366:◆UoIACtoViU/N   2018/08/27(月) 19:55:22.64 ID:aYy7uIBZ0

【バンドリ】香澄「綺羅綺羅怒気怒気する!」【前編】


羽丘 一年教室

ひまり「あーーーん」パク

巴「ひまり、よく食べるな」

ひまり「だって、昼間また喧嘩挑まれたんだよ? そりゃ、お腹も減るよ」

モカ「また太るよ~」

ひまり「ちゃんと運動してるからいいの!」



蘭「....お待たせ」ガラガラ

つぐみ「あ、蘭ちゃん」

巴「おー、こっち、こっち」

モカ「ごめんね、先に食べてて~」

蘭「別にいいよ」

ひまり「聞いてよ、蘭! モカがまた....」
バンドリ! ガールズバンドパーティ! イベントダイアリー 連載版:1 (ブシロードコミックス)
367: 2018/08/28(火) 01:03:58.25 ID:NStLzDZl0


つぐみ「それで? 蘭ちゃん、なにか言いたいことがあるって言ってたけど」

蘭「この前の大掃除の日、『星のカリスマ』に会った」

ひまり「ええ!?」

巴「まてまて、どういうことだ?」

蘭「よくわかんないけど、先輩と喧嘩してた」

つぐみ「羽丘に来てたってこと?」

蘭「そうなるね」

モカ「一人?」

蘭「いや、三人くらいで」

ひまり「なにしたかったんだろ?」

蘭「さあね」

巴「んで? やりあったのか?」

蘭「先輩とやってボロボロだったからやめた」

モカ「蘭は優しいね~」

368: 2018/08/28(火) 01:15:04.02 ID:NStLzDZl0
蘭「そんなんじゃないし」

ひまり「けど、これでつぐが言ってたことは本当だってわかったね」

つぐみ「ひまりちゃん、信じてなかったんだね」

巴「すまん。アタシも半信半疑だった」

モカ「モカちゃんも」

蘭「けどいることがわかった。なら」

巴「お、もしかして」

つぐみ「やりに行くの?}

蘭「当然。どっちが強いかはっきりさせる」

ひまり「けど、いいのかな? 花咲川との喧嘩まであと一ヶ月もないんだし、もう少し待てば?」

蘭「都合よくやりあえるかわからないでしょ?」

つぐみ「まあ、そうだね」

モカ「たしかに~」

369: 2018/08/28(火) 01:27:44.59 ID:NStLzDZl0
巴「けどよ、どうするんだ? まさか五人で花咲川に行って『星のカリスマ! 出てこーい!』なんて言うつもりか?」

蘭「....どうしよ」

ひまり「ノープラン、なんだね」

モカ「流石、蘭」

蘭「う、うるさい///」

つぐみ「そういえば、私も色々調べたんだけど」

ひまり「ん?」

つぐみ「なんでも、あの『発酵少女』と一緒につるんでるとか」

巴「沙綾と?」

ひまり「ってことは、チスパに入ったの?」

蘭「まさか。そもそもその『発酵少女』も今はチスパかどうか怪しいし」

モカ「けどこれで」

巴「とりあえずの動きは決まったな」

370: 2018/08/28(火) 01:57:49.19 ID:NStLzDZl0

高等部 教室


あこ「あ! リサ姉、友希那さん!」テクテク

リサ「やっほー、ごめんね。こっちまで来てもらって」

あこ「いえいえ、お姉ちゃんにも会えますし!」

友希那「けど、大変でしょ? いつも言ってるけど無理に来なくてもいいのよ?」

あこ「来ますよ! お昼はできるだけロゼリアで一緒食べるようにしてるじゃないですか!」

リサ「あこ....そうだね。さあ、食べよっか」

友希那「ええ」

371: 2018/08/28(火) 02:07:50.30 ID:NStLzDZl0
あこ「そこでですね! あこがこう、バーン!って!」

リサ「すごいじゃん、あこ」

あこ「ええ! もう中学では敵なし、です!」

友希那「ふふ、流石ね」

あこ「えへへ」

リサ「あ、そういえば」

友希那「どうしたの?」

リサ「いやー、うん、ま、いっか」

あこ「?」

リサ「この前大掃除、あったでしょ?」

友希那「ええ。それで?」

リサ「その時花咲川の一年生が三人くらいなぜかうちの二年生と喧嘩してたんだよね」

あこ「ええ!? それで!?」

リサ「まあ、掃除仲だったし、無理やり終わらせたんだけど」

友希那「引き分けだった、ってこと?」

リサ「あの時はね。あのまま続けたら多分勝ってた、と思うけど」

あこ「そうなんですね」

372: 2018/08/28(火) 02:21:48.73 ID:NStLzDZl0
友希那「それで? それだけかしら?」

リサ「いや、その子達がね。紗夜と、面識があったらしくて」

あこ「!! ほんと!?」

友希那「.....そう」

リサ「あっちで燐子と仲良くやってるって」

あこ「りんりんと! よかったー!」

友希那「.....」パクパク

リサ「....」チラ

あこ「実はりんりんとはちょくちょく連絡をとってるんですよ!」

リサ「そっか、いいことだね。うん」

友希那「.....ごちそうさま」ガタ

あこ「あっ....」

友希那「....二人には、言っておくわね」

リサ、あこ「「?」」




友希那「花咲川と勝負の前に、三年のトップの倒し、私がこの学校のトップになるわ」

373: 2018/08/28(火) 02:25:52.22 ID:NStLzDZl0
花咲川 二年教室


香澄「....」キョロキョロ



燐子「と、戸山、さん。どうした、の?」


香澄「!! 燐子先輩! よかったです。探してたんですよ」

燐子「私、を?」

香澄「あ、いや、二年生で私が知ってる人を、なんですけど」

燐子「そっか、そ、それで?」

香澄「実は聞きたいことがあって」

374: 2018/08/28(火) 02:43:01.55 ID:NStLzDZl0
彩「おまたせ!」

千聖「どうしたのかしら? 聞きたいことって?」

紗夜「白金さん、この集まりはいったい?」

燐子「な、なんでも戸山さんが皆さんに聞きたいことがあって」

香澄(正直、紗夜先輩を連れてきてくれたのは予想外だけど)

香澄「あの、急にすみません。実は紗夜先輩がグリグリさんと喧嘩してた時、羽丘に行ってて、そこで....」




彩「うーん、その人たちはわからない、かな。千聖ちゃんは?」

千聖「.....」

燐子(今井さん...)

紗夜「....戸山さん、まず」

香澄「は、はい」

紗夜「そのような軽はずみな行動は今後控えてください。いいですね?」

香澄「わ、わかりました!」

紗夜「そしてその人たちのことですが、気にしなくても大丈夫です」

香澄「え?」

375: 2018/08/28(火) 02:53:36.09 ID:NStLzDZl0
紗夜「私がケリをつけるからです」

香澄「は、はあ」

千聖「そうね。だから、香澄ちゃんは気にしなくてもいいわ」

彩「おお。カッコイイね。千聖ちゃん」

香澄「そう、ですか」

香澄(ワケあり。二年生同士で決着をつける、ってことかな)


紗夜「戸山さんたちは一年生の相手をすることになると思います。そちらに集中してください」

香澄「わかりました」

彩「それにしても相手のことを知りたい、なんて。香澄ちゃんやる気まんまんだね!」

香澄「え? それは勝負は負けたくないですし...」

香澄(あれ? 確かに。なんでこんなにやる気なんだろ)

376: 2018/08/28(火) 03:03:26.85 ID:NStLzDZl0
彩「私は他校とはあまり喧嘩はしたくないんだけどね」

紗夜「それで、ほかに何か?」

香澄「いえ、他には」

紗夜「なら失礼しますね」スタスタ

燐子「あ、紗夜さん。わ、私も失礼します!」タッタ

千聖「私も失礼するわね」クル

彩「私も。じゃあね! 香澄ちゃん!」

香澄「はい。ありがとうございました」ペコ



紗夜「....」

燐子「氷川さん、今日もいいですか?」

紗夜「え? ああ、勿論です」

燐子「あ、ありがとう、ございます」

紗夜「ですが、その」

燐子「?」

紗夜「いいのですか? はっきり言って白金さんにあっている、とは言えないのですが」

燐子「それでも、もう、私だけ見てる、というのは嫌なんです」

紗夜「....わかりました。では頑張りましょう」

燐子「は、はい!」

377: 2018/08/28(火) 03:07:46.98 ID:NStLzDZl0
彩「はー、今年もし仕事が被らなかったら千聖ちゃんはやっぱり参加するの?」

千聖「....」

彩「千里ちゃん?」

千聖「え、ええ。それでなんだったかしら?」

彩「もう! 聞いててよ~。喧嘩、参加できたらするの?」

千聖「なるべくしたくないわね。お仕事入れようかしら」

彩「うっ! 羨ましい」

千聖「なんて、ね」

千聖(薫....)

378: 2018/08/28(火) 03:12:56.70 ID:NStLzDZl0

有咲 家

有咲「そっか、はぐらかされたか」

香澄「まあね。深くも追求しなかったよ」

有咲「いんじゃね? 先輩たちがやるって言うんだから」

香澄「まーね」

有咲「なあ、それより、なんでうちに集まってんだ?」


イヴ「す、すごいです! これは、兜!」キラキラ

こころ「これもすごいわ!」

花音「こ、こころちゃん! あまり勝手に漁らない方が...」



沙綾「はっ!」ビュ!

夏希「くっ! たぁ!」シュ!


里美「と、ら!」シュ、シュ

りみ「これで、いちコロネ!」ビュン!

379: 2018/08/28(火) 03:24:18.15 ID:NStLzDZl0
有咲「しかもいろいろ来てるし」

たえ「広くていいね。喧嘩しても誰にも叱られないし」

有咲「あのなぁ」

香澄「そもそもなんで沙綾とりみは喧嘩してるの?」

有咲「ああ、あれはなんでも特訓、ってか」

香澄「特訓?」

有咲「なんでもチスパの方から言ったらいいぜ。もう少しで羽丘とやるしな。アフターグロウ、だっけ? そいつらともリベンジするためにも、てな」

香澄「なるほど。それで、イヴちゃんたちは?」

有咲「うちの雑貨あさり。あ! おい! それは売りものだ! やめろー!」ダッダ

香澄「一気に賑やかになったね」

たえ「騒がしいの嫌い?」

香澄「いや、そういうわけじゃないよ。ただ」チラ

たえ「?」

香澄「さーや達気合入ってるなー、って」

有咲「そりゃ、そうだろ」ハァ、ハァ

香澄「それはそうなんだけど、さ」

380: 2018/08/28(火) 03:36:47.72 ID:NStLzDZl0
香澄「....」

香澄「二人はさ、羽丘との勝負、絶対に勝ちたい、よね?」

有咲「はぁ? 何言ってんだよ? 当たり前だろ?」

たえ「もちろん」

香澄「だよね」

有咲「一応、学校の名前のかかってるしな。あんま思い出がないとはいえ中学から通ってるし」

たえ「私は純粋に負けたくない」

香澄「うん、そうだね」

香澄(私も負けたくない。それは勿論。けど他の人ほど熱意が、ない)

香澄(先輩たちも何かしらの因縁があるみたいだし、ポピパや他のみんなも中学からのこの学校のため、ってのがある)

香澄(けど、私はそんなのないしなぁ)

香澄(理由、決意、なにかのため。そういうのがある人は土壇場で強い。最終的にそのことが力になることがある)

香澄(だとしても、今回の勝負で私が喧嘩する理由。いや、負けられない理由、か)

381: 2018/08/28(火) 03:46:46.49 ID:NStLzDZl0
香澄「まあ、ポピパの皆を守るため、っていうのがなくもないけど...」


はぐみ「あーちゃん! はぐみたちも勝負しよ!」

有咲「はぁ!? まじかよ!」

こころ「いいわね! やりましょう!」

たえ「私もやる」


ガヤガヤ


花音「みんな、ほどほど、に」

香澄(そういえば、この人も二年生、だよね)

香澄「あの」

花音「ひゃ! か、香澄ちゃん、ど、どうかしたの?」

香澄「その、先輩って二年生、ですよね? なんで千聖先輩とかじゃなくて、こころんと一緒にいるのかな、って思いまして」

花音「ああ、そうだよね。べ、別に千聖ちゃん達と仲が悪いわけじゃないよ?」

香澄「ですよね。仲良さそうですし」

382: 2018/08/28(火) 03:59:38.05 ID:NStLzDZl0
花音「私ね、ずっと千聖ちゃんに守られてきたの。だから私も強くなろうとして。けど全然うまくいかなくて」

香澄「...」

花音「ある日、私のドジで不良さんを怒らせちゃってやられそうになった時、こころちゃんが助けてくれたんだ」

香澄「なるほど」

花音「そしたらすぐに、『あなた! 私のグループに入ってくれないかしら!』って言われて。気づけば今の感じに」

香澄「.....なるほど」

香澄(すごい想像しやすい)

花音「けど、こころちゃんには感謝してるんだ。今、とっても楽しいから」

香澄「そうですか。それは良かったですね」

香澄(やっぱ、いろいろあるよね。人それぞれ。それにしても...)

花音「あ! 危ないよ! こころちゃーん!」

香澄(この人だけ、強さがわからない。彩先輩みたいにすごく弱そうなのに、実は強い? みたいなこともあるし)

香澄「あの」

花音「ん?」

香澄「私と軽くでいいので勝負してくれませんか?」

383: 2018/08/28(火) 04:18:56.35 ID:NStLzDZl0
花音「ふぇぇ!? 香澄ちゃんと!? そ、そんな!」

香澄「軽く、ほんとにちょっとでいいので」

花音「う、うーん」

香澄「全然本気じゃなくていいので!」

香澄(少し動きを見れればいいので)

花音「....わ、わかった。け、けど!その、あまり強くない、からね」

香澄「全然構いません。ありがとうございます」ペコ



花音「じゃ、じゃあ! いくよ!」

香澄「はい」

花音「や、やあ!」ヒョロヒョロ

香澄「...」ペチ

花音「と、とお!」ヒョロロ

香澄「...」パシ

384: 2018/08/28(火) 04:26:32.48 ID:NStLzDZl0
香澄「....」

香澄(....)

花音「て、てりゃ!」ヒョロロン

香澄「....」スカ



香澄(滅茶苦茶弱いぃぃー)


花音「さ、流石だね」

香澄「ま、まあ」

香澄「で、では」

香澄(これは弱くしとこ)

香澄「えい」シュ

花音「ふぇぇ」ヒョイ

香澄「うっ」

香澄(目つむちゃってるし)

香澄「失礼します」シュ、シュ

花音「ふぇぇ、ふぇぇ」スカ、ヒョイ

385: 2018/08/28(火) 04:34:11.27 ID:NStLzDZl0
香澄「あ、あれ?」シュ、ザザ

花音「ふぇぇぇー」ヒョイ、ヒョイ

香澄「なぁ!」シュ、ダン

花音「ふぇえぇ」スカ、スカ

香澄「あたらない...」

花音「や、やぁ!」ヒョロン

香澄「...」ペチ

香澄(攻撃は弱い。けど)シュ、ダダダ

花音「ふぇ、ふぇ」シュ、シュ

香澄「一発も当たらない」

香澄(しかも.....目つむってるよね?)

386: 2018/08/28(火) 04:45:16.68 ID:NStLzDZl0
香澄(目はつむってるのに。まさか体が勝手に躱してるとか?)

香澄「そんなこと!」シュ!、ババ!!

花音「ふぇ、ふぇー、ふぇ!」シュシュ、サッ、スカ

香澄「嘘、でしょ?」

香澄(なんの極意さ!)

香澄「少し本気でいきます」

花音「ええ!? 今の本気じゃなかったの!? しかも軽くって話じゃ!」

香澄「はぁ!!」シュ、バババ!!

花音「ふぇぇぇぇぇぇぇ」スタタタ






沙綾「ふぅ、休憩にしない?」

夏希「さ、さんせい」

文華「強くなったね、あんた」

りみ「へへ、まだまだだよ」



はぐみ「つかれた~」

有咲「いちち」

こころ「あなたやるわね!」

たえ「こころも流石だね」イタタ

387: 2018/08/28(火) 05:02:59.57 ID:NStLzDZl0
有咲「よっと。なんか飲み物とってくる。かすみー、お前もなんか...


香澄「はぁ! せりゃ!」シュ! ダダ! ズドン!

花音「ふぇ、ふぇ、ふぇえー」シュ、クル、ストン

香澄「はぁ、はぁ、この!」タッタッタ、クルクル



香澄「サークリング!!」旋回裏拳!!


花音「ふぇ!!!」仰け反り



香澄「な!? これも躱すんですか!」ハァ、ハァ

香澄(しかもなんて避け方!!)

花音「はぁ、はぁ、よくわかんないけど、つ、疲れてきたよ」

香澄「くっ、こっちの方が疲れますよ!」ハァ、ハァ、




沙綾「....え?」

夏希「....うそ」

りみ「....すごい」

たえ「今の避け方、わたしもやりたい」

はぐみ「わー! すごいよ!」

こころ「花音はすっごいのよ!」



花音「ね、ねえ。香澄ちゃん。皆休んでるし、私たちも、ね?」ハァ、ハァ、

香澄「ぐぬぬ......わ、わかりました。今日のところは」

香澄(ですが! いずれ必ず!)

388: 2018/08/28(火) 05:03:24.07 ID:NStLzDZl0
いったんここまでで

392: 2018/08/29(水) 06:05:35.26 ID:aRSXEe1K0
>>391

参考にさせてもらいます! 実はどうしようか悩んでいたので笑

393: 2018/08/29(水) 06:31:57.28 ID:aRSXEe1K0
別の日 羽丘

リサ「友希那! 本気なの!? 本気で今日、三年と」

友希那「私はいつでも本気よ? リサは無理についてこなくても...」

リサ「い、行くよ! 当たり前じゃん!」



三年教室

ガラガラ

三年トップ「....」

友希那「失礼します」

リサ「ど、どーも」

三年取り巻き「あらあら?」

三年取り巻き「何の用?」

三年取り巻き「ようやく、私達の下につく気になったのか?」

友希那「いいえ、むしろ逆よ」

三年トップ「あん?」

友希那「この学校のトップ、その座をいただきに来たわ」

394: 2018/08/29(水) 07:03:54.26 ID:aRSXEe1K0
三年トップ「....それはつまり」

取り巻き「私らを倒す、と?」

取り巻き「三年生全員を、しかもたった二人で?」

取り巻き「どうやらボコボコにされたいようね」


リサ「いやー、そのー...」

友希那「少し違うわね。私は別に取り巻きや舎弟なんて必要ないもの。欲しいのは三年トップを倒した、という事実。三年トップのあなたさえ倒せればいいわ」


三年トップ「たしかに湊、お前の強さは知ってる。ガチでやり合うと面倒だ。だけどな、だからこそ1対1でやりあうと思ってんのか?」

取り巻き「こっちは教室にいる30人、そっちはお友達を含めて二人」

取り巻き「単純に1対1したかったのかもしれないけど」

取り巻き「そう簡単にはいかないのよね」


リサ「で、ですよね~、それじゃ、私たちはこれで...」クル


三年トップ「まあ、待てよ」

取り巻き「せっかく来たのに」

取り巻き「話だけ、なんて寂しいじゃない」

三年トップ「少し遊んでいけよ」パチン


ゾロゾロ


395: 2018/08/29(水) 07:12:38.66 ID:aRSXEe1K0
リサ「うっ」

リサ(教室にいた三年生が皆立ち上がった)

リサ「ゆ、友希那。どうするの?」ボソボソ

友希那「30人、思ったより少なくて助かったわ」

リサ「へ?」

友希菜「リサ、数人任せていいかしら?」

リサ「ま、まさか、やる気!?」

友希那「ホントはリサを巻き込みたくはなかったのだけど...」

リサ「友希那....わ、わかった。やれるだけ、がんばる!」

友希那「ふふ、ありがとう。無理だけはしないで」



三年トップ「おまえら、可愛がってやんな」

友希那「さあ、いくわよ!」

396: 2018/08/29(水) 08:56:04.71 ID:aRSXEe1K0


麻弥「それ! よっ!」シャンシャン

薫「ふっ! ああ! 儚い!」

日菜「なにしてるのー? 二人共?」

麻弥「あ、日菜さん。これはバンドリ、っていう音ゲーです」

日菜「音ゲー? 楽しいの? るんってくる?」

麻弥「それは、日菜さん次第ですね。やってみます?」

日菜「一回だけやってみようかな~」



「おいおい、マジかよ」

「それほんと?」

「でも確かに」


日菜「ん?」

麻弥「なにやら騒がしいですね」

薫「ああ、そうだね。....そこの子猫ちゃん、ちょっといいかな?」

モブ猫「は、はい///」

薫「何かあったのかい?」

モブ猫「そ、それが...」

397: 2018/08/29(水) 09:00:18.81 ID:aRSXEe1K0
一年 教室

蘭「二年の友希那さんと三年のトップが喧嘩!?」

つぐみ「うん。ついさっきまでやって見に行ったら終わってたんだけど」

ひまり「いつの間に」

モカ「全然気付かなかったよ~」

巴「それで、どっち勝ったんだ!?」

つぐみ「それが...」

398: 2018/08/29(水) 09:09:55.03 ID:aRSXEe1K0
少し前


友希那「はぁ、はぁ」

リサ「うっ、ゆき、な」バタ

友希那「リサ、少し、休んでて。あとは私が...」



取り巻き「まじ、かよ」バタ

取り巻き「あたいら、三年だぞ」バタ

取り巻き「つ、つええ」バタ

三年トップ「.....」


友希那「ようやく、1対1、ね」

三年トップ「そうかな? おまえら少し騒ぎ過ぎたかもな」


ゾロゾロ


2組モブ「なんかあったんですか?」

3組モブ「うわ! なにこれ?」

4組モブ「みんなやられてる!?」


友希那「他の、クラスの..」

三年トップ「そういうことだ」

399: 2018/08/29(水) 09:25:39.38 ID:aRSXEe1K0
三年トップ「さて、全員合わせて90人くらいか?」

友希那「....」


2組モブ「この子が?」

3組モブ「許せない!」

4組モブ「アタイらで!」


三年トップ「まあ、待ちな」


モブ「!?」

三年トップ「たった二人でここまでやったんだ。さらにこの上、大人数やられた、なんてなったら示しがつかない」

2組モブ「で、でしたら?」

三年トップ「湊友希那。お望み通り、あたしがやってやるよ」

友希那「そう。助かるわ」

三年トップ「ただし、覚悟しな。ここまでやったんだ。しばらくはベットの上の生活を送ってもらうぜ」

友希那「あなたの方は安心していいわ。花咲川との喧嘩までには治るようにしてあげるから」

三年トップ「はは、面白い冗談、だ!」ダッダ

友希那「ふっ!」シュッ!

400: 2018/08/30(木) 06:14:32.71 ID:3RWES1ek0
三年トップ「っと、は!」ドシ、シュ!

友希那「っ! はぁ!」ズド、シュ!

三年トップ「ぐ! おら!」バシ、シュバン!

友希那「うっ! ふん!」ドシ、ズドン!

三年トップ「ごぉ! この!」ズシ、シュ!



2組モブ「いけいけ!」

3組モブ「生意気な二年なんて!」

4組モブ「ぶっとばせ!」


リサ「友希那?」

リサ(何か変....だよね)



三年トップ「おら!」バシ、ドン!

友希那「ぐ! ふっ!」バシ、ジュ!!

401: 2018/08/30(木) 11:16:30.82 ID:3RWES1ek0
三年トップ「へ、流石だな。だが!」ビュウン!

友希那「くっ!」バシ!

三年トップ「殴り合いであたしに勝とう、なんて十年は早いんだよ!」シュ!

友希那「ふふ、どこかで聞いたことあるセリフね!」シュ!


バシン! ドガ! ズゴ! ドゴォ!



「や、やるな。あの二年」

「ああ、すげー」

「どっちもノーガードで殴り合ってるぜ」

「けどそれは三年トップさんの得意なスタイル。負けるはずがねえ!」



リサ(...そう)

リサ(友希那の喧嘩のスタイルは相手の攻撃を喰らわず、防いで逆に鋭い一撃を与えていくスタイル)

リサ(いつもはあんなふうに喰らわない。なんでわざわざ向こうの得意なスタイルを?)

リサ(もしかして友希那....)

402: 2018/08/30(木) 11:31:48.29 ID:3RWES1ek0
三年トップ「ぐっ、はぁ、はぁ」ゼェ、ゼェ

友希那「はぁ、はぁ」


「な、なあ。なんか三年トップさんの方がやられてないか?」

「た、たしかに」

「そ、そんなわけねーだろ!」



三年トップ(おかしい。普通はやられれば段々弱ってくはず! なのにこいつは...)

友希那「大丈夫? かなりキツそうだけど?」

三年トップ「へ! それはてめーもだろ!」ケリ!

友希那「どうかしら」ガシ

三年トップ「!? こいつ!」

友希那「殴り合う、なんてやっぱり私にあわないわね」

三年トップ「この!」シュ、シュ!

友希那「....」ヒョイ、スカ

三年トップ「てめー、まさか!」

友希那「あなたの攻撃、確かに重くいい攻撃だったわ。けど..」


友希那「これで終わりよ!」シュッ!


ドゴン!!

403: 2018/08/30(木) 11:41:03.47 ID:3RWES1ek0
クルクル....ズドン!


三年トップ「....」ピクピク


友希那「ふぅー」


「な、マジかよ」

「三年トップさんが」

「ま、負けた!?」

「しかも最後空中で三回転くらいしなかったか?」



リサ「ゆ、友希那!」フラフラ

友希那「リサ、あなたフラフラなのだし無理しない方が」

リサ「それは友希那もでしょ!」

友希那「まあ、さすがに体中痛いわ。こんなにボロボロになったのは紗夜が花咲川に行く、って言って喧嘩した時以来かしらね」

リサ「それは...ってそれより今の喧嘩! なんであんな戦い方を!」




つぐみ「うそ...これは!」タッタ!

404: 2018/08/30(木) 11:51:34.89 ID:3RWES1ek0



つぐみ「...っていう感じ、だよ」

巴「マジか」

ひまり「本当に勝っちゃうなんて」

蘭「.....」ギリ!

モカ「蘭?」

巴「ってことは、これでその湊さんはこの学校のトップ、ってことか?」

つぐみ「そうなる、のかな?」

ひまり「さ、流石は『狂い咲く紫炎の薔薇』だね」

蘭(負けてらんない!)

蘭「今日! 今日いくよ」

モカ「えー、明日にしてよ~。ポイント二倍なんだから~」

蘭「な! もう! わかったよ。なら」


蘭「明日、放課後に山吹ベーカリーに行くよ!」

405: 2018/08/30(木) 18:45:42.33 ID:3RWES1ek0
同時刻 花咲川 二年教室

千聖「さてと」

千聖「花音、今日一緒に帰らないかしら?」

花音「うん。大丈夫だよ」



彩「た、大変だよー!!」タッタッタ


花音「ど、どうしたの!?」

千聖「つい十秒前に教室出て行ったばっかりじゃない」

彩「大変なの! とくに花音ちゃんに関係あるんだけど」

花音「え!! な、何かな?」

彩「こころちゃんがね! 校庭でクマの着ぐるみと喧嘩してるの!」


花音、千聖「「へ?」」

406: 2018/08/30(木) 19:08:08.03 ID:3RWES1ek0
校庭

こころ「は! とりゃ!」シュ!ザ!

ミッシェル「ちょ、ちょと! 話を聞いてよ!」ヒョイ、ヒョイ



たえ「あのクマ、ただものじゃない」

はぐみ「うん! うん! すごいよ!」

イヴ「あの巨体であの身のこなし! あっぱれです!」

りみ「こころちゃんの攻撃を完全、とはいかないけど普通に躱してるよ!」


有咲「いや、たしかにすげーけどよ。なんかあの声、聞いたことあるような」

沙綾「確かにね。それにさっきまでの会話と、奥沢さんが今いないことを考えると..」

香澄「あの中は美咲ちゃん、なはず。けど、どうしたんだろ?」

沙綾「着ぐるみを見せびらかしたかった、とか?」

有咲「いや、奥沢さんはそんなことしねーと思うけどな」



花音「ふぇぇぇ! 本当にやってるよぉ~」

千聖「こころちゃんは相変わらずだけど、あのクマの着ぐるみ、俊敏な動きね」

彩「何がどうなってるの!?」

407: 2018/08/30(木) 19:28:43.62 ID:3RWES1ek0
沙綾「あ、先輩方」

有咲「お、お疲れ様です」ペコ

千聖「お疲れ様。それでこの状況は?」

香澄「えっとですね、放課後になって美咲ちゃんが見て欲しいものがあるって言って黒い車に向かって行ってしばらくしたらその車からあの着ぐるみ、名前はミッシェル、だそうです。そのミッシェルが出てきてこころんが喧嘩をしかけて、今の状況です」

彩「な、なるほど」

千聖「そうなるとあの着ぐるみの中は...」

花音「美咲ちゃん、だよね?」

有咲「まあ、そうなりますよね」

沙綾「そうなんですけど、少し変じゃないですか? 奥沢さん、あんなに動けましたっけ? しかも着ぐるみ着ながら」

408: 2018/08/30(木) 19:48:54.66 ID:3RWES1ek0
こころ「てりゃ!」シュバン!

ミッシェル「もう! 少しはこっちの話をきいて、よ!」シュッ!

こころ「!! わ!」ガツン!!、グルン

ミッシェル「!! だ、大丈夫!?」

こころ「あなた! すごい力ね!」

ミッシェル「へ? いや、この着ぐるみのおかげで...」

こころ「ますます気に入ったわ! 私達ハロハピに入ってもらうわよ!」

ミッシェル「いや、もう入ってるんだけどね」

こころ「よーし! それじゃ、続きよ!」ダッダ!

ミッシェル「だから! 話を聞いてよ!」






紗夜「あなたたち、何をしているのかしら?」

409: 2018/08/30(木) 20:10:54.72 ID:3RWES1ek0
三年 教室

ひなこ「お、見てみて。紗夜ちゃん、後輩達と追っかけっこしてる。私も混ざって...

リィ「くるなよ」

七菜「風紀委員は大変そうね」

ゆり「それよりどうする? ケーキかドーナツか。わたし的にはケーキなんだけど」

七菜「楽しそうで何よりよ」

ゆり「おかげ様で色々吹っ切れたから。羽丘との喧嘩に向けて頑張るけど、まずは今日の食べ放題。早く決めてよ」

七菜「ケーキ」

リィ「ドーナツ」

ひなこ「ドーナッツ!!」

ゆり「.....ふふ、これだから四人組は」

410: 2018/08/30(木) 20:21:39.95 ID:3RWES1ek0
とある公園

美咲「こ、恐かったぁ」ブルブル

花音「美咲ちゃん、大丈夫?」

香澄「うん、うん。あの紗夜先輩の目、怖いよね」

沙綾「香澄、それ本人に言ってみなよ」

有咲「にしても、やっぱりあの着ぐるみ、ミッシェルの中は奥沢さんだったか」

りみ「全然気付かなかったよ」

たえ「私は知ってたけどね」フンスー

有咲「嘘つけ」

沙綾「あれ? 他の人は?」

花音「それが、彩ちゃんとイヴちゃん、千聖ちゃんがお仕事入ったからって」

有咲「よくよく考えて、アイドル、モデル、女優、ってすごいよな」

花音「こころちゃんとはぐみちゃんが....」チラ



こころ「ミッシェルー!!」

はぐみ「どこー!?」


こころ、はぐみ「「ミッシェルー!!」」

411: 2018/08/30(木) 20:25:20.38 ID:3RWES1ek0
花音「一応説明したんだけどね」

美咲「あとでもう一回ちゃんと説明してみますね」

香澄「それより私たちに説明してよ。あのミッシェルのこと!」

たえ「そうそう。私たちには?」

有咲「必要か!?」

沙綾「いきなりどうしてあの着ぐるみを?」

美咲「それが....」

412: 2018/08/30(木) 20:30:11.80 ID:3RWES1ek0
数日前

美咲「着てもらいたい着ぐるみがある?」

黒服『はい。どうでしょうか?』

美咲「どうでしょうか、って言われても」

美咲(まあ、話だけなら)

美咲「とりあえず話くらいなら聞きますよ」

黒服『ありがとございます。では..』


キィィーーー!  ガチャ


黒服「こちらにお乗りください」

黒服『お待ちしております』ピィ

美咲「....早すぎ」

413: 2018/08/31(金) 05:35:49.49 ID:ziPdh5uc0
ミッシェル製造工場

黒服「到着いたしました」

美咲「はい?」

美咲(何ここ? そしてあの着ぐるみは何?)



黒服「お待ちしておりました。こちらへ」

美咲「はあ」テクテク


黒服「こちらが美咲様に着ていただきたい着ぐるみ、名前はミッシェルといいます」

美咲「ミッシェル....」

黒服「サイズは美咲様に合わせてお作りしましたので大丈夫かと」

黒服「さあ、どうぞ」

美咲「どうぞ、じゃないです! 説明してくださいよ!」

黒服「わかりました。実はこころ様がハロハピのメンバー探しをしていまして、どのようなお方がいいかとお聞きしたところテレビに映っていたぬいぐるみのような方が言い、と言われましたので」

美咲「そういえばそんなこと言ってたっけ。ハロハピも五人にするわよ、とか」

美咲「けど、それならどうして私なんですか?」

414: 2018/08/31(金) 16:01:59.95 ID:ziPdh5uc0
黒服「美咲様は以前にもうちの着ぐるみバイトをなさってた経験があるとのことでしたのでピッタリかと」

美咲「そ、そんな理由で....」

美咲「だいたい、私がやったらハロハピの人数変わりませんよね?」

黒服「あ....」

美咲「....今まで気付かなかったんですか」

黒服「至急別の人を探してきます」

美咲「けど、それって私用に作ったんですよね?」

黒服「問題ありません。また作れます」

美咲「そうだろうですけど、一応作ってもらったわけですし、試しに来てみますよ」

黒服「なるほど。では...」ドーゾ

美咲「よいしょっと」ヌギヌギ

415: 2018/08/31(金) 16:17:12.59 ID:ziPdh5uc0
ミッシェル「こ、これは....」

黒服「どうでしょうか?」

ミッシェル「どうって...」

ミッシェル(滅茶苦茶動きやすい! すご!)シュ!、シュ!

黒服「冷暖房機能も付いております。そしてこころ様の要望にも答えられるように試着者の運動能力を向上させる効果もございます」

ミッシェル(なにそれ!? すごい!)

ミッシェル(....けど、これさえあれば私も皆の役に立てる、かも)

黒服「いかがでしょう? 何か不自由な点があればお教えください」

美咲「い、いえ。特には」

黒服「そうですか。ではこれをベースに新たなミッシェルを....」

美咲「あの!」

黒服「? なにか?」

美咲「少しだけ、少しだけミッシェルになってもいいですか?」

416: 2018/08/31(金) 22:52:54.75 ID:ziPdh5uc0



美咲「.....という感じで」

花音「美咲ちゃん...」

美咲「いや、その、わかってるんですよ。けど、私も、役に立ちたく、て」

香澄「....」

有咲「ま、まあ、着ぐるみを着るだけだし」

沙綾「特に変なことはない、よね」

たえ「あれのうさぎバージョン、私も着たい」

りみ「頼んだら作ってくれそうだよね」アハハ

美咲「その、どうも」

花音「うん。わかったよ。けど...」チラ



はぐみ「どこー?」

こころ「出てきなさい! ミッシェルー!」



美咲「....うまく言っときますね」

417: 2018/08/31(金) 23:02:25.33 ID:ziPdh5uc0
翌日 放課後


沙綾「ごめん。今日お店忙しいから先帰るね。それじゃあ」タッタ


香澄「行っちゃった」

有咲「仕方ねーだろ」


りみ「ごめんね、私もちょっと」

たえ「今日新しい家族が増えるから」


香澄「行っちゃった」

有咲「二人っきりか。なんか珍しくね?」

香澄「そうだね。どーしよっか?」

有咲「あー、う、うち来るか?///」

香澄「うーん、そうしよっかな。帰ってもすることないし」

有咲「それじゃ、決まりだな///」

香澄「あ、さーやの家のパン買って行こうよ」

有咲「お前、さーやは忙しいって...」

香澄「大丈夫。売上に貢献するから」

有咲「....まあ、腹減ったし、いっか」

418: 2018/08/31(金) 23:10:54.75 ID:ziPdh5uc0
山吹ベーカリー


沙綾「ありがとうございました!」

沙綾父「沙綾、少し離れるけど大丈夫か?」

沙綾「大丈夫。任せて」

沙綾父「すまんな。頼むぞ」ガチャ、バタン

沙綾「ふぅ、よし!」

カラン、カラン

沙綾「いらっしゃいま....」




モカ「お支払いはカードで」ドヤ

巴「お! 沙綾じゃん。ラッキー! 久しぶりだな!」

蘭「...」スタスタ



沙綾「モカ、巴...」

419: 2018/08/31(金) 23:17:55.07 ID:ziPdh5uc0
モカ「えっと、これと、これと」

巴「おいおい、そんなに食べるのか?」

モカ「今日はポイント二倍だからモカちゃんの食欲も二倍なのだ~」

巴「なんじゃそりゃ」

蘭「それよりなんでひまりとつぐは来れないの?」

巴「仕方ないだろ。あ、もしかして蘭、さみしいのか~?」

蘭「な、そんなんじゃないし!///」

モカ「よし、き~まりっと」


沙綾(アフターグロウ。どうしてここに?)

モカ「これ、おねがいしまーす」

沙綾「....合計1900円になります」

モカ「カードとポイントで」

沙綾「ご、合計....150円です」

巴「どんだけあったんだよ!?」

420: 2018/08/31(金) 23:25:46.05 ID:ziPdh5uc0
モカ「どーも~」

沙綾「ありがとうございました」

巴「んじゃ、帰るか」

蘭「いや、違うでしょ」

モカ「は! そーだった」

蘭「ったく。ねえ、あんた」

沙綾「...なに?」

蘭「『星のカリスマ』って知ってるでしょ」

沙綾「さあね」

蘭「あんたとつるんでるって話があるんだけど」

巴「そいつと軽く喧嘩したいだけなんだよ」

モカ「戸山香澄、だったっけ?」

沙綾「なんで香澄と喧嘩したいの?」

蘭「やっぱり知ってるじゃん。理由はどうでもいいし」

モカ「蘭と中学の時の決着がついてないんだ」

巴「引き分けだったからな」

421: 2018/08/31(金) 23:37:36.67 ID:ziPdh5uc0
沙綾「香澄が!?」

蘭「余計なこと言わなくていいの!」

沙綾「けど、なんで今なの? もう少しであんた達と学校をかけて喧嘩するじゃん」

蘭「私の目標のためにも花咲川とやるときはあんたらの番長、氷川紗夜、さん、とやり合う予定なの。『星のカリスマ』に割いてる体力はない」

モカ「けど『星のカリスマ』との決着をつけたい欲張りな蘭はこうしてわざわざここまで来たのでした」

巴「というわけで近いうちの喧嘩できるように言っといてくれないか? 頼む!」

沙綾「いや、普通に考えて嫌だよ」

蘭「別にいいでしょ? あんたがやるわけじゃないし」

沙綾「どうしてもやりたいなら学校の喧嘩まで待てば? わざわざめんどくさいよ」

巴「えー! いいじゃんかよ」

沙綾「い、や、だ。さ、もう買わないなら他のお客さんの迷惑だから帰っ.....


カラン、カラン


香澄「やっほー、さーや」

有咲「わり、忙しいところ」

422: 2018/08/31(金) 23:45:10.44 ID:ziPdh5uc0
蘭「あ」

香澄「うん?」


巴「お! 花咲川の制服」

モカ「むむ、ひーちゃんに劣らずのダイナマイトボディー」

有咲「な、なんだよ!///」


沙綾「はぁー、最悪」


蘭「まさかそっちから来てくれるとはね。来たかいがあったよ」

香澄「えーと、確か....蘭ちゃん、だっけ?」

蘭「いきなり下の名前? ならこっちも香澄って呼ばせてもらうよ」

香澄「それはいいけど、どうしたの? 花咲川の地区まで来て」

蘭「ちょっと香澄に用事があってね」

香澄「私に?」



蘭「戸山香澄! あたしとサシで勝負しな!」

423: 2018/08/31(金) 23:53:16.42 ID:ziPdh5uc0
有咲「はぁ!?」

巴「こいつが戸山香澄か!」

モカ「そーいえば、こんな感じだったような....」


香澄「いきなり何?」

蘭「そのままの意味。私と勝負してよ。そっちも中学の時の決着、つけたいでしょ?」

香澄「中学の決着? なにそれ?」

蘭「忘れたの? 私達一回やりあったことがあるんだよ。勝負はつかなかったけどね」

香澄「.....そ、そうだっけ?」

香澄(やばい、全く思い出せない)

蘭「....もしかして本当に覚えてないの?」

香澄「ご、ごめん....」


巴「マジか!」

モカ「忘れん坊なのか、単に記憶力がないのか...」

巴「それってほぼ同じ意味じゃないか?」


香澄(中学の時っていい思い出ないからな~)

424: 2018/09/01(土) 00:03:23.70 ID:pKv5kSN70
有咲「香澄のやつ、アフターグロウとも喧嘩してたのかよ」

沙綾「ほんとにね。隣町だし、関わらないはずなのに」

有咲「なあ、それよりなんであの人たちがいんだよ?」

沙綾「知らない。香澄と喧嘩しに来た、らしいけど。それよりなんでうちに来たのさ」

有咲「さーやの家のパン食いたかったんだから仕方ねーだろ」



蘭「はぁー、ま、もういいよ。中学のことは」

香澄「なんか、ごめん」

蘭「それは別として、私と勝負しな! 香澄!」

香澄「....」

香澄「なんで今なの?」

蘭「またその質問? 花咲川との喧嘩の時は他に戦う相手がいるから、今のうちに、ってことだよ」

香澄「そう。なら嫌だ」

蘭「はぁ!?」

香澄「それって私の方が手っ取り早く済むからってことでしょ? そんなのやる気でないよ」

425: 2018/09/01(土) 00:12:24.02 ID:pKv5kSN70
蘭「うわ、めんどくさ」

香澄「全く同じ気持ち。また今度ね」

蘭「....仕方ない。こんなやり方、したくないんだけど!」ビュン!

香澄「!?」バシン!


有咲「な!? いきなり仕掛けやがった!」

沙綾「ちょっと! 店の中だよ!」


巴「おお~、反応したな」

モカ「あれくらいしてもらわなくちゃねぇ~」


蘭「やるじゃん」ニヤ

香澄「あのさ、迷惑だとか思わないの?」

蘭「思うよ。だから場所移そうよ」

香澄「....はぁ、わかったよ」


有咲「香澄! いいのかよ!?」

香澄「仕方ないよ。なにより、これ以上さーやの店に迷惑かけれないでしょ」

有咲「まあ、そうだけどよ」


沙綾「うん。本当にごめん。あとはお願い」ガチャ

有咲「ん? どうしたんだ?」

沙綾「私も行く」

426: 2018/09/01(土) 00:25:10.70 ID:pKv5kSN70
巴「良かったな! ところで場所は?」

蘭「あの橋の下の河川敷でいいでしょ」

モカ「他の人に見つかりにくいしね」


沙綾「香澄、ほんとにいいの?」

香澄「仕方ないよ。こうなったら喧嘩で黙らせるしかない」

沙綾「そっか。けど、絶対油断はしないでね」

香澄「わかってる。かなり強い、よね」


蘭「あたし達についてきて」

香澄「わかったよ」



蘭「....」テクテク


香澄「結局、あの三人はなんなわけ?」

沙綾「アフターグロウの三人だよ」

香澄「アフターグロウ!? あの三人が?」

有咲「厳密に言えば5人のうちの3人なんだけどな」

香澄「へぇー」

沙綾「『豚骨しょうゆ姐御肌』宇田川巴。『ゴーマイウェイ』青葉モカ。そして香澄と勝負する『反骨の赤メッシュ』美竹蘭。わかってると思うけど三人とも強いよ」

香澄「だろうね。それなら、私はともかく二人は大丈夫なの? あの二人が挑んでくるかも」

沙綾「もしそうなったら、むしろ願ったり叶ったりだよ」

有咲「わ、私は、まあ、やるしかねえよな」

427: 2018/09/01(土) 00:39:50.52 ID:pKv5kSN70
河川敷

蘭「ここ」

香澄「なるほど、人目につきにくいね」

蘭「それじゃ、さっそく....」

巴「あ、ちょっと待った」

蘭「なに?」

巴「いやー、蘭たちの邪魔はしないからさ、アタシらもやっていいだろ?ちょうど2対2だし」

蘭「別にいいけど...」


香澄「やっぱりね」

沙綾「私は構わない。むしろ望むところ!」

有咲「ここ逃げるわけにもいかねえし、私もやる!」

香澄「いいの? 別に断っても...」

有咲「ここで断ったらなおさら、だろ? なんだよ香澄。信じてねーのか?」

香澄「別に、そういうわけじゃ....」



モカ「向こうもやる気マンマンですな」

巴「よっしゃ! あ、アタシ沙綾な」

モカ「ならモカちゃんはあのナイスバディーの子の相手を」


蘭「向こうもいいみたいだね」

香澄「そうだね」



蘭「なら、始めるよ!」ダッ!

428: 2018/09/01(土) 00:54:26.52 ID:pKv5kSN70
蘭「はぁ!」シュ!

香澄「くっ! たぁ!」ベシ、シュン!

蘭「おっと、おそいよ!」ヒョイ、ビュン!

香澄「なぁ! ぐっ!」バシン!!

香澄(おっもいな!)

蘭「はぁ! はっ!」シュン!ビュン!

香澄「っと! うっ!」チッ、ドゴ!

蘭「こんなもんじゃないでしょ! もっと! 本気で! きなよ!」シュン!シュン!バッ!

香澄「うぐ! がっ! ぐふ!」ベシ!ドゴ!バシン!

香澄「いっつ....」

香澄(やば、素の状態じゃキツイ。けど..)

蘭「もしかして様子見でもしてるの? 手応えなさすぎなんだけど」

香澄「こっから、だよ!」シュン!!

蘭「!!」パシン!

香澄(受け止める、か)

蘭「.....」ジンジン

蘭(今の完全に躱しきれなかったし、パワーも上がってる)

蘭「やっと本気ってこと?」

香澄「私は最初っから本気だよ!」ダッ!

429: 2018/09/01(土) 01:02:15.40 ID:pKv5kSN70
花咲川 弓道所 近く

燐子「や、やあ!」ヒョロロ

紗夜「白金さん、もっと腕に力を」

燐子「は、はい! やあぁ!」ヒョロ!

紗夜「あ、今の少し良くなりましたよ」

燐子「ホントですか!?」

紗夜「ええ」プルル

紗夜「すみません、失礼します」ガチャ

紗夜「もしもし」






友希那『もしもし、紗夜?』

紗夜「!? 湊、さん」

燐子「え!?」

友希那『今、時間大丈夫かしら?』

紗夜「え、ええ、大丈夫です。それよりどうしたのですか?」

友希那『今から少し会えないかしら?』

紗夜「今から、ですか?」

友希那『ええ。できれば燐子も連れてきてくれると嬉しいわ』

紗夜「白金さんも..」チラ

燐子「??」

430: 2018/09/01(土) 01:12:45.71 ID:pKv5kSN70
紗夜「本人に聞いてみますね」

友希那『お願いするわね。場所は私たちが最後に五人で集まったあの橋の下の河川敷で。準備が出来次第、すぐ来て欲しいのだけど』

紗夜「構いませんが、なぜこのタイミングで?」

友希那『あなたと戦う前に聞きたいこと、そして言いたいことがあるのよ。どうかしら?』

紗夜「.....わかりました。準備が出来次第、すぐに向かいます」

友希那『ええ。それでは』ピィ

紗夜「...」ピィ

燐子「あ、あの、氷川さん。今のは? 友希那さんから、ですよね?」

紗夜「それが......」




友希那「終わったわ」ピィ

リサ「そ、そっか。それで紗夜は!?」

友希那「準備が出来次第すぐに向かうそうよ」

リサ「そっか...」

あこ「あ、あの! りんりんは!?」

友希那「声をかける、と言ってたわ。来るかどうかは燐子次第よ」

あこ「そうですか...」

友希那「それでは向かいましょう。あの場所へ」

431: 2018/09/01(土) 01:21:57.81 ID:pKv5kSN70
河川敷

沙綾「はぁぁ!」グルン!

巴「おっと、そんな大ぶりじゃ当たらないぜ」ヒョイ

沙綾「くっ!」

巴「今度はこっちから行くぜ!」シュ!シュ!

沙綾「うっ! この!」バシ!、バン!

巴「っと、ほら!」チッ、パンチ!!

沙綾「!! うわっ!」ズドン!

巴「へへ、どーだ! 熱ーいパンチだろ!」

沙綾「こっの!」ダッダ!

巴「おっと、少し落ち着けよ」ヒョイ

沙綾「うるさい!」シュン!




モカ「モカちゃんぱーんち!」キック、ケリ

有咲「いって! キックじゃねーか!」ドシ!

モカ「おお~、ツッコミもひーちゃんと同じだ」

有咲「誰だよ!」シュ、シュ

モカ「ほい、ほい」ユラユラ

有咲「はぁ!?」

モカ「モカちゃんきーっく!」シュ!パンチ!

432: 2018/09/01(土) 01:31:31.30 ID:pKv5kSN70
香澄「っの! ら!」バシ、シュバン!

蘭「おっと、はぁ!」チッ、ズドン!

香澄「へっ! たぁ!」ググ、ドン!!

蘭「っ! らぁ!」ズズ、シュン!

香澄(くっそ! いい感じに体は上がってきてんのに互角がやっとだなんて!)

蘭(やっぱりやるね。羽丘一年の中でここまでやれる奴はあたしたち以外いないし)

香澄「しぶといね」ハァ、ハァ

蘭「そっちもね」ハァ、ハァ、

蘭「けど....」


蘭「ようやく体が温まったよ」


香澄「は?」

蘭「ガチでやるなんてさ久しぶりでさ。それこそ春先に日菜さんとやった以来だし。ちょっと時間かかっちゃったけど」ググ

香澄(嘘でしょ。まだこっから上がってくる、なんて)



蘭「さ、続きといこうよ」

433: 2018/09/01(土) 01:40:13.01 ID:pKv5kSN70
蘭「はぁ!」ビュン!

香澄「っく!」バシン!

香澄(もう! 本当に重くなってるし!)

蘭「ふん!」シュ!、シュ!

香澄「うっ! ぐふ!」チッ、ドゴ!!

蘭「ら!」ビュン!

香澄「がはっ! この!」バゴ!ダッ!

蘭「!?」

香澄(懐に入った!)

香澄「夏のドーン!!」アッパー!!

蘭「!! この!」パシ!、ザッ!

香澄「なっ!」

香澄(手のひらで拳を受け止めて、アッパーで上に上げる瞬間、自分から後ろにとんで回避した!?なんて反応速度...)

蘭「いった...」

蘭(余力があったのは私だけじゃない、ってことね)

蘭「いいじゃん。そのほうが燃えてくる!」ダッダ!

香澄「っ!」

434: 2018/09/01(土) 01:46:40.67 ID:pKv5kSN70
沙綾「うっ! っつ!」ザザー!

巴「っと、いちち。流石にやるな」

沙綾「くっ、この!」ハァ、ハァ

巴「けどま、アタシの方が上、だな。こりゃ」

沙綾「まだ、勝ってないでしょ!」ダッダ!

巴「そうだな、はぁ!」ビュン!

沙綾「ぐっ! この!」ガ!シュ!

巴「うっ、おら!」ドシ、バシン!

沙綾「がは! っつ、この!」ドシン!シュ、シュ!」

巴「っと、うっ! おかえし、だ!」ガツン!

沙綾「!!」

バシン!!

435: 2018/09/01(土) 01:58:49.81 ID:pKv5kSN70
有咲「う、ら!」ベチン!

モカ「!! わっ!」バシ

有咲「はぁ、はぁ、どうだ!」ゼェ、ゼェ

モカ「うぐぐ、今のは痛かった」

有咲「くそ! 全然痛そうじゃねーな!」

モカ「おかえし!」シュ、シュ、シュ

有咲「!?」

有咲(くそ、動きがはえぇ!)

有咲「うっ! ぐっ!」ドシ、ドシ

モカ「速い動きが苦手、そんなところもひーちゃんそっくりだよ」

有咲「だから、だれ、だよ」シュ!

モカ「おっと」ヒョイ

モカ「これでフィニッシュ! ひっさーつ!」



モカ「くらくらーいあうと!!」パンチ!!


有咲「がっ!!」ドゴ!

有咲「うっ....」バタ

モカ「ふふ、勝った(^-^)V」

436: 2018/09/01(土) 02:09:52.17 ID:pKv5kSN70


香澄「サークリング!!」旋回裏拳!!


蘭「ぐっ!!」バシン!!

香澄(くっ! 浅い!)

蘭「甘いよ!」ガシ

香澄(やば!)

蘭(ときおり見せる大技、その隙。狙いどおり!)

蘭「これで躱せない! ひ、ひっさつ!///」

香澄「くっ! 振りほどけない!」ダッ!



蘭「くらくらーいあうと!!」正拳突き!!


香澄「ぐ!、がは!!」ドゴン!!

437: 2018/09/01(土) 02:22:59.53 ID:pKv5kSN70
沙綾「はぁ、はぁ」フラフラ

巴「おい、大丈夫か?」ハァ、ハァ

沙綾「心配、いらないよ」フラフラ

巴「そうか、なら、終わりにするぜ」

沙綾「こっちのセリフ、だよ」ダッダ!

巴「...!」ググ!

沙綾「たぁ!!」シュ、シュ!

巴「っ! く!」ドシ、ドシ

沙綾(何のつもりか知らないけどこのまま一気に!)

巴「....へへ、待ってたぜ。さーやが自分からこの距離まで迫ってくるのを!」

沙綾「!?」

巴「ひっさーつ!!」


巴「くらくらいあうとぉぉー!!」ラッシュ!ラッシュ!



沙綾「な! がは! ぐっ! だっ!」バシ、バシ、バシ、バシ!!

438: 2018/09/01(土) 02:28:52.82 ID:pKv5kSN70
沙綾「うっ...」バタ

巴「ふぅー、今度こそアタシの勝ち、だろ?」

沙綾「くっ、うっ....はぁ」ピクピク

沙綾(ダメだ、力が入らない)


モカ「お疲れ~」

巴「おう、そっちは?」

モカ「もっちろーん」(*^^)v

巴「う、嬉しそうだな」


有咲「....」チーン

沙綾「あり、さ..」


巴「蘭はどんな感じだ?」

モカ「蘭の方も終わりそうだったよ」

439: 2018/09/01(土) 02:43:31.92 ID:pKv5kSN70


蘭「完全に入ったね」


香澄「ううぅ、がはっ!」

香澄(こ、呼吸が、しづらい)ヒューハー

蘭「無防備だった肺のあたりを攻撃させてもらったよ」

香澄「はぁーーふぅーー」

蘭「そのうち気を失うでしょ。私のか...


ビュン!!


蘭「!?」チッ

香澄「はぁ、はぁ、まだ、終わってないっての!」ゼェ、ゼェ

蘭「まだ動けるなんて」

蘭(しかも今の蹴り。今までの中で一番の威力、ものすごい風圧。もしかしてまだ上があるっていうの?)

蘭「おもしろいじゃん!」


香澄(うっ、かなりいいのもらっちゃったよ)

香澄(正直、かなりきつい!)

香澄(けど、負けるわけには!)


蘭「そんなになっても向かってくる、香澄にもあるんだね。負けられない理由が」

香澄「負けられない理由....」

蘭「けど、あたしにもある。だから、香澄! あんたに負けるわけにはいかない!」

香澄(負けられない理由...)

香澄(いや...ない。私には他の皆のような、負けられない理由、っていうのは....)

蘭「さあ! 決着を付けるよ!」

440: 2018/09/01(土) 02:52:17.39 ID:pKv5kSN70
香澄(でも! 負けられない理由は確かにない。それでも!)

香澄「そんなの今はどうだっていい! 喧嘩を始めた以上、負けるわけにはいかない!」


蘭「いくよ! 香澄!」ダッ!

香澄「こっちこそ!」タッ!





巴「おお!? 熱い! あついぜ!!」

モカ「うむむ、あやつ、できる」

リサ「いやいや、モカ。それ何キャラ?」

モカ「これはですね....え?」

巴「え、ええ!? リサさん!?」

あこ「おねーちゃん!!」

巴「あこ! お前まで!」

リサ「ちなみにもう一人...」

441: 2018/09/01(土) 03:03:09.11 ID:pKv5kSN70
蘭「はぁぁ!」パンチ!

香澄「たぁぁぁ!」パンチ!





友希那「二人共、そこまでよ」パシン!!


蘭「!?」

香澄「!?」

蘭(あたしと香澄のパンチを片腕ずつで!?)


友希那「もうすぐ思う存分やりあえるわ。今はやめておきなさい。決戦の前にどちらかにやられた、というのは説明がめんどくさいのよ」

蘭「湊、さん? どうしてここに?」

友希那「それは...

香澄「誰か知らないけど! 邪魔しないでください!!」ビュン!

蘭「ああ! だめ! 香澄!」


バシン!!!!


香澄「が、はっ!」バタン


友希那「言って聞かないならこうするしかないわ」


リサ「うひゃ~、今のは痛いな~」

巴「いや、痛い、とかのレベルではないと思いますけど」

リサ「それよりそこに倒れてる二人は? ま、まさか花咲川の!?」

モカ「そうですよ~」

リサ「まずいよ! この状況は! もうすぐここに紗夜が!」




紗夜「私がどうかしました?」

442: 2018/09/01(土) 03:13:59.94 ID:pKv5kSN70
燐子「ど、どうも」ペコ


あこ「あ! りんりん!」

巴「この二人って」

モカ「花咲川の? あれ~、どっかで見たことあるような」


紗夜「それよりどうしてロゼリアに関係ない人た、ち...」チラ


有咲「....」

沙綾「うっ....」

香澄「....」


燐子「!? 戸山さんたち!?」

紗夜「.....まさか」


リサ「ま、待って! 違うのこれは!」

あこ「あこ達じゃなくて、えっとその」


友希那「彼女たちとアフターグロウが喧嘩をしていたのよ」


紗夜「...友希那さん。では倒れているのは..」

友希那「そう。純粋に負けたから。それだけよ。私たちは関与してないわ。.......してないわ」ボソ

紗夜「そうですか。湊さんがそうおっしゃるのならわかりました」

蘭(香澄を気絶させたのは湊さんだけどね)

蘭(それにしても)チラ

紗夜「白金さん、とりあえず市ヶ谷さんをこちらに運んで下さい」

蘭(この人が花咲川のトップと言われてる氷川紗夜さん、か)



443: 2018/09/01(土) 03:20:22.09 ID:pKv5kSN70
沙綾「っつ、よっと」フラフラ

紗夜「山吹さん、大丈夫ですか?」

沙綾「私はなんとか。二人のことお願いします」

紗夜「白金さん、市ヶ谷さんはどうですか?」

燐子「か、完全に気を失ってます」

紗夜「そうですか。...戸山さん! 戸山さん!」ユサユサ

香澄「....」チーン

紗夜「こちらもダメですね」

沙綾(あの香澄が、完全に気を失ってるなんて)

沙綾(やっぱり、りみの言ってたことは本当だったんだ)

沙綾(最近、羽丘のトップを倒して新しいトップになった二年生、湊友希那)

沙綾(ここまでだなんて)

444: 2018/09/01(土) 03:25:43.88 ID:pKv5kSN70
蘭「ふぅー、いたっ」ズキン

巴「おい、大丈夫か?」

蘭「もちろん、なんてね。少しフラフラする」

モカ「強かった?」

蘭「まーね。どうせならしっかりと決着つけたかったけど仕方ない。花咲川とやる日まで待つよ」

巴「なら、帰るか」

モカ「蘭の手当もしないと」

蘭「っということで私たちは失礼します」


リサ「おっけー、またね」

あこ「おねーちゃん、あとでね!」


巴「おう! あとでな!」

445: 2018/09/01(土) 03:33:08.99 ID:pKv5kSN70
リサ「さて、と...」

あこ「....」ゴクッ

友希那「....」


紗夜「....」

燐子「...」ソワソワ



沙綾(き、気まずい)

沙綾「あ、あの! 私達も失礼しますね」ググ

紗夜「待ちなさい。山吹さん、あなたのその体では二人も運べないでしょう? 手伝うわ」

沙綾「ええ? でも...」

紗夜「構いませんよね? 湊さん」


友希那「いいえ、むしろちょうどいいわ」

紗夜「え?」

友希那「そんなに長話する気はないわ。そこのあなた、少しだけ待っててくれるかしら?」


沙綾「は、はい! わかりました」

446: 2018/09/01(土) 03:53:12.49 ID:pKv5kSN70
友希那「....紗夜、あなたの今の目標、決意。それは二年前ここで私と喧嘩した時と変わらないのかしら?」

紗夜「....そうです。私は湊さん達と一緒にロゼリアとして活動できたことにはとても感謝しています。ですが私は一緒に活動していくうちに、湊さん。あなたを超えたいと思った。あのまま一緒に羽丘に行ったとしても超えることはできなかったでしょう。あなたと学校をかけて本気の勝負をすることも」

友希那「そうね」

紗夜「羽丘と花咲川の対決、そこで勝ってみせます。あなたにも、そして羽丘にも!」

リサ「紗夜...」

あこ「紗夜さん...」

燐子「....」ギュッ

友希那「そう....紗夜、私の目標も変わってない。私は私の目標のために勝ち続ける。立ちふさがる者、全てを倒してみせる」

紗夜「でしょうね。湊さんらしいです」

リサ(友希那....)

友希那「私の方は学校のトップになることはできたわ。もちろん、学校全てが言うとおりになるわけじゃないけど」

紗夜「流石ですね。私の方は....どうなんでしょう?」

リサ「へ?」

紗夜「ひとまず、認めてもらえた、っといった感じでしょうか? 学校のトップに」

447: 2018/09/01(土) 04:15:58.33 ID:pKv5kSN70
友希那「あなたがトップになったのではないの?」

紗夜「どう、なんでしょうか? 一応トップには勝ちましたが、別に広がってないので」

友希那「紗夜....」

紗夜「ですが安心してください。羽丘との戦いでは協力し合うと約束しました。万全な態勢です」

友希那「.....協力。あなた、少し変わったわね」

紗夜「そうでしょうか?」

友希那「まあ、いいわ。改めて言うけど、紗夜。向かってくるなら構わないわ。私は全力で相手をするだけよ」

紗夜「私もです。必ず勝ってみせます」

友希那「言いたかったこと、聞きたかったことは全て聞けたわ。リサ、何かある?」

リサ「紗夜、ロゼリアが嫌になったから花咲川に行ったわけじゃないんだよね?」

紗夜「ええ、もちろんです」

リサ「そっか、それはよかった。ならさ、この勝負が終わったらまたみんなでさ!」

あこ「リサ姉....」

448: 2018/09/01(土) 04:22:33.36 ID:pKv5kSN70
紗夜「今井さん、それは勝負が終わってから話しましょう」

友希那「そうね」

リサ「あ、う、うん」

あこ「け、けど! あこも信じてますから! また五人で活動できるって!」

燐子「わ、私も信じてます!」

紗夜「白金さん....」

友希那「....そうね」

リサ「友希那!」パアア

友希那「今日はここまでにしましょう。紗夜、燐子、今度は拳で語りましょう」

紗夜「望むところです」

友希那「ふふ、それじゃ」スタスタ

リサ「じゃあね! 二人共!」フリフリ

あこ「またメールしますね!」ピョーン、ピョーン

449: 2018/09/01(土) 04:23:51.27 ID:pKv5kSN70
いったんここまでで

451: 2018/09/01(土) 13:50:21.68 ID:pKv5kSN70


香澄「....う、うう」パチリ

沙綾「香澄! よかった...」

香澄「さーや? 一体...いっつ!」

紗夜「友希那さんの一撃をまともに食らったんです。しばらくは痛いはずですよ」

燐子「それでも、目が覚めるの早い、です」

香澄「え? 紗夜先輩に燐子先輩、どうしてここに?」

紗夜「まあ、色々ですよ。それより動けますか?」

香澄「っつ! な、なんとか」グラ

沙綾「まだキツそうだけど」

香澄「大丈夫。それより、有咲は?」

沙綾「まだ寝てる」

有咲「う、うーん...」

沙綾「あ、起きた」

452: 2018/09/01(土) 13:55:25.50 ID:pKv5kSN70
燐子「それでは...」

紗夜「気をつけて帰ってください」


有咲「はい」

沙綾「すみません、助かりました」

香澄「.....」


紗夜「....?」

燐子「あの、氷川さん?」

紗夜「あ、いえ、大丈夫です。それでは...」


香澄「ありがとう、ございました」ペコ

453: 2018/09/01(土) 14:04:13.02 ID:pKv5kSN70
沙綾「二人共、大丈夫?」

有咲「ああ。迷惑かけたな」

香澄「大丈夫....」

沙綾「そっか。はぁ、今日は疲れたね」

有咲「....わり。あんなこといって結局負けちまった」

沙綾「そんなこと言ったら私もだよ。負けてないのは香澄くらいで...」

香澄「いや、結局私も気を失ったわけだし」

香澄(それに蘭ちゃんとの勝負もあのままやってても勝てたかわからないし)

香澄(なにより最後のあの人。恐ろしく重い一撃だった)

香澄「.....私は..」

沙綾「?」

454: 2018/09/01(土) 14:18:03.80 ID:pKv5kSN70
翌日  教室


香澄「はぁー」



りみ「ね、ねえ。香澄ちゃんどうしたの?」

たえ「黄昏てるよね」

沙綾「昨日から、なんだけど」

はぐみ「はぐみ、心配だよ」

イヴ「はい、大丈夫でしょうか」

沙綾(負けたことに落ち込んでる? けど、はっきり負けたわけじゃないし。なら気絶したこと? いやいや、気絶したくらいでそんなに落ち込む?)

沙綾「うーん、どうしたんだろ」



昼休み


こころ「そういう時は喧嘩が一番よ!」ダッダ!

美咲「いいから! おとなしくしてようね! ね!」

こころ「うーん、けど、それもそうね! ミッシェルと勝負するためにも力をとっておかないとだわ!」

美咲「うっ、それは....」

こころ「あ! そうよ、美咲! 私達ハロハピにミッシェルっていう新しい仲間が!」

美咲「だから! それは私なんだって!」

455: 2018/09/01(土) 14:26:35.55 ID:pKv5kSN70
三年 教室

紗夜「失礼します」ペコ

ひなこ「んー、入って、入って」

七菜「お茶でいい?」

紗夜「はい」

リィ「ほい」

紗夜「ありがとうございます」

ゆり「さてと今日呼んだのは他でもない。紗夜ちゃんに色々聞くため、だよ」

紗夜「....羽丘のことを、ですか?」

ゆり「まあね」

紗夜「勿論構いませんが私が知ってるのは中学までですよ?」

ゆり「全然いいよ」

ひなこ「そうそう、だいたい今の三年とは毎年やりあってるしね」

紗夜「そうですよね」

ゆり「そこで下のことを聞きたいんだけど、ぶっちゃけ、注意しないといけない人、いる? 紗夜ちゃんから見て」

紗夜「注意、というか、私が勝てるかどうかわからない相手が二人います」

456: 2018/09/01(土) 14:36:04.90 ID:pKv5kSN70
リィ「二人も、か」

七菜「学年は?」

紗夜「一人は同じ二年生の湊さんです」

ゆり「ロゼリアのリーダー、だよね」

ひなこ「もう一人は?」モグモグ

紗夜「同じく二年生で私の妹、氷川日菜、です。この二人には絶対に負けたくありませんが、正直勝てるかどうかは.....わかりません」


ゆり(紗夜ちゃんが勝てるかわからない、か)

紗夜「ですが、この二人は私が倒します」

七菜「はい?」

紗夜「なんとしても、必ず」

リィ「言ってることが少し変じゃないか?」

ゆり「ふふふ、いいじゃん。そんな紗夜ちゃんにお願いがあるんだ~」

紗夜「な、なんでしょうか?」

457: 2018/09/02(日) 00:49:10.70 ID:oqrh12OT0
放課後


香澄「うーーん....」



有咲「お~す、って、香澄まだ治ってねーのかよ」

沙綾「みたい、だね」

りみ「そんなに昨日のことがショックだったのかな?」

たえ「けど香澄だったらその負かされた相手にすぐにやり返しに行くと思ったけど」

有咲「あー! ジレってー! おい! 香澄!」


香澄「ん? どしたの?」

有咲「それはこっちのセリフだ! 昨日からどうしたんだよ! なんか元気なさそうだし....」

香澄「ああ、うん。ちょっと考え事...」

たえ「香澄、が?」

香澄「馬鹿にしてない?」

沙綾「てっきり昨日のこと気にしてるのかと思ったけど。喧嘩、勝てなかったこと、とか」



有咲『お前が負けるところ、みたくない、というか...』



香澄「....まあ、昨日の人達とはいずれ決着をつけるよ。ってか、負けてないし」

有咲「なら、何に悩んでんだよ」

香澄「それは......

458: 2018/09/02(日) 01:07:11.17 ID:oqrh12OT0
ショッピングモール カラオケ


香澄「ティアドロップス・レボリューション! キミがおーしえてくれたね! ノンストップ!サーキュレーション.......


有咲「香澄....歌うま」

沙綾「ってか、なんでカラオケ?」

たえ「困ったときや悩んだ時は大声を出すのが一番」

りみ「ふふ、香澄ちゃん、さっきからずっと歌ってるもんね」


香澄「ふはぁー! 気持ちいい! 次の必殺技、ティアドロップにしよっと!」

有咲「おつかれ、飲むか?」

香澄「ん! どーもー!」

たえ「次私行こっと」

沙綾「私もいれとこ」



有咲「にしても喧嘩する理由、なんて、意外と変なことで悩んでんな」

香澄「なんだけどね。なんか大声だしてたらどうでも良くなってきちゃった」

有咲「いいのかよ、それで。けど、確かに喧嘩の理由なんてどうでもいいだろ。やられたからやり返す、自分のために戦う、そんなもんだろ?」

香澄「........そうだね」

有咲「だいたい、今までなんで喧嘩してきたんだよ」

香澄「へ?」

有咲「だから、ポピパになって喧嘩してきた理由! 特にないかもしれないけど、だったらこれからもそれでいんじゃねーの?」

459: 2018/09/02(日) 01:17:43.61 ID:oqrh12OT0
帰り道

香澄「今日はありがとね、みんな」

たえ「私も楽しかったし」

りみ「香澄ちゃんも元気になったみたいでよかった!」

沙綾「それじゃ、明日からまた特訓だね」

有咲「だな。それと香澄。またなんか悩んでたら直ぐに言えよな」

香澄「わかってるって。それじゃあね」




香澄「....」テクテク

香澄(私がポピパにいる理由、ポピパで喧嘩する理由。それは中学校でできなかった、本当の仲間、友達であるポピパの皆のため。皆を守るため...)

香澄(有咲がそのことをわかってて言ったのかわからない。けど.....そうだね。それでいいかも。誰かの為、それも十分な理由だし)

香澄「それにやられっぱなしも嫌だしね! よーし! 帰ろっと!......あれ?」

香澄(携帯がない!.....ああ! 電源消して、机の中にしまいっぱなしだった!)

香澄「うへ、学校に戻ろっと」

460: 2018/09/02(日) 01:29:10.00 ID:oqrh12OT0
花咲川

香澄「はぁー、だるい」

香澄「早くとって帰ろっと」タッタ


ヤァ! マダマダデス! タァ!


香澄「ん?」




弓道場 近く


燐子「や、やぁ!」ヒュン!

紗夜「っと、今のもいい感じですよ」ペシ

燐子「ほ、ほんとですか? よかった~」ヘナヘナ

紗夜「少し、休憩しまようか」

燐子「はい」


香澄「紗夜先輩? 燐子先輩?」


紗夜「!? 戸山さん?」

燐子「!!ゴホ、ゴホ、い、いつからそこに!?」

香澄「いえ、たった今忘れ物を取りに。先輩達はどうしたんですか? 見る限りだと....」

紗夜「特訓中、と言うのでしょうね。この状況は」

燐子「わ、私に付き合ってもらってるん、です」

香澄「なるほど....」

461: 2018/09/02(日) 01:37:50.19 ID:oqrh12OT0
紗夜「....」ジー

香澄「!! あ、あの、なにか?」

紗夜「いえ、昨日の今日ですが元気に動いているので」

香澄「へ? それが、なにか?」

燐子「す、すごいですよ? 喧嘩の怪我や友希那さんからのダメージがあると思いますけど...」

香澄「ああ、そういうことですか。私、タフってよく言われますので...」

紗夜「それに心なしか、スッキリしたようにも見えますから」

香澄「!?」

燐子「?」

香澄「え? それって...」

紗夜「ちょうど良かったです。戸山さん、少しお手合せ、よろしいでしょうか?」


香澄「ええ!?」

462: 2018/09/02(日) 01:50:52.35 ID:oqrh12OT0
燐子「さ、紗夜さん!?」

紗夜「アフターグロウの美竹さん、と言えばかなりの強さです。その美竹さんと互角な戦いをした戸山さんの強さ、少し気になりまして。どうでしょうか?」

紗夜(それに伝えたいこともありますし)

香澄「ひょ、評価してくれるのは嬉しいんですけど...」

香澄(いや、むしろちょうどいいかも)

香澄(こんなチャンス、そうそうないだろし。それに私も知りたい。紗夜先輩がどれほどなのか)

紗夜「とはいえ、いきなり過ぎましたね。昨日の怪我もありますし、この時間帯なら人目がなくちょうど良かったのですが....」

香澄「やります! いえ、やらせてください!」

燐子「ええ!?」

紗夜「....ふふ、ありがとうございます」

香澄「いえ、こちらこそですよ」

燐子「ほ、本気なんですか? 二人共」





紗夜「出来る限り、本気で来てくださいね」パシン


香澄「言われなくても! 最初っから全開でいきます!」ググ!

463: 2018/09/02(日) 02:00:40.33 ID:oqrh12OT0
いったんここまでで

それと私の事情とパソコンの事情で申し訳ないんですが次の更新は早くても2週間後になりそうです。
遅くても一ヶ月以内にはなんとか

それでおそらくパソコンが変わるのでIDも変わると思うのですがそれで続きを書いても大丈夫なのでしょうか?

465: 2018/09/02(日) 02:11:16.33 ID:oqrh12OT0
わかりました! 
ありがとうございます!

466: 2018/09/02(日) 02:33:36.07 ID:oqrh12OT0
最後に私の中のキャラの強さの設定、みたいなものです
少しネタバレ? になるかもしれないので見てくださる方は気をつけてください







S、A、B、C、D、の五段階評価です。+がついてたら喧嘩中に強くなれる香澄タイプって感じです。
あくまで現段階ですので


ポピパ  香澄 A+ りみ C 有咲 B たえ B 沙綾 B

パスパレ 彩 D 千聖 A イヴ B 日菜 S 麻弥 A

アフロ 蘭 S モカ A 巴 A ひまり B+ つぐみ B+

ロゼリア 友希那 S+ リサ A 紗夜 S 燐子 C あこ B

ハロハピ こころ A 美咲(ミッシェル)A はぐみ B 花音 D 薫 A

475: 2018/10/25(木) 00:01:39.22 ID:DK+0qgdF0
香澄「はぁー!!」ビュン!

紗夜「おっと」ヒョイ

香澄「たぁ!」シュ!シュ!

紗夜「ふ、っと」ヒョイ、スカ

香澄(完全に見切られてる)

紗夜(いい動きですが、まだまだ無駄が多いですね)

紗夜「どうしました? この程度ではないのでは?」

香澄「ここからです、よ!」ダッタ!

476: 2018/10/25(木) 00:08:45.26 ID:DK+0qgdF0
燐子(ど、どうしてこんなことになってるんでしょうか!?)

燐子(私と氷川さんで特訓していただけなのに、戸山さんが来て、気づいたらこんな状況に....)


紗夜「そろそろこちらからもいきます」スッ

香澄「いつでもどうぞ!」ググ

紗夜「ふっ!」ビュン!

香澄「っ!!」チッ!

紗夜「はぁ!」バッ!

香澄「くっ!」バシ!

香澄(躱しきれない!)

紗夜「!!」シュ!シュ!

香澄「ぐっ、うっ!」シュ、ドゴ!

477: 2018/10/25(木) 00:18:48.36 ID:DK+0qgdF0
香澄(いいのもらちゃった)ヨロヨロ

香澄「いちち...」

紗夜「私の力を探っているのなら無駄ですよ?」

香澄「まさか。そんな余裕ありませんし」

香澄「ただ、私もやられっぱなしじゃないので!」タッ!

香澄「てりゃ!」ビュン!

紗夜「!!」バン!

香澄「はぁ!」シュ!シュバン!

紗夜(速く、それに先ほどより動きが鋭くなっている)

紗夜「なるほど、そういうタイプですか」

香澄「まだまだ!」ビュン!!

紗夜「いいでしょう、少し付き合ってあげます」ス...

478: 2018/10/25(木) 00:28:05.07 ID:DK+0qgdF0
紗夜「ふ、はっ、」シュ、バシン、

香澄「なぁ! くぅ!」ダシ、ズシ

香澄(防ぐので手一杯だなんて)ズズ

紗夜「ふー、はぁ!」回し蹴り!!

香澄「!?」バシン!!

香澄「ぐ、は!」バタン



燐子「さ、紗夜さん! 今のは!」

紗夜「ただの回し蹴りですよ。白金さんにはまだ早いかもですが」

燐子「そ、そうではなく! 戸山さんが!」

479: 2018/10/25(木) 00:35:53.63 ID:DK+0qgdF0
紗夜「いいんですよ。これくらいしないと」

燐子「え?」


香澄「う、うぅ、」ムク


燐子「そんな! まともに決まったように見えたんですけど」

紗夜「腕でガードはしていましたよ。ギリギリですが。それでも防ぎきれず倒れたようですが」

燐子「それでも、その、いんですか?こんな風に一方的に....」

紗夜「仕方ありません。それに、おそらくここからが本番でしょうから」


香澄「ほんと、いったいなぁ」

香澄(とっさに防いだのにギリギリだし、防ぎ切れてないし、痛いし)

香澄「紗夜さんは全然余裕そうじゃん」

香澄(これが私達、花咲川のトップ)


481: 2018/10/25(木) 00:41:21.23 ID:DK+0qgdF0
紗夜「大丈夫ですか?」

香澄「おかげさまで、なんとか」

紗夜「この辺で終わっておきますか?」

香澄「ふふ、まさか!」

香澄「ここからですよ!」ダッ!

紗夜「やれやれ、ようやくですか」スッ

香澄「はぁ!!」シュン!

紗夜「っ、ふ!」ベシ、ビュン!

香澄「ぐっ、たぁ!!」ドシ、バン!

紗夜「うっ、はぁ!」ドス、バシン!


燐子「すごい、戸山さんが、氷川さんと互角に...」

482: 2018/10/25(木) 00:48:39.18 ID:DK+0qgdF0
香澄(やっとスイッチ入ったってのにそれでもついて行くのがやっとだなんて)

紗夜(躱すのが難しくなってきましたね。まったく、時間がかかる相手です)

香澄「はぁ! だぁ!」シュ、シュ!

紗夜「くっ、うっ!」スカ、ドゴ!

香澄「う、らぁ!」ビュン!!

紗夜「っ!ふっ!」ズズ、スッ!

香澄「いなされた!?」

紗夜「はぁぁ!」右ストレート!

香澄「がはぁ!」バキ!

香澄「こ、のぉ!」ガシ


483: 2018/10/25(木) 00:55:26.16 ID:DK+0qgdF0
紗夜「!?右腕が!」

香澄「おかえし、ですよ!」左ストレート!

紗夜「ぐっ!」バシン!

香澄(左手で受け止めた!?)

香澄「けど!」蹴り!

紗夜「甘いです!」蹴り!

香澄「同じタイミングで!?」

紗夜「右手の拘束が緩んでますよ」クル、ガシ

香澄「右手が!」ググ

紗夜「パンチはこうやってやるんです、よ!」左ストレート!!」

香澄「この!」

香澄(私も左手で受け止め.....)


バシーン!!

484: 2018/10/25(木) 01:01:26.44 ID:DK+0qgdF0
香澄「が...は...」ヨロヨロ

香澄(左手ごと、私を..)

紗夜「....」クルクル

紗夜「今度は先ほどより優しくありませんよ」ダッ!

香澄「やば..い!」ガード


紗夜「ふっ...はぁ!」回し蹴り!!


ドゴ!!

香澄「う..あ..」バタン

485: 2018/10/25(木) 01:16:03.72 ID:DK+0qgdF0
燐子「あわわ....今のは」


紗夜「戸山さん、貴方は確かに喧嘩をする上でタフでどんどん強くなっていく。正直、相手にしたくないタイプです」

紗夜「ですが、時間がかかりすぎです。どれだけ打たれ強かろうと、段々強くなろうと、その前にやられれば、意味がありません」

紗夜「羽丘との喧嘩までの課題、ですね。貴方ならなんとかできると思いますが」

紗夜「あとは.....まぁ、いいでしょう。先ほどの顔を見る限り、自分の中で整理がついたのでしょうし」


燐子「氷川さん、もしかして戸山さんに色々教えるために喧嘩、したんじゃ」


香澄「....」ムク

紗夜「もう起き上がりますか、さすがの回復力ですね。しかし今日はもう....」

香澄「紗夜さん」

紗夜「はい?」


香澄「続き、しましょう」ドックン、ドックン

486: 2018/10/25(木) 01:22:20.11 ID:DK+0qgdF0
燐子「!?」

紗夜「!?」

燐子「戸山、さん?」

紗夜「明らかに先ほどまでと雰囲気が違いますね。なにより」


香澄「.....」ドックン、ドックン


紗夜「それは、心臓の音、ですか?」

香澄「この音、ですか?」ドックン、ドックン

香澄「私は『星の鼓動』って呼んでます。すっごく集中すると本当のたまに聞こえるんです」ドックン、ドックン

紗夜「星の、鼓動?」

香澄「それより、続きをしましょう。いいですよね?」ドックン、ドックン

紗夜「.....」

紗夜「....わかりました」


燐子「氷川さん!?」

487: 2018/10/25(木) 01:28:41.37 ID:DK+0qgdF0
紗夜(少し前の戸山さんとはあまりにも違いすぎます)

紗夜(一体どういうことなのか。確かめるためにも拳を交えなければ)

紗夜「ですが、羽丘との戦いが迫っています」

紗夜「手を抜け、っというわけではありませんがやりすぎないようにしましょう」

香澄「努力します」ドックン、ドックン

紗夜(わかりました、ではなく、努力します。ですか)

紗夜(やはりどこか変わったような...)

香澄「それじゃ、いきますよ」ドックン、ドックン

紗夜「ええ、いつでも」

492: 2018/10/26(金) 00:41:44.04 ID:rznsClqa0
香澄「ふっ!」ドックン、ドックン

ビュン!!!

紗夜「が、は、」ドゴ!


燐子「え?」


香澄「はっ!」ドックン、ドックン

バシン!!

紗夜「ぐっ、うぅ」ベシン!

香澄「....」ス、、

香澄「お返し!」右ストレート!

ドガ!!

紗夜「ぐぅ!!」バッ、、ドサ

493: 2018/10/26(金) 01:16:38.34 ID:rznsClqa0
燐子「嘘....紗夜さんが、あんなに一方的に....」


紗夜「....っく」ヨロヨロ

紗夜(油断、していたとはいえこれほどとは)

紗夜「私もまだまだ、ですね」スク

香澄「....」グッ

紗夜「それが戸山さんの本気ですか」

香澄「どう、ですかね」ドックン、ドックン

紗夜「...まあいいでしょう」

紗夜「流石にここまでやられては、黙ってはいられませんね」スーハー

紗夜「私も本気でいきます」ゴゴゴ

香澄「!!」

494: 2018/10/26(金) 01:51:25.98 ID:rznsClqa0
紗夜「いざ!」ダッ!!

香澄「....」ザッ!

ドン!!


燐子「す、すごい...」


香澄「っ!、だっ!!」ズドン!!

紗夜「ふっ! はっ!」ビュン!!

香澄「ぐふ! う、らぁ!」ドゴ! バシン!!

紗夜「つっ、、ふん!」ドシ! シュン!!


香澄「くっ!」シュタ

香澄(『星の鼓動』が聞こえてる今の状態でも勝ちきれないなんて)


紗夜「っ、ふぅー」スタ

紗夜(完全に互角ですか、私と。まったくたいしたものですよ)

495: 2018/10/26(金) 02:16:19.31 ID:rznsClqa0
香澄(これがおそらく紗夜さんの本気。流石ですね)ハァ、ハァ

紗夜(しかし友希那さんに勝つためにも、こういう勝負に負けるわけにいきません!)

香澄「ハァ、ハァ、」

紗夜「そろそろ、限界なのでは?」

香澄「かもしれませんね。けど、それは紗夜先輩なんじゃないですか?」

紗夜「どうでしょうね」

紗夜「戸山さん、本当は貴方の力を試し、少し話すだけのつもりでした。しかし貴方がここまでやるとは想像以上ですよ」

香澄「それは....ありがとうございます? ですかね」

紗夜「感謝します。こういう勝負を私は待っていましたので。私がもっと上に行くためにも」

香澄「それは、私もですよ」

紗夜「ですがそれは勝負に勝ってこそ。決着をつけさせてもらいます!」

香澄「望むところです!」

496: 2018/10/27(土) 11:02:31.36 ID:WPTHMDSI0
紗夜「ふっ!」ダッ!

香澄「やぁ!」シュン!

紗夜「くっ!」ガシ!

香澄「っと!」ガシ!

紗夜「はぁ!」ググ

香澄(なんて力! いったん距離を!)シュタ

紗夜(いい距離です!)ス..

紗夜「ふぅ...」

香澄(あの構え、回し蹴り!)

香澄「三回も食らいませんよ!」ザッ!

497: 2018/10/27(土) 11:13:41.44 ID:WPTHMDSI0
香澄(いや、逆に私が決める!)

香澄「回し蹴りなら負けない!!」ダッ!

紗夜(向かってきますか。フェイクに使おうと思ったのですが、それならこちらも)

紗夜「正真正銘、全力です!」クル



香澄「スタービート!!」 回し蹴り!!


紗夜「ブラックシャウト!!」 回し蹴り!!


バシン!!!!

498: 2018/10/27(土) 11:22:51.37 ID:WPTHMDSI0
羽丘女子学園 二年教室

日菜「ふ、ふふ~ん、っと! フルコンボ~!」

麻弥「本当ッスか!?」

日菜「こんなのちょちょいのちょい! だよ」

麻弥「難易度29なんですけど」

日菜「最近お姉ちゃん帰ってくるの遅いんだよね。だから家でやってたんだ」

麻弥「なるほど」

日菜「今お姉ちゃん何してるのかな~。あー! 早くお姉ちゃんと喧嘩したーい!」

麻弥「日菜さんはお姉さんと仲が悪い訳ではないですよね?」

日菜「勿論だよ。私達は相思相愛なんだから!」

麻弥「だったら普通喧嘩したくないんじゃないですか?」

499: 2018/10/27(土) 11:28:17.59 ID:WPTHMDSI0
日菜「うーん、他の人たちはどうかわからないけど私はしたいんだよね」

日菜「きっとお姉ちゃんもそう思ってるはずだし!」

麻弥「そうなんですか?」

日菜「そうだよ。だって、」


日菜「お姉ちゃんに本気でぶつかるのも、お姉ちゃんの本気を受け止めるのも、私だけなんだから!」

500: 2018/10/27(土) 11:46:04.99 ID:WPTHMDSI0
香澄「....う、ううん?」パチリ


紗夜「目が覚めましたか」

香澄「紗夜、さん」ムクリ

紗夜「今、白金さんが飲み物を買いに行ってくださってるので少し待っていてください」

香澄「.....私は、負けたんですね」

紗夜「貴方の勝ち、ではありませんが負け、ということでもないでしょう」

香澄「え?」

紗夜「私も先ほどまで気を失ってましたから」

香澄「そうなんですか?」

紗夜「この場合、引き分けでしょうかね」

香澄「引き分け....」

紗夜「不服ですか?」

香澄「どうせなら白黒つけたかったですよ」

501: 2018/10/27(土) 12:11:53.03 ID:WPTHMDSI0
紗夜「それは勿論私もですが、また別の機会にしましょう」

香澄「そうですね。正直もうクタクタで」ゴロン

紗夜「私もここまで本気でやり合うとは思っていませんでした」

紗夜「戸山さんの先ほどの、星の鼓動、でしたっけ? あれは?」

香澄「あー、私もよくわからないんですけど、何というか滅茶苦茶集中したときだけ聞こえる、みたいな?」

香澄「実際、喧嘩って集中するっていうより感情にまかせてやることが多いので滅多に聞こえないんですけどね」

紗夜「戸山さん自身が好きなタイミングでできるわけではないのですね?」

香澄「うっ、その通りです」

紗夜「なるほど」

香澄「けど、『星の鼓動』が聞こえても紗夜さんとは引き分けがやっと。紗夜さん、本当に強いですね」

紗夜「それはこちらの台詞ですよ。戸山さんこそ強いですね」

502: 2018/10/27(土) 12:33:49.93 ID:WPTHMDSI0
香澄「私は、中学の頃喧嘩しかしてませんでしたから」

香澄「.....紗夜さんは喧嘩する理由ってありますか?」

紗夜「自分のためです」

香澄「え?」

紗夜「私も中学の頃喧嘩に明け暮れていました。今と違うのはグループで喧嘩をしていたということ」

香澄「...ロゼリア」

紗夜「知っていましたか。そうです。そのロゼリアで私は頂点を目指していました」

紗夜「ロゼリアの皆さんとはうまくいっていましたし、私達は順調に強くなっていっていました」

紗夜「しかし一方で私はとある不安を抱えていました」

香澄「不安?」

紗夜「自分とリーダーである湊さんとの力の差です」

香澄「リーダーとの力の差....」

紗夜「私はロゼリアとして強くなるのは勿論ですが、私自身も強くなりたかった」

香澄「それは、当然ですよ。自分が強くなりたいと思うのは」

紗夜「ですが基本グループ同士で戦うときはリーダー同士で決着をつけるもの。よって基本的に強い人と戦うのは湊さんでした」

503: 2018/10/27(土) 12:51:40.17 ID:WPTHMDSI0
紗夜「結果、ロゼリアがどんどん強くなるにつれ、私と湊さんとの差も開いていきました」

紗夜「勿論、自身で特訓もしましたが、なおさら差を感じるだけ」

紗夜(さらにその時期に日菜も喧嘩をし始め、さらに私は....)

紗夜「....」

香澄「紗夜さん?」

紗夜「すみません、続けますね」

紗夜「そして私は決めました。このままでは強くなれないと思い、ロゼリアを離れることを」

香澄「それは....思い切りましたね」

紗夜「そうですね。そのせいで迷惑もかけました。特に白金さんには」



燐子「......」コソ

504: 2018/10/31(水) 10:57:38.13 ID:y5dVn9Ew0
香澄「けど、紗夜さんはロゼリアが嫌いになったわけじゃないんですよね?」

紗夜「それはそうです。ロゼリアはわたしにとって、た、大切な場所ですので」

香澄(あ、少し照れた)

紗夜「だからこそ私は強くなった、いえ、私らしい私になってロゼリアに戻りたい、そう思っています」

香澄「自分らしい自分?」

紗夜「....まぁ、もし納得できる自分になったとしても今更ロゼリアの皆さんが私のことを受け入れてくれるかどうかはわかりませんけど...」



燐子「大丈夫です!!」


香澄「わぁ!」ビク

紗夜「白金さん、聞いていたのですか」

燐子「あこちゃんも今井さんもきっと湊さんも待ってます! 私達が、紗夜さんが戻ってきてくれるのを!」

紗夜「!!」

505: 2018/10/31(水) 10:59:47.27 ID:y5dVn9Ew0
紗夜「そう、だと嬉しいですね」

燐子「はい!」






燐子「あ、その、これ。飲み物です」ヒョイ

紗夜「ありがとうございます」

香澄(この流れで!?)

506: 2018/10/31(水) 11:04:48.59 ID:y5dVn9Ew0
香澄「ゴクゴク....」

紗夜「なんだか私の話を聞いてもらう形になってしまいましたね」

香澄「ぷはぁ!」

香澄「いえ。私は紗夜さんのことが知れたので良かったですよ」

紗夜「戸山さんはどうなのですか?」

香澄「え?」

紗夜「戸山さんも私と同じく、高校からこの花咲川に入学したはずですよね?」

紗夜「それなら戸山さんも何か理由があるのではないですか?」

香澄「それは...そうですね」

香澄「紗夜さんの話も聞きましたし、少しだけ」

香澄「実は....」

507: 2018/10/31(水) 19:07:08.63 ID:FxdsYcpg0
香澄「私も中学の頃から喧嘩してたんですよ。一応グループで」

香澄「ただ、グループといっても単純に私に対する畏怖とかで集まった人達だけで」

香澄「自分たちより人数が多いグループとの喧嘩には来なかったり、なんて当たり前でした」

紗夜「....」

香澄「そんな時あっちゃんが、あ、あっちゃんっていうのは私の妹です」

香澄「そのあっちゃんが友達と遊びに行ってるのを見ていいな、って思ったんですよ」

香澄「私が本当に欲しいのはそういう仲の人達なんだって」

香澄「だから、近くの高校にいかないで、あっちゃんのいるこの花咲川に来ました」

香澄「本当は普通の友達を作るために喧嘩はしないつもりでした。けど...」

紗夜「見事にしていますね」

香澄「あはは...」

508: 2018/10/31(水) 19:13:32.26 ID:FxdsYcpg0
香澄「けれどそのおかげでポピパのみんなに会えました」

香澄「私が望んでた出会い方じゃなかったけどそれでも今は中学の時にはできなかった本当の仲間と出会えたと思ってるんです」

香澄「だから今の私の戦う理由はみんなを守るため!」

香澄「っというのも教えてもらったんですけどね」

紗夜「なるほど」

紗夜「そ、それにしても戸山さんは平気で恥ずかしいことを言いますね」

香澄「へ? 恥ずかしいこと?」

紗夜「自覚なしですか。ま、いいです」

509: 2018/10/31(水) 19:20:37.41 ID:FxdsYcpg0
紗夜「とりあえずは安心しました。それなら大丈夫そうですね。羽丘との決戦も」

香澄「私は私の出来ることをする、だけですけどね」

紗夜「構いませんよ、それで。私と引き分けたのですから、自信を持ってください」

燐子(引き分け? だって勝ったのは.....)

香澄「ありがとうございます。紗夜先輩」

紗夜「さて、それでは帰りましょうか」スタ

香澄「はい....うぐぐ」ヨロヨロ

燐子「あ、肩、貸します」

香澄「す、すみません」

紗夜「しばらくは安静ですね。お互い」

香澄「.....」ジー

香澄(のわりに紗夜さん、元気そうな。もしかして)

510: 2018/11/03(土) 23:21:44.71 ID:eFSuwUKC0
香澄「よっと、あ、ここまでで大丈夫です。ありがとうございました」ペコ

燐子「いえ」

紗夜「それでは戸山さん、気をつけて帰ってくださいね」

香澄「はい、失礼します」






香澄「氷川紗夜さん、か」

香澄(あの人もあの人で色々あるんだね)

香澄(今日はそれを知れて良かったかも)

香澄「にしても強かった。うん」

香澄「あの紗夜さんよりも強いであろう湊さん? って人はどれくらいなのやら....」

香澄「あー、ほんと、中学の頃の私は井の中のなんとかだよ」

511: 2018/11/03(土) 23:24:29.22 ID:eFSuwUKC0
香澄「けど」

香澄(中学校の頃より全然今の方が楽しいや)

香澄「やっぱりみんなのおかげ、なのかな?」

香澄「ふぅ、とりあえず帰ろっと」

香澄「んん? 私なんであの時間に学校行ったんだっけ?」




香澄「ああ!? 携帯電話!!」

512: 2018/11/03(土) 23:45:59.56 ID:eFSuwUKC0
燐子「あの、お疲れ様、です」

紗夜「白金さんもです。今日は特訓を途中で終わらせていまいすみません」

燐子「それは大丈夫なんですけど....」

紗夜「何か?」

燐子「良かったんですか? 戸山さんと引き分け、ということで」

紗夜「そのことですか」

燐子「戸山さんは気を失いましたけど紗夜さんは膝をついただけで.....」

紗夜「本気でやってあそこまで追い詰められたのですから負けみたいなものですよ」

紗夜「ただ、それだと戸山さんが納得しないと思ったので引き分け、ということにさせてもらいました」

燐子「紗夜さんがそれでいいのならいいんですけど」

紗夜「そういうことにしてください」


紗夜「.....戻れ、ますかね? 昔の私達のように」

燐子「大丈夫です。絶対に」

紗夜「ふふ....そうですね」

513: 2018/11/03(土) 23:58:00.02 ID:eFSuwUKC0
別の日 美竹家

蘭「.....」モグモグ

蘭父「......」ペラ

蘭「ご馳走様」ガタ


蘭「行ってきます」スタ

蘭父「まだ喧嘩なんかしてるんじゃないだろうな」

蘭「...」ピタ

蘭父「中学の時は自由にやらせてきたが高校からは華道に力を入れてもらう、そういう約束だったな」

蘭「.....」

蘭父「どうなんだ?」

蘭「別に、いつも通りだし」

514: 2018/11/04(日) 00:02:06.71 ID:/OhVk0VA0
蘭父「なんだと?」

蘭「遅刻するからもう行く」ガチャ

蘭父「こら! 蘭!」



学校

蘭「あー! もう!」イライラ


巴「目に見えてわかるくらい」

ひまり「イライラしてるね」

つぐみ「大丈夫かな?」

モカ「多分大丈夫~」

515: 2018/11/04(日) 00:08:46.47 ID:/OhVk0VA0
ドン!

羽丘チンピラ「って!」

蘭「っ!」

羽丘チンピラ「ちょっと! どこに目つけて....」

蘭「うっさい!」シュ!

羽丘チンピラ「ぐへぇ!!」バタ


巴「荒れてるな」

ひまり「荒れてるね」

つぐみ「モカちゃん、どうしよ」

モカ「あ、リサさんからラインだ」

ひまり「連絡取り合ってるんだね」

モカ「ふむふむ、なるほど」

巴「なんだって?」

モカ「一週間後に控えた花咲川との喧嘩にむけた作戦会議の日程のお知らせ~」

ひまり「へ~、そういうところって以外としっかりしてるんだね」

つぐみ「あ! 蘭ちゃんがまた!......あ~あ、やっちゃった」

516: 2018/11/04(日) 00:14:46.47 ID:/OhVk0VA0
花咲川 学校 放課後

香澄「はぁ!!」ズドーン!

香澄「ふぅー」

たえ「気合い入ってるね、香澄」

香澄「まーね、もう少しだし」

たえ「ちょうどいい、少し勝負しよ!」

香澄「いいね。手加減はしないよ!」



有咲「香澄のやつ、完全に吹っ切れたみたいだな」

沙綾「だね。そもそも香澄が悩んでる、っていうのもなんか変だったし」

りみ「有咲ちゃん、沙綾ちゃん、お姉ちゃんから連絡が来て近いうち羽丘との喧嘩に向けて作戦会議だって」

有咲「いよいよか」

沙綾「緊張してる?」

有咲「し、してねぇ!」

沙綾「ふーん、どうだか」

有咲「してねぇ、ったらしてねぇ!」


517: 2018/11/04(日) 00:46:50.47 ID:/OhVk0VA0
とある撮影場所


カメラマン「お疲れ様でした~」

彩「はい! お疲れ様でした!」


彩「ふぅー、今日も終わったな~」

千聖「.....」スタスタ

彩「あ、千聖ちゃーん!」

千聖「あら、彩ちゃん」

彩「お疲れ! 今帰り?」

千聖「ええ、まーね」

518: 2018/11/04(日) 00:51:35.18 ID:/OhVk0VA0
千聖「見てたわ。彩ちゃん、空手始めたのね?」

彩「ふふ~ん、まーね!」

彩「これでもっとみんなの役に立てるよ!」

千聖「そう......ねえ、彩ちゃん」

彩「何? どうしたの?」

千聖「羽丘との喧嘩の日、お仕事入ってる?」

彩「え? えっと、入って....」

千聖「.....」

彩「ない、ね」

千聖「....そう」

彩「けど、いいの! この習ってる空手できっとみんなを守ってみせるから!」

千聖「そ、そうね。頼りにしてるわ」

519: 2018/11/04(日) 00:54:50.43 ID:/OhVk0VA0
彩「さ!一緒に帰ろ!」

千聖「ごめんなさい、少しよるところがあるから」

彩「えー、でも仕方ないか」

千聖「ごめんなさいね」

彩「ううん。それじゃ、また明日ね!」

千聖「ええ、また学校で」







千聖「失礼します」

千聖「少し相談が」

千聖「ええ、この日の撮影のことで」

千聖「私と彩ちゃんの日付を変えてもらえませんか?」

520: 2018/11/04(日) 01:01:23.83 ID:/OhVk0VA0
弦巻家 

こころ「花音! 行くわよ!」ダッ!

花音「そ、そんな!ちょっと待って!」

こころ「それ!」パンチ!

花音「ふぇぇ!」ヒョイ、ガシ

こころ「あら?」

花音「ふぇぇ!!」グルン

こころ「きゃ!」グル、ズド

花音「こ、こころちゃん! 大丈夫!?」



ミッシェル「おおー、花音さんうまい」

はぐみ「今、こころんが一回転したね!」

521: 2018/11/04(日) 01:07:08.93 ID:/OhVk0VA0
こころ「すごいわ! 花音!」

花音「え! そ、そうかな?」

こころ「こうなったら負けてられないわ!」

花音「え?」

こころ「それ~!!」シュ!シュ!

花音「ふぇぇ!」スカ、ヒョイ、ガシ、グルン

こころ「わわ!」クルリンパ


はぐみ「すごいすごい! 今度は二回転したよ!」

ミッシェル「ってか、その後ちゃんと着地してるこころもどんだけ....」

ミッシェル(それにしても花音さん、もしかして反射的にやってる?)

ミッシェル(だとしたらすごすぎるんですけど)

はぐみ「次ははぐみもやりたーい! それ!」シュ!

花音「ふぇぇ!!」ササ、ガシ、グルン

はぐみ「わぁ!」ズコ

こころ「次は私よ!」

ミッシェル「こらー、花音さんで遊ばないの!」

522: 2018/11/04(日) 01:14:14.45 ID:/OhVk0VA0
羽丘高校

リサ「これでよし、っと」

リサ「友希那、とりあえず作戦会議の日程連絡し終えたよ」

友希那「ありがとう、リサ。助かるわ」

リサ「これくらいどうってことないって」

友希那「後は彼女ね」

リサ「彼女?」

友希那「ええ、今回の喧嘩のことで今のうちに話をつけておかなくちゃいけない人よ」

リサ「それって....」

ガチャ


日菜「やっほー!」

友希那「来たわね」

523: 2018/11/04(日) 01:19:57.21 ID:/OhVk0VA0
リサ「日菜?」

日菜「おお、リサちーもいる。やっほー!」

リサ「やっほー、って、どうしてここに?」

日菜「どうしてって、友希那ちゃんに呼ばれたからだよ」

リサ「友希那が?」

友希那「ええ、そうよ」

日菜「それで、話って?」

友希那「花咲川に向けた作戦会議の前に決めておかなければいけないことがあるからよ」

リサ「決めておかなきゃいけないこと?」

日菜「えー? 何?」

友希那「どちらが紗夜と戦うか、よ」


日菜「そんなのあたしに決まってるよね?」

524: 2018/11/04(日) 01:24:28.00 ID:/OhVk0VA0
友希那「悪いけど、私も紗夜と話したのよ。決着をつけましょうって」

日菜「.....ふーん、それで?」

友希那「私達のどちらかと戦えばおそらく片方とは戦えないわ」

友希那「だからどちらが戦うか決める必要があるはずよ」

日菜「悪いけどお姉ちゃんは譲らないよ」

友希那「私も約束があるわ」

日菜「.....」

友希那「.....」


リサ「ちょ、ちょっと二人とも!」

525: 2018/11/04(日) 01:27:56.36 ID:/OhVk0VA0
日菜「...はぁー、めんどくさい」

友希那「?」

日菜「だったらさ、ここでどっちがお姉ちゃんと勝負するか、決めようよ」

リサ「まさか、」

日菜「こっちの方が早いでしょ?」パキパキ

リサ「待って! 日菜!」

友希那「.....」

友希那「やっぱり、話し合いは無理だったようね」

リサ「え!? 友希那!?」

526: 2018/11/04(日) 01:32:08.05 ID:/OhVk0VA0
友希那「わかったわ」

リサ「ええ!?」

日菜「....」

友希那「だったら」

日菜「?」

友希那「紗夜に決めさせましょう」

リサ「へ?」

日菜「んん?」

友希那「喧嘩当日、紗夜が相手をする、っと決められた人が相手をする。それでどう?」

日菜「なるほど」

友希那「それなら文句はないはずよ」

日菜「うん! それでいいよ!」

リサ「いいんだ」

日菜「勿論! だって、お姉ちゃんは私を選ぶに決まってるもん!」

527: 2018/11/04(日) 01:41:05.80 ID:/OhVk0VA0
友希那「なら、そういうことで話は進めさせてもらうわよ」

日菜「いーよー」

友希那「話したかったのはこれだけだよ」

日菜「それじゃ帰るね。ばいばーい」スタスタ




リサ「友希那! ってっきり喧嘩するかと思ったじゃん!」

友希那「流石に今の時期に日菜とはやりたくないわね」

リサ「途中までそんな雰囲気だったよ!」

友希那「けどこれでとりあえず話し合いの時、突っかってくることはないわね」

リサ「まあ、確かに」

友希那「あとは、三年元トップさん達だけど....」

友希那「あの人達は一度こっちが勝ってるから少しは話を聞いてくれるはずだわ」

リサ「確かに」

528: 2018/11/04(日) 01:44:56.26 ID:/OhVk0VA0
友希那「こんなところかしらね」

リサ「...友希那はさ、紗夜が友希那と戦うことを選ぶって思ってる?」

友希那「少なくとも、私はそう願ってるわ」

リサ「そ、そっか。うん、だよね」

友希那「そして私が勝ち、紗夜を引き戻す、それだけよ」

リサ「うん、だよ....え?」

友希那「さ、本格的に作戦を考えないとね」スタスタ

リサ「ちょ、友希那ー! 今のもう一回言って!」

529: 2018/11/04(日) 02:03:02.69 ID:/OhVk0VA0
花咲川 教室

紗夜「.....」ボー




少し前

ゆり『そんな紗夜ちゃんにお願いがあるんだ~』

紗夜『な、なんでしょうか?』



ゆり『今回の羽丘との戦い、その指揮を執って欲しいの』

紗夜『私が、ですか?』

ゆり『うん。そうだよ』

紗夜『どうして、ですか?』

紗夜『私より皆さんが執った方がみんな従いやすいと思いますが』

リィ『まあ、確かにそうかも知れないけど』

七菜『私達は四人、でしょ?』

ひなこ『だからだよ!』

紗夜『は、はあ?』

530: 2018/11/04(日) 02:11:19.15 ID:/OhVk0VA0
リィ『私達は四人でこの学校のトップ』

七菜『つまり四人揃わないと本来の力を発揮できないの』

ゆり『けど、本番で私達四人が固まってるって効率が悪いでしょ?』

ひなこ『多分バラバラに動く羽目になると思うんだよね』

紗夜『そうかもしれませんが、しかし』

ゆり『その点、私達四人と一人で引き分け以上の紗夜ちゃんなら問題ないかな~って』

リィ『みんなには私達から説明するから心配するな』

ゆり『それに、なにも学校のトップを背負ってくれ、なんて言ってる訳じゃないからね』

七菜『それは私達の役目』

ひなこ『紗夜ちゃんは作戦を考えて、みんなに指示を出してくれればいいから!』

紗夜『そういう、ことでしたら』

531: 2018/11/04(日) 02:14:52.51 ID:/OhVk0VA0
ゆり『いきなりこんなこと言ってごめんね』

ゆり『けど、私達も勝ちたいからさ』

ゆり『これが最善!っていうならためらわずに使う』

ゆり『勿論、紗夜ちゃんの意見を尊重するけどね』

紗夜『.....』

紗夜『...いえ、わかりました』

紗夜『私でよろしければ、力を尽くさせてもらいます』

532: 2018/11/04(日) 02:20:10.99 ID:/OhVk0VA0
現在

紗夜(私は、私のために喧嘩をし、今回の羽丘との喧嘩もしようとしていました)

紗夜(しかし、他の方は皆、誰かのため、学校のために戦おうとしている)

紗夜(勿論、それが必ずしもいい、というわけではありませんが)

紗夜(今の私はロゼリアの氷川紗夜である前に花咲川の氷川紗夜)

紗夜(そうであるならば、今の私がすべきことは.....)

紗夜「もう私だけの喧嘩ではない、ということなのでしょうね」

536: 2018/11/05(月) 09:29:37.69 ID:ctdhYjBh0
次の日 有咲蔵

香澄「....」


香澄『サークリング!!』

蘭『甘いよ!』ガシ


紗夜『時間がかかりすぎです。どれだけ打たれ強かろうと、段々強くなろうと、その前にやられれば意味がありません』



香澄(今までの私はあまり回避とか、受け止めるとかしないでただ単にやり合ってただけ)

香澄(自分の喧嘩の体質に頼って、ただ慢心してたんだ。中学まではそれで勝てたから)

香澄(けどもし蘭ちゃんや、可能性としてロゼリアのリーダーさんと戦うことになったら今のままじゃだめ)

香澄(強くなる、というよりは隙をなくする、って考えた方がいいかのかもしれない)

香澄「まあ、一週間で出来ることなんて限られてるけどね」

537: 2018/11/05(月) 09:36:43.94 ID:ctdhYjBh0
有咲「ふわぁ~、おはよー」

香澄「あ、おはよう。有咲」

有咲「おまえ、朝早いな」

香澄「まあね。他のみんなは?」

有咲「昨日の遅くまでの特訓の疲れでまだ寝てるよ」

香澄「有咲はいいの?」

有咲「そりゃ、疲れてるけど、目が覚めちまってな」

香澄「そっか」

有咲「そういうおまえこそ早起きじゃん」

香澄「私は少し考え事」

有咲「はぁ? またかよ」

香澄「どうやったら強くなれるかな、って」

538: 2018/11/05(月) 09:51:59.99 ID:ctdhYjBh0
有咲「へぇ~、お前でもそんなこと考えるんだな」

香澄「それはそうだよ。羽丘との喧嘩ことを考えたらなおさらね」

有咲「そうだけどよ。なんかお前らしくないな」

香澄「そんなこと言われても。今のままじゃ私はみんなのことを守れないし...」



沙綾「誰が守って、なんて頼んだの?」

たえ「逆に香澄が頼ってきそう」

りみ「おたえちゃん、それはないんじゃないかな?」


香澄「みんな」

有咲「そうだぞ、香澄」

有咲「自分の身ぐらい自分で守るさ。多分」

香澄「多分なんだ」

沙綾「そうそう。だからそんなことで悩んでないでどうやったらテストの赤点回避できるか悩んだ方がいいよ」

539: 2018/11/05(月) 10:03:32.93 ID:ctdhYjBh0
香澄「うっ...」

りみ「今日テストだもんね」

たえ「私、国語だけは完璧かも」

沙綾「だけ、なんだ」

有咲「いやいや、国語こそだめだろ」

香澄「...確かになるようになるしかないもんね」

たえ「テストが?」

香澄「テストもだけど! 喧嘩の方!」

沙綾「そうそう」

有咲「もし香澄が勝てなさそうだったら私達が手伝ってやるよ」

りみ「私達はポッピンパーティーだからね!」


香澄「...ありがとう、みんな」

541: 2018/11/07(水) 10:44:12.45 ID:mbZL2zR/0
学校

香澄「うへぇ~、終わった-」

沙綾「テストお疲れ」

たえ「りみ、補習っていつだっけ?」

りみ「おたえちゃん、諦めるの早いよ」

有咲「おーい」

香澄「あ、有咲」

有咲「早く行こうぜ」

沙綾「三年生の教室、だったね」

たえ「またボコられたりして」

りみ「そんなことないよ!」

香澄「それじゃ、行こっか」

542: 2018/11/07(水) 10:51:31.48 ID:mbZL2zR/0
羽丘

モカ「お疲れ様でした~」

つぐみ「午前授業って楽でいいね!」

ひまり「いつもならここで帰るんだけど」

巴「今日は用事があるからな」

蘭「めんどくさいけどね」

モカ「場所は...二年生のみたいだよ」

蘭「湊さんがトップなんだしそうでしょ」

巴「ほんじゃ、さっさと行こうぜ」

ひまり「それじゃあ、みんな! レッツゴー!」

つぐみ「ひまりちゃん、張り切りるところじゃないよね?」

543: 2018/11/07(水) 10:56:25.26 ID:mbZL2zR/0
花咲川 三年教室

香澄「失礼します」ガラガラ


ゆり「お、きたきた」

七菜「これで全員かな」

リィ「うちのバカを除いてね」


ガラガラ!


ひなこ「ごめーん! ちょーっと、おトイレに!」


リィ「大きな声で言うな!」

七菜「はぁー、私達の威厳が」

ゆり「もはやあってないような物だけどね」 

544: 2018/11/08(木) 08:51:51.15 ID:5rqRBqT00
羽丘 二年教室

蘭「失礼します」ガチャ


友希那「来たわね」

リサ「そっちに座ってね」

モカ「了解で~す」

つぐみ「モカちゃん、先輩なんだしここは...」


三年モブ「随分と遅いな、一年」

ひまり「え、えーと」

三年モブ「やれやれ」

巴「これでも急いだんですけどね」


友希那「その辺にしてもらえるかしら」

三年元トップ「そうだ。さっさとはじめな」

545: 2018/11/08(木) 09:06:20.39 ID:5rqRBqT00
羽丘

ゆり「それじゃ、皆揃ったし始めようか。作戦会議」

ゆり「知ってると思うけど私、グリッターグリーンの牛込ゆりが仕切らせてもらうよ」

ゆり「いよいよ一週間後、羽丘との全面対決になるわけだけど今日話し合うのはそれについて」

ゆり「簡単な説明、それと向こうの三年と話し合った最低限のルールから話そうかな。七菜、よろしく」

七菜「いつもこの時期に羽丘と花咲川はその年どっちが強いか決めるため喧嘩をしてるわけだけど」

七菜「今回は第100回目ということで今までとは少し勝敗の決め方を変えることになったの」

香澄「あの、ちなみに今まではどうやって決めていたんですか?」

リィ「去年まではお互いのトップを倒せば勝ちだった」

有咲「それが普通、ですよね?」

沙綾「確かに」

七菜「そう。それで今までやってきて結果は前にも言ったとおり一回引き分けがあり」

七菜「49勝49敗、完全な互角となってるの」

ひなこ「あくまでトータルだからその年その年でちゃんと勝ち負けは出てるけどね」

546: 2018/11/08(木) 09:12:32.44 ID:5rqRBqT00
羽丘

三年元トップ「けどキリがいい今回の喧嘩でよりわかりやすく勝ち負けをはっきりさせようとってことで」

三年元トップ「勝敗の決め方を変えたわけだ」


蘭(てっきり湊さんが仕切るのかと思ったけど)ボソ

つぐみ(向こうの三年生と話し合ったのはあの人だから説明してるんじゃないかな?)ボソ


三年元トップ「そして今回の喧嘩と決着の付け方は...」


花咲川


ゆり「相手の学校の中にある校章を壊すこと」

547: 2018/11/08(木) 09:17:29.89 ID:5rqRBqT00
花咲

香澄「校章を、壊す?」

ゆり「そう。私達の三年の教室前のスペースに飾れてあるあの校章」

千聖「壊せるのですか?」

七菜「残念なことにそんなにいい物じゃないらしいからね」

リィ「地面に強くたたきつけられると、壊れる」

ひなこ「そしてそれは向こうも同じ」

548: 2018/11/11(日) 15:14:57.68 ID:K56P12A+0
羽丘

三年元トップ「うちの高校の校章は校長室にある」

三年モブ「それが割られると負け、ってことですね」

三年元トップ「そういうこと」


ひまり「あの、校章なんて壊して、その、叱られませんかね?」

三年モブ「はぁ? お前先公に叱られるのが叱られるのが怖いのか?」

三年モブ「それでよく喧嘩やろうとしてるね」アハハ


蘭「....」ギロ

三年モブ「...何か?」

友希那「後にしてくれないかしら。まだ話の途中よ」

549: 2018/11/11(日) 15:24:47.29 ID:K56P12A+0
花咲川

ゆり「ま、壊されたら、壊された方のせい」

ゆり「つまり負けたらもれなく先生のお説教付きだよ」

彩「うわ! それは嫌だよ!」

こころ「壊れたら新しいの用意すればいいじゃない?」

はぐみ「なるほど! それだよ!こころん!」

こころ「何ならもっとみんながハッピーになれるようなデザインに...」

美咲「あのね! そういう問題じゃないの!」

花音「けど、校章を割ったら勝ちってことは」

千聖「喧嘩する場所は学校、ということですか?」

550: 2018/11/11(日) 15:31:35.86 ID:K56P12A+0
羽丘

友希那「そうよ」

友希那「今回の喧嘩は花咲川と羽丘の学校、二カ所で行われるわ」

日菜「二カ所で?」

麻弥「ということは」

薫「私達も二つに分かれる、ということだね?」

友希那「ええ、そういうことよ」

巴「みんな集まってやり合うんじゃないのか?」

つぐみ「校章を壊しに花咲川に攻める人と」

つぐみ「校章が壊されることを防ぐためこの学校で守る人に分かれる、ってことなんじゃないかな?」

友希那「その通り」

551: 2018/11/11(日) 15:39:21.33 ID:K56P12A+0
花咲川

ゆり「と、ざっくり説明するとこんな感じだけど、何か質問ある?」


紗夜「特にありません」

こころ「大丈夫よ!」

香澄「えーと、簡単に言うと向こうに校章を壊される前に」

香澄「こっちが向こうの校章を壊せばいいんだよね?」

有咲「ま、そんなとこだな」

たえ「学校に殴り込み....いい!」

りみ「おたえちゃん、嬉しそう」

沙綾「そのメンバー分けは決めてあるんですか?」

ゆり「そのことなんだけど」


ゆり「今回の喧嘩、その作戦および指揮を紗夜ちゃんに執ってもらうことになったから」

552: 2018/11/11(日) 15:45:51.28 ID:K56P12A+0
三年モブ達「「!!」」

香澄「え!?」

有咲「マジか!?」

美咲「本当に?」

彩「紗夜ちゃん、すごい!」


三年モブ「待ってください!」


三年モブ「グリッターグリーンが指揮を執るんじゃないんですか?」

ゆり「ううん、紗夜ちゃんに執ってもらうことにしたの」

三年モブ「それは、その紗夜というやつの方が強いから、ですか?」

ゆり「....」

燐子「....」ギュッ

りみ(お姉ちゃん..)

553: 2018/11/11(日) 15:52:15.44 ID:K56P12A+0
ゆり「私達と紗夜ちゃんはほぼ互角、だよ。それに別にそういう理由で紗夜ちゃんに頼んだわけじゃない」

ゆり「私達花咲川が勝つために最善の手を使う、それだけだよ」

三年モブ「けれど...」

ゆり「指揮を任せるだけでリーダーは私達。あくまで紗夜ちゃんは、何というか、参謀? かな?」

ひなこ「参謀! いいじゃん!」

リィ「物はいいようだな」

ゆり「いや、他にいい言い方がなくて」

紗夜「ふふ」

燐子「紗夜さん!?」

紗夜「わかりました。参謀、しっかりと務めさせてもらいます」

ゆり「うん、よろしくね」

554: 2018/11/11(日) 15:56:07.87 ID:K56P12A+0
有咲(何か紗夜さんとグリグリの人達仲良くね?)ボソ

沙綾(だよね? 何かあったんだろうけど)ボソ


ゆり「ということなんだけど、どうかな?」

三年モブ「...わかりました。そういうことなら」

ゆり「さて、後はないかな?」

ゆり「ないなら作戦並びにメンバー分けを紗夜ちゃんからお願いするよ」

紗夜「はい」

555: 2018/11/11(日) 16:03:17.06 ID:K56P12A+0
羽丘

友希那「作戦とメンバーについてはこちらでもう決めてあるわ」

友希那「原則したがってもらうけど、異議があるなら後で私に言ってちょうだい」

友希那「始めに言っておくけど、私はこの喧嘩になんとしても勝つつもりよ。そのためにも各自しっかりと自分の役割をしてもらうわ」


花咲川

紗夜「始めに、皆さんの中には私のことをまだ信用しきれてない人がいると思いますが」

紗夜「私はこの喧嘩に、羽丘になんとしても勝つつもりです。そこだけは信じてもらって構いません」

紗夜「ある程度はこちらで決めましたが異論がある場合は言ってもらって構いませんので」

紗夜「ではまずはメンバーの方から」

556: 2018/11/11(日) 16:12:57.63 ID:K56P12A+0
紗夜「まずこの学校の守りから。校章前にはグリッターグリーンの皆さんにいてもらいます」

ゆり「了解」

紗夜「基本、守りの指示は皆さんに任せます」

七菜「わかったわ」

ひなこ「守りか~」

リィ「私達が最後の砦なんだからしっかりするんだぞ」

ひなこ「わかってるって」

紗代「そして、三年生の半分、一年生の半分ほどをこの学校の守備に回します」

彩「フムフム...あれ?」

有咲「ということは、まさか」



紗夜「攻撃は二年生全員と残りの三年生と一年生です」



「「ええー!?」」

557: 2018/11/11(日) 16:25:30.26 ID:K56P12A+0
羽丘

友希那「まずはメンバーについてだけど、三年元トップさん」

三年元トップ「何?」

友希那「貴方には校章の前の守りをお願いするわ」

三年元トップ「...へー、ってきりあんたがやると思ったけどね」

友希那「私には別にやることがあるので」

三年元トップ「あっそ。ま、負けたんだし、一応従ってやるよ」

友希那「お願いするわね」

友希那「そして残りの守りのために二年生全員と三年、一年の半分をこの学校に残すわ」

三年モブ達「「はぁ!?」」

モカ「それってもしかして~」

リサ「残りの攻撃には」



友希那「花咲川への攻撃は三年と一年の残り半分にいってもらうわ」



「「はぁ!?」」

564: 2018/11/12(月) 02:12:35.23 ID:fg5VyXii0
花咲川

紗夜「細かい指示は実際に羽丘に行ったとき出ないと出せませんがいくつか言っておくことが...」

美咲「あ、あの! ちょっといいですか?」

紗夜「はい、えっと...奥沢さん? でしたね。どうぞ」

美咲「その、攻撃に人数を割きすぎじゃないですか? 守る人数が少なすぎるような...」

ひなこ「それ、私も思った! 私達がいるから何とか出来なくもないけど」

七菜「確かにバランスは悪いわね」

紗夜「確かにそれは承知です。ですが後ほど人数を微調整することはあっても基本的にはこの人数比を変えるつもりはありません」

香澄「それはどうしてですか?」

紗夜「向こうはきっと守備固め、守りに力を入れてくるはずだからです」

565: 2018/11/12(月) 02:23:01.88 ID:fg5VyXii0
羽丘

友希那「誰が攻めるか、というのは各学年で決めてもらって構わないわ。ただし、今の時間内に...」

三年モブ「ちょっと待ちな!」

友希那「異議は後で、っと言ったはずですが?」

三年モブ「その前ちゃんと説明して! どういうつもり!?」

三年モブ「せっかくの大喧嘩なのに守りを固める? ここにきて怖じ気づいたの?」

三年元トップ「湊、確かにこれは変だろ。ちゃんと説明しな」

蘭「なんでそんなに守りが多いんですか?」

友希那「...そうね、作戦も含め説明してしまった方が良さそうだわ」

友希那「まず始めに向こうはをきっと攻め重視、攻撃に力をいれてくるはずよ」

566: 2018/11/12(月) 02:29:17.45 ID:fg5VyXii0
花咲川

有咲「守りが多いから、こちらも攻めの人数を多くする、ってことですか?」

紗夜「そうですね。簡単に言うとその通りです」

美咲「何というか、少し単純すぎませんか?」

紗夜「言いたいことはわかります。ですがおそらくこれが勝つための最善ではないかと」

紗夜「それに皆さんに聞きますがせっかくの喧嘩ですのに守って勝ちたいですか?」

たえ「学校に攻め込みたいです!」

沙綾「おたえ、さっきからそればっか」

こころ「わかるわ! その気持ち!」

美咲「こころは」

香澄「実際にやってるもんね」

567: 2018/11/12(月) 02:39:27.13 ID:fg5VyXii0
紗夜「そういうことです。私自身も攻めて勝ちたい、という思いが強いので」

紗夜「ただし、各学年で誰が攻めで誰が守るかはしっかりと決めてもらいます」

紗夜「いかがでしょうか?」

ゆり「う~ん、ま、とりあえずメンバー決めしよっか」

美咲「一応、納得はしました」

有咲「とりあえず、了解です」

紗夜「ありがとうございます」

紗夜「それではメンバー決めに移ります」

568: 2018/11/12(月) 02:53:28.69 ID:fg5VyXii0
羽丘

友希那「そしてそれを、敵の攻撃を真っ向からねじ伏せ、その上で校章を壊す」

友希那「それでこそ完全勝利。向こうより先に校章を壊す、では足りないわ」

薫「なるほど。花咲川の攻撃を完全に封じ、その上で勝利すると」

友希那「そういうことね。幸いこの学校と向こうの学校は歩いて移動できる距離にあるわ」

友希那「攻めてきた人達を完全に倒した後、最低限の人数を残しあちらに攻め込む」

友希那「これが私の考えてる大体の作戦よ」

三年元トップ「....」

ひまり「あの、それだったら最初から全員で守ってた方がいいんじゃないですか?」

友希那「喧嘩で守ってるだけ、なんてそんなの相手からしたらつまらないでしょ?」

友希那「それにみんながみんな、私の作戦に賛同しないことくらいわかってるわ」

友希那「だからこそ攻めたい人に攻めさせる。ただし、決めてある人数は各学年残してもらうわ」

569: 2018/11/12(月) 03:00:11.59 ID:fg5VyXii0
友希那「さて、大体は説明したけど他に何かあるかしら?」

日菜「はいはーい!」

友希那「日菜、何?」

日菜「私との約束覚えてる?」

友希那「ええ、勿論」

日菜「だったらさ、どうして私達どっちも守りなの?」

日菜「お姉ちゃんに会いに私は攻めたいんだけど」

友希那「紗夜は必ず攻めてくるわ」

友希那「自分の手で決着をつけたがる。そうでしょ?」

日菜「うーん」

友希那「それに紗夜が貴方に会いに来ると考えたらどう?」

日菜「それはもう最高!!」

日菜「はぁ~、やっぱりお姉ちゃんは私と惹かれ合う運命なんだね」

友希那「一応私と戦うかもしれないのだけど...」

570: 2018/11/12(月) 03:05:26.31 ID:fg5VyXii0
友希那「解決した、ということでいいかしら?」

日菜「うん! OK!」

友希那「良かったわ。それで他には?」

友希那「何のならメンバーを決めてもらうわよ」

友希那「各学年、今の時間内に決めてちょうだい」


モカ「良かったの? 蘭?」

蘭「何が?」

モカ「攻撃の人数が少ないこと不満そうだったから~」

蘭「別にいいよ。私が攻めれるんだし」

蘭「湊さん達が来る前に私が校章を壊してみせる」

571: 2018/11/12(月) 03:15:52.29 ID:fg5VyXii0
花咲川







紗夜「....とりあえず今の段階ではこういう振り分けということで」


攻め

三年 モブ達 

二年 紗夜 燐子 彩 千聖 その他

一年 ポッピンパーティー イヴ その他モブ


守り

三年 グリッターグリーン その他残りモブ

二年 花音(ハロハピで動くことになったので)

一年 こころ 美咲 はぐみ チスパ その他残りモブ


572: 2018/11/12(月) 03:20:53.60 ID:fg5VyXii0
羽丘





友希那「...ではこれでいいかしら?」


攻め

三年 モブ達

二年 なし

一年 アフターグロウ その他モブ


守り

三年 三年元トップ その取り巻き その他モブ

二年 友希那 リサ 日菜 薫 麻弥 残り全員

一年 あこ(中等部だけど特別に)

574: 2018/11/14(水) 22:59:24.89 ID:33Ch32+10
イヴ「ポッピンパーティーの皆さん! 一緒に頑張りましょう!」

りみ「よろしくね。イヴちゃん!」

たえ「やった! 殴り込み!」


こころ「あら? 美咲! 私達はもしかして学校に残るのかしら?」

美咲「そうだよ。羽丘の人達からこの学校の校章を守るの」

こころ「そんなのつまらないわ! 私達も攻めましょ!」

美咲「役割が決まってるの! どうしても行きたいなら攻めてくる羽丘の人達みんな倒してからにしてよね」

575: 2018/11/14(水) 23:12:02.33 ID:33Ch32+10
彩「二年生全員攻め、か。なんかもう今から緊張してきたよ」

千聖「早すぎよ。それに彩ちゃんなら大丈夫よ」

彩「え? そ、そうかな? えへへ、ありがとう。千聖ちゃん!」

千聖「どういたしまして」

千聖(それより)

千聖「花音。あなた...」

花音「千聖ちゃん。うん。学校に残って守りだよ。千聖ちゃんとは別々になっちゃったね」

千聖「...そうね。その、花音。もし良ければ私から...」

花音「だけど大丈夫。私もね、少しは強くなったから。前のように千聖ちゃんに守られてばっかりの私からは少し進んだの」

千聖「...」

千聖(花音...)

花音「だからこっちは任せて攻撃の方、よろしくね!」

千聖「...ええ、まかせて」


576: 2018/11/14(水) 23:39:34.27 ID:33Ch32+10
夏希「沙綾」

沙綾「ナツ」

夏希「頼んだよ。ぶっ飛ばしてきてね」

沙綾「そっちこそ。気づいたら壊されてました、なんて勘弁だからね」

夏希「当たり前じゃん」

沙綾「それと...」

夏希「アフターグロウのこと、でしょ?」

沙綾「うん」

夏希「軽く聞いたよ。沙綾もボコられたんだって?」

沙綾「なんか嬉しそうじゃない?」

夏希「そんなことないよ。もしこっちに来たら代わりにボコってあげるからさ」

沙綾「それはどーも! 代わりにあっちにいたらギッタンギッタンにしといてあげる!」

577: 2018/11/14(水) 23:49:02.75 ID:33Ch32+10
有咲「私達は攻め、だな」

香澄「うん。正直良かったよ。守りなんてガラじゃないしね」

有咲「そうだな」

香澄「それにポッピンパーティーみんなで動けるのも助かる」

有咲「紗夜さんがすでにあるグループはまとまって行動しろ、って言ってたし」

香澄「それより羽丘の学校どこにあるのか詳しい位置とか知らないんだけど」

有咲「...私も」

578: 2018/11/14(水) 23:59:42.86 ID:33Ch32+10
紗夜「だいたいの振り分けはこんなものです」

ゆり「ありがと」

リィ「それよりこの人数比で本当に大丈夫なのか? 」

紗夜「勿論不安はありますが、それでもこれしかないと思っています」

七菜「まあ、任せたのは私達だしね。いまさらどうこうは言わないでおきましょう」

ひなこ「りょーかい!」

ゆり「守りの指示は私達がとるから、そっちのことはよろしくね。何かあったら連絡を」

紗夜「携帯の電源は入れておきますので」

579: 2018/11/15(木) 00:40:28.77 ID:NEU4Zp2h0
羽丘

蘭「予定通り私達は攻めだね」

巴「よっしゃ! 今からたぎってきたぜ!」

モカ「まだ一週間もあるよ~」

つぐみ「がんばろうね!」

ひまり「うん!」


リサ「改めて見ても守りに戦力が集中してるね」

友希那「そういう風に分けたから、当然よ」

リサ「あこも参加するって言ってたし」

友希那「あこは普通の中学生とは違う。高校の喧嘩に参戦しても問題ないわ」

リサ「あとは私達の問題だね」

友希那「ええ」

580: 2018/11/15(木) 00:48:37.46 ID:NEU4Zp2h0
日菜「麻弥ちゃんに薫君も守りだね! 一緒にがんばろー!」

麻弥「二年生はみんな守りですからね」

薫「ともに頑張ろうじゃないか」

日菜「あ~、あと一週間か。早く来ないかな~」

麻弥「そういえば家で紗夜さんと喧嘩の話とかするんですか?」

日菜「うーうん。しないよ。家だと一緒にテレビ見たりご飯食べたりで、喧嘩の話はしないの」

麻弥「そうなんですか?」

薫「姉妹で仲が良いことはいいことだ」

日菜「勿論! なんたって私達は好き好き同士なんだから!」

581: 2018/11/15(木) 00:59:21.91 ID:NEU4Zp2h0
花咲川

紗夜「さて、皆さん。それでは最後に少しだけ」

紗夜「日付は一週間後。時間は12時からスタートします。攻撃の方々は羽丘女子学院の校門前に集合してください」

紗夜「守りの方々は何時に来ても構いませんが12時にはしっかりと構えておいてください」

紗夜「ないとは思いますがダラダラ長引いてしまうことを防ぐため時間は2時間、14時までとしています」


羽丘

友希那「その日は学校の設立記念日で部活も休み、先生もいないはずよ」

友希那「勝敗はさっき言ったとおりどちらかの校章が割られたかで決める」

友希那「それを踏まえた上で私達は向こうの攻めを完全に抑え、完全な勝利を目指すわ」

582: 2018/11/15(木) 01:10:59.19 ID:NEU4Zp2h0
花咲川

紗夜「私達はシンプルに攻撃を多くして、攻め勝ちます」

紗夜「といっても守りをおろそかにするつもりはありません。数こそ攻めの方が多いですが戦力的にはそれほど差があるわけではないと思います」

紗夜「攻めも守りも、一人一人が全力を出さなければ勝てないでしょう」

紗夜「私から言うことは一つだけ」


羽丘

友希那「皆、自分が何をするのかなんて今更言われなくても分かってるはずよ」

友希那「だから一言だけ」





紗夜「必ず勝ちましょう」


友希那「勝つわよ」



香澄「...」グ!


蘭「...」ギュ!

583: 2018/11/15(木) 01:19:01.20 ID:NEU4Zp2h0
有咲 蔵



たえ「必殺技の特訓しよ!」



有咲「はぁ?」

りみ「おたえちゃん? いきなりどうしたの?」



沙綾「とりゃ!」シュ! バシ!

香澄「ほっ! っと!」ヒョイ、スカ

沙綾「今日はやけに躱すね!」グル、ビュン!

香澄「躱す、だけじゃないよ」ス..ガシ!

沙綾「やば!」ダッ!

香澄「おっ、いい反応」

584: 2018/11/15(木) 01:27:05.88 ID:NEU4Zp2h0
沙綾「へへ、まーね。それより香澄、今日は消極的じゃない?」

香澄「ん? そうかな? まあ、ちょっとね」

沙綾「...」ジー

香澄「別に悩んでるとかじゃないよ。ただ..」

沙綾「ただ?」

香澄「私って少しやられないと上がってないでしょ? 今度の喧嘩は一対一じゃない。一人倒せばいいって分けじゃないし」

香澄「そう考えるとちょっとでも体力を温存したり、傷を負わないようにしようかなって」

沙綾「なるほど」

香澄「まあ、土壇場になったらそんなこと忘れちゃうだろうけど」

沙綾「いや、その通りかもね。意識するだけでも変わると思うし」


有咲「おーい! 二人とも! ちょっときてくれ!」

りみ「おたえちゃんが必殺技! だって」

たえ「はぁ! サンダートルネードパーンチ!!」

有咲「ださ! って、こっちくんな!」

585: 2018/11/15(木) 01:31:03.84 ID:NEU4Zp2h0
りみ「ええい!!」パンチ!!!

ビュン!!!

香澄「!? わぁ!」バッ!

りみ「もう一回!」スウ

香澄「遅い!!」ダッ!

りみ「わ! え、えい!」シュ!

香澄「ほ!」バシ

りみ「わわ!」

香澄「へへ、残念」

りみ「ま、まだ!」グググ

香澄「うっ、ぐぬぬ」グググ

香澄(りみりん、力強!)

586: 2018/11/15(木) 01:39:09.32 ID:NEU4Zp2h0
たえ「サンダースパーキングフラッシュ!!」キック!

有咲「マジでそういう名前やめてくれ」ヒョイ

沙綾「しかもただのキックだし」

たえ「まだまだ!」

沙綾「それにしても必殺技か」

有咲「なんだ、沙綾も何かやるのか」

沙綾「ふふ、実は一ついいのがあるんだ~」

有咲「うわ、マジかよ」

沙綾「まだ練習中だけどね」

有咲「...私も考えようかな」

沙綾「必殺技は喧嘩の花だからね」


たえ「肉厚ハンバーグ!」パンチ!


有咲「....喧嘩の花」

沙綾「...こっち見ないで」

587: 2018/11/15(木) 01:41:39.27 ID:NEU4Zp2h0
事務所

彩「ええ!? この日にお仕事、ですか?」

マネジャー「そうなの、急な変更でごめんね」

彩「あ、い、いえ」

マネジャー「何かまずかったかしら?」

彩「だ、大丈夫です!」

588: 2018/11/15(木) 01:49:09.01 ID:NEU4Zp2h0
彩「どうしよう! 千聖ちゃん! お仕事になっちゃった!」

千聖「そう、良かったじゃない」

千聖(これでいいわ。流石に今回の喧嘩じゃ彩ちゃんのラッキースキルも働かないでしょ)

千聖(私もつきっきりは出来ないし、何より喧嘩をさせなくて済む)

千聖(本当は花音も何とかしたいのだけれど...)


花音『前みたいに千聖ちゃんに守られてばっかりの私から少し進んだの』


千聖(...花音。貴方は)

彩「せっかくみんなのために頑張ろうと思ったのに」

千聖「仕事なら仕方ないじゃない」

彩「ちなみに千聖ちゃんは?」

千聖「残念ながら、お休みよ」

589: 2018/11/15(木) 01:52:06.67 ID:NEU4Zp2h0
彩「そっか」

千聖「いいから彩ちゃんは仕事に集中! 喧嘩と仕事、どっちがやりたいかなんてはっきりしてるでしょ?」

彩「そ、それは勿論!」

千聖「ならいいの。喧嘩なんてしない方がいいんだから」

彩「千聖ちゃん...」

マネジャー「千聖さん、準備お願いします」

千聖「はい、今行きます」

千聖「それじゃあね」

彩「う、うん」



彩「...」

590: 2018/11/15(木) 01:56:28.42 ID:NEU4Zp2h0
薫「ふっ!」

薫「はぁ!!」


麻弥「薫さん、そろそろ下校時刻です」

薫「おや? もうそんな時間か。すまない、麻弥」

麻弥「いえいえ、これどーぞ」タオル

薫「ありがとう」フキフキ

麻弥「最近、随分力入ってますね。演劇を早めに切り上げたりして」

薫「ああ、今度の戦い、絶対に負けられないからね」

麻弥「なるほど、学校のため、ですか。すごいですよ、薫さんは」

591: 2018/11/15(木) 02:00:20.55 ID:NEU4Zp2h0
薫(学校のため、か)

薫「少し違うが」ボソ

麻弥「え?」

薫「いや、何でもない。さて、帰ろうか」

麻弥「はい!」


薫(千聖、いよいよ決着をつける時が来たみたいだね)ギュ!

592: 2018/11/15(木) 02:08:10.64 ID:NEU4Zp2h0
こころ「美咲ー!」

美咲「はいはーい!」

こころ「さぁ! 特訓しましょ!」

美咲「ええ!? それなら私じゃなくて別の人に...」

こころ「ダメよ! 最近貴方ふらふらってどっか行っちゃうじゃない!」

美咲「うん、いつもすぐそばにいますよ」

こころ「貴方はハロハピのメンバーなんだから今回の喧嘩、頑張るわよ!」

美咲「はいはい」

こころ「そうだ! ミッシェルも呼びましょう!」

美咲「だから私がミッシェルで...ってもういいや」

593: 2018/11/15(木) 02:11:58.67 ID:NEU4Zp2h0
ミッシェル「おまたせ~」

こころ「ミッシェル!」ダキ

ミッシェル「わっとと」

こころ「よく来てくれたわ! さあ、特訓...あら?」

ミッシェル「どうしたの?」

こころ「美咲がいなくなったわ」

ミッシェル「うげ」

こころ「一体どこに行ったのかしら?」

バ! ザザ!

美咲「ご、ごめん、ちょっとね」

594: 2018/11/15(木) 02:14:24.13 ID:NEU4Zp2h0
こころ「美咲! 探したわよ!」

美咲「探したって、首を左右に振っただけじゃん」

こころ「そうだわ! 貴方まだミッシェルと会ってないでしょう?」

美咲「うげ」

こころ「ミッシェル! この子が...ってあら?」

美咲「ああ! もう!

バ! ザ!ザザ!

ミッシェル「ご、ごめんね~」ハァハァ

595: 2018/11/15(木) 02:17:34.35 ID:NEU4Zp2h0
こころ「あ! いたわね。美咲、これがミッシェル...あら?」

ミッシェル「あー! もう!」

バ! ザザ!ザザ!

こころ「美咲」

美咲「はい」ザ!

こころ「ミッシェル」

ミッシェル「はい」ザ!

こころ「ミッシェル」

美咲「はい!」ザ!

こころ「? 貴方は美咲よ?」

美咲「もういい加減にして!!」ハァハァハァ

596: 2018/11/15(木) 02:21:02.85 ID:NEU4Zp2h0
美咲「こころ絶対わかってるでしょ!」

こころ「今分かったわ」

美咲「...え? 本当に?」


こころ「美咲、貴方ミッシェルと仲悪いのね!」


美咲「...そうきたか」

こころ「メンバー同士で嫌い合ってるなんてダメだわ! 私が仲直りさせてみせる!」

美咲「いや~、あの」

こころ「とりあえず二人で向かい合って、それから..」

美咲「もう勘弁してー!」

600: 2018/11/19(月) 00:15:27.73 ID:KPTCzH/u0
蘭「ただいま」ガチャ

蘭父「こんな時間までどこ行ってた」

蘭「....別に」

蘭父「変なチンピラどもと一緒にいたんじゃないだろうな」

蘭「!! みんなはチンピラなんかじゃない!」

蘭父「ふん、どうだかな」

蘭「!!」ギリ

蘭父「華道も中途半端にしてるようなお前だ。どうせ今やっていることも途中で投げ出すんだろう?」

蘭「もういい!!」

蘭「近いうちに私が遊びじゃないって証明してみせる!」

601: 2018/11/19(月) 00:26:08.86 ID:KPTCzH/u0
蘭部屋

蘭「あー! もう!」ガツン!

蘭「はぁー」ゴルン

蘭「...」



中学

ひまり「あ! クラス分けあるよ! 見に行こ!」

巴「ひまりは元気だな」

つぐみ「けどドキドキするよね」

モカ「モカはいつも通り~」

蘭「私も」

ひまり「あった! どれどれ~」

602: 2018/11/19(月) 00:29:29.23 ID:KPTCzH/u0
蘭「...」

巴「蘭だけ」

つぐみ「別のクラスに」

ひまり「なっちゃた」

モカ「小学校からの連続記録が~」

つぐみ「モカちゃん!」

蘭「...」スタスタ

ひまり「蘭!?」

蘭「私の教室に行く。また放課後にね」

603: 2018/11/19(月) 00:33:36.98 ID:KPTCzH/u0
蘭「...あっ」

蘭父「また切りすぎだ」

蘭「はい」

蘭父「これで今日5回目。直す気はあるのか?」

蘭「あり、ます」

蘭父「やれやれ、少し休憩したらまた再開する」テクテク

蘭「...」

604: 2018/11/19(月) 05:44:05.81 ID:2s9WI9n60
屋上


モカ「蘭、はっけーん」

蘭「モカ。授業中でしょ?」

モカ「それは蘭もだよ」

蘭「それは、そうだけど」

モカ「最近蘭が蘭らしくなくてさ~」

蘭「私らしくない...]

モカ「やっぱり一人はさみしいのかな?」

蘭「そんなこと...いや、そうかもね」

モカ「お?」

蘭「私はみんなとクラスが変わって一人にんなって、その、さみしい、かも」

605: 2018/11/20(火) 15:52:37.07 ID:G04uI0a50
ガチャ、バタン

巴「そんなことじゃないかと思ったぜ」

ひまり「蘭は素直じゃないからね」

つぐみ「蘭ちゃんらしいけどね」


蘭「みんな...」

モカ「蘭の考えなんてお見通しなのだ~」

蘭「なんか悔しい」

つぐみ「けどその通りだよね。今までずっと一緒だったのに」

ひまり「うん...あ、それならさ! 五人で何か始めない!?」

巴「何かって何だよ」

ひまり「この学校に合わせるなら、喧嘩、かな?」

606: 2018/11/20(火) 15:58:55.23 ID:G04uI0a50
現在 蘭 部屋

蘭(あの時、ひまりの何気ない提案から始まった今のアフターグロウだけど)

蘭(私は、今のアフターグロウが好き。だから...)

蘭「何としても父さんに証明する。今やってることはくだらなくなんかないって」

蘭「あの日、夕焼けにみんなで誓った約束のためにも」ギュ!

607: 2018/11/20(火) 16:07:48.81 ID:G04uI0a50
友希那 家

友希那「ただいま」

友希那母「おかえり、ご飯は?」

友希那「いらない」スタスタ

友希那父「やれやれ」


ガチャ


リサ「あのぉ、失礼します」

友希那父「リサちゃんじゃないか。どうしたんだい?」

リサ「あ、お邪魔します」ペコ

リサ「ちょっと友希那の忘れ物を届けに」

友希那父「それはすまないね。今呼んでくるよ」

608: 2018/11/20(火) 16:10:16.86 ID:G04uI0a50
リサ「ああ! 大丈夫です! 私ももう帰るので!」

友希那父「そうかい?」

リサ「はい。 これ、友希那に渡しておいてください」

友希那父「わかった。確かに」

リサ「それじゃ失礼します」

友希那父「リサちゃん」

リサ「は、はい?」

友希那父「近いうち、何かあるのかい?」

リサ「え?」

609: 2018/11/20(火) 16:17:53.31 ID:G04uI0a50
友希那父「最近の友希那はいつにもまして気が立ってるからね」

友希那父「何か大きなことでもあるのかなって思ったのさ」

リサ「...それは」

リサ(いよいよ明日は紗夜と、花咲川との喧嘩の日)

リサ(友希那の目標のためにも絶対に負けられない戦い)

リサ(けどここでそんなことを言って心配させるわけにもいかないよね)

リサ「最近、ちょっと喧嘩気味で」

友希那父「....そうか、わかった」

610: 2018/11/20(火) 16:21:36.52 ID:G04uI0a50
友希那父「それなら友希那に言っておいてくれないか?」

リサ「な、なんですか?」

友希那父「あまり無理はするな、ってね」

リサ「...わかりました。必ず伝えます」

友希那父「引き留めて悪かったね」

リサ「いえ、お邪魔しました」ペコ




リサ「...」テクテク

リサ(近いうちに何か大きなこと、無理はするな、か)

リサ「もしかしたら本当は気づいてるのかも」

リサ「....友希那」

611: 2018/11/20(火) 16:27:12.43 ID:G04uI0a50
香澄 家 庭

香澄「はぁぁ!!」



香澄「ダブルレインボー!!」シュン!シュン!


香澄「ぷはぁー!」ゴロン

香澄「こんなもんかな」ヨット

香澄「あとは明日に向けて寝よっと」

ガラガラ、ピシャ

明日香「お姉ちゃん、うるさいよ」

香澄「ごめんごめん。あ、ポテチちょーだい」アー

612: 2018/11/20(火) 16:30:58.35 ID:G04uI0a50
明日香「ん...って、汗臭い!!」

香澄「ええ!! ひどいよ、あっちゃん!」

明日香「いいから! お風呂入ってきて!」

香澄「わかったから。あ、ポテチ残しておいてね~」

明日香「残しておくから、早く!」

香澄「そんなにくさいかな?」クンクン

香澄「そうでもない気がするけど」テクテク

明日香「やれやれ」

明日香(それにしても最近お姉ちゃんやけに気合いが入ってるけど)

明日香「何かあるのかな?」

614: 2018/11/21(水) 22:39:47.06 ID:1hxLx6UI0

学校 


燐子「やぁ!」シュ!

紗夜「ふっ!」パシン!

燐子「はぁ、はぁ、」

紗夜「今のは良かったですよ」

燐子「本当、ですか?」ハァ、ハァ

紗夜「ええ。自分でも手応えありませんでしたか?」

燐子「その、少し良かった、と思いました」

紗夜「はじめの頃に比べると全然良くなってますよ」

燐子「良かった、です」

615: 2018/11/21(水) 22:47:05.67 ID:1hxLx6UI0
紗夜「さ、今日はここまでにしましょう。いよいよ明日ですから」

燐子「わかりました」

紗夜「どうぞ」ノミモノ

燐子「あ、ありがとうございます」

燐子「....」ゴクゴク

紗夜「...白金さん」

燐子「ゴクゴク...は、はい?」

紗夜「白金さんは確かに前より強くなりました。そこは自信を持ってもらって大丈夫です」

紗夜「しかしだからといって過信はしないように。それと、危ない、勝てないと思ったら逃げても構いません」

燐子「え?」

紗夜「自分にあった相手と喧嘩をする、と言う意味です。もっとも、白金さんなら大丈夫だとは思いますが念のため」

燐子「紗夜さん...」

616: 2018/11/21(水) 22:51:09.77 ID:1hxLx6UI0
燐子「心配、ありがとうございます。けど..」

紗夜「..?」

燐子「私も戦います。ロゼリアの一員、ですから」

紗夜「...なるほど」

燐子「あの、すみません」

紗夜「いえ、私も少し心配し過ぎだったかもしれません」

紗夜「明日は互いに頑張りましょう」

燐子「は、はい!」

617: 2018/11/21(水) 23:00:37.58 ID:1hxLx6UI0
氷川 家

紗夜「ただい...」

日菜「おねーちゃん!」ダキ!

紗夜「日菜、帰って来るなり抱きつかないでちょうだい」

日菜「ええ~、いいじゃーん!」

紗夜「動きにくいの。離れて」

日菜「はーい」パッ

紗夜「まったく」


氷川母「二人とも、ご飯よー!」


日菜「今行く! さ! お姉ちゃんも!」グイ

紗夜「わかったから、引っ張らないで」

618: 2018/11/21(水) 23:09:00.33 ID:1hxLx6UI0
リビング

日菜「それでね! 麻弥ちゃんがこう、シュ! って! それで...」

紗夜(普段と全く変わらないのね。確かに日菜はプレッシャーとか感じるタイプではないけど)

紗夜「日菜、ちょっといいかしら?」

日菜「ん? どうしたの?」

紗夜「明日、いよいよ花咲川と羽丘で喧嘩をするわけだけど」

日菜「うんうん」

紗夜「日菜はとくにこれと言って心配事や思うところはないの?」

日菜「心配事や思うところ? うーん...あ、ある!」

紗夜「え? あるの?」

日菜「お姉ちゃんと勝負できるかどうか、だよ!」

619: 2018/11/21(水) 23:16:56.28 ID:1hxLx6UI0
紗夜「そういうことね」

日菜「私はお姉ちゃんが喧嘩やってるの見て始めようと思ったの。なのによくよく考えたら私、お姉ちゃんと一度も喧嘩してないんだよ?」

紗夜「別にしなくても...」

日菜「だめだめ! 私知ってるんだから! 喧嘩し合った二人が『やるね!』『あんたもね!』 って言って仲良くなっていくんでしょ!?」

日菜「私ももっとお姉ちゃんと仲良くなりたーい!」

紗夜「なんとなくあってるような、間違ってるような」

日菜「それにね。私もお姉ちゃんの本気を受けたいし、お姉ちゃんに本気を伝えたい」

日菜「お姉ちゃんの本気を受けるのも、お姉ちゃんに本気でぶつかるのも私だけじゃないと嫌だもん」」

紗夜「....」

日菜「だから...」


日菜「明日は絶対に勝負しようね! おねーちゃん!」

620: 2018/11/21(水) 23:27:50.99 ID:1hxLx6UI0
紗夜 部屋


紗夜「ふぅ..」ゴロン

紗夜「日菜は相変わらず、ね」

紗夜(今までなんとなく日菜の近くで喧嘩することを避けてきた)

紗夜(グリッターグリーンの皆さんには私が戦う、っと言いながら心のどこかで湊さんと戦うため、なんていいわけをつくって戦わないことを考えていたのかもしれない)

紗夜「けど..」

紗夜(確かに日菜と決着をつけるいい機会。日菜の才能に嫉妬して今まで避けてきたことも含めて、思いを全部ぶつけられれば)

紗夜「けれど日菜と戦う、ということは湊さんとは...」

紗夜「一体、どちらと決着をつければ良いのか」

紗夜「決戦前日だというのに迷うだなんて。私らしくないわね」

621: 2018/11/21(水) 23:31:09.78 ID:1hxLx6UI0
弦巻家

はぐみ「うわ! このクッション、すっごいふわふわー!」

こころ「このベットもすごいわよ!」ピョーン


美咲「やれやれ、緊張感ないな~」

花音「み、みみ美咲ちゃん! 私ここで寝るね!」

美咲「花音さんはもっと落ち着いてください」

622: 2018/11/21(水) 23:35:34.63 ID:1hxLx6UI0
こころ「何だか喉が渇いたわ」

はぐみ「はぐみも!」

こころ「何か取りに行きましょ!」

はぐみ「うん!」スタスタ


美咲「あの二人は自由すぎ。まあ、緊張してもらうよりは今のまま方がいいけど」

花音「...」

美咲「花音さん?」

花音「美咲ちゃん、明日大丈夫かな?」

美咲「それは...まだ分かりません。明日になってみないと」

花音「だ、だよね」

美咲「...私も本音言うと不安です。ミッシェルがあるから頑張れますけどそれがなかったら私なんて役立たずですし」

623: 2018/11/21(水) 23:42:26.96 ID:1hxLx6UI0
花音「そんなことないよ。美咲ちゃんの指示、すごくわかりやすいし」

美咲「そう言ってもらえると嬉しいですよ。花音さんこそ最近ますます躱しに磨きがかかってついには投げ技まで」

花音「自分でもどうやってるのかわからないんだけどね」エヘヘ

美咲「無事に、終われるといいですね」

花音「うん。勝ち負けは大切かもしれないけど、私はみんなが大怪我しない方が大切だよ」

美咲「ですね。まぁ、こころがどんな動きするか分かりませんけど」

花音「ふふ、そうだね」


こころ「美咲ー! 花音! 二人は飲み物どうするのかしら?」


美咲「やれやれ、私は...」

こころ「あら、ゴマ蜂蜜味? これにしましょう!」

美咲「ちょっと待ってよ!!」

花音「あ、あはは..」

624: 2018/11/21(水) 23:44:09.97 ID:1hxLx6UI0
当日 香澄 家

ピリリリ、ピリリリ  ピィ

香澄「...」ムク

香澄「いよいよ、か」ヨイショ

625: 2018/11/21(水) 23:46:25.86 ID:1hxLx6UI0
リビング

香澄「おはよ~」

明日香「お姉ちゃん!? 今日学校休みだよ!?」

香澄「知ってるけど...」

明日香「だったらなんで早起きしてるの!?」

香澄「なんで早起きして攻められてるの?」

明日香「だって!」

香澄母「はいはい、いいからご飯食べちゃいなさい」

香澄「はーい」

明日香「...今日雪降るかも」

626: 2018/11/21(水) 23:50:46.25 ID:1hxLx6UI0
明日香「...」モグモグ

香澄「モグモグ...あっちゃんは今日お出かけ?」

明日香「うん、そうだよ。友達とね。お姉ちゃんは?」

香澄「...友達の家に遊びに行ってくる」

明日香「...ふーん、そっか」

香澄「? 何かした?」

明日香「何か最近のお姉ちゃん気合い入ってるからさ。何かあるのかなって思って」

香澄「何かって何さ」

明日香「それは、わからないけど」

香澄「ご馳走様~」

627: 2018/11/21(水) 23:54:20.52 ID:1hxLx6UI0
明日香「よっと」トントン

香澄「行ってらっしゃーい」

明日香「お姉ちゃん、うまく言えないけど無理しないでね」

香澄「しないしない。どうしたの? あっちゃん?」

明日香「何か今のお姉ちゃん、中学の時大怪我して帰ってきた日の朝に似てるからさ」

香澄「....」

明日香「そんなこと、ないよね?」

香澄「勿論。あの時とは違うよ」

明日香「そっか。ならよかった。それじゃ、行ってきまーす!」

香澄「いってらっしゃい」フリフリ

628: 2018/11/21(水) 23:58:12.03 ID:1hxLx6UI0
香澄(そう、あの時とは違う)

香澄(今はちゃんとした仲間がいる。頼れる先輩が、決着をつけなきゃいけない相手が)

香澄「何より、明確な戦う理由がある」

香澄「それだけであの時とは違う」

香澄「さてと、有咲の家集合だし、ちょっと早いけど行こっと」

629: 2018/11/22(木) 00:02:04.78 ID:tu8FRKmt0
有咲 家


たえ「円陣、しよ」


有咲「いきなりどうした」

香澄「そもそも円陣なんてあったっけ?」

たえ「ある」

沙綾「どんな感じ?」

たえ「ポピパ! ピポパ! ポピパパピポパー!」

香澄「...え?」

有咲「これ、マジ?」

たえ「マジ」

りみ「おたえちゃん、いつの間に考えたの?」

たえ「え? グループ名決めるときみんなこれでいいって」

630: 2018/11/22(木) 00:07:25.72 ID:tu8FRKmt0
沙綾「言ったっけ?」

香澄「そう言われると言ってたような、言ってなかったような...」

たえ「さ、肩組も」

有咲「マジでやんのかよ」

たえ「なら有咲を外して四人で...」

有咲「ああ!! やるやる!!」

沙綾「一瞬で有咲を説得した」

香澄「おたえ、有咲の扱い方を分かってきてる」

りみ「沙綾ちゃん、香澄ちゃん、やろ?」

沙綾「...ふぅ、やれやれ」

香澄「まあ、やらないよりはね」

631: 2018/11/22(木) 00:12:29.34 ID:tu8FRKmt0
ガシ!

たえ「よーし、いくよ」

有咲「かけ声ってリーダーの仕事じゃね?」

たえ「なら私でいいじゃん」

沙綾「いつからおたえがリーダーになってたのさ」

香澄「リーダーはともかく、最初のせーの、だけだしおたえでいいよ」

りみ「おたえちゃん、よろしくね」

たえ「まかせて」

香澄「ポピパ、ピピパ、ポッピンパー。だよね?」

沙綾「いやいや。ポピパ、ピポパ、ポピピンパー、だよ」

有咲「それもおかしくねーか?」

632: 2018/11/22(木) 00:16:01.02 ID:tu8FRKmt0
十数分後

香澄「よし! 覚えた!」

りみ「まさかこんなに時間かかるなんて」

たえ「本当だよ」

有咲「おたえがちょくちょく変えるからだろーが!」

沙綾「全くその通り」

香澄「時間迫ってるし、いくよ」

たえ「うん。それじゃ、せー...」

香澄「せーの!」


「「ポピパ! ピポパ! ポピパパピポパー!!」」

633: 2018/11/22(木) 00:20:30.91 ID:tu8FRKmt0
香澄「決まった!」

りみ「身が引き締まるね!」

沙綾「確かに」

有咲「悪くねーな」

たえ「...」

有咲「さて、行くか」

沙綾「バス使う?」

りみ「近くまでいいのあるよね」

香澄「そうしよ。わざわざ戦う前から体力使いたくないし」

たえ「...」




たえ「...もう一回、やろ」

634: 2018/11/22(木) 00:23:36.29 ID:tu8FRKmt0
移動中

有咲「ったく、結構ギリギリじゃねーかよ」

沙綾「おたえ、何でやり直したの?」

たえ「つーん」プイ

香澄「つーん、って言ってるし」

りみ「それでも開始には普通に間に合うよ」

635: 2018/11/22(木) 00:28:11.91 ID:tu8FRKmt0



巴「ったく、今日に限って寝坊かよ、モカ」

モカ「昨日パン食べ過ぎたんだよ~」

ひまり「それで今日大丈夫なの?」

モカ「ちょー余裕」

つぐみ「モカちゃんなら大丈夫そうだよね」

蘭「つぐ、そうやってモカを甘やかしたら...」



香澄「あ...」


蘭「...え?」

636: 2018/11/22(木) 00:43:31.30 ID:tu8FRKmt0
沙綾「アフターグロウ...」

巴「えーと確かポッピンパーティー、だったよな」

有咲「げ、この前の」

モカ「おお~、ひーちゃんに似てる子」

たえ「この人たちが」

りみ「アフターグロウ」

ひまり「なるほど」

つぐみ「この人達がポッピンパーティー、なんだね」

637: 2018/11/22(木) 00:47:01.65 ID:tu8FRKmt0
りみ「ということはもしかして右から..」

りみ「『大いなる普通』 羽沢つぐみ」

りみ「『豚骨しょうゆ姉御』 宇田川巴」

りみ「『反骨の赤メッシュ』 美竹蘭」

りみ「『ゴーマイウェイ』 青葉モカ」

りみ「『不発の大号令』 上原ひまり」

りみ「この五人、だよね?」

638: 2018/11/22(木) 00:50:23.54 ID:tu8FRKmt0
たえ「何か久しぶりに聞いた」

有咲「りみの二つ名知識」


ひまり「誰!? 不発の大号令って言った人!」

つぐみ「大いなる普通....」

巴「おーい、大丈夫か?」

モカ「知識ならつぐも負けてないよ~」

巴「おお、そうだぜ! つぐ! 言ってやれ!」

639: 2018/11/22(木) 00:54:19.43 ID:tu8FRKmt0
つぐみ「何を競ってるか知らないけど、えーと..」

つぐみ「左から『これでいちコロネ』 牛込りみ」

つぐみ「甘辛パーソナリティ』 市ヶ谷有咲」

つぐみ「『星のカリスマ』 戸山香澄」

つぐみ「『発酵少女』 山吹沙綾」

つぐみ「『鬼追いし花園』 花園たえ」

つぐみ「以上の五人だったはすだよ」

640: 2018/11/22(木) 00:58:22.69 ID:tu8FRKmt0
りみ「はわわ// 私にも二つ名が///」

たえ「あれ? 私そんな名前だったっけ?」

ひまり「流石つぐ! くっわし~」

モカ「あのひーちゃんに似てる子、有咲って言うんだね~」






香澄「....」



蘭「....」

641: 2018/11/22(木) 01:03:31.25 ID:tu8FRKmt0
蘭「...ここにいるってことはもしかして攻め込む派?」

香澄「まーね。そして蘭ちゃんも、でしょ?」

蘭「勿論、喧嘩は攻めてなんぼでしょ」

香澄「否定はしないね」

蘭「それにしても残念だよ。この前の決着つけれると思ったのに」

香澄「私も。勝負はまた今度みたいだね」

蘭「いいや」

香澄「?」

蘭「私が花咲川の校章を速攻でぶち壊して羽丘に戻ってあげるよ」

香澄「....へー」

642: 2018/11/22(木) 01:10:44.33 ID:tu8FRKmt0
蘭「だからせいぜい学校で待ってな」

香澄「ふふ、いいや。私達こそすぐに壊して花咲川に戻ってあげるよ」

蘭「それは無理」

香澄「なんで言い切れるのさ」

蘭「香澄達じゃ、湊さんは倒せないよ」

香澄「...へー、言っていいの?」

蘭「どうせすぐにわかることだし。そっちも分かってるんじゃないの?」

香澄「どうだろうね」

蘭「まあ、そんなことはどうでもいい」

蘭「とにかく、私との決着がつくまで他の誰かにやられないでよね」

香澄「蘭ちゃんは私とやる前に誰かにやられてもいいよ」

蘭「私とやり合うときもそんな冗談が言える状態であることを期待してる」

643: 2018/11/22(木) 01:13:54.52 ID:tu8FRKmt0
沙綾「香澄。そろそろ」

香澄「うん、わかった」


ひまり「蘭ちゃん。私達も」

蘭「そうだね」



香澄「それじゃあ、またね」テクテク


蘭「また」テクテク


645: 2018/11/24(土) 00:16:27.39 ID:AdsMLGPm0
羽丘学校前

有咲「ここか」

沙綾「やっぱりもう結構集まってるね」

たえ「あ、イヴ」


イヴ「皆さん、こんにちわ!」

りみ「こんにちわ、イヴちゃん」

イヴ「いよいよですね! 腕が鳴ります!」

沙綾「うん、いつも通りだね」


香澄「えーと」キョロキョロ

646: 2018/11/24(土) 00:24:14.24 ID:AdsMLGPm0


紗夜「...」


香澄「あ、いたいた。みんな、ちょっと待ってて」タッタタ

有咲「おい、どこ行くんだよ」

香澄「紗夜さんのとこ~」

有咲「...え?」

沙綾「香澄、いつの間に紗夜さんと仲良くなったの?」

647: 2018/11/24(土) 01:01:22.70 ID:AdsMLGPm0
香澄「紗夜さん!」タッタタ

紗夜「戸山さん。来ていましたか」

香澄「今ついたところです」

紗夜「人数を確認中でしたのでちょうど良かったです」

香澄「今日決着つけれるといいですね。友希那さんと」

紗夜「つけますよ。必ず。貴方の方こそ美竹さんとやり合うのでは?」

香澄「ああ、それがここに来る途中にすれ違っちゃって。アフターグロウは攻める側みたいです」

紗夜「そうでしたか。では決着は今度に持ち越しのようですね」

香澄「いえいえ。こっちの校章を壊したらすぐに戻って決着をつけに行くつもりです」

紗夜「....なるほど。その考えはありませんでした」

香澄「まぁ、その前にこっちに集中ですけどね」

紗夜「勿論です。頼りにしていますよ」

香澄「..え? あ、はい! 任せてください!」

648: 2018/11/24(土) 01:03:55.02 ID:AdsMLGPm0
香澄(驚いた。そんなこと言われるとは思わなかったよ)

紗夜「何か?」

香澄「い、いえ! 何も!」


二年モブ「紗夜さん、こっちの確認終わりました」


紗夜「今行くわ。それじゃ、失礼するわね」

香澄「はい」ペコ

649: 2018/11/24(土) 01:11:20.92 ID:AdsMLGPm0
香澄「ただま~」

有咲「お前、いつの間にあんな風に紗夜さんと話すようになったんだ?」

香澄「え? うーん、そうだね。喧嘩した以来かな?」

たえ「香澄、紗夜さんと喧嘩したの?」

香澄「うん。まぁ、負けたけどいい経験ってやつに...」

有咲「やっぱりか!」

香澄「へ?」

沙綾「あの日でしょ。カラオケ行った日」

香澄「う、うん」

りみ「次の日学校に行ったら香澄ちゃんあっちこっち怪我してたもんね」

有咲「お前は本当に手当たり次第喧嘩しないと気が済まねーのかよ」

香澄「いやいや! 私から挑んだんじゃないから!」

650: 2018/11/24(土) 01:18:17.63 ID:AdsMLGPm0
花咲川学校前

ひまり「とうちゃーく、っと」

巴「ここか」

つぐみ「時間になったら入るんだよね?」

ひまり「うん。他の羽丘の人達もそこら辺で待ってるしね」

モカ「作戦とかあるの~?」

蘭「正面突破」

つぐみ「それを作戦とは言わないんじゃ...」

巴「賛成! やっぱり正々堂々とだよな!」

ひまり「巴も賛成してるし」

蘭「とにかく私達で校章を壊す。絶対に」

651: 2018/11/24(土) 01:31:23.04 ID:AdsMLGPm0
花咲川学校内

七菜「ハロハピのみんなはここをお願い」

ミッシェル「わかりました」

七菜「...貴方はその着ぐるみで戦うの?」

ミッシェル「はい。あ、気にしないでください。これで本気なんで」

七菜「そ、そう。まぁ、そう言うなら」

ミッシェル「とにかく了解です」

七菜「うん。よろしくね」

652: 2018/11/24(土) 01:35:54.89 ID:AdsMLGPm0
こころ「いよいよね! 早く来ないかしら!」

はぐみ「はぁー、ふぅー」

こころ「はぐみ? どうしたの?」

はぐみ「そ、その、なんだか緊張してきちゃって」

こころ「そうなの?」

はぐみ「うん。はぐみ、しっかりやれるかな?」

こころ「大丈夫よ! はぐみがしっかりやる必要はないわ!」

はぐみ「え?」

こころ「私達でしっかりやればいいのよ! はぐみが大変なら私が助けるわ! 勿論、ミッシェルも、花音も!」

はぐみ「こころん...うん! その代わりはぐみもみんなを助けるね!」

こころ「お願いよ!」

653: 2018/11/24(土) 01:43:24.99 ID:AdsMLGPm0
ミッシェル(なんだかんだ、やっぱり私達のリーダーはこころなんだよね)

ミッシェル(たまたまなのかもしれないけど、こころはその人の本質をある意味見抜いてるって言うか)

ミッシェル(多分本人は思ったことを言ってるだけなんだろうけど)

花音「美咲ちゃん。ミッシェルの調子はどう?」

ミッシェル「バッチリです。昨日黒服の人達に最終調整してもらってより動きやすくなりましたから」

花音「それは良かった。今日は頑張ろうね」

ミッシェル「はい」

こころ「そろそろ時間ね。はぐみ! 花音! ミッシェル! 今日来れない美咲の分も頑張りましょう!」

はぐみ「うん!」

花音「あはは...」

ミッシェル「結局理解してもらえなかったけど、まあ、今日はいっか」

654: 2018/11/24(土) 01:55:00.34 ID:AdsMLGPm0
羽丘 学校内

友希那「それでは校長室の守りはお願いします」

三年元トップ「わかってるよ。けどお前がその前にいたんじゃアタシの仕事もなさそうだけどな」

友希那「どうでしょうね」

三年元トップ「ふん、今更敬語使いやがって」スタスタ

友希那「今は仲間ですので」



リサ「友希那、みんな配置につかせたよ」

友希那「ありがとう、リサ。私達もつきましょう」

リサ「けれど良かったの? 日菜は二階で友希那は三階で紗夜を待つって」

友希那「そうでないとまた日菜がうるさいのよ」

リサ「あはは、なるほど」

655: 2018/11/24(土) 02:00:47.81 ID:AdsMLGPm0
友希那「それに、私は校長室に行くには絶対に通らないといけない場所で待てるわ」

リサ「対して日菜は、正面、西、東のどこかで紗夜を待たなくちゃいけない、か」

友希那「三階への階段はその三つだから日菜にはそどこかで待つように言ってあるわ」

リサ「三分の一、だね」

友希那「後は紗夜次第よ」

リサ「...来るといいね」

友希那「ええ。さ、もう時間よ。行きましょう」

リサ「うん」

友希那「....リサ」

リサ「うん?」

友希那「その...頼むわね」

リサ「!! うん! こっちこそ!」

656: 2018/11/24(土) 02:05:02.78 ID:AdsMLGPm0
とあるスタジオ

カメラマン「はい! 休憩入ります!」


彩「ふう」チラ

彩(そろそろ始まる時間だよね)

マネージャー「お疲れ様。彩ちゃん」

彩「あ、お疲れ様です!」

マネージャー「さっきから時計気にしてるけど何か用事でもあった?」

彩「い、いえ! そんなことは...」

マネージャー「千聖ちゃんにはこの時間が空いてるって教えてもらったんだけど」


彩「...千聖ちゃん、が?」

657: 2018/11/24(土) 02:18:22.93 ID:AdsMLGPm0
羽丘学校内

麻弥「それで、場所は決まりました?」

日菜「もっちろん! お姉ちゃんならぜーったい正面から来るから私は正面の階段で待ってるんだ!」

薫「姉妹同士にしかわからない思いか。儚い」

麻弥「自分たちはどこにします? 薫さん」

薫「そうだね。シェイクスピア曰く、『運命とは、最もふさわしい場所へと貴方の魂を運ぶのだ』つまり、そういうことさ」

麻弥「えっと、それで?」

薫「西に行こう。きっとそこが私達の戦いの舞台になる!」

麻弥「...シェイクスピアの言葉必要でした?」

658: 2018/11/24(土) 02:24:39.79 ID:AdsMLGPm0
羽丘学校内

二年モブ「ごめんね~、あこちゃん。中学生なのに参加してもらって」

あこ「ふふふ、仕方がない。この戦いが漆黒に包まれし我の力を求めたのだから」

一年モブ「え、えーと」

あこ「この戦いで封印されし闇の力が...えっと、こう、ババーンって! 発動するの!」

二年モブ「そ、そっか。よろしくね」

あこ「うう、はい」

一年モブ「あ、そのブレスレット? かっこいいね!」

あこ「!! こ、これは...」

659: 2018/11/24(土) 02:29:07.08 ID:AdsMLGPm0
中学

あこ「う~! 列長いよ!」

燐子「仕方ないよ。このゲームの初版に当たっただけでもすごいことだよ」

あこ「あこ、待つの苦手ー!」

燐子「それじゃ、この神話の本、読む?」

あこ「読む~!」



あこ「いやったー! 買えたー!」

燐子「買えたね」

あこ「しかも見て! このブレスレット! かっこいいよね!」

燐子「うん。デザインもいい」

あこ「りんりんとおそろーい!」

燐子「同じゲーム買ったからね」

あこ「あこ、ずっとつけてるね!」

660: 2018/11/24(土) 02:33:57.83 ID:AdsMLGPm0
現在 羽丘学校前

燐子「...」キラン

燐子「すぅー、はぁー」

紗夜「白金さん」

燐子「!!」ビク

燐子「は、はい!」

紗夜「そこまで驚かれるとは」

燐子「す、すみません」

紗夜「いえ、私もタイミングが悪かったですね。大丈夫ですか?」

燐子「はい。覚悟はもう、決めました」グ!

紗夜「そうですか。では...」


ゴーン、ゴーン

661: 2018/11/24(土) 02:39:54.25 ID:AdsMLGPm0
燐子「!! これって」

紗夜「時間ですね」



ひまり「鐘がなったよ!」

蘭「12時だね」



ゆり「さて、と」



三年元トップ「ふん...」



友希那「....」

662: 2018/11/24(土) 02:48:49.76 ID:AdsMLGPm0
りみ「じ、時間だね!」

たえ「いよいよ」

香澄「うん」ギュ


紗夜「皆さん! 時間です!」

紗夜「作戦は事前に言ったとおり、入り口正面にいる人達を突破次第、中央、西、東の三つに分かれそれぞれ校長室を目指します」

紗夜「それぞれのルートでスムーズに行けばいいですが、もし困難な場合は違う通路の人達と合流し、協力し合っても構いません!」

紗夜「それと何人かは連絡係をお願いします」

紗夜「作戦は以上です! 細かな部分は各自の判断に任せます。最終的に校章を壊せばいいので」

紗夜「それでは、攻撃開始です!」

667: 2018/12/04(火) 01:39:17.40 ID:yPkTrPeP0


羽モブ「来たぞ!!」

丘モブ「返り討ちだ!!」ゾロゾロ



りみ「ひ、人が多い!」

たえ「けどこっちの方が全然多いよ」

沙綾「向こうもまさかここに全員構えてるわけじゃないでしょ」

有咲「学校の中にも待ち構えてるだろうな」

香澄「ちゃちゃっと突破するよ!」ダッ!

668: 2018/12/04(火) 01:43:53.54 ID:yPkTrPeP0
紗夜「はぁ!!」バシン! 


モブ「うわぁー!」バタ

モブ「つえー!」バタ


羽2年モブ「氷川紗夜だ!」

羽3年モブ「下がってな! アタイが!」タッタ!


紗夜「ふん!」ドゴ


羽3年モブ「ごほぉ! お、おお..」バタ

羽2年モブ「先輩!」

669: 2018/12/04(火) 01:48:44.71 ID:yPkTrPeP0
紗夜「...」キョロキョロ

紗夜(やはりいませんか)

紗夜「流石にここでやり合おうとは思いませんよね」

紗夜(やり合うなら誰の邪魔も入らないような教室の方が都合がいいはず)

紗夜「学校の中で待っているのでしょう」タッタ



千聖「はっ!」シュ!シュ!

羽モブ「うお!」ブシ

丘モブ「ぐへ!」バタ

千聖「まったく。無駄に数がいるわね」

イヴ「千聖さん! 私三人倒しました!」

千聖「すごいわ、イヴちゃん。けれど体力はなるべく取っておくのよ」

イヴ「はい!」

670: 2018/12/04(火) 01:55:14.24 ID:yPkTrPeP0
花咲川


蘭「ふっ!」パンチ!

花モブ「え? はや...」バタ

咲モブ「うそ! やられ...」バタ


巴「おら! おら!」ドシンドシン

花1年モブ「きゃ!」バタ

咲1年モブ「つよい!」バタ


ひまり「こっちの人数が少ないから不安だったけど」シュ!

つぐみ「花咲川の人達の方がもっと少ないね」ダダ!!

モカ「楽ちん、楽ちん~」

蘭「けど、そこそこのやつも混じってる」チラ

671: 2018/12/04(火) 02:01:39.37 ID:yPkTrPeP0
七菜「よっと」スタ

羽モブ「うっ!」バタ

丘モブ「くっ!」バタ

七菜「さて、と」



開始前

ゆり「私達は別れよう」

リィ「マジか」

ひなこ「そんな! 私達とは遊びだったのね!」

七菜「ふざけないの」

ゆり「向こうの数が分からない以上、ここに四人もいるのはもったいない」

ゆり「二人をここに残して、一人を二階に、もう一人を入り口に置こうと思うんだけどどうかな?」

672: 2018/12/04(火) 02:06:27.19 ID:yPkTrPeP0
リィ「了解」

ひなこ「私はお役御免、ですか」ヨヨヨ

七菜「いつまでやってるのさ」

ゆり「そこでそれぞれの配置なんだけど...」



現在

七菜「...」

七菜(うーん、人数的にもそうだけど一年生の差が大きい)

七菜(向こうの子達に突破されそう)

七菜「けど!」シュババ!!

モブ「おわぁ!」バタ

七菜「私の仕事は一人でも多く減らすこと!」ダッ!

673: 2018/12/04(火) 02:16:42.56 ID:yPkTrPeP0
巴「どうする、蘭? やり合っとくか?」

蘭「いや、いいよ。なんとなくだけど、こっちに来る気配しないし」

つぐみ「先のことを考えるといらない勝負は避けた方がいいしね」

ひまり「そうそう。あくまで目的は校章だもんね!」


モカ「いっちょ上がり~」シュン!

モブ「くそぉ」バタ


巴「お、頑張ってるな。モカ!」

蘭「とにかくここを突破するよ!」

674: 2018/12/04(火) 02:20:20.84 ID:yPkTrPeP0
羽丘

香澄「たりゃ!」グルン!

羽丘モブ「ぶへ!」バタ

りみ「えい!」ビュン!!

羽モブ「ごほぉ!!」ドゴォォ!!


沙綾「今、やばい音しなかった?」

有咲「き、気のせいだろ」

たえ「見て! あそこ!」




イヴ「人が少ない! 突破できそうです!」

千聖「そのようね。それに」チラ

675: 2018/12/04(火) 02:24:36.33 ID:yPkTrPeP0
紗夜「これで!」ドゴン!

羽モブ「うわぁ!」ズゴ

丘モブ「くそー!」バタ

紗夜「よし!」スタ


羽丘モブ「くそぉ! 抜かれたぞ!」


花咲モブ「紗夜さんに続けぇ!」


燐子「はぁ、はぁ、」タッタ

紗夜「白金さん。大丈夫ですか?」

燐子「は、い。なんと、か」ハァハァ

紗夜「無理に私のペースに合わせなくてもいいんですよ?」

燐子「い、え。ついて、いきます」ハァハァ

676: 2018/12/04(火) 02:30:36.56 ID:yPkTrPeP0
紗夜「わかりました。それでは行きますよ」

燐子「ふぅー。はい!」バッ!

紗夜「事前に決めていたとおり、私達は東側に!」


イヴ「とぉ!」バシ!

千聖「よし、抜けたわ」

イヴ「はい!」

花咲2年モブ「千聖ちゃん!」

花咲2年モブ「私達も!」

千聖「ありがとう。心強いわ」

イヴ「千聖さん! 私達は!」

千聖「ええ、西側から行きましょう」

677: 2018/12/04(火) 02:44:01.75 ID:yPkTrPeP0
羽丘3年モブ「どこのグループとも知れねえ一年共が! 調子に乗るな!」ビュン!

香澄「おっと!」ヒョイ

香澄「なら覚えといてください。私達、ポッピンパーティーを!」パンチ!!

羽丘3年モブ「ぐふ! く、そ..」バタ

羽丘モブ「三年の『アスノヨゾラ』さんがやられた!」

羽丘モブ「こっちも『ロストワン』先輩が!」


花咲3年モブ「やるね。ポピパ!」

たえ「ありがとうございます」

有咲「よし! 人混みを抜けた!」

沙綾「香澄、私達は!」

香澄「うん。正面の階段から校長室を目指す!」

678: 2018/12/04(火) 02:49:06.23 ID:yPkTrPeP0
花咲川

蘭「ふん!」グル、ザ!

花1年モブ「がっ!」バタ

巴「よっしゃ! 突破!」

ひなこ「このまま校章までいっちょくせーん!」


七菜「こ! の!」バシン! バシン!

羽3年モブ「おっと!」ググ

丘3年モブ「ぐ! あぶね!」ヨット

七菜「めんどくさい」チラ

七菜(抜かれちゃったか。二階は頼むよ、リィ)

679: 2018/12/04(火) 02:55:56.61 ID:yPkTrPeP0
一階 正面階段

蘭「このまま正面階段から三階に....」





こころ「えーい!!」ジャンピングキック!!



蘭「!! くっ!」バシン!!!

つぐみ「蘭ちゃん!!」

ひまり「蘭が吹き飛ばされた!?」



こころ「やっぱりよ!」

はぐみ「こころん! 待って!」タッタ

花音「ふぇぇぇ!」タッタ

ミッシェル「こっちから足音って....ホントだった」



680: 2018/12/04(火) 03:02:21.24 ID:yPkTrPeP0
モカ「待ち伏せ、ってわけじゃ」

巴「なさそうだな」


蘭「いた..」スク

つぐみ「大丈夫? 蘭ちゃん」

蘭「問題ないよ」

蘭(とっさのことだったけど腕で防がなかったら危なかったかも)


蘭「不意打ちとはやってくれるじゃん」

こころ「待ってたわ! さ、始めましょう!」

蘭「...話通じてる?」

こころ「こっちは準備万端よ!」

蘭「...」

蘭(苦手なタイプかも)

681: 2018/12/04(火) 03:10:06.72 ID:yPkTrPeP0
巴「これは、やリ合う流れか?」

モカ「そっちの四人はグループかな? つぐ、わかる~?」

つぐみ「えっと..『北沢印は元気印』 北沢はぐみ」

つぐみ「『熊の中の常識人』 ミッシェル」

つぐみ「『笑顔の波状攻撃』 弦巻こころ」

つぐみ「『迷宮のジェリーフィッシュ』 松原花音」

つぐみ「グループ名はハロー、ハッピーワールド、だね」


ミッシェル「こっちのこと完全に知られてるし」

花音「わ、私にもそんなあだ名が...」

はぐみ「ミッシェル! 向こうの人達わかる!?」

ミッシェル「えっと....あ! アフターグロウ! だった気が...」

巴「あってるぜ」

682: 2018/12/04(火) 03:13:30.42 ID:yPkTrPeP0
つぐみ「階段を通るためにも倒さないといけないみたいだね」

モカ「だね~」

ひまり「こっち一人多いけど、悪く思わないでね」


ミッシェル(私が二人相手にするしかない)

ミッシェル「花音さん、はぐみ。一人ずつお願いします」

花音「う、うん! 頑張る!」

はぐみ「はぐみも!」

ミッシェル「こころは...」



こころ「りゃー!」キック!


蘭「この!」キック!

683: 2018/12/04(火) 03:18:55.09 ID:yPkTrPeP0
ミッシェル「もうやりあってるし」


巴「おーい、こっちもやろうぜ」

モカ「モカちゃん、あの熊とやりまーす」

巴「あ! ずるいぞ、モカ! あの着ぐるみはアタシが目をつけてたのに!」

ひまり「それじゃ私元気印の子とやろっと! 私の方が元気あるもんね!」

つぐみ「それじゃ私は松原さんと」


ミッシェル「二人とも、頑張ろう」

花音「ミッシェルもね」

はぐみ「よ、よし! 頑張る!」ググ

684: 2018/12/04(火) 03:21:51.93 ID:yPkTrPeP0

引用: 【バンドリ】香澄「綺羅綺羅怒気怒気する!」