前回:【喫茶『アイドル』】グリーン・グラス同盟
256: 2014/03/04(火) 18:25:30.62 ID:H+0whEmk0

――Last person 『すべての人が夢見る偶像』

亜美「会場の兄ちゃぁぁぁぁぁん!」
ウォオオオオオオオ

北斗「会場のエンジェルちゃんたち!」
キャァアアアアアア

愛「今日は来てくれて、ありがとうございまーーーす!!!」
アイチャァァアアアアアン

麗華「さあ、それじゃあ早速行くわよ!」

美希「一曲目は……これ!」

「『IDOL M@STER』!!!」
ワァアアアアアアアアア!!!

~♪

P「……始まった」

三条馬「これが、ドームの熱気……凄い」

P「765プロでも初めてですよ、ドームライブは」

まなみ「ああ……愛ちゃん達があんな大きなステージで」

モバP「うちの凛たちは大丈夫かどうか……ちょっと楽屋見てきます!」バタバタドンガラガッシャーン

三条馬(あの人慌ただしいなあ)

まなみ「ところで……すいません」

P「はい、なんでしょう」

まなみ「セットリストのこの『Secret』って部分……リハーサルでも飛ばしてましたけど、一体なんなんですか?」

P「そこはですね、まあ、『Secret』の出演者からのサプライズですよ……ふふ」

まなみ「?」

三条馬「あ、一曲目が終わった。次は確かCGプロと765シアターの……」

茜「イェーイ! 盛り上がってる? 茜ちゃんだよー!」
アカネチャァァアアアアンンアカネチャンアカネチャンウワァアアアアアア

幸子「さあ、まだまだ始まったばかりですからね! どんどん盛り上げて下さい!」
ヒャッハァアアアアアア

まつり「『フェスタ・イルミネーション』! 行くのです!」
ワァアアアアアアアアア!!!

~♪
ぷちます!(12) (電撃コミックスEX)

257: 2014/03/04(火) 18:39:04.10 ID:H+0whEmk0
高木「うむ……この熱気、この輝き……感慨深いものがあるねえ」

黒井「竜宮小町、Jupiter、Venus、ディアリースターズ、魔王エンジェルでのオープニングか。掴みは良さそうだな」

高木「そりゃあ当然、うちの敏腕プロデューサーのアイデアだからねえ」

石川「最初はうちと大差ない大きさだったのに、今や100人規模の大所帯ですからね。そこまで事務所を大きくしたのは、彼の功績なんでしょう?」

黒井「フン、高木にはもったいない社員だな。引き抜いてやろうか」

高木「なんてことを言うんだ……」

黒井「冗談だ。だがまあ……プロデューサーとして、あんな若造に負けていられないからな」

高木「ふっふ、違いない。嬉しい事だよ……」

高木「こんな大きなステージで、私たちのプロデュースしたアイドルが輝く姿が見られるんだからね……」

石川「……?」

黒井「言っておくが、貴様の手柄ではなく私の力だからな?」

高木「なんだと? いやいや、私のカリスマ性がだね」

黒井「カリスマ? 笑わせる、彼女らをスカウトしたこの私の目がだな……」

石川「二人とも、関係者席とはいえライブ中ですから」

高木「……すまない」

黒井「……ところで、その彼女らはどこに居るのだ?」

高木「ああ、彼女たちなら今頃、楽屋に入った頃じゃないかな」



「まさかスキップバードの二人を乗せてこれを運転する時が来るとは思わなかったわー」

「そういうの良いから急いで! アンタが家から出てこないからこんな時間に!」

「いやいや、間に合うから大丈夫だってば」

「小鳥、私こいつと話すのヤだ……」

「こういう人だって割りきらないと……」

「……おっと、そろそろ着くわね。この辺に止めて、歩いて行きましょう」

「よし、急ぐわよ」

「ちょ、ちょっと二人共待って! ぐ、出れない……」

「はいはい、さっさと出る」

「……戦車ってレッカー移動されないの?」タッタッタ

「さあ? されたことないから分からないわ」タッタッタ

「そんな無茶な」タッタッタ

「やっぱ私こいつ苦手だわ」タッタッタ

258: 2014/03/04(火) 19:06:33.33 ID:H+0whEmk0
冬馬「届かないメッセージ」
涼「不可視なラビリンス」
真「心の安らぎ 導いてよ――」
 菊地真、秋月涼、天ヶ瀬冬馬
――『ボーイ・ミーツ・ガール』

あずさ「ココロ風に 閉ざされてく」
北斗「数えきれない涙と 言えない言葉抱きしめ」
楓「揺れる想い 惑わされて 君を探している ただ君に会いたい only you――」
 三浦あずさ、伊集院北斗、高垣楓
――『凍紅葉』

貴音「ウソでかくさなくちゃ 想いがバレちゃう……」
千早「大人びたフリをしたって 大人に通じないの?」
志保「振り向いて欲しくて 勇気を出しても――」
 如月千早、四条貴音、北沢志保
――『クレセント』

高木「普段通りの楽曲に加え、合同ライブならではのオリジナルユニットで空気を作る」

黒井「そして、このあと真打ちを登場させるということか」

高木「まあ、真打ちと思っているのは私たちだけだ。会場の殆どの客は彼女らのことはちょっと知ってるかどうかだ」

高木「だがそれでいい……彼女らはあの時もそうやって、完全なアウェーを自分色に染めていったのだからな」

黒井「…………」

絵里「kosmos,Cosmos 跳び出していく 冷たい宇宙の遥か」
エミリー「kosmos,Cosmos もう戻れない スピードを踏み込んで」
雪歩「ヒラリ フワリ 惑星と巡る極彩色 ハラリ――」
 萩原雪歩、水谷絵理、エミリー スチュアート
――『レOィリ・マ・フォルテ』

真美「キラメキラリ! ずっとチュッと!」
やよい「ちゅちゅん!」
愛「地球で 輝く光」
環「ぴかりん!」
翔太「キラメキラリ! もっとMOREっと!」
真美「もあっと!」
やよい「私を私と呼びたい!」
 高槻やよい、双海真美、日高愛、御手洗翔太、大神環
――『ぱわふる・わんだふる』

麗華「どこまで 堕ちる 堕ちる このまま」
伊織「ふたりで いける いける 高みへ」
春香「どれだけ 燃える 燃える 一途に」
麗華「求めて」
伊織「翔べる」
春香「翔べる どこまで!」
 天海春香、水瀬伊織、東豪寺麗華
――『ジ・エンプレス』

ワァアアアアアアアアア!!!
フンデハルカサマ! イヤイヤレイカサマ! イオリン!

春香(次はMC……でも、その後って確か、『Secret』って……一体誰が?)



「じゃあ藪下さん、ここで」

「ええ、良い舞台を見せてよね? 期待してるから。舞台袖からじっと見てやるわ」

「ふふ、行ってきます」

「……頑張って、美心」

259: 2014/03/04(火) 19:37:30.92 ID:H+0whEmk0
真「セットリスト、このMCの次『Secret』ってなってるけど……」

絵理「誰も何をするか知らない……?」

真「ちょっとプロデューサー……って居ない!」

「はいはい、静かに」

絵理「!? この声……」

「次の次が私の番ね……全く、天下の舞ちゃんが二番手とは」

愛「ママ!?」

真美「げげーっ! オーガだよ、オーガ!」

舞「げげーっ、とは何よ。私だって出演者なんだから」

愛「ってことは、この『Secret』ってママの歌なの?」

舞「いいや、私は二番目。一番目は……そろそろ始まるから、そっちを見てもらった方が良いかな」



春香(確か、プロデューサーさんの指示では……)チラッ

伊織(そろそろ客をモニターの方に誘導するのよね)チラッ

麗華「……さて、ところで今日はなんかサプライズがあるらしいわよ。モニターに注目!」

ナンダナンダ ザワザワ

麗華(私だってわからないわよ、何が起きるのかなんて……)

モニター『』ブオォン

律子『はいはーい! りっちゃんですよー!』

春香「へっ!?」

伊織「なぁ!?」

律子『春香たち、交代よ。ここからは……』

店主「私たちの!」

美心「ステージです!」

麗華「美心!?」

春香「それに、マスターも!?」

伊織「とりあえず戻るわよ、舞台袖から見ましょう」ボソボソ

タッタッタッタッ

律子「驚きました? ふふ、今日は事務所の壁を越えたオリジナルユニットが沢山居ますからね!」

律子「ここらで、世代を越えたオリジナルユニット、なんてどうでしょう!」

美心「佐野美心です。はじめまして、もしくは、お久しぶりです!」

店主「あー、私のこと知ってる人居るかな? スキップバードのダンサブルな方、五条歩美よ! よっろしくー!」

律子「まずは聴いて下さい、私たち『グリーン・グラス』で、『livE』」

ォォオオオオオ!

260: 2014/03/04(火) 19:50:25.51 ID:H+0whEmk0
やよい「ま、マスターがステージに居ますよ!」

千早「そういえば、マスターの名前って初めて聞いたかもしれないわね……」

麗華「ていうか、なんで美心まで……全然知らなかった」

ともみ「アイドルマスターGPからずっと関わりがなかったのに、まさかこんな所で再会するなんてね……」

P「…………」

伊織「あ、ちょっとプロデューサー! これどういうことよ、私聞いてないわよ!」

P「ああ、言ってないからな。出演してもらう時に向こうから出された条件だったし」

伊織「条件?」

P「苦労したんだぞ? 出演交渉するの……」

――――――――――――
――――――
―――

店主「合同大規模ライブ……それに出演?」

P「はい、音無さんには既に話を通していて、歩美さんに最終的な判断は任せると」

店主「こんだけ大規模なライブなら、私たち必要ないんじゃあ……」

P(社長の希望だからなあ……)

店主「でもまあ、出演すること自体は実際構わないわ」

P「! 本当ですか?」

店主「私だって元アイドル、ドームライブは憧れだもの……だけど問題がいくつかある」

店主「ブランクが大きいから練習期間は長いほうがいいけど、十分な練習をするためにはしばらく店を閉めないといけない」

P「うっ……」

店主「それに見合うだけの待遇じゃないと」

店主(ここまでふっかけたら帰るかな……もうひと押ししておくか)

店主「まず、日高舞と佐野美心も呼ぶこと」

P「と、時のアイドル神を二人も!」

店主「あと、私たちの出演をほかのアイドルの子に極力知らせないこと」

P「完全サプライズですか……」

店主「またオリジナルユニット組むんでしょ? じゃあ、私はりっちゃんとユニット組みたいかな」

店主(……このくらいで十分よね? 流石に引き下がるはず――)

P「分かりました、社長と相談してみます」

店主「えっ」

P「失礼。もしもし、社長ですか、Pです。はい、かくかくしかじかこういう訳でして……あ、そうですか、分かりました」ピッ

P「是非、その通りにするそうです」

店主「……馬鹿な」

―――
――――――
――――――――――――

伊織「アンタ全然苦労してないじゃないの!」ゲシッ

P「いてぇ!」

261: 2014/03/04(火) 20:10:43.41 ID:H+0whEmk0
店主「livE 生きていたい 願いが叶うまで」
美心「壊れても 汚れても 生まれ変わっても信じて」
律子「livE 叶えたい どんな手でもいいの」
美心「何故…私は生まれたんだろう…」
店主「何の意味があるんだろう…」
律子「探してる……」

……ォ、ウゥォォオオオオオオオオオオオオ!!!

店主(きっつ……レッスン不足とか、長いブランクとか、そういうのじゃない。……会場の空気、重み、直に伝わってくる)

店主(でも、ステージに立った以上、全力で走り切る……!)

美心(これで私たちは一旦退場……)

律子(歩美さん、次も頑張ってください!)

~♪

店主(MCも入れず次の曲か……アラサーにはとんだ重労働ね)

店主「でも、楽しいっ……!」

バァンッ

舞「空になりたい 自由な空へ」

小鳥「翼なくて翔べるから 素敵ね」

店主「空になりたい 好きな空へ」

小鳥「雲で夢描けるから!」



石川「高木社長、日高舞をどうやって引きずりだしたんですか? そう簡単に出せるとは思えませんけど」

黒井「くっくっく、愚問だなあ」

高木「スキップバードの名を出したら即決だったよ……全く、とんでもない相手にライバル視されてたようだねえ、うちのアイドルは」

黒井「ボーカルに長け感情豊かな歌唱表現の音無小鳥、ダンサブルながら相方の持ち味を邪魔しない謙虚さを持ち合わせた五条歩美」

黒井「私のプロデュースしたアイドルで最高のアイドルだ」



小鳥「春は花をいっぱい咲かせよう!」
店主「夏は光いっぱい輝こう!」
小鳥「奇跡じゃなくて」
店主「運じゃなくて」
舞「自分をもっと信じるの」
小鳥「秋は夜を目一杯乗り越え!」
舞「冬は雪を目一杯抱きしめ!」
小鳥「笑っていいよ」
舞「泣いていいよ」
店主「だって巡ってまた春は来るから」
三人「「「繋ぐレインボー!」」」

262: 2014/03/04(火) 20:27:32.91 ID:H+0whEmk0

小鳥「どうもこんにちは、皆さん。いつもは765プロの事務員として自己紹介をさせてもらいますが、今日だけは」

小鳥「元アイドル、スキップバードの音無小鳥です!」
ワァアアアアアアアアア!! ピヨチャァァァン!

舞「ちょっとちょっとー、私だって居るわよ? 永遠にみんなのアイドル、日高舞でーっす!」
マイサン!? マイサンナンデ!?

店主「一度は引退した私たち、知ってる人は少ないだろうけど……」

小鳥「今、私たちの歌は届きましたかー!」

トドイタヨー!

舞「さて、舞ちゃんが会場飲み込んじゃって悪いけど、私の娘もついでによろしくねー!」

店主「ついでって……」
ドッ

小鳥「それでは引き続き、『BRILL@RE ETERNO』をお楽しみ下さい! 次はトライアドプリムスで――」



黒井「……誰かこいつをどうにかしてくれないか」

石川「私にはどうしようも……」

高木「うぅおぉぉん……あの二人が、あの二人がこんな大きな会場で、あんな、あんな、うぉぉぉぉぉん」

黒井「男の涙ほどみっともないものはないな。この有り様では、折角の晴れ姿をきちんと見れなかったんじゃないのか?」

高木「いや、そこはしっかり見た」シレッ

黒井「ウィ、そ、そうか……」

高木「……やはり、彼女たちもアイドルなんだねえ……いつまでも輝いているよ」

黒井「そうだな……」

石川「ふふ、でも感傷に浸っている場合ではないじゃなくって?」

高木「その通り、まだライブは終わっていないからね……!」



響「ごーごーれっつごー! あだると!」
このみ「あはん!」
響「ごーごーれっつごー! あだると!」
早苗「うふん!」
 我那覇響、片桐早苗、馬場このみ
――『ジャック・ツリー』

亜美「ミラクル! スタ→トスタ→!」スタートスター
りん「スタ→とスタ→!」
ロコ「ハッピーになるの 絶対」
杏「ピースなレースのパズル」
きらりん「流れ星は メリーゴーランド☆」
 双海亜美、朝比奈りん、双葉杏、諸星きらり、ロコ
――『ポップエンジェルス』

―――
――――――
――――――――――――

263: 2014/03/04(火) 20:37:08.01 ID:H+0whEmk0
アンコール! アンコール!

真美「んっふっふ~、まだまだ兄ちゃん姉ちゃんたちは満足してないみたいだよ?」

冬馬「なら、アンコールに答えて!」

美希「もう一曲行くの!」

茜「みんなのファンも、茜ちゃんの魅力で茜ちゃんのファンにしちゃうからね!」

蘭子「何を申すか、剣を向ければ自らも斬られるのが世の摂理(訳:じゃあ、それを上回って私がファンにしちゃいますよ?)」

麗華「まあ、なんだって良いわ。ファンを待たせてられないでしょう?」

涼「じゃあ、行こう。アンコールが鳴り止む前に」

店主「ええ……行きましょう!」

ワァアアアアアアアアア!!!

小鳥「アンコールありがとうございます! じゃあ、一曲だけ!」

春香「私たち皆で……『M@STERPIECE』!!!」

ウォオオオオオオオ…………

―――
――――――
――――――――――――

264: 2014/03/04(火) 20:49:52.29 ID:H+0whEmk0
店主「……で、説明願おうか黒井さん?」

黒井「う、ウィ? なんのことかね……?」

楓「このアワビ美味しい……あわ、びっくり。なんちゃって」

千早「ぐふっwwwww」

愛「うわ、千早さんが大変です!!!」

美希「愛、大丈夫なの、ちょっとうるさいの」パクモグ

エミリー「これがおにぎり……! んー、止まりません!」パクモグ

北斗「お、おにぎりの山がみるみるうちに消えてくようだ……って、うわぁ!?」

菜々「空のグラスなんか持っててもしょうがないじゃないですかあ、お酌ですよお酌ぅ。あ、早苗さんもどうですか?」

早苗「間に合ってうわよ! ……ヒック」

環「うぎゃー! たまきはだき枕じゃないぞー!」

麗華「ぁあー! それ私の肉!」

雪歩「焼き肉の世界は弱肉強食……油断は命取りですぅ」

あずさ「あらぁ? おかしいわ、亜美ちゃんが四人いるわねえ」

真美「真美だよ、しかも一人だよ」

律子「こらぁー! 店の中で走り回るなー!」

亜美「うあうあー! 鬼軍曹が怒った!」

杏「助かった……危うく私のうさぎが引きちぎられるところだ……って!?」

きらり「杏ちゃんここに居たのかにぃ? 一緒に向こうでおゆはん食べよ! うきゃー☆」

店主「なんで私の店で打ち上げやろうとしたのよ! 誰かホットプレート持ち込んでるし!」

黒井「違う! 私は単純に一人で来ようと……」

店主「じゃあ誰が……」

高木「おお、盛り上がってるかね!」

店主「……あっちか」

黒井「私は無実だ」

高木「おお、五条くん。盛況なようだね、どうだい、賑やかだろう。ハッハッハ」

小鳥「社長……」

店主「……みんなー! 今日食べたものは高木社長が全部支払ってくれるらしいから好きなだけ頼んでね、なんでも作るわよー」

高木「えっ」

265: 2014/03/04(火) 20:59:47.01 ID:H+0whEmk0
ザワザワ ガヤガヤ

店主「……ふぅ」

黒井「む、料理の方は落ち着いたのか?」

店主「美奈子ちゃんとか響ちゃんとか冬馬くんとか、何人か手伝ってくれたからね。無駄に広い厨房で助かったわ」

黒井「元々私は静かに君と話すつもりだったのだがな」

店主「あら嬉しい、随分キザなセリフに聞こえるけど」

黒井「そういうつもりではないんだがな……まあいい」

黒井「どうだった、こんな形だが、念願のドームライブを成功させた気分は」

店主「……正直、全然実感がわかないわ。規模が多すぎて、逆にね」

黒井「くっく、そうか」

店主「ただまあ、一言言うなら……」

店主「楽しかった」

黒井「……そうか」

店主「まあ、もう一回って言われたらちょっときついけどね。もうヘトヘトよ」

黒井「休業期間は明日までだろう? 明日はしっかり休むといい、これが原因で体を壊されても後味が悪いのでな」

店主「心配?」

黒井「バカを言うな」

小鳥「歩美ー! なんか! なんか小梅ちゃんが言ってる!」

小梅「……賑やかだったから、釣られて来たみたい……」

紗代子「何が見えてるんですか……?」

店主「え、またぁ!? た、貴音ちゃん! どうにかして~」バタバタ

黒井「…………」ズズ

黒井「……ここは、喫茶『IDLE』。のはずだが、どうにも客も店主も仕事熱心で看板に偽りありだな」

黒井「まあ、だからこそこれだけのアイドルが信頼するに値するのだろうが」

黒井「……コーヒーが美味い。淹れてる人間が良いからだろうな」

 Fin.

267: 2014/03/04(火) 21:40:55.93 ID:H+0whEmk0
終わってしまいました。終わらせてしまいました。
最終話は、書きながら「もしかしなくてもこれ読者置いてきぼりじゃね」とか思ったのですが、行くとこまで行ってしまっていたので貫きました。


読んでくださった皆様、有難う御座いました。

275: 2014/03/05(水) 02:00:54.36 ID:jvOlZZlu0

引用: 「アイドルの集う喫茶『アイドル』」