1: ◆GFPca/w1ds 2012/07/03(火) 18:25:35 ID:FOYq1YcM



          -夜・IS学園寮・ラウラとシャルの部屋-

          ンモウ・・・ショウガナイナァ・・・

ラウラ「・・・・・・・・」

シャル「・・・ラウラ? 何見てるの?」

ラウラ「む? シャルロット」

ラウラ「いや、何・・・クラリッサから動画が送られてきたのでな」

ラウラ「日本文化を知る上で役に立つというのだ」

シャル「・・・アニメだね?」

ラウラ「うむ。 ・・・日本人の想像力というものは面白い」

シャル(ラウラの知識が偏っているのは、このせいか・・・)

2: 2012/07/03(火) 18:26:39 ID:FOYq1YcM



 翌日、私は シュバルツェア・レーゲンの調整の為、機密保持の観点から

IS学園の敷地外で飛行を行っていた。 



 結果は良好で、どこにも問題は無かった。 私は本国にそのデータを送る。

もちろん三重のプロテクトをかけた、特別な暗号通信だ。



 一連の作業を終え、私は気まぐれから 普段は足を踏み入れない

学園の裏にある雑木林に降り立った。

3: 2012/07/03(火) 18:27:44 ID:FOYq1YcM

ラウラ「ふむ・・・たまにはいつもと違う場所に降り立つのも悪くない」

ラウラ「これも日本が治安の整った、法治国家であるからだな・・・」

ラウラ「地雷や突然の狙撃を心配しなくてもいい・・・ふふ・・・」

ラウラ「・・・む?」

ラウラ「・・・! こ、これは!?」

ラウラ「・・・・・・・・・・・・」 ゴクリ・・・

ラウラ「いや、待て待て! 私!」

ラウラ「いくらなんでも、アニメと現実の区別くらいはつける!」

ラウラ「こんな所に『も○もぼっくすぅ~』(似てない)があるわけがない!」

4: 2012/07/03(火) 18:28:37 ID:FOYq1YcM

ラウラ「・・・・・・・・・・・」

ラウラ「・・・でも」

ラウラ「良く出来ているな・・・」

ラウラ「色といい質感といい」

ラウラ「少し時代を感じさせる内装といい・・・」

ラウラ「・・・・・・・・・・・」 ゴクッ・・・

ラウラ(・・・だ、誰も見てない・・・な?) キョロキョロ・・・

ラウラ(・・・・・・・・・・・)

ラウラ(ちょっ、ちょっとだけ・・・) ガチャ、キィ・・・パタン

5: 2012/07/03(火) 18:29:18 ID:FOYq1YcM

ラウラ「・・・・・・」

ラウラ「もしも嫁が・・・じゃなくて」

ラウラ「もしも一夏が、私にぞっこんだったら!」

          ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリンッ!!

ラウラ「!!」

ラウラ(ほ、本当に鳴った!?)

ラウラ「あ、あわわっ・・・」 キィ・・・バタン!

ラウラ「・・・・・・・・・・・・」

ラウラ「・・・ま、まさか・・・な」

6: 2012/07/03(火) 18:30:05 ID:FOYq1YcM

ラウラ「・・・・・・・・・・」

ラウラ(常識的に考えて、音が鳴るギミックが仕込まれていただけだろう・・・)

ラウラ(誰が・・・何のために・・・?)

ラウラ(・・・・・・・・・・・・)

ラウラ(・・・戻ろう) フウ・・・

7: 2012/07/03(火) 18:33:10 ID:FOYq1YcM



          -放課後・IS学園寮・一夏の部屋付近-

          コン コン

ラウラ「嫁よ、居るか?」

一夏「ん? ラウラか?」

             ガチャ・・・

一夏「今日は、遅かったな?」 ニコ

ラウラ「・・・む? 遅い・・・とは?」

一夏「・・・? 何言ってるんだよ」

8: 2012/07/03(火) 18:33:58 ID:FOYq1YcM



一夏「夏休みから、毎日の様に 俺の部屋に来てるじゃないか」



ラウラ「・・・!?」

一夏「どうしたんだ?」

ラウラ「い、いや・・・なんでもない」

ラウラ「は、入るぞ!」

一夏「ああ、どうぞ」 ニコ

9: 2012/07/03(火) 18:35:17 ID:FOYq1YcM

ラウラ(・・・ど・・・どういう事だ?)

ラウラ(一体何が起きてる?)

ラウラ(そういえば、今日は すんなり部屋に入れてくれたし・・・)

ラウラ(・・・・・・)

ラウラ(まさか・・・)

ラウラ(本物・・・だったのか!?)

10: 2012/07/03(火) 18:36:08 ID:FOYq1YcM

ラウラ(・・・・・・・・)

ラウラ(ということは・・・)

ラウラ(この一夏は・・・私にぞっこん・・・?)

ラウラ(・・・・・・・・) ///

ラウラ(・・・と、ともかく、もうしばらく様子を見よう) ///

11: 2012/07/03(火) 18:37:43 ID:FOYq1YcM

一夏「ラウラ、麦茶でいいか?」

ラウラ「う、うむ。 それでいい」

一夏「おー」



ラウラ(・・・な、なんだか凄く自然だな・・・) ///

ラウラ(・・・・・・・・・・・)

ラウラ(・・・!)

ラウラ(あれは・・・!?)

12: 2012/07/03(火) 18:38:45 ID:FOYq1YcM

ラウラ(・・・私の・・・私物だ)

ラウラ(しかも、こんなにたくさん・・・)

ラウラ(服に・・・下着・・・勉強道具は、教本を含めて全てある・・・)

ラウラ(・・・ほとんどここに住んでいるのか? 私は?)

13: 2012/07/03(火) 18:40:26 ID:FOYq1YcM

一夏「ほら、ラウラ。 麦茶」

ラウラ「あ、ああ、すまない、一夏・・・」 ズズッ・・・

一夏「どうせ今日も泊まるんだろ?」

ラウラ「ぶふぉっ!?」

一夏「うわぁっ!?」

ラウラ「ゴホゴホッ・・・す、すまない・・・」 ///



ラウラ(よ、予測は出来たのに・・・) ///

14: 2012/07/03(火) 18:41:21 ID:FOYq1YcM

一夏「どうしたんだ? ラウラ?」

ラウラ「な、なんでもない。 ちょっと咽せただけだ」

一夏「そうか? ・・・ならいいんだが」

ラウラ「・・・・・・・・・・」



ラウラ(落ち着け・・・) ///

ラウラ(こんな時だからこそ、落ち着くのだ!) ドキドキ ///

15: 2012/07/03(火) 18:42:24 ID:FOYq1YcM

一夏「さて、そろそろ明日の予定を決めておくか?」

ラウラ「? ・・・明日の予定、とは?」

一夏「おいおい・・・そりゃないだろ。 冗談にしても笑えないよ」

一夏「デートに決まってるだろ? 俺とラウラの」

ラウラ「・・・・・・・・」

ラウラ「・・・えっ!?」 ///

一夏「・・・ラウラ、いい加減にしないと、本当に怒るぞ?」

ラウラ「!? す、すまない! い、色々あって、少し、失念していた!」

ラウラ「悪気はないんだ! ゆ、許してくれ!」 アセアセ ///

16: 2012/07/03(火) 18:43:54 ID:FOYq1YcM

一夏「・・・まあ、確かにここ数日、忙しそうだったしな」

一夏「わかった。 許すよ」 ニコ

ラウラ「・・・ホッ」

一夏「それでだ、以前、行きたいって言ってた」

一夏「遊園地と動物園、どっちがいい?」

ラウラ「両方は無理なのか?」

一夏「ちょっと距離がありすぎる・・・」

ラウラ「そうか・・・」

ラウラ「・・・ふむ。 どちらかといえば、動物園に興味があるな」

一夏「よし、じゃあ動物園でいこう」

17: 2012/07/03(火) 18:45:07 ID:FOYq1YcM

ラウラ(よ、よし! 嫁とデートだ!)

ラウラ(こんな事もあろうかと、クラリッサからデートにおける、服装についてのレクチャーも)

ラウラ(バッチリ受けている!) キラン☆

ラウラ(ふふふ・・・嫁よ、明日は最高の一日にしよう!) ///



一夏「そういや、そろそろ晩飯だな」

一夏「ラウラ、今日もこの部屋で食うか?」

ラウラ「・・・え?」

18: 2012/07/03(火) 18:47:02 ID:FOYq1YcM

ラウラ(・・・? 食堂に行けばいいだけなのに・・・?)

ラウラ(だが、今、嫁は『今日も』と言った・・・)

ラウラ(・・・・・・・・・・)

ラウラ(・・・よくわからないが、さっきの事もある)

ラウラ(話を合わせておこう)

19: 2012/07/03(火) 18:48:03 ID:FOYq1YcM

ラウラ「・・・ああ、もちろんだ。 ここで食べる」

一夏「だな。 じゃあ、もらって来てやるよ。 メニューは?」

ラウラ「まかせる」

一夏「おう、ちょっと待っててくれよ」

20: 2012/07/03(火) 18:49:22 ID:FOYq1YcM



----------



ラウラ「ごちそうさま」

一夏「ごちそうさま」

一夏「食器は後で俺が返しておく」

一夏「置いておいてくれ」

ラウラ「・・・いいのか?」

一夏「ああ、千冬姉に用事があってな。 その時、ついでに返すから」

ラウラ「すまないな」 ニコ

一夏「構わないって。 後、眠くなったら先に休んでていいから」 ニコ

ラウラ「そうか。 わかった」

21: 2012/07/03(火) 18:53:42 ID:FOYq1YcM

ラウラ「・・・・・・・・・」

ラウラ「シャワーでも浴びるか」

ラウラ「・・・そういえば、嫁はごく自然な感じで『泊まるか?』などと言っていたが」

ラウラ「ということは・・・夜は普通に一緒に寝ているはずだな」 ウムウム・・・

ラウラ「嫁のベッドを温めておこう」 フフフ・・・

          ※注 パジャマ着用した上で、です

23: 2012/07/03(火) 18:54:26 ID:FOYq1YcM



          -翌日・休日の朝・IS学園寮・一夏の部屋-

一夏「おはよう、ラウラ」

ラウラ「・・・む」

ラウラ「う~ん・・・」

ラウラ「・・・!?」 ドキッ ///

一夏「? どうした?」

ラウラ「い、いや、なんでもない・・・」 ///

一夏「?」

24: 2012/07/03(火) 18:56:02 ID:FOYq1YcM

ラウラ(お、おかしいな?)

ラウラ(前にも嫁とは、寝た仲なのに・・・) ///

ラウラ(嫁の優しい声と笑顔が間近にあって・・・なぜか恥ずかしかった) ///



一夏「どうしたんだよ、ラウラ?」

一夏「いつもは お前の方が俺を離さないのに」 クスッ

ラウラ「~~~~!!」 ///

ラウラ「そ、そろそろ起きよう!」 ///

一夏「そうだな」 クスッ

25: 2012/07/03(火) 18:57:38 ID:FOYq1YcM



          -同・モノレールIS学園前駅前-

ラウラ「嫁よ! 待たせたな!」

一夏「おう」

ラウラ「・・・・・・」 ドキドキ ///

一夏「うん、スカートも良いな、ラウラ」

一夏「可愛いよ」 ニコ

ラウラ「・・・!」 ///

ラウラ「そ、そうか! 嬉しいぞ! 一夏!」 ///

26: 2012/07/03(火) 18:58:29 ID:FOYq1YcM

ラウラ(クラリッサ・・・お前の見立て通り 『普段とは違う、ギャップ要素』 は) ///

ラウラ(一夏に好印象を与えたぞ!) ///



一夏(ラウラは、何を着ても似合うな~) ///

27: 2012/07/03(火) 18:59:39 ID:FOYq1YcM



          -午前中・動物園-

ラウラ「着いた!」 キラキラ☆

一夏「着いたな」 クスッ

ラウラ「先ずは、何処へ行くのだ?」

一夏「そうだな・・・、ラウラはどんな動物が見たい?」

ラウラ「う~む・・・」

ラウラ「可愛い動物が良いな!」

一夏「可愛い動物か・・・」 パンフ オープン

一夏「・・・じゃあ、ここかな?」

28: 2012/07/03(火) 19:00:51 ID:FOYq1YcM



ラウラ「うわぁ・・・可愛い」 キラキラ☆

一夏「ふふ、とりあえず、リスな」

ラウラ「なんという名のリスだ?」

一夏「え~っと・・・ミケリスって名前だ」

一夏「マレー半島等に生息するリスで・・・」

一夏「その名の通り、三色の綺麗な毛並みが特徴だって」

ラウラ「うむ! 確かに綺麗な毛並みだ!」

一夏「フフフ・・・」 ニコ

29: 2012/07/03(火) 19:01:36 ID:FOYq1YcM



一夏「じゃあ、次はこれ」

ラウラ「・・・? あの穴は何だ?」

ラウラ「・・・!?」

ラウラ「い、一夏! 何かが顔を出したぞ!」

一夏「可愛いだろ?」

ラウラ「・・・おお・・・」

ラウラ「よく見ると、愛嬌のある顔をしているな・・・」

ラウラ「うむ、可愛いぞ、一夏!」

一夏「ハハハ・・・」

30: 2012/07/03(火) 19:04:26 ID:FOYq1YcM

ラウラ「プレーリードッグと言うのか」

一夏「ああ」

一夏「北アメリカ中部に生息している動物だって」

ラウラ「ふむ・・・。 なぜ『ドッグ』などと付いているのだろう?」

ラウラ「どう見ても大きめのネズミか、リスにしか見えないが・・・」

一夏「ええと・・・。 パンフにも書いてないな」

一夏「言われてみると、なんでだろう?」

ラウラ「学園に帰ったら調べてみよう!」

一夏「そうだな」 クスッ

31: 2012/07/03(火) 19:05:22 ID:FOYq1YcM



一夏「さて、可愛いもののトリは、これだ!」

ラウラ「おお・・・」 キラキラ☆

一夏「フフフ・・・どうだ? ラウラ?」

ラウラ「一夏め・・・策士だな・・・」

ラウラ「だが、嬉しいぞ!」

ラウラ「ウサギは、我が部隊名でもあるからな!」

一夏「そんなラウラさんに、耳よりな情報が有ります」

ラウラ「?」

一夏「なんと、このウサギ達を触ることが出来ちゃいます!」

ラウラ「な、なんだと!?」

32: 2012/07/03(火) 19:08:10 ID:FOYq1YcM

ラウラ「はわわ・・・」 ///

一夏「ちゃんと飼育員さんの言う通り、優しく触るんだぞ?」

ラウラ「わ、わかっている!」 ///

ラウラ「おお・・・部隊名のシュバルツェア・ハーゼ(黒ウサギ)までいるではないか・・・」 ///

ラウラ「よしよし・・・お前も可愛いぞ~」 二ヘラ~ ///



一夏(俺は・・・ウサギをナデナデするラウラを ナデナデしたい・・・) ///

33: 2012/07/03(火) 19:09:35 ID:FOYq1YcM



----------



ラウラ「すまん・・・つい時間を忘れてしまった」

一夏「ふふ・・・別にいいって」

一夏「ラウラの可愛いお腹の虫の声を聞けたし」 クスッ

ラウラ「い、言うな・・・」 ///

一夏「ハハハ、じゃあ、昼飯にするか?」

ラウラ「うむ!」

34: 2012/07/03(火) 19:10:39 ID:FOYq1YcM



ラウラ「どうした? 嫁よ?」

一夏「・・・すまん、ラウラ。 ミスった・・・」

ラウラ「・・・?」

一夏「園内に飲食店が無い・・・」

一夏「一度、園から出て、外で飯屋を探さないと・・・」 シュン・・・

ラウラ「・・・! そうか・・・」

ラウラ「いや・・・気にするな、一夏」

ラウラ「この程度のミスなど、私は気にならないぞ?」 ニコ

一夏「ラウラ・・・。 ありがとう」

37: 2012/07/03(火) 19:27:17 ID:FOYq1YcM



          -正午・モノレール○○駅・駅前レストラン-

          ガヤ ガヤ・・・

ラウラ「凄い混みようだな・・・」

一夏「飯時だからな・・・」

38: 2012/07/03(火) 19:29:33 ID:FOYq1YcM

ラウラ「む・・・、一夏、あそこが空きそうだぞ?」

一夏「どれどれ・・・?」

一夏「ああ・・・あれは遠慮しておこう」

ラウラ「?・・・なぜだ?」

一夏「あれは、大人数用のテーブル席だ・・・」

一夏「家族連れの皆さんに譲ってあげよう」

ラウラ「・・・しかし」

一夏「ふふ・・・子供って、なかなか融通が利かないからな」

一夏「親御さんの負担を考えてあげよう?」

ラウラ「むう・・・」

39: 2012/07/03(火) 19:30:59 ID:FOYq1YcM



----------



ラウラ「やっと座れた・・・」 フウ・・・

一夏「お疲れ様」 クスッ

ラウラ「さて、何を食べるかな?」

一夏「俺は、ラーメンセットにしよう」

ラウラ「・・・むー、私はスパゲティにするかな」

40: 2012/07/03(火) 19:31:44 ID:FOYq1YcM

ラウラ「ふむ・・・まあまあだな」 モグモグ

一夏「俺のも まあまあだな」 モグモグ



一夏・ラウラ(正直・・・学園の方が美味い・・・)

41: 2012/07/03(火) 19:33:19 ID:FOYq1YcM

          アリガトウ ゴザイマシター

一夏「さて、この後どうしようか?」

一夏「もう一度、動物園に行くか?」

ラウラ「ふむ・・・」

ラウラ「いや、動物園は また今度にしよう」

一夏「そうか・・・じゃあ、どうする?」

ラウラ「そうだな・・・」 ウ~ム・・・

ラウラ「ショッピングなんてどうだろう?」

一夏「ショッピングか・・・。 よし、決まりだな」

42: 2012/07/03(火) 19:34:16 ID:FOYq1YcM

一夏「ところで、何を買うつもりなんだ?」

ラウラ「クラリッサに頼まれたものと、私好みの小物でも買おうかと」



一夏(・・・不吉な名前を聞いた様な)



一夏「じゃ、じゃあ行くか!」

43: 2012/07/03(火) 19:36:13 ID:FOYq1YcM
すみません。 今回は三点リーダー勘弁してください。
次回から反映しますので。

44: 2012/07/03(火) 19:37:40 ID:FOYq1YcM



          -午後・某電気街-

一夏「」

ラウラ「? どうした? 嫁よ?」

一夏「い、いや、なんでもない・・・」

一夏(不吉な予感が当たってしまったか・・・)

ラウラ「?」

45: 2012/07/03(火) 19:39:01 ID:FOYq1YcM



          -同・本屋ホール オブ タイガー -

ラウラ「ふむ・・・これか」 バサッ

ラウラ「おっと、これもだな」 バサッ バサッ

一夏「・・・・・・・・・」

一夏(・・・BLコーナー?)

一夏(・・・BLってなんだろう?)

          チーン☆ アリガトウ ゴザイマシター

46: 2012/07/03(火) 19:40:33 ID:FOYq1YcM

ラウラ「よし、クラリッサの物は、これくらいでいいだろう」

一夏「・・・えっと、それ、随分薄い本だけど、結構高いな?」

ラウラ「クラリッサが言うには、それだけの価値があるのだそうだ」

一夏「ふうん・・・」

ラウラ「さて・・・後は、これをドイツに送る手続きをして・・・と」 カキカキ・・・

一夏(・・・手馴れてるなぁ。 これまでにも やってたっぽい)



ラウラ「待たせたな、次はこっちだ」

一夏「おう」

47: 2012/07/03(火) 19:41:34 ID:FOYq1YcM



          -同・ファンシーショップ-

一夏「へえ・・・こんな店があるのか・・・」

ラウラ「ああ、以前、シャルロットに教えてもらった」

ラウラ「ふふ・・・実は、普段から世話になっているシャルロットに」

ラウラ「何かプレゼントしたくてな」 ニコ

一夏「そうか。 それはいいことだな」 ニコ

一夏(ラウラ、仲直りしたんだな・・・)

ラウラ「しかし・・・何を選ぶかな?」

一夏「う~ん・・・難しいな」

48: 2012/07/03(火) 19:42:41 ID:FOYq1YcM

一夏「ラウラ、これなんてどうだろう?」

ラウラ「手のひらサイズのぬいぐるみか。 悪くないな」

ラウラ「だが、シャルロットの好みでは ない気がする・・・」

一夏「そっか・・・」

ラウラ「シャルロットは、可愛い物は好きだが・・・」

ラウラ「それでいて実用度の高いものを 好んでいると思うのだ」

一夏「ああ・・・確かに。 わかる気がする」 ウンウン・・・

49: 2012/07/03(火) 19:43:54 ID:FOYq1YcM

一夏「・・・だったら、こんなのはどうかな?」

ラウラ「ほう・・・小物入れか」

ラウラ「デザインも可愛いし・・・うん、これでいこう!」

一夏「おっと・・・気に入ったなら、もう一つどうだ?」

ラウラ「む? いや、いくらなんでも一つで十分だと思うが?」

一夏「もう一つは、ラウラの分だよ」

一夏「シャルロットとお揃いで・・・というのは、どうかな?」 ニコ

ラウラ「!!」

ラウラ「ああ・・・! いいな、それは!」 キラキラ☆

ラウラ「ぜひ、そうしよう!」 ニコ

50: 2012/07/03(火) 19:45:26 ID:FOYq1YcM
          アリガトウ ゴザイマシター

ラウラ「一夏、今日は楽しかったぞ!」

一夏「それは何より」 クス

一夏「途中ミスったから、あせったけどな・・・」 ハハ・・・

ラウラ「いや・・・それもまた楽しいハプニングだった」 クス

一夏「・・・・・・・・・・」

一夏「ラウラ・・・」

ラウラ「うむ?」

一夏「少し歩かないか?」

ラウラ「ああ・・・いいぞ」 ニコ

51: 2012/07/03(火) 19:46:26 ID:FOYq1YcM



          -夕方・どこかの街角-

ラウラ「この辺りは、初めて歩くな」

一夏「そうか。 実を言うと俺もそう」 クスッ

ラウラ「ふふ、ちょっとした探索だな」 クスッ

一夏「お? ここは・・・公園か?」

ラウラ「・・・? わざわざ石垣を積み上げて作ったのか?」

一夏「いや・・・。 だぶん城の跡だよ」

一夏「戦争なんかで焼けた 城蹟を改装して、公園にしているんだと思う」

ラウラ「ふむ・・・行ってみたいな」

一夏「ああ、構わないぞ」

52: 2012/07/03(火) 19:47:10 ID:FOYq1YcM

一夏「思ったより小さいな」

ラウラ「私も考えていた物とは、随分違ってる」

ラウラ「城跡、というのだから、錆び付いた大砲とかあるのかと・・・」

一夏「ヨーロッパとは、設計思想が違うからな」 ハハ・・・

ラウラ「どう見ても・・・普通の公園だ」 キイ・・・(ブランコに着席)

53: 2012/07/03(火) 19:48:01 ID:FOYq1YcM

一夏「・・・・・・・・・・」

ラウラ「・・・?」

ラウラ「一夏?」

一夏「ん?」

ラウラ「私の顔に、何か付いているのか?」

一夏「いいや」 クスッ

一夏「・・・ラウラに見とれてた」 ニコ///

ラウラ「・・・!」 ドキッ ///

54: 2012/07/03(火) 19:49:03 ID:FOYq1YcM



 ・・・不意打ちだった。 その言葉で思わず動きを止めてしまった 私の唇に・・・

一夏が・・・優しく触れた。



 何が起こったのか・・・それを理解するのに数秒かかってしまう私。



 全身の力が・・・抜ける・・・。 

私は、静かに目を閉じ、一夏の思うままに自分の身を任せた。

55: 2012/07/03(火) 19:50:04 ID:FOYq1YcM



 なんだろう・・・? 一夏を、嫁と宣言した、あの日・・・私が一夏にしたそれとは

まるで違うではないか・・・。



 何が違う? どこが違う? 



 ああ・・・。 そうか・・・。 違うんだ。

56: 2012/07/03(火) 19:51:03 ID:FOYq1YcM



 一夏が・・・私にしてくれている。 そして、私もそれを望んでいる。

だから、違うんだ。



 こんなにも・・・違うんだ・・・。 こんなにも・・・。

57: 2012/07/03(火) 19:52:27 ID:FOYq1YcM

ラウラ「・・・・・・・・・」 ///

一夏「・・・・・・・・・」 ///

ラウラ「・・・きょ、今日は、ふ、不意打ちが、お、多いな・・・」 ///

ラウラ「で、でも、・・・き、嫌いじゃないぞ・・・うん」 ///

一夏「そ、そうか・・・」 ///

一夏「・・・その、この続きは、帰ってからしような?」 ///

ラウラ「・・・? 続き?」 キョトン

一夏「」

一夏「・・・えっと、また今度に訂正するな・・・」 クスン・・・

ラウラ「?」

58: 2012/07/03(火) 19:53:19 ID:FOYq1YcM

ラウラ「・・・さて、日も落ちてきた。 そろそろ帰るか」

一夏「そうだな」 クスッ

          ピピピ・・・ピピピ・・・

ラウラ「む・・・。 携帯・・・?」

ラウラ「!・・・情報端末の方か・・・」

一夏「? どうした? ラウラ?」

59: 2012/07/03(火) 19:54:31 ID:FOYq1YcM

ラウラ「・・・すまない、一夏。 先に帰っていてくれ」

ラウラ「この端末からの連絡は、機密情報が含まれる・・・」

ラウラ「おそらく、IS関連の事だろう」

一夏「・・・そうか。 わかった、大変だな」

一夏「じゃあ、夕食を部屋に運んで待っているから」 ニコ

ラウラ「ああ、楽しみにしている」 ニコ

60: 2012/07/03(火) 19:56:27 ID:FOYq1YcM

ラウラ「・・・さて、いったい何だ? 定時連絡は済ませたはずだし・・・」 ピッ

ラウラ「・・・・・・? 暗号化されているな。 発信元は・・・」

ラウラ「シュバルツェア・ハーゼ・・・クラリッサからか?」 ピピ・・・ピ・・・

ラウラ「・・・・・・・・・・」



ラウラ(・・・送られた画像の編集作業を終了しました)

ラウラ(隊長のご武運を祈ります・・・?)

ラウラ(・・・・・・・・・・?) ピピピ・・・(暗号解除)

ラウラ(・・・・・・シャルロットだ)

61: 2012/07/03(火) 19:57:14 ID:FOYq1YcM



 私は自分の目を疑った。 その画像は・・・私の持ち物を破損させる

シャルロットが映し出されていたからだ・・・。

 いや・・・シャルロットだけではない。 セシリアや箒、鈴・・・

そしてクラスメイトや、顔も知らない女生徒までが、それを行っていた・・・。

62: 2012/07/03(火) 19:59:32 ID:FOYq1YcM

ラウラ(・・・・・・・・・・・) ブルブル・・・

ラウラ(・・・なんだ・・・これは・・・) ブルブル・・・

ラウラ(何が・・・起こっている?) ブルブル・・・

ラウラ(・・・・・・・・・・) ・・・ハッ!?

ラウラ(い、いや、落ち着け・・・)

ラウラ(ここは、この世界は・・・あの もし○ボックスで作られた世界なのだ)

ラウラ(・・・・・・・・・・・)

ラウラ(だとしても・・・気になるな)

ラウラ(こっちの私は、なぜこんな目にあうのだ?)

63: 2012/07/03(火) 20:00:41 ID:FOYq1YcM

ラウラ(・・・クラリッサに聞いてみるか?)

ラウラ(・・・いや)

ラウラ(命令を出した私が、その詳細を聞くのは 不自然すぎる)

ラウラ(私の状況を説明しても信じてくれないだろうし・・・)

ラウラ(・・・・・・・・・)

ラウラ(・・・! そうだ!)

ラウラ(私の個人日誌なら・・・何か掴めるかもしれない!) ピピピ・・・

ラウラ(・・・よし、アクセスできた!)

64: 2012/07/03(火) 20:01:35 ID:FOYq1YcM



端末「・・・個人日誌 私的記録」

端末「今日、私は日本のIS学園に転入したが・・・」

端末「極めて軽い内容の くだらない教育機関であると再認識した」

端末「そして・・・教官の弟・・・」

端末「あんな間の抜けた、クズ人間が 教官に汚点を残す結果を与えたのは」

端末「やはり許せない・・・!」



ラウラ(・・・・・・・・・・・・・・・)

ラウラ(・・・今見ると・・・恥ずかしいな) ///

ラウラ(す、少し飛ばそう・・・) ///

65: 2012/07/03(火) 20:02:25 ID:FOYq1YcM

端末「・・・個人日誌 私的記録」

端末「私は・・・笑った」

端末「理由は不明だ・・・」

端末「だが・・・実に気持ちが良かった」

端末「・・・・・・・・・」

端末「それと、教官の弟・・・」 ///

端末「この気持ちの正体も気になる所だ」 ///

端末「後でクラリッサに相談してみよう・・・」 ///



ラウラ「・・・・・・・・」 ///

ラウラ(もう少し先だな・・・) ///

66: 2012/07/03(火) 20:03:39 ID:FOYq1YcM

端末「・・・個人日誌 私的記録」

端末「福音事件は、なんとか幕を閉じたが・・・」

端末「嫁は、自分の不甲斐なさを恥じている様だった・・・」

端末「私は、一夏の傍らに居て、それを聞きながら優しく抱きしめてやった」

端末「・・・喜んでくれたかどうか わからないが、他の4人に邪魔をされ」

端末「それ以上の進展は無かった・・・。 残念だ」



ラウラ(・・・む?)

ラウラ(私の方は、箒といい雰囲気なってたから)

ラウラ(私達がそれを邪魔したのだが・・・)

ラウラ(・・・この辺りから私の世界と違う様だな)

67: 2012/07/03(火) 20:04:26 ID:FOYq1YcM

端末「・・・個人日誌 私的記録」

端末「夏休みに入って自由な時間が増えた」

端末「一夏は、実家に戻っているので、そこを訪ねようと計画している」

端末「服装は、シャルロットと買い物に行って選んだものを装備」

端末「嫁は・・・喜んでくれるだろうか?」

端末「結果が良好であることを祈る」



ラウラ「・・・・・・・・・・」

68: 2012/07/03(火) 20:05:14 ID:FOYq1YcM

端末「・・・個人日誌 私的記録」

端末「日本の「まつり」というものに参加した」

端末「・・・いつものメンバーと一緒であるが」

端末「それに、私以外は 日本の民族衣装を身にまとっていた」

端末「シャルロットの話では、箒の計らいで急遽決まったとか・・・」

端末「少々、疎外感はあったが、そんな私を嫁は気遣ってくれた」

端末「私にとって、いい結果となった」 クスッ



ラウラ「・・・・・・・・・」 クスッ

69: 2012/07/03(火) 20:12:36 ID:FOYq1YcM

端末「・・・こ、個人日誌 私的記録」 ///

ラウラ「・・・?」

端末「お、驚きの出来事が・・・起きた」 ///

端末「嫁が・・・、一夏が・・・、」 ///

端末「私を、一番好きだと、言ってくれた!」 ///

ラウラ「・・・!?」 ドキ ///

端末「クラリッサも『おめでとう』と言ってくれた!」 ///

端末「これで・・・リア充だと・・・いちゃらぶできると・・・」 ///

端末「意味はわからないが、どうも楽しいことらしい。 楽しみだ」 ///



ラウラ(私も知らない単語だな・・・?)

ラウラ(それはともかく、うらやましい・・・)

70: 2012/07/03(火) 20:13:31 ID:FOYq1YcM

端末「・・・個人日誌 私的記録」

端末「あれから、充実した日々を送っている・・・」

端末「私が部屋に来ても、泊まり込んでも・・・」

端末「嫁は快く迎えてくれている」 ///

端末「ただ・・・、一つ条件を出された」

端末「ベッドでは、必ずパジャマを着用して欲しいとの事だった」

端末「どうしてか聞いてみたが、答えてくれなかった」

端末「だが、他ならぬ嫁の頼みだ。 おとなしく聞き入れる事にする」



ラウラ(・・・そういえば、どうしてなのかな?)

71: 2012/07/03(火) 20:14:15 ID:FOYq1YcM

端末「・・・個人日誌 私的記録」

端末「・・・・・・・・・・・・」

端末「・・・・・・・・・・・・」

ラウラ(・・・? どうしたんだ? 随分雰囲気が暗いな・・・?)

端末「・・・シャルロットが、口をきいてくれない」



ラウラ(!?)

72: 2012/07/03(火) 20:14:57 ID:FOYq1YcM

端末「原因は・・・私だろう・・・」

端末「うかつだった・・・」

端末「一夏に好意を抱いていた事は・・・それなりに分かっていたのに」

端末「私は・・・配慮を怠った」



ラウラ(・・・・・・・・・・)

73: 2012/07/03(火) 20:15:41 ID:FOYq1YcM

端末「他の3人も同様かもしれない」

端末「・・・遅きに失したが、一夏の部屋に行く事を控える事にする」

端末「・・・これで、関係の改善を図れればいいが」

端末「・・・・・・・・・・・」

端末「とにかく、様子を見ることにする」



ラウラ(・・・・・・・・・・)

ラウラ(雲行きが怪しくなった来た・・・)

74: 2012/07/03(火) 20:16:27 ID:FOYq1YcM

端末「・・・個人日誌 私的記録」

端末「・・・相変わらず、シャルロットとの会話は無い」

端末「そして・・・恐れていた事が現実になった」

端末「他の3人も同様の態度を取るように・・・」

端末「・・・・・・・・」

端末「うっ・・・・・・ぐすっ・・・・ひっく・・・・・・」



ラウラ(・・・・・・・・・・・)

75: 2012/07/03(火) 20:17:18 ID:FOYq1YcM

端末「・・・もう、関係の修復は・・・無理かもしれない」

端末「いくら謝罪しても・・・、『一夏と別れる』事以外・・・」

端末「受け入れられないの一点張りだ」

ラウラ(・・・・・・・・・・)



端末「でも・・・それは・・・出来無い」

端末「私にとって一夏は、大切な存在なのだから」

ラウラ(・・・・・・・・・・)

76: 2012/07/03(火) 20:18:23 ID:FOYq1YcM

端末「・・・個人日誌 私的記録」

端末「・・・・・・・・・最悪な気分だ」

ラウラ(・・・・・・・・・・)



端末「今日から新学期が始まり、私は気の重いまま登校すると」

端末「シャルロットから『おはよう』と声をかけられた・・・」

端末「他の3人もぎこちないながらも、同様だった」



ラウラ(・・・? 喜ばしい事ではないのか?)

77: 2012/07/03(火) 20:19:30 ID:FOYq1YcM

端末「その時は・・・訳がわからないながらも 嬉しく思ったが・・・」

端末「理由が判明した」

端末「一夏の前では・・・そうしている、というだけだった・・・」

ラウラ(・・・!!)



端末「・・・・・・・・・」

端末「どうすればいいのか・・・わからない」

端末「かと言って・・・誰かに相談しにくい内容だ」

端末「・・・もう少し考えてみることにする」

ラウラ(・・・・・・・・・・・)

78: 2012/07/03(火) 20:20:24 ID:FOYq1YcM

端末「・・・個人日誌 私的記録」

端末「最近・・・私の持ち物がよく無くなる・・・」

端末「・・・・・・・・・・・」

端末「・・・おそらく、そうなのだろう」

端末「・・・・・・・・・・・」

端末「かなり迷ったが・・・」

端末「一夏に・・・打ち明けてみようと思う」

ラウラ(!!)

79: 2012/07/03(火) 20:21:11 ID:FOYq1YcM

端末「私は、もう・・・自力の関係改善は不可能と判断する」

端末「・・・・・・・・・・・」

端末「多少なりとも、好転すればいいのだが・・・」

端末「・・・・・・・・・・・」

端末「シャルロット・・・」



ラウラ(・・・・・・・・・・)

ラウラ(なんとなく、わかってきた・・・)

80: 2012/07/03(火) 20:21:52 ID:FOYq1YcM

端末「・・・個人日誌 私的記録」

端末「一夏は、私の話を聞いてくれたが・・・完全に信じて いないみたいだ」

端末「それでも、シャルロット達に注意してくれた」

端末「・・・・・・・・・・・・」

端末「一抹の不安はあるが・・・」

端末「これで、何とかなってくれる事を切に願う」

ラウラ(・・・・・・・・・・・)

81: 2012/07/03(火) 20:22:38 ID:FOYq1YcM

端末「・・・個人日誌 私的記録」

ラウラ(・・・・・・・・・・・)

端末「・・・・・・状況は悪化した」

ラウラ(・・・!!)

端末「・・・4人だけでは無い。 なぜか、他の生徒も私に対して」

端末「同様の態度をとるようになった・・・」

端末「・・・・・・・・・・・・」

端末「私は・・・孤立した」

ラウラ(・・・・・・・・・・・)

82: 2012/07/03(火) 20:23:18 ID:FOYq1YcM

端末「・・・個人日誌 私的記録」

端末「私は、本日この時を持って・・・」

端末「4人を主犯格とし、周りすべてを『敵』として認識する」

ラウラ(・・・・・・!!)

83: 2012/07/03(火) 20:24:17 ID:FOYq1YcM

端末「先ずは証拠集めと、拠点の移動だ」

端末「拠点は、一夏の部屋に 転がり込むことを考えている」

端末「後は、小型カメラの要所要所での配置・・・」

端末「クラリッサに協力を仰ぎ、カメラは数日で届くよう手配した」

端末「設置に多少の時間がかかるが・・・」

端末「面倒でも一人でやる」

端末「一人で戦う・・・!」

ラウラ(・・・・・・・・・・)

84: 2012/07/03(火) 20:25:21 ID:FOYq1YcM

端末「・・・個人日誌 私的記録」

端末「カメラの設置は完了」

端末「今は情報収集中だが・・・もうすでに何人か網にかかってる」

端末「・・・・・・・・・・」

端末「・・・・・・・・・・」

端末「・・・・・・く・・・ふふふ・・・」

ラウラ(・・・!?)

端末「アハハハハハハハハッ・・・」

ラウラ(・・・・・・・・・)

85: 2012/07/03(火) 20:26:30 ID:FOYq1YcM

端末「・・・私は、何をした?」

端末「私がお前達に何かしたのか?」

端末「どうして、私がこんな目に遭わなければならない?」

端末「どうしてこんな事になったのだ!?」

端末「く・・・ふふふ・・・」

端末「ぐ・・・・・・・ううっ・・・・・・ひっく」



ラウラ(・・・・・・・・・・・)

86: 2012/07/03(火) 20:27:27 ID:FOYq1YcM

端末「・・・個人日誌 私的記録」

端末「データ収集は完了した」

端末「クラリッサに編集作業を依頼している・・・」

端末「・・・・・・・・・・」

端末「彼女は何も言わず、引き受けてくれた」

端末「本当にできた副官だ・・・」 クスッ・・・



ラウラ(・・・・・・・・・・)

87: 2012/07/03(火) 20:28:06 ID:FOYq1YcM

端末「・・・個人日誌 私的記録」

端末「今日・・・久しぶりに 私とシャルロットの部屋を・・・」

端末「訪ねてみた」



ラウラ(・・・・・・・・・・)

88: 2012/07/03(火) 20:28:44 ID:FOYq1YcM

端末「・・・多少驚いた表情を見せたが、すぐいつもの無言の態度になる」

端末「私は、例の動画の一部を見せた」

端末「・・・見る見る内に表情を変えるシャルロット」

端末「・・・・・・・・・・・」

ラウラ(・・・・・・・・・・)



端末「私は、週明けにもこれを教官に提出するつもりである事」

端末「また、マスターデータは、ドイツ本国に保存している事を伝えた」

ラウラ(・・・・・・・・・・)

89: 2012/07/03(火) 20:29:43 ID:FOYq1YcM

端末「・・・・・・私は、なぜ、こんな事をしたのだろう」

端末「シャルロットに恐怖感を与えたかった?」

端末「シャルロットに優位性を誇示したかった?」

端末「・・・・・・・・・・・・」

端末「それとも」

端末「シャルロットに謝って欲しかったのか?」

ラウラ(・・・・・・・・・・)

端末「・・・答えは出ない」

90: 2012/07/03(火) 20:30:50 ID:FOYq1YcM

端末「・・・個人日誌 私的記録 補足」

端末「今の私にとって、一夏の存在は大きい・・・」

端末「夜、眠る時も、朝、目が覚めた時も」

端末「・・・傍に居てくれるだけで、安心できる」

端末「私は・・・一夏に出会えた事を」

端末「幸せに思う」



ラウラ(・・・・・・・・・・)

91: 2012/07/03(火) 20:32:27 ID:FOYq1YcM



          -夜・IS学園裏の雑木林-

ラウラ(・・・・・・・・・・) テク テク

ラウラ(・・・・・・・・・・) テク テク

ラウラ(・・・あった!)

ラウラ(・・・・・・) ガチャ・・・キィ・・・パタン

92: 2012/07/03(火) 20:33:15 ID:FOYq1YcM

ラウラ(・・・・・・どうしてこうなった・・・か)

ラウラ(・・・あれは、確かに私の理想の一夏だ)

ラウラ(・・・・・・・・・・・・)

ラウラ(でも・・・)

ラウラ(こんな状況は・・・)

ラウラ(こんな世界は・・・)

ラウラ(望んでいない)

93: 2012/07/03(火) 20:34:10 ID:FOYq1YcM

ラウラ(・・・・・・)

ラウラ(私も・・・)

ラウラ(気を付けなければな)

94: 2012/07/03(火) 20:34:58 ID:FOYq1YcM



 私は、意を決して、受話器を手に取った。



ラウラ「元の世界に・・・戻れ!!」

          ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリンッ!!



ラウラ「シュバルツェア・レーゲン!!」 スウウウウウウンッ!!

95: 2012/07/03(火) 20:38:37 ID:FOYq1YcM



 ISを展開した私は、も○もボックスを持ち上げると、湖の中央に持ってゆき

それを勢いよく放り投げた。



ラウラ「キャノン砲!!」 ダンッ!



          ドォォォォンッ!



 爆発し、四散する ○しもボックス・・・。 それは、そのまま湖面に消えていった。

96: 2012/07/03(火) 20:39:31 ID:FOYq1YcM

ラウラ(これでいい・・・)

ラウラ(あれは・・・存在しては いけないものだ・・・)

100: 2012/07/03(火) 22:11:53 ID:FOYq1YcM
支援感謝です。
>>99
申し訳ない、メインヒロインだけで もういっぱい、いっぱいです…。
リア充でもない>>1がデートコースを考えたり、イチャイチャする描写を書くのは
予想以上に苦行でした…。

101: 2012/07/03(火) 22:12:54 ID:FOYq1YcM



          -同・IS学園寮・シャルとラウラの部屋-

シャル「あ、ラウラ、お帰り」

ラウラ「・・・ただいま」

ラウラ「・・・・・・・・・・」

シャル「・・・? どうしたの?」

ラウラ「・・・・・・・・・・」

          ギュッ・・・

102: 2012/07/03(火) 22:14:05 ID:FOYq1YcM

シャル「!?」

ラウラ「・・・・・・・・」 ブルブル・・・

シャル「・・・・・・・・」

シャル(・・・震えてる)



ラウラ「うっ・・・ぐすっ・・・・ひっく」

シャル(何か・・・怖い目にあったのかな・・・?)

シャル「・・・・・・・・・・・」 ギュッ・・・

シャル「・・・大丈夫だからね、ラウラ」

ラウラ「・・・・・・うん」

103: 2012/07/03(火) 22:14:57 ID:FOYq1YcM

シャル「・・・・・・落ち着いた?」

ラウラ「・・・・・・・・」 コクッ・・・

シャル「・・・・・・・・・」

シャル「ご飯は、もう食べた?」

ラウラ「・・・あ」

ラウラ「そういえば・・・忘れていた・・・」

シャル「そっか・・・じゃあ、何か買ってくるよ」

シャル「ちょうどボクも小腹が空いたし」 クスッ

シャル「ええと・・・パンとかでいい?」

ラウラ「ああ・・・」

シャル「じゃ、ちょっと待っててね」

104: 2012/07/03(火) 22:16:29 ID:FOYq1YcM



----------



シャル「ごちそうさま」

ラウラ「・・・ごちそうさま」

ラウラ「・・・・・・・・」

ラウラ「・・・・・・・・」

ラウラ「・・・シャルロット」

シャル「うん?」

ラウラ「くだらない、と、思われるかもしれないが」

ラウラ「話を聞いてくれるか?」

シャル「いいよ」 ニコ

105: 2012/07/03(火) 22:17:15 ID:FOYq1YcM

ラウラ「・・・クラリッサに頼まれた『MANGA』をつい読んでしまってな」

シャル(・・・ど、どんな話になるの・・・?)

シャル「そ、それで・・・?」

ラウラ「その中の一冊に・・・こんな内容の学園物語があった」

ラウラ「・・・1人の男子生徒を5人の女生徒で取り合う、という物だった」

シャル「・・・・・・・・うん」

ラウラ「ある日、女生徒の1人が、渦中の男子生徒と結ばれるのだが」

ラウラ「他の4人の女生徒は、それを良しとしなかった」

シャル「・・・・・・・・」

106: 2012/07/03(火) 22:18:34 ID:FOYq1YcM

ラウラ「結ばれた女生徒は、それからしばらくして・・・」

ラウラ「言われのない精神的虐待を 強いられるように・・・」

シャル「・・・・・・・・」

ラウラ「私は・・・怖くなった」

ラウラ「私も一夏と結ばれたら、こんな目にあうのだろうか?」

ラウラ「逆に・・・他の誰かが一夏と結ばれたら・・・」

ラウラ「私は、こんな陰湿な行為を する様になるのだろうか?」

ラウラ「考えれば考えるほど・・・恐ろしくなって・・・」 グスッ・・・

シャル「・・・・・・・・・」

107: 2012/07/03(火) 22:19:41 ID:FOYq1YcM

シャル「・・・そのお話は、最後にどうなったの?」

ラウラ「わからない・・・。 途中で読むのを止めたから・・・」

ラウラ「話の筋からして、ハッピーエンドになるとは 思えなかったしな・・・」

シャル「そっか・・・」

シャル「・・・・・・・・・」

シャル「難しい事だね・・・」

シャル「先の事なんて誰にもわからないし」

ラウラ「・・・・・・・・・・」

108: 2012/07/03(火) 22:20:28 ID:FOYq1YcM

シャル「でも・・・」

シャル「考えだしたらキリがないよ・・・たぶん」

シャル「人と人の繋がりは、いろんな要素や状況が絡んでくる・・・」

シャル「そんな中で正しい選択だけを・・・」

シャル「みんな傷つかないで済む選択だけをするなんて、誰にも出来ないと思うな」

ラウラ「・・・・・・そうか」

109: 2012/07/03(火) 22:21:17 ID:FOYq1YcM

シャル「だけどね・・・」

ラウラ「・・・?」

シャル「ボクは、ラウラが こうやって話してくれた事・・・嬉しく思ってるよ」 ニコ

ラウラ「・・・シャルロット」

シャル「ボクも・・・その『MANGA』の登場人物みたいには、なりたくない」

シャル「それだけは、言える」

シャル「それだけは、確かだから」 クスッ

ラウラ「・・・そうか」

ラウラ「・・・そうだな」 クスッ

110: 2012/07/03(火) 22:22:17 ID:FOYq1YcM



          -翌日・昼休み・屋上-

鈴「お待たせ!」

シャル「あっ、鈴。 ふふ、いらっしゃい」

セシリア「それでは、食べましょうか? みなさん」

箒「うむ、そうだな」

ラウラ「いただこう」

111: 2012/07/03(火) 22:23:03 ID:FOYq1YcM

鈴「それにしても何? 突然、一夏抜きで集まろうって?」

シャル「深い意味はないよ。 たまには、女の子同士でって思っただけ」

セシリア「まあ、たまにはいいですわね。 こういうのも」

箒「・・・不思議と落ち着くな」 クスッ

ラウラ「一夏が居ると・・・出来無い話もあるし」

鈴「へえ? 例えば?」

ラウラ「そうだな・・・生理用品の優劣とか」

鈴「・・・それは、確かにそうね」 ///

112: 2012/07/03(火) 22:24:10 ID:FOYq1YcM

シャル「他にもあるよ? 服の好みとか」

箒「・・・? 別に一夏が居ても問題ないじゃないか?」

シャル「でも・・・それだと多分、一夏好みの服ばっかりになると思うな」

セシリア「ああ・・・なるほど。 必然的にそうなりそうですわ」

ラウラ「鈴は、どんな私服を持っているのだ?」

鈴「い、いきなり あたしに振らないでよ・・・」

鈴「そうね・・・今の時期なら、ショートパンツに Tシャツが多いかな・・・」

ラウラ「鈴らしいな」 クスッ

113: 2012/07/03(火) 22:25:04 ID:FOYq1YcM

セシリア「UVケアは、ちゃんとしてますの?」

鈴「あったり前じゃない! シミになったらどーすんのよ!」

シャル「紫外線は怖いよね~」 クスッ

箒「女の常識だな」 ウンウン・・・



ラウラ(・・・そうか皆は、ナノマシン無しだったな)

114: 2012/07/03(火) 22:25:55 ID:FOYq1YcM

鈴「セシリアの私服は派手そうね~」 ニヤニヤ

セシリア「鈴さん・・・? なんだか引っかかる言い方ですわね?」 ピクピク

セシリア「誰かさんと違って、肌を直接出さない様に気を付けているだけですわ」 フフン

鈴「・・・あんたこそ突っかかる言い方してんじゃないわよ」 イラッ・・・

115: 2012/07/03(火) 22:27:01 ID:FOYq1YcM

シャル「二人共喧嘩しちゃダメだよ」 クスッ

シャル「それよりさ、どこかで・・・みんなで遊ばない?」

箒「遊ぶ? ボウリングとかか?」

鈴「あたしは、カラオケがいい!」

セシリア「ふふ、面白そうですわね」

ラウラ「うむ! 異論は無い!」

             ハハハ・・・

116: 2012/07/03(火) 22:28:04 ID:FOYq1YcM



          -同日・夜・IS学園・屋上-

ラウラ「・・・・・・・・・」 カチャ・・・ピ・・・ピピ・・・

ラウラ「・・・個人日誌 私的記録」

ラウラ「実に・・・不思議な体験だった」

ラウラ「どうして学園裏の雑木林に も○もボックスが実在したのか」

ラウラ「わかるわけもないが・・・」 クスッ・・・

ラウラ「私は、可能性の未来を見たのではないかと思う」

ラウラ「・・・まさに、理想の一夏だった」

117: 2012/07/03(火) 22:29:17 ID:FOYq1YcM

ラウラ「だが・・・彼を独り占めする事で、どのような結果になるか・・・」

ラウラ「極端ではあるが、いい実例、と言えるモノだった」

ラウラ「・・・シャルロットの言う通り、これから先の事など わからない」

ラウラ「彼女と他の3人との友人関係を保ちつつ、一夏と結ばれるなど」

ラウラ「不可能かもしれない」

ラウラ「・・・・・・・・・」

ラウラ「でも・・・」

ラウラ「まだ・・・そうなると決まったわけでもない」 クスッ

ラウラ「いずれにしても、これからなのだ」

118: 2012/07/03(火) 22:30:07 ID:FOYq1YcM

ラウラ「・・・補足として」

ラウラ「あの世界で受信したデータは、無くなっていた」

ラウラ「どの道、消すつもりだったから構わないのだが・・・」

ラウラ「なぜか、買ったものは 手元に残っている」

ラウラ「これだけが・・・唯一の証拠と言えるが」

ラウラ「誰も信じてくれないだろう」 クスッ

119: 2012/07/03(火) 22:31:56 ID:FOYq1YcM

ラウラ「・・・・・・・・・」 ピピ・・・ピ・・・ピピ・・・ピ・・・

ラウラ「・・・これでよし・・・と」

ラウラ「さて・・・そろそろ消灯時間だな」 スッ・・・ テク テク テク・・・



 その証拠は今、私とシャルロットの部屋の机の上で、仲良く並べられていた。




          おしまい

120: 2012/07/03(火) 22:43:20 ID:FOYq1YcM
皆さん、お疲れ様でした。 ラウラ編、終了です。
書いている方 としては、ラウラが『ラブラブデート』している絵が浮かび辛く
>>1にとって凄い強敵でした。ラビッ党員の皆様、喜んでいただけたら幸いです。

後、セシリア編も書いていますけど、相当難産になりそうです…。
気長に待っていてください。

最後に、いつもながら支援してくださった方々、ありがとうございました。

121: 2012/07/03(火) 22:44:30 ID:YagG4M4A
乙乙
次回も期待

引用: ラウラ「もしも一夏が、私にぞっこんだったら!」