436: ◆zvY2y1UzWw 2014/06/23(月) 23:32:27.00 ID:Chlg+FKO0


モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」シリーズです


前回はコチラ


  取りあえず投下
学園祭二日目ですのん

437: 2014/06/23(月) 23:33:00.80 ID:Chlg+FKO0
奈緒「LPさんっ!急に呼び出して何かあったのか!?」

きらり「奈緒ちゃんおかえりー☆…あのね、いまからお話し聞くところでねー?…やなよかんするの…」

奈緒「あ、そうだったのか」

LP「ああ…今、説明する」

奈緒が夏樹の生み出した穴を通り、カフェの地下に現れる。抱えていたレンタルしたアニメのディスクが入った袋をテーブルに置くと既に他の3人の横に並んだ。

憤怒の街以来だろうか、久々の緊張した雰囲気に奈緒は思わず深呼吸をしてしまう。

LP「…宣戦布告、といったところか。『将軍』と名乗る者から映像が送られてきた。流すぞ」

モニターに流れ始めた映像をみて、全員に緊張が走った。
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それは、なんでもないようなとある日のこと。
その日、とある遺跡から謎の石が発掘されました。
時を同じくしてはるか昔に封印された邪悪なる意思が解放されてしまいました。

~中略~

「アイドルマスターシンデレラガールズ」を元ネタにしたシェアワールドです。
・ざっくり言えば『超能力使えたり人間じゃなかったりしたら』の参加型スレ。



438: 2014/06/23(月) 23:34:55.40 ID:Chlg+FKO0
クレーターが出来た山。人類を家畜と評する吸血鬼の男。そして宣戦布告。

奈緒「なんだよ…これ…山が、一発で…!?」

LP「被害自体は山だけで済んでいるし、湧いてきたカースもその場の人々が対処しているらしい。だが奴を叩かなくては終わらない」

夏樹「マズイな…昨日のカース大量発生と言い…あの学園祭、災難続きにも程があるんじゃないか?」

李衣菜「…相手が24時間の猶予を与えてなかったら正直不味かったかもですね」

LP「それほど自信があるんだろう。ここ以外にもアイドルヒーロー同盟等にも同じ映像が送られたようだ」

夏樹「アイドルヒーロー同盟もか…まさかとは思おうがヒーローとかが一名でもいればこの映像送ってるんじゃないだおうな…」

李衣菜「さ、さすがにそれは無いんじゃないかな…」

LP「非常事態だ、すぐ出撃してもらいたい。…だが、同盟とはどうもギクシャクした関係なのは知っているだろう」

きらり「ヒーローちゃん達とは仲良しなのにねぇー…」

李衣菜「…大人の事情だから仕方ないよ、商売敵みたいなものだしね」

奈緒「あー、もしかして、アイドルヒーローもこの映像見て動くからいろいろややこしい事になるかもって事?」

共闘したいところだが、アイドルヒーロー同盟上層部はあまりこちらに良い思いは抱いていない。

共闘になっても完全に問題がないとは言い切れないのだ。

439: 2014/06/23(月) 23:35:51.73 ID:Chlg+FKO0
LP「ああ…そこでだ。商売敵扱いされているのは『ネバーディスペア』というチーム。今回は管理局の無名の戦闘員として動いてもらう」

夏樹「…それで大丈夫なのか?名前とか見た目でバレると思うんだけど」

LP「名義という物は意外と大事にされるものだ。…名前の方は一応与えてたコードネームがあるだろう?」

奈緒「えっ、あれ考えたはいいけど、なんやかんやで使ってなかった奴じゃんか…」

LP「本名の方が何かと動きやすいからな…だが今は使わないといけない。各自コードネームは覚えているな」

夏樹「あー…『和音(コード)』だっけ」

李衣菜「私は『閃光(スパーキー)』ですね」

きらり「『幸福(ハピネス)』だにぃ☆ほら、奈緒ちゃんもー!」

奈緒「えっ、ええー…言わなくてもわかるだろ?」

きらり「んー?忘れちゃった?」

奈緒「う…うぅ…『獣牙(タスク)』だよ。憶えてるよ!自分で名乗るのは恥ずかしいだろっ!勝手に呼ぶのは仕方ないけどさぁ…」

夏樹「まぁ、わからなくもないけどな」

440: 2014/06/23(月) 23:36:39.74 ID:Chlg+FKO0
李衣菜「でも、見た目はどうしようもないと思うんですけど…どうするんですか?変装ですか?」

LP「そうだな、だが変装用の服装を用意する時間が無い。…気は進まないがこのデバイスを使う事にした」

LPがそう言って取り出したのは携帯端末だった。

LP「ウサミン星人の違法工作員から押収した、映像投射型擬態装置だ。これで外見を変えてもらう」

李衣菜「…ウサミン星人の使っていた擬態装置…。私達も使えるんですか?」

LP「デバイスの使用言語はウサミン星の言語だが、それ以外は問題ない。壊れると擬態が解けるから戦闘員向けではないんだが…仕方ない」

きらり「うっきゃー!すごーい!」

LP「きらり、最初に使って見るか?使い方は…」

きらり「うん、リーダーちゃんに言われなくてもわかるゆ!えっとー…こーして、こーしてぇー…うっきゃー!」

LPにデバイスと渡されると同時にきらりが電源を入れると、空中にヴァーチャルディスプレイが表示された。

きらりが目をキラキラさせながらそのディスプレイを操作する。

441: 2014/06/23(月) 23:37:17.55 ID:Chlg+FKO0
奈緒「ったく、適当にやってないだろうなー…」

きらり「?…ちゃんとまじめさんだにぃ!おしとやかにょわにょわ…」

夏樹(きらりだし、感覚で操作方法わかってそうだな…)

きらり「…あ、はい!奈緒ちゃんがボタン押して!」

奈緒「えっ、アタシ?」

きらり「これ奈緒ちゃん用だったみたいなの!だから…きらりに使えないんだってぇ…」

LP「ああ、すまん。体格や骨格は誤魔化せないから予め身長とかは設定して固定してたんだ。それに夏樹が命令する時に混乱しないようにあまりにも見た目が大きく変わることも無いようにしてある」

李衣菜「奈緒、どうせならきらりの設定で使っちゃえば?」

奈緒「お、おう。まあいいか…えっと…このボタンかな」ポチッ

言われるがままに奈緒がデバイスの決定ボタンを押す。

すると頭上から映像が投影され、1秒ほどで設定通りの服装の姿になった。

442: 2014/06/23(月) 23:37:55.85 ID:Chlg+FKO0
奈緒「…な、な、ななななな…っ!!」

夏樹「」

李衣菜「」

LP「…きらりに設定させたらそりゃこうなるか…」

きらり「うっきゃー!奈緒ちゃんかわいいー☆」

フリフリのスカートにたくさんの飾りがついた、のまるでアイドルの衣装のような恰好。虎耳も異形の左腕も、普通の少女に見える。

奈緒は顔を真っ赤にして完全に硬直した。

奈緒「………はっ!キャンセルキャンセル!!真面目にやるぞ!こんな恰好で戦えるか!ばかっ!」

きらり「えー!?」

夏樹「…まぁ結構思ったより細かく設定できるって言うのは分かったよ。腕とかも誤魔化せるみたいだしさ」

奈緒「そりゃそうだけどさぁー…は、恥ずかしいし変だろ…?」

すぐさまデバイスのキャンセルボタンを押し、普段の格好に戻すとディスプレイを操作し始めた。

李衣菜「読めるの?」

奈緒「…まぁ、なんとなくは理解できてると思う」

李衣菜「へー」

443: 2014/06/23(月) 23:38:45.42 ID:Chlg+FKO0
ディスプレイを何度か操作している途中で、指が止まった。

奈緒「…でもさ、結局どういう格好にすればいいんだ?」

LP「『ネバーディスペア』と結びつくような見た目じゃなければ…さっきのでもいいぞ?」

奈緒「ふ、ふざけんなよLPさん!あたしはべべべ、別に!ああいう格好がしたいわけじゃないんだっての!」

LP「…そうか」

李衣菜(わかりやすいなぁ)

夏樹「ま、変わるのは見た目だけみたいだしな。どんな格好でも…あ、やっぱり今無しで」

きらり「むぇ~?夏樹ちゃんもかわいいの、似合うと思うにぃ」

夏樹「いやいやいや!?…アタシにああいうのは似合わないだろ…とりあえずコレの使い方教えてくれよ」

きらり「はーい」

李衣菜「さて…私はどーしよーかな?目も腕も足も顔もそこまで隠さなくていいみたいだし…」

LP「李衣菜、悩んでいる所悪いが…武器もいつもと違うのを使ってもらう事にした。…慣れない武器を急に使わせることになってすまない」

李衣菜「え、ええー…そうですよね、仕方ないですね…」

LP「重量や持ち手、重心はなるべくあのギターに近い性能に調整してある。上手く使ってくれ。ちょっと取ってくるよ」

李衣菜「あ、私が運びますよ。重いでしょうし」

LP「そうか、悪いな。…そうだ、時間もないし李衣菜のデバイスの設定も済ませておいてくれると助かる」

きらり「りょうかーい!いってらっしゃ~い」

李衣菜とLPが部屋を出て行った。

444: 2014/06/23(月) 23:40:19.08 ID:Chlg+FKO0
3人は自分のデバイスの設定を取りあえず終わらせようと操作を続ける。

奈緒は自分のデバイスの設定を終了させると、置きっぱなしの李衣菜のデバイスを見て、ニヤリと笑った。

夏樹「…なぁ奈緒、何企んでるんだ?」

奈緒「いや、時間も限りがあるし、あたしが設定しておこうかなーって」

夏樹「わかった、建前はいいから。本音は?」

奈緒「ちょっときらりにやられた事をだよ…悪戯みたいで楽しいかなと」

夏樹「みたいじゃなくて実際に悪戯なんじゃ…まぁ、だりーも後で自分で直すか…」

一応、夏樹が止めようとしたが李衣菜自身が設定しなおせば問題ないだろうと自分の設定に戻る。

それをいいことに奈緒は素早く設定していく。

きらり「李衣菜ちゃんじゃなくてぇ、自分にもかわいいお洋服選べばいいのにー」

奈緒「い や だ !」

きらり「やぁーん!奈緒ちゃんも、とーっても似合うにぃ☆」

奈緒「いいんだよ、あたしは夏樹みたいな感じでやるから!」

夏樹(人の設定いつの間に見てたんだ…)

きらり「んー…じゃあ李衣菜ちゃんのを、もっともーっとかわいい感じにしちゃう?しちゃうー?」

奈緒「…よし、もっと過剰な感じでやろう」

きらり「おっけー☆」

夏樹「おいおい…あまりだりーをオモチャにするんじゃねーぞー?」

「「はーい」」

夏樹「適当な返事だなお前ら…」

445: 2014/06/23(月) 23:41:21.56 ID:Chlg+FKO0
そんな感じで夏樹も大体の設定を済ませたところで、李衣菜がハンマーのような武器を持ってLPと一緒に帰ってきた。

持ち手の形状はギターのネックような形になっている。そして頭部はギターの形状に近づけた結果なのか、まるで両刃の斧の幅を小さくして分厚くして鈍器にしたようだった。

李衣菜「ただいまぁー…あ、設定してくれたんだ?」

奈緒「そうそう!…ところでその武器はどういう武器なんだ?」

LP「急遽使う事にしたからまだ最終調整は終えていないんだが、元々李衣菜に使わせる予定だった武器だな。仮称は『D・クラッシャー』だ」

李衣菜「電気を纏わせやすくなってたり、持ち手の長さが調整できるようになっててるんだよ!使い心地は良いし、実戦でも問題ないと思う」

李衣菜が少し振って問題ない事をアピールする。夏樹はそれを見て問題ないと確信できた。

夏樹「そっか、それなら立ち回りとかも普段通りで問題なさそうだな。そうだ、だりーもさっさとデバイスの設定を変えて終わらせておけよ?」

李衣菜「え、なんで?」ポチッ

どんな風に設定されているのか見もしないで李衣菜はボタンを押した。

奈緒と同じように一秒ほどで設定通りの見た目に変わる。

446: 2014/06/23(月) 23:41:54.69 ID:Chlg+FKO0
頭にはヘッドドレス、黒いブーツに過剰なまでにリボンやフリフリのフリルがついたゴス口リ。

頭のボルトは見えないし、右目は縫い合わされていないし、体中にある縫合の跡も消えている。そして恰好がかわいかった。

突然の事に思わず体を見まわしてしまう。そして3人の表情から大体の事を察した。

李衣菜「…奈緒、きらり。これはどういうこと?」

奈緒「は…反撃?」

李衣菜「まぁ…確かに奈緒にきらりが設定したのを使う様に言ったのは私だけどさぁー…」

夏樹「あー…なんだ、似合ってるぞ、だりー」

李衣菜「か、可愛い格好だとは思うけど…ロックじゃないよね?カッコいい格好の方が私だって嬉しいと思うし…ロックじゃないし…」

LP「まぁロックかどうかは個人の主観じゃないか?というかそろそろ出動予定時間だ。すまないが李衣菜はそのままの格好で出動してくれ」

李衣菜「えっ」

447: 2014/06/23(月) 23:42:45.68 ID:Chlg+FKO0
LP「…D・クラッシャーの取り出しに手間取った俺の責任でもある、文句は好きなだけ言ってくれても構わない」

奈緒「り、李衣菜ゴメン…」

きらり「ごめんなさい…」

李衣菜「それじゃあ仕方ないですよ、諦めます。ハイ」

謝罪に李衣菜はため息を吐いてとりあえず納得した。ゴス口リとギターに似たハンマーという奇妙な組み合わせだ。

LP「すまない…。ああ、他の3人も起動してくれ」

夏樹「了解」ポチッ

奈緒「わかった!」ポチッ

きらり「はーい!」ポチッ

夏樹は黒いジャケットにサングラス。髪は降ろされ、腕や脚はもちろん普通の人間の物に擬態されている。

奈緒は黒いパーカーにメガネ。髪は纏めてポニーテールにしてある。異形も消え、ほぼ完全に人間に見えるだろう。

きらりは全力で小物がいっぱいのかわいい服装にしてあるが、色は合わせたのか黒っぽくして、髪形もおさげにしてある。

四人が並ぶと…黒、としか言いようがない印象になる。

448: 2014/06/23(月) 23:43:29.91 ID:Chlg+FKO0
LP「…黒の組織かお前らは」

奈緒「LPさんがそう言って突っ込んでくるとは思ってなかったよ」

夏樹「…なぁ、ちょっとだけ時間貰っていいか?数秒で済ませるからさ」

LP「…夏樹なら問題ないか。いいぞ」

許可が出た瞬間、夏樹は李衣菜のデバイスに触れ、簡単な追加を加えた。

李衣菜に映像がもう一度投影される。殆どは変わらなかったが確かに変わっている箇所があった。

李衣菜「あ…ヘッドドレスがヘッドホンになってる」

夏樹「やっぱり、それがあればだりーには何でも似合うよ。だからその恰好も気にすんなって!」

李衣菜「…うん。ありがとう、なつきち」

奈緒(仲良いなぁ…)

きらり(なかよしさんねぇ~)

449: 2014/06/23(月) 23:46:06.83 ID:Chlg+FKO0
LP「もう問題ないようだな。ではこれよりネバーディスペアという事は隠し、管理局の戦闘員として動いてもらう!」

LP「まずは既に連絡をしてあるアイドルヒーローたちと合流し、作戦などを合わせてくれ。敵はステルス機能を持った空中要塞をもっている。雨によってある程度の輪郭や場所はわかるが…逆に言えばそれだけだ」

LP「任務内容はもちろん、将軍の拘束及び無力化だ。また空中要塞の事は現場に一任するつもりだが、緊急事態があった場合は何をしても良い事にする」

LP「ああ、あとそのデバイスが破壊されればもちろん擬態は解ける。気を付けてくれ。身に着けていれば生体電流等で電池切れになることはない」

LP「以上だ、あとは任せたぞ…こちらからも情報が手に入り次第すぐに連絡をする。くれぐれも無茶はしないように」

「「「「了解!」」」」

黒色だらけのネバーディスペアが、雨の降る学園祭の建物の中に飛び出した。

夏樹「…拓海…いや、カミカゼが見破ってきそうだなぁ」

李衣菜「まぁ知り合いだしこの程度は見破れるでしょ」

奈緒「そうなったら空気を読んでもらうしかないか…」

きらり「だいじょーぶだいじょーぶ!きっとなんとかなるにぃ☆」

450: 2014/06/23(月) 23:47:27.10 ID:Chlg+FKO0
――ほぼ同時刻

『おかーさーん』『ままぁー』『ふぇぇ…』

白兎「…AMC、どうした。黒を探してるのか?」

『おばさーん』『そうだよー』『チャイナこわい』

白兎「おばっ…あぁん?」

『ひぃぃぃ!!』『だってママの姉妹だしぃー!!』『こわいこわいこわい…』

白兎「黙れ!お前らはどこから来て、黒に何を伝えたいんだ!!」

『裏山』『お空にメガネが』『山吹っ飛ばした』

白兎「…ああ、あのすごい衝撃の正体か。そして、この雨…ステルスでもばっちり位置がわかるな。…頃すか」

『メガネの気配ー』『えーでもママのところいこーよー』『またチャイナが出るぞー』『ひぃっ』『じゃ、じゃあいこー』

白兎「そーかそーか適当にやってろー」

451: 2014/06/23(月) 23:50:41.23 ID:Chlg+FKO0
白兎「…っ!!?」

AMCを適当に見送り、その後に光を暴走させようかと白兎が考えたその瞬間、懐かしく、そして恐ろしい者の気配を感じた。

『逃げろ』と『帰りたい』、真逆の事を本能が訴える。それを理性で無理やり抑えても、吐き気の様なものは止まらない。

奈緒だ。本来の居場所であり、帰るべきであろう場所。それがすぐ近くまで来ているのだ。

白兎は奈緒とそこまで触れ合う事も無かった。だからこそ、仁加や加蓮のように奈緒自身への耐性が無い。

白兎「ごほっごほっ…!!奈緒、来たのか…チッ、光の事は明日以降に見送りだ…!ムカつく、あの空でふんぞり返ってるんだろうなぁ犯人の野郎!!」

『どしたのー?』『わさわさー』

白兎「…AMC。黒は仁加の面倒見てるから今は近寄らない方がいいだろう。仲間、減ったんだろ?この辺りのカース仲間にしてこい」

『…そーだねー』『同志いっぱいにするー』『あっちいこー』 

白兎「…はぁ、今から何しようかね。ストレスでどうにかなりそうだ。…適当にボコるか。アタシのストレス発散のサンドバックになっておくれよ、雑魚共」

AMCに適当に手を振って、白兎は白い鳥に姿を変えてどこかへ飛び立った。

452: 2014/06/23(月) 23:51:39.45 ID:Chlg+FKO0
――さらにほぼ同時刻

夕美「信じられない、絶対に許さない…」

菜々「お、落ち着いてください!」

夕美「この星の大精霊ちゃんもきっと悲しんでいるよ!!山も怒ってる!!頃すだけで許されると思わないでよっ!」

久々に怒りを露骨なまでに表す夕美を、菜々はなんとか落ち着かせようとするが、下手すれば今すぐ飛び出してこの辺り一面を植物に変えてしまいそうだった。

既に映像は送られているのだが、このままの夕美を控室に入れても空気が悪くなるだけだ。菜々は必氏だった。

ふと、腰にしがみついていた菜々は夕美が涙を流していた事に気付いた。

夕美「…それに、私達のステージまで台無しにしたんだもん。ファンのみんな、喜んでくれると思ったのになぁ…」

菜々「…夕美ちゃん」

453: 2014/06/23(月) 23:52:25.76 ID:Chlg+FKO0
夕美「悲しいよ…楽しい事いっぱいした後のライブだもん、すごく楽しいんだろうなぁ…って思ってたから」

菜々「そう、ですよね…ナナも悲しいです」

夕美「…やっぱり、一人で怒りに任せて強行突破は駄目だよね、被害が大きくなる可能性が高すぎるもん」

しょんぼりしつつ、落ち着いた夕美は菜々の手を解いて手を自分の手とつなぎなおす。

夕美「新人さんや拓海ちゃん達と一緒に、あの吸血鬼を倒そう!そして罪を償わせないとっ!」

菜々(…落ち着いたんですよね?大丈夫ですよね!?)

菜々「あ、あの!?夕美ちゃん具体的にはどうやって償わせるんですかねぇ!?」

夕美「もちろん、ナイショだよっ!」

菜々(嫌な予感しかしません…しかし今はこの学園の危機ですし…うーん…)

夕美の影が修羅の表情をしていたように見えたのは気のせいだと、菜々は今からも疲れそうな頭にごまかしの言葉をかけ続けた。

454: 2014/06/23(月) 23:54:13.99 ID:Chlg+FKO0
・映像投射型擬態装置(ウサミン・変身デバイス)
ウサミン星の工作員がよく使っているらしいデバイス。
外見を自由に設定し、設定が完了したら決定ボタンを押すことで、立体映像が全身を覆うように投影される。
当然ながらインターフェース言語はウサミン星公用語なので、知らないとチンプンカンプンである。
立体映像は、頭から順にスーッと浸透するように投影される。展開完了までは1秒ほど。間違っても魔法少女の変身バンクみたいな変わり方はしないので悪しからず。
デバイス本体は生体バッテリーを使用しており、使用者の生体電気を利用して常に充電されている。
よって、使用者がデバイスを肌身離さず持っている限りバッテリー切れの心配はほぼない。
強い衝撃を受けるなどしてデバイスが破損、あるいは動作不良を起こした場合は強制解除される。
割と最近の技術らしく、菜々はどうやら別の手段で擬態しているらしい。
(説明文の殆どに雑談スレpart7のものをお借りしました)

・D・クラッシャー(ディスペア・クラッシャー)
李衣菜用に開発されていた鈍器系の武器。ギターとハンマーと斧を組み合わせたような特殊な形状をしている。
電気を纏わせたり、持ち手の長さを変えることが容易にできるので、戦略の幅が広がったと言える。音楽は演奏できない。

455: 2014/06/23(月) 23:58:06.84 ID:Chlg+FKO0
以上です
まだ他に動けるアイドルも居ますが、とりあえず確定している子達を動かしました感じ…かな?
名前だけ将軍、拓海、チャイナ、光、地球の大精霊をお借りしましたー

情報
・黒服のネバーディスペアが管理局の戦闘員という事とコードネームだけを名乗り、同盟などと共闘する模様
・奈緒が来て白兎のストレスがマッハ。誰かに適当にちょっかいをかけるかも
・激おこな夕美とちょっと胃が痛い菜々さんが控室に向かっています

456: 2014/06/24(火) 00:24:52.18 ID:YpJUWS7uO
kwsm「仲がいいのにそれがいずれ嫉妬によって崩壊する姿っていいと思わない?わかるわね?」

乙ー

奈緒ちゃん素直になろうよ!
白兎のストレスがヤバイなw誰が八つ当たりされるのやら…
そして、夕美ちゃんおこなの?コレは将軍……うん。生存率が0以下だな…



【次回に続く・・・】




引用: モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」 part10