817: 2012/12/09(日) 20:37:07.02 ID:QAlU2K0k0


シリーズ:モバP「冬の過ごし方」


前回:【モバマス】新田美波「冬の過ごし方」


最初から:【モバマス】愛梨「冬の過ごし方」



 

 留美「Pくん、もう一杯いかがかしら?」

P「あ、そんじゃあいただきます」

留美「鍋はまだ煮えてないのにお酒ばっかり進んじゃうわね」

P「今日くらい良いじゃないですか、せっかく二人そろって休みが取れたんだし」

留美「私はあまりバラエティ番組に出ないから簡単に休みは取れたけれども、Pくんはこの時期忙しいんじゃない?」

P「…まぁまぁその辺のことは今日は忘れておきましょう、留美さんも一杯いかがですか?」

留美「いただくわ、そろそろ鍋も煮えたかしら?」

P「さっきからいい匂いがしてますけどね…クッー!美味い!」

留美「あともう少しね…Pくん、せっかく私が鍋を作ったんだからあまりおつまみばかり食べないでくれるかしら?」

P「すいません、でもつまみ無しで酒飲むのもなぁ」クピクピ

留美「お鍋すぐに出来るから少しくらい我慢しなさい」
アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場(8) (電撃コミックスEX)

821: 2012/12/09(日) 20:42:49.08 ID:QAlU2K0k0
P「気になってたんですけど何鍋なんですか?」

留美「それは出来てからのお楽しみよ。あ、グラス空いてるわ、はいビール」

P「空になるたびに留美さんが注いでくるから酒が進むんですけどね、おっとっと」

留美「飲みたくないのなら飲まなければいいんじゃなくて?」

P「それはそうなんですけど…というか二人だってのに飲むペース少し早すぎますよ、今何本空けてます?」

留美「ワイン1本に500mlのビール6本、それと日本酒も空になってるわね」

P「うへぇ、まだ8時だってのに…少しペース落としましょう」

留美「志乃と飲む時はもう少しペース早めなんだけど…そうね、ちょっと落ち着いて飲みましょうか」

P「志乃さんといい留美さんといい楓さんといい酒豪すぎるんですよ…うちの大人部たちは」

828: 2012/12/09(日) 20:48:51.22 ID:QAlU2K0k0
留美「Pくんも決して弱くは無いでしょ、無理して私たちのペースに付き合う必要は無いわ」

P「これでも酒強いほうだと思ってたんですけど」

留美「お酒は飲めないよりも飲めたほうがいいとは私も思うけど…あまり飲めてしまうのも考え物よ」

留美「辛いことがあるとすぐにお酒に逃げようとしてしまうもの、体のいい逃げ道を用意されると人は簡単にそこに逃げてしまうわ」

P「…そういうものなんですかね、もうそろそろ鍋いいんじゃないですか?」

留美「…ん、そうね。Pくん小皿貸して」

P「はーい、で何鍋なんですか?」

留美「隠しておいてなんだけれども、そんなに凝ったものでは無いわ。ただの鶏の水炊きなの」

P「そんなこと無いですよ!しっかり鶏の出汁も出てるし美味そうじゃないですか!それじゃあいただきます!」

830: 2012/12/09(日) 20:54:32.81 ID:QAlU2K0k0
P「うん!美味しいです!野菜に出汁がよく染みてるし鶏肉もホロホロで口の中で溶けてくみたいで!」

留美「そう、なら良かったわ。男の人に料理を振舞うなんて久々だから少し緊張してたの」

P「……他の誰かにも料理作ってあげたことあるんですよね」

留美「昔、大学時代に付き合ってた彼にね…ふふっもしかして嫉妬してくれてるの?」

P「嫉妬してます、馬鹿みたいですけど…こんなこと言うなんて酔ってますね俺」

留美「心配しないで、今の私に必要なのはPくんだけよ」

P「うっ///…そういうことを面と向かって言われると照れますね」

留美「言われたあなたが恥ずかしがってどうするのよ?…言った私のほうが恥ずかしいんだから///」

P「恥ずかしいついでにもう一回俺が必要だって言ってくれませんか?」

留美「あまりお姉さんをからかうと後が酷いわよ?」

P「すんませんした」

834: 2012/12/09(日) 21:00:43.59 ID:QAlU2K0k0
留美「肉ばかりじゃなくて野菜もちゃんと食べないと駄目よ?体調管理も仕事の内なんだから」

P「でも鶏肉が美味しくてつい箸が伸びちゃうんですよ」

留美「いいから野菜も食べなさい、ほら」

P「あぁー!そんなに野菜ばっかり入れないでくださいよ!」

留美「…こういうのが普通の幸せなのかしらね」

P「え?急にどうしたんですか?」

留美「いや…こうして二人で鍋をつついてると、Pくんともっと早く出会っていたらどうなったのかなって思うの」

留美「高校の友達にはもうすぐ2児の母になる子も居るわ、可能性だけを言えば私もそういう風に誰かと家庭を築いていたのかもしれない」

留美「秘書の仕事やアイドル業に未練や後悔があるわけでは無いの。ただねもしかしたら何かの拍子で出会う順番が変わっていたら、私も誰かのお嫁さんだったかもしれない」

留美「その誰かがPくんだったらどんなに幸せだろうな…ってたまに考えたりするの、こんなことを言うなんて私も相当に酔ってるわね」

留美「…ごめんね、少し外で酔いを醒ましてくるわ」

838: 2012/12/09(日) 21:09:04.63 ID:QAlU2K0k0
P「待ってください、留美さん」ガシッ

留美「Pくん、どうしたの?」

P「もう少しいい雰囲気で切り出す予定だったんだけどなぁ…あの、これ受け取ってもらえますか?」

留美「…これって、開けてもいいかしら?」

P「はい、留美さんに上げたものですから」

留美「綺麗な指輪…でもこんな高価そうなもの受け取れないわ」

P「受け取ってもらわないと困ります、俗に言う給料の三ヶ月分ってやつなんですから。今すぐというわけにはいきませんけど、互いの仕事が落ち着いたら俺と結婚してください」

留美「…結婚と言うのは生涯を誓う契約よ、一時の気の迷いですると一生後悔することになるのよ?」

P「気の迷いなんかじゃありません、俺が留美と結婚したいんです」

留美「もう十分知っていると思うけど、私めんどくさいわよ?…嫉妬深いし束縛もするし料理も苦手だしそれに神経質だし」

P「そんなとこも含めて俺は留美が大好きですから」

840: 2012/12/09(日) 21:14:45.98 ID:QAlU2K0k0
留美「そんなこと言われたら私勘違いして一生貴方に付きまとうわよ?貴方が嫌だと言うまで…いえ嫌だと言われても…きっと…ずっと貴方を忘れらない」

P「勘違いなんかじゃありません、俺の生涯をかけてでも貴方を幸せにしてみせます。だから俺と結婚してください」

留美「もう何を言っても止められないみたいね」

P「はい、留美の返事を聞くまで止めません」

留美「私が断るわけ無いでしょう?私をPさんのお嫁さんにしてください」ギュウ

P「えぇ、俺のお嫁さんになってください」ギュウ

847: 2012/12/09(日) 21:21:59.42 ID:QAlU2K0k0
留美「もう…いつの間にこんなもの用意してたのかしら?」

P「実を言うとつきあい始めてからすぐに買ったんですよね、それ」

留美「じゃあもう6ヶ月も前から準備してたの?」

P「留美と付き合うことになったときに、ぼんやり『俺はこの人と結婚するだろうな』って感じてたんです。だからいつ何があってもいいように指輪だけでもと思って」

留美「貴方って人は…本当に気が早いんだから」

P「ま、結果オーライということで」

留美「この指輪を貴方の手で私の薬指にはめて欲しいの、いいかしら?」

P「勿論喜んで」

849: 2012/12/09(日) 21:24:31.86 ID:QAlU2K0k0
留美「…健やかなるときも病めるときも、これを愛し、敬い、慰め、助け、命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?」

P「誓います、留美は?」

留美「誓います、それでは新郎は新婦に誓いのキスを」

P「うえ!?でも今は俺めっちゃ酒臭いよ!」

留美「いいから、ね?」

P「わかったよ……酒臭いキスだなぁ」

留美「私たちらしくていいと思わない?…それではこれからもよろしくお願いしますね、貴方」

終わり

852: 2012/12/09(日) 21:28:17.69 ID:4MqWIuOt0
おっつおっつわかるわ
付き合い始めてすぐに指輪買うとかこのPは重い(確信)
重いアイドルと重いPはいいよね

というか順番待ち多すぎて笑えるな

853: 2012/12/09(日) 21:28:36.50 ID:QAlU2K0k0
おまけ

りゅみ「にゅふふふPくぅん…私のこと一生離さないでね?」

P「留美!飲みすぎだって!それに俺明日仕事あるんだけど!」

りゅみ「そんなのどうだっていいわ、はいお酒」

P「いやだから俺明日仕事なんだって!」

りゅみ「私の酒が飲めないって言うのね、じゃあいいわ」

P「留美もあんまり飲みすぎないようにってむぐぅう!…ムーッ!ゴクゴクッゴクッ…プハー!い、いきなり何するんですか!?」

りゅみ「口移しで飲ませてあげたのよ?どう?美味しかった?」

P「美味しかったですけど!いやそうじゃなくて!」

りゅみ「もうPさんのお嫁さんなんだもの、何の遠慮することも無いわよね」

P「ちょっと留美さん?なんで洋服脱ぐんですか?」

りゅみ「私にそこまで言わせるつもり?」

<アッー!

本当に終わり

854: 2012/12/09(日) 21:28:42.34 ID:KnAH2kn90
帰ってきたらやたら賑わってた。善き哉



次回:
【モバマス】小梅・輝子・ありす・乃々「冬の過ごし方」



引用: モバP「冬の過ごし方」