899: 2012/10/23(火) 20:38:29.60 ID:yWJznZmhP




前回:P「夜の事務所に美希を閉じ込めてみよう」


 
P「……それで?」

真美「だーかーらー! まだ亜美にしてないんでしょ?」

P「まあ、そうだが」

真美「だから真美にも手伝わせてって言ってるの!」

P「えー……」

真美「……あんなことしたのに」

P「はいわかりました。手伝ってくださいお願いします」

真美「えっへっへー! それでいいんだよー!」

P「小鳥さんはそれでいいんですか……って聞くまでもないような満面の笑みで」

真美「んっふっふ~みてろよ亜美~、真美の100倍いや1億倍は怖がらせてやるかんね~……」

P(なんか俺への恨みでとばっちりだな、すまない亜美)

P「それで、具体的にどうするんだ?」

真美「んっとね~……」

――
第21話 まるで花が咲くように

902: 2012/10/23(火) 20:45:05.30 ID:yWJznZmhP
亜美「おはおはー! ってあれ? まだ兄ちゃん来てないの?」

真美「あ、亜美おはー」

亜美「おはおはー、今日ミーティングがあるとかって来たんだけど」

真美「あーうん、でもなんか遅れてるんじゃない? 兄ちゃんノロマだし」

亜美「そーかもねー。全く、こんな夜遅くに二人だけにとかなってませんな!」

真美「それに変態だし……」

亜美「ん? なんか言った?」

真美「え? な、なんでもない! ……んーちょっと真美トイレ行ってくるね」

亜美「いってらー」

真美「……」



亜美「さてと、ゲームでもやって待ってますかー」

パチン

亜美「わっ! びっくりしたぁ……なんだ、停電かー」

亜美「ま、適当に待ってれば直るっしょー」

906: 2012/10/23(火) 20:48:54.41 ID:yWJznZmhP
ピコピコ
亜美「……」

亜美「……直らないし」

亜美「……あれ? っていうか、真美は? 確かにトイレに……って見えないし」

亜美「ゲームの電気じゃあんま変わんないし、なんかこの音が不気味っしょー……」

亜美「んっと、壁を伝って……えへへ、なんか探検してるみたいで面白いかも」

亜美「確かここが、トイレ、かな。真美~……あり?」

亜美「真美? 開けるよ? ……真美? いない……?」


キャアアアアアアアアアアアア

亜美「うわああああ!! っびっくりしたぁあ……な、なにさ……」

亜美「……」ドクンドクン

亜美「へ、変なことしてないで、ゲームしてよーっと」

亜美「……ふんふ~ん」

亜美「……」

亜美「……さっきの、ドアの方から聞こえたよね? もしかしたら真美が……」

916: 2012/10/23(火) 20:52:21.60 ID:yWJznZmhP
亜美「……怖いなぁ」

亜美「でも、真美がもし誘拐とかされてたら……」

亜美「っていうか、さっきの声がしたのに、真美がいないってがまずおかしいし……」

亜美「うぅ……兄ちゃん早くきてよぉ……」

ドンッ!!!


亜美「っ!」ビクッ

亜美「な、何……」

亜美「あ、あれじゃない? もしかしたら真美のイタズラ、とか?」

亜美「えへへ、当てちゃった? もうお見通しだよーん! ほら、早く出てきなよ!」


タスケテ……アミ

亜美「え……真美?」


アミ……アミ……

亜美「嘘、ま、まって……真美……? 真美、どこにいるの!!」

929: 2012/10/23(火) 20:56:26.77 ID:yWJznZmhP
アミ アミ アミ アミ アミ アミ アミ

亜美「やだ、真美! ねぇ返事してよ! 真美ぃ!!」

亜美「やだやだ……真美、お願いだから……」

「亜美……」

亜美「っ! ……真美?」

「ごめん、おそくなっちゃった」

亜美「も、もー! 遅いっしょ! でも、イタズラにしてはなかなかよかったと思うよん!」

「……イタズラ、だと思う?」

亜美「……真美?」

「……私は」

「 亜 美 だ よ 」

亜美「い、やあああああああ!!!!」ダダッ


亜美「や、やだぁ……やだよぉ……怖いよぉ、助けて、誰か!!!」ドンドン

ガチャガチャ

亜美「開かない! なんで……なんでよぉ!!」

934: 2012/10/23(火) 20:59:45.12 ID:yWJznZmhP
ピタッ

亜美「っ……」ドクン

ピタッピタッ

亜美「やだ……やだよ……」ストン

ピタピタピタッ

亜美「ね、真美なんでしょ……ねぇってば……」フルフル

……

亜美「……ま、み?」

亜美「……ねぇ、も、やめ」



ガシッ


亜美「っ~~!!!! 足!っああああ!!!!!離してやだやだ! 離してえええ!!!」

亜美「真美! 真美ぃ!!」


パッ

944: 2012/10/23(火) 21:03:44.24 ID:yWJznZmhP
真美「じゃーん! お望み通りの真美でした……ってあれ?」

亜美「……」

ジョワァアア……

亜美「……うっ、うっ……」

真美「あ、えっと……亜美、その……ごめ」

亜美「うわああああああああああん!!! 真美のバカあああああああ!!!」



亜美「ひっく……ぐすっ……」

真美「ごめんってば……」

P「その、なんだ……俺も悪かったと思ってる」

亜美「ひどいよ……あんなの……」

真美「ごめんね、亜美? 真美も怖かったからわかるもん」

亜美「……」

P「それにしても鏡やら……小道具まで使ってやっておいて……」

真美「そ、それはだって! やる方はそれなりに楽しいっていうか……でも、ちょっとやりすぎだったね……」

957: 2012/10/23(火) 21:07:56.27 ID:yWJznZmhP
亜美「ひっく……兄ちゃんも、共犯なの?」

P「え?あ、その……まあ、そうだ」

亜美「……さいてー」

P「……すまん」

真美「ううん、兄ちゃんは悪くないよ。これは真美がやりたいって言ったことだもん」

亜美「でも、兄ちゃん止めてくれなかったんでしょ! もう暗いところやだよぉ……」

真美「だからそれはごめんって言ってるじゃん!! 亜美だってイタズラならいつもやってるでしょ!」

P「だ、だからそれは俺も悪かったって……な?」

亜美「……真美はわかってない」

真美「な、何さ」

亜美「亜美、真美がいなくなったとき本当に怖かったもん……何もできなくて、それで……」

真美「あ……」

亜美「真美は、兄ちゃんにイタズラされただけっしょ? でも、亜美は真美にされたんだよ? ……すっごく怖かった」

真美「……ごめん」

968: 2012/10/23(火) 21:11:12.61 ID:yWJznZmhP
亜美「でも、真美が無事で、よかったって思ったもん! イタズラってわかってめっちゃむかついたけど、それより嬉しかったの!!」

真美「ぐすっ……うん…・…ごめん」

亜美「だから、だからもうこんなイタズラしないでよっ!!」

真美「亜美、うわあああああん亜美ごめんね!! ごめん、亜美!!!」

亜美「ひっく、亜美だって……ごめん、真美……」

P「……一見落着、ですかね? それじゃ失礼……」

真美「おっと、待ちなよ兄ちゃん」

亜美「……元はと言えば兄ちゃんが原因なんでしょ?」

P「……はてさてなんのことやら」

亜美「……やりますか、真美隊員」

真美「えぇ、もちろんですとも亜美隊員……かかれえ!!!」

P「わ、ちょ、うわあああ! 何をするやめっ! あはははは!!」

亜美「今日はぜーったいに許してあげないんだからね! ね、真美?」

真美「そうっしょー! ね、亜美!」

終わり

972: 2012/10/23(火) 21:12:27.02 ID:Zup7Zq/RI
乙よかった


引用: P「夜の事務所にアイドルを閉じ込めてみよう」