297: 2017/10/04(水) 19:51:17.66 ID:F2x1bood0

初めまして。○○大学の文学部に所属している鷺沢文香といいます。趣味は読書です。昔から本を読むのが好きだったので文学部を志望しました。

最近、同じ学部の方に勧められて自分でも物語を綴ることを始めてみました。彼女曰く「自分だけの物語を書いてみるのは楽しいよ。体験談なんか入れてみると感情移入がしやすいから筆も進むしね♪」とのことでした。


アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場(3) (電撃コミックスEX)
298: 2017/10/04(水) 19:51:52.49 ID:F2x1bood0
「君、アイドルとか興味ない?」

眼鏡を掛けた明るいスーツの男性は私、鶯琴香の手を握りながら興奮気味に尋ねてきた。

「あの…ええと…」

答えあぐねている私に男性は続ける。

「大丈夫!大丈夫!見学してからでいいからさ!連絡先を渡しておくからいつでも連絡してきてよ!じゃあね!」

男性はアイドルのプロデューサーらしく所属事務所はCGプロダクション。CGプロダクションといえば人気アイドルを何人も輩出している大手で芸能界に疎い私でも知っている。

299: 2017/10/04(水) 19:52:32.30 ID:F2x1bood0






今日はここまでにしておきましょう。明日もう一度見直してみて不要な部分を無くせば読めるものにはなると思います。いつか『私』の物語を読んでくれる人もいるのでしょうか。その日が来るかは分かりませんが。

「まさか来てくれるとは思わなかったよー!! 嬉しいなぁ。ささ!座って、座って!京子ー!お茶を入れてもらっていいか?それに摘める位のお菓子も!」

名刺に書いてあったCGプロダクションを訪れるとそこには何人もアイドルが雑談をしたり、テレビを見たり、電話をしたりとそれぞれが楽しそうに過ごしていた。

「あの…それでアイドルのことなんですけど…お誘いお受けしようと思います。ご迷惑をおかけするかもしれませんがよろしくお願いしますね。プロデューサーさん」

「本当にかい?やった!今日はパーティーだ!ヒャッホウ!」

プロデューサーさんは嬉しそうに跳ねながら手を叩き、アイドルはその様子を見て茶化し、それにプロデューサーさんが「なんだよ!!」と突っ込んだりとプロダクション内の雰囲気は明るいものだった。

300: 2017/10/04(水) 19:53:16.33 ID:F2x1bood0
『私』もこのプロダクションの一員でいることができるんでしょうか?少し不安です。

301: 2017/10/04(水) 19:54:02.58 ID:F2x1bood0





「プロデューサーさん…引っ込み思案で何事にも怯えていた私をここまで引っ張ってきてくれたのは貴方です。月が綺麗ですね」

月が照らすのは私達2人だけ。ライトも無い丘の上で『私』はプロデューサーさんに自らの思いを告げる。

「ごめん、君の好意は受け取れない。俺は好きな人がいるんだ。だから…ごめん」

いつも戯けているプロデューサーさんは真面目な表情で『私』見つめる。その眼は『私』ではなく他の子を見ているのだろう。

302: 2017/10/04(水) 19:54:46.86 ID:F2x1bood0
悲しい。悲しい。悲しい。悲しい。悲しい。悲しい。悲しい。悲しい。悲しい。悲しい。悲しい。悲しい。悲しい。悲しい。悲しい。悲しい。悲しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。クヤシイ。クヤシイ。クヤシイ。クヤシイ。クヤシイ。クヤシイ。クヤシイ。クヤシイ。許さない。許さない。許さない。許さない。許さない。許さない。許さない。許さない。許さない。

ダカラ

303: 2017/10/04(水) 19:55:41.98 ID:F2x1bood0
「私こそゴメンナサイ。でもずぅっと一緒、ですよ?」

プロデューサーさんの首筋に2つの牙を持った電気を帯びているスタンガンを当てる。首筋に当たるとそれはパチリと強く光りプロデューサーさんの意識を刈り取った。

304: 2017/10/04(水) 19:56:19.20 ID:F2x1bood0




「おい、文香!これは何のつもりだ!離せ!この!くそッ!」

檻に必氏に掴みかかって『私』に吠えるプロデューサーさん。ああ、なんて可愛らしいのだろう。今は彼の眼は『私』を見ていないが何れはきっと『私』のことしか考えられなくなるだろう。ライターで錐の先端を炙りながら考えていた。

305: 2017/10/04(水) 19:56:47.45 ID:F2x1bood0
「ああ、文香!文香ぁ!どこに行っていたんだ!寂しかったよぉ…なんで2週間も会ってくれなかったんだ…暗いし寂しいし氏にそうだったよ」

ぽっかりと空いた眼孔が『私』を見つめる。これが欲しかった。プロデューサーさんの眼の入った瓶を撫でる。食べてしまいたいほど可愛らしい。

「大丈夫ですよ、プロデューサーさん。『私』だけが貴方のアイドルなんですから。だから貴方も『私』だけをミテクダサイネ?」

『私』だけの物語(プロデューサーさん)。読んでくれる人は1人だけ。作者と読者だけでいい。その関係が続く限り2人の世界は永遠なのだから。

306: 2017/10/04(水) 19:57:17.05 ID:F2x1bood0
これにて投下は終わりです。ここまで読んでいただきありがとうございました


引用: 【モバマスSS】世にも奇妙なシンデレラ