごめん。練習の時間よね。すぐ行くわ」

部員B「これ」スッ

にこ「...!これって」

116: 2016/07/07(木) 23:06:04.10 ID:CEJg1BvZ.net
部員B「そういことだから。じゃ、帰るわ」

にこ「待って!何であんたまで!」

部員B「さっきあの子が言ってたじゃない。それと同じよ」

にこ「少しは考え直してよ...!」

部員B「充分考えたわよ。あなたには悪いけど、もうついていけない」

にこ「...」

部員B「じゃあね」

にこ「...」

にこ「何で...」

122: 2016/07/08(金) 01:31:22.70 ID:Veb/1X3L.net
ーーー

絵里「そう、あの子は辞めちゃったのね」

希「ついでにもう1人か...うーん」

にこ「ちょっとやりすぎたかしら...」

絵里「そんなことはないと思うわよ。ただ、にことその子達が思ってたアイドル研究部が違っただけで」

にこ「あの子が言ってたみたいな部活の方がいいのかしら」

希「にこっちが作った部活やろ?にこっちがやりたいことやればいいんよ。もしついていけないならその子達とは縁が無かっただけ。別ににこっちのせいじゃない」

123: 2016/07/08(金) 01:32:26.66 ID:Veb/1X3L.net
にこ「残りの2人はどうなのかしら」

絵里「辞めなかったってことは、少なくとも辞めた2人よりはアイドルになりたいって気持ちがあるんじゃない?」

にこ「...うーん」

希「もう一回ライブやってみたら?それでも辞めなかったらその子達は本気ってことやと思うよ」

にこ「...そうね。ありがと2人とも」

絵里「これくらい何てことないわ」

希「次のライブも楽しみにしてるよ~」

にこ「ええ、見てなさい!次こそめちゃくちゃ盛り上がるライブにしてやるわ!」

絵里「期待してるわね」

にこ「じゃ、部活行くわ。またね」

希「じゃあね~」

バタン

124: 2016/07/08(金) 01:35:01.95 ID:Veb/1X3L.net
絵里「...大丈夫かしら」

希「ちょっとキツそうやったけどね。でも大丈夫やと思うよ」

絵里「次のライブは成功するといいけど」

希「そうやね。また観に行かな」

絵里「もちろんよ」

125: 2016/07/08(金) 01:36:09.65 ID:Veb/1X3L.net
ーーー

にこ「ワン!ツー!スリー!」パンパン

にこ「はい、ちょっと休憩にするわ」

にこ「大丈夫?キツくない?」

絵里「...少し優しくなったかしら?」

希「というより気遣ってる?」

絵里「厳しすぎるよりはいいけど...」

希「ちょーっとにこっちとあの2人の間に距離を感じるね」

絵里「大丈夫かしら」

126: 2016/07/08(金) 01:36:55.33 ID:Veb/1X3L.net
にこ「あ、絵里!希!」

絵里「あら、休憩はいいの?」

にこ「私よりあの子たちのための休憩だから...」

にこ「それより、ライブの日にち決まったから後で生徒会室に行くわ」

希「もう決まったん?」

絵里「ちょっと早くない?」

にこ「数こなして慣れるのが一番なのよ。大丈夫よ、今度はちゃんと厳しすぎないように練習メニュー組んでるから」

127: 2016/07/08(金) 01:37:36.57 ID:Veb/1X3L.net
絵里「まぁそういうならいいけど...」

にこ「じゃ、よろしく~。戻るわね」

希「厳しくはなくなったけど...焦ってる?」

絵里「...」

希「いい方向に向けばいいけど...」

128: 2016/07/08(金) 01:38:36.84 ID:Veb/1X3L.net
ーーー

にこ「さ、ついにセカンドライブの日ね」

にこ「あんた達、今回は緊張しすぎないで、練習したことをしっかりと...」

部員C「ねぇ、にこ」

にこ「どうしたの?って何で制服?衣装は?」

部員D「これ」

129: 2016/07/08(金) 01:39:38.50 ID:Veb/1X3L.net
にこ「えっ...これ」

部員C「そういことだから。辞めるわ」

にこ「ちょっと!ライブはどうするの!?」

部員D「1人でやれば?にこならできるんじゃない?」

にこ「何いってんのよ!あんなに練習して...!」

部員C「気付かなかったの?私たちが嫌がってたの」

にこ「なっ...!」

131: 2016/07/08(金) 01:46:15.82 ID:Veb/1X3L.net
部員D「ずっと嫌な顔してたのに…全く見向きもしないんだから」

にこ「嫌なら嫌ではっきり言ってくれれば!」

部員C「いやいや、そんなの露骨に雰囲気出してたんだから察してよ」

部員D「風邪ひいて休むって言ったら、気遣いかなんだか知らないけどお見舞い品もってきたり」

部員D「治ったら練習でてきね、とかライン送ってきたり」

部員「嫌で休もうとしてんのに余計なお世話よ」

132: 2016/07/08(金) 01:47:48.26 ID:Veb/1X3L.net
部員C「そんなんだから練習は楽になるのかと思ったら少し休憩が多いとかそんな程度の変化。それで気遣ってたつもり?どんだけおめでたい頭してんのよ」

部員C「挙句またライブしようてしてる。上手くいくわけないじゃない」

にこ「いや、だからあの時の失敗を…」

部員D「次に活かす?ないわよそんなの。私たちは今ここで辞めるんだから」

部員C「じゃ、そういうことだから」

部員D「さようなら」

にこ「...!」

134: 2016/07/08(金) 01:48:40.48 ID:Veb/1X3L.net
ーーー

絵里「出てこないわね...」

希「開演時間過ぎたけど......他のお客さん帰り始めたし」

絵里「何かあったのかしら」

希「うーん...」

135: 2016/07/08(金) 01:49:31.10 ID:Veb/1X3L.net
パッ

絵里「あ、出てきたわ」

希「おー...って1人?」

絵里「あれ?残り2人は?」

にこ「みんなぁー!今日は来てくれてありがとぉー!」

にこ「今日はホントは3人でするつもりだったんだけどぉ、あとの2人はちょっと都合が悪くてぇ」

にこ「今日はにこがソロで頑張っちゃいまーす!」

にこ「じゃあー最初はこの曲!」

137: 2016/07/08(金) 01:53:30.12 ID:Veb/1X3L.net
絵里「にこ...大丈夫かしら?」

希「ちょっと心配やね...」

ー♪

にこ「ー♪ー♪」

にこ「ー♪ーっ」

にこ「...」

にこ「...~♪」

にこ「ー♪...うっ」

138: 2016/07/08(金) 01:54:36.54 ID:Veb/1X3L.net
絵里「にこ?」

にこ「ぅぅぅう...」ポロッ

にこ「うぅ...くっ...」ポロポロ

希「にこっち!」ガタッ

にこ「来ないで!」

希「!」

139: 2016/07/08(金) 01:56:33.17 ID:Veb/1X3L.net
にこ「まだライブの途中よ...」

絵里「にこ...」

にこ「...」スーハースーハ

にこ(よし、まだやれる)

にこ「じゃあ続きをー」ツン

ドテン

140: 2016/07/08(金) 01:57:44.16 ID:Veb/1X3L.net
にこ「あ...」

にこ「...」

にこ「痛い...」

にこ「いたい...いたいよぉぉぉお」ポロポロ

にこ「なんで...なんでうまくいかないのよぉ」ポロポロ

141: 2016/07/08(金) 01:59:13.66 ID:Veb/1X3L.net
絵里「にこ!」ガタタッ

希「にこっち!」ガタタッ

にこ「うぅぅう...えりぃ、のぞみぃ」

絵里「にこ...よく頑張ったわ」

希「今は好きなだけ泣いていいよ」

にこ「うぅぅ...わあああああ!!」

148: 2016/07/08(金) 12:20:31.83 ID:V9uqN+2f.net
ーーー

ガチャ

希「にこっちいるー?」

にこ「あら、希」

希「一緒にお昼たーべよ」

にこ「いいわよ」

希「いただきま~す」

にこ「いただきます」

149: 2016/07/08(金) 12:21:33.88 ID:V9uqN+2f.net
希「...」モグモグ

にこ「...」モグモグ

希「にこっち」

にこ「何?」

希「最近どう?」

にこ「どうって?」

希「ほら...えっと、勉強とか」

にこ「さっぱりね。微積分なんて夕飯の献立に役立つのかしら」

希「あははっ。何その言い方」

にこ「...」

希「...」

150: 2016/07/08(金) 12:23:05.11 ID:V9uqN+2f.net
希「...今日の放課後さ...」

にこ「希」

希「な、何?」

にこ「いいわよ、下手な慰めなんて逆にいらないわ」

希「ウチは...」

にこ「分かってるから。気持ちだけで充分よ。それに私は落ち込んでなんかいないわ」

希「にこっち...」

151: 2016/07/08(金) 12:45:16.36 ID:V9uqN+2f.net
にこ「確かにあの時はショックで泣いちゃったけど......いつまで泣いてちゃ始まらないからね」スッ

希「!これって...」

にこ「勧誘のポスターよ。減ったならまた増やせばいいのよ」

にこ「今度こそライブを成功させて、皆私のファンにしてやるわ!」

にこ「1人だから大変だけど...私は決して諦めない」

152: 2016/07/08(金) 12:47:11.79 ID:V9uqN+2f.net
希「...ふふっ」

にこ「希?」

希「いらん心配やったみたいやね......ホントに強いなぁ、にこっちは」

にこ「まあね!宇宙No.1アイドルはメンタルも強くないといけないのよ!」

希「すごいなぁ、No.1アイドルさんは」

にこ「じゃ、早く食べてしまいましょ」

希「はいはーい」

153: 2016/07/08(金) 12:48:04.60 ID:V9uqN+2f.net
ーーー

絵里「1年生ももう三学期ねー」

希「あっという間やったなぁ」

にこ「そうね」

絵里「私たちは生徒会に追われてたからね。しかも会長と副会長だし」

希「にこっちも大変やったなぁ」

にこ「ま、ね。でもホントに大変なのは今よ」

絵里「部員集めはどう?」

にこ「ダメ、さっぱりだわ」

希「時期も時期やしなぁ。なかなか難しいね」

にこ「部員集めしてたからライブもできてないしね」

154: 2016/07/08(金) 12:49:01.98 ID:V9uqN+2f.net
絵里「...にこ」

にこ「何?」

トントン

絵里「はい」

ガチャッ

教師「入るぞー。お、丁度いい、揃ってるじゃないか」

絵里「先生、何か御用でしょうか」

教師「ああ、ちょっとな」

155: 2016/07/08(金) 12:49:50.17 ID:V9uqN+2f.net
にこ「私は外すわね」

教師「あ、待て。矢澤、お前にも関係がある」

にこ「私も?」

教師「そうだ」

希「一体何の話です?」

教師「アイドル研究部のことなんだが」

156: 2016/07/08(金) 12:52:08.89 ID:V9uqN+2f.net
にこ「うちの部活が何か?」

教師「まだ決まってないが...廃部になるかもしれん」

にこ「え?」

絵里「廃部!?」

希「どうしてです?」

教師「まぁ待て。まだ決定じゃないと言ってるだろう。ただこのままだと...」

にこ「な、何でですか!?」

157: 2016/07/08(金) 12:53:11.22 ID:V9uqN+2f.net
教師「絢瀬、東條」

絵里「は、はい」

希「何ですか?」

教師「生徒会のお前らなら知ってると思うが...音ノ木坂は年々入学者が減っている」

絵里「...」

にこ「そうなの?」

希「うん。今年卒業した先輩達から下の代はクラスが一つずつ少ないやろ?」

にこ「そういえばそうね」

158: 2016/07/08(金) 12:54:06.59 ID:V9uqN+2f.net
希「ここ、数年ずっと減り続けるてるんや...昔は一学年に今の倍くらいはいたみたい」

にこ「倍...それは確かにかなり減ってるわね」

教師「今の状態が続くともしかしたら数年以内に統廃合になってしまうかもしれないんだ」

絵里「それが部活と関係あるんですか?」

教師「ある。生々しい話だけど、生徒数が少ないと、国から支給される予算も減るんだよ」

教師「その少ない予算でやりくりしないといけないからな。つまり経費削減的なことだよ」

教師「まずは、部費の予算から見直されることになった」

にこ「...」

159: 2016/07/08(金) 12:55:08.18 ID:V9uqN+2f.net
教師「アイドル研究部だけじゃなく、人数が少ない部活、もしくは活動が見られない部活は廃部にするか、他の部活と合併しようってことになったんだ」

教師「まぁ、でも第一は生徒のことだからな。今すぐにするってことはない。期間をおいて生徒に決めさせようって方向だ」

絵里「じゃあそれなら」

教師「そうだな。今後次第でアイドル研究部は存続できるかもしれない。が、このままだと...」

希「いずれ廃部になるかもしれないと」

160: 2016/07/08(金) 12:56:08.29 ID:V9uqN+2f.net
教師「そういうことだ。でもな、アイドル研究部は1年生が作った部活として結構珍しがられてる。特に理事長に」

にこ「そうなんですか?」

教師「ああ。新入生が部活を作るなんてかなり稀だからな。矢澤の行動力には驚かされたよ」

にこ「どうも...」

教師「それに今はスクールアイドル?だっけ。流行ってるからな」

161: 2016/07/08(金) 12:56:59.86 ID:V9uqN+2f.net
教師「あのUTX高校の子たちのユニットが凄いんだよな?」

にこ「A-RISEですね」

教師「あーそれそれ。高校生であそこまで人気なのには舌を巻くよ」

希「つまり今後まだどうにかなるかもしれないってわけですか?」

教師「ああ。まだがっかりするには早い」

教師「話は以上だ。邪魔したな」

ガチャ

バタン

162: 2016/07/08(金) 12:57:59.92 ID:V9uqN+2f.net
絵里「...にこ」

にこ「なるほど。一刻も早くNo.1アイドルになる必要が出てきたわけね」

にこ「ふふっ。燃えるじゃない」

希「あんまり気張ったら空回りするよ。落ち着いていこ」

にこ「早速行動しなきゃ。部室に戻るわ」

絵里「にこ!」

にこ「わっ。な、何よ」

163: 2016/07/08(金) 12:59:18.47 ID:V9uqN+2f.net
絵里「私が入部するわ」

にこ「は?いきなり何を」

絵里「私も入る。アイドル研究部を存続させるために私にも協力させて」

希「えりち...」

にこ「...ダメよ」

絵里「何で?1人より2人でやった方が...」

にこ「あのねぇ、そんなんじゃアイドルなんて出来ないわよ」

絵里「え?」

164: 2016/07/08(金) 13:00:14.82 ID:V9uqN+2f.net
にこ「アイドルの仕事って何だと思う?」

絵里「いきなり何?」

にこ「いいから答えて」

絵里「...歌って踊る?」

にこ「まぁ、間違っちゃいないわ。確かにアイドルと言えば歌とダンス」

にこ「でもね、それはあくまで手段の一つなのよ」

絵里「じゃあ何なの?」

165: 2016/07/08(金) 13:00:54.78 ID:V9uqN+2f.net
にこ「笑顔よ」

絵里「笑顔?」

にこ「ええ。但し自分の笑顔じゃなくて見てくれてる人の笑顔...」

にこ「人を笑顔にさせる仕事よ!」

絵里「笑顔にさせる仕事...」

166: 2016/07/08(金) 13:01:55.03 ID:V9uqN+2f.net
にこ「そう。世の中楽しいことだけじゃないわ。辛いことも苦しいこともたくさんある。そうでしょ?」

絵里「...うん」

にこ「そんな人達を笑顔にさせる。自分の歌やダンスを見てるときは少しでも辛いことを忘れて笑顔になることができる」

にこ「たとえ、自分が辛くても」

にこ「そういう人が少しでも笑顔になってくらたら...嬉しくない?」

絵里「...」

167: 2016/07/08(金) 13:02:51.74 ID:V9uqN+2f.net
にこ「それに、他人を笑顔に出来るなんて凄いじゃない」

にこ「でも、まずは自分が笑顔にならなきゃ」

にこ「辛い時や苦しい時に笑顔を振りまくなんて普通はできないけど」

にこ「アイドルになる、誰よりも皆を笑顔するって覚悟があるなら決してできないことはないわ」

168: 2016/07/08(金) 13:03:44.56 ID:V9uqN+2f.net
にこ「...2回のライブで私は出来なかったけと」

にこ「でも今度こそ...必ずやってやるわ」

絵里「にこ...」

にこ「それに、あんたが入ってしまったら贔屓になっちゃうでしょ?」

にこ「他にも存続の危機の部活があるんだから。その人たちから反感買うわよ」

希「そうやねぇ。ウチらが下手に動くわけにはいかんからなぁ」

169: 2016/07/08(金) 13:04:46.44 ID:V9uqN+2f.net
絵里「...分かったわ」

にこ「あんたはしっかり生徒会長として頑張りなさい。その上で助けてちょうだい」

絵里「分かった。必ず存続できるようにするから」

にこ「よろしくね。ああ、一つ言い忘れてたけど」

絵里「何?」

170: 2016/07/08(金) 13:05:31.54 ID:V9uqN+2f.net
にこ「ああ言ったけど、別にあんたがアイドルに向いてないとか思ってないから」

にこ「むしろ是非アイドルになって欲しいわ。そんだけ美人なんだから。歌もうまいし」

絵里「な、何よ急に」

にこ「ホントのことよ」

希「おお~にこっちが褒めるなんて珍しい」

にこ「あんたもよ」

希「へ?」

171: 2016/07/08(金) 13:06:22.82 ID:V9uqN+2f.net
にこ「あんたも容姿抜群だし運動神経もいい。全然絵里に負けてないわ。ま、私には及ばないけどね」

希「ちょっと...」

にこ「2人ともアイドルの素質は充分にもってるのよ」

にこ「だからあの時声かけたんだから」

にこ「ホントは一緒に出来たらいいんだけど...ま、しょうがないわね」

にこ「1人でできる限りのことはやるわ。だから」

にこ「あんた達はあんた達の役目をちゃんとこなしなさい」

172: 2016/07/08(金) 13:07:12.53 ID:V9uqN+2f.net
絵里「にこ...」

にこ「じゃあ、戻るわね」

絵里「にこ!」

希「にこっち!」

にこ「何?わっ!」

絵里「ありがとう...頑張るわ!」ギュー

希「ありがとうな、にこっち!」ギュー

にこ「...ふふっ。どういたしまして」

178: 2016/07/08(金) 23:27:48.24 ID:Veb/1X3L.net
ーーー

絵里「あれからいろいろ頑張って来たけど...あんまり状況は変わってないわね」

希「そうやねぇ。なかなか難しいなぁ」

絵里「このままだと、アイドル研究部だけじゃなくて他の廃部の危機にある部も存続できないわね」

希「うーん、今度のオープンキャンパスでの企画をいろいろ持ってきてくれたりするんやけど」

絵里「なに分予算が少ないから大きなことできないし、アピールは難しいわね。なかなか許可を出せなくて心苦しいわ」

179: 2016/07/08(金) 23:29:07.84 ID:Veb/1X3L.net
希「そういえば、にこっちのオープンキャンパスライブの予算や機器はどうなってるん?」

絵里「演劇部に掛け合って機器は貸してもらえることになってるわ。それが何とかなればあとの衣装とかは何とか予算で賄えるわ。あそこは他より人が多いから、何人か手伝ってくれるそうよ」

希「それって...贔屓にならんかな」

絵里「実際に交渉したのはにこ本人だし、双方合意してるのよ。にこは手伝ってもらう代わりに、放送部の演劇の時ゲスト出演することになってるから」

希「にこっち演劇やるん?」

絵里「ええ。と言ってもアイドルの役で、歌って踊るだけだけど」

180: 2016/07/08(金) 23:35:48.11 ID:Veb/1X3L.net
希「ほぇー、それは面白そうやなぁ」

絵里「何とか順調に話は進んでるみたいよ。私はその仲介役に入っただけ」

希「まぁ、それくらいなら大丈夫かな」

絵里「これくらいのことならほかの部活でもやってるし、不満が出ることもないんじゃないかしら」

希「まぁ、人によってどう受け取るかによるけど、文句を直接言ってくることはないと思う」

181: 2016/07/08(金) 23:38:54.03 ID:Veb/1X3L.net
絵里「ま、もし言われたらその時考えましょ」

希「そうやね。じゃあ、にこっちのところ行こうか」

絵里「そうね。にこは頑張ってるかしら」

希「逆に頑張りすぎてなきゃええんやけど」

絵里「ふふっ、どうかしらね」

スタスタ







生徒A「...」

182: 2016/07/08(金) 23:40:01.17 ID:Veb/1X3L.net
ーーー

にこ「...ふーっ。だいぶいい感じね」

希「やってるー?」

絵里「調子はどう?」

にこ「ああ、2人とも。まぁまぁね」

希「無理してない?」

にこ「ええ、大丈夫よ。ただ、半年ぶりのライブだから少し緊張してるけどね」

183: 2016/07/08(金) 23:40:56.21 ID:Veb/1X3L.net
絵里「何か手伝えることはない?」

にこ「うーん...じゃあステップの確認したいからお願いできるかしら」

絵里「OK。任せといて」

にこ「じゃあ、最初から通してやるわね」

ワンツーワンツー

にこ「どう?」

絵里「バッチリだわ。さすがね」

希「ブランクを感じさせんね」

にこ「まぁ練習はずっとしてたからね。日々努力よ」

184: 2016/07/08(金) 23:42:06.12 ID:Veb/1X3L.net
絵里「そうだ。話は変わるけど」

にこ「何?」

絵里「演劇部とはどんな感じ?」

にこ「ちゃんと打ち合わせしながら進めてるわ。順調よ」

絵里「それは良かったわ」

185: 2016/07/08(金) 23:43:43.81 ID:Veb/1X3L.net
希「にこっち演劇するんやろ?楽しみやな~」

にこ「将来女優路線も狙ってるからいい機会だわ。ここで1発素晴らしい演技力を披露して、アイドル女優として名を轟かせてやるわよ!」

絵里「演技力っていっても歌って踊るだけでしょ...」

にこ「少しは台詞あるわよ!」

希「どうせ『みんなー!今日は来てくれてありがとー!』くらいやろ?」

にこ「うっ...」

絵里「図星みたいね」

186: 2016/07/08(金) 23:45:21.74 ID:Veb/1X3L.net
希「女優の道はまだまだ遠いね」

にこ「うるさいわね!アイドルとしてトップになれば女優の仕事もくるから別にいいのよ!」

絵里「まぁ期待しないで待ってるわ」

希「コント番組の方が似合うんじゃない?」

にこ「誰が芸人よ!」

187: 2016/07/08(金) 23:46:38.17 ID:Veb/1X3L.net
ーーー

演劇部員H「ここで矢澤先輩は登場してください」

にこ「ここってどんな感じで出ればいいの?」

演劇部員F「可愛く歩いてきてください。ぶりっ子でもOK。但しやりすぎない程度にお願いします」

にこ「分かったわ」

演劇部員М「歌とダンスはお任せします。まぁ、なるべくザ、アイドル!って感じのがいいですね」

にこ「了解。任せといて」

188: 2016/07/08(金) 23:48:01.16 ID:Veb/1X3L.net
演劇部員H「これくらいかな...前後のシーンは頭に入れといてください。登場と退場のタイミングが大事なので」

にこ「OKよ。じゃあ戻るわね」

演劇部員F「よろしくお願いします」

にこ「こっちこそよろしく」

スタスタ

絵里「...ちょっといい?」

演劇部員H「あ、生徒会長」

189: 2016/07/08(金) 23:49:32.82 ID:Veb/1X3L.net
演劇部員F「どうしたんですか?」

絵里「にこはどんな感じ?」

演劇部員М「そうですね...正直驚きました」

絵里「驚いた?」

演劇部員H「はい。自分のライブは勿論なんですが、ゲストで出てくれる演劇も物凄く真剣にやってくれてて」

演劇部員F「細かい部分までちゃんと聞いてくれるんです。アドリブとかも入れていいか必ず聞いてくれるし」

演劇部員М「あそこまで本気でやってくれるなら...私たちも全力でサポートしないといけないって思います」

絵里「そう...」

190: 2016/07/08(金) 23:52:08.65 ID:Veb/1X3L.net
演劇部員H「それに、演劇部も3年生が引退してからだいぶ少なくなってしまいました」

演劇部員F「まだ他の部活よりはいる方ですけど...現状ほとんど2年生で、1年生は私たち3人だけです」

演劇部員М「後輩を確保しないと、来年先輩たちが引退したら3人だけになってしまいますから。だから今回のオープンキャンパスは私たちも本気なんです」

絵里「あなたたち...」

演劇部員H「3人だと一つ演劇をするのも難しくなりますからね」

191: 2016/07/08(金) 23:53:09.22 ID:Veb/1X3L.net
演劇部員F「矢澤先輩はすごいですね」

演劇部員М「1人で長い間頑張ってて...簡単なことじゃないと思います」

演劇部員H「矢澤先輩はもっと皆に見てもらうべきですよ」

演劇部員F「ああいう人こそ報われるべきです」

演劇部員М「今度のライブ、必ず成功させて見せます!」

絵里「あなたたち......ありがとう。にこのことよろしく頼むわね」

192: 2016/07/08(金) 23:53:59.92 ID:Veb/1X3L.net
ヒフミ「はいっ!」

196: 2016/07/09(土) 02:32:44.95 ID:vUkOZOhP.net
ーーー

希「さ、ついにオープンキャンパスやね」

絵里「各部長と段取りの最終確認しなきゃ。ちゃんと伝えてくれた?」

希「もちろん。講堂集合でよかったよね?」

絵里「ええ。さて、私も挨拶文を確認しなきゃ」

希「司会進行の放送部の子達は...まだ来てないみたいやね」

絵里「早めに来るように言ったんだけど...」

197: 2016/07/09(土) 02:33:42.15 ID:vUkOZOhP.net
放送部員「遅れてごめんなさい」

絵里「あら、来たわね。準備はできてる?」

放送部員「ええ、大丈夫よ」

絵里「じゃあ早速だけど、最終調整していくわよ」

生徒A「.........ええ」

198: 2016/07/09(土) 02:35:07.35 ID:vUkOZOhP.net
ーーー

にこ「さてさて...衣装もバッチリ。曲のCDも...OKね」

にこ「あとは着替えて...」

「あら、にこじゃない」

にこ「あ...あんた達」

元部員A「聞いたよ。今日ライブするんだってね」

元部員B「あんたもめげないわねぇ......逆に尊敬するわ」

199: 2016/07/09(土) 02:36:13.67 ID:vUkOZOhP.net
にこ「何の用なの?私忙しいんだけど」

元部員C「別に。ただ通りかかっだけよ」

にこ「だったらもう行くわね」

元部員D「また失敗しに?」

にこ「!」

200: 2016/07/09(土) 02:37:03.15 ID:vUkOZOhP.net
元部員A「無理だよ。どうせまた上手くいかない」

元部員B「ま、失敗したらしたで面白いけど」

元部員C「ぷっ、あんた言うわねー」

元部員D「でも確かに笑っちゃうわ。まーたあんな恥かきにいくなんて」

にこ「...」

201: 2016/07/09(土) 02:37:54.04 ID:vUkOZOhP.net
元部員A「じゃあね、にこ。せいぜいコケないように頑張りなさい」

元部員B「ははっ、あんたそれブーメラン」

元部員A「うるさいわね~」

アハハハ

にこ「...待ちなさい」

203: 2016/07/09(土) 02:38:53.38 ID:vUkOZOhP.net
元部員A「うん?」

元部員B「何?」

にこ「ふふっ...全く、言ってくれるわね」

元部員C「なーに笑ってんのよ」

元部員D「テンパり過ぎておかしくなっちゃった?」

204: 2016/07/09(土) 02:40:54.63 ID:vUkOZOhP.net
にこ「あんた達に一つ教えとくわ」

元部員A「何よ」

にこ「アイドルの仕事はね、皆を笑顔にすることよ」

にこ「今日のライブしっかり見ときなさい。そのつり上がった笑い顔、本物の笑顔に変えてやるわ」

にこ「じゃあね」スタスタ

205: 2016/07/09(土) 02:41:46.21 ID:vUkOZOhP.net
元部員C「な、何よアイツ...」

元部員D「つりあがった笑い顔...」

元部員A「...ふん」

206: 2016/07/09(土) 02:43:15.41 ID:vUkOZOhP.net
ーーー

絵里「さて、これくらいでいいかしら」

希「そうやね。設備の確認に移らんと」

絵里「それなら放送部の子達がやってくれて...」

ヒソヒソ...ボソボソ...

絵里「あら?どうしたの?何か不都合があった?」

207: 2016/07/09(土) 02:44:18.70 ID:vUkOZOhP.net
生徒A「いえ、問題ないわ。段取りの再確認をしてただけよ」

絵里「そう?それならいいけど。何かあったら言ってちょうだい」

生徒A「ええ」

生徒A「...」

211: 2016/07/09(土) 12:46:29.41 ID:2X3SExnV.net
ーーー

絵里「ハラショー!可愛いわよ、にこ!」

希「見違えたなぁ。これにこっちが?」

にこ「ええ、今回ははりきって作ったわ。衣装代もあったし」

212: 2016/07/09(土) 12:47:28.59 ID:2X3SExnV.net
絵里「にこの順番は...一番最後ね」

希「ごめんなぁ。最初から中盤の方はどうしても人数が多い部活からになってしまったんよ」

にこ「トリを飾るなんてサイコーじゃない。むしろ好都合だわ」

絵里「まぁ、その前に演劇部の出番があるけどね」

213: 2016/07/09(土) 12:49:18.36 ID:2X3SExnV.net
希「その衣装で出るん?」

にこ「そうね。ライブでの初見のインパクトはなくなっちゃうけど...まぁ時間がなかったからしょうがないわ」

絵里「頑張ってね、にこ」

希「しっかり見てるからね」

にこ「ええ。絶対成功させてやるわ」

214: 2016/07/09(土) 12:50:26.35 ID:2X3SExnV.net
ーーー

放送部員「それでは、オリエンテーション・部活動紹介を始めます」

放送部員「まず、生徒会長の挨拶です」

絵里「みなさん、こんにちは。生徒会長の絢瀬絵里です。今日はー」






絵里「ー以上です。それでは、音ノ木坂学院の部活を是非見ていってください」

放送部員「ありがとうございました。それでは...あれ?」

215: 2016/07/09(土) 12:51:42.63 ID:2X3SExnV.net
絵里「?」

放送部員「なになに...ここで会長よりサプライズがあると」

絵里「え?」

放送部員「その内容とは...一発芸です!」

生徒A「なんとあの生徒会長が一発芸を披露してくれるそうでーす!楽しみですねー!」

オオー!スゴーイ!

216: 2016/07/09(土) 12:52:33.54 ID:2X3SExnV.net
絵里「え、ちょっと待って!一体何の話...」

生徒A「これは驚きました~。あのお硬い会長がこんなことするなんて。意外とユーモアに富んだ一面があるんですね」

絵里「あなた...!」

生徒A「さぁーて、じゃあやってもらいましょうか!どうぞー!」

ワァァァァア!!

絵里「ちょっと...」

217: 2016/07/09(土) 12:53:24.84 ID:2X3SExnV.net
希「やられたな。非常にマズイ」

希「えりち助けな...」ダダッ

希「ん?」

にこ「希」

希「にこっち!」

にこ「私の言うとおり動いて」

希「...分かった!」

218: 2016/07/09(土) 12:54:30.83 ID:2X3SExnV.net
絵里「ちょっ...一発芸なんて」

生徒A「あらー?できないんですかー?なんかぁ、お硬ーいイメージを払拭するために是非やりたいって聞いてるんですがぁ」

絵里「そんなこと言ってないわ!」

生徒A「またまたぁ、そう照れなくていいですって。みんなー?会長の一発芸が見たいでしょー?」

ミタイー!ミタイヨー!

生徒A「ほらぁ、生徒の期待に応えないと。中学生の子達もいるんですよ?」

絵里「うっ...」

219: 2016/07/09(土) 12:55:34.37 ID:2X3SExnV.net
生徒A「会長って生徒会のお仕事は完璧にこなすんですよね?元生徒会の先輩から聞きましたよ」

絵里(まさかあの人が...!)

生徒A「だったらー、生徒の期待に応えるというお仕事もこなさなきゃいけないですよね?ね?」

絵里「いや、それは...」

生徒A「できないんですか?どうなんですか?」

220: 2016/07/09(土) 12:56:20.50 ID:2X3SExnV.net
生徒A「まぁ、できないと次に進みませんけどけ」

絵里「っ!」

生徒A「部活動紹介に進みたいなら早くやってください」

カイチョー!ハヤクー!

絵里「ちょっとまっ...」

生徒A「さぁ、早く!」

ワァァァァァァ!!

絵里「いやっ...」

221: 2016/07/09(土) 12:57:15.83 ID:2X3SExnV.net
「はぁぁーーーーい!!!みんなちゅーーーもーーーく!!!」

222: 2016/07/09(土) 12:58:29.78 ID:2X3SExnV.net
ザワッ!

絵里「え...?」

生徒A「誰よ!?」

にこ「にこにーのライブはじまるわよーーー!!!」

223: 2016/07/09(土) 12:59:23.86 ID:2X3SExnV.net
にこ「みんな盛り上がる準備はできてるーー??」

ザワザワ...ヒソヒソ...

にこ「聞こえないわよー!!もっと大きな声で!」

オ...オオー...

にこ「まだまだぁ!」

オオー!

にこ「まだよぉ!!」

オオオオオオオオ!!!

にこ「よしっ!じゃあ最初の曲いくわよー!」

224: 2016/07/09(土) 13:00:13.07 ID:2X3SExnV.net
生徒A「ちょっと!何して...!」ガタッ

希「ライブ中にステージに上がる行為はご遠慮ください」ワシワシ

生徒A「きゃああああああ!!」

希「今から宇宙No.1アイドルのライブが始まるんよ。マナーを守って楽しみましょう」

生徒A「あんた達...!」

225: 2016/07/09(土) 13:01:50.77 ID:2X3SExnV.net
にこ「絵里!一緒に歌うわよ!」

絵里「え!?」

にこ「大丈夫よ。有名な曲だから。それに私の練習見てたでしょ」

にこ「さ、一発芸じゃなくて歌で皆を笑顔にするわよ」

絵里「...失敗しても怒らないでね」

にこ「問題ないわ。私がフォローしたげるから」

絵里「よし...OKよ」

にこ「じゃあ、ミュージックスタート!」

226: 2016/07/09(土) 13:08:59.18 ID:2X3SExnV.net
ーーー

にこ「ふう...」

絵里「ああー緊張した」

教師「おーう、大変だったな」

絵里「先生」

227: 2016/07/09(土) 13:10:17.30 ID:2X3SExnV.net
教師「お前ら呼び出しかかってるから」

絵里「...分かってます」

にこ「やっぱりね」

教師「部活動紹介の時間半分潰してライブしてたんだ。おかげでかなり時間オーバーしてるからな。何もなしっていうのはさすがに無理だ」

教師「ま、事情が事情だから、注意くらいで済むだろ」

228: 2016/07/09(土) 13:11:22.09 ID:2X3SExnV.net
絵里「すみません。私としたことが...」

教師「いいんだいいんだ。実際かなり盛り上がってたからな。俺も楽しませてもらったし」

にこ「ライブは大成功ね!」

教師「こらこら。矢澤お前、途中から調子に乗って続けただろ?全く...」

にこ「すみませーん」

教師「ま、でも絢瀬を庇ってやったことだろ?そこはよくやった」

にこ「どうも」

229: 2016/07/09(土) 13:12:20.96 ID:2X3SExnV.net
教師「問題はあの放送部員だな。何かしら厳しい処分を喰らうだろう」

絵里「...あの、元々は私が」

教師「動機はどうであれ大衆の面前で人を晒しものにしたんだ。処分を受けて然るべきだ」

教師「別にお前が気に病む必要は無い」

教師「どうせ東條も一枚噛んでるんだろ?部活動紹介終わったら3人で生徒指導室来い」

230: 2016/07/09(土) 13:13:41.60 ID:2X3SExnV.net
絵里「今すぐじゃなくていいんですか?」

教師「矢澤は演劇部にも出るんだろ。それにお前はまだ生徒会長の仕事が残ってるから、終わってからでいいよ」

教師「じゃあまた後でな」

絵里「ありがとうございます」

にこ「あーあ...呼び出し喰らっちゃった」

絵里「にこ...助けてくれてホントにありがとう。にこが助けてくれなかったら私...」

にこ「別にいいわよ。私も思う存分ライブが出来たし。それに...」

231: 2016/07/09(土) 13:15:01.15 ID:2X3SExnV.net
にこ「あんたと歌えて楽しかったわ」

絵里「にこ...」

にこ「見た?お客さんの顔。みーんな楽しそうにノってくれてたわ」

にこ「みんな笑顔だった...それにあんたも」

絵里「私?」

にこ「歌ってる時すっごい楽しそうだったわよ?飛びっきりの笑顔だったわ」

にこ「だからライブは大成功よ」

絵里「にこ...」

233: 2016/07/09(土) 13:17:30.88 ID:2X3SExnV.net
絵里「ふふっ...ホントに凄いわね、にこは」

にこ「あったり前よ!私を誰だと思ってるの?」

にこ「宇宙No.1アイドル...矢澤」

希「にこっちやで!」

にこ「ちょっと!邪魔しないでよ!」

希「あはは、ごめんごめん」

234: 2016/07/09(土) 13:22:13.12 ID:2X3SExnV.net
絵里「希!」

希「あちゃー、どうやらウチも呼び出されてたみたいやね」

絵里「希も...ありがとう」

希「ウチは何もしとらんよ~。この子達のおかげや」

ヒデコ「会長、大丈夫でしたか?」

フミコ「ライブ凄かったです!」

ミカ「会長って歌うまいんですね!」

絵里「あなたたち...」

235: 2016/07/09(土) 13:23:33.22 ID:2X3SExnV.net
絵里「あなたたち...」

希「急に頼んだのにしっかりサポートしてくれたんよ。この子達にもお礼言わんと」

絵里「3人とも...ありがとう」

ヒデコ「いえー!」

フミコ「お安い御用ですよ」

ミカ「急でちょっとドタバタしましたけど、ちゃんと照明合ってました?」

にこ「ええ、バッチリだったわ。ありがと」

236: 2016/07/09(土) 13:24:18.05 ID:2X3SExnV.net
ヒデコ「矢澤先輩にはこの後の演劇でキッチリ返してもらいますから」

フミコ「頼みますよ、矢澤先輩!」

にこ「ええ、任せなさい!」

希「じゃあ行こうかえりち」

絵里「ええ。......にこ」

にこ「何?」

絵里「今日全部が終わったら...話があるわ」

にこ「......分かったわ」

237: 2016/07/09(土) 13:25:26.39 ID:2X3SExnV.net
『ええー、次は演劇部です』

希「お、出番みたいよ」

絵里「頑張ってね」

にこ「私のすんばらしい演技力を見てなさい!」

絵里「いってらっしゃい」

希「楽しみにしてるよ~」

239: 2016/07/09(土) 13:26:40.45 ID:2X3SExnV.net
ーーー

『以上でオリエンテーションを終了します。各部活の活動見学は17時までやっていますので、どうぞ見学していってください』

ザワザワ スゴカッタネ- ドコミニイク?

「...」

「なーにぼーっとしてるの?」

240: 2016/07/09(土) 13:29:57.00 ID:2X3SExnV.net
「あ、ごめん...ちょっと余韻に浸ってて...」

「アイドル研究部だっけ?すごかったねー!」

「うん!私今から見に行ってくる!」















凛「じゃあ凛もいくにゃ!」

花陽「え?凛ちゃん陸上部見に行くんじゃないの?」

241: 2016/07/09(土) 13:30:51.34 ID:2X3SExnV.net
凛「いいーの!かよちんと一緒に行く!それに...」

凛「アイドル研究部、なんだか面白そうだし!」

花陽「じゃあ一緒に行こう!」

凛「うん!」

242: 2016/07/09(土) 13:31:59.27 ID:2X3SExnV.net
ーーー

「オープンキャンパス...第一志望だから一応来てみたけど」

「別になんてことないわね。普通の学校だわ」

「部活盛んってわけでもなさそうだし」

「ま、入る気ないけど」

245: 2016/07/09(土) 13:36:09.68 ID:2X3SExnV.net
「...」ペラッ

「アイドル研究部...」

「...ふん」















「おーい、まーきちゃーん!」

真姫「あ、ママ」

真姫ママ「迎えに来たわよー」

246: 2016/07/09(土) 13:38:39.58 ID:2X3SExnV.net
真姫「別にいいっていったじゃない」

真姫ママ「真姫ちゃんが来年から通う学校よ?見とかないといけないじゃない」

真姫「ママが見る必要ないでしょ」

真姫ママ「そんなことないわよ...あら?」

247: 2016/07/09(土) 13:40:44.46 ID:2X3SExnV.net
真姫ママ「そのチラシ...アイドル研究部?」

真姫「あ、これは...」

真姫ママ「ええー?真姫ちゃんアイドルになりたいの?知らなかったわ」

真姫「違うわよ!これは部活動紹介のときに貰ったの!」

真姫ママ「高校デビューってやつ?ママはいいと思うわよぉ」

真姫「だから違うってば!」

真姫ママ「ステージで歌って踊る真姫ちゃん...きっと飛びっきり可愛いわね」

真姫「もう!ママ!」

248: 2016/07/09(土) 13:41:34.39 ID:2X3SExnV.net
ーーー

「ほぇー...」

「どうしたんです?ボーッとして」

「あ、お疲れ様。カッコよかったよ」

「時間がなかったんであまりいい出来ではなかったですけどね」

249: 2016/07/09(土) 13:43:09.80 ID:2X3SExnV.net
「...ライブすごかったねぇ」

「ええ。私には到底真似できません」

「そう?きっとすっごいカワイイと思うけどなぁ」

「いえ、人前で歌って踊るなんて私には絶対無理です」

250: 2016/07/09(土) 13:44:08.47 ID:2X3SExnV.net
「相変わらずあがり症だねぇ。でも弓道部の紹介の時は堂々としてたじゃん」

「それとこれとは話が違います」

「そうかなぁ。あんまり変わらないと思うけど」
















「おーい!穂乃果ちゃーん!海未ちゃーん!」

穂乃果「ことりちゃん」

海未「ことり、理事長のお手伝いはもういいのですか?」

ことり「うん!終わったよー!」

251: 2016/07/09(土) 13:45:35.26 ID:2X3SExnV.net
穂乃果「それよりことりちゃん!みた?アイドル研究部!」

ことり「お手伝いがあったから少ししか見てないけど、すごかったねぇ」

穂乃果「ね?アイドル研究部は1人しかいないって聞いてたけど、まさか会長まで部員だったなんて」

海未「いえ、生徒会長は部員じゃないらしいですよ。部長の人と友人関係だそうで」

ことり「え?じゃあアレってアドリブってこと?」

穂乃果「すごっ!即興であそこまで踊れるなんて!」

海未「相当才能があるみたいですね」

252: 2016/07/09(土) 13:47:12.98 ID:2X3SExnV.net
穂乃果「へぇ...ねぇ2人とも。この後の何か用事ある?」

ことり「私は何も無いよ~」

海未「私も特にないです。今日は弓道部の練習もお稽古もお休みですし」

穂乃果「じゃあさ、アイドル研究部見に行ってみない?」

海未「ええ?今からですか?」

穂乃果「うん!まだ時間あるし」

253: 2016/07/09(土) 13:49:26.39 ID:2X3SExnV.net
ことり「でも見学って中学生がするんじゃ...」

穂乃果「別に在学生がしちゃいけないなんて言われてないし!行こ!」グイッ

海未「わっ!引っ張らないでください!」

ことり「穂乃果ちゃん、ちょっと待って~」

穂乃果「ほらほらー!」

254: 2016/07/09(土) 13:50:47.85 ID:2X3SExnV.net
ーーー

教師「今回は事情が事情だから注意だけだ。が、」

教師「今後また調子に乗ることがないように。わかったな?」

絵里「はい。申し訳ありませんでした」

希「迷惑かけました~」

にこ「はぁーい」

教師「矢澤はホントに分かってんのか?」

にこ「わかってまーす」

教師「ったく、まぁいい。話は以上だ。下がっていいぞ」

絵里「失礼します」

教師「おーう。気をつけてなー」

255: 2016/07/09(土) 13:56:11.88 ID:2X3SExnV.net
ーーー

絵里「お説教受けるなんていつぶりかしら」

にこ「なーに?優等生自慢?」

絵里「違うわよ」

希「にこっちはいっつも授業中の居眠りで怒られてるもんな。怒られマスターや!」

にこ「違うわよ!せっかくにこにーの寝顔っていう超レアなものを見せてあげてるのに...」

絵里「居眠りしたら怒られるに決まってるでしょ...」

にこ「だからオフショットよオフショット」

256: 2016/07/09(土) 13:58:04.16 ID:2X3SExnV.net
希「じゃあこのヨダレ垂らして爆睡してる写メ皆に見せて回っていいんやね」

にこ「あ!いつの間に!消しなさい!」

希「いややー♪」

にこ「希ー!!」

絵里「こらこら二人とも。廊下は走っちゃダメよ...あら」

257: 2016/07/09(土) 13:59:25.62 ID:2X3SExnV.net
希「どうしたん?」

絵里「アイドル研究部の部室の前...誰かいるわ」

にこ「中学生の子ね」

花陽「あれぇ?誰もいない...のかな」

凛「もう帰っちゃったんじゃない?」

花陽「ええ?でもまだ部活動見学時間だよ」

凛「すいませーん!だれかいますかー?」ドンドン

花陽「凛ちゃん、あんまりやると...」

258: 2016/07/09(土) 14:00:20.58 ID:2X3SExnV.net
にこ「いるわよ」

凛「にゃあ!?」

花陽「ぴゃあ!?」

絵里「ドアは強く叩いたらダメよ」

凛「あ...ごめんなさーい」

259: 2016/07/09(土) 14:01:21.20 ID:2X3SExnV.net
希「アイドル研究部に興味あるん?」

花陽「は、はい!えっと、さっきのライブを見て...」

にこ「あら、見てくれたのね。どうだった?」

花陽「とっても良かったです!私、アイドルが大好きでたくさんのグループのライブ映像とか見たんですけど...」

花陽「あの、何ていうか...歌が飛び抜けてうまいとかそんなのじゃなくて...あ、ごめんなさい」

にこ「いいのいいの。続けて」

260: 2016/07/09(土) 14:02:33.38 ID:2X3SExnV.net
花陽「は、はい。えっとその、何ていうか凄い楽しかったんです!」

花陽「2人ともすっごい笑顔で歌ってて...それにつられて皆笑ってた」

花陽「物凄く幸せな気持ちになったんです!」

花陽「アイドルって確かに歌唱力やダンスの上手さも大事だけど...」

261: 2016/07/09(土) 14:03:39.85 ID:2X3SExnV.net
花陽「でもそれよりは、見てる人も歌ってるアイドルも楽しくないといけないんだと思います!」

花陽「みんなが笑顔になれる...それこそがアイドルだと思います」

花陽「ああ、すみません...一人で長いこと喋っちゃって。ご迷惑でしたよね」

262: 2016/07/09(土) 14:04:54.92 ID:2X3SExnV.net
にこ「あなた、音ノ木坂を受験するんでしょ?」

花陽「え、あ、はい。一応そのつもりです」

にこ「じゃあ受かったらうちに入部しなさい。絶対よ」

花陽「ええ!?で、でも私にアイドルなんて...」

263: 2016/07/09(土) 14:05:58.96 ID:2X3SExnV.net
にこ「大丈夫よ。あなたアイドル好きでしょ?」

花陽「は、はい」

にこ「その気持ちは誰にも負けない自信ある?」

花陽「それは...」

にこ「ないの?」

花陽「...いえ、あります!」

にこ「だったら十分よ。アイドルになれる。気持ちの持ち方でどうとでもなれるわ」

にこ「必ず合格しなさい。待ってるわ」

264: 2016/07/09(土) 14:06:49.62 ID:2X3SExnV.net
花陽「は、はい!」

凛「ほぇー、かよちんもう部活決めちゃった。入学もしてないのに早いにゃー」

にこ「そっちのあんたはどうするの?」

凛「え、凛?凛はアイドルなんて...」

にこ「そんな子ほどやれば誰よりも真剣になっちゃったりするのよねぇ」

凛「で、でも凛全然可愛くないし...」

265: 2016/07/09(土) 14:09:03.81 ID:2X3SExnV.net
絵里「そんなことないと思うけど?可愛いわよね?」

希「そうやなぁ。もっと自信持っていいんと違う?」

凛「そ、そんな...」

にこ「まぁまだ先の話だし、じっくり考えればいいわ。っていうかそもそも受験で合格しないといけないしね」

266: 2016/07/09(土) 14:09:58.57 ID:2X3SExnV.net
希「にこっちに勉強のこと言われてもな~」

にこ「うるっさい。じゃあ来年、ここで待ってるから」

花陽「は、はい!」

にこ「あ、そうそう。あんた名前はなんて言うの?」

花陽「小泉花陽です!」

にこ「花陽ね。そっちのあんたは?」

凛「り、凛も?」

にこ「ええ、フルネームを教えてちょうだい」

凛「...星空凛」

にこ「花陽に凛ね。覚えとくわ」

267: 2016/07/09(土) 14:11:03.53 ID:2X3SExnV.net
花陽「あの!」

にこ「何?」

花陽「必ず...必ず合格します!」

にこ「ええ、楽しみにしてるわ」

花陽「はい!凛ちゃん、頑張ろうね!」

凛「うぇぇ~?勉強したくないにゃー」

花陽「何言ってるの!ほら、帰って早速勉強するよ!」

凛「ええ!?今から!?」

花陽「行くよー!失礼します!」グイッ

凛「わー!かよちん放してー!」ズルズル

絵里「気をつけて帰るのよー」

268: 2016/07/09(土) 14:12:06.58 ID:2X3SExnV.net
希「おお、やったやん。新入生確保や」

にこ「ええ。あの子達が入ってくるまでにもっともっと人気にならないとね」

絵里「他には...もう来ないのかしら」

にこ「まぁ、盛り上がってたからって別に見学まで来ようとはあんまり思わないんでしょ。多分自分の興味ある部活に行ってるんじゃない?」

希「うーん、もうちょっと来てくれてもいいと思うけど」

にこ「ま、今後ライブのライブで人気が出ればもっと集まってくるでしょ」

にこ「それより、さっき言ってた話って何?絵里」

絵里「中で話すわ。入っていい?」

にこ「どうぞー」

274: 2016/07/09(土) 17:24:05.93 ID:2X3SExnV.net
ーーー

にこ「で、話って?」

絵里「これ」スッ

にこ「入部届け?...あんた」

絵里「やっぱり私も入るわ」

にこ「でも...」

絵里「贔屓になる、でしょ?大丈夫よ」

275: 2016/07/09(土) 17:24:50.58 ID:2X3SExnV.net
にこ「いや、今日あんな目にあったばかりじゃない。また同じようなことされるわよ」

絵里「いい考えがあるの」

にこ「いい考え?」

絵里「これ見てちょうだい」ピラッ

にこ「チラシ...ラブライブ?」

276: 2016/07/09(土) 17:25:41.38 ID:2X3SExnV.net
絵里「ええ、知ってる?」

にこ「当たり前じゃない。スクールアイドルの祭典、ラブライブ。全国のスクールアイドルの憧れの舞台よ」

にこ「これがどうしたの...って、あんたまさか」

絵里「そう...ラブライブに出場しましょう」

277: 2016/07/09(土) 17:26:36.51 ID:2X3SExnV.net
にこ「本気?」

絵里「ええ。本気よ」

にこ「生徒会の活動はどうするの?」

絵里「そこよ。それもラブライブなら生徒会の活動目的も果たせるの」

にこ「どーいうこと?」

278: 2016/07/09(土) 17:27:27.71 ID:2X3SExnV.net
絵里「今日のライブを見て思ったの。これって新入生を増やせるんじゃないかって」

絵里「今スクールアイドルは全国でとても人気を博してるわ。近くでいうとUTXのA-RISEね」

絵里「あの絶大な人気によって、今やUTXは全国でも屈指の人気校になってるわ」

絵里「つまり、スクールアイドルとして人気が出れば、生徒数が増えることに繋がって、統廃合の危機もなくなるかも...ってこと」

絵里「もちろん、他の生徒会としての活動も疎かにするつもりはないわ」

279: 2016/07/09(土) 17:31:03.15 ID:2X3SExnV.net
にこ「分かってるの?あのラブライブよ?出場するなんて夢のような話よ」

絵里「人気がでればそこまでする必要はないかもしれない。でも、やるからにはとことんやりたいじゃない」

絵里「それにね...今日のライブとても楽しかった」

絵里「大勢の人の前で歌って踊ることがこんなに楽しいなんて...初めて知ったわ」

絵里「私も人を笑顔にしてみたい...ダメかしら?」

280: 2016/07/09(土) 17:32:21.70 ID:2X3SExnV.net
にこ「...そうね。条件があるわ」

絵里「条件?」

にこ「ええ、そこで知らない顔してる副会長も一緒に入部すること」

希「え?ウチも?」

にこ「私知ってるのよ。誰もいない生徒会室でたまに鏡の前でダンスの練習してるの」

希「見られてたん!?」

にこ「かなりノリノリでやってたわねぇ。動画撮っとけばよかったわ」

281: 2016/07/09(土) 17:33:18.30 ID:2X3SExnV.net
絵里「何だ、希もアイドルに興味あったのね」

希「いやそんな...ウチは...」

にこ「めんどくさいわねぇ。やりたいならやりたいってハッキリ言いなさい」

希「でも...」

絵里「もしかして私たちとアイドルやりたくないの?」

希「そ、そんなことない!」

にこ「じゃあ決定ね」

絵里「はい、入部届け」

希「...最初からウチも一緒にはいるつもりやったんやね」

絵里「ふふ、どうかしら」

282: 2016/07/09(土) 17:34:18.81 ID:2X3SExnV.net
希「しょーがない!いっちょやったる!」

にこ「練習厳しいわよ。付いてこれるかしら?」

絵里「頑張るわ。よろしくね、部長」

希「なんだかワクワクしてきたなぁ」

にこ「よーし!今日はもう遅いから明日からみっちり練習するわよー!」

283: 2016/07/09(土) 17:35:42.95 ID:2X3SExnV.net
ガタタッ

『ーー!ーー!』

にこ「なに?外が騒がしいわね」

絵里「誰か来たのかしら」

希「もしかして他の中学生の子かな?」

ガチャ

希「どなたですかー?」

291: 2016/07/09(土) 21:41:49.77 ID:vUkOZOhP.net
穂乃果「ほら海未ちゃん!早く!」

海未「無理ですって!私にアイドルなんて...」

ことり「2人とも、先輩達出てきたよ!」

穂乃果「あ、こんにちは!」

海未「す、すみません。うるさかったですか?」

絵里「あら、中学生の子かと思ったら1年生じゃない」

292: 2016/07/09(土) 21:42:49.78 ID:vUkOZOhP.net
にこ「もしかして入部したいの?」

穂乃果「あ、いえ。今日のライブすごかったからちょっと見学に...」

希「うーん、今日はもう帰ろうかなって思ってたところやからなぁ」

絵里「そうね...どうする?」

293: 2016/07/09(土) 21:45:25.73 ID:vUkOZOhP.net
ことり「あれ?アイドル研究部って1人じゃなかったんですか?どうして会長と副会長が...」

希「ふふっ、ウチらはたった今入部したばっかなんよ」

絵里「そうなの。だからまだ全然歌もダンスも知らないのよ」

海未「で、でも今日のライブでは素敵なパフォーマンスを...」

絵里「あれは、にこの真似を必氏でしてただけよ」

294: 2016/07/09(土) 21:46:23.78 ID:vUkOZOhP.net
穂乃果「練習もしないであんなに...凄い!」

ことり「やっぱり才能があるんですね!」

海未「穂乃果、やっぱりやめましょう。こんなに凄い人たちの足を引っ張るわけにはいきません」

にこ「いいえ、才能なんて関係ないわ」

海未「え?」

295: 2016/07/09(土) 21:47:59.69 ID:vUkOZOhP.net
にこ「ダンスや歌の上手さなんて努力でカバー出来るわ」

にこ「大事なのは見てくれる人が笑顔になれるパフォーマンスをできるどうか」

にこ「そのためにはまず自分が楽しめるかどうか」

にこ「目一杯楽しんでやれば、見てくれる人も楽しんでくれるわ」

にこ「そういうライブは笑顔に包まれてる...」

にこ「アイドルの仕事は人に笑顔を振りまくんじゃなくて、人を笑顔にすることよ」

296: 2016/07/09(土) 21:49:23.32 ID:vUkOZOhP.net
ことり「人を笑顔にする...」

希「ウチもえりちみたいにダンスも歌も上手じゃないよ~。でも」

穂乃果「でも?」

希「ああいうキラキラしたところで思いっきり歌って踊るなんて楽しそうやん?」

海未「あんな大勢の人達の前なんて私にはとても...」

絵里「あら、やってみれば思った以上に楽しいわよ?私だって今日初めてだったんだから」

海未「しかし...」

297: 2016/07/09(土) 21:52:20.65 ID:vUkOZOhP.net
にこ「ま、最初は抵抗あるわよね。慣れるまでは仕方ないわ」

にこ「でも、1度楽しさがわかると癖になるわよ」

穂乃果「海未ちゃん!とりあえず1回練習見学させてもらおうよ!」

海未「ほ、穂乃果」

298: 2016/07/09(土) 21:54:03.59 ID:vUkOZOhP.net
ことり「あ、でも今日はもう練習ないんですよね?」

絵里「そうね...じゃあ明日の練習からってことで」

希「今ならウチらと一緒にスタート切れるよー」

にこ「じゃあ、今日は少しアイドルについて色々教えてあげるわ。中に入って頂戴」

穂乃果「はーい!失礼しまーす!」

ことり「しまーす!」

海未「あ、2人とも...」

299: 2016/07/09(土) 21:55:56.69 ID:vUkOZOhP.net
にこ「ほら、あんたも」

海未「はぁ...」

にこ「少しでも興味あるなら取り敢えずやってみればいいじゃない。やらないまま諦めるのは損よ?」

海未「...分かりました。失礼します」

300: 2016/07/09(土) 21:58:43.00 ID:vUkOZOhP.net
絵里「じゃあ...」

希「まだ入るか分からんけど」

にこ「歓迎するわ、3人とも」

301: 2016/07/09(土) 22:00:07.13 ID:vUkOZOhP.net
3人「ようこそ、アイドル研究部へ」

302: 2016/07/09(土) 22:01:01.13 ID:vUkOZOhP.net
次からエピローグです
今書いてるからすこし待って...

304: 2016/07/09(土) 22:17:26.83 ID:jHbUKEMP.net
ええな…

311: 2016/07/09(土) 23:47:28.73 ID:vUkOZOhP.net
絵里「3年生か...早いものね」

にこ「なんか去年も同じこと言ってたわね」

希「まぁ、それだけ一年間が充実してたってことやん」

313: 2016/07/09(土) 23:51:59.62 ID:vUkOZOhP.net
絵里「この一年も色々あったわねぇ」

にこ「部員も増えたし」

希「たくさんライブもしたねぇ」

絵里「海未はもう大丈夫かしら?」

にこ「まーだライブの時は固いけどね」

希「でも部室でたまに練習してるよ。頑張り屋さんやね」

314: 2016/07/09(土) 23:52:55.70 ID:vUkOZOhP.net
絵里「ふふっ、誰かさんみたいね」

にこ「まーったく、どいつもこいつも素直じゃないだから」

希「にこっちに言われたくないな~」ワシワシ

にこ「ぎゃああああああ!!やめなさい、バカ!」

315: 2016/07/09(土) 23:54:22.73 ID:vUkOZOhP.net
ガチャ

穂乃果「こーんにちはー!」

海未「ごきげんよう」

ことり「なんかにこちゃんの叫び声が聞こえたけど...」

にこ「はぁ...全くあんたは」

希「うーん、にこっちの胸はこの二年間で成長しとらんみたいやねぇ」

にこ「大きなお世話よ!」

316: 2016/07/09(土) 23:55:49.45 ID:vUkOZOhP.net
穂乃果「あれ?凛ちゃんと花陽ちゃんは?」

海未「まだ来てないようですね」

絵里「1年生は今日は集会よ」

ことり「でもビックリしたなぁ。入学してすぐ2人とも入部してきたんだもん」

希「あらかじめにこっちが唾つけてたもんな?」

にこ「ちょっと、変な言い回ししないでよ」

317: 2016/07/09(土) 23:57:15.74 ID:vUkOZOhP.net
穂乃果「でもほんとに驚いたよ。凛ちゃんと花陽ちゃんが、あの日私たちの前にここに来てたなんて」

絵里「あの時、凛はあまり乗り気じゃなかったわね」

海未「そうなんですか?とてもそうは見えませんが...」

希「この一年で凛ちゃんの心境に何か変化があったんかもね」

穂乃果「何があったのかな...」

318: 2016/07/09(土) 23:58:44.92 ID:vUkOZOhP.net
ガチャ

花陽「遅くなってすみません」

凛「お待たせー!」

にこ「全員揃ったわね。じゃあ練習しましょ」

海未「はい!」

希「おお、ノリノリやねぇ海未ちゃん」

海未「な、からかわないでください!」

穂乃果「よし!今日もがんばろー!」

凛「おー!」

花陽「ああ、待ってぇ凛ちゃん!まだ着替えてないよー!」

ことり「うふふ、2人とも元気いっぱいだねっ」

絵里「穂乃果ー!凛ー!廊下は走っちゃだめよー!」

ハーイ!

アンタタチ ハヤクキナサイ!

ニコチャンマッテー!

319: 2016/07/09(土) 23:59:53.29 ID:vUkOZOhP.net
ーーー

にこ「ねぇ、希」

希「なーにー?」

にこ「この私たちのμ'sってグループ名何だけど」

希「うんうん」

にこ「確か神話に出てくる9人の女神からとってるのよね」

希「そうよー」

にこ「私たち8人なんだけど...なんでこの名前にしたの?」

320: 2016/07/10(日) 00:01:06.36 ID:pML1GWrZ.net
絵里「付けたときはまだ穂乃果たちが入ってきたばっかだったから、6人の時のよね」

にこ「仮に花陽たちがを入れてたとしても、さっきも言ったとおり8人で足りないわ」

希「占いでな、出てるんよ」

2人「占い?」

321: 2016/07/10(日) 00:02:49.11 ID:pML1GWrZ.net
希「うん、このグループは9人のときに最も輝けるって」

絵里「つまりもう1人入るってこと?」

希「さぁね...そうなったらスピリチュアルやねぇ」

にこ「何よそれ...」

322: 2016/07/10(日) 00:04:36.43 ID:pML1GWrZ.net
希「9人になったら、去年できなかったラブライブ出場も叶うかもしれんやん」

絵里「...そう、ね」

にこ「今年こそ必ず出てやるわ!」

絵里「ま、新メンバーに期待する前に今いる8人で頑張っていきましょう」

にこ「そうよ。この1年でだいぶ人気も出てきたし」

希「まぁ、あくまでも占いやからなぁ。アテにせんといて」

324: 2016/07/10(日) 00:05:36.29 ID:pML1GWrZ.net
ガチャ

花陽「こんにちは」

凛「やっほー!」

希「やっほー」

花陽「あのね、3人とも。早速聞いて欲しいことがあるんだけど...」

にこ「なに?」

凛「新メンバー見つけたにゃー!」

325: 2016/07/10(日) 00:06:32.23 ID:pML1GWrZ.net
絵里「新メンバー?」

花陽「凛ちゃん、まだ入ってくれるか分からないよ」

にこ「...あんたエスパーなの?」

希「どうやろうね~」

絵里「花陽詳しく教えてくれる?」

花陽「あのね、同じクラスの子なんだけど...」

326: 2016/07/10(日) 00:07:34.84 ID:pML1GWrZ.net
ーーー

~♪

希「おお...」

絵里「ホントね、綺麗な歌声だわ」

にこ「容姿もまぁまぁね。私の次くらいに可愛いわ」

凛「にこちゃんより大人っぽいね!」

にこ「うるさい」ツネ-

凛「いひゃいいひゃい!!」

327: 2016/07/10(日) 00:09:10.58 ID:pML1GWrZ.net
花陽「ピアノも上手でしょ?μ'sに作曲できる人欲しいって前から言ってたし、どうかな?」

絵里「申し分ないわね。まぁ、入部してくれるかわからないけど」

希「取り敢えず声かけてみようか」

にこ「そうね。思い立ったらすぐ行動よ」

328: 2016/07/10(日) 00:10:10.01 ID:pML1GWrZ.net
ガララッ

真姫「誰?...ってあなた達は」

絵里「こんにちは、西木野さん」

にこ「お邪魔するわよ」

希「ごめんなぁ、演奏中に」

真姫「別に構わないけど...なんで私の名前を?」

329: 2016/07/10(日) 00:11:13.83 ID:pML1GWrZ.net
花陽「ごめんね。私たちが教えたの」

凛「西木野さーん!やっほー!」

真姫「や、やっほー?」

にこ「凛、うるさいからちょっと黙ってて」

凛「にこちゃんひどいにゃー!」

絵里「りーんー?お口チャックできないのー?」ムニッ

凛「ごへんなはい」

330: 2016/07/10(日) 00:12:10.56 ID:pML1GWrZ.net
真姫「それで?何の用なんですか?」

絵里「そうねぇ...あんまり勿体ぶってもしょうがないわね」

希「単刀直入にいこか」

にこ「1つあなたに質問するわ」

真姫「質問?」

331: 2016/07/10(日) 00:12:55.27 ID:pML1GWrZ.net
絵里「ええ」

希「それは」

にこ「あなた...」

332: 2016/07/10(日) 00:13:34.88 ID:pML1GWrZ.net
3人「アイドルに興味ない?」

334: 2016/07/10(日) 00:16:35.29 ID:pML1GWrZ.net
以上です
レスくれた方ありがとうございました
初めてこんなに長いSS書いた...
矛盾や誤字脱字があったらすみません
機会があれば凛ちゃんの心境の変化のところも書きたいと思います

では、おやすみなさい

335: 2016/07/10(日) 00:24:16.51 ID:+SRCeynw.net
乙!良かった!
ぜひ書いてくれ!!!!

引用: にこ「アイドルで」希「スピリチュアルで」絵里「ハラショーな関係」