637: 2012/10/23(火) 10:45:40.32 ID:N1TEniVL0




前回:P「夜の事務所に雪歩を閉じ込めてみよう」


 
伊織「……プロデューサーを閉じ込めるドッキリ?」

小鳥「ええ、ちょっとおどかそうと思うの。ただ私一人じゃいろいろ大変だから……」

伊織「なんでそんなバカなことにこの伊織ちゃんが付き合わなくちゃいけないのよ。亜美か真美にでも頼んだら?」

小鳥「おどかすのがあの子達じゃ、プロデューサーさんにもいたずらだってすぐバレてしまうもの。ここは演技力のある伊織ちゃんにぜひ……ね?」

伊織「ん……そ、そうね。それならこのスーパーアイドル伊織ちゃんに頼るしかないわよね」

小鳥「(ちょろいわ)」
第21話 まるで花が咲くように

639: 2012/10/23(火) 10:50:58.68 ID:N1TEniVL0
小鳥「――じゃあ、今夜プロデューサーさんが帰ってきたときに仕掛けるわよ!」

伊織「はいはい……今度何かおごりなさいよ小鳥。それじゃ仕事行ってくるわね」

小鳥「ええ、いってらっしゃ~い」バタン……



小鳥「というわけで」

P「ええ」スッ

小鳥「今回はなんちゃって逆ドッキリ!何も知らない伊織ちゃんを夜の事務所に閉じ込めちゃいます!」

P「ヒューっ!」

642: 2012/10/23(火) 10:56:23.79 ID:N1TEniVL0
小鳥「逆ドッキリとなるとまた格別ですね」

P「さっきは無関心を装ってましたけど、内心で『にひひっ♪アイツがどんな顔で驚くか楽しみね!』くらいには思ってるでしょうからね」

小鳥「ええ。そしてその無邪気な表情が、一瞬で恐怖に変わる……」

P小鳥「イーッ!!」



―夜・事務所―

伊織「――で、プロデューサーは?」

小鳥「もうすぐ営業から帰ってくるはずよ。伊織ちゃんは指定の場所で待機して頂戴!」

645: 2012/10/23(火) 11:03:00.35 ID:N1TEniVL0
伊織「まったく、変なことに付き合わされちゃったわ」

小鳥「まぁまぁ、後でオレンジジュースあげるから、ね?」

伊織「100%のだからね!」

prrrr……

小鳥「あら?プロデューサーさんから……もしもし?」

伊織「?」

小鳥「え?営業先に届け物?はい、すぐにですねわかりました」ピッ

649: 2012/10/23(火) 11:13:15.76 ID:N1TEniVL0
小鳥「ごめんね伊織ちゃん、プロデューサーさん事務所の近くにいるみたいで。ちょっと荷物を届けてくるわ」

伊織「そ、そう」

小鳥「すぐにプロデューサーさんつれて戻ってくるわね!あ、あと伊織ちゃんはいない設定だから鍵はかけておくわ!それじゃ!」

バタン……

伊織「……一人になっちゃったわ」

伊織「(ま、いっか……アイツがどんな顔で驚くか見ものよね!にひひっ……♪)」

652: 2012/10/23(火) 11:17:42.25 ID:N1TEniVL0
-別室-

P「――ハイ、というわけでまんまとだまされた伊織ですが」

小鳥「すごくワクワクした表情ですね」

P「デコがいつも以上に輝いてますね」

小鳥「しかしこのかわいい顔が恐怖にひきつると思うと」

P「罪悪感がありますね……だがそれが」

P小鳥「イーッ!!」

653: 2012/10/23(火) 11:23:09.80 ID:N1TEniVL0
チッ…チッ…パヤ…パヤ…

伊織「遅いわね……」

伊織「(まったく、伊織ちゃんをほったらかしにするなんて何考えてんのよあの鳥……プロデューサーも早く来なさいよね)」

伊織「……ん」ブルブル

伊織「ちょっとお手洗いに……」

ガチャガチャ

伊織「!? しまった、小鳥のやつ鍵かけていったんだわ!」

伊織「も~っ早く帰ってきてよ~……!」ブルブル

654: 2012/10/23(火) 11:28:25.30 ID:N1TEniVL0
-別室-

P「どうやら尿意を催したようですね……このままいくとまた失禁する可能性が」

小鳥「じゃあ鍵開けてあげますか?」

P「まさか!」

小鳥「ですよね!」

P小鳥「イーッ!!」



伊織「(ちょっと小鳥まだなのぉっ……?)」ブルブル

657: 2012/10/23(火) 11:33:27.45 ID:N1TEniVL0
――バツンッ!

伊織「きゃあっ!?」

伊織「な……ちょっと、停電!?やめてよこんなときに!」パチパチ

伊織「~~~っ!!もう我慢できないわ!小鳥に電話して……!」

prrrr……
『ただいま電話に出ることが……』

伊織「も~っ!!後でぜったい焼き鳥にしてやるんだからっ!!」ダンダン!

660: 2012/10/23(火) 11:44:01.65 ID:N1TEniVL0
――ャン

伊織「っ……!?な、なによ今の」

――イオリチャン……アソボ

伊織「ひっ!だ、誰よ!なんのいたずらよ!?」

イオリチャン アソボウヨ アソボウヨ

伊織「や、やめてよ!どうせ小鳥でしょ!?変な冗談やめなさいよっ!」

コッチニキテヨ アソボウヨ イッショニ

――カチャン!!

伊織「~~っ……!!」

661: 2012/10/23(火) 11:50:50.40 ID:N1TEniVL0
伊織「い、いや!こないでこないでっ!」ドタンバタン

ドウシテ アソンデ クレナイノ ネェ ドウシテ

伊織「や……やだぁああっ!」

ガチャガチャガチャガチャ!!!

伊織「誰か開けてよ!だれかぁーっ!!」ドンドン!

アソンデクレナイノ イオリチャン アソンデヨ

アソンデヨアソンデヨアソンデヨアソンデヨ
アソンデヨアソンデヨアソンデヨアソンデヨ
アソンデヨアソンデヨアソンデヨアソンデヨ

伊織「やめてぇ~っ!うっう、プロデューサー!プロデューサーっ!」ドンドンドンドン!

663: 2012/10/23(火) 11:57:38.42 ID:N1TEniVL0
――コツ……

伊織「(!ドアの窓に人が!)」

伊織「プ、プロデューサーっ!たすけてっ!たすけてぇっ!」ドンドン!



人影『……ドウシテ アソンデ クレナイノ?』



伊織「……えっ……」

ガチャガチャガチャ!!!

ドンドンドンドンドン!!
アソンデヨ イオリチャン
ドンドンドンドンドンドンドンドン!!!!!

『アソンデヨ!!アソンデヨオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!』

伊織「――ぁ……」ペタン

伊織「うぐ……ううううぅぅうぅ」

ジワアアァァァ……

666: 2012/10/23(火) 12:03:25.39 ID:N1TEniVL0
――パッ

ガチャ

P「な~んちゃって!逆ドッキリ大成功~!ははは、すまんないおr……」

伊織「」ビチョビチョ

P「(こ……これは聖なる海!)」

P「えっと……も、もう大丈夫だぞ伊織!さっきまでのは全部――」

ッバッチイイイイィィィン!!

P「ぐ……おぉ……」ビリビリ

671: 2012/10/23(火) 12:09:09.36 ID:N1TEniVL0
ドゴッ!バキッ! メギョッ! バコンッ! 
 ミシッ! ボギョッ! ドガンッ!!

P「(っむ、無言のマウントポジションからのご褒美連打っ……!!)」ボロ……

伊織「氏ね!氏ね氏ねアンタなんか氏んじゃえっ!!!!」

P「す、すまんかったいおr」
伊織「最低!!外道っ!!馬鹿っ!!変態っ!!メガネ変態っ!!!」

小鳥「(これは素晴らしいご褒美だわ)」ジィーッ

673: 2012/10/23(火) 12:10:48.30 ID:wxE+vO3tO
ありがとうございます!!

674: 2012/10/23(火) 12:14:13.09 ID:eJidkkmI0
我々の業界ではご褒美です

675: 2012/10/23(火) 12:16:32.25 ID:N1TEniVL0
伊織「わたしがっ!どれだけっ、こっこわかったとっ……うぅぅうぅ!」ボロボロ

P「くっ……い、伊織」

伊織「ううっ……もっとはやくきなさいよぉ~~!ほんとにこわかったんだからぁ~~っ!」ぽかぽか

P「あぁ、悪かったな……もう大丈夫だからな」ナデナデ

伊織「ぐす……ぜったいゆるさないんだからねっ」

P「まいったな、どうすれば許してくれる?」

伊織「……しばらく私の執事になって私を守りなさいっ!どんな時でも絶対そばにいなきゃだからねっ!」

P「ははは……わかった、伊織は俺が守るよ。安心してくれ。ごめんな?」

伊織「っ……この馬鹿変態!次やったら二度と許さないから!」

678: 2012/10/23(火) 12:25:08.58 ID:mCGd/op/0
小鳥は犠牲になったのだ、犠牲の犠牲にな

次回


引用: P「夜の事務所にアイドルを閉じ込めてみよう」