223:◆GWARj2QOL2   2017/05/30(火) 22:04:13.16 ID:2vgcsEvFO




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チェイス「雛見沢…」その1

圭一「…うーん…」

沙都子「圭一さん、どうですの?今の気分は」

圭一「…流石にやり辛いな。都会の時は当たり前だったのに…」

沙都子「レナさん、魅音さんのお二方がいないのは初めてですものね…」

圭一「一人で勉強するのもさ、落ち着くんだけど…何か、こう…当たり前だったものが無いっていうのも、むず痒くてさ」

沙都子「それでも魅音さんに合わせる必要が無いから楽ではありませんの?」

圭一「まあそうだけど」

沙都子「否定する意思も感じられませんでしたわね」

梨花「魅ぃに言いつけておくのです」

圭一「んがっ…!言い始めたのは沙都子だろー!」

沙都子「おーほっほっほっほ!言葉でのトラップもありましてよ!」

圭一「…ったくー……ッッ!!!?」

沙都子「!!!」

梨花「…!?」

「うわっ!?」

「きゃっ!!」

「な、何だ!!?」

…。

知恵「…!?」

校長「むっ…!?」

…。

沙都子「(な、何でございますの…!?)」

圭一「(み、身動きが…取れない…!?)」

梨花「(…あのバカ…やっぱり…!)」

梨花「(でも、これは…!)」

梨花「(あいつが今いるところって…まさか…この現象…!)」

梨花「(…雛見沢全域…!?)」

…。

224: 2017/05/30(火) 22:04:54.84 ID:2vgcsEvFO
鷹野「(…ど、どうして…?身体が…動かない…!)」

レナ「(…何…?何なの…!?)」

鷹野「(引金を引けない…!でも、レナちゃんも動いてない…)」

レナ「(…世界が…止まってる…?)」

鷹野「(どうして…?)」

レナ「(…まさか…)」

鷹野「(…まさかこれが…)」

レナ「(オヤシロサマの…)」

鷹野「(…神の祟りだって言うの…?)」

…。

225: 2017/05/30(火) 22:05:37.70 ID:2vgcsEvFO
チェイス「鉄平。やはりお前はクズではなかった」

鉄平「(…な、何じゃ…ワシはどうかしてしまったんか…)」

チェイス「あの子を守ろうとするその意思。俺は聞いていた」

鉄平「(…まさか、オヤシロ様ってのはこいつのことか…!?)」

チェイス「…そして、魅音」

魅音「(…!?やっぱり…左之助先生の声…!)」

チェイス「友達を守ろうとしたお前の勇気。俺は見ていた」

魅音「(…助けに…来たの…?)」

チェイス「だが、その為に犠牲になって良い命など無い」

茜「(…こいつ…!)」

チェイス「何故、人間が人間の運命を決める?」

茜「(…一体…何モンだい…!?)」

チェイス「俺には分からない。お前達の考えが」グッ

茜「(…!こいつ…刀を…!!)」

チェイス「…俺にとっては…」グググ

茜「(…嘘だろ…?)」

チェイス「…お前達の方が、クズに見える」ボキッ

魅音「(!?)」

茜「(!?)」

お魎「(…)」

チェイス「…」パチン

魅音「…ッハァ!!」

茜「…ッ…!」

鉄平「…む…おうっ!?」ドテッ

お魎「…!」

226: 2017/05/30(火) 22:08:29.03 ID:2vgcsEvFO
チェイス「…」

茜「!…身体が…。…アンタ一体…!!」

チェイス「俺は生きとし生けるもの、全てを守る。……」

茜「…あ?」

チェイス「…魔進チェイサー。今はそれで良い」

茜「…何でも良いさね。…随分荒らしてくれたじゃないかい…!」

チェイス「命を守る為だ」

茜「へェ…?…そりゃ、「どっちの」だい?」

チェイス「全てだ。北条鉄平。沙都子。魅音…」

茜「…」

チェイス「…お前達もだ」

茜「…は?」

お魎「…?」

チェイス「俺は…」

魅音「ま、待って!」

チェイス「…」

魅音「…左之助先生…なの?」

チェイス「…その名前は、知らない」

魅音「…!」

チェイス「お前達は今、全員、「何か」によって命を狙われている」

茜「…は?」

チェイス「俺はそれを止める為に来た」

227: 2017/05/30(火) 22:09:26.50 ID:2vgcsEvFO
お魎「…」

チェイス「今は、小競り合いをしている場合ではない」

鉄平「…お前…」

茜「…」

お魎「…小競り合い…じゃと?」

チェイス「何が違う」

お魎「…お前のような他所モンに、何が分かる?」

チェイス「話は聞いている。北条はダム計画に唯一賛同した家族だと」

お魎「なら口を出すな。北条家はワシら…いや、雛見沢の裏切り者じゃ」

チェイス「…」

茜「北条のお陰でアタシらは今いる場所を追い出されるだけじゃない。食い扶持まで奪われそうになったんだよ」

チェイス「…」

茜「アタシらの仕事はね、新しい土地ではい始めましょで出来る仕事じゃあ、ないんだ」

魅音「…母さん…」

茜「確かに、国からは膨大な金額を提示されたさ。しかしね、一生奴らを食わせられる額じゃあない」

お魎「…それに、何処で暮らせってんだい?」

チェイス「…」

お魎「命があったって、いきなり何も知らない土地で暮らして、ちょっとばかの金を与えられ。何の楽しみがあるっちゅうんじゃ?」

魅音「婆っちゃ…」

お魎「この村を潰すっちゅうんは、ワシらから全てを奪うと同等じゃ」

茜「北条家は、それを選んだってことさ。あいつらのせいで国もここを潰す「理由」が出来ちまったからね」

チェイス「…その為に、大臣の子供を誘拐し、建設会社の社員を頃したのか?」

茜「…」

お魎「…」

チェイス「答えろ」

茜「…答える義理は無いね」

チェイス「…」

茜「他所モンであるアンタにゃ関係無い。それだけさね」

チェイス「…」

228: 2017/05/30(火) 22:10:16.57 ID:2vgcsEvFO
…。

鷹野「!」

レナ「…!拘束が…」

鷹野「…ッ!」ビシュッ

レナ「ッ!!!」

鷹野「!…次は当てるわよ…!」

レナ「…!…これ…」

鷹野「…先にあの世に…」

レナ「…んぬぬぬ…!」ガタン

鷹野「逝ってなさい!!」ビシュッ

レナ「…ぇぇぇええええやあああああああああっ!!!」グンッ

鷹野「!!…酸素ボンベを…!?」

…。

229: 2017/05/30(火) 22:11:08.91 ID:2vgcsEvFO
圭一「!…やっ…と、解けたぁ…」

沙都子「な、何だったんですのぉ…」

梨花「…!!」ダッ

沙都子「え?梨花…梨花!!?」

圭一「梨花ちゃん!?」

梨花「…!!」

沙都子「ちょっと…ど、何処に!?」

梨花「(…あの大馬鹿鈍感不器用男…!)」

梨花「(…こんなとこでそんな力使って…!)」

梨花「(…全く…)」

梨花「(羽入以上に厄介な奴ね…!)」

沙都子「ちょ、ちょっと!!走って何処に…きゃっ!!?」

知恵「きゃあっ!!」

圭一「!!?こ、今度は何だぁ!?」

沙都子「な、何!?何かの破裂音…!?」

圭一「…!お、おいアレ!!」

知恵「……あそこって…!」

校長「…まさか!」

沙都子「…監督のいる、病院…」

圭一「…!!…レナ!!!」

…。

230: 2017/05/30(火) 22:11:58.37 ID:2vgcsEvFO
チェイス「…お前達が北条に怒った理由は、分かった」

茜「…」

お魎「…」

チェイス「だが、何故人を頃すのか、迫害するのか。それは俺には分からない」

茜「分からなくて結構…どうせアタシらは隔離された厄介者さ」

チェイス「お前達に、人を裁く権利は無い」

茜「…?」

チェイス「北条鉄平も、沙都子も。お前達と変わらない「命」を持っている」

お魎「…」

チェイス「違いはあれど、お前達は全員同じ人間だ」

茜「…そうかい。このチンピラ風情とアタシらが同じってかい…?」

チェイス「そうだ」

茜「…バカにすんのも、大概に…!」

お魎「カァ゛ッ!!!!」

茜「!」

魅音「!」

鉄平「!」

231: 2017/05/30(火) 22:13:46.52 ID:2vgcsEvFO
お魎「…さっきから聞いとりゃずけずけと…キサマ…」

チェイス「お前達は間違っている」

お魎「都会の常識を押し付けよってからに!!」

チェイス「世界の常識だ」

お魎「…ワシにとっちゃここが世界じゃ…他所モンがどうこう言うこたねぇ!」

チェイス「お前が決めたルールなど、何の意味も無い」

お魎「…!!」

チェイス「何の罪も無い子供に手を出すようなルールなど、俺が絶対に認めない」

お魎「…」

チェイス「お前に人の命運を決める権利があるというのは、勘違いだ」

茜「…」

チェイス「それは、ただの傲慢だ」

お魎「…キサマ…!」

チェイス「自分達がこの村の長だと思っているのならば、もっと長らしく行動するべきだ」

茜「…この男も、無傷で帰せってかい?」

チェイス「その男を捕まえるのは、お前達ではない。警察だ」

お魎「そんな事を…あの警察に任せろと…?」

チェイス「それがルールだ」

お魎「ッ」ブチ

魅音「!」

お魎「…この男を…」

チェイス「…」

お魎「逃がすな!!頃してしまえ!!!」

鉄平「…!」

232: 2017/05/30(火) 22:14:36.73 ID:2vgcsEvFO
「「「「…」」」」

魅音「ヤバッ…!」

鉄平「いつの間にこんな…!」

チェイス「…」

お魎「殺せ!!生かして帰すな!!」

チェイス「…」カシャッ

『Tune…Chaser…Cobra』
no title


茜「あ!?」

チェイス「…!」ヴンッ

「うわっ!?」ベシッ

「ぐっ!?」ベシッ

「いでっ!!?」ベシッ

「がっ!!」ベシッ

茜「…!武器だけを…!?」

チェイス「…」ヴンッ

茜「痛ダッ!!?」ベシッ

チェイス「…俺には人を説得出来るだけの口が無い」

茜「あたた…え?」

お魎「…!」

チェイス「だから、行動でしか意思を示せない」

魅音「…」

チェイス「お前達が何度人を殺そうと、何度でも止めてみせる」

茜「…」

チェイス「俺が出来ることは、お前達を救うことだけだ」

233: 2017/05/30(火) 22:16:09.43 ID:2vgcsEvFO
茜「…」

お魎「…」

魅音「…」

茜「…はぁ」ドサッ

魅音「…」

茜「あー…こりゃ参った参った…」

魅音「!」

茜「実力で分からせる…そりゃアタシらの十八番だった筈なんだけどねぇ…」

魅音「…母さん…」

茜「こうも見事にやられちゃ、お手上げだ」

鉄平「…」

茜「どうすんだい?鬼・婆さま?」

お魎「…」

茜「どうやったって、手持ちの道具と人数じゃ敵わないよ」

チェイス「…」

鉄平「…」

魅音「…」

お魎「…一人でダメなら、二人…」

チェイス「…」

お魎「二人でダメなら四人…四人でダメなら八人…」

魅音「婆っちゃ…」

お魎「百でダメなら二百…」

鉄平「…」

お魎「…と思ったぎゃー…さっきみたいなんやられちまえば一人も百人も変わりねぇ」

茜「…」

お魎「こげな男に大勢の犠牲出すこたねぇ」

魅音「!」

お魎「…その代わり、だ…」

チェイス「分かっている。警察へ連れていき、上納金も回収する」

お魎「…いや、警察は許さん」

茜「…」

鉄平「…」

お魎「警察に頼るなんざ園崎の名が廃る」

鉄平「…」

お魎「…だから、キサマにゃ長い間、罪を償ってもらうよ」

茜「…ああ。そういう…」

チェイス「…」

234: 2017/05/30(火) 22:17:04.75 ID:2vgcsEvFO
茜「…北条鉄平。アンタ、海は好きかい?」

鉄平「…えっ?」

茜「何間抜けな顔してんだい。…まあどっちにせよ拒否権は無いけどねぇ」

鉄平「…」

茜「アンタには海外に行って、漁でもしてもらおうかねぇ」

鉄平「!」

茜「…っていうか、アタシは初めに言ったよ」ポリポリ

魅音「え?……あ」

…。

茜『アンタは勿論、「帰さない」。そうしなきゃウチのメンツ丸潰れだ』

…。

茜「あっちは人手不足でねぇ。まあ食い扶持探してたみたいだから、丁度良いだろ」

魅音「…初めから、そのつもりで…」

茜「アンタも次期当主って名乗りたいならね、もっと言葉の裏をかくべきだよ」

魅音「…ごめん…」

茜「…で?どうすんだい?」

鉄平「…どんな報いでも受けると決めた…」

茜「…」

鉄平「…そんなワシに…もう一度、やり直させてくれるというのなら…」

茜「…」

鉄平「…喜んで…引き受ける…!」

茜「…そうかい」

チェイス「…」

茜「どうだい?合意の元だ。アンタもそれなら納得だろ」

チェイス「…」

茜「まさかまだルールだなんて言わないだろ?アタシらは細かいのが苦手なんだ」

チェイス「…」

「万事解決。なのですよ」

茜「お…」

お魎「む?」

魅音「…えっ!?」

鉄平「!」

チェイス「…」

235: 2017/05/30(火) 22:18:06.19 ID:2vgcsEvFO
梨花「御三家の一つ。古手家現当主、古手梨花も賛同しますです」

魅音「…梨花ちゃん…」

茜「ありゃ…」

お魎「…こりゃ、梨花ちゃまかい…」

梨花「鉄平は罪を償って、そして立派になって帰ってくるのですよ。にぱー」

チェイス「…しかし」

梨花「にぱー☆」

チェイス「…」

梨花「に ぱ ☆」

チェイス「…」

魅音「…でも、沙都子には…」

茜「無職のオッさんが家でボーッとしてるより出稼ぎ行かせた方が数億倍外受けも良いだろ」

魅音「…うん」

茜「…あの子の責任は、「待つ」ことさ」

魅音「…うん」

茜「…そういうことだろ?婆さま」

お魎「…ふん」

茜「…さ、部外者は帰んな。ここからは本当にこっちの問題だ」

チェイス「…」

梨花「…さ、帰りますですよ」

…。

236: 2017/05/30(火) 22:19:17.81 ID:2vgcsEvFO
圭一「レナ!!レナ!!!」

沙都子「レナさん!!何処ですの!!?」

知恵「竜宮さーん!!!返事を…返事をして下さい!!」

校長「…まさか…何故病院が…」

圭一「レナー!!」

沙都子「レナさーーーん!!!」

「…」

圭一「…!」

「…」ガラ…

沙都子「!…レナさっ…」

鷹野「…」ヨタヨタ

圭一「…?」

沙都子「…た、鷹野…さん…?」

知恵「鷹野さん…」

鷹野「…貴方達…」

圭一「だ、大丈夫ですか!?な…何が…」

鷹野「…分からないわ。突然患者さんが何か…」

沙都子「…そ、それよりも、レナさんは!?」

鷹野「…それも、分からない…一体何処に…」

知恵「と、とにかくその怪我を…」

鷹野「…私は大丈夫…それよりも、レナちゃんを…」

圭一「そ、そうだ…レナ!!レナーー!!」

沙都子「み、見に行こうにもこう瓦礫が積まれていては…」

237: 2017/05/30(火) 22:20:17.40 ID:2vgcsEvFO
圭一「…クソッ!!」ガラガラ

沙都子「…!」

圭一「見捨てられるか…!絶対に助けるんだ!!」ガラガラ

知恵「…ッ」ガラガラ

圭一「レナ…!!」ガラガラ

沙都子「…!んん…しょっ!」ガラッ

校長「…ええい!」ガラガラ

圭一「絶対に助けるんだ…!」ガラガラ

知恵「竜宮さん!!返事を…返事をして…!!」ガラガラ

校長「…ぬぅん!!」ガラガラッ

沙都子「!…穴が出来ましたわよ!!」

圭一「…良っしゃ!!レナ、待ってろよ!!」

沙都子「わ、私も行きますわ!」

知恵「わ、私も…!」

校長「…」

知恵「校長先生、申し訳ありませんが…鷹野さんを…!」

校長「…それは、無理ですな」

知恵「…え?」

校長「…」

知恵「…あ…」

校長「…私達が瓦礫を取り除いている最中に、逃げてしまったようですな」

知恵「…」

校長「…竜宮さんを、絶対に助けて下さい」

知恵「…はい」

238: 2017/05/30(火) 22:22:02.33 ID:2vgcsEvFO
チェイス「…」

梨花「…」むすっ

チェイス「…何故怒っている」

梨花「アンタが鈍感過ぎるからよ」

チェイス「…しかし、あれ以外の方法が無かった」

梨花「…あんな事すれば、雛見沢はパニックになるわよ。見てみなさい」

チェイス「…」

梨花「…みんな、外に出てきてる。アンタを見てる」

チェイス「…何故、俺を…」

梨花「アンタくらいしか心当たりがないのよ。何が原因で何が起こったにせよ」

チェイス「…」

梨花「アンタのせいでオヤシロ様が怒ったとか、実はアンタがオヤシロ様なんじゃないか、とか…変に勘繰る奴らは大勢いるでしょうね」

チェイス「…」

梨花「アンタのしたことが間違ってるとまでは言わない。けど後先の事は考えておきなさい」

チェイス「…すまなかった」

梨花「…ま、結果的にアンタは沙都子や鉄平を救ったわけだけど…」

チェイス「…」

梨花「…良いんじゃないの?」

チェイス「…」

梨花「…と、ここまでは褒めてあげるわ」

チェイス「…」

239: 2017/05/30(火) 22:23:27.61 ID:2vgcsEvFO
梨花「…あれ、見なさい」

チェイス「…」

梨花「アンタの事だから、遠い園崎家からでもさっきの破裂音、聴こえてるんでしょ」

チェイス「…」

梨花「…病院で、何かがあったみたいよ」

チェイス「…」

梨花「…医療事故。な訳ないわよね」

チェイス「…やはり、あの女は…」

梨花「…答えって、意外とすぐ近くにあるっていうのは間違ってないのね」

チェイス「…」

梨花「…どうする?これから」

チェイス「…」

梨花「あれだけ大仰な事しておいて、鷹野三四がのうのうと現れるわけないと思うけど?」

チェイス「…だが、奴は必ず戻ってくる」

梨花「…そうね。そんな気はするわ」

チェイス「羽入やお前から聞いた話から推測するに、恐らく、奴がやろうとしていることは、雛見沢症候群の大量発症に見せかけた、バイオテロ」

梨花「…奇遇ね。…いえ、そう考えるのが自然…か」

チェイス「…必ず、止めてみせる」

梨花「ええ。私も、そろそろ動かないと」

チェイス「…」

梨花「…」

240: 2017/05/30(火) 22:24:22.80 ID:2vgcsEvFO
入江「…ハァッ…ハァッ…」

校長「…入江先生」

入江「…こ、これは一体…何事ですか!?何故病院が…」

校長「…恐らく、鷹野先生が、何か…」

入江「…!な、何ですって…!?」

校長「…今はそれよりも、生徒です。中に前原君達が向かっていますが…」

入江「…!竜宮さんが…!」

校長「ええ。…無事を祈るばかりです…」

入江「…!」ダッ

校長「…行くのは結構。しかし!!」

入江「えっ…」

校長「貴方には、説明責任がある」

入江「…」

校長「何故こうなったのか。彼女が何者で、そして貴方も何者なのか」

入江「…」

校長「全てを説明して頂きたい」

入江「…それは、竜宮さんの無事を確認してからでも構いませんか?」

校長「ええ。構いません。…貴方は逃げんでしょうからな」

入江「…」コク

校長「私はここで待っております。万が一この瓦礫が崩れたら、中からは出れんでしょうからな」

入江「…分かりました…!」

…。

241: 2017/05/30(火) 22:25:36.57 ID:2vgcsEvFO
圭一「レナー!!何処だー!!」

沙都子「レナさーん!!お願いですから返事をして下さいませ!!!」

知恵「竜宮さん…!!竜宮さん!!!」

圭一「…!クソッ…何処にもいない…!」

沙都子「…そんな…!」

知恵「…」

圭一「…」

沙都子「…そんな訳ありませんわ!瓦礫だって…どかしたのに…」

圭一「…」

沙都子「きっとレナさんは脱出したんですわ!何処かに…いる筈…なんですわ…」グスッ

圭一「…!」ギュッ

沙都子「…ううう…」

知恵「…?」コツコツ

圭一「…?知恵先生?」

知恵「…これは…?」

圭一「…ん…?」

沙都子「…?」

知恵「…蓋が…よ…いしょっ!…っと」ガタン

圭一「…!階段…」

知恵「…」

圭一「…まさか、この先にレナが…」

知恵「…行きましょう。二人とも…」

沙都子「…ええ」

圭一「…はい」

242: 2017/05/30(火) 22:26:30.71 ID:2vgcsEvFO
圭一「…この病院に、地下なんか…」コツコツ

沙都子「私も良く来ますが、聞いたことがありませんわ…」コツコツ

知恵「…」コツコツ

圭一「…」

沙都子「…一体…この先に何が…」

圭一「…ッ!!」

レナ「…」

沙都子「…!レナさん!!」

圭一「レナ!!」

レナ「…」

圭一「…怪我してる…!おい!しっかりしろ!!レナ!!」

知恵「…ここは…」

レナ「…」

沙都子「…?」

知恵「…え…?」

沙都子「…え?」

圭一「…?」

243: 2017/05/30(火) 22:28:22.87 ID:2vgcsEvFO
入江「…ハァッ…ハァッ…み、皆さん!!」

沙都子「…」

知恵「…」

入江「…!!」

圭一「…あ、え、えっと…」

入江「…皆さん…」

沙都子「…」

知恵「…」

入江「…見て、しまったのですね…」

圭一「…え…?」

沙都子「…あ…」

入江「…」

知恵「…」

沙都子「…にーにー…?」

悟史『…』

圭一「…えっ?」

第9話 終

244: 2017/05/30(火) 22:29:19.42 ID:2vgcsEvFO
続きまたそのうち書きます

245: 2017/05/30(火) 23:13:26.58 ID:HB8JJgNro
オツカーレ

不器用だなぁ……だがそれがいい

246: 2017/05/30(火) 23:30:18.36 ID:fLBQ3dKd0
オツカーレマッテルーヨ
それぞれが省かれずに魅力的ってなかなか無いから引き込まれる
チェイスが素敵すぎて読むたびトップギアだな

247: 2017/05/31(水) 12:36:19.71 ID:uPkRC/jDO
変身しなくても勝てる定期


引用: チェイス「雛見沢…」