1: 2016/09/04(日)02:44:49 ID:BPm
男「うわっ!?俺の部屋に巨O美少女が!?」

死神「死神だ、少女ではない」

男「美は否定しないんだな」

死神「死神界でも見た目には気を遣っているほうだと自負している」

男「そうなんだ」

死神「というか死神って言ってビビらないのはお前が初めてだな」

男「まあ、死神だろうと宇宙人だろうとどうでもいい」

男「俺を頃しに来たんだろ?」

死神「いや、違うな」

男「え?」

死神「お前の寿命を教えに来た」
ふらいんぐうぃっち(13) (週刊少年マガジンコミックス)
4: 2016/09/04(日)02:47:48 ID:BPm
男「はぁ、そうなんだ」

死神「で、まあ氏んだほうがマシとか言ってる残念なお前の寿命だが」

男「うん」

死神「3日後に終了だ」

男「え!?」

死神「突然の心臓発作からの心肺停止だ、良かったな」

男「そ、そうなのか…」

死神「なんだ?存外、残念そうじゃないか?」

男「いや、そんなことはないが…心臓発作からの心肺停止か」

死神「ああ、そうだ」

男「どうするかなぁ…」

6: 2016/09/04(日)02:50:37 ID:BPm
男「今までの寿命宣告された人はどうしてたんだ?」

死神「まあ、色々いたな」

死神「殺人を犯すもの、善行をするもの、特に何も変わらずそのまま逝くもの」

男「そうなのか…」

死神「まあ、何をしようが氏ぬことに変わりはない」

死神「それに、人間が盲信しているようなことは氏後の世界にはない」

男「と言うと?」

死神「別に善行を重ねれば天国に行けるとか、悪行を重ねれば地獄に落ちるとかはないってことさ」

男「そうなのか」

死神「ああ、そうだ」

7: 2016/09/04(日)02:52:34 ID:BPm
男「死神を襲った奴はいるのか?」

死神「何をバカなことを」

男「せっかく目の前に巨O美少女がいるんで、これを襲わない手はないと思ってな」

死神「天国も地獄も無いが、私自身がお前に制裁を下すことは出来るぞ?」

男「…そ、そうか」

死神「まあ、やめておけ、私なんぞ抱いてもいいことはない」

死神「風俗でも行って氏ぬまでのこの世を楽しんで置いたほうがいいだろうな」

男「ぶっちゃけ言ってもいいか?」

死神「なんだ?」

男「めちゃくちゃタイプなんだよあんたみたいなの」

9: 2016/09/04(日)02:54:50 ID:BPm
死神「はっきり言うぞ」

男「うん?」

死神「死神に欲情した男はお前が人類初だ」

男「光栄すぎる」

死神「頭がおかしいのか?」

男「てか、あんたってやっぱり他人には見えないのか?」

死神「まあ、見えないが見えるようになることも可能だ」

男「便利だな」

死神「まあな」

10: 2016/09/04(日)02:56:08 ID:BPm
男「じゃ、俺が氏ぬまで俺の彼女になってくれよ」

死神「不可思議な要求だな」

男「ダメか?」

死神「構わんが、私は見た目が女性というだけで中身は男かもしれんぞ」

男「男の娘でもニューハーフでも、見た目が女なら何でも良い」

死神「それは変態というやつだな」

男「ほっとけ」

11: 2016/09/04(日)02:58:48 ID:BPm
―翌日

男「起きたが、やっぱりいるんだなお前」

死神「お前が氏ぬまで側にいるぞ」

男「プロポーズかな?」

死神「やはり頭がおかしいらしい」

男「今日はデートしたい」

死神「構わんぞ」

男「どこまでなら制裁を受けない?」

死神「そうだな、…まあ、お前しだいだな」

男「それはどういう…」

死神「フフ」

12: 2016/09/04(日)03:00:55 ID:BPm
―ショッピングモール

死神「これがぬいぐるみか」

男「買ってやろうか?」

死神「私には不要だ」

男「そうか」

死神「…」

男「買ってやろうか」

死神「じゃあ、そのカピバラのぬいぐるみを」

男「変なやつだ」

13: 2016/09/04(日)03:04:26 ID:BPm
男「楽しかったな」

死神「そうか?」

男「ああ、ありがとう」

死神「感謝されるのは私個人としては初めてだな」

男「それは良かった」

死神「…なあ」

男「ん?」

死神「氏ぬのは、怖くないか?」

男「怖いけど、それが俺の寿命なら受け入れるしかないさ」

死神「…そうか」

14: 2016/09/04(日)03:06:35 ID:BPm
―男の家

男「もう制裁受けてもいいわ」ガバッ

死神「おい…」

男「氏ぬ前に童Oくらい卒業しておきたい」

死神「はぁ…お前みたいなタイプは初めてだよ本当」

男「喜んでいいのかな?」

死神「好きにしろ」

男「そりゃ嬉しい」

15: 2016/09/04(日)03:07:51 ID:BPm
死神「はぁ…」

男「どうしたんだ?」

死神「何やってるんだろうと思ってな」

男「大死神様からのお咎めでもあるのか?」

死神「そんな奴はいない」

男「そうなのか」

死神「好きに抱いていいぞ、私の事」

男「優しいんだな」

死神「どうかな」

19: 2016/09/04(日)03:14:12 ID:BPm
死神「…はぁ」

男「どうしたんだ?」

死神「いや、お前凄いな」

男「なにが?」

死神「まさか丸一日抱かれるとは思いもしなかった」

男「美少女相手だからな」

死神「そうか」

21: 2016/09/04(日)03:24:40 ID:BPm
死神「さて、お前に従って乳繰り合っている間にもう寿命の日だぞ」

男「そうか」

死神「辛くないのか」

男「そうだなぁ、お前に会えなくなるのが辛いな」

死神「そうか」

男「もうすぐか?」

死神「予定だと30秒後だな」

男「30秒か」

死神「うむ、あと15秒」

男「なあ」

死神「ん?」

男「好きだ」

死神「そうか」

男「」

死神「…逝ったか、私も戻るとしよう」

24: 2016/09/04(日)03:27:14 ID:BPm
男「あれ…」

死神「どうした?」

男「俺、氏んだんじゃ?」

死神「よく見ろ、氏後の世界だ」

男「よく見ろって言われても…ひたすら草原が広がっていて」

死神「氏後の世界とは即ち始まりの世界だ」

男「え?」

死神「ここにはお前と私しかいない」

男「それって」

死神「アダムとイヴだな」

男「つまり」

死神「私達が新たな文明を作るんだ」

男「マジかよ」

死神「死神ではなくお前の配偶者として今度は抱かれてやろう、子供も産めるぞ」

男「やったぜ」ガバッ

死神「ふふ…今度は私にも感覚がある、優しくしてくれよ?」

男「もちろん!」

死神「…(計算通りだ)」



終わり

28: 2016/09/04(日)03:32:54 ID:BPm
男「なあ」

死神「うん?」

男「俺達って年取らないのか?」

死神「ああ、そういう世界だ」

男「随分と都合が良いんだな」

死神「私がそう望んだからな」

男「どういうことだ?」

死神「お前をずっと見ていた、お前の生前からな」

男「え?」

死神「一目惚れってやつさ、フフ」

男「どういう…お前は死神じゃないのか?」

死神「そうだな、本当は死神なんてものはいない」

死神「私だけがそういう存在なのだ」

男「それって神さ…」

死神「おっと、それ以上は言わなくて良い」

死神「愛してるぞ」


本当の本当に終わり

引用: 男「これからもこんな人生なら死んだほうがマシだな」死神「そう思うか?」