1: 2010/07/25(日) 14:03:32.76 ID:OMxZsC0Q0
律「じゃあ今日は唯の家に遊びに行くかー!」

唯「うん、いいよー」

澪「そういえば、唯の家に行くのは初めてだな」

紬「楽しみー!あ、そうだ、お菓子持っていくねー」

唯「むぎちゃんありがとうーっ!」

律「ところで今さらだが、突然お邪魔して大丈夫か?」

唯「大丈夫だよ、今、お父さんとお母さんは海外旅行中だからー」

澪「…海外旅行中?じゃあ唯、一人で暮らしてるのか?」

唯「ううん、妹と二人暮らしだよー。あ、そうだ、帰りに保育園によって帰らないとっ!」
けいおん!Shuffle 3巻 (まんがタイムKRコミックス)
11: 2010/07/25(日) 14:33:58.47 ID:OMxZsC0Q0
澪「…保育園?」

唯「うん。憂はね、3歳なんだよっ!」

律「妹って3歳なのか」

澪「憂ちゃんって言うのか」

紬「きっと唯ちゃんに似て可愛いんだろうなぁ」

唯「すっごい可愛いよっ!よく私の指をしゃぶるんだけどねー」

律「お前、妹に何させてんだよ」

12: 2010/07/25(日) 14:38:32.57 ID:OMxZsC0Q0
澪「ここが憂ちゃんがいる保育園かー」

先生「おや、唯ちゃん。今日はお友達と一緒?」

唯「先生こんにちはーっ!憂はどこにいますか?」

先生「今、お友達と遊んでるよ。ほら」

唯「あ、本当だ。おーい!」

憂「…あっ!おねえちゃーんっ!」トテテ

唯「憂ー、おいでー!」

紬「か、可愛いっ!!!」

14: 2010/07/25(日) 14:43:14.04 ID:OMxZsC0Q0
唯「うーいー!よしよしー!」なでなで

憂「えへへー」

律「おー、まるで唯が小さくなったかのような」

澪「か、可愛いじゃないかっ」

紬「わ、私もなでなでしたいっ!」

唯「いいよー。あ、憂、みんなはね、お姉ちゃんのお友達だよー」

憂「おともだち…おともだちっ!」トテテ

紬「きゃーっ」なでなでなでなで

澪「おい、むぎ、ちょっと落ち着けって」

16: 2010/07/25(日) 14:51:38.35 ID:OMxZsC0Q0
唯「じゃあ先生さようならーっ!」

憂「ばいばいーっ!」

先生「はい、また明日ねー」

カシャカシャカシャ
紬「手を振る憂ちゃん…可愛いっ」

律「さーて、じゃあ唯ん家行くかー」

唯「あ、その前にお夕飯の材料買いに行ってもいいかな?」

澪「夕飯…?え、唯が夕飯作ってるのか?」

唯「うん。そりゃそうだよー、憂はまだ3歳だからねー。家事は全部私がやってるんだよー」

律「何っ!?唯が?そんな馬鹿なっ!!」

19: 2010/07/25(日) 15:02:26.48 ID:OMxZsC0Q0
唯「りっちゃんひどいーっ!」

律「いやーだって唯ってそういうのしなさそうだったからさー」

澪「お前だって料理しなさそうなのに料理上手いじゃないか」

律「あー、あれはだなー…」

唯「え、りっちゃん料理出来るのっ!?」

律「な、なんだよ、私だって料理くらいできるぞー!」

唯「えへへ、ごめんごめん。じゃあさ、夕飯皆にもごちそうするからさ、作るの手伝ってよー」

澪「いいのか?」

唯「うん。みんなで食べたほうがおいしいしねっ!」

紬「じゃあ丁度、この先に家のグループのスーパーがあるから、そこで買いましょうっ!あ、費用は全部私がもつから好きなの選んでね」

唯「むぎちゃん…ありがとうっ!」

紬「いいの、私ももっと憂ちゃん見たいからー」

20: 2010/07/25(日) 15:17:20.33 ID:OMxZsC0Q0
憂「わーい」トテテ

唯「あっ!こら憂ー、スーパーの中走っちゃ駄目でしょーっ!」

憂「えー」

唯「めっ」

澪「ちゃんとお姉ちゃんやってるんだな、唯は」

唯「え、そぉ?」

律「いやー、唯のことだから、一緒にはしゃぐかと思ったけどなー」

唯「しないよーっ!あ、そうだ、皆何が食べたい?」

紬「唯ちゃんが作ってくれるものなら何でも食べるわっ!」

唯「もー、むぎちゃん、何でもってのが一番困るんだってばー」

41: 2010/07/25(日) 19:29:30.83 ID:/IiiMqyqO
唯「んーと、何を作ろうかな?」

澪「人数も多いし、サクッと作れるものがいいんじゃないか?」

律「おっ、鮮魚コーナーで割引が始まってるぞ」

唯「本当だ、ちょっと見てみよう」

紬「今日はお値段のこと気にしなくても大丈夫なのに……」

唯「ムギちゃん、それは違うよ!」ビシッ

憂「ちがうよ!」ビシッ

唯「あっ、憂ったらまた私のマネして~」

澪律紬(かわいい……)

43: 2010/07/25(日) 19:37:39.01 ID:/IiiMqyqO
紬「それで、違うって?」

唯「値引きシールが貼られるって事は、今日売れ残ったら捨てられちゃうって事だよ?」

律「そうだな」

唯「食べ物を捨てると、もったいないオバケが出るんだよ?」

憂「おばけ~」キャッキャッ

澪「おばけ……」ビクッ

律「澪ちゅわーん、怖いんでちゅかー? 憂ちゃんよりも怖がりさんでちゅねー?」

澪「うっ、うるさい!」ゴチ-ン

律「たはっ!」

44: 2010/07/25(日) 19:47:02.69 ID:/IiiMqyqO
唯「だからお金がいっぱいあっても、期限の早いものから買った方がいいんだよ~」

紬「……唯ちゃん」ガシッ

唯「ほえ?」

紬「感動したわ、唯ちゃん! 私、今までそんなこと、考えたことなかったもの!」

唯「む、ムギちゃん……?」

紬「私も唯ちゃんのもったいない精神を見習うことにするわ!」スタスタ

唯「おーい、ムギちゃん何を……?」

紬「店員さん、ごめんください」

店員「はい……。って、紬お嬢様!?」

紬「このコーナーで、今日賞味期限が切れる商品を、全部持って来てちょうだい」

唯「全部!?」

店員「か、畏まりました!!」

唯「いや、そこは断ってよ店員さん!?」

47: 2010/07/25(日) 19:56:20.92 ID:/IiiMqyqO
澪「それでこのマグロ祭りって訳か……」

律「切り身に刺身、ネギトロも、こんなにたくさん……」

紬「ごめんなさい、唯ちゃん。つい張り切り過ぎちゃって」

唯「ははっ、大丈夫だよ……。憂も入れて5人もいるから、何とか食べきれる……、たぶん」

律「いざとなったら、りっちゃんのブラックホール胃袋が活躍するぞっ!」

紬「わ、私も、頑張るっ!」

唯「頼りにしてるよ、りっちゃんムギちゃん!」

律「任せとけ~」ワッハッハ

紬「どんと来いです」フンス

48: 2010/07/25(日) 20:03:43.40 ID:/IiiMqyqO
澪「それで結局、今夜のメニューは何にするんだ?」

唯「んーとね、手巻き寿司にしようかな」

律「おぉ、いいないいな!」

唯「マグロを一気に消費するなら、それがいいかなって。みんなでワイワイ食べられるし」

澪「そうだな、みんなで手巻き寿司なんて楽しそうだ!」

唯「憂も手巻き寿司、好きだもんね?」

憂「だいすき~」キャッキャッ

紬「……あの、ちょっといい?」

唯「ん?」

紬「手巻き寿司……、って、どんなもの?」

唯「ほえ?」

50: 2010/07/25(日) 20:14:05.73 ID:/IiiMqyqO
澪「ま、まさか……」

律「ムギ、手巻き寿司って知らないのか?」

紬「ごめんなさい、普通のお寿司ならわかるんだけど……」

澪「普通の、って、握り寿司の事か?」

紬「えーと、カウンターに座って注文すると、板前さんがその場でご飯の上にお刺身を……」

律「こりゃ回転寿司も知らなさそうだな」

澪「手巻き寿司っていうのは、ネタをご飯と海苔で巻いて作るんだ。自分の手で巻くんだぞ」

紬「……あっ、わかったわ澪ちゃん! アレのことだったのね!」

澪「なんだ、やっぱり知ってるんじゃないか」

紬「つまり手巻き寿司って、おむすびのことね!」

澪「……それは違う!」

51: 2010/07/25(日) 20:20:04.72 ID:/IiiMqyqO
唯「色々あったけど、ようやく家に着いたね~」ガチャ

憂「ただいま~」

唯「はーい、憂。お帰りなさい」

憂「つぎ、わたしがおかえりする!」

唯「そっか、じゃあ私がただいまするね」

憂「うん!」

唯「憂、ただいま」

憂「おかえり~」ニコニコ

紬「……あぁ、可愛すぎて氏んじゃいそう!」

律「私もあんな妹が欲しかった!」

澪「律には聡くんがいるだろ」

律「嫌だよ、聡があんな事やっても全然可愛くねーし!」

54: 2010/07/25(日) 20:29:14.09 ID:/IiiMqyqO
唯「という訳で、ようこそ我が家へ!」

澪「綺麗な部屋だな」

律「掃除も全部、唯がやってるのか?」

唯「そうだよ、お父さんもお母さんも海外だからね」

澪「信じられない、唯がそんなマメに家事をやってるなんて……」

唯「あぁっ、澪ちゃんひどい!」

澪「いや、だって部活だといつもダラダラしてるし……」

律「確かにそんなイメージだったな、私も。なんかこう、床にゴロゴロ転がって」

唯『マ~マ~、ア~イ~ス~』

律「とか言ってそうな感じ!」

唯「りっちゃんまで……。もう、私は家の事はしっかりやってます!」

澪「わかったわかった、この部屋を見れば納得だよ」

55: 2010/07/25(日) 20:36:27.43 ID:/IiiMqyqO
唯「……それにね」クスッ

律「ん?」

唯「今りっちゃんが言ったの、まさに憂がやってる事なんだよ」

律「そうなのか?」

唯「うん、つい昨日も……」

憂『おねえちゃーん』トテテ

唯『憂、どうしたの?』

憂『あいす』

唯『……?』

憂『あいす!』

唯『……えーと』

憂『あ~い~す~』

唯『あっ、アイスクリームが食べたいの?』

憂『うん!』ニコニコ

56: 2010/07/25(日) 20:41:36.45 ID:/IiiMqyqO
唯『ごめんね、憂。昨日食べちゃったから、今アイスが無いんだ』

憂『えぇっ!』ガ-ン

唯『明日買ってくるから、今日は我慢してね』

憂『やだ、あ~い~す~』ゴロン

唯『ありゃ、寝転がっちゃった』

憂『あ~い~す~』ゴロゴロ

唯「……って感じで、なだめるのが大変だったんだよ~」

紬「想像しただけで可愛いわね、憂ちゃんのそんな姿」

57: 2010/07/25(日) 20:42:36.93 ID:/IiiMqyqO
律「ところで気になったんだけど」

唯「うん」

律「それ、昨日の話なんだよな?」

唯「そうだよ~」

律「唯、今日アイス買ったっけ?」

唯「えっ」

律「……」

唯「……忘れてた!」

律「やっぱり……」

59: 2010/07/25(日) 20:48:36.39 ID:/IiiMqyqO
唯「どどど、どうしよう! 今日もアイスが無かったら、憂が怒っちゃうよ!」

律「まぁ落ち着け、私が買って来るから」

唯「えっ、りっちゃんいいの?」

律「来る途中にコンビニがあっただろ。歩いて10分もしない距離だし、ちょっと行って来る」

唯「でも、悪いよ~」

律「いいっていいって。今日は唯が夕飯を作ってくれるし、これくらい当然だからな」

唯「ありがとう、りっちゃん!」

紬「私も一緒に行くわ!」

律「おっ、ムギも来るか」

紬「りっちゃんだけだと、心配だから!」

律「どういう意味だよ……」

63: 2010/07/25(日) 20:59:50.72 ID:/IiiMqyqO
唯「確かにこの辺りは暗い道もあるし、二人の方が安心だよ」

紬「そういうことね」ニコッ

律「ま、まぁ、当然だな! か弱い乙女のりっちゃんは、夜道を一人で歩くなんて出来ないのん♪」クネクネ

澪「律が、か弱い乙女……?」

律「何だよ、悪いかよ!」

唯「うーん、正直ちょっと無理があるよね」

律「唯までなんて事を……。なぁ憂ちゃん、私はか弱い乙女に見えるよなー?」

澪「あっ、憂ちゃんに同意を求めるなんてズルいぞ」

憂「えぇー、ちがう!」

律「」

澪「プーッ!」

唯「う、う、憂にまで否定された……」クスクス

65: 2010/07/25(日) 21:11:56.10 ID:/IiiMqyqO
律「いいもんいいもーん、行って来ます……」グスン

紬「行って来ます!」

唯「よろしくね~」

憂「ばいばいーっ!」ブンブン

唯「憂、りっちゃんとムギちゃんはまだ帰らないよ。こういう時はなんて言うんだっけ?」

憂「またねーっ!」ブンブン

唯「んー、惜しい。行ってらっしゃい、だよ?」

憂「……」キョトン

唯「ほら、行ってらっしゃい」

憂「ばいばいーっ!」ブンブン

唯「あははっ、ダメだこりゃ~」

律「……もしかして憂ちゃん、私たちに帰ってほしいのか?」

紬「りっちゃん、考え過ぎよ」ウフフ

67: 2010/07/25(日) 21:24:59.56 ID:/IiiMqyqO
唯「さて、こっちは夕飯の準備を始めるよ」

憂「はじめるよ!」

唯「憂は澪ちゃんと遊んでてね」

憂「うん!」

澪「よし、憂ちゃん。何して遊ぼうか?」

憂「んっとね、かくれんぼ!」

澪「かくれんぼか、どっちが鬼になる?」

憂「わたしがおにー!」

澪「じゃあ私が隠れるから、探しに来るんだぞ?」

憂「うん!」

澪「10数えたら始まりだからな~」スタスタ

憂「はーい」

68: 2010/07/25(日) 21:28:16.23 ID:/IiiMqyqO
ポ-ンポ-ン

唯「あっ、時計が鳴った。もう6時だね」

憂「おじゃるまる!」

唯「ん?」

憂「てれび!」

唯「そっか、おじゃる丸の時間だね。テレビ付けるよ~」ポチッ

ナントカデオジャル!

憂「」ジ-ッ

カントカデオジャル!

憂「」ジ-ッ

澪「憂ちゃん、まだかな……」

71: 2010/07/25(日) 21:35:25.82 ID:/IiiMqyqO
唯「……澪ちゃん、ごめんね?」

澪「ははっ、いいんだ。小さな子のする事だし……」ハハッ

唯「トイレのドアを開けたら、鍵はかかってないのに澪ちゃんがいたから驚いたよ~」

澪「いや、鍵をかけたら憂ちゃんが見つけられないだろ」

アレヤコレヤデオジャル!

憂「」ジ-ッ

唯「どっちにしても、憂はテレビに夢中でかくれんぼの事を忘れちゃったみたいだけどね」

澪「そうみたいだな……」

72: 2010/07/25(日) 21:44:21.75 ID:/IiiMqyqO
唯「憂はあのままで大丈夫だから、澪ちゃんもゆっくりしててね」

澪「うーん、なんか悪い気がするな」

唯「あっ、じゃあ一緒に夕飯の支度をしようか。今日は量も多いし」

澪「そうだな、私に手伝える事があれば」

唯「じゃあ澪ちゃん、お米を5号炊いてもらっていい? あの棚に炊飯器があるから」

澪「えっ……」

唯「どうしたの?」

澪「い、いや、わかった。お米を5号だな、簡単じゃないか」ハハッ

唯「うん、それじゃ私は錦糸卵とキュウリのスライスを作っちゃうから!」

澪「あ、あぁ。お米は任せとけー」ハハハッ

唯「……澪ちゃん?」

74: 2010/07/25(日) 21:54:33.08 ID:/IiiMqyqO
澪「ま、まず米を用意しないとな」

唯「米びつは炊飯器のある棚だよ~」

澪「……このレバーを引けばいいんだよな?」クイッ

ジャ-ッ!

澪「ひゃっ!」

唯「澪ちゃん、どうしたの?」

澪「な、何でもない。お米が出ただけだ!」

唯「……?」

澪「次は、確か、こう、お米を研ぐんだよな……」

唯「……えーと」

澪「お釜に水を入れて、こう、掻き回すように……」オソルオソル

唯「……もしかして、澪ちゃん」

澪「よし、このまま炊飯器に戻して、スイッチを入れれば……」

唯「澪ちゃん、ストップ!」

76: 2010/07/25(日) 22:03:05.35 ID:/IiiMqyqO
ジャッジャッ

唯「研ぎ汁を捨てずにご飯を炊いたら、美味しくなくなっちゃうよ。こうやって、ザルを使って……」

澪「うぅ、そうなのか……」

唯「料理が苦手なら、そう言ってくれればよかったのに」

澪「だって、恥ずかしくて言えなかったんだもん……」

唯「別に恥ずかしい事じゃないよ、料理なんてやれば覚えるんだから」

澪「唯、ありがとう。でもこの事は、律たちには内緒に……」

律「残念だったな、私はここにいる!」

澪「って、律!?」

紬「はい、唯ちゃん。アイスクリームを買ってきたわよ」

唯「わーい、ハーゲンダッツだ!」

律「ついさっきコンビニから戻って来たんだ。そしたら、澪が……」クスクス

澪「だぁーっ、忘れてくれーっ!」

77: 2010/07/25(日) 22:19:48.57 ID:/IiiMqyqO
唯「……さて、具材も揃ったね」

紬「黄色、緑、赤……。とってもカラフルね!」

唯「錦糸卵、キュウリ、マグロだよ。ちょっとマグロが多すぎるけどね」

律「あとはご飯が炊けるのを待って、酢飯を作れば完成だな」

ピ-ッピ-ッ

唯「なんて言ってたら、ちょうど炊けたみたいだね」

律「よし来た、酢飯づくりはりっちゃんに任せろ!」ガチャ

78: 2010/07/25(日) 22:23:54.84 ID:/IiiMqyqO
ムワッ

律「って、熱ちぃーっ!?」

唯「そんなに顔を近付けたら、蒸気が当たっちゃうよ……」

澪「まったく、何やってるんだか」

律「あぁ~、料理がまったく出来ない人がなんか言ってる~」

澪「うぅっ、反論できない……」

憂「おねえちゃーん」トコトコ

唯「憂、テレビ終わったの?」

憂「うん、おなかすいた」

唯「遅くなってごめんね、もうすぐ出来るから」

憂「わかった!」キラキラ

紬「憂ちゃん、抱き締めてもよかですか?」ズイッ

澪「ムギ、突然何を言い出すんだ……」

80: 2010/07/25(日) 22:37:23.17 ID:/IiiMqyqO
唯「憂も嫌がってないみたいだし、どうぞ!」

紬「そ、それでは失礼します……」ドキドキ

憂「……?」キョトン

紬「えいっ!」ムギュ

憂「あうー」

唯「どう、憂の抱き心地は?」

紬「……唯ちゃん」

唯「うん」

紬「このまま憂ちゃんを私にください!」

唯「えぇっ、ダメだよ!」

澪「ムギ、気持ちはわからんでもないが……」

律「うぉーっ、必殺! 乱れしゃもじ!」ザッザッザッ

82: 2010/07/25(日) 22:44:39.74 ID:/IiiMqyqO
澪「……だから悪かったって、そんなに拗ねるなよ」

律「ふーんだ。私が酢飯を作るところなんか、どうせ誰も興味ないですよーだ」

紬「ごめんね、ついつい憂ちゃんに夢中になってて……」

律「あぁ、私のしゃもじ捌きを見てほしかったなぁ……」

唯「じ、実はみんな見てたんだよ、りっちゃんの勇姿を!」

律「そんな訳ないだろ……」

83: 2010/07/25(日) 22:46:53.51 ID:/IiiMqyqO
唯「ねっ、憂。りっちゃん、かっこよかったもんね!」

憂「りっちゃん、かっこいい!」

律「」ズキュ-ン

唯「ほらね、憂もこう言ってるし!」

律「……なぁ、唯」

唯「ほえ?」

律「憂ちゃん、持って帰っていいか?」

唯「りっちゃんまで!?」ガ-ン

律「代わりにうちの弟の聡をやるから、憂ちゃんくれ!」

澪「いい加減にしろ!」ゴンッ

律「あいてっ!」

84: 2010/07/25(日) 22:56:23.51 ID:/IiiMqyqO
唯「……という訳で、手巻き寿司の準備が整いました!」

憂「わー」パチッパチッ

澪「さっそく頂こうか」

律「とりあえず具材は全部詰め込むぜ!」ギュッギュッ

唯「とにかくマグロがたくさんあるから、食べちゃってね!」

澪「……本当に多いな、マグロ」

紬「……ごめんなさい」シュン

律「へへっ、巻いて巻いて……。出来上がり!」

唯「って、りっちゃんの太い!」

律「これくらい豪快に巻いた方がいいんだよ!」

澪「いや、いくら何でも詰め込み過ぎだろ。500ミリのペットボトルくらいあるぞ……」

86: 2010/07/25(日) 23:09:28.66 ID:/IiiMqyqO
紬「ふむふむ……」ギュッギュッ

澪「って、ムギの手巻き寿司も同じくらい太い!?」

紬「私、手巻き寿司って初めてだから、りっちゃんのを真似して作ってみたの」

澪「あんなの、お手本にするな!」

律「いいじゃないか、ほらムギ、食べようぜ!」ア-ン

紬「うん、頂きます!」ア-ン

ハグッ

律「あがが、あがが!」

唯「りっちゃん、どうしたの?」

澪「どうやら顎が外れたらしい。あんな太いの頬張るから……」

律「あががー!」

紬「うん、美味しい♪」モグモグ

89: 2010/07/25(日) 23:18:25.85 ID:/IiiMqyqO
憂「わたしもー」

唯「憂の分は私が巻いてあげるからね。はいっ、まきまき~」

憂「まきまき~」

唯「少し醤油を付けるよ、ちょんちょん~」

憂「ちょんちょん~」

唯「憂、お口をあ~んして?」

憂「あ~ん」

ハグッ

唯「美味しい?」

憂「ん~」モグモグ

唯「そっか、美味しいか~」ニコッ

憂「ん~」モグモグ

92: 2010/07/25(日) 23:23:55.70 ID:/IiiMqyqO
澪「……ふう、もうお腹いっぱいだ」ケフッ

律「……私も、もう無理かも」ゲフッ

澪「律の胃袋はブラックホールじゃなかったっけ?」

律「うるさい、最近のブラックホールは満杯になるんだよ」

澪「ブラックホールが満杯になるか!」

律「あれだよ、きっと地球温暖化の影響だ!」

澪「そんな訳あるか、滅茶苦茶だぞ……」

律「たはっ♪」

紬「手巻き寿司って、本当に美味しいわね」モグモグ

澪「ムギはまだ食べるのか……」

93: 2010/07/25(日) 23:31:11.02 ID:/IiiMqyqO
憂「んっ……」

唯「憂、お腹いっぱい?」

憂「んっ……」

唯「そっか、もう眠くなっちゃったんだね」

澪「もう遅いしな、憂ちゃんにとっては寝る時間か」

律「そろそろ寝かせてあげた方がいいんじゃないか?」

唯「うん、そうするよ。ほら憂、ねんねの準備だよ」

憂「んっ……」

唯「ご飯を食べた後は、歯磨きしないと虫歯になっちゃうぞ~」

憂「はみがき、すりゅ……」

澪律紬(かわいい……)

96: 2010/07/25(日) 23:37:51.93 ID:/IiiMqyqO
唯「じゃあみんなに挨拶しようか。おやすみなさい~」

憂「おやすみ……」ファア

唯「じゃあベッドに行くよ~」スタスタ

憂「うん……」トテテ

澪「憂ちゃん、可愛いなぁ」

律「くっそー、唯が羨ましいぞ!」

紬「私もあんな妹が欲しいな……」

澪「……って、ムギ。いつの間に完食したんだ」

律「特にマグロ、あんなに大量にあったのに!」

紬「えへっ、ちょっと食べ過ぎちゃったかも」

澪「ムギの底が知れない……」

99: 2010/07/25(日) 23:46:26.51 ID:/IiiMqyqO
唯「さて、憂も寝ちゃった事だし、みんなもそろそろ帰った方がいいよ」

律「後片付けが済んだら帰るよ、手伝うから」

唯「りっちゃん、ありがとう。でも私ひとりで出来るから大丈夫だよ」

律「いやいや、悪いって。ご馳走になったし」

唯「帰りが遅くなると、みんなの家族が心配するでしょ。食事の片付けなんて、いつも自分でやってるし」

紬「確かに唯ちゃんの言う通りかもしれないわね」

澪「今日は突発的にお邪魔しちゃったし、これ以上遅くなると良くないな」

律「そっか……。じゃあ悪いな、唯に任せて帰っちゃう」

唯「うん、今日はありがとう!」

澪「それはこっちの台詞だよ。ありがとな、憂ちゃんにもよろしく」

101: 2010/07/25(日) 23:53:32.21 ID:/IiiMqyqO
律「……いやー、憂ちゃん可愛かったな!」

紬「憂ちゃんを抱き締めた時、生きてて良かった、って感じたわ!」

澪「オーバーだな……。でも気持ちはわかる、あんな妹がいたら幸せだろうな」

紬「私、唯ちゃんになりたい! 憂ちゃんに『おねえちゃん』って呼ばれたいの!」

澪「あぁ、それは確かに思う!」

律「澪の場合、家事が出来ないから唯にはなれないぞ~?」ククッ

澪「……反論できません」

律「いや~、今日はいいネタを知っちゃったな~」

澪「……調子に乗るな!」

律「いや~ん♪」

102: 2010/07/25(日) 23:54:37.93 ID:/IiiMqyqO
とりあえず区切りがいいので一旦終わり
>>1は結局戻って来なかったな……

引用: 唯「憂ー、おいでー!」